JP3754464B2 - カルボン酸の水素化方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はカルボン酸を水素化してアルコールとするカルボン酸の水素化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カルボン酸を水素化してアルコールを製造しようとする方法は多数報告されている。例えば、Adkins型銅クロマイトのような銅及びクロムを含む触媒を使用した場合、液相では20MPa以上の圧力が必要であり、また、カルボン酸による触媒金属の溶出及びシンタリング等により活性が急激に劣化する問題がある(Helv. Chim. Acta.,30,39(1947))。また、銅及びクロムを含む触媒をカルボン酸の気相水素化に用いた場合に触媒の劣化が少ないことが報告されており、例えば、ソ連特許第791723号明細書には触媒の寿命は500〜1200時間と記載されている。しかしながら、この場合10MPa以上の高圧を必要とするといった問題がある。
【0003】
米国特許第4804790号明細書には、酸化亜鉛の含有量が触媒中の他の組成物の含有量に対して最も多い触媒を用い、気相でカルボン酸を直接水素化し、アルコールを得る方法が記載されている。それによると、水素量を化学当量の75〜250倍とし、290℃以上の高温で水素化を行なうことにより、触媒の劣化が抑制され、200時間以上劣化のない状態で反応を行なうことができると記載されている。更に触媒には銅を1〜5重量%含むことが好ましく、銅の量を多くすると副生成物が多く生成するため、銅の含有率は15%以下に抑えることが必要であると記載されている。しかしながら、ここに記載されているような亜鉛を主体とする触媒を用いるカルボン酸の水素化には20〜50MPaという非常に高い圧力が必要であり、工業的実施を不利にしている。
【0004】
一方、銅を主体とした銅と亜鉛を含む触媒を用い、気相において10MPa以下の低圧でカルボン酸を水素化する方法も報告されている。米国特許第4588848号明細書には、銅と亜鉛を含む触媒による第3級カルボン酸の水素化、特開昭61−106528号公報には銅と亜鉛を含む触媒によるカルボン酸の水素化について記載されているが、亜鉛とカルボン酸との塩の析出による触媒の劣化及びリアクターの閉塞が問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、比較的低温、低圧で触媒劣化の少ない状態で、カルボン酸から高い収率でアルコールを得ることができる生産性に優れたカルボン酸の水素化方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、カルボン酸を気相で水素化してアルコールを得る際に、触媒として酸化銅と酸化亜鉛とが特定の割合であり、かつ特定量のクロムを含む酸化物を触媒として使用して水素化を行なうと、高い触媒活性が維持され、触媒劣化の少ない状態で水素化反応が行なわれることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は銅、亜鉛及びクロムを含む酸化物であって、該酸化物中の酸化銅(CuO)と酸化亜鉛(ZnO)の重量比が1:1〜10:1であり、かつ、該酸化物中のクロムの金属としての割合が5〜50重量%である触媒の存在下、カルボン酸を水素化することを特徴とするカルボン酸の水素化方法を提供するものである。
【0008】
本発明で用いられるカルボン酸としては、特に限定されないが、次の一般式(1)で表わされる嵩高い第3級カルボン酸をも容易に水素化することができるため、それら第3級カルボン酸(1)の水素化に特に好適に用いられ、水素化反応によりそれらに対応する次の一般式(2)で表わされるアルコールが得られる。R1R2R3CCOOH (1)
R1R2R3CCH2OH (2)
(式中、R1、R2、R3はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、該アルキル基中には窒素原子、燐原子、酸素原子、ハロゲン原子が含まれていてもよい。)
このようなカルボン酸としては、例えば、2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸、2,7,7−トリメチル−2−エチルオクタン酸、2,2,8,8−テトラメチルノナン酸、2,6,6−トリメチル−2−プロピルヘプタン酸、2,4,4−トリメチル−2−(t−ブチルメチル)メチルヘキサン酸、2,6,6−トリメチル−2−i−プロピルヘプタン酸、2,3,3−トリメチル−2−エチルブタン酸、2,2,3−トリメチルヘキサン酸、2,2,4,4−テトラメチルペンタン酸、2,2,4−トリメチルヘキサン酸、2,4−ジメチル−2−エチルペンタン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、2−メチル−2−プロピルヘキサン酸、2,3−ジメチル−2−i−プロピルブタン酸、2,3−ジメチル−2−エチルペンタン酸、2−メチル−2−エチルヘキサン酸、2,2−ジエチルペンタン酸、2,2,3,3,−テトラメチルペンタン酸等が用いられる。特に好ましくは、2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸、2,3,3−トリメチル−2−エチルブタン酸等が挙げられる。これらのアルキル基中の水素はカルボキシル基、ヒドロキシル基等で置換されていてもよい。また、一般式(1)で表される第3級カルボン酸の他に、シクロヘキサンジカルボン酸等も好適に用いられる。
【0009】
本発明の水素化方法は、これらの嵩高い第3級カルボン酸をも容易に水素化することができるので、対応する嵩高いアルコールを製造する際に好適に適用できる。なお、本発明の水素化方法は第3級カルボン酸のみならず、ヘキサン酸等の第1級カルボン酸、2−エチルヘキサン酸等の第2級カルボン酸の水素化にも好適に利用できる。
【0010】
本発明において、触媒としては、脱水素触媒又はメタノール合成用触媒として一般的に用いられる銅、亜鉛及びクロムを含有する酸化物であって、酸化銅(CuO)と酸化亜鉛(ZnO)の重量比が1:1〜10:1であり、かつ、クロムの金属としての割合が5〜50重量%である酸化物が使用される。
【0011】
上記酸化物の組成が上記の範囲からはずれると、アルコールの収率が低下したり、低温低圧での反応性が低下したり、触媒劣化が起こったりする。上記酸化物中の酸化銅と酸化亜鉛との好ましい重量比は1:1〜4:1であり、また、クロムの金属としての好ましい割合は5〜20重量%である。
【0012】
なお、ここで、上記酸化物中の銅及び亜鉛はそれぞれ酸化物(CuO及びZnO換算)として、クロムは金属として触媒中の組成を規定しているが、実際にはこれらの触媒構成元素は触媒中で多様な形態及び酸化状態で存在している。カルボン酸の水素化反応中は、これらの酸化物の一部が還元された状態で反応に関与するものと考えられる。
【0013】
上記酸化物の製法は、上記条件を満足する組成を有する酸化物が得られる限り特に制限はない。例えば、CO/H2ガスからのメタノール合成用触媒の調製法として従来公知の方法、例えばJournal of Catalysts, 56, 407−429(1979)に記載の方法などが好適に採用される。
【0014】
上記の酸化銅、酸化亜鉛及びクロムの割合を満足する限り、上記酸化物は更に、Al、Fe、Si、Ti、Mn、Ba、Mo、Zr、Na、K等の金属を、上記酸化物中の酸化物として、あるいは、様々な方法で上記酸化物に担持した担持金属成分として、又は、上記酸化物を必要に応じて担持せしめた担体中の金属成分などとして含んでいてもよい。また、上記酸化物を担体に担持して用いる場合には、必要に応じ、本発明の目的を阻害しない限り、他の様々な触媒担体に担持して用いることも可能である。
【0015】
本発明で触媒として用いられる上記酸化物は、上記の条件を満足する限り脱水素触媒又はメタノール合成触媒として市販されているものも使用可能であり、例えば、日揮化学製N211B等が挙げられる。
【0016】
水素としては、通常の分子状水素が用いられる。反応を阻害しない程度の炭化水素、水分、一酸化炭素、二酸化炭素等を含んでいてもよい。水素の供給量は通常、カルボン酸1モルに対して1〜1500モル、好ましくは50〜1000モルである。
【0017】
本発明の水素化反応は通常、150〜350℃、好ましくは200〜300℃の温度範囲で、通常、0.1〜15MPa、好ましくは0.1〜10MPa、更に好ましくは4〜7MPaの圧力範囲で行なわれる。
【0018】
本発明の方法は、好ましくは連続方法で行なわれるが、半連続、バッチ操作でも可能である。
【0019】
好ましい方法の例として、まず所定量の触媒をスチール製の管型固定床流通式リアクターに充填し、銅系水添触媒の一般的な活性化法で活性化する。
【0020】
反応基質は無溶媒で、又は水素化に不活性な溶剤(例えば、メタノール、ブタノール、アルカン等)に溶かした状態で気化器にフィードし、気化器で気化した基質又は基質と溶媒を水素と共にリアクターに導入する。
【0021】
水素化されたリアクター出口液を冷却し、液体成分と気体成分とを分離すると目的とするアルコールが液体成分として得られる。気体成分は大部分水素であるのでそのままリサイクルする。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
なお、触媒の調製は下記の方法により行った。
【0024】
触媒(酸化物)の調製は、CO/H2ガスからのメタノール合成用触媒の調製法として文献、Journal of Catalysts, 56, 407−429(1979)に記載されている方法に従って行った。すなわち、所定量の硝酸銅、硝酸亜鉛及び硝酸クロムを含む水溶液に85〜90℃で炭酸ナトリウム水溶液(1M)を滴下し、pHを6.8〜7.0とする。次いでこの溶液を放冷し、沈殿物をフィルターで回収、洗浄する。得られた固体沈殿物を60〜110℃で12時間乾燥する。得られた触媒前駆体を成形し、電気炉中で350℃まで50℃/30minで昇温し、350℃で3時間焼成することにより触媒を得る。得られた触媒は8〜16meshに粉砕してリアクターに充填して用いる。
【0025】
実施例1
外径5/8inch(15.875mm)、肉厚1mm、長さ30cmのステンレス製のリアクターに、Cu−Zn−Cr触媒(CuO 40.2重量%、ZnO 35.9重量%、Cr 11.1重量%、CuO:ZnO重量比=1.12:1)を8〜16meshに粉砕したもの25cc(33.4g)を充填した。触媒床長さは約17cmとし、触媒床の上下にはガラスビーズを充填した。
【0026】
リアクターを170℃に加熱し、1〜5容量%のH2を含んだN2ガスを150Nl/hで流通し、H2吸収が見られなくなるまで還元活性化を行なった。その後、徐々にガス気流を100%H2ガスに置換した。
【0027】
リアクターの前にはα−アルミナ粉砕品を充填した内径10mm、長さ2mのステンレス製カラムを用意し、外部から加熱できるようにした。このカラムを反応温度付近に加熱し、カラムの中間部分にポンプにより原料液をフィードする。原料液はカラムを通ってきた加熱された水素により気化し、水素と共にリアクターにフィードされる。リアクターの出口は冷却され、気体と液体生成物を分離した後、液体生成物は背圧調節弁を通して抜き出される。
【0028】
気体は大部分が水素ガスであり、また圧力低下もわずかであるため、コンプレッサーによりリアクター入口圧以上まで昇圧し、メイクアップH2流と共に再び気化器入口に循環される。
【0029】
このようなリアクターに水素を150Nl/hで流通し、温度を260℃、圧力を6MPaとした。原料液として第3級カルボン酸である2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸を無溶媒で、1.5cc/h(1.37g/h、6.37×10-3モル/h)の供給速度でフィードした。12時間後、生成液を分析したところ、カルボン酸のトータルの転化率は99.9%であり、アルコール選択率は98.3%であった。
【0030】
170時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は99.8%であり、アルコール選択率は98.8%であり、触媒の劣化は観察されなかった。また、リアクターの入口と出口の圧力差も0.1MPa以下であった。
【0031】
実施例2
実施例1と同様な反応を原料液として第3級カルボン酸である2,3,3−トリメチル−2−エチルブタン酸を基質として行なった。カルボン酸は無溶媒で、1.5cc/h(1.40g/h、8.84×10-3モル/h)の供給速度でフィードした。反応条件は実施例1と同じ条件とした。
【0032】
12時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は99.9%であり、アルコール選択率は98.1%であった。210時間後のカルボン酸の転化率は99.2%であり、アルコール選択率は98.5%であり、触媒の劣化はほとんど観測されなかった。リアクターの入口と出口の圧力差も0.1MPa以下であった。
【0033】
比較例1
実施例2と同様な反応を、触媒としてクロムを含まないCu−Zn触媒(CuO 49.3重量%、ZnO 45.1重量%、CuO:ZnO重量比=1.09:1)25cc(29.3g)を用いて行なった。
【0034】
リアクターに水素を150Nl/hで流通し、温度を240℃、圧力を4MPaとした。12時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は99%、アルコール選択率は99%であったが、転化率は急激に低下し、48時間後転化率は70%以下まで低下した。
【0035】
比較例2
比較例1と同様な反応を、温度を260℃、圧力を7MPaとして行なった。12時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は99.1%、アルコール選択率は98.3%であったが、30時間後リアクターの入口圧と出口圧の差圧が1MPa以上となり、閉塞のため運転不能となった。リアクターを開放したところ、触媒床下部に固体析出物がみられた。運転停止後、これを分析したところ、カルボン酸の亜鉛塩であることがわかった。
【0036】
比較例3
比較例1と同様な反応を、温度を260℃、圧力を7MPaとして行なった。ただし、原料液としては実施例1と同じ第3級カルボン酸(2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸)を用いた。12時間後、生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は97.9%であり、アルコール選択率は99.2%であったが、40時間後リアクターの入口圧と出口圧の差圧が1MPa以上となり、閉塞のため運転不能となった。リアクターを開放したところ、触媒床下部に固体析出物がみられた。運転停止後、これを分析したところ、カルボン酸の亜鉛塩であることがわかった。
【0037】
比較例4
実施例1と同様な反応を、触媒として亜鉛を含まないCu−Cr触媒(CuO36.5重量%、Cr 31.1重量%)25cc(35.0g)を用いて行なった。
【0038】
リアクターに水素を150Nl/hで流通し、温度を280℃、圧力を7MPaとした。原料液として実施例1と同じ第3級カルボン酸(2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸)を無溶媒で、1.5cc/h(1.37g/h、6.37×10-3モル/h)の供給速度でフィードした。12時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸の転化率は47.3%と低かった。150時間後もカルボン酸の転化率は46.2%であり、触媒劣化はほとんど見られなかったが、活性は低かった。
【0039】
比較例5
CuO:ZnOの重量比が0.16:1であるCrを含むCu−Zn−Cr触媒(CuO 10.6重量%、ZnO 68.1重量%、Cr 12.9重量%)25cc(40.2g)をリアクターに充填し、他の条件は実施例1と同じとして水添反応を行なった。
【0040】
12時間後の生成液を分析したところ、カルボン酸(2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸)の転化率はわずか31.9%であり、アルコール選択率は98.8%であった。100時間後、カルボン酸の転化率は20.1%まで低下した。
【0041】
実施例3
触媒として実施例1と同じ触媒(Cu−Zn−Cr触媒、CuO:ZnO重量比=1.12:1、Cr 11.1重量%)25cc(33.4g)をリアクターに充填し、実施例1と同様に活性化を行なった。リアクターに水素を150Nl/hで流通し、反応温度を220℃、圧力を3MPaとした。原料液として第1級カルボン酸であるヘキサン酸を6cc/h(5.562g/h、0.048mol/h)の供給速度でフィードした。12時間後、生成液を分析したところ、ヘキサン酸の転化率は98.8%であり、ヘキサノールの選択率は95.0%であった。120時間後、転化率は99.0%、選択率は93.1%であった。
【0042】
実施例4
実施例3と同様な反応を、第2級カルボン酸である2−エチルヘキサン酸を6cc/h(5.418g/h、0.0376mol/h)の供給速度でフィードして行った。12時間後、生成液を分析したところ、2−エチルヘキサン酸の転化率は98.8%であり、2−エチルヘキサノールの選択率は98.8%であった。140時間後、転化率は95.7%、選択率は98.0%であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば比較的低温、低圧で触媒劣化の少ない状態で、カルボン酸から高い収率でアルコールを得ることができる。
【0044】
また、本発明の方法はカルボン酸のリサイクルなしに実質的に100%に近い転化率でアルコールを製造することができ極めて生産性に優れている。
Claims (5)
- 銅、亜鉛及びクロムを含む酸化物であって、該酸化物中の酸化銅(CuO)と酸化亜鉛(ZnO)の重量比が1:1〜10:1であり、かつ、該酸化物におけるクロムの金属としての割合が5〜50重量%である触媒の存在下、カルボン酸を水素化することを特徴とするカルボン酸の水素化方法。
- 該酸化物中の酸化銅(CuO)と酸化亜鉛(ZnO)の重量比が1:1〜4:1であり、かつ、該酸化物におけるクロムの金属としての割合が5〜20重量%である請求項1記載のカルボン酸の水素化方法。
- 水素化の反応温度が150〜350℃であり、反応圧力が0.1〜15MPaである請求項1又は2記載のカルボン酸の水素化方法。
- カルボン酸が第3級カルボン酸である請求項1、2又は3記載のカルボン酸の水素化方法。
- 第3級カルボン酸が2,5,5−トリメチル−2−t−ブチルヘキサン酸又は2,3,3−トリメチル−2−エチルブタン酸である請求項4記載のカルボン酸の水素化方法。
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