JP3753012B2 - 剥取装置、その装置を備えた剥取機および剥取方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、剥取装置、その装置を備えた剥取機および剥取方法に係り、さらに詳しくは、例えば時刻を表す文字等の装飾部材を、時計の文字板等の装飾板に取付ける際に使用される剥取装置、その装置を備えた剥取機および剥取方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、腕時計等における文字板(装飾板)の加工において、文字板に時刻を表す略字としての数字等の文字(装飾部材)を設ける手段として、各種の手段が採られている。
例えば、略字としての文字を金属等で一つ一つ製作した足付きの植字を、文字板にあけられた植字用穴に植込んで植字付けを行い、凹凸を出すことで、視認性に優れるものとするとともに、高級感を出し、シャープな立体感に溢れた高品位の文字板を製作することが行われる。この場合、植字にもカット面を形成する等、変化をもたせ一層の高級感を出し、このような文字板を使用して高級時計が作られている。
ところが、このような植字方式による文字板の加工では、植字を一つ一つ製作するため、植字の加工が面倒であり、多くの手間がかかる。また、文字板に植字用穴を加工しなければならず、この植字用穴は、植字の足を挿通させるため、微細な穴加工となり、精密な治具を用意する等、複雑かつ多くの工程が必要となるという問題が生じている。
【0003】
一方で、前述のような高級時計では、価格も高く、また、気軽に使えない等の理由から、それより少しランクを落とした、いわゆる普及品としての時計が利用されている。このような時計での文字板の加工は、例えばプレスで、数字等の文字を、浮出し加工したり、半抜き加工したり、あるいは接着で取付けて行っている。
しかし、この手段では、高さの高い略字ができないため凹凸を出すことができず、高級感に欠けるという問題、シャープなカット略字は製造不可であるという問題、表面処理や仕上げの制限が多くて、バラエティーに欠けるという問題が生じている。
【0004】
そこで、前記各問題点を解消するために、近年、予め金属等で一つ一つ製作した数字等の文字を、剥離紙(剥離層)に接着しておき、その文字と剥離紙とを台紙(基材)に接着して取付けて三層構造のシールを構成し、そのシールから文字を剥取って使用することが考えられるが、この方式では、一つ一つの文字を文字板に接着するため、前記植字方式と同じように多くの手間がかかり、面倒である。
【0005】
そのため、前記シール方式での問題を解消しようと、同じようなシール方式を用いて、文字板に貼付ける数字等の文字すべてを、例えば蒸着等により製作し剥離紙と一体化した文字部シール(装着部シール)をシート状の台紙に接着してシート状シールを形成し、このような台紙から文字部シールを剥取って、文字板に貼付ける方式が行われるようになっている。
この方式では、文字板を載置する載置台に、文字板とほぼ同じ大きさの文字板挿通穴があけられるとともに、ハンドル等の操作により、文字板を位置決め・固定した固定板が上下動可能となっており、上昇された固定板上の文字板に、剥がした文字部シールを位置決めして取付けた後、所定の押圧手段で押圧して文字を文字板に取付け、その後、固定板を下降させ所定の位置から文字板を取外す一方で、剥離紙は、載置台からピンセット等で剥がすようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記シール方式では、まず、シート状シールから、一つ一つの文字部シールをピンセット等で剥がさなくてはならない。この作業は、剥離紙のコーナー部をピンセットで探りながらの作業となり、面倒で多くの手間がかかる。また、文字板に取付けた文字から剥離紙を剥取るためには、載置台の固定板を上昇させてから位置決めし、文字を押圧した後、下降させ、文字板を取出す一方で、載置台から剥離紙をピンセットで剥がさなければならず、作業が繁雑となり、作業効率が悪いという問題がある。さらに、一連の作業をスムーズに行うには、高度の熟練が必要となる。
【0007】
本発明の目的は、両面を基材と剥離層とで接着された装飾部材から基材および剥離層を容易に、かつ、効率よく剥取ることができるとともに、高度な熟練を必要とせずに剥取り作業を行える剥取装置、その装置を備えた剥取機および剥取方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る剥取装置は、装飾板側から順に基材、装飾部材および剥離層を互いに接着して三層構造としたシールの前記装飾部材を前記装飾板に貼付けるために、前記基材および剥離層を剥取る剥取装置であって、前記シールは、連続した所定の広さのシート状に形成された前記基材と、前記装飾部材および剥離層が一体となって前記装飾板に対応する大きさに分割された多数の装飾部シールとからなるシート状シールで構成され、前記基材から前記装飾部シールを自動的に剥取る装飾部シール剥取手段と、この装飾部シール剥取手段により剥取られかつ前記装飾板に貼付けられた前記装飾部シールから前記剥離層を自動的に剥取る剥離層剥取手段と、を備えて構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明によれば、三層構造としたシート状シールの基材から装飾部シール剥取手段により自動的に装飾部シールが剥取られ、装飾板に貼付けられた装飾部シールから剥離層が剥離層剥取手段により自動的に剥取られる。そのため、装飾部シールおよび剥離層を容易に、かつ、効率よく剥取ることができ、また、高度な熟練を必要とせずに剥取り作業を行える。さらに、シート状シールに設けられた多数の装飾部シールを順に処理することができるので、作業効率が向上する。
【0010】
以上の本発明において、装飾板としては、カフス、表札、ネームプレート、計測器の表示板、時計用文字板等が挙げられる。また、装飾部材としては、時刻を表す文字やその他の文字、記号、シンボル、家紋、商標等が挙げられ、この装飾部材の材質は、電鋳(Cu、Ni、Au、Pt等のメッキ)、印刷インキ、樹脂(光硬化樹脂、その他の樹脂板)、金属板、貝、セラミック、ルビー、貴金属等であることが好ましい。
また、基材としては、離形材付きシート(紙、樹脂、金属箔等)を用いることが好ましく、剥離層としては、シート(紙、樹脂、金属箔等)を用いることが好ましい。
【0011】
本発明において、前記装飾部シール剥取手段は、第1方向、この第1方向と交差する第2方向、および第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能な剥取りハンドを備えるとともに、前記剥離層の前記装飾部材側面一部には位置決め孔のあいた補強部が設けられ、前記剥取りハンドには、前記シート状シール側に向きかつ前記剥取りハンドから出没可能なシール突刺しピンが設けられ、このシール突刺しピンは、先端が尖鋭状に形成されるとともに、前記剥離層を突破りかつ突破った部位の剥離層を巻込んで前記位置決め孔に挿通可能となっていることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、剥離層は、剥取りハンドのシール突刺しピンで突破られ、かつ、突破られた部位が巻込まれて補強部の位置決め孔に挿通される。そのため、シール突刺しピンと位置決め孔との摩擦力が増し、基材から装飾部シールを容易に剥取ることができる。また、シール突刺しピンの先端は尖鋭状となっているので、その先端に補強部の位置決め孔が倣うため、シート状シールが正確に位置決めされる。従って、シート状シールを所定位置に配置する際にある程度ラフな配置でもよく、その結果、段取りが容易となる。
【0013】
本発明において、前記シート状シールを載置するシール載置台を備えるとともに、このシール載置台には、前記シール突刺しピンにより突刺され位置決めされた装飾部シールの基材からの剥取りに際して前記基材を吸引・固定する多数の吸引孔が形成され、前記剥取ハンドには、前記装飾部シールの基材からの剥取りに際して前記シール突刺しピンによる突刺し保持と協働して前記装飾部シールを吸引・固定する多数の吸引孔が形成されていることが好ましい。
【0014】
本発明によれば、シート状シールの基材から装飾部シールを剥取る際、シール載置台に形成された多数の吸引孔で基材が吸引され、一方、剥取ハンドの多数の吸引孔で、装飾部シールが吸引・固定されるので、基材から装飾部シールを容易に剥がすことができる。
【0015】
本発明において、前記剥離層剥取手段は、接着テープを装着するテープ装着ローラと、前記接着テープを前記テープ装着ローラから引出しかつ前記剥離層に接着させるテープ移動ローラと、前記剥離層に接着した前記接着テープを巻取るテープ巻取ローラと、を備えて構成されていることが好ましい。
【0016】
本発明によれば、テープ移動ローラによりテープ装着ローラから引出された接着テープが剥離層に接着され、剥離層に接着された接着テープがテープ巻取ローラにより巻取られるので、剥離層の剥取りが容易となる。
【0017】
本発明において、前記テープ移動ローラは、前記装飾板の一端部から水平方向かつ上方向に所定寸法離れた初期位置と、この初期位置から前記装飾部シールを超えて前記装飾板の他端部位置の前進端との間で移動可能とされるとともに、前記前進端位置で下降し前記接着テープを押圧して前記剥離層に接着させ、かつ、押圧状態を維持しつつ前記一端部側に戻り再度前記初期位置に復帰可能となっていることが好ましい。
【0018】
本発明によれば、テープ移動ローラにより引出され、かつ、剥離層に接着される接着テープは、そのローラにより押圧状態を維持されつつ戻り、一方でテープ巻取りローラで巻取られる。従って、巻取りの途中で接着テープが浮いたりして剥離層から離れたりすることがなく、確実に剥離層を剥取ることができる。
【0019】
本発明において、剥取装置は、時計用に用いられることが好ましい。
本発明によれば、時計用の装飾板を構成する文字板に装飾部材を構成する文字を貼付けるために、文字を挟込んで三層構造に形成されたシート状シールの基材を構成する台紙から、装飾部シールが剥取られ、文字板に貼付けられた装飾部シールから剥離層を構成する剥離紙が自動的に剥取られる。そのため、装飾部シールおよび剥離紙を容易に、かつ、効率よく剥取ることができ、また、高度な熟練を必要とせずに剥取り作業を行える。その結果、文字板に文字を容易に貼付けることができる。
【0020】
本発明に係る剥取機は、ベッドと、このベッドに設けられ、上面に前記シート状シールが載置されるシール載置台と、前記ベッドに設けられ、前記第1方向に延びる第1ガイド部材と、この第1ガイド部材に設けられ前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2ガイド部材と、この第2ガイド部材に設けられ前記第2方向に移動可能な第3ガイド部材と、この第3ガイド部材に設けられ前記第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能であるとともに、前記シール剥取手段が装着されるヘッドと、前記ベッドに前記シール載置台と並列して設けられるとともに、上面に前記装飾板が位置決め・載置される装飾板載置台と、前記ベッドに前記装飾板載置台と並列して設けられる前記剥離層剥取手段とを備え、この剥離層剥取手段は、接着テープを装着するテープ装着ローラと、前記接着テープを前記テープ装着ローラから引出しかつ前記剥離層に接着させるテープ移動ローラと、前記剥離層に接着した前記接着テープを巻取るテープ巻取ローラと、を備えて構成され、前記移動ローラは、前記第1方向に移動可能に配置され、前記シール剥取手段により、前記シート状シールにおける装飾部シールを基材から剥取るとともに、前記剥離層剥取手段によりその装飾部シールから剥離層を剥取り可能とされていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、剥取りハンドにより、シール載置台上に載置されたシート状シールにおける任意の装飾部シールが、基材から剥取られ、その装飾部シールが、装飾板載置台上に載置された装飾板に貼付られた後、剥離層剥取手段により、その装飾部シールから剥離層が剥取られる。そのため、一連の剥取り作業および装飾部材貼付け作業が自動的に行われるので、容易かつ効率のよい剥取り作業が可能となる。また、多数の装飾部シールが設けられたシート状シールを一旦シール載置台上に載置すれば、その中の装飾部シールを順次剥取って使用すればよく、連続した作業が可能となるので、効率がよい。
【0022】
本発明において、シール載置台は、その上面で前記シート状シールの前記第1方向、第2方向における多少のずれを許容可能な平面部面積を有するとともに、前記シール載置台上面には、前記シート状シールの大きさに対応する少なくとも2つの仮の位置決めマークが記入されていることが好ましい。
【0023】
本発明によれば、シール載置台上面にシート状シールを載置する際、シール載置台上面がシート状シールより広く、また、仮の位置決めマークに合わせて載置すればよいので、シート状シールの載置作業が容易となる。
【0024】
本発明に係る剥取方法は、装飾板側から順に基材、装飾部材および剥離層を互いに接着して三層構造としたシールが、連続した所定の広さのシート状に形成された前記基材と装飾部材および剥離層とが一体となって前記装飾板に対応する大きさに分割された複数の装飾部シールからなるシート状シールとされ、このシート状シールの前記装飾部材を前記装飾板に貼付けるために前記基材および剥離層を剥取る剥取方法であって、前記基材を固定しておいて、第1方向、この第1方向と交差する第2方向、および第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能な剥取りハンドを備えた装飾部シール剥取手段により、前記基材から前記複数の装飾部シールのうち任意の装飾部シールを剥取り、次いで、前記装飾部シール剥取手段により剥取った前記装飾部シールを、所定位置に位置決め固定された前記装飾板に貼付けた後、接着テープを装着するテープ装着ローラからテープ移動ローラで接着テープを引出すとともに、引出した接着テープを前記装飾部シールの前記剥離層に接着させ、次いで、巻取りローラにより前記剥離層に接着している接着テープを巻取って前記装飾部材から前記剥離層を剥取ることを特徴とするものである。
【0025】
本発明によれば、前述の剥取機と同様に、一連の剥取り作業および装飾部材貼付け作業が自動的に行われるので、容易かつ効率のよい剥取り作業が可能となる。また、多数の装飾部シールが設けられたシート状シールを一旦シール載置台上に載置すれば、その中の装飾部シールを順次剥取って使用すればよく、連続した作業が可能となるので、効率がよい。
【0026】
本発明において、前記剥離層の前記装飾部材側面一部には位置決め孔のあいた補強部が設けられ、前記基材から前記装飾部シールを剥取る際、前記剥取りハンドに設けられ先端が尖鋭状に形成されたシール突刺しピンで前記装飾部シールの剥離層を突破り、かつ、突破った部位の剥離層を巻込んで前記位置決め孔に挿通させた後、前記剥取りハンドを前記基材から離間させて前記基材から前記装飾部シールを剥取ることが好ましい。
【0027】
本発明によれば、前述と同様に、シール突刺しピンと位置決め孔との摩擦力が増し、基材から装飾部シールを容易に剥取ることができる。また、シール突刺しピンの先端に補強部の位置決め孔が倣うため、シート状シールが正確に位置決めされ、シート状シールを所定位置に配置する際に、ある程度ラフな配置でもよく、段取りが容易となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、剥取装置10を備えた剥取機1が示されている。
剥取機1は、ベッド2を備えて構成され、このベッド2上には、シート状シール15を載置するシール載置台3が設けられている。また、ベッド2上には、シール載置台3と隣接して第1ガイド部材4が設けられている。第1ガイド部材4は、例えばスライド式のガイド構造を有しており、この第1ガイド部材4には、第1方向(ベッド2の長手方向)に移動可能な第2ガイド部材5が設けられている。
【0029】
第2ガイド部材5は、柱部材5Aと、この柱部材5Aの上端に前記第1方向と交差する第2方向(ベッド2の短辺方向)に延びた支持体5Bとを備えて構成され、このような第2ガイド部材5には、第2方向に移動可能な第3ガイド部材6が設けられている。この第3ガイド部材6は、第2ガイド部材5の側面に上方に延びて設けられるとともに、第3ガイド部材6には、第1、第2方向と交差する第3方向(上下方向)に移動可能なヘッド7が設けられている。そして、このヘッド7には、装飾部シール剥取手段である剥取りハンド20が設けられており、この剥取りハンド20は、シート状シール15の基材である離形材付き台紙16から、装飾部材である文字19および剥離層である剥離紙18で形成される装飾部シールとしての文字部シール17を剥取り可能となっている。
【0030】
また、ベッド1上、かつ、シール載置台3の第1方向の隣接位置には、上面に装飾板である文字板26を載置する装飾板載置台25が設けられ、さらに、その装飾板載置台25を挟んでシール載置台3の反対側には剥離層剥取手段30が設けられ、この剥離層剥取手段30により、文字板26上面に貼付られている前記剥離紙18を剥取るようになっている。
【0031】
シール載置台3は、四角形形状に形成されるとともに、その上面に、第1、第2方向におおよその位置決めをされてシート状シール15が載置されるようになっている。
すなわち、シート状シール15は、図2〜4等に示すように、それぞれが接着剤で取付けられる台紙16、文字19、剥離紙18の三層構造に構成され、文字19と剥離紙18とで構成される多数の文字部シール17を、連続したシート状の台紙16に縦横に整列配置して構成される。剥離紙18は、例えば、透明のフィルム状部材で四角形に形成されており、また、剥離紙18の両端には補強部である金属部18Aが設けられ、この金属部18Aの長さ方向中央には、位置決め孔18Bがあけられている。このようなシート状シール15は、文字板26側と台紙16とが対向するようにシール載置台3上に載置されるようになっている。
【0032】
文字19は、予め別工程で、例えば、数字の1〜12全部を同時に、かつ、表面のエッジ部がシャープにでるように、一括して製作され、その後、剥離紙18に貼付けられて前記文字部シール17が形成され、この文字部シール17が台紙16に貼付けられている。このような文字部シール17は、文字板26に対応する大きさに分割されている。
文字19は、例えば、電鋳(Cu、Ni、Au、Pt等のメッキ)、印刷インキ、樹脂(光硬化樹脂、その他の樹脂板)、金属板、貝、セラミック、ルビー、貴金属等の材料で形成されている。
【0033】
ここで、図3を参照して、文字19の例えば電鋳による製造方法を説明する。
メッキ離形作用のある金属板に、耐酸性、非伝導性を得るために、レジスト塗布し、パターンマスクで露光、現像を行う。次に、電鋳メッキ槽で金属板に電鋳メッキ形成を行う。所定厚さのメッキが形成されたら、その電鋳メッキ部材を電鋳メッキ槽から剥がした後、電鋳メッキ部材上に例えば剥離紙18を貼付ける。
金属板に所定の応力をかけ、電鋳メッキ部材のみを、例えば剥離紙18側に転写させる。
剥離紙18に転写された電鋳メッキ部材に接着剤または粘着材を印刷またはスプレー等で塗布する。そして、剥離紙18と転写された電鋳メッキ部材に印刷またはスプレー等で塗布された接着剤または粘着材の固定力を利用して基材16を取付ける。
【0034】
なお、文字部シール17を構成する剥離紙18は、前述のように透明のフィルム状部材で形成されているため、図3において、金属部18A、文字19は実線で示されているが、実際は剥離紙18の紙面向こう側に配置されている。
【0035】
一方、シール15載置台2の上面、かつ、所定位置には、図2に示すように、シート状シール15を所定位置に載置するための仮の位置合せマークAが記入されている。この位置合せマークAは、シート状シール15の少なくとも2つの角を合わせられるようになっていればよく、シート状シール15の一方側側面に対向させて記入してもよいが、対角線上に記入してもよく、あるいは4つの角すべてに記入してもよい。
【0036】
ここで、接着の強度について説明すると、台紙16と文字19および金属部18Aとの接着が、剥離紙18と文字19および金属部18Aとの接着より強度が強くなっている。しかし、台紙16の表面は、きわめて平滑で摩擦力の小さな光沢面に形成されており、台紙16から文字部シール17を容易に剥取れるようになっている。
【0037】
このようなシート状シール15が載置されるシール載置台3の表面には、下方に延びる多数本の吸引用孔3Aがあけられており、これらの吸引用孔3Aは図示しない真空装置に接続されている。従って、シール載置台3上に載置されたシート状シール15は、真空装置の駆動により吸引用孔3Aを介して吸引され、これにより、所定位置に固定可能となっている。
【0038】
前記剥取りハンド20は、台紙16から文字部シール17を剥取るものであり、前述のようにヘッド7に取付けられ、第1方向、第2方向および第3方向に走行可能となっている。剥取りハンド20は、図1、図4ないし図10に示すように、1つ1つの文字部シール17に対応できるように構成され、各文字部シール17よりわずかに大きな下面部の投影面積を有している。
【0039】
このような剥取りハンド20には、当該剥取りハンド20に形成された貫通孔20A内に挿入されてシール突刺しピン21が設けられている。このシール突刺しピン21は、前記各文字部シール17の金属部18Aの位置決め孔18Bに対応して2本設けられており、先端21Aは、尖鋭状、例えばテーパに形成されている。そして、シール突刺しピン21は、剥取りハンド20の下面から上下方向に出没可能となっている。また、このシール突刺しピン21の突出時に当該シール突刺しピン21の先端を収容するピン収容穴3Bが、前記シール載置台3にあけられている。
【0040】
さらに、剥取りハンド20には、多数本のシール吸引孔20Bがあけられ、これらの吸引孔20Bは、図示しない真空装置に接続されている。そして、図7〜図9に示すように、台紙16から剥取った文字部シール17を真空吸引、固着することができるようになっている。
【0041】
ここで、図4ないし図6(A)、(B)および図7に基づいて、剥取りハンド20により台紙16から文字部シール17を剥取る手順を説明する。
図4に示すように、シール載置台3上に載置されたシート状シール15に対して、剥取りハンド20が下降(第3方向の移動)するとき、シール突刺しピン21の先端21Aは剥取りハンド20の下面から突出しているが、シール載置台3の吸引孔3Aには真空吸引は行われていない。また、図6(A)に示すように、文字部シール17の剥離紙18および台紙16には位置決め用の孔はあけられていない。
【0042】
剥取りハンド20が下降してその下面が文字部シール17の剥離紙18に接触し、かつ、所定の圧力で押圧するとき、シール突刺しピン21の先端が剥離紙18を突破るとともに、その突破った部位18Cを巻込んで、金属部18Aの位置決め孔18Bに挿通する。その結果、金属部18Aの位置決め孔18Bとシール突刺しピン21との間での摩擦力が増し、これらが強固に係合することになる。
【0043】
また、シール突刺しピン21の先端21Aがテーパとなっているので、シール突刺しピン21を突刺したとき、金属部18Aの位置決め孔18Bが多少ずれていても、シート状シール15が第1、第2方向に多少移動できるように配置されていることから、金属部18Aの位置決め孔18Bがシール突刺しピン21の先端21Aのテーパに倣って移動し、これにより、シート状シール15の正確な位置決めが行われる。このとき、台紙16もピン先に巻込まれるが、その部位は、ピン21の先端21Aのテーパに接触しているため、シール突刺しピン21を上昇させることにより、容易に抜くことができる。
【0044】
剥取りハンド20の下降によりシール突刺しピン21で所定の文字部シール17を突刺したとき、図5に示すように、シール載置台3の吸引孔3Aを真空吸引可能とし、シート状シール15の台紙16を下方から真空吸引するようになっている。また、剥取りハンド20の吸引孔20Bも、真空吸引され、その状態で、図7に示すように、剥取りハンド20を上昇させると、台紙16から、文字部シール17が剥取られ、これにより、剥取りハンド20による台紙16からの剥取りが可能となる。
【0045】
文字部シール17の文字19を文字板26へ取付けるには、図7ないし図10に示すように行われる。
すなわち、シール載置台3上の台紙16から剥取った文字部シール17を、図8に示すように、シール突刺しピン21を剥取りハンド20の下面から後退させるとともに、真空吸引による保持状態で、剥取りハンド20を文字板載置台25の上方に移動させた後、剥取りハンド20を下降させて行われる。
【0046】
文字板載置台25上面には、文字板26が、例えば図示しないロボット等により適宜載置されるようになっている。文字板26は、時刻を表す数字等の文字が設けられていないものであり、中央の文字部26B、その外周の把持部26Cを有しており、例えば四角形状に形成されている。
このような文字板26の把持部26Cには位置決め穴26Aが設けられ、この位置決め穴26Aを、文字板載置台25のピン挿通穴25Bに挿通される位置決めピン27に差込むことで位置決めされるようになっている。この位置決めピン27は、文字板載置台25から出没可能となっており、ピン27が突出したとき、その先端が収容されるピン収容穴20Cが、前記剥取りハンド20の下面にあけられている。また、文字板載置台25にも真空吸引用の吸引孔25Aがあけられ、適宜、吸引を行ったり、停止したりしている。
【0047】
文字部シール17の文字19は、剥取りハンド20の下降により文字板26に押付けられ、かつ、接着により貼付けられる。このとき、図9に示すように、剥取りハンド20の真空吸引を解除するが、文字板載置台25の吸引孔25Aでは、真空吸引が行われている。その結果、図10に示すように、剥取りハンド20を上昇させることにより、文字部シール17が文字板載置台25上の文字板26に残される。
【0048】
文字板載置台25上の文字板26に貼付けられている文字部シール17から、剥離紙18を剥取るには、図11ないし図14に示すような剥離層剥取り装置30により行われる。
すなわち、前記剥取りハンド20とともに前記剥取装置10を構成する剥離層剥取り装置30は、図1にも示すように、接着テープ31を装着するテープ装着ローラ32と、このテープ装着ローラ32から接着テープ31を引出して剥離紙18に接着させるテープ移動ローラ34と、剥離紙18に接着した接着テープ31を巻取るテープ巻取りローラ33とを備えて構成されている。この接着テープ31は、例えば、通常の事務用テープの接着力を有するものが使用され、文字19の文字板26側の接着力より弱いものが使用されている。
【0049】
各ローラ32,33,34の幅寸法は、文字板載置台25の幅寸法と少なくとも同程度に形成され、接着テープ31の幅寸法は、文字部シール17の剥離紙18幅寸法と同程度あるいは大きなものが使用されている。
移動ローラ34は、図示しない駆動源により前後動および上下動可能となっており、接着テープ31を文字部シール17の剥離紙18に貼付け、かつ、剥取ることができるようになっている。
【0050】
すなわち、図11に示すように、テープ移動ローラ34を、初期位置として、文字板載置台25の文字板26から所定寸法離れた上方位置に配置しておき、この後、テープ移動ローラ34を回転させながら前進させ、図12に示すように、接着テープ31が文字部シール17の全部を覆う位置、言い換えればテープ移動ローラ34の前進端まで移動させる。図12の状態になるまで、テープ装着ローラ32は回転しているが、テープ巻取りローラ33は回転していない。
【0051】
テープ移動ローラ34が前進端位置にある状態から、図13に示すように、テープ移動ローラ34を下降させて接着テープ31を文字部シール17の剥離紙18に接着させるとともに、テープ巻取りローラ33を巻取り方向に回転させ、テープ移動ローラ34を初期位置側に向かって移動させることにより、接着テープ31に接着された状態で剥離紙18が剥がれる(図14)。なお、接着テープ31を文字部シール17の剥離紙18に接着させて、巻取るとき、テープ装着ローラ32とテープ巻取りローラ33との間の角度αは、例えば10度以下とされている。
【0052】
次に、本実施形態の作用を説明する。
予め、台紙16、文字19および剥離紙18とで三層構造に形成されたシート状シール15を、シール載置台3上に載置する。このとき、シール載置台3の吸引孔3Aの真空吸引は行われていないが、シート状シール15は、仮の位置決めマークAに合わせられ、かつ、所定の治具により、軽く押さえられている。また、文字板載置台25上には、文字板26が載置され、位置決めピン27により位置決めされている。さらに、剥離紙剥取り装置30の移動ローラ34は、初期位置に待機している。
【0053】
以上の状態から、剥取りハンド20でシート状シール15の所定の文字部シール17を把持すべく、第2ガイド部材5および第3ガイド部材6を、第1方向および第2方向に走行させ、剥取りハンド20を上記所定の文字部シール17の上方位置に待機させる。
【0054】
次に、剥取りハンド20を装着したヘッド7を、シール突刺しピン21を突出した状態で下降させ、シール突刺しピン21で文字部シール17の剥離紙18を突破りながら、文字部シール17における剥離紙18の金属部18Aの位置決め孔18Bに差込み、シート状シール15を正確な位置に位置決めする。
このとき、シール載置台3の吸引孔3Aに真空吸引力を働かせておく。
【0055】
その状態で、剥取りハンド20の吸引孔20Bにも真空吸引力を働かせておき、剥取りハンド20を上昇させる。すると、台紙16と文字19とは剥離しやすい接着構造なので、台紙16から文字部シール17が剥取られ、その文字部シール17は、剥取りハンド20に吸引された状態となる。剥取りハンド20が所定位置に停止したら真空吸引した状態のままシール突刺しピン21を後退させて第2ガイド部材5を第1方向に走行させ、文字板載置台25の上方位置に待機させる。
【0056】
次いで、その位置で剥取りハンド20を下降させ、文字部シール17の文字19を文字板26の表面に押付け、接着させる。このとき、文字板載置台25の吸引孔25Aを介して真空吸引により文字板26は固定されている。
剥取りハンド20の真空吸引を解除し、剥取りハンド20を上昇させると、文字19が文字板26に接着され貼付けられることで、剥離紙18も文字板26上に残る。
【0057】
剥取りハンド20をシール載置台3側に走行させ、次の工程に移行する一方で、剥離紙剥取り装置30により、文字19に接着されている剥離紙18の剥取りを行う。
剥離紙18の剥取りは、まず、待機位置にある移動ローラ34を前進限位置まで前進させ、文字部シール17の剥離紙18全部を覆うようにテープ装着ローラ32から接着テープ31を引出す。
【0058】
次いで、移動ローラ34を下降させて接着テープ31を文字部シール17の剥離紙18に接着させた後、テープ移動ローラ34を押付けた状態で初期位置側に向かって移動させるとともに、テープ巻取りローラ33を回転駆動させて、文字19から剥離紙18を剥取る。
【0059】
剥離紙18を巻取りローラ33で巻取ったとき、言い換えれば、移動ローラ34が初期位置に戻るまでの間に、剥取りハンド20では、前述の手順の通り、次の文字部シール17を台紙16から剥取り、その文字部シール17を文字板載置台25に移送すべく所定位置に待機している。また、その間に、ロボット等により、次の文字板26が文字板載置台25の上に、位置決めピン27で位置決めされて載置される。
【0060】
以上の工程を順次繰返し、シール載置台3上に載置されたシート状シール15の、すべての文字部シール17の処理が終了したら、準備されている次のシート状シール15をシール載置台3上に載置し、そのシール15の処理を行い、以後、前述の工程を繰返す。
【0061】
以上の実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 剥離機1では、剥取りハンド20で、台紙16から文字部シール17を剥取り、文字板載置台25上の文字板26に貼付けられた文字部シール17から、剥離紙剥取手段30で、剥離紙18を剥取り、これらすべての作業を自動的に行えるので、それぞれの作業工程を、タイムラグが生じることなく、また、熟練を必要とせず処理することができ、作業効率がよいものとなる。
【0062】
(2) シート状シール15を構成する台紙16と文字19との接着が剥がれやすい構成なので、台紙16から文字部シール17を剥取るには、シール載置台3側から台紙16を真空吸引しておいて、剥取りハンド20のシール突刺しピン21で突刺すとともに、剥取りハンド20からも真空吸引空して、その状態で剥取りハンド20を上昇させればよい。従って、高度な熟練を必要とせず、容易に剥ぎ取ることができ、また、シート状シール15の中の文字部シール17を順に処理できるので、連続した剥取り作業が可能となり、効率がよい。
【0063】
(3) 剥取りハンド20のシール突刺しピン21による文字部シール17の突刺し時、剥離紙18には位置決め孔はあけられていないが、シール突刺しピン21で突破られ、かつ、突破られた部位18Cが巻込まれて金属部18Aの位置決め孔18Bに挿通される。そのため、シール突刺しピン21と位置決め孔18Bとの摩擦力が増し、両者21、18Bの係合が強固なものとなるので、台紙16から文字部シール17を容易に剥取ることができる。
【0064】
(4) シール突刺しピン21の先端21Aはテーパとなっているので、剥取りハンド20を下降させ、ピン21で文字部シール17を突刺すとき、シール突刺しピン21の先端21Aに金属部18Aの位置決め孔18Bが倣うため、シート状シール15が正確に位置決めされる。従って、シート状シール15を所定位置に配置する際に、ある程度ラフな配置でもよいので、段取りが容易となる。
【0065】
(5) シール突刺しピン21の先端21Aはテーパに形成されており、ピン21を文字部シール17に突刺したとき、台紙16もピン先に巻込まれるが、その部位は、ピン21の先端21Aに接触しているので、シール突刺しピン21を上昇させる際、テーパ部を後退させることになり、ピン21を抜きやすく、従って、台紙16から文字部シール17を容易に剥取ることができる。
【0066】
(6) 台紙16からの文字部シール17の剥取りは、シール載置台3に形成された多数の吸引孔3Aから真空吸引で台紙16をシール載置台3に固定しておく一方で、剥取ハンド20では、シール突刺しピン21の突刺しと、剥取ハンド20の多数の吸引孔20Bで行う真空吸引との協働で行うので、より確実に剥取りを行える。
【0067】
(7) 文字部シール17の剥離紙18には、剥取りハンド20が下降してシール突刺しピン21の先端が剥離紙18を突破ってはじめて孔があけられる。従って、最初から剥離紙18に位置決め孔をあけなくてもよく、その分の手間が省ける。
【0068】
(8) 文字板載置台25上の文字板26に文字部シール17を押圧すれば、強い接着力で文字部シール17の文字19が文字板26に接着されるので、文字板26に文字部シール17が強固に貼付けられる。従って、剥離紙剥取手段30の接着テープ31の接着力が文字19と文字板26との接着部の接着力より弱いので、接着テープ31による剥離紙18の剥取りを容易に行える。
【0069】
(9) 文字部シール17からの剥離紙18の剥取りは、剥離紙剥取手段30のテープ移動ローラ34により引出した接着テープ31を、剥離紙18に接着させた後、テープ移動ローラ34を押付けながら初期位置側に向かって移動させるとともに、巻取りローラ33を回転させて巻取ればよく、剥離紙18の剥取りが容易となる。
【0070】
(10)シール載置台3は、シート状シール15の第1方向、第2方向における多少のずれを許容可能な平面部面積を有し、また、仮の位置決めマークAが記入されているので、シール載置台3上面にシート状シール15を載置する際、仮の位置決めマークAに合わせて載置すればよいので、シート状シール15の載置作業が容易となる。
【0071】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次のような変形形態でもよい。
すなわち、前記実施形態で、接着テープ31は、文字部シール17の剥離紙18の幅寸法と同程度あるいは大きな幅のものを使用したが、これに限らず、例えば、市販の普通幅の事務用セロテープ(登録商標)を使用してもよい。この場合、各ローラ32,33,34の幅も上記事務用セロテープ(登録商標)に合わせればよい。
【0072】
また、前記実施形態で、テープ移動ローラ34を、文字板載置台25に対して第1方向に移動可能にしたが、これに限らず、文字板載置台25に対して斜め、例えば45度傾けた方向に移動できるように配置してもよい。
【0073】
さらに、前記実施形態で、シール載置台3上面に載置されるシート状シール15の台紙16を固定するために、真空吸引して行っているが、これに限らず、シール載置台3上面の所定位置にバランスよく接着剤等を塗布し、この接着剤等で台紙16を固定してもよい。要は、シート状シール15の台紙16を固定できればよい。
【0074】
また、前記実施形態では、装飾板として、時計用文字板26を使用しているが、これに限らず、装飾板としては、カフス、表札、ネームプレート、計測器の表示板等でもよい。また、装飾部材として、時刻を表す文字19が使用されているが、時刻を表す文字に限らずその他の文字、記号、シンボル、家紋、商標等でもよい。
さらに、前記実施形態では、基材として、離形材付きの台紙16を使用しているが、これに限らず、樹脂製シート、金属箔製シート等を使用してもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の剥取装置、その装置を備えた剥取機および剥取方法によれば、両面を基材と剥離層とで接着された装飾部材から基材および剥離層を容易に、かつ、効率よく剥取ることができるとともに、高度な熟練を必要とせずに剥取り作業を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る剥取機を示す全体斜視図である。
【図2】前記実施形態のシート状シールとシール載置台とを示す平面図である。
【図3】前記実施形態のシート状シールを構成する文字部シールを示す平面図である。
【図4】前記実施形態のシート状シールと剥取りハンドとが離れている状態を示す縦断面図である。
【図5】前記実施形態のシート状シールと剥取りハンドとが接触している状態を示す縦断面図である。
【図6】前記実施形態のシート状シールと剥取りハンドとの関係を表し、図6(A)は図4の状態の要部を拡大した縦断面図であり、図6(B)は図5の状態の要部を拡大した縦断面図である。
【図7】前記実施形態の剥取りハンドにより文字部シールを剥取った状態を示す縦断面図である。
【図8】前記実施形態の文字板と剥取りハンドとが離れた状態を示す縦断面図である。
【図9】前記実施形態の文字板と剥取りハンドとが接触した状態を示す縦断面図である。
【図10】前記実施形態の文字部シールが文字板に取付けられた状態を示す縦断面図である。
【図11】前記実施形態の文字部シールと剥離紙剥取り手段との関係を表し、移動ローラが初期位置にあるときの状態を示す縦断面図である。
【図12】前記実施形態の文字部シールと剥離紙剥取り手段との関係を表し、移動ローラが前進端位置にあるときの状態を示す縦断面図である。
【図13】前記実施形態の文字部シールと剥離紙剥取り手段との関係を表し、移動ローラにより接着テープが剥離紙に接着された状態を示す縦断面図である。
【図14】前記実施形態の文字部シールと剥離紙剥取り手段との関係を表し、巻取りローラにより剥離紙が剥取られた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 剥取機
3 シール載置台
4 第1ガイド部材
5 第2ガイド部材
6 第3ガイド部材
7 ヘッド
10 剥取装置
15 シート状シール
16 基材である台紙
17 装飾部シールである文字部シール
18 剥離層である剥離紙
19 装飾部材である文字
20 剥取装置を構成する装飾部シール剥取手段としての剥離りハンド
21 シール突刺しピン
25 文字板載置台
26 装飾板である文字板
30 剥取装置を構成する剥離紙剥取手段
31 接着テープ
32 テープ装着ローラ
33 テープ巻取りローラ
34 テープ移動ローラ
Claims (10)
- 基材と、装飾部材と、剥離層とにより三層構造とされ、かつ前記装飾部材および前記剥離層によって装飾部シールが構成されているシート状シールから、前記装飾部材を装飾板に貼付けるために前記基材および剥離層を剥取る剥取装置であって、
前記シート状シールから前記装飾部シールを自動的に剥取る装飾部シール剥取手段と、
前記装飾板に貼付けられた前記装飾部シールから前記剥離層を自動的に剥取る剥離層剥取手段と、を備えて構成されていることを特徴とする剥取装置。 - 請求項1に記載の剥取装置を備えた剥取機であって、
ベッドと、このベッドに設けられ、上面に前記シート状シールが載置されるシール載置台と、前記ベッドに設けられ、第1方向に延びる第1ガイド部材と、この第1ガイド部材に設けられ前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2ガイド部材と、この第2ガイド部材に設けられ前記第2方向に移動可能な第3ガイド部材と、この第3ガイド部材に設けられ前記第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能であるとともに、前記シール剥取手段が装着されるヘッドと、前記ベッドに前記シール載置台と並列して設けられるとともに、上面に前記装飾板が位置決め・載置される装飾板載置台と、前記ベッドに前記装飾板載置台と並列して設けられる前記剥離層剥取手段とを備え、この剥離層剥取手段は、接着テープを装着するテープ装着ローラと、前記接着テープを前記テープ装着ローラから引出しかつ前記剥離層に接着させるテープ移動ローラと、前記剥離層に接着した前記接着テープを巻取るテープ巻取ローラと、を備えて構成され、前記移動ローラは、前記第1方向に移動可能に配置され、前記シール剥取手段により、前記シート状シールにおける装飾部シールを基材から剥取るとともに、前記剥離層剥取手段によりその装飾部シールから前記剥離層を剥取り可能とされていることを特徴とする剥取機。 - 基材と、装飾部材と、剥離層とにより三層構造とされ、かつ前記装飾部材および前記剥離層によって装飾部シールが構成されているシート状シールから、前記装飾部材を装飾板に貼付けるために前記基材を剥取る剥取方法であって、
前記シート状シールから前記装飾部シールを自動的に剥取る工程と
前記装飾部シールを前記装飾板に自動的に貼り付ける工程と、
前記装飾板に貼付けられた前記装飾部シールから前記剥離層を自動的に剥取る工程と、を備えて構成されていることを特徴とする剥取方法。 - 請求項3に記載の剥取方法において、
前記基材を固定しておいて、第1方向、この第1方向と交差する第2方向、および第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能な剥取りハンドとされた装飾部シール剥取手段により、前記基材から前記装飾部シールを剥取る際に、前記剥離層の前記装飾部材側面一部には位置決め孔のあいた補強部を設けておき、前記剥取りハンドには、前記シート状シール側に向きかつ前記剥取りハンドから出没可能なシール突刺しピンを設けておき、このシール突刺しピンの先端を尖鋭状に形成しておくとともに、前記剥離層を突破りかつ突破った部位の剥離層を巻込んで前記位置決め孔に挿通させることを特徴とする剥取方法。 - 請求項4に記載の剥取方法において、前記シート状シールを載置するシール載置台を設けておくとともに、このシール載置台および前記剥取ハンドには複数の吸引孔を形成しておき、前記シール突刺しピンにより突刺され位置決めされた前記装飾部シールの基材からの剥取りに際して前記基材を前記シール載置台側に吸引・固定するとともに、前記シール突刺しピンによる突刺し保持と協働して前記装飾部シールを前記剥取ハンド側に吸引・固定することを特徴とする剥取方法。
- 基材と、装飾部材と、剥離層とにより三層構造とされ、かつ前記装飾部材および前記剥離層によって装飾部シールが構成されているシート状シールから、前記装飾部材を装飾板に貼付けるために前記剥離層を剥取る剥取方法であって、
前記装飾部シールを、所定位置に位置決め固定された前記装飾板に貼付けた後、
接着テープを装着するテープ装着ローラから前記接着テープを引出すとともに、引出した接着テープを前記装飾部シールの前記剥離層に接着させ、
次いで、巻取りローラにより前記剥離層に接着している接着テープを巻取って前記装飾部材から前記剥離層を剥取ることを特徴とする剥取方法。 - 請求項6記載の剥取方法において、前記接着テープの引出をテープ移動ローラで行い、このテープ移動ローラを前記装飾板の一端部から水平方向かつ上方向に所定寸法離れた初期位置と、この初期位置から前記装飾部シールを超えて前記装飾板の他端部位置の前進端との間で移動可能にしておくとともに、前記前進端位置で下降し前記接着テープを押圧して前記剥離層に接着させ、かつ、押圧状態を維持しつつ前記一端部側に戻り再度前記初期位置に復帰させることを特徴とする剥取方法。
- 基材と、装飾部材と、剥離層とにより三層構造とされ、かつ前記装飾部材および前記剥離層によって装飾部シールが構成されているシート状シールから、前記装飾部材を装飾板に貼付けるために前記基材および剥離層を剥取る剥取方法であって、
前記基材を固定しておいて、第1方向、この第1方向と交差する第2方向、および第1方向、第2方向と交差する第3方向に移動可能な剥取りハンドを備えた装飾部シール剥取手段により、前記シート状シールから前記装飾部シールを剥取り、
次いで、前記装飾部シール剥取手段により剥取った前記装飾部シールを、所定位置に位置決め固定された前記装飾板に貼付けた後、
接着テープを装着するテープ装着ローラからテープ移動ローラで接着テープを引出すとともに、引出した接着テープを前記装飾部シールの前記剥離層に接着させ、
次いで、巻取りローラにより前記剥離層に接着している接着テープを巻取って前記装飾部材から前記剥離層を剥取ることを特徴とする剥取方法。 - 請求項8に記載の剥取方法において、
前記剥離層の前記装飾部材側面一部には位置決め孔のあいた補強部が設けられ、前記基材から前記装飾部シールを剥取る際、前記剥取りハンドに設けられ先端が尖鋭状に形成されたシール突刺しピンで前記装飾部シールの剥離層を突破り、かつ、突破った部位の剥離層を巻込んで前記位置決め孔に挿通させた後、前記剥取りハンドを前記基材から離間させて前記基材から前記装飾部シールを剥取ることを特徴とする剥取方法。 - 請求項2に記載の剥取機を用いて行う剥ぎ取り方法であって、
前記シール載置台を、その上面で前記シート状シールの前記第1方向、第2方向における多少のずれを許容可能な平面部面積を有するものとしておくとともに、前記シール載置台上面には、前記シート状シールの大きさに対応する少なくとも2つの仮の位置決めマークを記入しておき、このマークに会わせて前記シール載置台状に前記シート状シールを載置することを特徴とする剥取方法。
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