JP3086422U - 螺鈿細工加工品 - Google Patents

螺鈿細工加工品

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JP3086422U JP2001008618U JP2001008618U JP3086422U JP 3086422 U JP3086422 U JP 3086422U JP 2001008618 U JP2001008618 U JP 2001008618U JP 2001008618 U JP2001008618 U JP 2001008618U JP 3086422 U JP3086422 U JP 3086422U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、熟練を要することなく誰でも簡単
に大量の螺鈿細工加工品を加工メーカー、一般消費者等
に供給することが出来る螺鈿細工加工品を提供するもの
である。 【解決手段】 略面状の螺鈿部材7と該螺鈿部材7と対
面状態で位置決めされる略面状の部材本体2とからな
り、しかも該部材本体2の内部又は該部材本体2の一面
2a側若しくは他面2b側の少なくとも何れか一方に
は、所定の図柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部12
を有した図柄形成手段が設けられ、且つ該図柄縁部12
を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材7を部材本体2
に設けられた図柄透視部13を介して透視可能な構成に
してなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、螺鈿細工加工品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、アワビ貝やアコヤ貝等を薄くスライス状態に加工して得られる 螺鈿部材を具備した螺鈿細工加工品を製造する場合には、文字、図形若しくは記 号若しくはこれらの結合により予め決定された図案に基づき、職人等が木材等の 各種材料を用いた各種部材本体に凹状部を形成し、その後図案に基づいて形成さ れた凹状部に、前記図案に基づき予め打ち抜きや小刀等を用いて所定の形状に形 成した面状の螺鈿部材をはめ込んで貼り付け、その後螺鈿部材の面と部材本体の 面とを面一仕上げとすべく螺錦部材がはまり込んだ部材本体面を炭等で研いで螺 鈿細工加工品を製造していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く螺鈿細工加工品を製造する場合においては、下記の ような問題点があった。
【0004】 即ち、上記の如く螺鈿細工加工品を製造する場合には、先ず、予め決定された 図案に基づき、職人等が木材等の各種材料を用いた各種部材本体に図柄凹状部を 形成し、その後図案に基づいて部材本体に形成された図柄凹状部に、前記図案に 基づき予め打ち抜き型や小刀等を用いて所定の図柄形状に加工形成した面状の螺 鈿部材をはめ込んで取り付けなければならない。
【0005】 よって、長年の経験を積んだ職人と呼ばれる熟練者でなければ均等な深さの図 柄凹状部の形成や該図柄凹状部に隙間無くはめ込むことが出来る螺鈿部材の形成 を行なうことが出来ない。
【0006】 従って、上記一連の作業に多大な時間がかかることとなり、しいては螺鈿細工 加工品を大量に加工メーカーのみならず一般消費者等に供給することが極めて難 しいという問題が生じていた。
【0007】 本考案は、上記問題を解決すべくなされたものであり、螺鈿細工加工品を製造 する場合において、熟練を要することなく誰でも簡単に大量の螺鈿細工加工品を 加工メーカー、一般消費者等に供給することが出来る螺鈿細工加工品を提供する ことを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本考案は、前記課題を解決すべくなされたものであり、係る考案におけ る螺鈿細工加工品1は、略面状の螺鈿部材7と該螺鈿部材7と対面状態で位置決 めされる略面状の部材本体2とからなり、しかも該部材本体2の内部又は該部材 本体2の一面2a側若しくは他面2b側の少なくとも何れか一方には、所定の図 柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部12を有した図柄形成手段が設けられ、且 つ該図柄縁部12を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材7を部材本体2に設け られた図柄透視部13を介して透視可能な構成にしてなるものである。
【0009】 よって、従来のように、予め決定された図案に基づき、職人等が木材等の各種 材料を用いた各種部材本体に凹状部を形成し、その後図案に基づいて部材本体に 形成された凹状部に、図案に基づき予め打ち抜き型や小刀等を用いて所定の形状 に形成した面状の螺鈿部材をはめ込むといった煩雑な作業を一切介することなく 、図柄部を所定の図柄に形成しておくだけで職人等の熟練者でなくとも誰もが簡 単且つ大量に螺鈿細工加工品を製造することが可能となるだけでなく、しいては 製品コストをも低減することが出来るという利点がある。
【0010】 更に、部材本体2には、図柄形成手段に設けられた図柄縁部12を介して所定 の図柄を形成する螺鈿部材7を透視可能な図柄透視部13が設けられている。
【0011】 従って、従来のように、各種部材本体に凹状部を形成し、その後該凹状部に所 定の形状に形成した面状の螺鈿部材をはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の 面とを面一仕上げとすべく螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐとい う煩雑な作業を一切行う必要なく、部材本体2ごしに図柄縁部12を介して所定 の図柄を形成する螺鈿部材7を容易且つ鮮明に確認することが出来る利点を有す るだけでなく、人の手が直接螺鈿部材7に触れることによる破損や大気に触れる ことによる螺鈿の風化をも防止することが出来るという利点がある。
【0012】 更に、各種の異なる図柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部12を有した図柄 形成手段に変更するだけで、部材本体2ごしに図柄縁部12を介して所定の図柄 を形成すべく確認出来る螺鈿部材7の図柄を多種多様なものに変更可能なだけで なく、図柄の位置も図柄形成手段を移動させるだけで至極簡単に変更して商品バ リエーションを増やすことが出来、しいては消費者の希望ニーズに合わせた多種 多様な仕様の螺鈿細工加工品を大量且つ低コストで製造することが出来るという 利点がある。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案における螺鈿細工加工品を製造する場合の一実施形態を図面に従 って説明するが、係る実施形態において後述する螺鈿細工加工品は、例えば、時 計の文字盤として用いるものである。
【0014】 図1〜図3において、1は樹脂を用いて有色透明又は無色透明の円盤状に形成 された部材本体2を有する螺鈿細工加工品を示す。
【0015】 3は上記部材本体2の一面2a側に仮貼りされる矩形状のシール材本体3a面 の所定箇所に、切り目3b又はミシン目(図示せず)を介して所定の文字、図形 若しくは記号若しくはこれらの結合によって図柄を形成すべく設けられ、且つ該 シール材本体3aより分離可能な個々の面状部材を示す。
【0016】 次に上記部材本体2と矩形状のシール材本体3a及び後述する面状の螺鈿部材 7のそれぞれを用いて時計の文字盤(ダイヤル)として形成される螺鈿細工加工 品を製造する場合について説明する。
【0017】 先ず、図1(イ),(ロ)において、部材本体2の一面2a側から切り目3b 又はミシン目(図示せず)を介して所定の文字、図形若しくは記号若しくはこれ らの結合によって時計の文字盤の図柄(12時位置,3時位置,6時位置,9時 位置の4箇所に菱形図柄及び各菱形図柄の内方側に5分区切りを一つの図柄に形 成すべくリング状に配設された12個の略扇状図柄)を形成する面状部材3を有 するシール材本体3aを仮貼りする。
【0018】 その後、同図(ハ)に示すように、シール材本体3aの四隅の何れかの箇所を 把持して部材本体2の一面2a側から引き剥がすと、各面状部材3は切り目3b 又はミシン目(図示せず)を介してシール材本体3aから分離すると共に部材本 体2の一面2aに貼り付けられた状態で残ることになる。
【0019】 その後、図2(イ)に示すように、各面状部材3が仮貼りされた部材本体2の 一面2a側から、図柄形成手段の一つとして、例えば、灰色、黒色、紫色、青色 、赤色、茶色等に限らず、必要とする所定色の有色塗料4を、塗料吹きつけ装置 (図示せず)の噴射ノズル11を用いて霧状にして塗布(有色塗料4を筆塗して もよく、又塗料槽等への漬け込みでも良いが、塗布ムラなく、しかも塗料を効率 よく消費して仕上げるためには有色塗料4を霧状にして吹きつけるのが好ましい 。)すると、同図(ロ)に示すように、部材本体2の一面2aには、各面状部材 3を被包した状態で有色塗料(図柄形成手段)4の被膜が形成されることになる 。
【0020】 前記の如く有色塗料4を塗料吹きつけ装置(図示せず)の噴射ノズル11を用 いて霧状にして塗布せずとも、例えば、市販のラッカースプレー缶等を用いて部 材本体2の一面2aに合成樹脂エナメル塗料等の有色塗料4を噴霧してもよく、 この場合であっても部材本体2の一面2aに、各面状部材3を被包した状態で有 色塗料4の被膜を形成することが出来る。
【0021】 次に、図3(イ)に示すように、前記各面状部材3を部材本体2の一面2aか ら剥離すると、該部材本体2の一面2a側には無塗装の一面部位5が露出するこ とになるが、この時、該部材本体2の一面2a側には、各面状部材3を抜き去る ことで有色塗料(図柄形成手段)4の被膜に各面状部材3の輪郭形状と同じ形状 の図柄縁部12が形成されることになる。
【0022】 その後、同図(ロ)に示すように、上記無塗装の一面部位5が露出した部材本 体2の一面2aに、例えば、自ら硬化する性質(接着剤効力)を備えたクリア塗 料6を吹きつけることにより、少なくとも無塗装の一面部位5にクリア塗料層6 aを形成することが出来る。
【0023】 その後、同図(ハ)のように、クリア塗料層6aが形成された無塗装の一面部 位5の全体を被うべく該一面部位5の平面積より大きめの平面積を有した面状の 螺鈿部材7を係る一面部位5を被うごとく載置すると、クリア塗料層6aを形成 するクリア塗料の硬化に伴い面状の螺鈿部材7を部材本体2の一面2aに貼り付 けることが可能となる。
【0024】 尚、上記の如くクリア塗料の硬化に伴い面状の螺鈿部材7を部材本体2の一面 2aに貼り付ける場合において、必ずしも無塗装の一面部位5の全体を被うべく 該一面部位5の平面積より大きめの平面積を有した面状の螺鈿部材7を単体(一 枚)で係る一面部位5に載置する必要はなく、例えば、無塗装の一面部位5の一 部を被うことが出来る面状の螺鈿部材7を数枚並べることで一面部位5の平面積 より大きめの平面積を確保して無塗装の一面部位5の全体を被う構成であっても よいのは言うまでもない。
【0025】 よって、例え、無塗装の一面部位5の平面積がアワビ貝やアコヤ貝等を薄くス ライス状態に加工して得られる面状の螺鈿部材7の平面積より大きな場合であっ ても螺鈿部材7を数枚並べることで簡単に無塗装の一面部位5の全体を被うこと が出来る利点がある。
【0026】 従って、上記構成にしてなる部材本体2によれば、該部材本体2の他面2b側 から、図柄縁部12を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材7を部材本体2に設 けられた図柄透視部13を介して透視可能となる。
【0027】 よって、従来のように、予め決定された図案に基づき、職人等が木材等の各種 材料を用いた各種部材本体に凹状部を形成し、その後図案に基づいて部材本体に 形成された凹状部に、図案に基づき予め打ち抜き型や小刀等を用いて所定の形状 に形成した面状の螺鈿部材をはめ込むといった煩雑な作業を一切介することなく 、図柄形成手段の図柄縁部12の輪郭形状を所定の図柄に形成しておくだけで職 人等の熟練者でなくとも誰もが簡単且つ大量に螺鈿細工加工品を製造することが 可能となるだけでなく、しいては製品コストをも低減することが出来るという利 点がある。
【0028】 更に、部材本体2には、図柄形成手段に設けられた図柄縁部12を介して所定 の図柄を形成する螺鈿部材7を透視可能な図柄透視部13が設けられている。
【0029】 従って、従来のように、各種部材本体に凹状部を形成し、その後該凹状部に所 定の形状に形成した面状の螺鈿部材をはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の 面とを面一仕上げとすべく螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐとい う煩雑な作業を一切行う必要なく、部材本体2ごしに図柄縁部12を介して所定 の図柄を形成する螺鈿部材7を容易且つ鮮明に確認することが出来る利点を有す るだけでなく、人の手が直接螺鈿部材7に触れることによる破損や大気に触れる ことによる螺鈿の風化をも防止することが出来るという利点がある。
【0030】 更に、各種の異なる図柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部12を有した図柄 形成手段に変更するだけで、部材本体2ごしに図柄縁部12を介して所定の図柄 を形成すべく確認出来る螺鈿部材7の図柄を多種多様なものに変更可能なだけで なく、図柄の位置も図柄形成手段を移動させるだけで至極簡単に変更して商品バ リエーションを増やすことが出来、しいては消費者の希望ニーズに合わせた多種 多様な仕様の螺鈿細工加工品を大量且つ低コストで製造することが出来るという 利点がある。
【0031】 更に、上記実施形態において、部材本体2は有色透明又は無色透明からなり、 しかも有色塗料4が塗布された一面2a側に設けられた無塗装の一面部位5の一 部又は全体を被うべく螺鈿部材7が硬化するクリア塗料4を接着手段として一面 2a側に貼り付けられることから、部材本体2の他面2b側から前記図柄透視部 13を介して所定の文字、図形若しくは記号若しくはこれらの結合により形成さ れた螺鈿部材7の図柄を容易且つ鮮明に透視することが出来る。
【0032】 よって、従来のように、各種部材本体の凹状部に所定の形状に形成した面状の 螺鈿部材をはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の面とを面一仕上げとすべく 螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐ必要なく、はじめから凹凸のな いフラット面を有した他面2b側を表面として各種の物品に使用可能な螺鈿細工 加工品1を煩雑な作業を行なうことなく簡単に製造することが出来ると共に製品 コストをも低減することが出来るという利点がある。
【0033】 更に、面状部材3が部材本体2に仮貼りされるシール材本体3aに設けられた 切り目3b又はミシン目を介して該シール材本体3aより分離して所定の図柄を 形成する場合には、シール材本体3aを部材本体2の一面2a側全面に貼り付け 、その後係るシール材本体3aを該一面2a側より引き剥がすだけで多数の面状 部材3を一面2a側の複数箇所に仮貼り配置させることが出来る。
【0034】 よって、面状部材3の仮貼り作業を効率良く且つ迅速に行なうことが出来る利 点がある。
【0035】 更に、面状部材3がシール材で形成されてなる場合には、部材本体2の他面2 b側から透視することができる螺鈿部材7の図柄を必要最小限のコストで多種多 様なものに変更可能なだけでなく、図柄の位置も面状部材3の貼り付け位置を変 更するだけで至極簡単に変更して商品バリエーションを増やすことが出来、しい ては消費者の希望ニーズに合わせた多種多様な仕様の螺鈿細工加工品を低コスト で製造することが出来るという利点がある。
【0036】 尚、上記実施形態において、面状の螺鈿部材7は自ら硬化する性質を備えたク リア塗料6の硬化に伴い部材本体2の一面2aに貼り付けられる構成にしてなる が、図4(イ)に示すように、接着手段に、例えば、パーメナックN(日本油脂 (株):登録商標)という硬化剤8をポリライト(大日本インキ化学工業(株) :登録商標)というクリア塗料6に含有したものを用いてもよい。
【0037】 よって、この場合であっても、部材本体2の一面部位5に前記硬化剤8が含有 されたクリア塗料6を塗布し、その後該一面部位5の一部又は全体を被うべく面 状に形成された螺鈿部材7を前記一面部位5に載せるだけで簡単に螺鈿部材7を 一面2a側に貼り付けることが出来るが、硬化剤8を別途含有させることで、よ り速く且つ強固に螺鈿部材7を部材本体2の一面2aに貼り付けることが出来る という利点がある。
【0038】 更に、硬化剤8を含有したクリア塗料6が無塗装の一面部位5と螺鈿部材7と の間に介在する場合には、部材本体2の他面2b側から所定の文字、図形若しく は記号若しくはこれらの結合により形成された螺鈿部材7の図柄により強い光沢 を与えて見栄えを良くすることが出来るという利点がある。
【0039】 更に、同図(ロ)に示すように、無塗装の一面部位5が露出した部材本体2の 一面2aに、クリア塗料を吹きつけて、少なくとも無塗装の一面部位5にクリア 塗料層6aを形成した後、面状の螺鈿部材7を係る一面部位5に載置し、その後 硬化剤8を塗布してもよく、この場合であってもクリア塗料層6aのクリア塗料 及び硬化剤8の硬化に伴い面状の螺鈿部材7を部材本体2の一面2aに貼り付け ることが出来るという利点がある。
【0040】 更に、同図(ハ)に示すように、クリア塗料を用いることなく、少なくとも無 塗装の一面部位5に硬化剤8を塗布し、面状の螺鈿部材7を硬化剤8の硬化を介 して部材本体2の一面2aに貼り付ける構成であってもよく、要は面状の螺鈿部 材7を部材本体2の一面2aに貼り付けることが出来れば、面状の螺鈿部材7の 外周の一部又は外周全部を所定の接着剤やテープを用いて一面2aに貼り付ける 構成であってもよく、接着手段に用いられる化学製品や部材等の具体的な種類、 構成も決して限定されないのは言うまでもない。
【0041】 更に、上記実施形態において、面状部材3は部材本体2に仮貼りされるシール 材本体3aに設けられた切り目3b又はミシン目を介して該シール材本体3aよ り分離して所定の図柄を形成するが、必ずしもシール材で形成された面状部材3 がシール材本体3aから分離する構成でなくともよく、予め所定の図柄をシール 材で形成してなる面状部材3を部材本体2の所定の箇所に仮貼り配置し、その後 面状部材3が仮貼りされた部材本体2の一面2a側から有色塗料4塗布した後、 面状部材3を部材本体2の一面2aから剥離して螺鈿細工貼付用部材本体2の一 面2a側に無塗装の一面部位5と、被膜に各面状部材3の輪郭形状と同じ形状の 図柄縁部12を形成する構成であってもよい。
【0042】 更に、上記実施形態において、部材本体2の一面2a側に無塗装の一面部位5 を設ける際、必ずしもシール材で形成された面状部材3を部材本体2の一面2a から剥離して形成するに限らず、例えば、図5(イ)に示すように、予め所定の 螺鈿透視図柄部9aを有した印刷9を有色透明又は無色透明からなる部材本体2 の一面2a側又は他面2b(図では一面2a側のみ)側に施す構成であってもよ い。
【0043】 よって、この場合であっても、同図(ロ)に示すように、例えば、部材本体2 の印刷が施されていない螺鈿透視図柄部9aに硬化剤8が含有されたクリア塗料 を塗布してクリア塗料層6aを形成した後、該螺鈿透視図柄部9aの一部又は全 体を被うべく面状に形成された螺鈿部材7を前記クリア塗料層6aを形成する螺 鈿透視図柄部9aに載せるだけで簡単に螺鈿部材7を硬化するクリア塗料を介し て部材本体2の一面2a側に貼り付けることが出来る。
【0044】 従って、この場合であっても、各種螺鈿細工貼付用部材本体の凹状部に所定の 形状に形成した面状の螺鈿部材をはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の面と を面一仕上げとすべく螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐ必要なく 、はじめから凹凸のないフラット面を有した他面2b側や一面2a側を表面とし て各種の物品に使用可能な螺鈿細工加工品を煩雑な作業を行なうことなく簡単且 つ安価に製造することが出来る利点がある。
【0045】 又、同図(ハ)に示すように、部材本体2の印刷が施されていない螺鈿透視図 柄部9aの一部又は全体を被うべく面状に形成された螺鈿部材7をクリア塗料や 硬化剤を用いることなく粘着テープ10の粘着部10aを用いて部材本体2の一 面2a側に貼り付ける構成であってもよく、この場合には螺鈿部材7の部材本体 2への貼り付け作業を簡略化することが出来るという利点がある。
【0046】 更に、本考案における螺鈿細工加工品は、上記実施形態による製造方法に限る ものではなく、例えば、図6(イ)に示すように、有色透明又は無色透明からな る部材本体2の一面2a側又は他面2b側(図面は一面2a側のみ)の少なくと も何れか一方に、所定の文字、図形若しくは記号若しくはこれらの結合により形 成された螺鈿透視図柄部9aを有した面状体9bを位置決め固定してクリア塗料 層6aを形成し、その後該螺鈿透視図柄部9aの一部又は全体を被うべく面状に 形成された螺鈿部材7を、前記部材本体2の一面2a側又は他面2b側に接着剤 やテープ等の接着手段(図示せず)を介して貼り付けて螺鈿細工加工品を製造し てもよい。
【0047】 よって、上記の場合であっても、部材本体2の他面2b側又は一面2a側から 所定の文字、図形若しくは記号若しくはこれらの結合により形成された螺鈿部材 7の図柄を容易且つ鮮明に透視することが出来るだけでなく、従来のように、予 め決定された図案に基づき、職人等が木材等の各種材料を用いた各種部材本体に 凹状部を形成し、その後図案に基づいて部材本体に形成された凹状部に、前記図 案に基づき予め打ち抜き型や小刀等を用いて所定の形状に形成した面状の螺鈿部 材を接着剤等を介してはめ込むといった煩雑な作業を一切介することなく螺鈿細 工加工品を職人等の熟練者でなくとも誰もが簡単且つ大量に製造することが出来 る利点がある。
【0048】 更に、上記のように、螺鈿透視図柄部9aを有した面状体9bを有色透明又は 無色透明からなる部材本体2の一面2a側又は他面2b側に位置決め固定した場 合には、従来のように各種部材本体の凹状部に所定の形状に形成した面状の螺鈿 部材を接着剤等を介してはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の面とを面一仕 上げとすべく螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐ必要なく、はじめ から凹凸のないフラット面を有した他面2b側や一面2a側を表面として各種の 物品に使用可能な螺鈿細工加工品を煩雑な作業を行なうことなく簡単且つ安価に 製造することが出来る利点がある。
【0049】 更に、上記の如く螺鈿透視図柄部9aを有した面状体9bを有色透明又は無色 透明からなる部材本体2の一面2a側に位置決め固定する場合において、例えば 、同図(ロ)に示すように、部材本体2が折曲可能な樹脂材等から形成され、且 つ接着手段が部材本体2の一面2a側又は他面2b側の重合面2cである場合に は、部材本体2を折り畳むことで簡単に螺鈿部材7を部材本体2で挟み込んで位 置決め固定することが出来る。
【0050】 よって、螺鈿部材7を部材本体2で挟んで固定することにより、一枚の螺鈿部 材7の表面と裏面を同時に螺鈿図柄として用いることが出来るという利点がある 。
【0051】 又、上記の如く部材本体2の一面2a側又は他面2b側の重合面2cが接着剤 又はヒートシールにより貼り合わされた場合(図示せず)には、簡単且つ確実に 螺鈿部材7を折り畳まれた部材本体2に位置決め固定することが出来るという利 点がある。
【0052】 更に、上記の如く螺鈿部材7を螺鈿細工貼付用部材本体2で挟んで固定する場 合において、図6(ハ)に示すように、クリア塗料層6a等を形成することなく 一枚の螺鈿部材7の表面と裏面を螺鈿透視図柄部9aを有した面状体9bで挟ん で固定してもよく、この場合であっても、一枚の螺鈿部材7の表面と裏面を同時 に螺鈿図柄として用いることが出来るという利点がある。
【0053】 尚、上記実施形態において、部材本体は有色透明又は無色透明の樹脂を用いて 円盤状に形成されてなるが、必ずしも材料に樹脂を用いる必要はなく、要は有色 透明又は無色透明であればガラスを用いてもよく、部材本体の具体的な材質、形 状等も一切限定されないのは言うまでもないが、要は、螺鈿細工加工品1が、略 面状の螺鈿部材7と該螺鈿部材7と対面状態で位置決めされる略面状の部材本体 2とからなり、しかも該部材本体2の内部(図示せず)又は該部材本体2の一面 2a側若しくは他面2b側の少なくとも何れか一方に、所定の図柄を形成すべく 抜き去られた図柄縁部12を有した図柄形成手段が設けられ、且つ該図柄縁部1 2を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材7を部材本体2に設けられた図柄透視 部13を介して透視可能な構成であれば、図柄形成手段の具体的な材質、種類等 一切限定されないのは言うまでもない。
【0054】 更に、上記実施形態において、部材本体は時計の文字盤を構成するものである が、螺部材本体を有する螺鈿細工加工品の使用用途等も決して限定されるもので はない。
【0055】 更に、上記実施形態において、部材本体は有色透明又は無色透明で、且つ図柄 形成手段に形成される図柄縁部を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材を該部材 本体に設けられた図柄透視部を介して透視可能な構成にしてなるが、必ずしも部 材本体全体が有色透明又は無色透明である必要はなく、要は図柄形成手段に形成 される図柄縁部を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材を部材本体の一面側又は 他面側の何れか一方より透視可能であれば、図柄透視部が図柄縁部形成箇所に対 面する部材本体の一部位のみに設けられた構成であってもよい。
【0056】
【考案の効果】
叙上の様に、本考案における螺鈿細工加工品は、略面状の螺鈿部材と該螺鈿部 材と対面状態で位置決めされる略面状の部材本体とからなり、しかも該部材本体 の内部又は該部材本体の一面側若しくは他面側の少なくとも何れか一方には、所 定の図柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部を有した図柄形成手段が設けられ、 且つ該図柄縁部を介して所定の図柄を形成する螺鈿部材を部材本体に設けられた 図柄透視部を介して透視可能な構成にしてなるものである。
【0057】 よって、従来のように、予め決定された図案に基づき、職人等が木材等の各種 材料を用いた各種部材本体に凹状部を形成し、その後図案に基づいて部材本体に 形成された凹状部に、図案に基づき予め打ち抜き型や小刀等を用いて所定の形状 に形成した面状の螺鈿部材をはめ込むといった煩雑な作業を一切介することなく 、図柄部を所定の図柄に形成しておくだけで職人等の熟練者でなくとも誰もが簡 単且つ大量に螺鈿細工加工品を製造することが可能となるだけでなく、しいては 製品コストをも低減することが出来るという効果を奏する。
【0058】 更に、部材本体には、図柄形成手段に設けられた図柄縁部を介して所定の図柄 を形成する螺鈿部材を透視可能な図柄透視部が設けられていることから、従来の ように、各種部材本体に凹状部を形成し、その後該凹状部に所定の形状に形成し た面状の螺鈿部材をはめ込んだ後、螺鈿部材の面と部材本体の面とを面一仕上げ とすべく螺鈿部材が嵌まり込んだ部材本体面を炭等で研ぐという煩雑な作業を一 切行う必要なく、部材本体ごしに図柄縁部を介して所定の図柄を形成する螺鈿部 材を容易且つ鮮明に確認することが出来る利点を有するだけでなく、人の手が直 接螺鈿部材に触れることによる破損や大気に触れることによる螺鈿の風化をも防 止することが出来るという効果がある。
【0059】 更に、各種の異なる図柄を形成すべく抜き去られた図柄縁部を有した図柄形成 手段に変更するだけで、部材本体ごしに図柄縁部を介して所定の図柄を形成すべ く確認出来る螺鈿部材の図柄を多種多様なものに変更可能なだけでなく、図柄の 位置も図柄形成手段を移動させるだけで至極簡単に変更して商品バリエーション を増やすことが出来、しいては消費者の希望ニーズに合わせた多種多様な仕様の 螺鈿細工加工品を大量且つ低コストで製造することが出来、しいては製品コスト をも低減することが出来るという格別な効果を奏するに至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における螺鈿細工加工品の一実施形態に
よる製造方法を用いて製造される螺鈿細工加工品の製造
工程を示し、(イ),(ロ),(ハ)は斜視図。
【図2】螺鈿細工加工品の製造工程を示し、(イ)は斜
視図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図。
【図3】螺鈿細工加工品の製造工程を示し、(イ),
(ロ),(ハ)は断面図。
【図4】螺鈿細工加工品の製造工程を示し、(イ),
(ロ),(ハ)は断面図。
【図5】本発明の螺鈿細工加工品の他の実施形態で製造
される螺鈿細工加工品の製造工程を示し、(イ)は斜視
図、(ロ),(ハ)は断面図。
【図6】本発明の螺鈿細工加工品の他の実施形態で製造
される螺鈿細工加工品の製造工程を示し、(イ),
(ロ),(ハ)は断面図。
【符号の説明】
1…螺鈿細工加工品 2…部材本体 3…面状部材 4…有色塗料 6…クリア塗料 7…螺鈿部材 8…硬化剤 9…印刷

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略面状の螺鈿部材(7)と該螺鈿部材
    (7)と対面状態で位置決めされる略面状の部材本体
    (2)とからなり、しかも該部材本体(2)の内部又は
    該部材本体(2)の一面(2a)側若しくは他面(2
    b)側の少なくとも何れか一方には、所定の図柄を形成
    すべく抜き去られた図柄縁部(12)を有した図柄形成
    手段が設けられ、且つ該図柄縁部(12)を介して所定
    の図柄を形成する螺鈿部材(7)を部材本体(2)に設
    けられた図柄透視部(13)を介して透視可能な構成に
    してなることを特徴とする螺鈿細工加工品。
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