JP3752964B2 - 粉砕装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難粉砕材料である珪石を粉砕する粉砕装置に係り、特に粒度の異なった粉砕品を粉砕機の粉砕部の磨耗寿命を延ばして効率よく製造するに適した粉砕装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、難粉砕材料である珪石を粉砕する粉砕装置として、チューブミルを単独で用いたチューブミル単独システム型の粉砕装置が良く用いられている。前記粉砕装置の一例を図4(1)に示す。詳細な説明は割愛するが、図4(1)に示す粉砕装置は、回転するチューブミル10Aの円筒管の中に被粉砕物である原料の珪石を入れることによって、円筒管の中に配した粉砕用ボールの衝撃力や摩砕効果によって珪石を細かく粉砕する粉砕装置である。チューブミル10Aにより粉砕した珪石は、チューブミル10Aから取り出した後、分級装置53Aにより分級し所定の粒径より小さくなった珪石のみ製品とし、所定の粒径より小さくならなかった珪石はチューブミル10Aに投入して、再度粉砕する。
【0003】
また、珪石を粉砕する他の従来型の粉砕装置として、竪型粉砕機を単独で用いる竪型粉砕機単独システム型の粉砕装置が知られている。図4(2)に竪型粉砕機単独システム型の粉砕装置の一例を示す。
ここで、竪型粉砕機1Bは、回転テーブル(テーブルと称することもある)と、回転テーブル上面の外周部に周設されたダムリングと、回転テーブル上面の外周部に配設された複数個の粉砕ローラとを備え、該回転テーブルの上面に粉砕ローラを押圧(粉砕圧力と称することもある)することにより、回転テーブル上に供給(投入と称することもある)し、ダムリングにより回転テーブル上に滞留した原料を、該粉砕ローラの周面と回転テーブルの上面との間に噛み込ませて粉砕する粉砕機である。
【0004】
なお、図4(2)に示した竪型粉砕機1Bは、回転テーブルの上方に分級装置を配した分級装置内装の竪型粉砕機であって、エアスエプト型竪型粉砕機と称されることもあり、該エアスエプト型の竪型粉砕機1Bは、粉砕された珪石の大部分を竪型粉砕機1B内下方より吹き込んだガスとともに吹き上げて回転テーブル上方のセパレータに達しさせ、所望の粒径(粒度と称することもある)となってセパレータを通過した原料のみを粉砕品として粉砕機の外部へ取出し、所望した所定の粒径とならずセパレータを通過できない原料は回転テーブル上面に落下させて再度粉砕することにより、所定の粒径になるまで原料を繰り返し粉砕する粉砕機である。
【0005】
なお、図4(2)に示す竪型粉砕機1Bは、ガスによって吹き上げることのできない一部の径の大きな原料を竪型粉砕機1Bの下方に落下させて、竪型粉砕機の下部に配した取出口より取出し、該竪型粉砕機の下部より取り出した原料は再度竪型粉砕機に投入して再度粉砕する。
【0006】
また、セメント原料等を粉砕する場合においては、竪型粉砕機で一次粉砕した原料をチューブミルにて二次粉砕するといった二段粉砕型の粉砕装置が使用されている。この場合に使用する竪型粉砕機は、前述したエアスエプト式の竪型粉砕機と異なってセパレータ等を内装せず、粉砕した原料の実質的全量を竪型粉砕機の下方に落下させて、竪型粉砕機の下部に配した取出口より取出すタイプの竪型粉砕機を用いることが一般的である。
【0007】
ここで、竪型粉砕機の下部に配した取出口より取出すタイプの竪型粉砕機は原料を粗粉砕するに効率の良い竪型粉砕機であり、また、チューブミルは、原料を効率よく均一な粒径に微粉砕することができる粉砕装置であることが従来から知られている。つまり、前記二段粉砕型の粉砕装置は、粗粉砕効率の良い竪型粉砕機で原料を粗粉砕(以下、一次粉砕と称することもある。)した後、該粗粉砕した原料をチューブミルで効率よく微粉砕(以下、二次粉砕と称することもある。)する粉砕装置であって、粉砕の効率が大変良く省エネルギーの観点から効果が高い粉砕装置である。
【0008】
このような二段型の粉砕装置の一例としては、特開昭63−20047号公報の第1図に示されるような粉砕装置があり、該粉砕装置は竪型粉砕機で一次粉砕した原料の大部分を回転テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下させて取出し、該粉砕機下方より取出した原料は、分級機にて精粉(製品粒径まで小さくなった原料)と粗粒に選別分離し、精粉は製品として取出すとともに、粗粒の全量を二次粉砕機のチューブミルに送って二次粉砕している。また、チューブミルにより二次粉砕した原料は、バケットエレベータ等により搬送して前記分級装置に送り、そこで再び分級するか、或いは、そのまま製品として取出す。従って、該公報の第1図に示される分級装置は、精粉として、製品粒径まで小さくなった原料を取出し、該精粉以外の原料を粗粒として取出せるように分級点が設定されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、図4(1)に示すようなチューブミルを用いたチューブミル単独型の粉砕装置は、均一な粒径の微粉砕品を製造することができるといった長所を有するものの、粒径の異なった粉砕物を製造する場合においては、円筒管の中に配するボール径を変える等の方法しかなく、該ボール径を変更には多大な時間と作業を要するため効率的ではなく、粒径の異なった粉砕物を前記チューブミルを用いた粉砕装置にて製造することは容易ではない。
また、チューブミルを用いた粉砕装置は、円筒の中でボールで被粉砕物を粉砕するといったその粉砕の原理から、原料を微粉砕するには適しているものの、粗粉砕を行なう場合効率が悪いといった問題を有している。
【0010】
一方、図4(2)に示すような竪型粉砕機単独型の粉砕装置で粒径の異なった粉砕物を製造する場合においては、竪型粉砕機1Bの中に配した前記セパレータの分級点を変えてバグフィルター45Bで捕集する製品粒径を変化させるなどといった対応をすることが必要であり、前記セパレータの分級点を変えるためには、セパレータの回転数やガスの吹き込み量を変える必要がある。
仮に、セパレータの回転数やガスの吹き込み量を変えバグフィルター45Bで捕集する粉砕品の粒径を変えた場合、粒径の大きな粉砕品をバグフィルター45Bで捕集することはガスの吹き込みに要するエネルギ消費を考えると効率的ではない。また、竪型粉砕機においては、その構造から、チューブミルを用いて粉砕した粉砕品ほど均一な粒径の微粉砕品を製造することは容易ではない。従って、セパレータの回転数やガスの吹き込み量を変えバグフィルター45Bで捕集する粉砕品の粒径を変えた場合においても、均一な粒径の微粉砕品をバグフィルター45Bで捕集することは困難である。これらの理由により、竪型粉砕機1Bにて、粒径の大きく異なった粉砕物を効率よく製造することは困難である。
【0011】
また、前記竪型粉砕機を用いた粉砕装置は、硬度の高い難粉砕材料を粉砕する場合において、回転テーブルや粉砕ローラ等の摩耗が著しく大きい。特に、珪石は主成分がシリカと呼ばれる酸化ケイ素(SiO2)であるため極めて硬く、粉砕の際に前記竪型粉砕機の回転テーブルや粉砕ローラの摩耗が激しく、その寿命が著しく短いと言った問題点を有している。
そのため、例えば、図4(2)で示すような粉砕装置を用いた場合、600時間から700時間の運転で前記部品の磨耗部分(テーブルライナ等)を交換する必要があり、安定した運転を長時間持続して続けることが困難である。
【0012】
また、前述した従来の二段粉砕装置を用いた場合において、分級装置は製品粒径まで小さくなった原料を精粉として取出すように分級点が設定されている。
従って、粒径の異なった粉砕物を製造する場合は前記分級装置の分級点を変えるなどといった対応をすることによってある程度まで可能であるが、粒径の大きく異なった粉砕品を製造することができる構造とはなっていない。
【0013】
ここで、珪石を原料とした粉砕物としては、粒径が大きい粉砕品(粗粉と称することもある)として主に粒径が2000μm以上の大きさの範囲にある粉砕品と、粒径がやや大きい粉砕品(中粉と称することもある)とし主に粒径が100μm以上の大きさの範囲にある粉砕品と、粒径がやや小さい粉砕品(細粉と称することもある)とし主に粒径が100μm〜53μmの大きさの範囲にある粉砕品と、粒径が小さい粉砕品(微粉と称することもある)とし主に粉砕品のブレーン値が4000〜5000cm2/gの大きさの範囲にある粉砕品と、が多く求められている。しかしながら、前述したような理由から従来の粉砕装置では、これらの粒径の大きく異なる粉砕品を効率よく製造できなかった。
なお、前記粉砕品のブレーン値とは、一般的にはセメントの粉末度を評価する際に用いられる数値である。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、特に砕石等の原料を粉砕するに係り、粒度の異なった粉砕品を粉砕機の粉砕部の磨耗寿命を延ばして効率よく製造するに適した粉砕装置に関するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、
(1)本発明による粉砕装置は、回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で原料を粉砕して回転テーブル下方に配した取出口から取出すことのできる竪型粉砕機を用いて珪石を粗粉砕し、該粗粉砕した珪石の一部をチューブミルによってさらに微粉砕する粉砕装置であって、前記チューブミルにより粉砕した珪石を分級して微粉を分離する分級装置を備え、該分級装置によって該チューブミルにより粉砕した珪石から微粉を分離し、前記チューブミルにより粉砕して該微粉を取り除いた珪石の全量、あるいは一部をさらに分級する分級装置を備えて、該分級装置により細粉を分離し、該細粉を除いた残余の部分を該チューブミルに戻す構成として該チューブミルにより再度粉砕することを構成とした。
【0017】
(2) (1)に記載した粉砕装置において、前記竪型粉砕機よって粗粉砕した珪石の一部を分級する分級装置を備え、該分級装置によって中粉を取出し、中粉を取り除いた残余の部分を該竪型粉砕機に戻す構成として該竪型粉砕機によって再度粉砕することを構成とした。
【0018】
(3) (1)又は(2)に記載の粉砕装置であって、前記竪型粉砕機によって粗粉砕した珪石の一部を、そのまま粗粉として取出す取出口を備えたことを構成とした。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の詳細について説明する。図1〜図2は本発明に係る発明の実施の形態を示し、図1は粉砕装置の構成を説明する概念図である。図2は竪型粉砕機の要部断面図である。図3は珪石の粉砕状態を説明する概念図であり、図4は従来型の粉砕装置を説明する参考図である。
【0020】
図1、及び図2を用いて本発明の実施の形態に用いられる竪型粉砕機1の構造について以下に説明する。本実施の形態に用いられる竪型粉砕機1は、粉砕機の下部に設置された減速機2Bを介して電動機2Mにより駆動されて回転する回転テーブル2と、回転テーブルの上面である回転テーブル上面2Aの外周部を円周方向に等分する位置に配設された複数個(本実施形態においては3個)の粉砕ローラ3とを備えている。
【0021】
前記粉砕ローラ3は下部ケーシング1Aに軸7により回動自在に軸着された上部アーム6と該上部アーム6と一体に形成された下部アーム6Aとを介して油圧シリンダ8のピストンロッド9に連結されており、該油圧シリンダ8の作動により回転テーブル上面2Aの方向に押圧され回転テーブル上面2Aに従働して回転することにより、回転テーブル上面2Aに供給された原料を該粉砕ローラ3と回転テーブル上面2Aとの間に噛み込み粉砕する構造となっている。
【0022】
そして、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料(粉砕品と称することもある)は、その大部分が該回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15を乗り越え、回転テーブル上面2Aの外周部と下部ケーシング1Aとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かう構造となっている。
【0023】
ここで、ダムリング15を乗り越え、回転テーブル上面2Aの外周部と下部ケーシング1Aとの隙間である環状通路30へと向かった粉砕品は、環状通路30よりより落下するので、竪型粉砕機1の下部に配した下部取出口34より粉砕品として取り出す。なお、本実施の形態においては、該竪型粉砕機1の下方にあるガス導入口33より少量のガスを吹き込むことによって、該ガスとともに該竪型粉砕機1を漂う原料の微細な粉塵を該粉砕機の上方にある上部取出口39より外部へ取出せる構造となっており、該粉砕機内部を漂う原料の微細な粉塵をガスとととも含塵ガスとして粉砕機外部へと取出す構造となっている。
【0024】
次に、竪型粉砕機1の下部取出口34より取り出した粉砕品は、バケットエレベータ41により搬送してチューブミル10に投入することができる構造となっており、チューブミル10により粉砕した原料は、分級装置53で分級して粒径の小さい微粉を取り除いた後、再度チューブミル10に投入する構造となっている。
【0025】
なお、分級装置53にはバグフィルタ45を介してエキゾーストファン47が接続しており、エキゾーストファン47を作動させて排風することにより、分級装置53の空気をエキゾーストファン47により吸引することによって、分級装置53内の微粉をバグフィルタ45で捕集し、所望の粒径となった粉砕品である製品(4)として取り出すことができる。
なお、本実施形態においては、分級装置53を介してバグフィルタ45で捕集する微粉の粒径は、粒径が主にブレーン値で4000〜5000cm2/gの大きさの範囲にある粉砕品とした。
しかしながら、分級装置53を介してバグフィルタ45で捕集する微粉の粒径は、これに限るものではなく、チューブミルで粉砕して製造するに適した主に粒径が数百μm以下の範囲にある粉砕品ならば良い。
【0026】
次に、本発明の実施の形態においては、前記チューブミル10粉砕した粉砕品より微粉を取り除いた粉砕品の一部、あるいは全量を分級装置52に投入することができるように、図1にその一例を示すような方法で原料配管を接続しており、原料の配管には切替ダンパD1を配した。従って、必要に応じて適宜ダンパD1を切り替えることによって、該微粉を取り除いた粉砕品の一部、あるいは全量を分級装置52に投入することができ、また該微粉を取り除いた粉砕品をすべて前記チューブミル10に投入することもできる構造となっている。
【0027】
ここで、本実施の形態においては、分級装置52は粒径がやや小さい細粉を取り出すことができるよう調整し、分級装置52を介して取り出す粉砕品である製品(3)は、粒径が主に100μm〜53μmの大きさの範囲にある粉砕品となるように、分級装置52の分級点を調整した。
しかしながら、分級装置52を介して取り出す製品(3)の粒径は、これに限るものではなく、チューブミルで粉砕して製造するに適した粒径の範囲にある粉砕品であって、分級装置53を介してバグフィルタ45で捕集する微粉の主な粒径より主に大きい粒径となる範囲にあれば良い。
【0028】
従って本実施の形態においては、前記チューブミル10により粉砕した原料の一部、あるいは全量を分級装置52に投入して分級することによって、該チューブミル10により粉砕した原料より微粉を取り除いた原料をさらに分級して、細粉を取り出すことができる構造となっており、分級装置52によって取り出した細粉は、分級装置53と分級装置52とで2度分級することとなって、粒径分布の幅が狭くシャープな粒径分布をもつ良好な製品(3)として細分を取り出すことができる。
【0029】
また、本発明の実施の形態においては、竪型粉砕機1で粉砕した粉砕品を分級装置54に投入できるようにするため、図1にその一例を示すような方法で原料配管を接続している。
なお、原料の配管には切替えダンパD2を配し、必要に応じて適宜ダンパD2を切り替えることにより、竪型粉砕機1で粉砕した粉砕品の一部を投入することができ、また、チューブミル10に投入することもできる構造となっている。
【0030】
従って、本発明の実施の形態おいては、前記竪型粉砕機1により粉砕した原料の一部を分級装置54に投入することができる構造となっており、該分級装置54により分級した粉砕品を粒径のやや大きな中粉とし製品(2)して取り出し、該中粉を取り除いた残余の部分を該竪型粉砕機に戻して再度粉砕することができる構造となっている。なお、本実施の形態においては分級装置54を介して取り出す粉砕品は、粒径が主に100μm以上の大きさの範囲にある粉砕品となるように、分級装置54の分級点を調整したが、これに限るものではない。
【0031】
さらに、本発明の実施の形態においては、竪型粉砕機1よって粗粉砕した珪石の一部をそのまま製品として取り出すことができるように、図1にその一例を示すような方法で原料配管を接続し、その先端に取出口を設けている。
ここで、原料の配管には切替えダンパD3を配し、必要に応じて適宜ダンパD3を切り替えることにより、竪型粉砕機1よって粗粉砕した珪石の一部をそのまま製品として取出口から取り出すことができ、また竪型粉砕機1よって粗粉砕した珪石をバケットエレベータ41に送り出すことができる。
【0032】
従って、本発明の実施の形態においては前記竪型粉砕機よって粗粉砕した珪石の一部を、そのまま粒径の大きい粗粉とし製品(1)として取出すことができる構造となっている。なお、本実施の形態においては、竪型粉砕機1の回転テーブルの回転数、粉砕圧力、ダムリング高さなどによって、該粗粉の粒径は主に2000μm以上の大きな粉砕品となるように調整しているが、これに限るものではない。
【0033】
次に、図1を用いて本実施の形態による粉砕装置の運転方法を以下に説明する。原料ホッパ60より竪型粉砕機1に供給した珪石(本実施形態における珪石の成分はSiO2が99%以上であって、残りの成分の大部分はAlO2である)を、竪型粉砕機1の回転テーブル上面2Aの中央上部に先端を向けた原料投入シュート13を介して、回転テーブル上面2Aの上方より回転テーブル上面2Aの中央部に投入する。投入された珪石は、回転テーブル上面2Aで回転させられ、回転による遠心力により回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動し、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
【0034】
回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕された珪石は、その大分部が、回転テーブル上面2Aの外周縁部に固定して設けられたダムリング15を乗り越える。ダムリング15を乗り越えた珪石は、回転テーブル2Aの外周面とケーシング内周面との間の環状通路30に放り出される。
【0035】
これにより、前記環状通路30へと向かった粉砕品である珪石の大部分が環状通路30より下部ケーシング1A内を落下して、回転テーブル2の下方に配した下部取出口17より取出される。
なお、竪型粉砕機1内部を漂う粉塵は、空気とともに含塵ガスとして竪型粉砕機1外部へと取出し捕集して集塵する。
【0036】
まず、本実施の形態による粉砕装置において珪石による微粉を製造する場合においては、エキゾーストファン47を作動させて、分級装置53の空気をエキゾーストファン47により吸引する。本実施の形態においては、分級装置53内の粒径が主にブレーン値で4000〜5000cm2/gの大きさの範囲にある粉砕品を微粉とし、バグフィルタ45で捕集して製品として取り出すことができる。
【0037】
また、本実施の形態による粉砕装置において珪石による細分を製造する場合においては、適宜ダンパD1を切替えて、前記チューブミル10により粉砕した原料の一部、あるいは全量を分級装置52に投入して分級することによって、該チューブミル10により粉砕した原料より微粉を取り除いた原料をさらに分級し、粒径が主に100μm〜53μmの大きさの範囲にある粉砕品を細粉として取り出す。
【0038】
また、本実施の形態による粉砕装置で珪石による中粉を製造する場合においては、ダンパD2を切り替えることによって竪型粉砕機1で粉砕した粉砕品の一部を分級装置54に投入し分級して、粒径が主に100μm以上の大きさの範囲にある粉砕品を中粉として取り出し、中粉を取り除いた残余の部分を該竪型粉砕機に戻して再度粉砕する。
【0039】
また、本実施の形態による粉砕装置で珪石による粗粉を製造する場合においては、ダンパD3を適宜切り替えることにより、前記竪型粉砕機よって粗粉砕した珪石の一部をそのまま粉砕品として取出すことによって、粒径が主に2000μm以上の大きさの範囲にある粗粉として取出す。
【0040】
本発明の粉砕装置においては、分級装置52、53、54の分級点、竪型粉砕機の粉砕条件、また切替ダンパD1、D2、D3を切り替えること等によって図3にその概念図を示したような粒径の大きい粗粉から粒径の小さい微粉まで効率良く製造することができる。
そして、本発明の実施の形態においては、それぞれ取り出す粉砕品の粒径を、珪石の粉砕品として多く求められている範囲の粒径とし、粒径が主に2000μm以上の大きさの範囲にある粉砕品を粗粉として、粒径が主に100μm以上の大きさの範囲にある粉砕品を中粉として、粒径が主に100μm〜53μmの大きさの範囲にある粉砕品を細粉として、粉砕品のブレーン値が主に4000〜5000cm2/gの大きさの範囲にある粉砕品を微粉として、取り出すことによって効率良い珪石の粉砕を行うことができる。
【0041】
なお、以上のような工程において原料である珪石を粉砕するにあたり、粉砕品の粒度を変更したい場合は、分級装置52、53、54の分級点、竪型粉砕機の粉砕条件、また切替ダンパD1、D2、D3を切り替位置を変更することにより、そこで取出される粉砕品の粒径を調整することが可能である。
【0042】
特に、本発明においては、難粉砕材料である珪石を粉砕するのに二段型の粉砕装置を用いるという発想によって、竪型粉砕機の回転テーブルや粉砕ローラに発生する摩耗を著しく抑えるといった顕著な効果を有している。
というのは、硬度の高い珪石はその硬さによって前記部品の磨耗の進行を早めるといった単純な理由だけではなく、従来の竪型粉砕機単独型のシステムにおいては、竪型粉砕機内において珪石を、所望の細かな粒径となるまで何度も繰り返し粉砕する必要があり、該繰り返し粉砕する回数だけ前記部品の磨耗が進行するといった理由によるところが大きい。
【0043】
つまり、硬度の高くないすぐに粉砕できる通常の材料を粉砕する場合においては、前記竪型粉砕機内での粉砕の繰り返しの回数は少なく、例えば4、5回程度であったとすれば、難粉砕材料である珪石を粉砕する場合においては7、8回必要であるというように、粉砕の繰り返し回数は多く必要である。
前記磨耗の進行は、前記竪型粉砕機内での粉砕の繰り返しの回数に略比例し、その繰り返し回数が増える分だけ、磨耗が早く進行する。
【0044】
そのため、珪石を粉砕する場合において、従来の竪型粉砕機単独型のシステムでは600時間から700時間の運転で回転テーブルや粉砕ローラの磨耗消耗部を交換する必要があり、長時間持続して運転し続けることが困難であった。
しかしながら、本発明であれば、磨耗が問題となる竪型粉砕機内で珪石を粉砕する繰り返しの回数を減らすことにより、前記部品の摩耗が著しく抑えることによって前記部品の交換の頻度が減り、従来の約3倍から5倍といった長時間の間、持続して運転し続けることが可能である。
【0045】
なお、セメント原料等を粉砕する場合においても前記部品の磨耗は発生するが前記粉砕の繰り返し回数は少なくて済むため、磨耗の進行は遅く、竪型粉砕機単独型の粉砕装置においても数千時間から一万時間程度の長時間運転が可能である。
【0046】
ここで、本実施の形態において粉砕した原料は、実質的に全量を珪石としたがこれに限るものではなく、珪石に他の鉱物、また土砂等が混在する混合物であっても良く、その混合物によって回転テーブル等の磨耗の進行が著しいものであれば効果を発揮する。
【0047】
また、本実施の形態においては使用した珪石は、その成分にSiO2が99%以上の物を使用したがこれに限るものではなく、主成分がSiO2であって、その成分により前記部品の磨耗の進行が著しいものであれば効果を発揮する。
さらに言えば、本発明における珪石の定義は、一般的に珪石と称するものを含むことは勿論のこと、一般的に珪石と称するか否かにかかわらず、その主成分がSiO2であるものを意味し、竪型粉砕機1で粉砕の際において、その成分により、前記部品の磨耗の進行が著しいものであれば、本発明は効果を発揮する。
【0048】
以上、説明したように本発明による粉砕装置においては、特に珪石を粉砕する際において、粒度の異なった粉砕品を効率よく安定して製造することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明による第1の発明においては、セメント原料等を粉砕する場合と異なって、難粉砕材料である珪石を粉砕するのに対して二段型の粉砕装置を用いるという発想によって、竪型粉砕機の回転テーブルや粉砕ローラに発生する摩耗を著しく抑えるといった顕著な効果を有し、従来の竪型粉砕機単独型の珪石粉砕装置システムと比較して約3倍から5倍といった長時間の間、珪石の粉砕を持続して運転し続けることが可能である。
【0050】
また、第1の発明は、該チューブミルにより粉砕した原料より径の小さな粉砕品を取り除いた原料をさらに分級して、所望の粒径の粉砕品を取り出すことができる構造となっている。従って、前記分級装置によって取り出す粉砕品は、分級点の異なる2台の分級装置で2度分級することとなり、分布の幅が狭いシャープな粒径分布をもつ良好な粉砕品となる。
【0051】
第2、第3の発明においては粒径の大きい粉砕品、また粒径がやや大きい粉砕品を取り出すに好適な位置に分級装置、また粉砕品の取出口を配して設けことによって、原料を過度に粉砕することなく、所望の粒径となった粉砕品を効率良く、取り出すことができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る粉砕装置の構成を説明する概念図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る竪型粉砕機の要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る珪石の粉砕状態を説明する概念図である。
【図4】従来型の粉砕装置を説明する参考図であり、(1)はチューブミル単独システム、(2)は竪型粉砕機単独システムである。
【符号の説明】
1 竪型粉砕機
2 回転テーブル
2A 回転テーブル上面(ライナ貼付部)
2B 減速機
2M 電動機
3 粉砕ローラ
10 チューブミル
35 原料投入口
39 上部取出口
34 下部取出口
45 バグフィルタ(捕集器)
47 エキゾーストファン
52 分級装置
53 分級装置
54 分級装置
60 原料ホッパ
D1 切替ダンパ
D2 切替ダンパ
D3 切替ダンパ
Claims (3)
- 回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で原料を粉砕して回転テーブル下方に配した取出口から取出すことのできる竪型粉砕機を用いて珪石を粗粉砕し、該粗粉砕した珪石の一部をチューブミルによってさらに微粉砕する粉砕装置であって、
前記チューブミルにより粉砕した珪石を分級して微粉を分離する分級装置を備え、該分級装置によって該チューブミルにより粉砕した珪石から微粉を分離し、
前記チューブミルにより粉砕して該微粉を取り除いた珪石の全量、あるいは一部をさらに分級する分級装置を備えて、該分級装置により細粉を分離し、該細粉を除いた残余の部分を該チューブミルに戻す構成として該チューブミルにより再度粉砕することを特徴とする粉砕装置。 - 前記竪型粉砕機よって粗粉砕した珪石の一部を分級する分級装置を備え、該分級装置によって中粉を取出し、中粉を取り除いた残余の部分を該竪型粉砕機に戻す構成として該竪型粉砕機により再度粉砕することを特徴とする請求項1に記載の粉砕装置。
- 前記竪型粉砕機によって粗粉砕した珪石の一部を、そのまま粗粉として取出す取出口を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉砕装置。
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