JP3832095B2 - 粉砕装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の粉砕装置は、セメント原料、セメントクリンカ、石炭、石灰石、スラグ、セラミックス、フィラー、化学品等の原料を所定の粒度の製品に効率よく粉砕する粉砕装置に係り、特に原料を、竪型ローラミルとチューブミルにより二段粉砕して微細化するに好適な粉砕装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から、セメント原料、セメントクリンカ、石炭、石灰石、スラグ等の粉砕原料を粉砕する場合、竪型ローラミル、或いは、チューブミルが用いられていた。しかし、近年では、省エネルギーの観点から、一次粉砕機として粗粉砕効率の良い竪型ローラミルで、原料を粗粉砕(以下、一次粉砕と称することもある。)してから、粗粉砕した原料を、二次粉砕機として微粉砕効率の良いチューブミルで微粉砕(以下、二次粉砕と称することもある。)するといった二段粉砕装置が主流となりつつある。
【0003】
このような二段粉砕装置の、一次粉砕機として使用される竪型ローラミルとしては、特開昭63−20047号公報の第1図に示されるような、粉砕した原料の大部分を粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下させて取出し、バケットエレベータ等の機械式輸送機により分級機に輸送する型式の竪型ローラミル(ミル下方取出型と称することもある。)や、同公報の第6図に示されるような、粉砕した原料の全量を粉砕テーブルとケースの間から該ミル内に導入したガスで吹き上げて該ミル装置上方よりガスとともに取出し、ガスとともに分級機(該公報の第6図では集塵機と分級機とで2度の分級をすることにより、精粉と粗粒を選別分離する分級機の働きをしている。)に送給する型式(ミル上方取出型と称することもある。)がある。
なお、該公報の第1図においては、該ミル装置下方より取出された原料は、分級機にて精粉(製品粒径まで小さくなった原料)と粗粒に選別分離され、精粉は製品として取出されるとともに、粗粒の全量を、二次粉砕機のチューブミルに送って二次粉砕している。
また、該公報の第6図においては、該ミル装置上方よりガスとともに取出された原料は、集塵機と、分級機で2度分級されることにより精粉と粗粒に選別分離され、精粉は製品として取出されるとともに、粗粒の全量を、二次粉砕機のチューブミルに送って二次粉砕している。
【0004】
ミル下方取出型の竪型ローラミルを用いた場合の二段粉砕の工程を該公報の第1図で説明する。
原料ホッパーから竪型ローラミルに原料が搬送され、竪型ローラミルに原料が投入される。投入された原料は、竪型ローラミルで粉砕される。粉砕された原料は、微粉として、該装置内の集塵のためのわずかな量(投入原料の中の2〜5%程度)がミル上方より取出されるが、それ以外の原料(実質的には投入された原料のほぼ全量)は、粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下し、ミル外部に一次粉砕品として取出される。
【0005】
該一次粉砕品は、バケットエレベータ等により搬送されて分級装置に投入されて、そこで分級され、粗粒(粗粉と称することもある。)と精粉(細粉としょうすることもある。)として分級装置より選別分離される。そして、該精粉はそのまま捕集器まで送られて捕集され、製品として取出され、分級装置より取出された粗粒はチューブミルに送られて、そこで二次粉砕される。そして、チューブミルにより二次粉砕された原料は、バケットエレベータ等により搬送されて分級装置に送られ、そこで再び分級されることとなるか、或いは、そのまま製品として取出される。
一般的に、このようなミル下方取出型の竪型ローラミルはミル内のわずかな風量を吸引してミル内のわずかな量(投入原料の内、2〜5%程度)の微粉を集塵して、ミル上方より取出すいわゆる雰囲気集塵をしている。
【0006】
なお、該公報の第1図に示される分級装置は、精粉として、製品粒径まで小さくなった原料を取出し、該精粉以外の原料を粗粒として取出せるように分級点が設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、該公報の第1図に示されたような二段粉砕を行う粉砕装置に、一次粉砕機として竪型ローラミルを用いた粉砕装置では、竪型ローラミルの粉砕品である粗粒のほぼ全量をミル外部へ取出しバケットエレベータで分級装置へ搬送するため、該粉砕品の粗粒の全量を空気搬送するに比べて搬送動力を小さくできる利点はあるものの、以下のような問題点を有する。
一次粉砕機として、ミル下方取出型の竪型ローラミルを使用した場合、竪型ローラミル内の粉砕テーブルと粉砕ローラに噛み込まれて粉砕された原料は、粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下しミル外部に取出されるか、あるいは、ミル内テーブル上に留まり再度粉砕されることになる。このように、ミル内に留まる、或いは、ミルに供給される原料の中には、すでに粗粉砕する必要がなく二次粉砕した方が良い粒径の小さいものや、そのまま製品となるような小さな粒径の原料も含まれており、このような原料を竪型ローラミルで粉砕することは竪型ローラミルとしての粉砕効率を悪くさせ、また、原料の過粉砕といった問題を生じさせている。
【0008】
また、竪型ローラミルは、粉砕テーブルと粉砕ローラの間に噛み込まれる原料の中に微粉の量が多いと振動が発生しやすいという特性をもっており、前記のようなミル内部の雰囲気集塵では、前記滞留原料中に多く含まれる小さな粒径の原料を充分に取り除くことができず、粉砕テーブルと粉砕ローラの間に噛み込む微粉が多くなり、竪型ローラミルに振動が発生しやすくなるといった問題がある。
【0009】
また、一次粉砕機として該公報の第6図に示されたようなミル上方取出型の竪型ローラミルを使用した場合は、原料中に含まれる微粉の大部分をミル内に吹き込まれるガスとともにミル上方へ吹き上げミル装置上方より取出すため、前記噛み込みによる振動が問題となることは少ないが、風圧バランスがくずれて振動を起こすこともある。また、粉砕した原料の全量を該ミル内に導入したガスで吹き上げて該ミル装置上方より取出すために大きなガスの風量、風圧が必要となる。特に、一次粉砕機として、この型式の竪型ローラミルを用いる場合、比較的粒径の大きな原料までガスにより吹き上げてミル上方より取出さなければならず、非常に大きな風量、風圧が必要であって、大きな空気搬送エネルギーが必要である。そのため、ミル下方取出型の竪型ローラミルと比較すると該ミル電力原単位が悪くなり、粉砕装置全体の電力原単位も悪くなる
【0010】
一方、二段粉砕を行う粉砕装置に用いる分級装置には、以下のような問題点を有している。例えば、該公報の第1図に示すようなフローシートで分級装置を用いた場合、分級装置は、投入された原料を細粉と粗粉の2つにしか分級しないため、粗粉の全量をチューブミルに送ることになる。しかし、竪型ローラミルで一次粉砕され分級機に投入される原料の中には、粗粉砕した方が良い粒径の大きな原料が多く含まれているため、チューブミルに投入する粗粉の中に、粗粉砕した方が良い粒径の大きな原料が多く含まれることとなる。その結果、二次粉砕の効率が悪くなり、装置の小型化を阻害する要因となる。
【0011】
なお、該公報の第1図では、ミル下方取出型の例を示したが、該公報の第6図示されるようなミル上方取出型の竪型ローラミルを用いた粉砕装置でも、一次粉砕された原料の中に、粗粉砕した方が良い粒径の大きな原料が含まれているため、前記のような分級を行って、二段粉砕を行うと、同様な問題が起こることとなる。
【0012】
このように、前記のような分級装置は、投入された原料を粗粉と細粉との大まかに2つにしか分けられないため、竪型ローラミルとチューブミルに投入する原料の粒径を最適化することが難しく、これらの問題は装置の効率を悪くし装置の小型化を阻害する要因となっている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の粉砕装置は、
(1) ケーシング内で水平に回転する粉砕テーブルと、該粉砕テーブル上面に押圧され回転する粉砕ローラとの間で該粉砕テーブル上に供給される原料を粉砕し、供給された原料の相当の量を粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下させて取出すとともに、該粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間からミル内にガスを導入し供給原料中及び又は粉砕された原料の中の比較的小さな粒径の原料であって前記ミル下方から取出す量の残余の量を該ガスとともにミル上方から取出すようにした竪型ローラミルと、該竪型ローラミルからガスとともに取出される比較的小さな粒径の原料及び該ミル下方外部へ落下させてミル外部に取出された原料が送給され、粗粉と中粉と細粉とに選別分離する分級設備と、該分級設備で選別分離された細粉を捕集してそのまま製品とする捕集機と、該分級設備で選別分離された粗粉の全量又は一部を再度粉砕させるために該竪型ローラミルに戻す分配手段と、該分級設備で選別分離された中粉、又は、該中粉と分配手段によって振り分けられた粗粉の残余の部分と、が供給されるチューブミルを含み、該チューブミルにより二次粉砕する構成した。
【0014】
(2) 上記(1)の粉砕装置において、前記ミル上方から取出すようにした比較的小さな粒径の原料の量が、該竪型ローラミルに投入された原料の量に対する割合にして10〜30%であり、前記ミル下方外部へ落下させて取出す原料の量が、該竪型ローラミルに投入された原料の量に対する割合にして90〜70%であることを構成とした。
【0015】
(3) 上記(1)又は(2)の粉砕装置において、前記竪型ローラミルに導入されるガスは熱ガスであることを構成とした。
【0016】
(4) 上記(1)〜(3)までのいずれか1項に記載の粉砕装置において、前記分級装置は、上部に原料投入口と細粉を伴った分級ガスの排出口とを備えて、下部に中粉取出口、粗粉取出口、及び分級ガスの導入口を備えて、内部に、回転自在な分散板を有して、該導入口から導入した分級ガスにより原料を粗粉と粗粉より小さい粉に分離させ、該粗粉は下方へ落下させて該粗粉取出口へ導くと共に、粗粉より小さい粉は分級ガスに同伴させて二次分級部へ供給する一次分級部と、回転自在な分級羽根を有して、該分級ガスに同伴された粉をさらに分級して細粉と中粉に分離する二次分級部と、を備えた分級装置であって、該竪型ローラミルの上部から抜き出した粒径の小さな原料を含むガスを、該分級装置の分級ガス導入口から導入する構成とした。
【0017】
(5) 上記(4)の粉砕装置において、前記チューブミルは、製品粒子とそれ以外の粗粒に選別分離し該粗粒はチューブミルに戻す第一の分級設備と、該チューブミル内に通気されるガスにより気流搬送される微粒子が送給され、製品粒子とそれ以外の粗粒に選別分離するとともに、該製品粒子を該竪型ローラミル用捕集器に送給し該粗粒は該第一の分級設備に送給するようにした第二の分級設備を含む構成とした。
【0018】
(6) 上記(5)の粉砕装置において、前記チューブミル内に通気されるガスは熱ガスであることを構成とした。
【0019】
【実施例】
以下、図に基づいて本発明の詳細について説明する。図1〜図5は本発明に係る実施例を示し、図1は第1の実施例による粉砕装置のフローシート、図2は第1の実施例の粉砕装置に係る竪型ローラミルの縦断面図、図3は第1の実施例の粉砕装置に係る分級装置の縦断面図、図4は第1の実施例の粉砕装置に係る分級装置の粉体の挙動概念図、図5は第2の実施例による粉砕装置のフローシートである。
【0020】
本発明に係る第1の実施例における粉砕装置を図1〜図4に基づいて説明する。原料ホッパー60より竪型ローラミル1に供給した原料(本実施例では、セメント原料)を、竪型ローラミル1の原料投入口35より粉砕テーブル32の中央上部に設けられた原料投入シュート37を通して、粉砕テーブル32の上方より粉砕テーブル32の中央部に投入する。投入された原料は、粉砕テーブル32上で回転させられ、また、回転による遠心力が発生することにより、粉砕テーブル32上を渦巻き状の軌跡を描きながら粉砕テーブル32の外周部に移動し、粉砕テーブル32と粉砕ローラ31に噛み込まれ粉砕される。
【0021】
粉砕テーブル32と粉砕ローラ31に噛み込まれ粉砕された原料は該粉砕テーブル32の外縁部まで達するが、粉砕テーブル32の外周縁部にはダムリング38が固定されて設けられているので、該粉砕テーブル32の外縁部に達した原料は、該粉砕テーブル32の外縁部に周設されたダムリング38にせき止められて、粉砕テーブル32上に所定の層厚を保って滞留し、粉砕テーブル32と粉砕ローラ31に噛み込まれ粉砕される。
【0022】
また、ダムリング38を乗り越えた原料は、粉砕テーブル32の外周面とケーシング内周面との間の環状通路DFに放り出されるが、この時、ガス導入口33より導入された熱ガスが、粉砕テーブル32の外周面とケーシング内周面との間の環状通路DFから、ミル内を上方に向かって流れており、環状通路DFに放り出された原料の中の、比較的小さな粒径の原料が熱ガスの気流によってミル内の上方へ運ばれ、竪型ローラミル1の上部取出口39より熱ガスとともに取出される。さらに、原料中に含まれた比較的小さな粒径の原料でミル内のテーブル上で浮遊している原料が、熱ガスの気流によってミル内の上方へ運ばれ、竪型ローラミル1の上部取出口39より熱ガスとともに取出される。本実施例装置では、熱ガスで原料の乾燥を行い、原料に含まれる水分を取り除く。
【0023】
そして、環状通路DFに放り出された原料であって該熱ガスの気流によって持上げられない大きな粒径の原料は、粉砕テーブル32の外周面とケーシング内周面との間の環状通路DFよりミル下方外部へ落下させ下部取出口34よりミル外部へ取出される。
【0024】
本実施例では、竪型ローラミル1の上部取出口39より熱ガスとともに取出される比較的小さな粒径の原料の量は、多すぎると熱ガスの風量、風圧が大きくなり、ガス搬送による圧損が大きくなってファンの動力が大きくなり、電力原単位が悪くなる。また、少なすぎると、原料の過粉砕や竪型ローラミルの振動が起こりやすくなり、粉砕効率が悪くなる。
【0025】
そこで、本発明においては、竪型ローラミル1の上方からガスとともに取出す比較的小さな粒径の原料の量をミル1に供給される原料の量の10〜30%とし、相当の量の90〜70%を該ミル下部より取出すことにより、上記の問題点を解消することができるようにしたものである。
即ち、熱ガスの風量を調整して、従来のミル上方取出型の竪型ローラミルの1/10〜1/3とし、竪型ローラミル1の上部取出口39より熱ガスとともに取出される比較的小さな粒径の原料の量を投入原料に対して10%〜30%とし、搬送ガスの風量、風圧を適切な小さい値に保ってエキゾーストファン9の送風動力を適正な小さな動力に保つことにより、竪型ローラミル1による過粉砕やミル1の振動を効果的に抑制することができる。より好ましくは15〜20%とすることにより、上記適正なファンによる送風動力、機械的コンベアによる小さい搬送動力でミルの過粉砕、振動の防止をより良好にかつ安定して保つことができる。
【0026】
熱ガスとともに取出される該比較的小さな粒径の原料の量が投入原料に対して10%よりも小さいとミル1による過粉砕やミル1の振動を抑制することができなくなり、また、割合を30%よりも大きくすると熱ガスの風量、風圧が大きくなり、ガス搬送による圧損が大きくなってファンの動力が大きくなり電力原単位が悪くなることから、本実施例では、竪型ローラミル1の上部取出口39より熱ガスとともに取出される比較的小さな粒径の原料の量を投入原料に対して10%〜30%とすることが好ましい。
【0027】
竪型ローラミル1より取出された原料は、図3に示す分級装置2に投入される。このとき、竪型ローラミル1の上部取出口39より取出された原料は、熱ガスとともに分級ガス導入管15より分級装置2に送給され、また、竪型ローラミル1の下部取出口34より取出された原料は、バケットエレベータ41等を介して搬送し分級装置2の原料投入口17aに投入される。投入された原料は、分級装置2(分級装置2の構造、作用についての詳細は後述する。)によって分級され、一次粉砕品の粗粉と中粉と細粉として選別分離される。そして、前記細粉はサイクロン型の捕集器43にガスとともに送給され、そこで捕集されて製品となる。また、前記中粉は、チューブミル10へ送給され、そこで二次粉砕される。
【0028】
本実施例においては、一次粉砕品の細粉として0.1mm程度以下の粒径の原料、一次粉砕品の中粉として1〜5mm程度の粒径の原料、一次粉砕品の粗粉として5〜10mmの粒径の原料を分離選別した。但し、前記の粗粉、中粉、及び、細粉の粒径は、製品の粒径やチューブミルの粉砕能力等に合わせて適宜変化させる必要があることは勿論である。
【0029】
また、前記粗粉は分配器55に搬送される。分配器55は、分級装置2から流れてきた原料を、2つのラインに分配して送ることができる構造となっており、その分配率を任意に切り替えられる構造となっている。従って、粗粉を任意の量で分配し2つにラインに振り分けて流すことや、どちらか一つのラインに原料の全量を流すことができる。前記した2つのラインの内、1つのラインは竪型ローラミル1の原料投入口35につながれており、もう一つのラインはチューブミル10の原料投入口につながれている。
【0030】
前記分配器55に送られた粗粉は、全量を竪型ローラミル1にもどして再粉砕するか、あるいは、分配器55で該粗粉を分配し2つのラインに振り分けて、竪型ローラミル1とチューブミル10に送り、それぞれの粉砕機で粉砕する。
【0031】
本来、一次粉砕品の粗粉は全量を竪型ローラミル1で粉砕した方が効率が良く、その場合、分配器55により該粗粉を2つのラインに振り分ける必要はないが、原料が粉砕しにくい原料の場合、粗粉の量が多くなり、粗粉の全量を竪型ローラミルに戻すと竪型ローラミルの処理能力を超えてしまう場合もあるので、本実施例は、そのような場合に対応して粗粉の一部をチューブミルに分配し振り分けられるようにした。本実施例でも、原料の粉砕性と竪型ローラミル1の処理能力、チューブミル10の処理能力をあわせみて、必要がある場合のみ分配器55を切り替えて最小限の量をチューブミル10に振り分けるようにしている。これにより効率の高い粉砕装置の運転が可能となる。
【0032】
そして、チューブミル10で粉砕され取出された原料は、バケットエレベータ42等を介して分級装置51に送られて分級され、二次粉砕品の細粉として製品となる所定の粒径以下の製品粒子のみが捕集器43にまで送給され、捕集されて製品となる。分級装置51に分級され捕集器43に送給されなかった残りの原料である粗粒は、二次粉砕品の粗粉として分級装置51より取出され、再びチューブミルに戻され再度粉砕される。
【0033】
また、このとき、ミル内の微粒子を除去するため、該チューブミルには熱ガスが吹き込まれており、チューブミル内の微粒子を熱ガスの気流により搬送してチューブミルより取出している。しかし、該ガスの気流によって、取出された原料の中には、微粒子だけではなく粒径の大きな原料もわずかに含まれるため、該取出された原料は分級装置52に送給され、分級される。そして、チューブミルからの送給ガス中の細粉として製品粒子が取出され捕集器43にまで送給され、そこで捕集されて製品となる。また、チューブミルの送給ガス中の粗粉として、分級装置52によって分級され捕集器43に送給されなかった粗粒を取出し、再びチューブミルに戻して粉砕している。
本実施例においては、原料搬送の都合上、分級装置52により分級され捕集器43に送給されなかった粗粒を、分級装置51で再度分級しチューブミルに投入しているが、分級装置52に分級され捕集器43に送給されなかった粗粒を直接、チューブミルに戻し粉砕しても良い。
【0034】
なお、本実施例においては、原料として、セメント原料を使用したため熱ガスを使用して原料の乾燥も同時に行なったが、原料を乾燥する必要がない場合は、竪型ローラミル、チューブミル、分級装置等に使用するガスに空気を使用しても勿論良い。
【0035】
以下、図3、図4に基づいて第1の実施例の粉砕装置に適用される分級装置2の詳細を説明する。本実施例における分級装置2は、周囲を上部ケーシング11と側部ケーシング12からなる外側ケーシングと下部ケーシング13とでなる内部ケーシングで包囲形成されている。該上部ケーシング11は、略筒状の形状をしており、側面部に細粉取出口20を有しており、上面には、原料投入口17aと可変速式の電動機30を配設している。
【0036】
また、上部ケーシング11の上部は、分級ガス(本実施例の場合は熱ガス)や原料が漏れださないように天板により封止されているが、原料投入口17aと軸6を内包した軸受ケース7は天板を貫通し、上部ケーシング11内に挿入されており、軸受ケース7は、上部ケーシング11と原料投入シュート17に固設され原料投入シュート17の鉛直方向の中心線上に位置している。そして、軸受ケース7の中を、軸受7aに軸支され回転自在とされた軸6が挿通しており、該軸6は、電動機30と分散板3を連結している。また、上部ケーシング11内に吹き込まれた分級ガスや原料が漏れださないよう、原料投入口17aと軸6と軸受ケース7はそれぞれ封止されている。
【0037】
なお、原料投入シュート17は、上部ケーシング11内で略逆円錐台形型のホッパー形状であって、上方に向かって拡径しており、上部には2つの原料投入口17aを有し、下部は筒状になっており、円盤4の中央部に挿入される。
【0038】
次に、側部ケーシング12は、略筒状の形状で上方に向かって拡径しており、上部ケーシング11の下部に上部ケーシングと一体に取り付けられている。側部ケーシング12の下底部は、最下部にある中粉取出口21に向かって斜形しており、側部ケーシング12の下底部に入った原料は重力により中粉取出口21まで自然に流れていく構造となっている。
【0039】
下部ケーシング13は、略筒状の形状で、上部が上方に向かって拡径し、側部ケーシング12の内部に同心円状に挿入され配置されている。また、下部ケーシング13の上端は開口し、筒状の衝突板13aを配している。また筒状の衝突板13aは、下部ケーシング13の上端部の内周面に取替え自在に貼付けてあるので摩耗に応じて取替え可能な構造となっている。そして、下部ケーシング13の最下部には、粗粉取出口22を有している。
【0040】
上部ケーシング11の下部と側部ケーシング12の上部は略円環上の板を介して固設されており、原料や分級ガスが漏れないように封止されている。また、側部ケーシング12の内壁面と下部ケーシング13の外壁面との間には、中粉取出用の環状通路DTが形成されており、環状通路DTの上端は、側部ケーシング内で開口し、中粉取入用環状開口DKを形成している。分級された原料が、中粉取入用環状開口DKより環状通路DTを通って落下し中粉取出口21まで移動することができる構造となっている。
なお、側部ケーシング12の下端は下部ケーシング13の外壁部と略円環状の板を介して固設され、原料や分級ガスが漏れないように封止されている。
【0041】
下部ケーシング13内の上部には、略中央部に前記筒状の衝突板13aとほぼ同等の高さ位置において前記回転軸6に一体に取り付けられた円盤状の分散板3が回転自在に設けられており、分散板3と衝突板13aとの間には分級ガス吹き上げ環状通路DSが形成されている。分散板3から環状通路DSに放出された原料及び衝突板13aに衝突した原料は該環状通路DSを吹き上げられる分級ガスにより粗粉とそれより小さな粉に分離させられる。該分散板3、衝突板13a、及び、該環状通路DSは一次分級部8を構成する。
【0042】
また、分散板3の上方の前記筒状の衝突板13aの上端部の高さ位置には、分散板3の中央部の上部に固設された複数個の支柱4aに固設されてリング状の円盤4が分散板3と回転軸芯を同一にして回転自在に取付けられており、該円盤4の外周には、間隔をおいて分級羽根5aが上部ケーシング11の内部に位置されて複数枚設けられている。即ち、分級羽根5aは、各々の下端を円盤4の外周縁に取り付けられ、上端を円盤の外側に位置するように傾けて取り付けられており、該上端は上部ケーシングと近接され原料がショートパスしないような構造となっている。
【0043】
また、分級羽根5aと分級羽根5aの周方向の間には運転中に分級ガスと細粉が通過することができる隙間を有している。分散板3は上部ケーシング11に固設された電動機30と軸6を介して連結されているので、電動機30の回転により回転させることができ、また、分級羽根5aは該分散板3に支柱4a、及び、円盤4を介して連結されているので電動機30により同時に回転させることができる。なお、円盤4と分級羽根5aとは、一次分級部8を上昇通過して来る分級ガスをさらに分級し、細粉と中粉に分級する二次分級部5を構成している。
【0044】
前記中粉取入用環状開口DKは、該分級羽根5aの半径方向外方の略下方周囲に臨まされて開口されて形成されており、該分級羽根5aの回転によりたたかれて半径方向外方に飛ばされた中粉が上部ケーシング11の内壁に衝突して失速し、そのまま環状開口DKに取り入れられるよう構成されている。
【0045】
なお、二次分級部5の円盤4の中央部には上部ケーシング11に固定された原料投入シュート17の下端部の挿通穴が形成されており、該円盤4の該原料投入シュート17の下端部の挿通穴は該原料投入シュート17の下端部に対して回転摺動可能な状態でダストシールされており、分散板3上の原料や分級ガス吹き上げ環状通路DSを通る分級ガスが、二次分級部5の分級羽根5aと分級羽根5aとの間の周方向の隙間以外(例えば、円盤4の中央部の孔や二次分級部5と上部ケーシング11の間の隙間)を通って上部ケーシング11内に移動することはできない構造となっている。
【0046】
下部ケーシング13内には、前記分級ガス吹き上げ環状通路DSの下方位置で先端が上方に開口した分級ガス導入口15aを形成した分級ガス導入管15が挿入されて位置しており、該分散板3の真下の位置と該分級ガス導入口15aとの間には、略逆円錐台形状のガイドコーン16が、その下端の逆円錐部分の一部分を該分級ガス導入口15a内の中央部に挿通された形状で、図示されていない支柱を介して下部ケーシングに固設されている。従って、該ガイドコーン16の作用により分級ガス導入管15から分級装置2内に吹き出される分級ガスを整流して該分級ガス吹き上げ環状通路DSの周方向に均等に流すことができる。
【0047】
次に、主に図3と図4に基づいて、上記のように構成された分級装置の作動について説明する。
まず、竪型ローラミル1で一次粉砕され竪型ローラミル1の下部取出口34から取出された原料が原料投入口17aより投入されて原料投入シュート17を通り、分散板3上の中央部付近に落下する。また、竪型ローラミル1の上部取出口39からガスとともに取出された原料は分級ガス導入管15から分級装置2内部に導入される。前記分散板3上に落下した原料は、分散板3が電動機30によって回転されているため、落下した原料も分散板3の回転に従働されて回転を始める。そのため、原料に回転による遠心力が発生し、原料は分散板3の外周方向へ移動し、やがて、分散板3から衝突板13aの方向へ飛び出して行く。
【0048】
分散板3上から飛び出した原料は、分散板3と衝突板13aの間の分級ガス吹き上げ環状通路DSに達し、環状通路DSに放り出されるか、または、衝突板13aに衝突し、環状通路DSに放り出される。この時、環状通路DSには、分級ガス導入管15を通って分級ガス導入口15aより吹き出された分級ガスが、ガイドコーン16と下部ケーシング13の間を通って、下方から周囲均等流となって吹き上げられている。本実施例においては、分級ガス導入口15aより吹き込まれる分級ガスとして、竪型ローラミル1の上部取出口39からの熱ガスを使用しているので、熱ガスとともに上部取出口39から取出された比較的小さな粒径(本実施例においては、おおよそ2mm以下程度)の原料が、分級装置2内に送給される。
【0049】
分級ガス導入口15aより吹き出された分級ガスにより大きな粒径以外の原料は、上方に吹き上げられるが、大きな粒径の原料(粗粉)は吹き上げられず、そのまま落下する。落下した大きな粒径の原料は、環状通路DSをとおり、さらに、下部ケーシング13と分級ガス導入管15の分級ガス導入口15aとの間の環状通路DVをとおり下部ケーシング13の下端の粗粉取出口22より一次粉砕品の粗粉として取り出される。
【0050】
なお、分級ガス導入口15aより吹き出された分級ガスがガイドコーン16で整流され、環状通路DSの全体に分級ガスを均等に吹き上げることができるので、一次分級部8のどの場所でも均一な分級が行われる。
【0051】
また、一次分級部8において分級ガスにより吹き上げられた原料、及び、分級ガス導入口15aより吹き込まれる分級ガスにより分級装置2内に送給された比較的小さな粒径(本実施例においては、おおよそ2mm以下程度)の原料は、上方にある二次分級部5に達し、そこでさらに分級され、小さな粒径の原料(細粉)のみ回転している二次分級部5の分級羽根5aと分級羽根5aとの間の周方向の隙間を通り抜け上部ケーシング11まで達し、分級ガスに同伴されて細粉取出口20より、一次粉砕品の細粉として取出される。そして、それ以外の原料(中粉)は、回転している二次分級部5の分級羽根5aによってたたき落とされて二次分級部5を通り抜けることができず落下する。
【0052】
このとき、下方より分級ガスの吹き上げが有るため、中粉は二次分級部5の半径方向外方へ移動しながら落下するので、側部ケーシング12の内壁面近傍に落下するか、あるいは、側部ケーシング12の内壁面に衝突して失速し側部ケーシング12の内壁面に沿って落下する。従って、中粉はそのまま、分級羽根5aの半径方向外方の下方周囲に臨まされて開口している該中粉取入用環状開口DKに入り、側部ケーシング12と下部ケーシング13の環状通路DTをとおって中粉取出口21より一次粉砕品の中粉として取出される。
【0053】
また、一次分級と同様に、分級ガス導入口15aより吹き出された分級ガスがガイドコーン16で整流され、環状通路DTの全体に分級ガスを均等に吹き上げているので、分級ガスの流れにおいて、一次分級部の下流側にある二次分級部のどの場所でも、均一な分級ガスの流れがおこり、その結果、均一な二次分級が行われる。
【0054】
本実施例では、分級装置のケーシングを側部ケーシング12とその内部に下部ケーシング13を挿通して取り付けて構成することにより、該側部ケーシング12と下部ケーシング13により中粉取入用環状開口DK、それに連通する中粉取出用環状通路DT、及び、中粉取出口21を自ずと形成させる構成とでき、また下部ケーシング13下端には粗粉取出口22を形成させる構成とすることができるため分級装置を簡潔に構成させることができる。
【0055】
また、本実施例では一次分級部8の分散板3と二次分級部5の分級羽根5aは同一駆動軸に連結して同一駆動源の電動機30により同時に回転駆動させるようにしているので分級装置の構成が簡略化されるとともに該分散板3、及び、分級羽根5aの回転駆動を確実に行わせることができる。
【0056】
以上のように、本実施例の分級装置2では、原料を一次粉砕品の細粉、中粉、粗粉に効率よく分級して得るようにすることができる。
【0057】
なお、分級ガス導入口15aより吹き込まれるガスとして、熱ガスを使用しているので原料の分級と同時に乾燥も行なえ、特に比表面積の大きい細粉に関して乾燥効率がよく、乾燥設備が不要である。
【0058】
本実施例においては、一次粉砕品の細粉として0.1mm以下程度の粒径の原料、一次粉砕品の中粉として1〜5mm程度の粒径の原料、一次粉砕品の粗粉として5〜10mmの粒径の原料を分離選別し分級したが、この値は、二次分級部5の回転速度等によって変化させることができるので製品の種類や、工程に応じて適宜変化させることができる。
【0059】
なお、本実施例においては、分級羽根5aは分散板3に支柱4aと円盤4を介して固設し、分散板3と一体として回転自在に配した構成にしたが、軸6に支柱、ブラケット等を介して直接取り付けるなどして回転自在に配してもよい。
【0060】
また、本実施例では、一次分級部8の分散板3と二次分級部5の分級羽根5aは同一の駆動軸6に連結させて、回転駆動させるように構成した場合を示したが、勿論、該分散板3と分級羽根5aは別個の駆動軸に取付けてそれぞれの駆動軸に別個に原動機を連結して分散板8と分級羽根5aを個別に回転駆動させるように構成しても良い。このように構成した場合は、一次分級部と二次分級部を独立させて分級性能を制御することができ、より精度の高い分級を行わせるようにすることができる。
【0061】
また、以上の実施例では分散板3と分級羽根5aの駆動原動機は電動機30とした場合を示したが、該原動機は油圧モータ等であってもよい。
【0062】
筒状の衝突板13aは、下部ケーシング13の上端部の内周面に取替え自在に貼付けて摩耗に応じて取替え可能に構成した場合を示したが下部ケーシング13の上端部に連接して設けても良い。
【0063】
上記のような構成と特徴を有する分級装置2を用いた第1の実施例であれば、1台の分級装置で、一次粉砕品の粗粉、中粉、細粉の3種類に分級することができるので、簡単な設備で、粉体を粒度別に最適な次工程に送ることができ、粉砕の効率を向上させることができる。
【0064】
また、本願発明に係る第2の実施例においては、粗粉と細粉にしか粉体を選別分離できない一般的な分級装置で、異なる分級点を有する分級装置を、例えば、図5に示したフローシートのように2つ組み合わせて使用することにより、竪型ローラミル1より供給された原料を、一次粉砕品の粗粉と中粉と細粉とに選別分離する方法を用いている。(分級装置2aは分級装置2bより分級点が小さい粒径に設定されている。)
なお、分級後の粉体は、第1の実施例と同様に、取り扱われる。
【0065】
以上の実施例では、セメント原料を粉砕する場合を説明したが、本発明の粉砕装置を用いれば、セメント原料だけではなく、セメントクリンカ、石炭、石灰石、スラグ、セラミックス、フィラー、化学品等の原料を、上記の原理により所定の粒度の製品に効率よく粉砕することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の粉砕装置においては、請求項1では、ガスの風量、風圧を調整して、比較的小さな粒径の原料を、搬送ガスの風量、風圧が大きくならない適正な範囲でガスにより持上げて該ミル上部より取出し、また、該ミル上方より取出した比較的小さな粒径の原料以外の相当の量の原料を、竪型ローラミル下方より外部に取出して持上搬送動力の少ない機械式コンベア等で分級機まで搬送することにより、エキゾーストファンの送風動力を適正な小さな動力に保ち、ガスの圧力損失を抑えて適正な電力原単位を保ちながら、竪型ローラミルによる過粉砕や該ミルの振動を効果的に抑制することができる。また、粉砕前の原料や、粉砕テーブルと粉砕ローラによって噛み込まれ粉砕された原料の中に含まれている粗粉砕する必要のない比較的粒径の小さな粒径の原料をガスとともにミル上方へ吹き上げてミル装置上方より取出すことにより、竪型ローラミルで粉砕する原料の量を減少させることができる。また、竪型ローラミルより取出した原料を分級設備によって、粗粉、中粉、細粉といった細分化した選別分離をすることで、製品粒径まで小さくなった原料のみを細粉として捕集器に送ることができ、そのまま製品とすることができるとともに、粗粉も粒径が大きなものが中心となり、竪型ローラミルにて再度粉砕する粗粉の粒径が最適化できる。さらに、該粗粉を竪型ローラミルに戻す手段が分配の機能を有することにより、竪型ローラミルにて再度粉砕する原料の量が調整できるので、竪型ローラミルで再度粉砕する粗粉の量を、粉砕機の能力や原料の粉砕性等に合せて変えることにより粉砕装置の効率化が図れる。
さらに、すでに製品粒径となり二次粉砕する必要のない原料が取り除かれた原料がチューブミルに送られ粉砕されるのでチューブミルでの原料の過粉砕が防止される。また、チューブミルで大きな粒径の原料を粉砕すると効率が悪いが、請求項1の粉砕装置であればチューブミルに投入される粒径の大きな原料(粗粉)の量を最小限、あるいは、ゼロに押さえられ、チューブミルに投入される原料として、チューブミルに最適な粒径(中粉)が多くなるので効率の良い二次粉砕が行え、チューブミルの効率が向上し、装置の小型化とエネルギーの節約が図れる。
【0067】
請求項2では、ガスの風量、風圧を調整して、竪型ローラミル上方から取出す比較的小さな粒径の原料の量を、該竪型ローラミルに投入された原料の量に対する割合にして10〜30%とすることにより、上記適正なファンによる送風動力、機械的コンベアによる小さい搬送動力でミルの過粉砕、振動の防止をより良好にかつ安定して保つことができる。
【0068】
請求項3では、竪型ローラミルに導入するガスを熱ガスとすることにより、竪型ローラミルの中で原料の粉砕、及び、分級と同時に原料の乾燥を行うことができる。
【0069】
請求項4では、分級ガスとして、該竪型ローラミルの上部から抜き出した粒径の小さな原料を含むガスを利用でき、また、1台の分級装置で、一次粉砕品の粗粉、中粉、細粉の3種類に分級することができるので、簡単な設備で、粉体を粒度別に最適な次工程に送ることができ、粉砕の効率を向上させることができる。
【0070】
請求項5では、チューブミル内の微粒子をガスとともに取出すことによりチューブミルによる原料の過粉砕が防止される。また、第一、第二の分級装置によって、チューブミルより取出された原料を、製品粒子とそれ以外の粗粒に選別分離することにより製品粒子を捕集して製品とすることができ、また、粗粒をチューブミルに戻し再度粉砕することで製品とすることができ、粉砕効率の良い粉砕装置が得られる。
【0071】
請求項6では、チューブミルに通気するガスを熱ガスとすることにより、チューブミルの中で原料の乾燥を行うことができ、チューブミル内部のボール、目板等への微粉の付着防止を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る粉砕装置のフローシートである。
【図2】本発明の第1の実施例の粉砕装置に係る竪型ローラミルの縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の粉砕装置に係る分級装置の縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の粉砕装置に係る分級装置の運転時の粉体の挙動概念図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る粉砕装置のフローシートである。
【符号の説明】
1 竪型ローラミル
2 分級装置
10 チューブミル
17 原料投入シュート
17a 原料投入口
31 粉砕ローラ
32 粉砕テーブル
33 ガス導入口
34 下部取出口
35 原料投入口
39 上部取出口
43 捕集器
51 分級装置
52 分級装置
55 分配器
DF 環状通路

Claims (6)

  1. ケーシング内で水平に回転する粉砕テーブルと、該粉砕テーブル上面に押圧され回転する粉砕ローラとの間で該粉砕テーブル上に供給される原料を粉砕し、供給された原料の相当の量を粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間よりミル下方外部へ落下させて取出すとともに、該粉砕テーブルの外周面とケーシング内周面との間からミル内にガスを導入し供給原料中及び又は粉砕された原料の中の比較的小さな粒径の原料であって前記ミル下方から取出す量の残余の量を該ガスとともにミル上方から取出すようにした竪型ローラミルと、該竪型ローラミルからガスとともに取出される比較的小さな粒径の原料及び該ミル下方外部へ落下させてミル外部に取出された原料が送給され、粗粉と中粉と細粉とに選別分離する分級設備と、該分級設備で選別分離された細粉を捕集してそのまま製品とする捕集機と、該分級設備で選別分離された粗粉の全量又は一部を再度粉砕させるために該竪型ローラミルに戻す分配手段と、該分級設備で選別分離された中粉、又は、該中粉と分配手段によって振り分けられた粗粉の残余の部分と、が供給されるチューブミルを含み、該チューブミルにより二次粉砕することを特徴とする粉砕装置。
  2. 前記ミル上方から取出すようにした比較的小さな粒径の原料の量が、該竪型ローラミルに投入された原料の量に対する割合にして10〜30%であり、前記ミル下方外部へ落下させて取出す原料の量が、該竪型ローラミルに投入された原料の量に対する割合にして90〜70%であることを特徴とする請求項1記載の粉砕装置。
  3. 前記竪型ローラミルに導入されるガスは熱ガスであることを特徴とする請求項1、又は、請求項2記載の粉砕装置。
  4. 前記分級装置は、上部に原料投入口と細粉を伴った分級ガスの排出口とを備えて、
    下部に中粉取出口、粗粉取出口、及び分級ガスの導入口を備えて、
    内部に、回転自在な分散板を有して、該導入口から導入した分級ガスにより原料を粗粉と粗粉より小さい粉に分離させ、該粗粉は下方へ落下させて該粗粉取出口へ導くと共に、粗粉より小さい粉は分級ガスに同伴させて二次分級部へ供給する一次分級部と、
    回転自在な分級羽根を有して、該分級ガスに同伴された粉をさらに分級して細粉と中粉に分離する二次分級部と、を備えた分級装置であって、
    該竪型ローラミルの上部から抜き出した粒径の小さな原料を含むガスを、該分級装置の分級ガス導入口から導入する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の粉砕装置。
  5. 前記チューブミルは、製品粒子とそれ以外の粗粒に選別分離し該粗粒はチューブミルに戻す第一の分級設備と、該チューブミル内に通気されるガスにより気流搬送される微粒子が送給され、製品粒子とそれ以外の粗粒に選別分離するとともに、該製品粒子を該竪型ローラミル用捕集器に送給し該粗粒は該第一の分級設備に送給するようにした第二の分級設備を含むことを特徴とする請求項4記載の粉砕装置。
  6. 前記チューブミル内に通気されるガスは熱ガスであることを特徴とする請求項5記載の粉砕装置。
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