JPH11267592A - 分級装置 - Google Patents

分級装置

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JPH11267592A
JPH11267592A JP7519798A JP7519798A JPH11267592A JP H11267592 A JPH11267592 A JP H11267592A JP 7519798 A JP7519798 A JP 7519798A JP 7519798 A JP7519798 A JP 7519798A JP H11267592 A JPH11267592 A JP H11267592A
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classifying
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Shinsuke Tanaka
信介 田中
Yasuhiro Shigemoto
康弘 繁本
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台の分級装置で、粉体を粗粉、中粉、細粉
に効率よく分離選別するとともに粉体の乾燥も同時に行
う分級装置を提供する。 【解決手段】 1台の分級装置の中に、回転している分
散板から環状通路に放出された粉体を分級ガスにより吹
き上げられる原料と吹き上げられない原料とに分級する
一次分級部と、該吹き上げられた原料を回転している分
級羽根を通過できる原料と通過できない原料とに分級す
る二次分級部とを有し、1台の分級装置で、粉体を粗
粉、中粉、細粉に効率よく選別分離する。また、分級装
置ケーシングを用いて選別された粉体の取出口等を形成
し、分散板と分級羽根を一つの駆動軸に連結することで
装置の小型化を図る。また、ガイドコーンを用いて分級
ガスを整流し、分級部に均等な分級ガス流れを形成する
ことにより均一な分級を行う。さらに、粉体を乾燥させ
る必要のある場合は分級ガスとして熱ガスを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の分級装置は、石炭、
石灰石、セメント原料、スラグ、セメントクリンカ、セ
ラミックス、フィラー、化学品等の粉粒体を所定の粒度
の粉粒体に効率よく分離する分級装置に係り、特に粗
粉、中粉、細粉の数段階の粒度構成の粉粒体に効率よく
分級しうる分級装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】分級装置は、粉粒体を所要の粒度の粉粒体
に選別し分離することを目的とするものである。例え
ば、粉砕機によって粉砕された粉粒体を分級するための
乾式分級装置としては、サイクロン分離方式などが一般
的に多く用いられており、粉粒体を、分級装置の分級点
以上の粒径の粉粒体(粗粉)と分級点以下の粒径の粉粒
体(細粉)とに選別分離している。なお、分級装置の分
級点は、分級装置の種類や構造、運転条件などによって
様々に変えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近になっ
て、粉粒体を粗粉と細粉とにだけ分けるといったような
大まかな分級ではなく、粉粒体を粗粉と中粉と細粉とに
分けるといったようなより細かな分級が求められるよう
になった。その理由としては、例えば、分級後の粉粒体
を効率のよい方法で処置するためには分級後の粉粒体の
粒度分布の幅が狭く、粉粒体の大きさがばらつかない方
が効率的に処理しやすいなどといったことによる。
【0004】ところが、一般的な分級装置は、粉粒体を
粗粉と細粉にしか選別分離できないため、粉粒体を3種
類に選別する必要がある場合は、異なる分級点を有する
分級装置を、例えば、図3のフローシートに示したよう
な方法で、2つ組み合わせて使用している。図3のフロ
ーシートを説明すると、分級機1で粗粉とそれ以外の粉
粒体に分離し、粗粉以外の粉粒体を分級機1より小さい
粒径で分級する特性をもつ分級機2で粗粉以外の粉粒体
を、中粉と細粉とに分離して、粉粒体を3種類に選別し
ている。このように、粉粒体を粗粉、中粉、および、細
粉に選別するためには2組の分級装置が必要であり、か
つ、2組の分級装置に粉粒体を搬送する設備が必要にな
る。
【0005】また、水分を含む原料に関しては、分級工
程とは別に乾燥工程が必要であることが多く、その場
合、分級機とは別に乾燥装置も設備する必要があったの
で、装置全体の設備費が高くなり、また、効率も悪くな
るといった問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の課題を解
決するため本発明は、 (1)上部に原料投入口と細粉を伴った分級ガスの排出
口をそれぞれ有し下部に中粉取出口と粗粉取出口とそれ
ぞれ有した分級装置であり、その内部に、略中央部に略
水平面内で回転可能に取付けた分級原料用の分散板と該
分散板の半径方向外方の周囲に分級ガス吹き上げ環状通
路を介して設けられ該分散板から該環状通路に放出され
た原料を衝突させる略筒状の衝突板とでなり該分散板か
ら該環状通路に放出された原料及び衝突板に衝突した原
料を該環状通路を吹き上げられる分級ガスにより粗粉と
それより小さい粉に分離させ粗粉は下方へ落下させて該
粗粉取出口へ導きそれより小さい粉は分級ガスとともに
上昇させるようにした一次分級部と、該一次分級部の分
級ガス流れの下流である上部に周囲に間隔をおいて配し
た複数の分級羽根を回転可能に有し該一次分級部を上昇
通過して分級ガスに同伴された粉をさらに分級して細粉
と中粉に分離する二次分級部と、該分級羽根の半径方向
外方の略下方周囲に形成され該中粉取出口へ連通した中
粉取入用環状開口と、該一次分級部の分級ガス吹き上げ
環状通路の下方へ位置させて上方に開口した分級ガス導
入口と、を配した構成とした。
【0007】(2)上記(1)の分級装置において、分
級装置のケーシングを該原料投入口と該細粉を伴った分
級ガスの排出口を設けた略筒状の外側ケーシングとその
内部に略同心状に配置され上端が開口された略筒状の内
側ケーシングで構成し、該内側ケーシングには該開口上
端部に該略筒状衝突板を設け下端に該粗粉取出口を設け
ると共に内部に該分級ガス導入口を配し、該中粉取入用
環状開口は略筒状衝突板と外側ケーシングの間に形成
し、該中粉取出口は該中粉取入用環状開口と連通し外側
ケーシングと内側ケーシングの間に形成した構成とし
た。
【0008】(3)上記(1)又は(2)の分級装置に
おいて、該一次分級部の分散板と該二次分級部の分級羽
根はいずれも分級装置の頂部に取付けた可変速型駆動機
に連結され略鉛直方向の回転軸線を有した回転駆動軸に
連結して回転可能に取付けた構成とした。
【0009】(4)上記(2)又は(3)の分級装置に
おいて、該一次分級部の分散板の下部と該分級ガス導入
口の開口との間の内側ケーシング内に略逆円錐形状の分
級ガス整流用ガイドコーンを取付けた構成とした。
【0010】(5)上記(1)又は(2)又は(3)又
は(4)の分級装置において、該分級ガス導入口から分
級ガスとして熱ガスを導入する構成とした。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の詳細について
説明する。図1〜図2は本発明に係る実施例を示し、図
1は分級装置の縦断面図、図2は分級装置運転時の原料
挙動を説明する概念図、図3は従来の分級設備の一例の
フローシートである。
【0012】まず、最初に、本実施例における分級装置
2の構造を、図1に基づいて説明する。本実施例におけ
る分級装置2は、周囲を上部ケーシング11と側部ケー
シング12からなる外側ケーシングと下部ケーシング1
3とでなる内部ケーシングで包囲形成されている。該上
部ケーシング11は、略筒状の形状をしており、側面部
に細粉取出口20を有しており、上面には、原料投入口
17aと可変速式の電動機30を配設している。
【0013】また、上部ケーシング11の上部は、分級
ガスや粉粒体が漏れださないように天板により封止され
ているが、原料投入口17aと軸6を内包した軸受ケー
ス7は天板を貫通し、上部ケーシング11内に挿入され
ており、軸受ケース7は、上部ケーシング11と原料投
入シュート17に固設され原料投入シュート17の鉛直
方向の中心線上に位置している。そして、軸受ケース7
の中を、軸受7aに軸支され回転自在とされた軸6が挿
通しており、該軸6は、電動機30と分散板3を連結し
ている。また、上部ケーシング11内に吹き込まれた分
級ガスや粉粒体が漏れださないよう、原料投入口17a
と軸6と軸受ケース7はそれぞれ封止されている。
【0014】なお、原料投入シュート17は、上部ケー
シング11内で略逆円錐台形型のホッパー形状であっ
て、上方に向かって拡径しており、上部には2つの原料
投入口17aを有し、下部は筒状になっており、円盤4
の中央部に挿入される。
【0015】次に、側部ケーシング12は、略筒状の形
状で上方に向かって拡径しており、上部ケーシング11
の下部に上部ケーシングと一体に取り付けられている。
側部ケーシング12の下底部は、最下部にある中粉取出
口21に向かって斜形しており、側部ケーシング12の
下底部に入った粉粒体は重力により中粉取出口21まで
自然に流れていく構造となっている。
【0016】下部ケーシング13は、略筒状の形状で、
上部が上方に向かって拡径し、側部ケーシング12の内
部に同心円状に挿入され配置されている。また、下部ケ
ーシング13の上端は開口し、筒状の衝突板13aを配
している。また筒状の衝突板13aは、下部ケーシング
13の上端部の内周面に取替え自在に貼付けてあるので
摩耗に応じて取替え可能な構造となっている。そして、
下部ケーシング13の最下部には、粗粉取出口22を有
している。
【0017】上部ケーシング11の下部と側部ケーシン
グ12の上部は略円環上の板を介して固設されており、
粉粒体や分級ガスが漏れないように封止されている。ま
た、側部ケーシング12の内壁面と下部ケーシング13
の外壁面との間には、中粉取出用の環状通路DTが形成
されており、環状通路DTの上端は、側部ケーシング内
で開口し、中粉取入用環状開口DKを形成している。分
級された粉粒体が、中粉取入用環状開口DKより環状通
路DTを通って落下し中粉取出口21まで移動すること
ができる構造となっている。なお、側部ケーシング12
の下端は下部ケーシング13の外壁部と略円環状の板を
介して固設され、粉粒体や分級ガスが漏れないように封
止されている。
【0018】下部ケーシング13内の上部には、略中央
部に前記筒状の衝突板13aとほぼ同等の高さ位置にお
いて前記回転軸6に一体に取り付けられた円盤状の分散
板3が回転自在に設けられており、分散板3と衝突板1
3aとの間には分級ガス吹き上げ環状通路DSが形成さ
れている。分散板3から環状通路DSに放出された原料
及び衝突板13aに衝突した原料は該環状通路DSを吹
き上げられる分級ガスにより粗粉とそれより小さな粉に
分離させられる。該分散板3、衝突板13a、及び、該
環状通路DSは一次分級部8を構成する。
【0019】また、分散板3の上方の前記筒状の衝突板
13aの上端部の高さ位置には、分散板3の中央部の上
部に固設された複数個の支柱4aに固設されてリング状
の円盤4が分散板3と回転軸芯を同一にして回転自在に
取付けられており、該円盤4の外周には、間隔をおいて
分級羽根5aが上部ケーシング11の内部に位置されて
複数枚設けられている。即ち、分級羽根5aは、各々の
下端を円盤4の外周縁に取り付けられ、上端を円盤の外
側に位置するように傾けて取り付けられており、該上端
は上部ケーシングと近接され粉粒体がショートパスしな
いような構造となっている。
【0020】また、分級羽根5aと分級羽根5aの周方
向の間には運転中に分級ガスと細粉が通過することがで
きる隙間を有している。分散板3は上部ケーシング11
に固設された電動機30と軸6を介して連結されている
ので、電動機30の回転により回転させることができ、
また、分級羽根5aは該分散板3に支柱4a、及び、円
盤4を介して連結されているので電動機30により同時
に回転させることができる。なお、円盤4と分級羽根5
aとは、一次分級部8を上昇通過して来る分級ガスをさ
らに分級し、細粉と中粉に分級する二次分級部5を構成
している。
【0021】前記中粉取入用環状開口DKは、該分級羽
根5aの半径方向外方の略下方周囲に臨まされて開口さ
れて形成されており、該分級羽根5aの回転によりたた
かれて半径方向外方に飛ばされた中粉が上部ケーシング
11の内壁に衝突して失速し、そのまま環状開口DKに
取り入れられるよう構成されている。
【0022】なお、二次分級部5の円盤4の中央部には
上部ケーシング11に固定された原料投入シュート17
の下端部の挿通穴が形成されており、該円盤4の該原料
投入シュート17の下端部の挿通穴は該原料投入シュー
ト17の下端部に対して回転摺動可能な状態でダストシ
ールされており、分散板3上の粉粒体や分級ガス吹き上
げ環状通路DSを通る分級ガスが、二次分級部5の分級
羽根5aと分級羽根5aとの間の周方向の隙間以外(例
えば、円盤4の中央部の孔や二次分級部5と上部ケーシ
ング11の間の隙間)を通って上部ケーシング11内に
移動することはできない構造となっている。
【0023】下部ケーシング13内には、前記分級ガス
吹き上げ環状通路DSの下方位置で先端が上方に開口し
た分級ガス導入口15aを形成した分級ガス導入管15
が挿入されて位置しており、該分散板3の真下の位置と
該分級ガス導入口15aとの間には、略逆円錐台形状の
ガイドコーン16が、その下端の逆円錐部分の一部分を
該分級ガス導入口15a内の中央部に挿通された形状
で、図示されていない支柱を介して下部ケーシングに固
設されている。従って、該ガイドコーン16の作用によ
り分級ガス導入管15から分級装置2内に吹き出される
分級ガスを整流して該分級ガス吹き上げ環状通路DSの
周方向に均等に流すことができる。
【0024】次に、図1と図2に基づいて、上記のよう
に構成された分級装置の作動について説明する。まず、
原料投入口17aより投入された原料(以下、粉粒体と
称することもある)が原料投入シュート17を通り、分
散板3上の中央部付近に落下する。このとき分散板3は
電動機30によって回転されているため、落下した粉粒
体も分散板3の回転に従働されて回転を始める。そのた
め、粉粒体に回転による遠心力が発生し、粉粒体は分散
板3の外周方向へ移動し、やがて、分散板3から衝突板
13aの方向へ飛び出して行く。
【0025】分散板3上から飛び出した粉粒体は、分散
板3と衝突板13aの間の分級ガス吹き上げ環状通路D
Sに達し、環状通路DSに放り出されるか、または、衝
突板13aに衝突し、環状通路DSに放り出される。こ
の時、環状通路DSには、分級ガス導入管15を通って
分級ガス導入口15aより吹き出された分級ガスが、ガ
イドコーン16と下部ケーシング13の間を通って、下
方から周囲均等流となって吹き上げられており、大きな
粒径以外の粉粒体は、上方に吹き上げられるが、大きな
粒径の粉粒体(粗粉)は吹き上げられず、そのまま落下
する。落下した大きな粒径の粉粒体は、環状通路DSを
とおり、さらに、下部ケーシング13と分級ガス導入管
15の分級ガス導入口15aとの間の環状通路DVをと
おり下部ケーシング13の下端の粗粉取出口22より取
り出される。
【0026】なお、分級ガス導入口15aより吹き出さ
れた分級ガスがガイドコーン16で整流され、環状通路
DSの全体に分級ガスを均等に吹き上げることができる
ので、一次分級部8のどの場所でも均一な分級が行われ
る。
【0027】また、一次分級部8において分級ガスによ
り吹き上げられた粉粒体は、上方にある二次分級部5に
達し、そこでさらに分級され、小さな粒径の粉粒体(細
粉)のみ回転している二次分級部5の分級羽根5aと分
級羽根5aとの間の周方向の隙間を通り抜け上部ケーシ
ング11まで達し、分級ガスに同伴されて細粉取出口2
0より取出される。そして、それ以外の粉粒体(中粉)
は、回転している二次分級部5の分級羽根5aによって
たたき落とされて二次分級部5を通り抜けることができ
ず落下する。
【0028】このとき、下方より分級ガスの吹き上げが
有るため、中粉は二次分級部5の半径方向外方へ移動し
ながら落下するので、側部ケーシング12の内壁面近傍
に落下するか、あるいは、側部ケーシング12の内壁面
に衝突して失速し側部ケーシング12の内壁面に沿って
落下する。従って、中粉はそのまま、分級羽根5aの半
径方向外方の下方周囲に臨まされて開口している該中粉
取入用環状開口DKに入り、側部ケーシング12と下部
ケーシング13の環状通路DTをとおって中粉取出口2
1より取出される。
【0029】また、一次分級と同様に、分級ガス導入口
15aより吹き出された分級ガスがガイドコーン16で
整流され、環状通路DTの全体に分級ガスを均等に吹き
上げているので、分級ガスの流れにおいて、一次分級部
の下流側にある二次分級部のどの場所でも、均一な分級
ガスの流れがおこり、その結果、均一な二次分級が行わ
れる。
【0030】本実施例では、分級装置のケーシングを側
部ケーシング12とその内部に下部ケーシング13を挿
通して取り付けて構成することにより、該側部ケーシン
グ12と下部ケーシング13により中粉取入用環状開口
DK、それに連通する中粉取出用環状通路DT、及び、
中粉取出口21を自ずと形成させる構成とでき、また下
部ケーシング13下端には粗粉取出口22を形成させる
構成とすることができるため分級装置を簡潔に構成させ
ることができる。
【0031】また、本実施例では一次分級部8の分散板
3と二次分級部5の分級羽根5aは同一駆動軸に連結し
て同一駆動源の電動機30により同時に回転駆動させる
ようにしているので分級装置の構成が簡略化されるとと
もに該分散板3、及び、分級羽根5aの回転駆動を確実
に行わせることができる。
【0032】以上のように、本実施例の分級装置2で
は、原料を細粉、中粉、粗粉に効率よく分級して得るよ
うにすることができる。
【0033】なお、水分を含む原料の場合、分級ガス導
入口15aより吹き込まれるガスとして、熱ガスを使用
すると粉粒体の分級と同時に乾燥も行なえ、特に比表面
積の大きい細粉に関して乾燥効果が高く、乾燥設備が不
要となる。また、分級ガス導入口15aより吹き込まれ
るガスとして、含塵ガスを使用すると含塵ガス中の粉粒
体も当該分級装置により、分級し選別することができ
る。
【0034】本実施例においては、細粉として0.1m
m以下程度の粒径の粉粒体、中粉として1〜10mm程
度の粒径の粉粒体、粗粉として10〜100mmの粒径
の粉粒体を分離選別し分級したが、この値は、二次分級
部5の回転速度等によって変化させることができるので
製品の種類や、工程に応じて適宜変化させることができ
る。
【0035】なお、本実施例においては、分級羽根5a
は分散板3に支柱4aと円盤4を介して固設し、分散板
3と一体として回転自在に配した構成にしたが、軸6に
支柱、ブラケット等を介して直接取り付けるなどして回
転自在に配してもよい。
【0036】また、本実施例では、一次分級部8の分散
板3と二次分級部5の分級羽根5aは同一の駆動軸6に
連結させて、回転駆動させるように構成した場合を示し
たが、勿論、該分散板3と分級羽根5aは別個の駆動軸
に取付けてそれぞれの駆動軸に別個に原動機を連結して
分散板8と分級羽根5aを個別に回転駆動させるように
構成しても良い。このように構成した場合は、一次分級
部と二次分級部を独立させて分級性能を制御することが
でき、より精度の高い分級を行わせるようにすることが
できる。
【0037】また、以上の実施例では分散板3と分級羽
根5aの駆動原動機は電動機30とした場合を示した
が、該原動機は油圧モータ等であってもよい。
【0038】筒状の衝突板13aは、下部ケーシング1
3の上端部の内周面に取替え自在に貼付けて摩耗に応じ
て取替え可能に構成した場合を示したが下部ケーシング
13の上端部に連接して設けても良い。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明の分級装置においては、
1台の分級装置で、粉粒体を粗粉、中粉、細粉の3種類
に効率よく分級することができ、簡単な設備で、粉粒体
を粒度別に最適な次工程に送って適宜処理することがで
きる。
【0040】請求項2の発明では、分級装置のケーシン
グを用いて中粉取入用環状開口や、中粉取出用環状通路
を形成することにより分級装置の構造を簡素化すること
ができ小型化することができる。
【0041】請求項3の発明では、一次分級部の一部で
ある分散板と二次分級部の一部である分級羽根をいずれ
も、分級装置の頂部に取付けた可変速電動機等の可変速
駆動機に連結された略鉛直方向の回転軸線を有した駆動
軸に連結するので、一台の可変速駆動機と一つの回転駆
動軸で、一次分級部と二次分級部の両方を駆動すること
ができ、分級装置の構造を簡素化することができ装置を
小型化することができる。
【0042】請求項4の発明では、分散板の下部と分級
ガス導入口の間に略逆円錐形状のガイドコーンを取り付
けることにより、分級ガス導入管より吹き出された分級
ガスがガイドコーンで整流され、分級ガス吹き上げ環状
通路全体に分級ガスを均等に吹き上げることができるの
で、一次分級、二次分級をともに精度よく行わせること
ができる。
【0043】請求項5の発明では、分級ガスとして熱ガ
スを使用することにより、分級と同時に乾燥を行うこと
ができ、特に水分を含む原料の場合、分級ガス導入管よ
り吹き込まれるガスとして、熱ガスを使用することによ
り粉粒体の分級と同時に乾燥も行なうことができる。こ
の場合、特に比表面積の大きい細粉に対しては乾燥効果
を高くして、乾燥設備を不要とすることができ、装置全
体の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る分級装置の縦断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係る分級装置の運転時の原料
挙動を説明する概念図である。
【図3】従来の分級装置を用いた分級設備の一例のフロ
ーシートである。
【符号の説明】
2 分級装置 3 分散板 4 円盤 5 二次分級部 5a 分級羽根 6 軸 8 一次分級部 11 上部ケーシング(外側ケーシング) 12 側部ケーシング(外側ケーシング) 13 下部ケーシング(内側ケーシング) 13a 衝突板 15 分級ガス導入管 15a 分級ガス導入口 16 ガイドコーン 17 原料投入シュート 17a 原料投入口 20 細粉取出口 21 中粉取出口 22 粗粉取出口 30 電動機 DK 中粉取入用環状開口 DS 環状通路 DT 環状通路 DV 環状通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部に原料投入口と細粉を伴った分級ガス
    の排出口をそれぞれ有し下部に中粉取出口と粗粉取出口
    とそれぞれ有した分級装置であり、その内部に、略中央
    部に略水平面内で回転可能に取付けた分級原料用の分散
    板と該分散板の半径方向外方の周囲に分級ガス吹き上げ
    環状通路を介して設けられ該分散板から該環状通路に放
    出された原料を衝突させる略筒状の衝突板とでなり該分
    散板から該環状通路に放出された原料及び衝突板に衝突
    した原料を該環状通路を吹き上げられる分級ガスにより
    粗粉とそれより小さい粉に分離させ粗粉は下方へ落下さ
    せて該粗粉取出口へ導きそれより小さい粉は分級ガスと
    ともに上昇させるようにした一次分級部と、該一次分級
    部の分級ガス流れの下流である上部に周囲に間隔をおい
    て配した複数の分級羽根を回転可能に有し該一次分級部
    を上昇通過して分級ガスに同伴された粉をさらに分級し
    て細粉と中粉に分離する二次分級部と、該分級羽根の半
    径方向外方の略下方周囲に形成され該中粉取出口へ連通
    した中粉取入用環状開口と、該一次分級部の分級ガス吹
    き上げ環状通路の下方へ位置させて上方に開口した分級
    ガス導入口と、を配して構成した分級装置。
  2. 【請求項2】分級装置のケーシングを該原料投入口と該
    細粉を伴った分級ガスの排出口を設けた略筒状の外側ケ
    ーシングとその内部に略同心状に配置され上端が開口さ
    れた略筒状の内側ケーシングで構成し、該内側ケーシン
    グには該開口上端部に該略筒状衝突板を設け下端に該粗
    粉取出口を設けると共に内部に該分級ガス導入口を配
    し、該中粉取入用環状開口は略筒状衝突板と外側ケーシ
    ングの間に形成し、該中粉取出口は該中粉取入用環状開
    口と連通し外側ケーシングと内側ケーシングの間に形成
    した中粉取出用環状通路の下端に設けた請求項1記載の
    分級装置。
  3. 【請求項3】該一次分級部の分散板と該二次分級部の分
    級羽根はいずれも分級装置の頂部に取付けた可変速型駆
    動機に連結され略鉛直方向の回転軸線を有した回転駆動
    軸に連結して回転可能に取付けた請求項1又は2の分級
    装置。
  4. 【請求項4】該一次分級部の分散板の下部と該分級ガス
    導入口の開口との間の内側ケーシング内に略逆円錐形状
    の分級ガス整流用ガイドコーンを取付けたことを特徴と
    する請求項2又は3の分級装置。
  5. 【請求項5】該分級ガス導入口から分級ガスとして熱ガ
    スを導入することを特徴とする請求項1又は2又は3又
    は4の分級装置。
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