JP3752908B2 - 液晶装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶装置及びその製造方法に係り、特に、2枚の基板のうち一方に反射電極を有する液晶装置の構造及び製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、従来の液晶装置の構造としては、ガラスなどからなる2枚の透明基板の相互に対向する表面上に電極を形成し、この電極の上にさらに配向膜を形成して、配向膜を所定の方向にラビング処理した後、これらの2枚の基板を、シール材などを介して相互に貼り合わせ、所定の基板間ギャップを有する液晶パネルとしたものがある。この場合、一方の透明基板を他方の透明基板よりも側方へ張り出した形状とし、この張出領域の表面上に、上記電極に導電接続された配線を引き出した構造として、集積回路チップなどの電子部品やフレキシブル配線基板などの配線部材を実装するための外部接続部を構成する場合が多い。
【0003】
このような液晶装置には、外光の反射を利用して表示を視認可能とするように構成された反射型液晶装置があり、この反射型液晶装置としては、一方の基板の表面上に金属薄膜などからなる反射電極を形成し、この反射電極によって外光を反射させるように構成したものがある。特に、近年の携帯型電子情報端末や携帯電話などの普及によって反射型のカラー液晶パネルが市場から要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の反射型液晶装置において、一方の基板の表面上に反射電極を形成する場合、反射電極と、上記の張出領域上に引き出された配線とを同時に形成しようとすると、張出領域上に金属薄膜からなる配線が露出することとなるので、電蝕(コロージョン)が発生したり、配線が酸化されたり、配線の損傷が発生したりすることなどによって電子部品や配線部材の実装部の電気的信頼性が低下するという問題点がある。
【0005】
特に、アルミニウムやアルミニウムを主体とする合金からなる配線を形成した場合、アルミニウムは酸化しやすく、電蝕(コロージョン)も発生しやすく、また、柔らかいことから傷が付くなど損傷しやすく、さらに、60度程度の温水にも溶出してしまうなどの問題がある。また、液晶装置の外部端子部にドライバICなどの集積回路チップやTAB基板(フレキシブル配線基板)などの配線部材を導電接続する場合に、両者間に介在させる異方性導電フィルム(ACF)に対するアルミニウムの密着性が悪いという欠点もあり、集積回路チップや配線部材との間の導電接続部の信頼性に欠けるという問題がある。
【0006】
一方、上記の配線を反射電極とは異なる素材、例えば金属酸化物であるITOなどの透明導電体によって形成することも考えられるが、このようにすると、基板上に反射電極を形成する工程と、配線を形成する工程とを別に設ける必要があることから、製造工程が増加するため、製造コストの上昇が避けられない。
【0007】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、反射電極を有する反射型の液晶装置において、製造コストの上昇を抑制しつつ、配線部分の電蝕や酸化、或いは損傷などを低減し、洗浄処理も容易に行うことができる構造及び製法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置は、第1基板と透明な第2基板との間の液晶封入領域に液晶層を有し、前記第2基板には前記液晶封入領域から側方に張り出した張出領域が形成されてなる液晶装置であって、前記第1基板における前記第2基板に対向する側に、金属からなる反射電極が形成され、前記第2基板における前記第1基板に対向する側に、金属酸化物からなる透明電極と、前記透明電極に導電接続され前記張出領域上まで延在された金属酸化物からなる第1の配線と、前記反射電極に対して上下導通部を介して導電接続された金属酸化物からなる第2の配線とが形成されており、前記第2基板の前記張出領域には集積回路チップが実装され、前記第1の配線と前記第2の配線は、前記第2基板の前記張出領域に配設されるとともに前記集積回路チップの接続パッドと異方性導電フィルムを介して導電接続され、前記第2基板の前記張出領域には金属酸化物からなる接続端子が形成され、当該接続端子は、前記集積回路チップの接続パッドと前記異方性導電フィルムを介して導電接続されるとともにフレキシブル配線板の配線と前記異方性導電フィルムを介して導電接続されてなることを特徴とする。
さらに、前記反射電極の表面に光散乱させるための凹凸構造が形成されるように、前記液晶封入領域における前記第1基板上に感光性樹脂が形成され、当該感光性樹脂は前記上下導通部には形成されないことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、第2基板に形成された透明電極に導電接続された第1の配線及び第1基板に形成された反射電極に対して上下導通部を介して導電接続された第2の配線が共に第2基板の張出領域上に形成されていることによって、従来のように反射電極と同時に形成される金属配線を張出領域上に露出させる必要がなくなる一方、金属よりも硬度が高く、耐食性にも優れた金属酸化物によって透明電極と同時に張出領域上に露出する配線を構成することができるので、張出領域上の配線の電蝕、酸化、損傷を低減できる。また、透過型液晶装置の金属酸化物からなる配線に対する製造処理技術をそのまま用いることができるので、製造コストを増加させることなく、液晶装置の実装構造の信頼性を向上させることができる。
【0010】
本発明において、前記反射電極はアルミニウム若しくはアルミニウムを主体とする合金からなることが好ましい。
【0011】
反射電極と同時に同材質で張出領域上に引き出される配線を形成する場合、配線の電蝕、酸化、損傷や洗浄処理における溶出などが発生しやすくなるが、この発明によれば、反射電極がアルミニウム若しくはアルミニウムを主体とする合金によって形成されていても、張出領域上の配線は金属酸化物で形成されているので、上記の問題点の発生を低減できる。
【0012】
本発明において、前記反射電極の表面には光を散乱させるための凹凸構造が形成され、前記反射電極から引き出された配線部分における、前記上下導通部に導電接続された導通接触面には前記凹凸構造が形成されていないことが好ましい。
【0013】
この発明によれば、反射電極の表面に光を散乱させるための凹凸構造が形成されていることによって背景の写りこみや明度の低下を防止することができるとともに、反射電極から引き出された配線部分における上下導通部に導電接続された導通接触面には凹凸構造を形成しないことによって、上下導通部と導通接触面との電気的な信頼性を確保することができる。
【0014】
本発明において、前記反射電極には光学的開口部が形成され、前記反射電極から引き出された配線部分における、前記上下導通部に導電接続された導通接触面には前記光学的開口部が形成されていないことが好ましい。
【0015】
この発明によれば、光学的開口部を通して光が液晶層を通過するように構成することができるので、明所では通常の反射型の液晶装置として用いることができ、暗所ではバックライトの光を用いて透過型の液晶装置として用いることができるとともに、反射電極から引き出された配線部分における、上下導通部に導電接続された導通接触面には光学的開口部が形成されていないことによって、上下導通部と導通接触面との導電接続の信頼性を確保することができる。
【0016】
次に、本発明の液晶装置の製造方法は、第1基板と透明な第2基板との間の液晶封入領域に液晶層を有し、前記第2基板には前記液晶封入領域から側方に張り出した張出領域が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、前記第1基板における前記第2基板に対向する側に、金属からなる反射電極を形成し、前記第2基板における前記第1基板に対向する側に、金属酸化物からなる透明電極と、前記透明電極に導電接続され前記張出領域上まで延在された金属酸化物からなる第1の配線と、前記反射電極に対して上下導通部を介して導電接続された金属酸化物からなる第2の配線とを形成し、前記第2基板の前記張出領域には集積回路チップが実装され、前記第1の配線と前記第2の配線は、前記第2基板の前記張出領域に配設されるとともに前記集積回路チップの接続パッドと異方性導電フィルムを介して導電接続され、前記第2基板の前記張出領域には金属酸化物からなる接続端子が形成され、当該接続端子は、前記集積回路チップの接続パッドと前記異方性導電フィルムを介して導電接続されるとともにフレキシブル配線板の配線と前記異方性導電フィルムを介して導電接続されることを特徴とする。
さらに、前記反射電極の表面に光散乱させるための凹凸構造が形成されるように、前記液晶封入領域における前記第1基板上に感光性樹脂が形成され、当該感光性樹脂は前記上下導通部には形成されないことを特徴とする。
【0017】
本発明において、前記反射電極はアルミニウム若しくはアルミニウムを主体とする合金からなることが好ましい。
【0018】
なお、上記の透明電極及び配線の素材である金属酸化物としては、ITO(インジウムスズ酸化物)や酸化スズなどがある。また、透明電極を構成する金属酸化物と、配線を構成する金属酸化物とは同一である必要は必ずしもない。しかし、透明電極と配線とが同時に同材質にて形成されることが好ましく、この場合、金属酸化物としては、透光性と導電性とを有することが必要となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る液晶装置及びその製造方法の実施形態について詳細に説明する。
【0020】
[第1実施形態] 図1は、本発明に係る第1実施形態の液晶装置の概略構造を示す概略縦断面図(a)及び張出領域を中心とした平面構造を示すための概略底面図(b)である。この液晶装置は、ガラスなどからなる透明な基板11と12とを、シール材20を介して貼り合わせ、その間に液晶を封入することによって構成されている。
【0021】
基板11の表面上には、アルミニウムを蒸着法やスパッタリング法などで被着し、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって、ストライプ状の複数の反射電極13と、各反射電極13にそれぞれ導電接続された配線14とが同時に形成される。これらの反射電極13及び配線14の上には、酸化シリコンなどからなるトップコート膜(保護膜)15が形成され、このトップコート膜15の上にさらに、ポリイミド樹脂を塗布し、焼成することによって配向膜16が形成される。配向膜16には所定方向にラビング処理が施される。
【0022】
一方、基板12の表面上には、ITO(インジウムスズ酸化物)などをスパッタリング法などによって被着し、フォトリソグラフィ法などによってパターニングすることにより、複数の相互に並列したストライプ状の透明電極17及び配線18が形成される。透明電極17は基板12の液晶封入領域12A内に形成され、配線18は図1(b)に示すように液晶封入領域12Aから張出領域12Bに引き出されるように形成されている。この張出領域12Bは液晶封入領域12A(後述するシール材20によって画成される平面領域)の外側に設けられ、本実施形態では、前述の基板11の端部よりも側方へ張り出した領域となっている。配線18には、各透明電極17にそれぞれ導電接続された引出配線18aと、透明電極17に導電接続されていない連結配線18bとが設けられている。
【0023】
上記の透明電極17の表面上にはさらに配向膜19が形成される。この配向膜19は上記の配向膜16と同様の材質及び製法によって形成される。なお、本実施形態では図示していないが、カラー液晶パネルを構成する場合には、例えば、基板12の表面上にカラーフィルタを形成し、このカラーフィルタ上に上記の投透明電極及び配向膜を順次に積層する。
【0024】
次に、上記の基板11と基板12の一方にシール材20を精密ディスペンサ等によって塗布し、基板11と基板12を相互に貼り合わせる。一般に、シール材20には所望の基板間ギャップに対応する樹脂球或いは樹脂円柱などからなるスペーサが混入されるので、基板11と12とを相互に貼りあわせ、加圧することによって、スペーサの大きさに応じたほぼ一様の厚さにシール材20が変形し、ほぼ一様の基板間ギャップが得られる。
【0025】
上記の基板11,12の貼りあわせ工程においては、シール材20とともに導電性粒子(例えば、樹脂粒子の表面に導電性めっき膜を形成したもの)を混入した上下導通材21を所定の位置に塗布して配置し、基板11と12とが貼りあわされ、所定の基板間ギャップになったときに上下導通材21がその厚さ方向にのみ導通する導電異方性を呈するようになっている。上下導通材21は基板11の表面上に形成された配線14と、基板12の表面上に形成された配線18のうち上記透明電極13と導電接続されていない連結配線18bとの間を導通させる。したがって、基板11上の反射電極13は、配線14及び上下導通材21を経て、上記の連結配線18bに導電接続される。
【0026】
図1(b)に示すように、張出領域12Bにおいては、基板12上の透明電極17からそのまま伸びる引出配線18aと、上記上下導通材21を介して基板11上の反射電極13と導電接続された連結配線18bとがそれぞれ伸びるように形成され、外部接続部12Cに集積している。外部接続部12Cにおいては、上記引出配線18a及び連結配線18bの端部が矩形領域の相互に隣接する3辺に沿ってそれぞれ配列され、図示しない集積回路チップなどからなる電子部品がその上に実装できるように構成されている。また、矩形領域の残りの一辺に沿って接続端子150が配列するように形成され、図示しないフレキシブル配線基板などの配線部材を実装できるように構成されている。接続端子150は配線18と同様に透明導電体で形成されている。
【0027】
上記のようにして形成されたセル構造内に、公知の方法、例えば、減圧下においてシール材20に形成された図示しない液晶注入口から液晶が内外圧力差を用いて液晶封入領域内に注入され、封止される。
【0028】
本実施形態においては、アルミニウム等の金属薄膜によって形成された反射電極13及び配線14がセル構造の外部に露出することなく、張出領域12Bには透明導電体からなる配線18及び接続端子150が露出するように形成されているので、張出領域12B上に金属薄膜が形成される場合に問題となるような配線等の酸化、電触、損傷などを低減することができる。
【0029】
例えば、アルミニウムからなる配線は金属酸化物であるITOよりもきわめて柔らかいために機械的な損傷が発生しやすく、また、大気にさらされるだけで酸化してしまうことが多く、しかも60℃程度の温水でも溶出してしまうなど、きわめて慎重な取り扱いが要求される。しかし、ITOからなる配線や端子は硬度が高く、しかも通常の透過型パネルと同様の製造技術を用いることができるため、上記の問題点を解決することができ、製造コストを抑制することができるとともに、不良率の抑制による歩留まりの向上を図ることができる。
【0030】
[第2実施形態] 次に、図2を参照して本発明に係る第2実施形態について詳細に説明する。この実施形態は基本的に上記第1実施形態と同様の構造を有するものであるので、対応する部分には同一符号を付し、また、同一部分についての説明は省略する。
【0031】
本実施形態において第1実施形態と異なる点は、第1実施形態の上下導通材21の代わりに、導電性粒子を含むシール材20を用いている点にある。このシール材20には、第1実施形態のシール材に混入される絶縁性のスペーサの代わりに、表面に導電性めっき膜(例えば、Niめっき膜の表面にさらにAuめっきを施したもの。)を形成した導電性スペーサを混入してある。したがって、基板11と12を貼りあわせ、加圧すると、導電性スペーサによってシール材20はその厚さ方向にのみ導電性を有する導電異方性を呈する。
【0032】
また、本実施形態では、基板11上の配線14と、基板12上の連結配線18bとがシール材20の形成部位において平面的に重なるように形成され、その結果、このシール材20のうちの配線14と連結配線18bとが平面的に重なる上下導通部20Aによって電気的導通が確保されるように構成されている。
【0033】
この実施形態では、シール材20の上下導通部20Aによって上下導通構造が形成されているので、パネルの平面構造が簡略化されるとともに、金属薄膜からなる配線14の上下導通部20Aに対するコンタクト面がシール材20の外側に配置されることがないため、配線14の酸化や電蝕などをより低減することができる。
【0034】
図4(a)は上記実施形態において集積回路チップ及びフレキシブル配線基板を実装した状態を示す模式的な断面図、図4(b)はその透視平面図である。本実施形態では、図2に示す外部接続部12Cに、図4(a)及び(b)に示す異方性導電フィルム(ACF)22を貼着し、その上に、ドライバ回路などを内蔵する集積回路チップ23を熱圧着することによって、配線18b,18c及び接続端子150と集積回路チップ23の接続パッド23aとの導電接続を行う。また、接続端子150と、フレキシブル配線基板(TAB基板)24の配線24aとの間についても異方性導電フィルム22を介して熱圧着することによって導電接続が施される。図4に示す異方性導電フィルム22は、熱可塑性樹脂などの樹脂中に導電粒子(例えば樹脂球の表面にめっき処理を施したものなど)を分散させたものであり、熱圧着することによって導電粒子が導通させるべき両方の導体に接触した状態で樹脂が硬化するようになっている。なお、このような実装構造は先の第1実施形態においても同様に採用することができる。
【0035】
[第3実施形態] 次に、本発明に係る第3実施形態の液晶装置の構造について図3を参照して詳細に説明する。図3は本実施形態の液晶装置の概略底面図であり、基板31,32をシール材40によって貼り合わせてなるセルの基板31側から見た状態を示すものである。
【0036】
この実施形態では、矩形の平面形状を備えた基板31の表面(基板32に対向する側の表面)上には、アルミニウム又はアルミニウムを主体とする金属薄膜からなる反射電極33が複数形成され、その上には第1実施形態と同様の配向膜(図示せず)が形成されている。
【0037】
一方、基板32は、基板31よりも平面的に一回り大きく形成されており、基板32の外縁部には基板31との対向部分から側方へ張り出した張出領域32B,32Cが形成されている。これらの張出領域32B,32Cは、矩形状の基板32における異なる2つの辺に沿って形成されている。基板32の表面上には透明導電体からなる複数の透明電極37が形成されているとともに、この透明電極37に導電接続されるとともに張出領域32Bにまで引き出されるように形成された引出配線38aが透明導電体によって形成されている。また、基板31との対向領域の外縁部分から張出領域32Cにまで伸びるように形成された連結配線38bが透明導電体によって形成されている。
【0038】
この実施形態では、シール材40中に第2実施形態と同様の導電スペーサが混入されていることによって、シール材40はその厚さ方向にのみ導電性を有する導電異方性を呈するように構成されている。そして、このシール材40の形成領域において、上記の反射電極33に導電接続された配線34と、基板32上に形成された連結配線38bとは平面的に重なるように形成され、その結果、配線34と連結配線38bとは、シール材40の上下導通部40Aを介して相互に電気的に導通するように構成されている。
【0039】
この実施形態でも、張出領域38B及び38Cには透明導電体からなる引出配線38a及び連結配線38bが形成されているため、反射電極33と同材質で形成された配線34が外部に露出することがなく、製造工程中に配線34に異物が付着したり、配線34が損傷を受けたり、或いは、製造工程中の汚染によって電蝕が発生したりすることが防止される。
【0040】
一般的に、従来の液晶パネルにおいて2辺に沿って張出領域を形成する場合には、2枚の基板のそれぞれに他方の基板の端部から張り出した張出領域を設け、その張出領域上の配線は相互に表裏逆の面に形成されているため、電子部品や配線部材の実装面が相互に逆側の基板表面に対して行われることになり、実装装置に対してパネルを反転させたり、実装装置を表裏両面に実装可能な構造にしたりする必要があった。
【0041】
これに対して本実施形態では、それぞれ平面矩形状に形成された基板31,32で構成されたパネルの2つの辺に沿って張出領域32B及び32Cが形成されているが、この張出領域32B,32Cはいずれも基板32の同一の表面上に形成されているので、これらの領域に引き出された配線38a,38bの終端部に電子部品や配線部材等を実装する場合、基板の片側からのみ実装を行えばよいことから、実装作業を容易に行うことができる。
【0042】
[液晶装置の細部構造] 以上説明した第1〜第3実施形態においては、いずれも、反射電極を備えた反射型液晶装置に関するものである。上記の各実施形態においては、液晶装置の表示態様を向上させるために、反射電極の表面に微細な凹凸形状を形成し、外光が反射電極の表面である程度散乱されるように構成することが好ましい。反射電極の表面が平坦な鏡面であると、外光の正反射が視認される方位から見たときには背景の写りこみや光源光による幻惑が視認性を悪化させ、正反射が視認されない方位から見た場合には表示が暗く見えてしまうからである。反射電極の表面に微細な凹凸形状を設けた構造としては、図5(a)及び(b)に示すものがある。
【0043】
図5(a)に示す構造においては、基板11の表面上にフォトリソグラフィ法によってレジストなどからなる図示しないマスクパターンを形成し、このマスクパターンを介して基板31の表面上を弗酸系のエッチング液によってエッチングすることにより、基板11の表面に微細な凹部11aが複数形成され、この凹部11aの形成された基板11の表面上に反射電極13を形成することによって、反射電極13に微細な多数の凹部13bが形成されている。この場合、基板11の液晶封入領域の外縁部には、上記反射電極13に導電接続された配線14が同時に形成されるが、この配線14における上下導通材21と接触する導通接触面は、上記凹部11aが形成されていない平坦な基板11の表面上に形成され、その結果、当該導通接触面は平坦に形成される。したがって、上下導通材21と配線14との導通接触が不安定になることがなく、確実に導通をとることができる。
【0044】
図5(b)に示す構造においては、基板11の表面上にフォトリソグラフィ法によってレジストからなる凸部11bを形成し、この凸部11bの上に上記の反射電極33を形成することによって、反射電極33の表面上に凸部13cを形成している。凸部11bは、例えば感光性樹脂を塗布し、露光、現像によって図示のように選択的に残すようにする。この場合においても、配線14における上下導通材21と接触する導通接触面は、上記凸部11bが形成されていない平坦な基板11の表面上に形成され、その結果、当該導通接触面は平坦に形成される。
【0045】
図6は、上記各実施形態における反射電極及び上下導通部分の平面構造を拡大して示すものである。反射電極13はそれぞれストライプ状に形成されるが、特にバックライトを備え、暗所において透過型液晶装置としても使用できるものとする場合には、図5に示すように、反射電極13の少なくとも透明電極17と平面的に重なる領域にスリット13dを形成し、バックライトからの光が基板11を透過して反射電極13のスリット13dを通過し、液晶層を通過してさらに透明電極17及び基板12を経て視認されるように構成する。このようにすることによって、明所においては外光が反射電極13によって反射されることによって表示を視認することができ、暗所においてはバックライトからの光によって表示を視認することができるようになる。
【0046】
なお、図6に示すように、配線14は反射電極13の一方の端部から伸びてその端部14aにおいて終端を有し、この端部14aは導電異方性を有する上下導通材21に導電接触する。上下導通材21はさらに端部14aと接触する部分とは反対側において連結配線18bと導電接触している。この場合、配線14における上下導通材21に対する端部14bの導通接触面には上記のスリットが形成されていないので、上下導通材21と配線14とを確実に導電接続させることができるようになっている。
【0047】
尚、本発明の液晶装置及びその製造方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、金属酸化物からなる透明電極に導電接続された第1の配線及び反射電極に上下導通部を介して導電接続された第2の配線が共に金属酸化物で構成されているとともに張出領域上に形成されていることによって、反射電極と同時に形成される配線を張出領域上に露出させる必要がなくなるので、金属配線などの電蝕、酸化、損傷を低減できるとともに、透過型液晶装置の透明導電体からなる配線に対する製造処理技術をそのまま用いることができるので、製造コストを増加させることなく、液晶装置の実装構造の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置及びその製造方法の第1実施形態における液晶装置の模式的な概略断面図(a)及び張出領域の近傍を示す概略底面図(b)である。
【図2】本発明に係る液晶装置及びその製造方法の第2実施形態における液晶装置の模式的な概略断面図(a)及び張出領域の近傍を示す概略底面図(b)である。
【図3】本発明に係る液晶装置及びその製造方法の第3実施形態における液晶装置の模式的な構造を示す概略底面図(b)である。
【図4】第2実施形態において集積回路チップ及びフレキシブル配線基板を実装した状態を示す模式的な断面図(a)及び透視平面図(b)である。
【図5】上記各実施形態において適用可能な反射電極及び上下導通構造を示す拡大断面図(a)及び(b)である。
【図6】上記各実施形態において適用可能な反射電極及び上下導通構造を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
11,12,31,32 基板
12B,32B,32C 張出領域
12C 外部接続部
13,33 反射電極
14,34 配線
15 トップコート膜
16,19 配向膜
17,37 透明電極
18,38 配線
18a,38a 引出配線
18b,38b 連結配線
20,40 シール材
20A,40A 上下導通部
21 上下導通材
22 異方性導電フィルム
23 集積回路チップ
23a 接続パッド
24 フレキシブル配線基板
24a 配線
150 接続端子

Claims (4)

  1. 第1基板と透明な第2基板との間の液晶封入領域に液晶層を有し、前記第2基板には前記液晶封入領域から側方に張り出した張出領域が形成されてなる液晶装置であって、
    前記第1基板における前記第2基板に対向する側に、金属からなる反射電極が形成され、
    前記第2基板における前記第1基板に対向する側に、金属酸化物からなる透明電極と、前記透明電極に導電接続され前記張出領域上まで延在された金属酸化物からなる第1の配線と、前記反射電極に対して上下導通部を介して導電接続された金属酸化物からなる第2の配線とが形成されており、
    前記第2基板の前記張出領域には集積回路チップが実装され、
    前記第1の配線と前記第2の配線は、前記第2基板の前記張出領域に配設されるとともに前記集積回路チップの接続パッドと異方性導電フィルムを介して導電接続され、
    前記第2基板の前記張出領域には金属酸化物からなる接続端子が形成され、当該接続端子は、前記集積回路チップの接続パッドと前記異方性導電フィルムを介して導電接続されるとともにフレキシブル配線板の配線と前記異方性導電フィルムを介して導電接続されてなる
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 前記反射電極の表面に光散乱させるための凹凸構造が形成されるように、前記液晶封入領域における前記第1基板上に感光性樹脂が形成され、当該感光性樹脂は前記上下導通部には形成されないことを特徴とする請求項1記載の液晶装置。
  3. 第1基板と透明な第2基板との間の液晶封入領域に液晶層を有し、前記第2基板には前記液晶封入領域から側方に張り出した張出領域が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、
    前記第1基板における前記第2基板に対向する側に、金属からなる反射電極を形成し、
    前記第2基板における前記第1基板に対向する側に、金属酸化物からなる透明電極と、前記透明電極に導電接続され前記張出領域上まで延在された金属酸化物からなる第1の配線と、前記反射電極に対して上下導通部を介して導電接続された金属酸化物からなる第2の配線とを形成し、
    前記第2基板の前記張出領域には集積回路チップが実装され、
    前記第1の配線と前記第2の配線は、前記第2基板の前記張出領域に配設されるとともに前記集積回路チップの接続パッドと異方性導電フィルムを介して導電接続され、
    前記第2基板の前記張出領域には金属酸化物からなる接続端子が形成され、当該接続端子は、前記集積回路チップの接続パッドと前記異方性導電フィルムを介して導電接続されるとともにフレキシブル配線板の配線と前記異方性導電フィルムを介して導電接続される
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  4. 前記反射電極の表面に光散乱させるための凹凸構造が形成されるように、前記液晶封入領域における前記第1基板上に感光性樹脂が形成され、当該感光性樹脂は前記上下導通部には形成されないことを特徴とする請求項3記載の液晶装置の製造方法。
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