JP3680622B2 - 電気光学装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気光学装置に係り、特に、電気光学パネルを収容するパネル支持体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気光学パネルの典型例としての液晶パネルは、一対の透明な基板をシール剤を介して貼り合わせ、基板間にシール材で囲まれた液晶封入領域を構成し、この液晶封入領域内に液晶が注入され、封止された構造を備えている。そして、このような液晶パネルを各種機器の内部、例えば、回路基板上などに取り付ける場合には、予め一体的に液晶パネルをパネル支持体に取り付けておき、このパネル支持体を回路基板上に実装(搭載)する。このパネル支持体は、液晶パネルのバックライトの一部を構成する導光板としての機能を有する場合があり、この場合、導光部を一体に有する合成樹脂製の成型品が用いられる。
【0003】
図9には、液晶パネル10を上述のような導光機能を有するパネル支持体20に取り付けた電気光学装置としての液晶表示装置の構造を示す概略断面を示す。液晶パネル10は、透明なガラスなどからなる基板11と基板12が図示しないシール剤を介して貼り合わせられ、その間に液晶を封入してなる液晶セル構造を有し、基板11及び12の外面上にフィルム状の偏光板15,16を貼着してなる。液晶パネル10において、基板11は基板12よりも大きな面積を有し、基板12の端部よりも張り出した張出領域11aが形成されている。張出領域11aの表面(図示下面)上には、シール剤にて囲まれた液晶封入領域内から、すなわち両基板11,12のそれぞれの対向面に形成された電極と導電接続された図示しない配線が引き出され、この配線に対してACF(Anisotropic Conductive Film)などの異方性導電膜を介して集積回路チップ133のバンプ電極と導電接続されている。また、張出領域11aの端部近傍に形成された図示しないパネル端子部にはヒートシール基板などのフレキシブル配線基板17が異方性導電膜を介して導電接続されている。フレキシブル配線基板17の先端部には補強板18にて補強された接続部が形成されている。また、上述の図示しない複数の配線や複数配列したパネル端子が形成され、集積回路チップ133が実装された張出領域11aの表面上には、基板11,12とによって生じる段差部、微細なピッチ及び配線幅に形成された配線構造(配線パターン)の電食を防止するために、シリコーン樹脂などの絶縁樹脂137によって樹脂モールドが施されている。
【0004】
上記の液晶パネル10は、透明樹脂で導光部21とともに一体成形されたパネル支持体20に対して図示しない両面粘着テープなどによって取り付けられる。パネル支持体20は、液晶パネル10面に当接するように平板部を有して形成され、液晶パネル10のパネル面に光を照射するための導光機能を有する導光部21と、液晶パネル10を取り囲むように形成された枠状部22と、パネル支持体20を図示しない電子機器の回路基板に取り付けるための4つの取付係合突起23(図9にはそのうちの2つを示し、残りは図面上、図示の取付係合突起に隠れている。)とを備えている。
【0005】
なお、液晶パネル10のタイプは上記のようなCOG(Chip On Glass)構造を有するものの他に種々のものがあり、例えば、張出領域11aの表面上に集積回路チップを実装することなく、配線に接続されたパネル端子部に直接フレキシブル配線基板などの配線部材が導電接続される場合、或いは、パネル端子部に直接に異方性導電ゴムなどからなる各種コネクタがコンタクトするように構成される場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の電子機器の小型化、薄型化に伴って液晶パネル10自体にも薄型化が要請されるようになってきており、ガラスなどからなる基板11,12の厚さを薄くすることによって上記要請に応えようとする動きがある。このような状況において、基板11,12が薄くなるとその強度も低下するため、支持部材に当接支持されている基板11,12の端部に衝撃などによる応力が加わると、基板11,12が割れて破損する可能性がある。特に、上記のCOG構造を備えた液晶パネルでは張出領域11aの張出長さが大きいため、衝撃により基板11の張出領域11aに割れが発生する可能性が高い。
【0007】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、電気光学装置において、衝撃などに起因する電気光学パネルの破損を防止することのできるパネル支持体の構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の電気光学装置は、一対の基板の間に電気光学材料を配置してなる電気光学パネルと、該電気光学パネルを収容するパネル支持体とを備えた電気光学装置であって、一方の前記基板には他方の前記基板に対する重なり部分から外側に張り出してなる張出領域が形成され、前記張出領域の表面上にはパネル端子部が形成され、更に電子部品が実装され、前記パネル支持体には、前記張出領域に当接する当接支持面が形成され、前記当接支持面には、前記電子部品を収めるための収容部が形成され、更に前記パネル端子部に対する導電接続を可能とする導通用開口部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、パネル支持体には、電気光学パネルの張出領域の表面に当接する当接支持面が形成されていることにより、張出領域が当接支持面にて支持されるため、外部から受けた衝撃によって張出領域が破損する可能性を低減することができる。特に、基板破損の発生を低減できるので、基板の薄型化が可能となり、装置の厚さ低減を図ることができる。また、張出領域の張出長さを大きくとっても破損しにくくなるため、装置の張出領域の面積を増大することができ、当該張出領域に集積回路その他の電子素子を実装したり、回路パターンを形成したりすることが容易になる。さらに、張出領域が支持されていることにより、張出領域上のパネル端子部と外部との導電接続状態を取る場合、導電接続状態の信頼性を高めることができる。
なお、上記の張出領域の表面に当接する当接支持面とは、衝撃を受けた場合などにおいて当接支持する効果を奏するのであれば、張出領域の表面に僅かな間隙を以て対向する対向面であってもよいものである。
【0010】
前記張出領域の表面上には電子部品が実装され、前記パネル支持体の前記当接支持面には、前記電子部品を収めるための収容部が形成されている。この収容部としては、例えば、凹部(穴部)、貫通孔、開口部、スリット状の切り欠き部などが挙げられる。
また、張出領域の表面上に電子部品が実装されていても、当接支持面に形成された収容部により、電子部品の損傷を防止することができるとともに、張出領域の当接支持効果の低下を抑制できる。
【0011】
更に、前記張出領域の表面上にはパネル端子部が形成され、前記パネル支持体の前記当接支持面には、前記パネル端子部と対向する接続端子部に貫通する導通用開口部が設けられていることが好ましい。導通用開口部としては、例えば、凹部(穴部)、貫通孔、スリット状の切り欠き部などの各種開口部が挙げられる。この発明によれば、当接支持面に導通用開口部が形成されていることにより、張出領域の表面上にパネル端子部などが形成されていても、支障なく導電接続することができる。
【0012】
この場合、前記導通用回避部は前記パネル端子部の外側に連通する開口であり、当該開口内に、前記パネル端子部に導電接続された弾性を有する導電接続体が配置されていることが望ましい。パネル端子部の外側に連通する開口とは、パネル支持体に形成された貫通孔や外部に開口した溝部などが挙げられる。導電接続体としては、異方性導電体、配線基板などの各種の配線部材、金属コネクタ類などが挙げられる。特に、弾性を有するものとしては、ゴムなどの弾性材料、フレキシブル配線基板、バネ性を有する金属端子などを備えたものがある。
【0013】
また上記課題を解決するために本発明の電気光学装置は、一対の基板の間に電気光学材料を配置してなる電気光学パネルと、該電気光学パネルを収容するパネル支持体とを備えた電気光学装置であって、一方の前記基板には他方の前記基板に対する重なり部分から外側に張り出してなる張出領域が形成され、前記張出領域の表面上にはパネル端子部が形成され、更に電子部品が実装され、前記パネル支持体には、前記張出領域に当接する当接支持面が形成され、前記パネル支持体の前記当接支持面には、前記電子部品を収めるための収容部が形成され、更に前記パネル端子部に対する導電接続を可能とする導通用溝部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、フレキシブル配線基板を電気光学パネルに導電接続する際に、前記フレキシブル配線基板をパネル支持体から一旦引き出すことができ、フレキシブル配線基盤を用いて電気光学パネルに導電接続する構造においてもパネル支持体を用いて外部から受けた衝撃によって張出領域が破損する可能性を低減することができる。
【0016】
上記各発明において、前記張出領域の表面上には前記基板間に形成された電気光学領域内から引き出された配線が形成され、該配線が略平坦な表面を有する絶縁保護膜で被覆されていることが好ましい。ここで、電気光学領域とは、電気光学材料が配置された領域を言い、例えば、後述する実施形態では液晶封入領域に相当する。
【0017】
この発明によれば、張出領域上に形成された配線(配線パターンなど)を略平坦な表面を有する絶縁保護膜で被覆していることにより、配線が形成されている部分でも当接支持面によって当接支持することができるので、支持面積を増大することができ、より衝撃などの外力に対する耐性を高めることができる。
【0018】
この場合に、前記絶縁保護膜は前記電気光学領域において一方の前記基板の表面上に形成されている絶縁保護膜の一部であることが望ましい。
【0019】
この発明によれば、上記絶縁保護膜が、電気光学パネル内部の電気光学領域において一方の前記基板の表面上に形成されている絶縁保護膜の一部であることにより、製造工程の工程数を増大させる必要がないため、容易に構成することができる。
【0020】
上記各発明において、前記パネル支持体を別部材に対して取付固定するための取付固定構造を有することが好ましい。
【0021】
この発明によれば、取付固定構造によってパネル支持体を他部材に取り付け固定することができる。特に、取付固定構造によってパネル支持体を他部材に取り付けたとき、張出領域上に形成されたパネル端子部が他部材の接続端子部に自ずから圧接され、導電接続されるように構成されていることが好ましい。このときにはさらに、取付固定構造として、パネル支持体を他部材に対して押し付けるだけで係合する取付係合構造を設けることが好ましく、この押し付け方向の応力によってパネル端子部と接続端子部とが圧接されるように構成されていることが望ましい。この場合、パネル端子部と接続端子部との間には弾性を有する導電接続体が介在していることが効果的である。
【0022】
この場合に、前記取付固定構造は、前記パネル支持体に設けられている場合がある。
【0023】
また、前記電気光学パネルを前記パネル支持体との間に挟圧支持する保持部材を備え、該保持部材に前記取付固定構造が設けられている場合もある。
【0024】
この発明によれば、保持部材によって電気光学パネルをパネル支持体に保持することができると同時に、パネル支持体を取付固定することができる。
【0025】
さらに、前記電気光学パネルを前記パネル支持体との間に挟圧支持する保持部材を備えていることが好ましい。
【0026】
この発明によれば、電気光学パネルをパネル支持体と保持部材との間に挟み付けて保持するように構成したことにより、粘着テープなどによって電気光学パネルを貼着する場合に較べて組立作業を容易に行うことができる。
【0027】
上記各発明において、前記電気光学パネルは液晶パネルであり、前記パネル支持体は、前記液晶パネルに光を照射するための導光機能を有していることが望ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る電気光学装置の実施形態について詳細に説明する。以下の電気光学装置としては、液晶パネルを備えた液晶表示装置を構成する場合を例にとって説明するが、本発明は、液晶パネルに限らず、例えば、発光ポリマーを用いたエレクトロルミネッセンス(EL)や、プラズマディスプレイ(PDP)や、電界放出素子(FED)等の自発光素子などを用いた各種電気光学装置に適用できるものである。
【0029】
[第1実施形態]
図1は本発明に係る電気光学装置の第1実施形態の概略構造を示す分解斜視図である。本実施形態は、液晶パネル10と、この液晶パネル10を収容可能に構成された合成樹脂製のパネル支持体30と、パネル支持体30に対して液晶パネル10を固定するための保持板40とから概略構成される。
【0030】
(液晶パネルの構造)
まず最初に、液晶パネルの構造について説明する。液晶パネル10は図9において説明したものと基本的には同様のものであり、基板11,12を図示しないシール剤を介して貼り合わせ、シール剤の内側に液晶を封入した液晶封入領域が形成されている。基板11には張出領域11aが形成されており、この張出領域11aには、集積回路チップ133が実装されている。ただし、本実施形態に用いる液晶パネル10は、細部において従来の液晶パネルと異なる部分があるので、以下に詳細に説明する。
【0031】
図7は液晶パネル10をより詳細に示す模式的な断面図である。液晶パネル10は、ガラス等からなる基板11と12をシール剤13を介して貼り合わせ、基板11,12間に液晶14を封入している。基板11の表面(基板12が配置される側の面)上にはITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電体からなる電極層111、絶縁膜112及び配向膜113が順次積層して形成され、基板12の表面(基板11との対向面)上には電極層121、絶縁膜122及び配向膜123が順次積層して形成されている。電極層111,121は液晶14に対して電界を与えるためのものである。絶縁膜112,122はオーバーコート膜或いはトップコート膜などと呼ばれるものであって、基板11,12間の液晶封入領域内に導電性の塵埃が混入したとき、この塵埃によって電極層111と121とが短絡してしまうことを防止するための絶縁手段である。配向膜113,123は液晶14を所定状態に配向制御するためのものである。
【0032】
基板11は基板12よりも一回り大きな面積を有するものであって、基板12の外形より外側に張り出した張出領域11aとなっている。この張出領域11aの表面上には、張出領域11aの表面構造を示す平面図である図8に示すように、上記電極層111,121に導電接続された複数の配線(例えば電極層111,121と同じ透明導電体により形成される。)131が形成されている。配線131のうち電極層111に導電接続されているものは液晶封入領域からそのまま延在してシール剤13の下を通過して張出領域11aの表面上に引き出されており、また、配線131のうち電極層121に導電接続されているものは、シール剤13中又はシール剤13周辺部に設けられる図示しない上下導通部において導通材を介して基板12の電極層121と基板11の配線131とが電気的に接続されている。シール剤13中に混入される導通材としてはNi、ハンダ等の金属粒子を分散させたものや、プラスチックに金属メッキを施し、弾性をもたせた粒子を分散させたものであったり、シール剤13周辺部に設ける場合の導通材としては銀等の導電ペーストであったり、熱可塑接着剤中にNi、ハンダ等の金属粒子を分散させたものや、プラスチックに金属メッキを施し、弾性をもたせた粒子を分散させたもの等の異方性導電膜が用いられる。
【0033】
張出領域11aの表面上には、上記の配線131の先端部の上に、ACF(Anisotropic Conductive Film)などの異方性導電膜132を介して集積回路チップ133のバンプ電極133aが熱圧着などにより導電接続されている。また、張出領域11aの表面上には上記配線131とは別に複数の配線134が形成されており、配線134の一端はこれらの配線134もまた同様に異方性導電膜132を介して集積回路チップ133のバンプ電極133aに導電接続されている。
【0034】
また、張出領域11aの表面上においては、シール剤13に囲まれた液晶封入領域内から、電極層111を被覆するように形成された絶縁膜112が前記の上下導通部を除いてシール剤13の下を通過して張出領域11aの表面上に形成された構造となっている。この絶縁膜112の張出領域11aの表面上に形成された絶縁膜112の延長形成部112aは、配線131の先端部を除いた配線131の全てを被覆している。
【0035】
図8に示すように、絶縁膜112の延長形成部112aは図示右上方向に伸びる斜線が施された部分であり、配線131の多くの部分を被覆し、その表面は略平坦に形成されている。この延長形成部112aは集積回路チップ133が実装される部分近傍を避けるように形成されている。これは、集積回路チップ133のバンプ電極と配線131の線端部との導電接続を行なうため被覆しないものである。また、異方性導電膜(例えば、熱可塑性樹脂中に微細な導電性粒子(金メッキされた樹脂球など)を分散させたもの)132は集積回路チップ133の下の図示左上方向に伸びる斜線が施された部分に被着されている。ここで、異方性導電膜132の端部が絶縁膜112の延長形成部112aの端部の上に重なり合うようにして被着されている。
【0036】
配線134は、前述のとおり配線131に較べると比較的大きな線幅で且つ配線131等に比べ端子数も少なく形成されているために電食による影響も少ないため、そのまま露出した状態になっている。また、本実施形態では後述するように、配線134がパネル端子部を構成し、図示しない異方性導電ゴムなどからなるコネクタに圧接されるように構成されているので導通接続を可能とするためそのまま露出した状態になっている。この場合、図9に示すように配線134に異方性導電膜を介してフレキシブル配線基板などの配線部材を導電接続させてもよい。
【0037】
次に、上記構造の製造過程について説明する。まず、基板11の表面上には、透明導電体、例えばITO(インジウム錫酸化物)を蒸着、スパッタリングなどのPVD法によって被着し、公知のフォトリソグラフィ法などを用いてパターニングすることによって、電極層111及び配線131,134が形成される。また、この工程においては、上記の電極層111及び配線131,134とともに、これらと同じ材料及び製法により位置決めマーク138a,138b,138cが形成される。位置決めマーク138aは絶縁膜112の延長形成部112aの縁部の位置を既定するものであり、位置決めマーク138bは異方性導電膜132の縁部の位置を既定するものであり、位置決めマーク138cは集積回路チップ133の外縁部の位置を既定するものである。また、配線131の絶縁膜の延長形成部112a(斜線部)で覆われない先端部は集積回路チップ133のバンプ電極133aと異方性導電膜132によって導電接続される接続端子部131aとされている。
【0038】
次に、基板11の液晶封入領域内に絶縁膜112を形成する。絶縁膜112は上述のように張出領域11aの表面上にも延長形成部112aとして同時に形成される。絶縁膜112は、SiO2、TiO2などの薄膜をスパッタリング法や酸化法などを用いて形成したものである。このとき、パターニング時或いは選択形成時の延長形成部112aの縁部を位置決めマーク138aに合わせるようにして位置決めを行う。図に示す例においては、位置決めマーク138aは集積回路チップ133の実装領域に臨む延長形成部112aの縁部を位置決めするために用いられる。この位置決めは、基板11の表面画像をカメラなどによって取り込み、表面画像中の位置決めマーク138aの位置を公知の画像処理技術などにより検出してパターニング時の露光マスクや選択形成時の遮蔽マスクの位置合わせを行うことによって実施される。
【0039】
次に、基板11の表面上に配向膜113を形成し、公知の配向処理を施した後に、この基板11を、同様に電極層121、絶縁膜122、配向膜123を形成した基板12に対して図7に示すシール材13を介して貼り合わせ、液晶14を注入し、封止することによって液晶セルを完成させる。そして、張出領域11aの表面上に、位置決めマーク138bを用いて異方性導電膜132を被着する。このとき、上記の位置決めマーク138a,138bの位置関係によって、異方性導電膜132の外縁132bは、絶縁膜の延長形成部112aの外縁112bよりも異方性導電膜132の中心より外側に配置されるようになっており、その結果、異方性導電膜132の縁部は絶縁膜の延長形成部112aの縁部と重なるようになっている。
【0040】
以上説明したように、本実施形態の液晶パネル10においては、張出領域11aの表面上の配線層133を絶縁膜の延長形成部112aによって被覆しているため、従来の樹脂モールドによる被覆構造とは異なり、張出領域11aの表面を平坦に構成することができる。
【0041】
(パネル支持体の構造)
次に、図1に示すパネル支持体30の構造について説明する。収容される液晶パネル10は実装された集積回路チップ133が基板11の下側に配置される様、つまり基板12が下側に配置されるように組み込まれている。パネル支持体30は、液晶パネル10を収容する貫通した開口部30aを備え、その周囲に枠状に形成された枠状部31を備えている。枠状部31には、保持板40を取り付けるための4つのネジ穴31aが形成されている。枠状部31で開口部30aに面した部分(互いに対向した部分)には、底面側に液晶パネル10の基板12の外面周縁部に背後から当接するように構成された一対の縁枠段部32が形成されている。また、開口部30aに面した縁枠段部32の形成されていない部分の一方には、上記の縁枠段部32よりも厚み方向にやや上方にずれた高さ位置に段差が設けられ、液晶パネル10の張出領域11aの表面に当接される当接支持面33aを有する当接支持部33が形成されている。当接支持部33では液晶パネル10の張出領域11aの集積回路チップ133が実装されている側の全表面が当接されている。
【0042】
当接支持部33には、当接支持面33aのほぼ中央部に開口(又は陥没)する逃げ穴(又は凹部)33bが形成されている。この逃げ穴(又は凹部)33bは、液晶パネル10をパネル支持体30に収容したとき、集積回路チップ133を収容することができる位置に形成されている。つまり、この逃げ穴(又は凹部)33bは液晶パネル10に実装した集積回路チップ133の厚みを吸収できるものである。また、当接支持部33には、当接支持面33aにおいてパネル支持体30の厚み方向に貫通された、すなわち当接支持部33を上下に貫通した導通用開口33cが形成されている。この導通用開口33cの当接支持面33a上の位置は、液晶パネル10をパネル支持体30内に収容したとき、当接支持面33aに対向する張出領域11a上のパネル端子部が導通用開口33cに臨むように設定されている。すなわち、導通用開口33c内にパネル端子部が収まって位置し、導通用開口33cを通じてパネル端子部と接続可能に構成されている。
【0043】
枠状部31の底部からは、4つの取付係合突起34が下方に突出するように形成されている。各取付係合突起34は、枠状部31から突出する突出軸34aと、突出軸34aの先端にフック状に形成された係合端部34bとを備えている。これらの取付係合突起34は、それぞれパネル支持体30の下方に配置された回路基板100において、回路基板100を貫通するように形成された係合孔101に押し入れられることにより、係合端部34bが係合孔101の図示しない下部の開口縁部に係合するように構成されている。なお、回路基板100は例えば携帯型コンピュータ、携帯電話その他の携帯情報装置などの電子機器の内部に設置された回路基板である。また、回路基板100のパネル支持体が配置される側の表面上において、平面的に導通用開口33cと重なる領域内に複数の接続端子部100aが設けられている。接続端子部100aは回路基板100上で回路を構成する様々な電子部品や配線に電気的に接続されている。従って、パネル支持体30に液晶パネル10が収容され更に各取付係合突起34によって回路基板100に係合されると、パネル端子部と接続端子部100aが導通用開口33cを通じて対向される。この対向して配置されるパネル端子部と接続端子部100aとの間にはラバーコネクタ102が介在して配置されている。このラバーコネクタ102は、回路基板100に形成された回路パターンに接続された接続端子部100a上に取り付けられた異方性導電体である。この異方性導電体は、図示上下方向には電気的に導通しているが、当接される端子の配列方向には電気的に導通しないものである。ラバーコネクタ102の構造としては種々あるが、本実施形態では、例えば、合成ゴム中に上下方向に貫通する細い導電線(金線或いは他の金属線の上下端に金メッキなどを施したもの)を多数並列状態で含むように構成されたものを用いる。このラバーコネクタは、上下方向から所定の圧力で押圧して挟みつけられ、或る程度上下方向に圧縮された状態(押圧して弾性力が働いた状態)で初めて上下方向の導通がなされるようになっている。パネル端子部と接続端子部の間の圧縮された状態(押圧して弾性力が働いた状態)の保持は、前述の各取付係合突起34と、後述する液晶パネル10を上部から押さえて保持する保持板40によって保たれている。
【0044】
(保持板の構造)
次に、保持板40は、略中央部に液晶パネル10の有効表示領域を露出させる表示開口部41を備えている。また、四隅近傍にはそれぞれ、図示しない固定ねじを受け入れる貫通孔42が形成されている。液晶パネル10をパネル支持体30に収容し、保持板40をパネル支持体30の上部に重ね合わせ、固定ねじを貫通孔42に挿通してからネジ穴31aにねじ込むことにより、保持板40が液晶パネル10をパネル支持体30に収容した状態で、固定するように構成されている。つまり、液晶パネル10はパネル支持体30と保持板40によって包まれハウジングされている。
【0045】
また、本実施例では保持板40とパネル支持体30の固定をネジ穴を通じてねじによって行なったが、これに限らず突起やフック等による嵌合(係合)等の固定をはじめ様々な固定手段(取付固定構造)を用いることができる。
【0046】
さらに、上記実施例ではパネル支持体30には上下に貫通した開口部30aが形成されているが、パネル支持体30に液晶パネルを収容する凹部が形成され、当該凹部の底面部が、液晶表示パネル10の背後に配置されるバックライトを構成する導光板として機能するように、パネル支持体30に導光部を一体形成してもよく、或いは、別部材の導光部(板)を取付配置しても良い。
【0047】
(第1実施形態の作用効果)
本実施形態においては、液晶パネル10をパネル支持体30の開口部30a内に収容し、保持板40を図示しない固定ねじによってパネル支持体30に取り付けることによって液晶表示装置が形成される。このとき、液晶パネル10の基板12の外面の端部(又はこの部位に相当する偏光板16)は一対の縁枠縁部32に当接し、この状態が保持板40の押圧によって保持される。また、液晶パネル10の張出領域11aの表面(集積回路チップ133が実装される面)は、当接支持面33aに当接する。このとき、張出領域11aの表面上に実装された集積回路チップ133は当接支持部33の逃げ穴(凹部)33b内に余裕を持って収容される。また、張出領域11a上のパネル端子部は当接支持部33の導通用開口33c内に臨むように配置される。
【0048】
上記の液晶表示装置は、回路基板100に向けてパネル支持体30を押し付けることにより、回路基板100に形成された係合孔101に取付係合突起34を押入れ、その係合端部34bを係合孔101の図1に示す下面側の開口縁部に係合させることにより、取付固定される。このとき、パネル支持体30を回路基板100に係合固定させると、ラバーコネクタ102は導通用開口33c内に挿入され、ラバーコネクタ102の上端部が液晶パネル10のパネル端子部に圧接される。ラバーコネクタ102には、パネル支持体30と回路基板100との係合によって所定の圧縮力が加わるように構成されており、この圧縮力によってラバーコネクタ102内の導電線の下端部が回路基板100上の接続端子部の端子と接触し、また、導電線の上端部が張出領域11aの表面上のパネル端子部の端子と接触するので、パネル端子部と接続端子部とが導電接続される。
【0049】
以上説明したように、本実施形態では、液晶パネル10の張出領域11aの表面上から従来の樹脂モールドを無くし、絶縁膜で覆ったので、張出領域11aの表面を平坦に形成することが可能となり、この表面をパネル支持体30に当接支持させることが可能となった。また、このことによって、液晶パネル10とパネル支持体30及び保持板40との当接(支持・保持)される領域を広く確保することが可能となっったため、外部から加えられる衝撃が液晶パネル10の局部(特定の一部の箇所)に集中して加わることが無く、衝撃が拡散或いは緩和される。
【0050】
特に、液晶パネルの薄型化の要請により基板11が薄く形成される場合、或いは、集積回路チップ133を実装するなどの理由により張出領域11aの面積を増大させる必要があり張出長さが長くなっている場合でも、張出領域11aを当接支持面33aにより確実に支持することができるので、液晶表示装置の耐衝撃性を高めることができる。
【0051】
また、本実施形態では、液晶パネル10を取り付けたパネル支持体30を回路基板100に押し付けるだけでワンタッチで導電接続が可能となるため、液晶表示装置の回路基板100への実装作業をきわめて簡単に行うことができ、液晶表示装置の自動実装化も可能である。
【0052】
上記実施形態では、液晶パネル10をパネル支持体30に収容したとき、張出領域11aの表面が当接支持面33aに当接した状態になっている。しかし、これと異なり、液晶パネル10をパネル支持体30に収容したとき、基板12の外面は縁枠段部32に当接するが、張出領域11aの表面は当接支持面33aとの間に僅かな隙間を介して対向していてもよい。この隙間が僅かなものであれば、パネル支持体30が衝撃を受けたときに、張出領域11aが大きな応力を受けることなく、張出領域11aが当接支持面33aが支持されることになり、液晶パネルの破損を回避できるからである。このような場合も、本発明に言う、当接支持面による当接支持された状態に含まれる。
【0053】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る電気光学装置の第2実施形態について説明する。図2は本実施形態の構造を示す分解斜視図である。この実施形態は、上記第1実施形態とほぼ同様の液晶パネル10と、この液晶パネル10を収容するパネル支持体50とから構成される。
【0054】
液晶パネル10は張出領域11a上の構造を除いて第1実施形態のものと全く同様であるので、同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。張出領域11aには上記と同様の集積回路チップ133が実装されており、その端部側に図示しないパネル端子部が形成されている。パネル端子部上には、ラバーコネクタ139が接着固定されており、張出領域11aの表面上から図示下方に向けて突出した状態となっている。
【0055】
一方、パネル支持体50もまた、第1実施形態とほとんど同じ構造を有し、液晶パネル10を収容する開口部50a、枠状部51、縁枠段部52、当接支持部53、取付係合突起54は第1実施形態のパネル支持体30と全く同じである。ただし、枠状部51にはネジ穴が形成されていない。
【0056】
本実施形態では、液晶パネル10は、図2に示す両面粘着テープ58,59によって基板12の外面(図示下面)の両側部を一対の縁枠段部52に貼着し、また、張出領域11aの表面を当接支持面53aに貼着することによって、パネル支持体50に取付固定される。図には合計4つの両面粘着テープ58,59が示されているが、これらのうち最低限必要なもののみ、例えば一つだけを用いてもよい。両面粘着テープ58,59によって液晶パネル10がパネル支持体50に取付固定されると、張出領域11aの表面は、逃げ穴53b及び導通用開口63cによって回避された集積回路チップ133及びラバーコネクタ139の実装部分を除いて、当接支持面53aに当接し支持された状態となる。両面粘着テープ59を用いる場合には、張出領域11aの表面は、両面粘着テープ59を介して当接支持面53aに当接支持されるため、当接支持面53aへの当接状態が固定され、より確実に張出領域11aを支持することができる。
【0057】
この実施形態では、液晶パネル10側にラバーコネクタ139が取り付けられているので、図1に示す回路基板100のように基板上にラバーコネクタ102を取り付ける必要はなく、この場合、回路基板100上の回路パターンに接続された接続端子部が露出した構造とされる。そして、パネル支持体50を図示しない回路基板100に取り付けると、ラバーコネクタ139は回路基板100上の接続端子部に圧接される。
【0058】
この実施形態においても、液晶パネル10の衝撃などの外力に起因する破損を低減することができるとともに、回路基板への取付作業を容易に行うことが可能になる。
【0059】
[第3実施形態]
次に、図3を参照して本発明に係る電気光学装置の第3実施形態について説明する。図3は第3実施形態の構造を示す分解斜視図である。この実施形態の液晶パネル10の構造は完全に第2実施形態の液晶パネルと同じであるので、同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0060】
パネル支持体60は透明なアクリル樹脂などによって一体成形されたものであり、上部に開口する凹部60aが形成され、この凹部60a内に液晶パネル10を収容できるように構成されている。凹部60aの周囲は枠状部61となっており、枠状部61の内側の両側部には一対の縁枠段部62が形成され、この縁枠段部62の間には、縁枠段部62よりも僅かに低い表面を備えた平板状の導光部65が形成されている。導光部65は、液晶パネル10の下方から照明光を照射するための導光板の機能を有するものである。導光部65は、図示しない光源(発光ダイオードなど)から発せられた光をパネル支持体の側面部から導入し、その表面から液晶パネル10側(図示上方)へと均一に光を放出する。導光部65の底面には図示しない反射フィルム(光散乱板)などの反射部材が貼り付けられる。光源はパネル支持体60の内部若しくは外面に取付固定してもよく、また、パネル支持体60が取り付けられる回路基板上に実装されていてもよい。
【0061】
液晶パネル10は、第2実施形態に示すものと同様の両面粘着テープなどによって基板12の外面(図示下面)の両側部を一対の縁枠段部62に貼着することにより、パネル支持体60に取付固定される。このとき、パネル支持体60は、液晶パネル10の張出領域11aの表面を当接支持部63の当接支持面63aにて支持する。
【0062】
なお、このようなパネル支持体60において、反射型液晶パネルを用いる場合には、導光部65を導光板としては使用しなくてもよい。
【0063】
次に、本実施形態をさらに具体化した実施例の細部構造について図5を参照して説明する。図5は液晶パネル10の張出領域11aの近傍を拡大して示す拡大断面図である。液晶パネル10を収容するパネル支持体60には、上記当接支持部63の底面側に突出した厚肉部66が形成されている。厚肉部66には、当接支持部63の当接支持面63aから穿設された形状の導通用開口63cが貫通している。
【0064】
一方、液晶パネル10の張出領域11aの表面上にはパネル端子部を構成する配線134が形成されている。この配線134の表面上にはラバーコネクタ139が導電接着されている。ラバーコネクタ139は導通用開口63cを挿通し、その下端部は厚肉部66の下端面に形成された下部開口から僅かに突出している。
【0065】
パネル支持体60は、取付係合突起64を回路基板100の係合孔101に係合させるようにして回路基板100に取付固定される。このとき、取付係合突起64のフック状の係合端部64bは係合孔101の下側の開口縁部に係合する。この状態で、ラバーコネクタ139の先端は回路基板100上に形成された接続端子部103に圧接され、ラバーコネクタ139が圧縮されることにより、厚肉部66の下端面が回路基板100の表面上にほぼ接触するようになる。この状態で、圧縮されたラバーコネクタ139は張出領域11aの表面上の複数の配線134と、接続端子部103とを導通させる。なお、導光部65の底面には反射フィルム67が貼着されている。
【0066】
[第4実施形態]
次に、図4を参照して本発明に係る電気光学装置の第4実施形態について説明する。この実施形態は、第1実施形態において説明した液晶パネルと全く同様の液晶パネル10と、この液晶パネル10を貼着した、第3実施形態において説明したパネル支持体とほぼ同様のパネル支持体70と、保持板80とから構成されている。また、本実施形態が取付固定される回路基板100の表面上には、第1実施形態と同様の係合孔101が形成され、また、第1実施形態と同じ接続端子部100aに導電接続されたラバーコネクタ102が実装されている。
【0067】
パネル支持体70には、第3実施形態のパネル支持体と同様の枠状部71、縁枠段部72、当接支持部73、導光部75が設けられている。ただし、第3実施形態のパネル支持体に形成されている取付係合突起は形成されておらず、その代わりに、枠状部71の上面に4つの位置決め穴71aが形成されている。
【0068】
一方、保持板80には第1実施形態とほぼ同様の表示用開口部81が形成されている。この保持板80の四隅近傍にはそれぞれ下方に突出する位置決め突起82が形成されている。これらの位置決め突起82は、上記のパネル支持体70に形成された位置決め穴71aに対応した位置に、且つ、位置決め穴71aに対して嵌合可能に形成されている。また、保持板80の両側部には合計4つの取付係合突起83が下方に突出するように設けられている。この取付係合突起83は下方に突出する突出軸部83aと、この突出軸部83aの先端に形成されたフック状の係合端部83bとから構成されている。
【0069】
この実施形態では、液晶パネル10をパネル支持体70に収容させると、先の各実施形態と同様に張出領域11aの表面が当接支持部73の当接支持面73aに当接し、支持されるように構成されている。この状態で、保持板80の位置決め突起82をパネル支持体70の位置決め穴71aに嵌合させるようにして位置決めし、保持板80の取付係合突起83を回路基板100の係合孔101に係合させることによって、回路基板100上に取付固定される。このとき、保持板80がパネル支持体70を回路基板100側に押圧するので、回路基板100上に実装されたラバーコネクタ102は、パネル支持体70の導通用開口73cを通して液晶パネルのパネル端子部に圧接される。
【0070】
[第5実施形態]
最後に、図6を参照して本発明に係る電気光学装置の第5実施形態について説明する。第5実施形態は上記と同様の液晶パネル10をパネル支持体90に貼着して固定したものである。パネル支持体90は、第4実施形態と同様の枠状部91と、当接支持部93と、導光部95とを備えた透明樹脂からなる。導光部95の端部には、当接支持部93の裏側に相当する部分に裏側に突出した厚肉部96が形成されている。また、厚肉部96には凹部96aが形成され、当接支持部93の形成側端部に凹部96aの導入部96bが形成されている。さらにまた、導光部95の裏面側には、反射フィルム97が貼着されている。液晶パネル10の張出領域11a側には、枠状部91が部分的に除去されてなる開口溝91aが形成されている。
【0071】
液晶パネル10の張出領域11aの表面上にはフレキシブル配線基板17がパネル端子部に導電接続された状態で取り付けられ、このフレキシブル配線基板17は補強板17aによって湾曲状態に支持され、導入部96bから凹部96a内に導入されている。フレキシブル配線基板17の先端部は補強板18によって補強され、凹部96aの内面に両面粘着テープなどにより固着されている。また、フレキシブル配線基板17の端部に形成された配線端子部にはラバーコネクタ19が固着されている。このラバーコネクタ19は基本的に上述の各ラバーコネクタと同様のものであり、合成ゴムなどからなる絶縁性弾性体19a中に図示上下方向に貫通する導電線19bが埋め込まれたものである。ラバーコネクタ19は、図示上下方向に或る程度圧縮されると、導電線19bの上下端部が突出し、上下方向にのみ導通するように構成されている。
【0072】
当接支持部93には、上記と同様の当接支持面93a及び逃げ穴93bが形成されている。また、この実施形態では、上記各実施形態のようにパネル支持体を貫通する導通用開口の代わりに、張出領域11aの表面上のパネル端子部及びこれに導電接続されたフレキシブル配線基板17の接続端部を回避するとともに、フレキシブル配線基板17をパネル支持体90から一旦引き出すことができるように、当接支持面93aより一段低く構成された導通用溝部93cが形成されている。
【0073】
この実施形態においても、パネル支持体90に取付係合突起94が設けられ、この取付係合突起94の先端にフック状の係合端部94bが形成されている。この係合端部94bを上述のように回路基板100の係合孔101内に押し入れ、係合端部94bを係合孔101の図示下側の開口縁部に係合させ、パネル支持体90を回路基板100に固定すると、ラバーコネクタ19は回路基板100上に形成された接続端子部103に圧接され、フレキシブル配線基板17の配線端子部と接続端子部103とを導通させる。
【0074】
この実施形態では、当接支持面93aにより張出領域11aの表面が当接支持されるので、上記と同様の効果を奏することができる。また、圧接力が加わるコネクタ部が張出領域11aに対してフレキシブル配線基板17を介して接続されている構造を有するので、電気コンタクトのコンタクト圧に起因する応力が張出領域11aに加わることがなく、パネル支持体90自体によって当該応力が負担されるので、パネルへの応力負担を低減でき、さらに、液晶パネルの破損確率を低減できる。
【0075】
なお、本発明の電気光学装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0076】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、パネル支持体には、電気光学パネルの張出領域の表面に当接する当接支持面が形成されていることにより、張出領域が当接支持面にて支持されるため、外部から受けた衝撃によって張出領域が破損する可能性を低減することができる。特に、基板破損の発生を低減できるので、基板の薄型化が可能となり、装置の厚さ低減を図ることができる。また、張出領域の張出長さを大きくとっても破損しにくくなるため、装置の張出領域の面積を増大することができ、当該張出領域に集積回路その他の電子素子を実装したり、回路パターンを形成したりすることが容易になる。さらに、張出領域が支持されていることにより、張出領域上のパネル端子部と外部との導電接続状態を取る場合、導電接続状態の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気光学装置の第1実施形態の構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る電気光学装置の第2実施形態の構造を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に係る電気光学装置の第3実施形態の構造を示す分解斜視図である。
【図4】本発明に係る電気光学装置の第4実施形態の構造を示す分解斜視図である。
【図5】第3実施形態をより具体化した実施例における張出領域近傍の構造を示す拡大断面図である。
【図6】本発明に係る電気光学装置の第5実施形態の主要部の構造を示す拡大断面図である。
【図7】上記各実施形態に用いられる液晶パネルの細部構造を示す模式的な概略断面図である。
【図8】図7に示す液晶パネルの張出領域上の平面構造を示す概略平面図である。
【図9】従来の液晶パネルを用いた液晶表示装置の構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 液晶パネル
11,12 基板
13 シール材
14 液晶
17 フレキシブル配線基板
19,102,139 ラバーコネクタ
30、50,60,70,90 パネル支持体
33,53,63,73,93 当接支持部
33a,53a,63a,73a,93a 当接支持面
33b,53b,63b,73b,93b 逃げ穴
33c,53c,63c,73c 導通用開口
34,54,64,84 取付係合突起
40,80 保持板
94c 導通用溝部
Claims (10)
- 一対の基板の間に電気光学材料を配置してなる電気光学パネルと、該電気光学パネルを収容するパネル支持体とを備えた電気光学装置であって、
一方の前記基板には他方の前記基板に対する重なり部分から外側に張り出してなる張出領域が形成され、
前記張出領域の表面上にはパネル端子部が形成され、更に電子部品が実装され、
前記パネル支持体には、前記張出領域に当接する当接支持面が形成され、
前記当接支持面には、前記電子部品を収めるための収容部が形成され、更に前記パネル端子部に対する導電接続を可能とする導通用開口部が設けられている
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1において、前記導通用開口部は前記パネル端子部と対向する接続端子部に貫通する開口であり、当該開口内に、前記パネル端子部と前記接続端子部との間を導電接続する弾性を有した導電接続体が配置されていることを特徴とする電気光学装置。
- 一対の基板の間に電気光学材料を配置してなる電気光学パネルと、該電気光学パネルを収容するパネル支持体とを備えた電気光学装置であって、
一方の前記基板には他方の前記基板に対する重なり部分から外側に張り出してなる張出領域が形成され、
前記張出領域の表面上にはパネル端子部が形成され、更に電子部品が実装され、
前記パネル支持体には、前記張出領域に当接する当接支持面が形成され、
前記当接支持面には、前記電子部品を収めるための収容部が形成され、更に前記パネル端子部に対する導電接続を可能とする導通用溝部が設けられている
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記張出領域の表面上には、前記基板間に形成された電気光学領域内から引き出された配線が形成され、該配線が略平坦な表面を有する絶縁保護膜で被覆されていることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項4において、前記絶縁保護膜は前記電気光学領域において一方の前記基板の対向面上に形成されている絶縁保護膜の一部であることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、前記パネル支持体を別部材に対して取付固定するための取付固定構造を有することを特徴とする電気光学装置。
- 請求項6において、前記取付固定構造は、前記パネル支持体に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項7において、前記電気光学パネルを前記パネル支持体との間に挟圧支持する保持部材を備え、該保持部材に前記取付固定構造が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記電気光学パネルを前記パネル支持体との間に挟圧支持する保持部材を備えていることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項1乃至請求項9のいずれか1項において、前記電気光学パネルは液晶パネルであり、前記パネル支持体は、前記液晶パネルに光を照射するための導光機能を有していることを特徴とする電気光学装置。
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