JP3752662B2 - 暖房機の取付方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は、浴室及び洗面室に取り付けられる暖房機の取付方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及びその課題】
従来、既存の洗面室や浴室の壁に暖房機を取り付ける場合には、取付強度を確保するために壁の裏を補強する必要があり、また、電気配線を壁の裏側に導き出す必要があり、良好な取り付けが困難となる場合が多かった。
【０００３】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、既存の洗面室や浴室の壁面にスッキリとした状態で取り付けることができる暖房機の取付方法を提供せんことを目的とし、その要旨は、浴室や洗面室の既存の壁に大きな作業口を開口させ、該作業口に室内側から壁裏補強材を壁の裏側に固定させ、該作業口の室内側に作業口閉塞部材を取り付け、該作業口閉塞部材の室内側に暖房機取付プレートを固定して、該暖房機取付プレートに暖房機を取付け固定することである。
【０００４】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１は、浴室と洗面室の斜視構成図であり、浴室１内へ出入りできる浴室ドア２の外側には洗面室３が形成され、浴室１内の壁面には、浴室１内を暖房できる浴室用暖房機４が取り付けられており、また、浴室ドア２の上部の壁面には、洗面室３を暖房できる洗面室用暖房機５が取り付けられている。
それぞれの暖房機４，５は、その内部に循環ファンと輻射ヒーターを内蔵して構成されており、ファンと輻射ヒーターが作動して吹出口４ａ，５ａより温風及び輻射熱を発生させて暖房できる暖房機能を備えている。
また、浴室１の天井面には、既存の換気扇６が設けられており、この換気扇６には外部と連通する排気ダクト７が接続されている。
【０００５】
本例では、浴室用暖房機４には接続端子４ｂが設けられており、この接続端子４ｂに連動線８を接続して、連動線８で浴室用暖房機４と既存の換気扇６を接続でき、浴室用暖房機４内の制御基板で、暖房機４の暖房機能と既存の換気扇６の換気機能を制御できるように構成され、浴室用暖房機４と換気扇６を同時に作動させることにより、浴室１内を換気乾燥させて、浴室１内の乾燥とか浴室１内での衣類の乾燥ができるように構成されている。
この浴室用暖房機４にはスイッチコード９が接続され、スイッチコード９は洗面室３側に設置されたスイッチパネル１０に接続されて、スイッチパネル１０で操作できるように構成されている。
【０００６】
前記浴室用暖房機４の浴室壁１ａへの取付構造を、図２及び図３の分解図で説明すると、浴室１の既存の壁１ａに予め大きな作業口１１を開口させて、この作業口１１を介し、室内側より手を入れて、例えば角材等の壁裏補強材１２を壁の裏側に貼着固定させ、良好に既存の浴室壁１ａを壁裏補強材１２，１２で補強することができ、その後に、作業口１１に対して室内側より作業口閉塞部材１３を取り付け、このゴムシート等で構成される作業口閉塞部材１３により作業口１１を閉塞して、壁裏への水の漏れを確実に防ぐことができ、この作業口閉塞部材１３には配線を通す配線用開口１３ａを予め形成させておくことができる。
【０００７】
この作業口閉塞部材１３の室内側に、暖房機取付プレート１４を複数のネジ１５，１５，１５で固定して、この固定した暖房機取付プレート１４に対し、暖房機４を掛止状に取付け固定することができ、この時に、暖房機４の電気配線４ｃを配線用開口１３ａを通し壁裏に良好に配線することができるものである。
従って、このような取付構造では、既存の浴室壁１ａとか、浴室ドア２側の壁に、後付けで、暖房機４または５を良好な取付強度を確保して水密状に取り付けることができるものであり、既存の浴室１及び洗面室３に後付けで暖房機４，５を取り付けて良好な暖房機能を発揮させることができるものとなる。
【０００８】
なお、浴室用暖房機４は、浴室内に温風と輻射熱を供給して、浴室内で暖かい状態で身体を洗う等の行為ができるような向きに取り付けられており、また、洗面室用暖房機５は、浴室ドア２の上方の壁に固定されて、洗面室の浴室ドア２の下方で脱衣行為を行なう人に向かって温風と輻射熱を供給できる向きに取り付けられている。
【０００９】
なお、前記スイッチパネル１０には、図４の分解図で示すように、浴室用暖房機４を操作する操作スイッチ２１と共に、洗面室用暖房機５を操作する操作スイッチ２３が嵌め込み状に取り付けられて、１個のスイッチパネル１０に２つの操作スイッチ２１，２３が一体化されて組み込まれたスッキリとした形状に形成されている。
即ち、スイッチパネル１０の表側には、浴室用暖房機４を操作するための操作スイッチ本体部２１ａが固設され、その右側方には、洗面室用暖房機５の操作スイッチ２３を嵌め込むための嵌め込み開口１０ａが形成されており、嵌め込み開口１０ａの上下にはそれぞれネジ孔１０ｂ，１０ｂが形成されている。
【００１０】
嵌め込み開口１０ａには、前面側より操作スイッチ２３の外周枠部２３ａを当接させ、ネジ孔２３ｂにネジを通し、ネジ孔１０ｂにネジ込んで、嵌め込み開口１０ａに操作スイッチ２３を着脱可能に固定することができるものである。
この状態で更に前面側より、スイッチパネル１０にはカバー２２が被せられるものであり、カバー２２には、操作スイッチ本体部２１ａ表面に整合される操作スイッチシート部２１ｂが形成され、その右側方には、固定された操作スイッチ２３に整合する開口２２ａが形成されたものとなっている。
なお、１個のスイッチパネル１０に操作スイッチ２１及び２３を一体状に嵌め込んだ状態では、極めてスッキリとしたものとなり、見栄え性が良好化するものである。
【００１１】
なお、洗面室用暖房機５を操作するための操作スイッチ２３の上部部位には、ワイヤレス信号を発信するワイヤレス信号発信器２３ｃが設けられており、また、下部部位には、内部にボタン電池を収納できる開閉可能なボタン電池収納部２３ｄが形成されている。
一方、前記洗面室用暖房機５の下面側には、ワイヤレス信号を受信するワイヤレス受信器５ｂが設けられており、操作スイッチ２３からの操作信号をワイヤレスで良好に洗面室用暖房機５に伝達して操作できるように構成されている。
従って、洗面室用暖房機５を操作するための操作スイッチ２３は、スイッチパネル１０に嵌め込んで一体状に取り付けられる以外に、単独で任意の個所に設置することもでき、その場合には、開口２４ａを有する単体カバー２４が操作スイッチ２３に被せられて取り付けられるものである。
【００１２】
従って、洗面室用暖房機５は、浴室ドア２の上部に固定して取り付ける他に、洗面室３の側壁面に設置することもでき、その他、トイレ内とか居間等の任意の場所に設置することもでき、操作スイッチ２３を介してワイヤレスで操作することができるものである。
【００１３】
【発明の効果】
本発明の暖房機の取付方法は、浴室や洗面室の既存の壁に大きな作業口を開口させ、該作業口に室内側から壁裏補強材を壁の裏側に固定させ、該作業口の室内側に作業口閉塞部材を取り付け、該作業口閉塞部材の室内側に暖房機取付プレートを固定して、該暖房機取付プレートに暖房機を取付け固定することとしたため、大きな作業口を開口し、壁の裏側に良好に手を回して壁裏補強作業等を行うことができ、暖房機を既存の浴室や洗面室の壁面に強固に固定することができるものとなる。また、作業口を作業口閉塞部材で閉塞することで、暖房機裏側の水密性を確保することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 浴室と洗面室の斜視構成図である。
【図２】 壁面に作業口を形成して壁裏補強材を取り付ける作業説明図である。
【図３】 さらに作業口を閉塞部材で閉塞して、その表面に暖房機を取り付ける分解構成図である。
【図４】 操作スイッチを嵌め込んで一体化できるスイッチパネルの分解斜視図である。
【符号の説明】
１ 浴室
１ａ 浴室壁
２ 浴室ドア
３ 洗面室
４ 浴室用暖房機
４ａ 吹出口
４ｂ 接続端子
４ｃ 電気配線
５ 洗面室用暖房機
５ａ 吹出口
５ｂ ワイヤレス受信器
６ 既存の換気扇
７ 排気ダクト
８ 連動線
９ スイッチコード
１０ スイッチパネル
１０ａ 嵌め込み開口
１０ｂ ネジ孔
１１ 作業口
１２ 壁裏補強材
１３ 作業口閉塞部材
１３ａ 配線用開口
１４ 暖房機取付プレート
２１ａ 浴室用暖房機の操作スイッチ本体部
２１ｂ 浴室用暖房機の操作スイッチシート部
２２ カバー
２３ 洗面室用暖房機の操作スイッチ
２３ａ 外周枠部
２３ｂ ネジ孔
２３ｃ ワイヤレス信号発信器
２３ｄ ボタン電池収納部
２４ 単体カバー

Claims (1)

1. 浴室や洗面室の既存の壁に大きな作業口を開口させ、該作業口に室内側から壁裏補強材を壁の裏側に固定させ、該作業口の室内側に作業口閉塞部材を取り付け、該作業口閉塞部材の室内側に暖房機取付プレートを固定して、該暖房機取付プレートに暖房機を取付け固定することを特徴とする暖房機の取付方法。

Images