JP3752360B2 - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフイルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二軸配向ポリエステルフイルムに関する。さらに詳しくは、高密度磁気記録媒体特に蒸着あるいはスパッタ型磁気記録フレキシブルディスク用として有用で、蒸着あるいはスパッター時のカール変形が少なく、また加工適正、電磁変換特性に優れた二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの小型化や大衆化が進み、いわゆるフロッピーディスクと称されるディスク型磁気記録媒体が盛んに用いられるようになってきた。さらに最近は、記録密度の高密度化が要求されるようになり、スパッタリング、真空蒸着等により高分子フイルム基体に金属薄膜を磁性層として設けた金属薄膜型磁気記録媒体のフロッピーディスクへの応用が試みられている。特にCo―Cr合金を主成分とし、基体に垂直な方向に磁化容易軸を有する金属薄膜を磁性層とする高密度記録に適する垂直磁気記録媒体の開発が検討されている。
【0003】
この垂直磁気記録媒体としては、二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム、或いはポリイミドやポリアミドの非晶質無延伸フイルムよりなる非磁性基板にパーマロイよりなる軟磁性膜やCo―Cr合金よりなる垂直磁化膜を、スパッタリング法、真空蒸着法又はイオンプレーティング法により形成せしめ、更にこの表面に保護膜を設けたものが知られている。
【0004】
しかし、非磁性基板として二軸配向ポリエチレンテレフタレートを用いた場合、熱寸法安定性が悪く、スパッタリング等の工程で、しわが発生したり、処理速度が上げられないばかりでなく、フイルム中に存在するモノマーやオリゴマーの為に均一な厚みのパーマロイ膜やCo―Cr合金膜が形成されず、耐久性や磁気記録の特性が充分でない問題があった。
【0005】
また、非磁性基板としてポリアミドやポリイミドの非晶質無延伸フイルムを用いた場合、熱寸法安定性は良好なるものの、フイルム中の残留空気が多く、スパッタリング時の工程の真空度が上がらないばかりでなく、パーマロイ膜やCo―Cr膜の結晶性が著しく阻害され、これら軟磁性膜や垂直磁化膜の強度が弱く実用に耐えられない問題もあった。
【0006】
最近、非磁性基板としてポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムを用いることが試みられている。しかし、従来のフイルムはスパッタリング時にカールが発生し、実用にほど遠いものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、かかる問題を解決すべく鋭意検討した結果、面配向係数(Ns)、面内屈折率、フイルム幅方向の熱収縮率、表面粗さ及び粗大突起数が特定の範囲にある二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムがスパッター時の非カール性に優れ、かつ加工適正に優れ、高記録密度可能な基板として有用であることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記特性を有する金属薄膜型磁気ディスクのベースフイルムに用いる二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルムである。
面配向係数(Ns)=0.23〜0.27
面内屈折率の最大差≦30×10-3
幅方向の熱収縮率(150 ℃×30分)=0〜−0.5%
中心面平均粗さ(WRa)=0.5〜3.0nm
10点平均粗さ(WRz)=5〜30nm
【0009】
粗大突起数(高さが0.44μm以上のもの)≦10個/100cm2
本発明におけるポリエチレン―2,6―ナフタレートとは、ポリエチレン―2,6―ナフタレート(以下PENと略すことがある)ホモポリマー、エチレン―2,6―ナフタレート単位が70重量%以上である共重合体や他種ポリマーとの混合体をいい、本質的にポリエチレン―2,6―ナフタレートの性質を失わないポリエステルやポリエステル組成物を包含する。
【0010】
本発明における二軸配向PENフイルムは、公知の逐次二軸延伸法によって製造されたものが好ましいが、同時二軸延伸法によって製造されたものや、簡易な試験装置で製造されたものであってよい。
【0011】
本発明における二軸配向PENフイルムは幅方向(以下、TD方向ということがある)の熱収縮率(150℃、30分)が0〜−0.5%、好ましくは−0.1〜−0.3%である必要がある。すなわち、フイルム幅方向の熱収縮は収縮サイドでなく、伸びサイドである必要がある。
【0012】
この熱収縮率が0%より大きく収縮サイドであると、スパッタリング時、スパッター膜を設けた磁気記録媒体がTD方向にカール、磁気記録ディスクとしての使用は困難となる。一方、−0.5%より大きい伸びサイドになると、製膜時のTD方向の熱収の弛緩を大きくとる必要が生じ、フイルムの平面性が悪くなり、スパッタリング時、冷却斑が生じ磁性膜の形成が不均一となり、磁気記録ディスクとしての出力特性が十分でなくなる。
【0013】
また、本発明において、二軸配向PENフイルムの面配向係数(Ns)は0.23〜0.27、好ましくは0.24〜0.26の範囲である必要がある。この面配向係数(Ns)が0.27より大であると、磁気ディスクへの打抜き時、打抜き性が悪く、バリ等が発生し、これによって発生した粉がドロップアウトの原因となったり、出力特性を悪くさせる。一方、0.23未満であると、製膜時、倍率をかなり下げる必要が生じ、厚み斑が悪くなる一方平面性も悪くなる。そしてスパッタリング時冷却斑が生じ、磁性膜の形成が不均一となり、磁気記録ディスクとしての出力特性が十分でなくなる。
【0014】
本発明における二軸配向PENフイルムの面内屈折率の最大差は30×30-3以下である必要がある。更に25×10-3以下が好ましい。この最大差が30×30-3より大になると、熱温度膨張係数の面内差(Δαt)が8×10-6/℃以上となり、記録時と再生時の温度変化が大きいとトラックずれを生じ、再生時、出力特性が落ちるとともにデータの読み取りエラーを発生させる。
【0015】
本発明における二軸配向PENフイルムの表面粗さは、中心面粗さWRaが0.5〜3.0nm、好ましくは0.5〜1.5nm、更に好ましくは0.5〜1.0nmであり、かつまた10点平均粗さWRzが5〜30nm、好ましくは5〜20nm、更に好ましくは5〜15nmである。
【0016】
WRaが3.0nmを超えたり、WRzが30nmを超えると、磁気ディスクとしての表面が粗くなり、高密度記録ができなくなる。また、WRaが0.5nm未満あるいはWRzが5nm未満であると、ハンドリング性、すなわちパスロール等でのフイルムのすべりが悪くなり、スクラッチを起こしたり、フイルムにシワが発生したりする。
【0017】
本発明における二軸配向PENフイルムは、高さ0.44μm以上の粗大突起数が10ケ/100cm2 以下、好ましくは5ケ/100cm2 以下、更に好ましくは3ケ/100cm2 以下である必要がある。この粗大突起数が10ケ/100cm2 を超えると、磁気ディスクとしての出力特性が落ち、高密度磁気記録ができなくなる。
【0018】
本発明においてフイルムに上記の表面粗さを付与する方法としては、フイルム中に不活性微粒子を添加したり、製膜時あるいは製膜後、フイルム上に高分子バインダー塗膜を塗布する方法を用いるのが好ましい。
【0019】
フイルム中に添加する不活性微粒子としては、無機不活性微粒子および有機不活性微粒子のいずれを用いても良い。
【0020】
無機不活性微粒子としては、CaCO3 、SiO2 、TiO2 、Al2 3 等が代表例として挙げられる。
【0021】
また有機不活性微粒子としては、例えば架橋ポリスチレン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋スチレン―アクリル樹脂粒子、架橋ポリエステル粒子、ポリイミド粒子、メラミン樹脂粒子等が挙げられる。
【0022】
かかる微粒子の平均粒径は好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下である。また、添加量としては、0.35wt%以下、好ましくは0.15wt%以下、更に好ましくは0.05wt%以下、特に好ましくは0.01wt%以下である。
【0023】
フイルム上に高分子バインダー塗膜を塗布する方法としては、上述の不活性微粒子を高分子バインダーに添加したものを塗布するのが好ましい。なお、このバインダーに添加する微粒子としては無機不活性微粒子よりも有機不活性微粒子が好ましく、また平均粒径としては0.1μm以下、更には0.05μm以下のものが好ましい。バインダーとしては共重合ポリエステル系バインダー、アクリル樹脂系バインダー、ウレタン樹脂系バインダーが好ましく挙げられるが、中でもアクリル樹脂系バインダーが好ましい。
【0024】
本発明における二軸配向PENフイルムは、従来から知られている方法に準じて製造することができる。
【0025】
例えば、PENを口金より融点Tm℃〜(Tm+70)℃の温度でフイルム状に押出した後、40〜90℃で急冷固化して未延伸フィルムを得る。しかる後に、該未延伸フィルムを常法に従って一軸方向(縦方向又は横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(但し、Tg:PENのガラス転移温度)において2.5〜5.0倍の倍率、好ましくは3.0〜4.0倍の倍率で延伸し、その後に前記方向とは直角方向にTg〜(Tg+70)℃の温度において2.5〜5.0倍の倍率、好ましくは3.0〜4.0倍の倍率で延伸する。更に必要に応じて縦方向及び/又は横方向に再度延伸してもよい。全延伸倍率は、面積延伸倍率として、好ましくは7〜25倍、更に好ましくは9〜16倍である。更に引き続いて、二軸配向フイルムを(Tg+70)〜(Tm−10)℃の温度、例えば180〜250℃で熱固定結晶化することによって優れた寸法安定性が付与される。なお、熱固定時間は1〜60秒間が好ましい。また、この熱固定処理の前または後に熱特性均一化処理、例えば弛緩処理を施すことができ、また熱処理をトートンまたはトーアウトして行うことができる。更に、塗布方法にて表面突起を形成する場合には、前記一軸延伸フイルムに塗布するのが好ましい。
【0026】
なお、フイルムの製造に際し、PENに所望により添加剤例えば安定剤、着色剤、溶融ポリマーの固有抵抗調整剤(制電剤)等を添加含有させることができる。
【0027】
本発明における二軸配向PENフイルムは、厚みが10〜70μm、更に好ましくは20〜65μmであることが好ましい。
【0028】
本発明において磁性膜としては、Co―Cr合金膜を用いることが最も一般的であるが、垂直磁性膜として、Co―Re、Co―V、Co―Ru、BaフェライトCo―O、Co―Ni―Mn―P等を用いることもできる。
【0029】
本発明においては、磁性膜に併設してNi―Fe合金膜よりなるパーマロイ膜を軟磁性膜として設けてもよいが、工業的には、磁性膜のみを設ける方が経済面から有利である。
【0030】
本発明における種々の物性値および特性は以下の如く測定されたものであり、かつ定義される。
【0031】
(1)粒子の平均粒径(DP)
島津製作所製CP―50型セントリフュグル パーティクル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle Size Analyzer)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技術」日刊工業新聞発行、1975年、頁242〜247参照)。
【0032】
(2)フイルムの全体の厚み
ゴミの入らないようにしてフイルムを10枚重ね、打点式電子マイクロメータにて厚みを測定し、1枚当たりのフイルム厚みを計算する。
【0033】
(3)温度膨張率(Δαt)
真空理工社製熱機械分析装置TMA―3000を用いて測定する。サンプル寸法は長さ15mmであって、温度膨張率の最大値及び最小値の差をもとめる場合はサンプルをフレキシブルディスク媒体の面内で、たとえば角度30度毎に切り出してそのおのおの温度膨張率を求め、最大値と最小値との差を熱膨張率の面内異方性として表示する。熱膨張率は温度10℃、湿度0%RHと温度40℃、相対湿度0%における寸法変化を読み取ることによって求める。
【0034】
(4)表面粗さ(WRa、WRz)
WYKO社製非接触式三次元粗さ計(TOPO―3D)を用いて測定倍率40倍、測定面積242μm×239μm(0.058mm2 )の条件にて、測定数(n)10以上で測定を行ない、該粗さ計に内蔵された表面解析ソフトにより、中心面平均粗さ(WRa)、および10点平均粗さ(WRz)を求める。
【0035】
(A)中心面平均粗さ(WRa)
【0036】
【数1】
Figure 0003752360
【0037】
jkはX軸方向(242μm)、それと直行するY軸方向(239μm)をそれぞれM分割、N分割したときの各方向のj番目、k番目の位置におけるX、Y軸方向に直交するZ軸方向の高さである。
【0038】
(B)10点平均粗さ(WRz)
ピーク(HP)の高い方から5点と谷(Hv)の低い方から5点をとり、その平均粗さをWRzとする。
【0039】
【数2】
Figure 0003752360
【0040】
(5)熱収縮率
温度150℃に設定されたオーブン中にあらかじめ正確な長さを測定した長さ約30cm四方のフイルムを無荷重で入れ、30分保持処理した後取り出し、室温に戻してからその寸法の変化を読み取る。熱処理前の長さ(L0 )と熱処理による寸法変化量(ΔL)より、次式でTD方向の熱収縮率を求める。
【0041】
【数3】
Figure 0003752360
【0042】
(6)面配向係数
アッベの屈折率を用いて二軸配向フイルムの長手方向(Nx)と幅方向(Ny)と厚み方向(Nz)を測定し、面配向係数(Ns)を次式より求める。
【0043】
【数4】
Figure 0003752360
【0044】
(7)ΔNmax
アッベの屈折率を用いて角度30度毎に測定し、屈折率のNmaxとNminを求め、その差をΔNmaxとする。
【0045】
(8)粗大突起
ゴミの入らないように重ねられた2枚のフイルムに単光色波長0.58μmをあてた時、この2枚のフイルム間に存在する粗大突起に起因して発生する干渉縞(ニュートンリング)を観察し、その1.5縞数以上の粗大突起(高さ=縞数×λ/2=0.44μm)について100cm2 面積当たりの個数をカウントする。
【0046】
(9)平面性
長手方向2m、幅方向1mのフイルムを平面台(穴のあいたパッチングプレート)に静かに広げ、フイルムの平面性(凹凸)を下記基準にて判定する。
○:実用上問題なし
×:平面性が劣り実用上問題あり
【0047】
(10)ハンドリング性
パスロールとのすべり性不良によるフイルムのシワの発生を下記基準にて判定する。
○:実用上問題なし
×:シワが発生し、実用上問題あり
【0048】
(11)打ち抜き性
磁気ディスクに打ち抜いた時のバリの発生を下記基準にて判定する。
○:実用上問題なし
×:バリが大きく、実用上問題あり
【0049】
(12)カール
フイルムの両面にスパッタリングした後のカールの程度を測定し、下記基準にて判定する。
○:実用上問題なし
×:カールが大きく、実用上問題あり
【0050】
(13)出力
フイルムの両面にスパッタリングした磁気記録媒体を3.5インチのフロッピーディスクに打ち抜き、公知の補助磁極励磁型垂直ヘッドを搭載したフロッピーディスクドライブに装着し、出力特性を測定する。出力は実施例1を0dBとし、下記基準にて判定する。
○:−1dB以上
△:−3dB以上〜−1db未満
×:−3db未満
【0051】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0052】
[実施例1〜3、比較例1、2]
平均粒径0.1μmのシリカ粒子0.01重量%含有した固有粘度0.62dl/g(オルソクロロフェノールを溶媒として用い、25℃で測定した値)のポリエチレン―2,6―ナフタレートを170℃で乾燥した後300℃で目開き10μmのフィルターを通して溶融押出し、60℃に保持したキャスティングドラム上で急冷固化せしめて540μmの厚みの未延伸フイルムを得た。
【0053】
この未延伸フイルムを速度差をもった2つのロール間で125℃の温度で縦方向に3.0倍延伸し、さらにテンターによって横方向に3.0倍延伸し、その後235℃で10秒間熱処理した。
その時、レール幅をトーインあるいはトーアウトし、表1記載のTD方向の熱収になる様調整した。
【0054】
このようにして厚み60μmの二軸配向フイルムを得た。
このフイルムを150mm幅にスリットし、フイルムの表裏両面に片面あたり0.45μm厚さのパーマロイよりなる軟磁性膜と、該軟磁性膜上に片面あたり0.4μm厚さのCo―Cr合金よりなる垂直磁化膜を、更に片面あたり0.1μm厚さのカーボンよりなる保護膜を形成して垂直磁気記録様媒体を作成した。
【0055】
膜形成は2つの回転キャンを有する連続スパッタ装置を用い、キャンの回転に沿ってこのシートを連続的に移送させながらキャンに隣接したNi―Fe合金よりなるターゲットとCo―Cr合金よりなるターゲットとのスパッタを施した。スパッタは5×10-7Torrの真空度に到達したのち、5×10-3Torrのアルゴンガス圧力を加え、平均堆積速度0.3μm/minの条件で施した。
更に別途、他のスパッタ装置により保護膜を形成した。このフイルムの特性を表1に示す。
【0056】
[実施例4、比較例3、4]
実施例1のシリカ粒子の添加量を表1記載の表面粗さになる様変更した以外は実施例1に準じて行なった。
このフイルムの特性を表1に示す。
【0057】
[実施例5〜6、比較例5〜7]
実施例1の縦倍率、横倍率、トーイン量を表1記載の物性になる様変更した以外は実施例1に準じて行なった。
このフイルムの特性を表1に示す。
【0058】
[比較例8]
実施例1においてポリマーを300℃で溶融押出す時、目開きの広いフイルターを用いる以外は実施例1に準じて行なった。
このフイルムの特性を表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0003752360
【0060】
表1から明らかな様に本発明によるものは蒸着あるいはスパッターの高密度磁気ディスク用基板として優れた特性を有する。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、スパッター時のカールが少なく、また加工適正に優れ、かつ高密度記録可能な、特に蒸着あるいはスパッター磁気ディスク用基板フイルムとして有用である二軸配向ポリエステルフイルムを提供することができる。

Claims (2)

  1. 下記特性を有する金属薄膜型磁気ディスクのベースフイルムに用いる二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルム。
    面配向係数(Ns)=0.23〜0.27
    面内屈折率の最大差≦30×10-3
    幅方向の熱収縮率(150 ℃×30分)=0〜−0.5%
    中心面平均粗さ(WRa)=0.5〜3.0nm
    10点平均粗さ(WRz)=5〜30nm
    粗大突起数(高さが0.44μm以上のもの)≦10個/100cm2
  2. 厚みが10〜70μmの範囲にある請求項1記載の二軸配向ポリエチレン―2,6―ナフタレートフイルム。
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