JP3752342B2 - エレベーターの運行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエレベーターの運行制御装置に係り、特にホール呼びの発生状況を学習し、利用者が居ると予測される階にエレベーターを事前に配車するエレベーターの運行制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベーターは、エレベーターホールで待ち客が登録するホール呼び,乗りかご内で乗客が登録するかご呼びによる行き先階の情報に従ってサービスするものである。登録されている全ての呼びに応答し終わり、サービスすべき呼びがなくなった場合には、最終目的階でそのまま待機する「乗り捨て」とするか、特定の階に移動する「分散待機」を行う。この分散待機を行う従来技術の例として、ホール呼びの多い階から分散階,待機台数を決定するものが、特開昭54−162357号公報に開示されている。
【0003】
さらにこの待機階の設定をより詳細に行う例として、特開平7−2434 号公報では、ホール呼びが規則的に発生する個人住宅向けエレベーターにおいて、ホール呼び発生状況を曜日及び一定時間範囲に区分し統計処理を行い、特定階床において一定時間範囲内におけるホール呼び登録が継続された場合、その階に予め乗りかごを待機させて利用者の待ち時間短縮を図る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような学習によりホール呼びの発生を予測し、エレベーターを配車する技術では、ホール呼びの規則的な発生を前提としている。
【0005】
しかしマンションで引っ越しがある日や、ゴールデンウィークなどの休日が続く場合など、例外的な需要を学習した場合には、逆に学習データがそのビルにおける通常の発生状況と食い違うことになる。その結果、規則的なホール呼びの予測ができなくなり、運行に悪影響を及ぼすこととなる。
【0006】
また平日と休日では、エレベーター利用者の移動状況が異なるため、ホール呼びの発生状況も一致しなくなる。前記特開平7−2434 号公報ではこの変化を曜日により区別する方法を開示しているが、祝日などへの対応はできない。
【0007】
本発明の目的は、より正確にビル内のホール呼びの発生を予測する手段を備えたエレベーターの運行制御装置を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、特定の不規則的な交通需要に悪影響を受けることなく、規則的にホール呼びが多く発生した階に対し、事前にエレベーターを配車し、待機させることのできるエレベーターの運行制御装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、規則的なホール呼びとランダムなホール呼びが混在する中から、規則的なホール呼びを効率よく検出することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、規則的なホール呼びの発生が予測される場合に、この規則的ホール呼びの待ち時間を短くすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは、複数の階床をサービスするエレベーターと、各階乗り場のホール呼び手段と、このホール呼びに応じてエレベーターを運行する運行制御手段を備えたエレベーターの運行制御装置において、ホール呼びの発生状況を収集する手段と、この収集結果を記憶する手段と、人為的に操作される設定手段と、この設定手段によって予定の設定がなされていることに応じて前記収集手段における収集結果により前記記憶手段の記憶内容を更新する手段を設けたことである。
【0012】
また、本発明の他の特徴とするところは、ホール呼びの発生状況を収集する手段と、この収集結果を記憶する手段と、人為的に操作される設定手段と、この設定手段によって予定の設定がなされていることに応じて前記収集手段における収集結果により前記記憶手段の記憶内容を更新する手段と、サービスすべき呼びがないエレベーターを待機させる配車階を前記収集結果を用いて決定する配車階決定手段とを設けたことである。
【0013】
本発明の望ましい一実施態様においては、学習により規則的なホール呼びを検出できた場合に、事前配車を開始し、また過去に規則的なホール呼びが継続的に登録されている階には、最近数日間ホール呼びがなくても、事前配車を継続する。例えば、規則的なホール呼び発生が、最近5日間のうち3日など所定期間内に多く発生した階を事前配車の対象とし、逆に、長期間にわたって規則的なホール呼びが発生した階であれば、その利用者の出張などにより最近5日間程度の短期間にホール呼びが発生しなくても、事前配車の対象階とすることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態を図1から図6を用いて説明する。
【0015】
はじめに本実施の形態に必要な発明を構成する手段と、その概要を説明する。
図1は本発明の1実施の形態のシステム構成図である。
【0016】
システムは大きく分けて、乗りかご1,駆動装置2,ホール呼び手段3,制御装置4,学習可否設定手段5,配車可否設定手段6,日属性(時計)情報設定手段7より構成される。制御装置4には、時計手段4−1,学習手段4−2,学習データ記憶手段4−3,配車階決定手段4−4,運行制御手段4−5がある。ここで、制御装置4における動作はコンピュータを用いたソフトウェアとメモリとにより構成することが一般的である。この場合には各手段の区別を明確でなく構成することも可能であるが、本実施の形態の説明では発明の構成手段に対応させてそれぞれを別の手段として記載した。
【0017】
各階に設けられたホール呼び手段3に登録された呼び、乗りかご1の位置や状態、乗りかご内の行き先階登録などの情報は制御装置4に伝送され、制御装置4内の運行制御手段4−5は乗りかごの運行を決定し、駆動装置2を介して乗りかご1を運行する。
【0018】
またホール呼び手段3の情報は学習手段4−2に伝達され、時計手段4−1の時刻出力を用いて学習され、学習可否設定手段5の設定が学習を可とする場合には、学習データ記憶手段4−3の内容を更新する。以上により、ホール呼びの発生状況データを収集する手段を構成している。ここで更新する学習データの記憶領域は、日属性情報設定手段7の入力により、後述する学習先切替手段4−3−2を介して変更可能である。
【0019】
配車階決定手段4−4は、配車可否設定手段6の設定が配車を可とする場合に、学習データ記憶手段4−3の内容と時計手段4−1の時刻出力により配車する階を決定し、運行制御手段4−5に指令する。
【0020】
図2は学習データ記憶手段4−3の構成を示す図である。
【0021】
学習データ記憶手段4−3は、当日学習データ記憶領域4−3−1,学習先切替手段4−3−2,通常用短期学習データ記憶領域4−3−3,通常用長期学習データ記憶領域4−3−4,特殊日用短期学習データ記憶領域4−3−5,特殊日用長期学習データ記憶領域4−3−6を備える。
【0022】
さて、例外的な需要の学習を回避するため、図1において、学習可否設定手段5を設けている。
【0023】
この学習可否設定手段5は、最小限の構成では、1つのON/OFFスイッチでよい。また時刻毎の学習の可否を設定するためのコンピュータ上での入力ソフトウェアとしてもよい。またエレベーター内で保守運転スイッチ,専用運転スイッチが操作されている時間内は例外的な運行と考えられるので学習すべきではない。よって、エレベーター内の保守運転スイッチ,専用運転スイッチの操作は、自動的に学習否設定手段の1つを構成するようにしてもよい。
【0024】
また、例外的な需要が発生する日のホール呼びの発生予測を基にした運行を防止するため、配車可否設定手段6を設ける。
【0025】
配車可否設定手段6についても、最小限の構成では、1つのON/OFFスイッチでよい。さらにこのスイッチは実施の形態により、学習可否設定手段5の ON/OFFスイッチと共用しても良い。また時刻毎,階毎の配車の可否を設定するためのコンピュータ上での入力ソフトウェアとしてもよい。
【0026】
対象日の属性により学習する領域を変更するため、学習データ記憶手段4−3内に、当日学習データ記憶領域4−3−1,学習先切替手段4−3−2,通常用短期学習データ記憶領域4−3−3,通常用長期学習データ記憶領域4−3−4,特殊日用短期学習データ記憶領域4−3−5,特殊日用長期学習データ記憶領域4−3−6を備えている。逆に対象日の属性により学習する領域を変更せず、通常以外の学習を行わない場合には、学習先切替手段4−3−2,特殊日用短期学習データ記憶領域4−3−5,特殊日用長期学習データ記憶領域4−3−6を設ける必要はない。
【0027】
さらに、対象日の属性を設定するために、日属性情報設定手段7を設けている。
【0028】
また、最近の数日間に規則的なホール呼びが多く発生した階に対し事前に配車するために、あるいは、過去の長期間にわたって規則的なホール呼びが発生した階への事前配車を最近の数日間に影響されずに継続するために、学習データ記憶手段4−3内に、当日学習データ記憶領域4−3−1,通常用短期学習データ記憶領域4−3−3,通常用長期学習データ記憶領域4−3−4を備えることにより実現している。
【0029】
また、学習可否設定手段5,配車可否設定手段6,日属性情報設定手段7については、それぞれ独立して、または共用して実現することが可能であり、また、スイッチなどのハードウェアとして、あるいはコンピュータ内の共通のソフトウェアとして実現することも可能である。
【0030】
これら設定手段は、エレベーターかご内の操作盤,エレベーター機械室内の制御盤に設置するほか、管理人室,保守会社に設置して伝送線で制御装置4と接続することができる。
【0031】
エレベーター機械室内の制御盤に設置する場合には、学習可否設定手段5,配車可否設定手段6,日属性情報設定手段7の設置場所を新たに用意する必要がない。管理人室に設置する場合には、ビルの休日や引っ越しなどの例外時の設定操作が容易となる。保守会社に設置した場合には、春分の日などその年により日付が変更になる祝日を通常日の例外として設定すること等を、保守会社から一括して行うことができる。
【0032】
またこれらの学習可否設定手段5,配車可否設定手段6,日属性情報設定手段7は、必要に応じて複数か所に設置しても良い。
【0033】
次に各手段における動作,処理内容の例を説明する。なお以下の処理の説明では、コンピュータ用のC言語における記述,文法を準用する。
【0034】
図3は、学習手段4−2における学習実行処理10の内容を示すフローチャートである。学習実行処理10は、1分毎などの周期的に、あるいはホール呼び手段3において新規にホール呼びが登録された場合の割り込み処理として実行されるものとする。
【0035】
はじめに、ステップ10−1で時計手段4−1より現在の時刻h:mを読み込む。ここで24時間制の時をh,分をmとした。
【0036】
ステップ10−2では、学習可否設定手段5の設定から、学習をする時間であるかどうかを判定する。これは、学習可否設定手段5がスイッチである場合にはスイッチがONになっているか、であり、学習可否設定手段5がソフトウェアである場合には対象時刻h:mを含む時間が学習可の時間設定になっているか、である。
【0037】
ステップ10−2で学習対象時間である場合には、ステップ10−3で学習するデータのポインタlpを数(1)により設定する。
【0038】
lp=h×60+m …(数1)
ここで、数(1)は、学習の幅を1分刻みとした場合の例である。
【0039】
ステップ10−4では、新規ホール呼び発生階flr を読み込む。ここで、対象のビルのサービス階床数をFmaxとし、ホール呼び発生階flrは、0からFmax −1までの値をとるものとする。また、後述する当日学習データlmemに関連し、本実施の形態においては、サービス階床数Fmax は32階床以下とする。
【0040】
ステップ10−5では、ホール呼び発生階flr に対応するビットをONとする階床マスクfmskを、1をflr 回左にシフトすることで作成する。
【0041】
fmsk=1≪flr …(数2)
ステップ10−6では、当日学習データlmemの学習ポインタlpの位置の内容に、階床マスクfmskのビットパターンを加える。
【0042】
lmem[lp]|=fmsk …(数3)
ここで、本実施の形態では学習の幅を1分刻みとしたため、当日学習データは、1単位が32bit 長符号なし整数で、24×60の記憶領域を持つデータ配列lmem[24×60]とする。
【0043】
またステップ10−2で学習対象時間でない場合には、ステップ10−7で該当時間における学習フラグlfをOFFにする。本実施の形態では、学習フラグを1時間刻みの配列lf[24]として記述した。
【0044】
以上により当日の1回の学習を終了する。
【0045】
図4は、学習データ記憶手段4−3における学習データ管理処理20の内容を示すフローチャートである。学習データ管理処理20は、本実施の形態では1日1回0時0分ちょうどに実行されるものとする。
【0046】
学習データ管理処理20で行われる処理は、当日学習データ記憶領域lmemの内容をDmax 日分の短期学習データ記憶領域lrに複写し、それに伴い短期学習データ記憶領域lrの内容を1日分シフトし、短期学習データ記憶領域lrからあふれるDmax 日前のデータにより長期学習データ記憶領域lbの内容を更新するものである。また、当日学習データ記憶領域lmemのクリアも行う。ここで短期学習データを記憶する日数Dmax として、本実施の形態では例えば5日とする。
【0047】
ステップ20−1では、時計手段4−1より日属性情報dmを読み込む。ここで日属性情報dmは、通常の日であれば0、特殊日であれば1とする。
【0048】
ステップ20−2,20−3,20−14は学習データ刻みに関するループ処理である。ステップ20−2で、学習ポインタlpを0に初期設定し、ステップ20−3で学習ポインタlpが24×60未満の場合にはステップ20−4に進む。
【0049】
ステップ20−4では、学習フラグlfの設定を調べる。学習ポインタlpに対応する学習フラグlf[int(lp/60)]がOFFである場合には、以下の学習処理を行わず、ステップ20−14へ進み、学習ポインタlpの値を1増やしてステップ20−3へ戻る。ステップ20−4で学習フラグlf[int(lp/60)]がONである場合には、ステップ20−5へ進む。
【0050】
ステップ20−5,20−6,20−11は階床に関するループ処理である。ステップ20−5で階床ポインタflr を0に初期設定し、ステップ20−6で階床ポインタflrがFmax未満の場合にはステップ20−7へ進む。
【0051】
ステップ20−7では、階床ポインタflr に対応する階床マスクfmskのビットパターンを作成する。
【0052】
ステップ20−8では、日属性のモードdmの階床ポインタflr ,学習ポインタlpに対応する長期学習データ記憶領域lb[dm][flr ][lp]の内容を、0以上1以下の学習係数aを用いて数(4)により更新する。
【0053】
lb[dm][flr][lp]=(1-a)×lb[dm][flr][lp] …(数4)
ステップ20−9では、Dmax 日前の短期学習データ記憶領域の対象時間lr[dm][Dmax−1][lp]にホール呼びが発生していたかを調べ、発生していた場合のみステップ20−10で長期学習データ記憶領域lb[dm][flr][lp]に学習係数aの値を加える。
【0054】
ここで、長期学習データ記憶領域は、日属性のモード数,階床数,学習の時間刻み数の3次元の実数配列lb[2][Fmax][24×60]とする。
【0055】
また、学習係数aは、長期学習データ記憶領域lbにどのくらい過去の情報を記憶させるかを調整する実数の係数であり、本実施の形態では最近の情報は短期学習データ記憶領域lrに記憶しているため、例えば0.05 等の0に近い値とする。
【0056】
ステップ20−11では、階床ポインタflr の値を1増やしてステップ20−6へ戻る。
【0057】
ステップ20−6で階床に関するループ処理が終了した場合には、ステップ 20−12で短期学習データ記憶領域lrの内容の1日分のシフトと、当日学習データ記憶領域lmem[lp]の内容の短期学習データ記憶領域lr[dm][0][lp]への複写を行う。
【0058】
ここで、短期学習データ記憶領域は、日属性のモード数、短期記憶日数、学習の時間刻み数の3次元の32bit 長符号なし整数配列lr[2][Dmax][24×60]とする。
【0059】
その後ステップ20−13で、当日学習データ記憶領域lmem[lp]の内容をクリアし、ステップ20−14へ戻る。
【0060】
ステップ20−3で学習データ刻みに関するループ処理が終了した場合には、ステップ20−15で学習フラグlfをすべてONに再設定する。
【0061】
以上で学習データ管理処理20を終了する。
【0062】
ここで、学習先変更手段は、ステップ20−1で読み込んだ日属性dmにより、以降の処理の学習データの記憶領域lr、lbが切り替わることにより実現されている。また学習先の切り替えが不要である場合には、ステップ20−1を省略し、学習データ記憶領域lr,lbの日属性dmに関する区分を取り除けばよい。
【0063】
また、長期学習データの記憶が不要の場合には、ステップ20−5から20−11の処理を省くことができる。短期学習データの記憶が不要の場合には、ステップ20−9で用いるデータを当日学習データ記憶領域lmem[lp]に変更し、ステップ20−12を除くことで実現できる。
【0064】
また、学習可否設定手段に消去指令を入れて、特定の学習データ記憶領域を消去できるように構成することもできる。
【0065】
図5は、配車階決定手段4−4における配車階決定処理30の内容を示すフローチャートである。配車階決定処理30は、学習データ刻みに合わせて1分毎などの周期的に実行されるものとする。
【0066】
ステップ30−1ではデータを初期化する。ここで、lrsum は短期学習データの合計用の実数データ、lbsumは長期学習データの合計用の実数データ、wmaxは合計値の最大値の一時変数、sflrは配車決定階、quitはループ終了のフラグである。
【0067】
最大値wmaxには、配車を行うための学習データの規則性の下限を表すLsetを設定する。Lset は、最近5日のうち3日規則的なホール呼びがあれば事前配車するものであれば、3/5=0.6であるので、0.6と設定する。
【0068】
またここでは、配車決定階sflrの初期値を、0からFmax −1までのサービス階の範囲外のFmax としたが、これは後述するように事前配車する規則的なホール呼び発生階がない場合に「乗り捨て」とする場合の設定例である。事前配車する規則的なホール呼び発生階がない場合に「待機」する階を別に設定する場合には、その階をsflrに設定すればよい。
【0069】
ステップ30−2では、時計手段4−1より現在の時刻h:m,日属性情報 dmを読み込む。
【0070】
ステップ30−2では、配車可否設定手段6の設定から、配車する時間であるかどうかを判定する。これは、配車可否設定手段6がスイッチである場合にはスイッチがONになっているか、であり、配車可否設定手段6がソフトウェアである場合には対象時刻h:mを含む時間が配車可の時間設定になっているか、である。
【0071】
ステップ30−2で配車対象時間である場合には、ステップ30−3で配車のための時刻のベースとなるポインタsbを数(5)により設定する。
【0072】
sb=h×60+m+1 …(数5)
数(5)は、配車のベースポインタsbを移動時間を考慮して現在時刻の1分後に設定するものである。
【0073】
ステップ30−5,30−6,30−9は配車の対象とする規則的なホール呼びを検出する時刻の幅tに関するループ処理である。ステップ30−5で時刻幅tを0に初期設定し、ステップ30−6で時刻幅tが時刻幅の最大値Tmax 未満の場合にはステップ30−7へ進む。これは、毎日の規則的なホール呼びといっても、1分単位で正確なものから10分程度のばらつきのあるものなど様々であるため、規則性の下限をLset を越える学習データがない場合に検出する学習データの幅を徐々に拡げるものである。時刻幅の最大値Tmax としては例えば15分などを設定する。
【0074】
ステップ30−7では、学習データの検索位置を示す配車ポインタspを、配車ベースポインタsbから時刻幅t先行の位置に設定する。この時配車ポインタspは、0以上24×60未満の範囲であるため、(24×60)の剰余として算出する。
【0075】
sp=(sb+t)%(24×60) …(数6)
サブルーチン40は、後述する実際の配車階を検索する処理であり、規則的なホール呼びの検出により配車の対象階が検出できた場合には、配車対象階がsflrに、ループ終了フラグquitにTrueが設定される。
【0076】
サブルーチン40の結果、ループ終了フラグquitがFalse のままである場合には、ステップ30−8からステップ30−9へ進み、時刻幅tを1増加させてステップ30−6へ戻る。
【0077】
ステップ30−8でquitがTrueである場合には、ステップ30−8で時刻幅tに関するループ処理を抜けてステップ30−10へ進む。またステップ30−6で時刻幅tに関するループ処理を終了した場合にもステップ30−10へ進む。ステップ30−10では、配車対象階sflrに有効なサービス階が設定されているかを調べ、設定されている場合には、ステップ30−11でsflr階への配車指令を運行制御手段4−5に設定する。
【0078】
ステップ30−10で有効な配車対象階sflrが設定されていない場合には、ステップ30−12で運行制御手段4−5への配車指令をクリアする。
【0079】
図6は、配車階検索サブルーチン40の処理を示すフローチャートである。
【0080】
ステップ40−1,40−2,40−15は階床ポインタflr に関するループ処理である。ステップ40−1で階床flr を0に初期設定し、ステップ40−2で階床flrが最大値Fmax未満の場合にはステップ40−3へ進む。
【0081】
ステップ40−3では、配車可否設定手段6の設定から、配車の対象とする階であるかどうかを判定する。これは、配車可否設定手段6がスイッチである場合にはスイッチがONになっているか、であり、配車可否設定手段6がソフトウェアである場合には対象階flr が配車可の設定になっているか、である。配車対象階でない場合には、ステップ40−15へ進み処理対象を次の階とする。配車対象階である場合には、ステップ40−4へ進み、階床ポインタflr に対応する階床マスクfmskのビットパターンを作成する。
【0082】
ステップ40−5,40−6,40−9は短期学習の日数jに関するループ処理である。ステップ40−5で日数jを0に初期設定し、ステップ40−6で日数jが最大値Dmax 未満の場合にはステップ40−7へ進む。
【0083】
ステップ40−7で対象日の対象時間に、対象階にホール呼びが発生している場合には、ステップ40−8で短期学習データの合計値lrsum[flr]に1日分の値に相当する(1.0/Dmax)を加算する。
【0084】
その後ステップ40−9で日数jに1を加算し、ステップ40−6でループ終了となった場合にはステップ40−10へ進む。
【0085】
ステップ40−10では、長期学習データの合計値lbsum[flr]に長期学習データlbの該当部分を加算する。
【0086】
ステップ40−11では、短期学習データの合計値lrsum[flr]を合計値の最大値wmaxと比較し、wmaxより大きい場合には、ステップ40−12でwmax をlrsum[flr]に更新し、配車対象階sflrにflrを設定し、終了フラグquit をTrueとする。
【0087】
同様にステップ40−13では、長期学習データの合計値lbsum[flr]を最大値wmaxと比較し、wmaxより大きい場合には、ステップ40−14でwmax を lbsum[flr]に更新し、配車対象階sflrにflrを設定し、終了フラグquit をTrueとする。
【0088】
以上の処理終了後、ステップ40−15へ進み、処理対象を次の階として、ステップ40−2でループ終了になるまで繰り返す。
【0089】
ループ処理が終了した場合には、サブルーチンを呼び出した配車階決定処理 30へ復帰する。
【0090】
また図6では、短期学習の合計値lrsumまたは長期学習の合計値lbsumで配車階を決定する方式で説明したが、短期学習の合計値lrsumと長期学習の合計値lbsumの総計により配車階を決定することも可能である。
【0091】
本実施の形態によれば、短期学習の合計値lrsumまたは長期学習の合計値lbsumが設定値Lset を超えた場合に事前配車できるので、規則的なホール呼びに対する配車サービスの追従性能を向上できる。
【0092】
また本実施の形態によれば、事前配車,乗り捨てまたは基準階待機を、合計判定用のwmax の初期設定で容易に切り替えることができる。
【0093】
さらに本実施の形態によれば、ホール呼びの時間的なばらつきを判定する時間幅を、ホール呼びの発生頻度に応じて自動的に設定できる。
【0094】
本実施の形態によれば、例外的な需要が発生する日に、ホール呼びの発生予測を基にした運行を防止でき、エレベーターの無駄な運行を抑制できる。
【0095】
本実施の形態によれば、最近の数日間に規則的なホール呼びが多く発生した階に対し、事前に配車することができる。
【0096】
さらに本実施の形態によれば、過去の長期間にわたって規則的なホール呼びが発生した階への事前配車を最近の数日間に影響されずに継続できる。
【0097】
本実施の形態によれば、規則的なホール呼びの発生が予測される場合の待ち時間を最短にすることができる。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、例外的な需要を回避することができ、規則的なホール呼びの発生を高効率に把握できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態のシステム構成図である。
【図2】学習データ記憶手段の構成を示す図である。
【図3】学習実行処理のフローチャートである。
【図4】学習データ管理処理のフローチャートである。
【図5】配車階決定処理のフローチャートである。
【図6】配車階検索処理のフローチャートである。
【符号の説明】
3…ホール呼び手段、4−1…時計手段、4−2…学習手段、4−3…学習データ記憶手段、4−4…配車階決定手段、4−5…運行制御手段、5…学習可否設定手段、6…配車可否設定手段、7…日属性(時計)情報設定手段、10…学習実行処理、20…学習データ管理処理、30…配車階決定処理、40…配車階検索処理。

Claims (3)

  1. 複数の階床をサービスするエレベーターと、各階乗り場のホール呼び手段と、これらのホール呼びに応じてエレベーターを運行する運行制御手段と、ホール呼びの発生状況を学習する学習手段と、学習された結果を記憶する学習データ記憶手段と、エレベーターが受け持つべき呼びがないときにエレベーターを待機させる配車階を前記学習結果を用いて決定する配車階決定手段とを備えたエレベーターの運行制御装置において、エレベーターかご内,エレベーター機械室内,管理人室、又はエレベーターの保守会社に設置され、学習の可否を設定する人為的な学習可否設定手段と、配車の可否を設定する人為的な配車可否設定手段と、前記学習可否設定手段の設定が学習を可とするとき前記学習手段における学習結果により前記学習データ記憶手段の記憶内容を更新する手段と、前記配車可否設定手段の設定が配車を可とするときサービスすべき呼びがなくなったエレベーターを前記配車階決定手段で決定された配車階に待機させる手段を設けたことを特徴とするエレベーターの運行制御装置。
  2. 請求項において、時刻情報を出力する時計手段を備え、前記配車可否設定手段が時間に対応する入力を受け付けるように構成したことを特徴とするエレベーターの運行制御装置。
  3. 請求項において、前記学習可否設定手段、前記配車可否設定手段を共通の設定手段としたことを特徴とするエレベーターの運行制御装置。
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