JP3752191B2 - ソフトカプセル化した食用液状油組成物 - Google Patents

ソフトカプセル化した食用液状油組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に手軽に添加することが可能であり、風味の付与及び包装の簡便化を図ることができるソフトカプセル化した食用液状油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子レンジ対応食品、インスタント食品、冷凍食品などの加熱するだけで食することができる食品が、食品加工技術の目覚しい発展とともに急速に市場が拡大してきている。
【0003】
しかしながら、これらの食品に香り、風味を付与する場合、アルミ箔、プラスチックフィルム等の袋に分封された粉末調味料又は液状調味料を加熱調理前後に加える必要がある。これらの調味料を加える際には、調味料が手に付着したり、開封の仕方によっては飛び散ったりすることがあり、不衛生でもあった。また、アルミ箔、プラスチックフィルム等の袋内に調味料が残存してしまうという問題があった。
【0004】
更に、従来の粉末調味料や液体調味料は、香り、風味付与効果が不十分な場合が多く、長期間の保存による品質の変化(劣化)などがしばしば発生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に手軽に添加することが可能であり、香り、風味の付与及び包装の簡便化を図ることができるソフトカプセル化した食用液状油組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包してなるソフトカプセル化した食用液状油組成物を、電子レンジ対応食品、インスタント食品、及び冷凍食品に添加することで、手軽に風味、香味の付与が行えることを知見した。
【0007】
即ち、本発明は、前記課題を解決するため、下記のソフトカプセル化した食用液状油組成物を提供する。
【0008】
請求項1の発明は、電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に使用するソフトカプセル化した食用液状油組成物であって、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包してなることを特徴とするソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項2の発明は、香味油脂が、マサラオイル、バターオイル、ラー油、ゴマ油及びガーリックオイルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項3の発明は、植物油脂が、オリーブ油、米ぬか油、サフラワー油、大豆油、調合油、トウモロコシ油、なたね油、パーム油、ひまわり油、綿実油、やし油及び落花生油から選ばれる1種又は2種類以上である請求項1又は2に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項4の発明は、香味油脂と植物油脂の質量比が0.1:100〜20:100である請求項1乃至3のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項5の発明は、更に、香料及び香辛料から選ばれる1種又は2種以上を配合した請求項1乃至4のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項6の発明は、加熱調理食品が、混ぜご飯、ラーメン、うどん、カレーライス、ハヤシライス、カップスープ、クリームスープ、シチュー、冷凍炒飯、パスタ、ピッザ、ラザニア、ドリア、中華どんぶり、麻婆豆腐及びチンジャオロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1乃至5のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
請求項7の発明は、加熱調理食品が、食する前に攪拌行為を行う食品である請求項6に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物である。
【0009】
本発明によれば、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包してなるソフトカプセル化した食用液状油組成物を電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に使用することで、手軽に添加することが可能であり、香り、風味の付与及び包装の簡便化を図ることができる。
【0010】
また、本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物によれば、調味料を加える際に調味料が手に付着したり、開封の仕方によっては飛び散ったりすることを防止できる。更に、本発明によれば、従来のアルミ箔、プラスチックフィルム等の袋内に調味料が残存してしまうということがない。
【0011】
更に、本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物によれば、加熱調理食品が、食する前に攪拌行為を行う食品(例えば、カレーライス、混ぜご飯など)であると、ソフトカプセル内の食用液状油組成物を放出した後のカプセル外皮が攪拌行為により消失してしまい、食品中に残らない点でより好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物は、電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に使用するソフトカプセル化した食用液状油組成物であって、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包してなるものである。
【0013】
前記ソフトカプセルを形成する皮膜は、主成分をゼラチンとするとともに、グリセリン、ソルビトール等を可塑剤として配合することで弾力性や強度の向上を図ったものである。
【0014】
前記ソフトカプセルの形状は、特に限定はなく、従来からよく知られている各種の形状を採用することができる。例えば、フットボール(oval)型、長楕円型、チューブ型、球形、フィッシュ型、セルフカット型、等が挙げられる。
また、前記ソフトカプセルの大きさは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、カプセル直径は6mm〜9mm、カプセル外皮の厚みは0.4mm〜1.2mm、質量0.1g〜0.25g程度のものが好適である。
【0015】
前記ソフトカプセルは、約50℃の熱湯、約70℃の室温により溶解をはじめるが、電子レンジ対応食品、インスタント食品、冷凍食品等の輸送、保存の際に高温になってもカプセル外皮が溶解する恐れはない。本発明のソフトカプセルを溶解させるためには80℃以上の熱湯、電子レンジなどの赤外線による加熱が必要である。
【0016】
本発明で用いるソフトカプセルは、下記の特性を有する。
(1)易溶解性で、水、加熱によって容易に溶解し、長期間の保存によっても、皮膜崩壊時間の遅延が極めて小さい。
(2)吸湿性が少なく、軟化しにくく、カプセル同士のハリツキが起こりにくい。
(3)内容物が酸素に接触することによる劣化が顕著に防止されている。
(4)酸化されやすい物質を内容物とする場合も、その生理的有効性と安全性を長期間維持できる。
【0017】
前記香味油脂としては、例えば、マサラオイル、バターオイル、ラー油、ゴマ油、ガーリックオイルなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記香味油脂の配合量は、食用液状油組成物全体に対し、0.1〜20質量%であることが好ましい。
【0018】
前記植物油脂としては、例えば、オリーブ油、米ぬか油、サフラワー油、大豆油、調合油、トウモロコシ油、なたね油、パーム油、ひまわり油、綿実油、やし油、落花生油、などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記植物油脂の配合量は、食用液状油組成物全体に対し、0.1〜20質量%であることが好ましい
また、香味油脂と植物油脂の質量比が、0.1:100〜20:100が好ましく、1:100〜1:10がより好ましい。
香味油脂の割合が少なすぎると香味、風味付与効果が乏しくなる場合があり、一方、多すぎると保形性が低下する場合がある。
【0019】
本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物には、上記香味油脂、植物油脂以外にも、必要に応じて香料、香辛料などを配合することができる。
前記香辛料としては、例えば、マスタード、セサミ、ポピー、フェヌグリーク、クミン、コリアンダー、フェンネル、ディル、キャラウェー、アニス、セロリー、キャロット、ナツメグ、パセリ、ブラックペパー、レッドペパー、などが挙げられる。
【0020】
前記香料としては、例えば、ペパ−ミント、アンブレット・シードオイル、ミモザコンクリート、アジョワンオイル、フェンネルオイル、アビエスオイル、カナンガオイル、イリスレジノイド、エレミオレオレジン、エレミアブソリュート、オークモスアブソリュート、オレンジオイル、コリアンダーオイル、ローズマリーオイル、などが挙げられる。
【0021】
本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物は、特に制限はなく、通常の方法により製造することができる。例えば、平板法、ロータリーダイ法、シームレス法等に従って、内容物とする液状油成分をカプセル用皮膜で被覆することにより製造できる。
【0022】
前記ロータリーダイ法は、対向方向に回転する一対の円筒形カプセル形成用金型間に2枚のソフトカプセル用皮膜シートを供給して連続的にソフトカプセルを製造する方法である(例えば、特開平4−27352号公報、特開平8−57022号公報等参照)。
【0023】
前記シームレス法は、二重又は三重構造のノズルの内側の吐出口からカプセル内容物液を、また外側の吐出口からカプセル皮膜液をポンプ又は重力により一定速度で油液又は気体中に吐出し、振動、衝撃、各液又は気体の流速差等の物理的力により、吐出液を一定間隔で切断し、油液又は気体とカプセル皮膜液との界面又は表面張力により、切断部を球状とするソフトカプセルの製造法である(例えば、特開平7−196478号公報参照)。
【0024】
上記ロータリーダイ法の一実施態様によれば、該方法は、以下の如き充填物調合工程、皮膜調合工程、カプセル充填工程、乾燥工程及び磨き工程を採用して実施される。
(1)充填物調合:
内容物としての脂溶性物質をメディシンタンクに入れる
(2)皮膜調合:
メルティングタンクにソフトカプセル用皮膜材料を加え、約80℃で加温溶解後、脱泡を行い、粘度を調整して皮膜液とする。
(3)カプセル充填:
調合された皮膜液及び内容物のそれぞれを入れたタンクを充填機の所定位置に吊り下げてセットし、目的とするダイロールをセットした充填機にてソフトカプセルを成形する。充填室の温度は20〜26℃、相対湿度は45〜60%に維持することが好ましい。成形直後のソフトカプセルは、充填機に連結されたタンブラードライヤーに送り込まれ、回転させながら室内条件と同様のクリーンエアーで、形の一時固定及び皮膜中の水分の一時乾燥を約1〜2時間で行う。
(4)乾燥:
充填成形され、一時乾燥されたソフトカプセルを、乾燥板上に並べ、温度22〜28℃、相対湿度35〜45%のドライエアーで12〜30時間かけて、充填時約50%の含水率を約10%まで落とす。
(5)磨き:
乾燥後、ソフトカプセルをタンブラーにて磨きをかけて仕上げる。
【0025】
また、前記シームレス法は、例えば、ソフトカプセル用皮膜成分を充分に混和し、加温用ジャケット付タンク等で予め60〜70℃に加温した温水中に攪拌しながら、少量ずつ加え、均一に分散させる。更に、80〜98℃で攪拌下に加温して溶解する。液の透明感、ダマの消失、溶状の均質性を確認後、穏やかに攪拌しながら冷却する。液温が50〜70℃に達した時点で、安定化剤等の添加剤を必要に応じて添加、溶解させて、皮膜液を得る。
次いで、通常の方法(例えば、特公昭36−3700号公報参照)で目的とするシームレスカプセルを製造する。カプセル皮膜には必要により色素、保存剤などを添加することができる。
【0026】
前記いずれのソフトカプセルの製造方法においても、ソフトカプセル用皮膜とカプセル内容物との配合割合は、任意に決定することができる。一般には、カプセル内容物100質量部に対してソフトカプセル用皮膜を20〜80質量部程度、好ましくは30〜65質量部程度の範囲内とするのがよく、これにより所望の皮膜厚さ及び大きさのソフトカプセル化した食用液状油組成物を得ることができる。
【0027】
本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物が適応可能な電子レンジ対応食品、インスタント食品、又は冷凍食品の具体的な例としては、例えば、混ぜご飯、ラーメン、うどん、カレーライス、ハヤシライス、カップスープ、クリームスープ、シチュー、冷凍炒飯、パスタ、ピッザ、ラザニア、ドリア、中華どんぶり、麻婆豆腐、チンジャオロース、などが挙げられる。
【0028】
また、本発明のソフトカプセルは、加熱により容易に崩壊して内容成分を放出し、その外皮は食品中に残るため、食する前に攪拌行為(かき混ぜる)を行う加熱調理食品、例えば、カレーライス、混ぜご飯、などが好適である。この場合、外皮であるカプセルは食品として食することが可能であり、電子レンジ対応食品、インスタント食品、冷凍食品に混入しても少量であるため、これらの食品の味や品質には何ら問題はない。
【0029】
このように、本発明のソフトカプセル化した食用液状油組成物を、上記一般食品一食分に一粒添加することにより、手軽にかつ衛生的に風味を添加することができる。
【0030】
【実施例】
以下、製造例、実施例及び比較例を示し、本発明について更に具体的に説明するが、本発明は下記例に何ら限定されるものではない。
【0031】
〔製造例1〕 ソフトカプセル皮膜の調製
ゼラチン100質量部に、グリセリン35質量部を添加し、80℃の水浴上で溶解、混和した。この混和液を流動パラフィンを塗布したトレーに2mm厚程度に広げ、24時間室温で乾燥して、ソフトカプセル用皮膜を調製した。
【0032】
〔実施例1及び比較例1〕 市販の電子レンジ対応混ぜご飯
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、マサラオイル5質量部と、オリーブ油95質量部とを混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のマサラオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0033】
このマサラオイル配合ソフトカプセルを添加した市販の電子レンジ対応混ぜご飯(実施例1)と、ソフトカプセルを添加していない市販の電子レンジ対応食品のカレー風味混ぜご飯(比較例1)を常法に基づいて作成した。パネラー6名により味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例1の方が比較例1に比べてカレーの香りが付与され、味もよくなったとの回答を得た。
また、実施例1のマサラオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0034】
〔実施例2及び比較例2〕 市販インスタント塩ラーメンに添加
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、バターオイル3質量部と、オリーブ油97質量部とを混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のバターオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0035】
このバターオイル(調味料入り)配合ソフトカプセルを添加した市販インスタント塩ラーメン(実施例1)、粉末調味料を添加した市販インスタント塩ラーメン(比較例2)、の2種類のラーメンを常法に作成し、パネラー6名による味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例2の方が比較例2に比べて香りとコクが付与されたとの回答を得た。
また、実施例2のバターオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0036】
〔実施例3及び比較例3〕 市販インスタントカップラーメン(カレー味)に添加
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、マサラオイル10質量部と、オリーブ油89.9質量部と、香料0.1質量部を混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のマサラオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0037】
市販インスタントカップラーメンに、熱湯を注ぐ前にマサラオイル配合のカプセルの添加を行い、その後、熱湯を注いで蓋をして製法通りの時間の経過後、パネラー6名による味覚試験を行った(実施例3)。
比較例3として、ソフトカプセルを添加しない市販インスタントカップラーメンを用いて同様に味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例3の方が比較例3に比べてラーメンに香りとコクが付与されたと回答した。
従って、本発明のソフトカプセルを一食分のインスタントラーメンに対して一粒添加することにより無添加の製品に比べて香り高いカレー風味となった。
また、実施例3のマサラオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0038】
〔実施例4及び比較例4〕 市販インスタントカップスープ(ポタージュ)に添加
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、バターオイル4質量部と、オリーブ油95.9質量部と、香料0.1質量部とを混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のバターオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0039】
市販インスタントカップスープ(ポタージュ)に、熱湯を注ぐ前にバターオイル配合のカプセルの添加を行い、その後、熱湯を注いで攪拌後、パネラー6名による味覚試験を行った(実施例4)。
比較例4として、ソフトカプセルを添加しないインスタントカップスープ(ポタージュ)を用いて同様に味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例4の方が比較例4に比べて香りとコクが付与されたとの回答を得た。
従って、本発明ソフトカプセルを一食分のスープに対して一粒添加することにより無添加の製品に比べて香りとコクが付与できた。
また、実施例4のバターオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0040】
〔実施例5及び比較例5〕 市販レトルトカレーに添加
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、マサラオイル8質量部と、オリーブ油91.5質量部と、香料0.5質量部を混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のマサラオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0041】
市販レトルトカレーについて作り方どおり加熱を行い、レトルト容器から取り出した後、マサラオイル配合ソフトカプセルの添加を行い、攪拌後、パネラー6名による味覚試験を行った(実施例5)。
比較例5として、ソフトカプセルを添加しない市販レトルトカレーを用いて同様に味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例5の方が比較例5に比べてレトルトカレーに香りとコクが付与されたとの回答を得た。
従って、本発明のソフトカプセルを一食分のカレーに対して一粒添加することにより無添加の製品に比べて、より良くカレー風味が付与できた。
また、実施例5のマサラオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0042】
〔実施例6及び比較例6〕 市販冷凍炒飯に添加
製造例1のカプセル皮膜を用い、カプセル内容物として、ガーリックオイル1質量部と、オリーブ油98.8質量部と、香料0.2質量部を混合した食用液状油組成物をロータリーダイ法により、窒素気流下で球形状のガーリックオイル配合ソフトカプセルを調製した。
【0043】
市販冷凍炒飯について、加熱時にガーリックオイル配合ソフトカプセルを添加し、攪拌後、パネラー6名による味覚試験を行った。
比較例6として、ソフトカプセルを添加しない市販冷凍炒飯を用いて、同様に味覚試験を行った。
その結果、6名全員が、実施例6の方が比較例6に比べて炒飯にガーリック風味が付与されたと答えた。
従って、本発明のソフトカプセルを一食分の炒飯に対して一粒添加することによりガーリック風味が付与できた。
また、実施例6のガーリックオイル配合ソフトカプセルを室温で60日間保存した後、使用したところ、製造直後と変らない香りと味を付与できた。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包したソフトカプセル化した食用液状油組成物によって、電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に手軽に、香り、風味を付与することができると共に、包装の簡便化が図れ、調味料を加える際に手に付着したり、飛び散ったりすることがなく、袋内に調味料が残存してしまうという従来の課題を解決することができる。

Claims (7)

  1. 電子レンジ対応食品、インスタント食品及び冷凍食品から選ばれる加熱調理食品に使用するソフトカプセル化した食用液状油組成物であって、香味油脂を植物油脂中に分散し、ソフトカプセルに内包してなることを特徴とするソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  2. 香味油脂が、マサラオイル、バターオイル、ラー油、ゴマ油及びガーリックオイルから選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  3. 植物油脂が、オリーブ油、米ぬか油、サフラワー油、大豆油、調合油、トウモロコシ油、なたね油、パーム油、ひまわり油、綿実油、やし油及び落花生油から選ばれる1種又は2種類以上である請求項1又は2に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  4. 香味油脂と植物油脂の質量比が0.1:100〜20:100である請求項1乃至3のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  5. 更に、香料及び香辛料から選ばれる1種又は2種以上を配合した請求項1乃至4のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  6. 加熱調理食品が、混ぜご飯、ラーメン、うどん、カレーライス、ハヤシライス、カップスープ、クリームスープ、シチュー、冷凍炒飯、パスタ、ピッザ、ラザニア、ドリア、中華どんぶり、麻婆豆腐及びチンジャオロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1乃至5のいずれかに記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
  7. 加熱調理食品が、食する前に攪拌行為を行う食品である請求項6に記載のソフトカプセル化した食用液状油組成物。
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