JP3751704B2 - シュート自動旋回機構 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンや走行装置などを設けた本機の前方にオーガ及びブロアを有する除雪部を連設した除雪機の排雪シュートの自動旋回機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンや走行装置などを設けた本機後部に操作部を配設し、該本機前方には除雪部を連設して該除雪部には、排雪シュートを配設し、該排雪シュートの基部にウォームホィールを設け、該ウォームホィールにウォームを噛合させ、該ウォームに旋回レバーと連結して、操作部側方に配置した旋回レバーの回動で排雪シュートの投雪方向を変更できるようにした除雪機は公知となっている。このような除雪機において排雪シュートを旋回させる場合には、操作部に設けた排雪シュート旋回レバーを回動して任意の方向へ排雪シュートを旋回させ、旋回していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述のような旋回操作では、例えば除雪機を往復走行させながら一定方向に排雪する除雪作業を行う場合において、除雪機の進行方向を変更する時には回行操作と同時に排雪シュートを左右反対側に旋回するのであるが、排雪シュートの旋回動作は旋回レバーを回動しなければならず、時間がかかり回行操作に専念できなかった。このため除雪機の回行動作に時間がかかったり、回行操作が難しいものとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。即ち、エンジンや走行装置などを設けた本機後部に操作部を配設し、該本機前方には除雪部を連設した除雪機において、該除雪部の排雪シュートをモータ駆動により旋回可能に構成し、前記排雪シュートの旋回部及びオーガの上下動作部にリミットスイッチを配設し、該リミットスイッチ及びモータを制御回路と接続し、オーガが上下動作範囲の最上部に達すると進行方向に対して左右反対位置に排雪シュートを反転させるよう構成したことである。
【0005】
請求項1記載のシュート自動旋回機構において、前記自動旋回と手動による任意角度に旋回する通常旋回とを選択切換えできるよう構成したことである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は除雪機の全体側面図、図2は同じく平面図、図3は排雪シュートの旋回動作制御回路を示す回路図、図4は排雪シュートの旋回動作を示す平面図、図5は除雪機の除雪作業状態を示す図、図6は排雪シュートの旋回動作制御回路の別実施例を示す回路図である。
【0007】
まず、除雪機について図1、図2により、全体構成から説明する。本機Aの前部には除雪部Dが連設され、該除雪部Dは最前部に雪掻き用のオーガ26を覆うオーガハウジング8を配し、該オーガハウジング8の後部にはブロアを内設するブロアカバー6を連設して該ブロアカバー6の上部より上方に排雪シュート7を突設している。
該排雪シュート7は、旋回回動手段としてモータMのピニオン若しくはウォームとシュート旋回部7aのウォームホィールとが噛合し、該モータMが回転することで旋回可能としており、該排雪シュート7の先端には上下に回動して排雪角度を調節するシュートキャップ7bを設けている。前記シュート旋回部7aには旋回検知手段としてリミットスイッチLS1・LS2を位置調節(または取付位置変更)可能に配設して排雪シュート7が設定角度まで旋回すると、自動的に旋回動作が停止するよう構成している。
【0008】
本機Aは本機カバー1によって覆われ、該本機カバー1内にエンジンEを内蔵して、上部にはボンネット2を配設し、該ボンネット2の前部から排気マフラー3を突出している。また、前記エンジンEの後方にバッテリーVを設置し、側方には排雪シュートの旋回動作を制御するリレーR1・R2・R3・R4などを配設している。
【0009】
本機Aの後部には操作部Cを配設して、該操作部Cには操作パネル5やハンドル4等を配置している。操作パネル5にはアクセルレバー、走行変速レバー、除雪高さ調節スイッチ等が設けられ、シュータ自動旋回スイッチB、右旋回スイッチS1及び左旋回スイッチS2を配設して自動や手動での排雪シュート7の旋回操作を可能としている。
【0010】
また、ハンドル4の左後部にはエンジンストップモータと連動するデッドマンスイッチ36を入切操作するデッドマンレバー20を配設して、除雪機の運転操作はこのデッドマンレバー20をハンドル4とともに握った状態で行い、運転操作中に作業者が転倒などしてハンドル4から手を放すと、エンジンEの動作が停止するよう構成して作業者の危険を防止している。また前記デッドマンスイッチ36は降雪の付着がないように、操作パネル5の下方に配設されていて、誤動作の防止を図っている。
【0011】
前記エンジンEの下方にはHST式変速装置H及びミッションケースTとが配設されて、該ミッションケースTから左右に突出した駆動軸42・42が左右のファイナルケース19・19を介して、クローラフレーム12に枢支された駆動スプロケット軸11・11と連動して、該駆動スプロケット軸11・11に固設した駆動スプロケット13・13を駆動している。
また、クローラフレーム12後方にはアイドラ軸の支持軸14の左右端に固設した従動アイドラ15・15を配設して、同一側の駆動スプロケット13と従動アイドラ15とをクローラ16で巻回し、クローラ式走行装置を形成している。
【0012】
該走行装置は、油圧シリンダ72を前記アイドラ軸と操作部Cとの間に介装して、該油圧シリンダ72を操作スイッチを操作することで伸縮動作させ、駆動スプロケット軸11を中心にして本機Aに対して上下揺動可能として除雪部Dのオーガ26の対地高さを調節可能に構成している。
この高さ調節機構は、前記アイドラ軸にフートペダルを設けて、該フートペダルや操作パネル5の除雪高さ調節レバーを操作することで高さ調整を行なうことも可能としている。また、除雪部Dにおけるブロアカバー6の下端には除雪高さ調整板10を配設して、これを接地させている。
【0013】
また、前記油圧シリンダ72の上端と操作部Cとを連結する支持アーム18には、最上昇位置を検知する手段としてリミットスイッチLS3を取付け、油圧シリンダ72が最も縮小した場合に該リミットスイッチLS3が作動するよう構成している。即ち、オーガ26が上下動作範囲の最上部に達するとリミットスイッチLS3が作動するのである。
【0014】
前記本機カバー1内に配設されたエンジンEから前方に突出したカム軸に駆動プーリ23を環設し、該駆動プーリ23の後部を走行駆動プーリ23aに、前部を除雪駆動プーリ23bに形成している。前記エンジンEの下方に配設したHST式変速装置Hから駆動力入力軸であるポンプ軸40が前方に突出し、該ポンプ軸40に環設したHST入力プーリ24と前記走行駆動プーリ23aとをベルトにて連動して駆動力を該HST入力プーリ24に伝えている。
このHST入力プーリ24に伝えられた駆動力は、HST式変速装置Hの後方に突出した出力軸であるモータ軸41から該HST式変速装置Hの後方に配設したミッションケースTに伝達されて、前記ファイナルケース19を介して駆動スプロケット13を駆動している。また前記除雪駆動プーリ23bは、ブロアカバー6から後方に突出したオーガ入力軸25aに環設したオーガプーリ25とベルトによって連結され、オーガ26を駆動している。
【0015】
前記HST入力プーリ24及びオーガプーリ25にはフィンを形成して、これらプーリが回転することで後方に送風可能とし、この回転によって発生させた風をHST式変速装置H及びミッションケースTの熱により温めて操作部まで導くよう構成している。この温風により操作パネル5や各種操作レバー、デッドマンスイッチ36等を温め、各種操作レバーやデッドマンスイッチ36等の凍結による誤動作を防止している。
【0016】
前記HST式変速装置Hの入力軸であるポンプ軸は、出力軸であるモータ軸よりも下方に配設して、前記オーガプーリ25とポンプ軸に外嵌したHST入力プーリ24のボス部24bとがお互いに干渉しないよう構成して、該HST入力プーリ25とオーガプーリ25とを前後方向において接近させて配置することを可能として省スペース化を図り、また除雪機の重量バランスを良好にしている。
【0017】
次に、排雪シュート7の旋回動作を制御する制御回路の構成を図3により説明する。該制御回路は排雪シュート7を旋回させるモータMと、左右旋回スイッチS2・S1と、シュータ自動旋回スイッチBと、リミットスイッチLS1・LS2・LS3と、リレーR1・R2・R3・R4とヒューズFなどとから構成されている。
【0018】
前記リミットスイッチLS1は接点LS1a・LS1bを、リミットスイッチLS2は接点LS2a・LS2bをそれぞれ有しており、リレーR1は接点R1a・R1b及び電磁コイルR1dを、リレーR2は接点R2a・R2b及び電磁コイルR2dを、リレーR3は接点R3b・R3c及び電磁コイルR3dを、リレーR4は接点R4b・R4c及び電磁コイルR4dを有している。
【0019】
また前記リミットスイッチLS1は、排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回した位置に配置して、リミットスイッチLS1がONすると接点LS1aが閉じて接点LS1bが開くように構成し、リミットスイッチLS2は、排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回した位置に配置して、リミットスイッチLS2がONすると、接点LS2aが閉じて接点LS2bが開くように構成している。
尚、リミットスイッチLS3は、オーガ26が上下動作範囲の最上部に達すると作動して接点が閉じるよう構成している。
【0020】
図3の回路図の状態において、例えば左旋回スイッチS2を押すと、リレーR4の電磁コイルR4dに電流が流れて接点R4bは開き、接点R4cは高電位側へ移動する。するとモータMは回転を始め、排雪シュート7は左方向へ旋回動作を開始する。
その後左旋回スイッチS2を押し続けて、旋回シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°の方向まで旋回すると、リミットスイッチLS1がONしてLS1aは閉じ、LS1bは開くので、リレーR4の電磁コイルR4dに電流が流れなくなり、R4bは閉じてR4cは低電位側へ移動して、モータMの回転が停止する。即ち、排雪シュート7は機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回している状態で停止するのである。
【0021】
この状態から排雪シュート7を右方向へ略180°自動旋回させる場合、即ち機体の進行方向に対して右方向に略90°の方向まで旋回させる場合には、まず、シュータ自動旋回スイッチBをONする。その後、操作スイッチを操作して油圧シリンダ72を縮小し、オーガ26を上昇させる。オーガ26が上昇して上下動作範囲の最上部に達すると、リミットスイッチLS3の接点が閉じる。
切換えスイッチKの接点Kaは閉じて接点Kbは開いた状態にあるので、リレーR1の電磁コイルR1dに電流が流れて接点R1a・R1aが閉じて、接点R1bが開く。接点R1aが閉じると電磁コイルR3dに電流が流れて接点R3bは開き、接点R3cは高電位側へ移動する。するとモータMは回転を始め、排雪シュート7は右方向へ旋回動作を開始するのである。
【0022】
尚、シュート旋回部7aにおいて、リミットスイッチLS1とリミットスイッチLS2との間にシーソースイッチからなる切換えスイッチKを設けて、排雪シュート7が旋回動作中に切換えスイッチKが作動されて切換えスイッチKの接点が切換わるよう構成している。即ち、排雪シュート7の右旋回動作中に切換えスイッチKの一方の接点Ka(Kb)が開いて他方の接点Kb(Ka)が閉じるのである。
切換えスイッチKは反転して一側端に至ったときにリミットスイッチがONすることによって、再び反転することを防止するためのものであり、途中で、接点Kaが開いてもリレーR1の自己保持回路によりモータMは回転を続ける。
【0023】
そして排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°まで旋回すると、リミットスイッチLS2のLS2aは閉じてLS2bは開くのでリレー3の電磁コイルR3dに電流が流れなくなり接点R3bは閉じ、接点R3cは低電位側へ移動してモータMの回転が停止するのである。また、リレーR1の電磁コイルR1dに電流が流れなくなり接点R1aが開いて、リレーR1の自己保持状態は解除される。
この場合において、モータMの回転中に誤って左旋回スイッチS2を押したとしても、リレー3の接点R3bは開いているので、モータMが回転を停止したり逆回転することはない。
【0024】
また排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回している状態から左方向へ略180°旋回させる場合も前述の場合と同様に行えばよい。まず、操作スイッチを操作して油圧シリンダ72を縮小し、オーガ26を上昇させる。オーガ26が上昇して上下動作範囲の最上部に達すると、リミットスイッチLS3の接点が閉じる。
切換えスイッチKの接点Kaは開いて接点Kbは閉じた状態にあり、リミットスイッチLS2のLS2aは閉じているのでリレーR2の電磁コイルR2dに電流が流れて接点R2a・R2aが閉じて、接点R2bが開く。接点R2aが閉じると電磁コイルR4dに電流が流れて接点R4bは開き、接点R4cは高電位側へ移動する。すると、モータMは前述の場合とは逆方向に回転を始め、排雪シュート7は左方向へ旋回動作を開始するのである。
排雪シュート7の旋回動作中に、前記スイッチKが切換わり、接点Kaが閉じて接点Kbが開くが、リレーR2の自己保持回路によりモータMは回転を続ける。
【0025】
そして排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°まで旋回すると、リミットスイッチLS1のLS1aは閉じてLS1bは開くのでリレー4の電磁コイルR4dに電流が流れなくなり接点R4bは閉じ、接点R4cは低電位側へ移動してモータMの回転が停止するのである。
また、リレーR2の電磁コイルR2dに電流が流れなくなり接点R2aが開いて、リレーR2の自己保持状態は解除される。
この場合において、モータMの回転中に誤って右旋回スイッチS1を押したとしても、リレー4の接点R4bは開いているので、モータMが回転を停止したり逆回転することはない。
【0026】
また、前記シュータ自動旋回スイッチBとリミットスイッチLS3とを、プッシュボタンにて構成して、該プッシュボタンをONすると排雪シュート7が前述のような自動旋回動作を行ない、プッシュボタンをOFFとすると次のように手動で任意位置に旋回できる。
【0027】
即ち、通常の旋回動作として、排雪シュート7を任意位置から任意位置まで旋回させる際には、右方向の場合はスイッチS1を、左方向の場合はスイッチS2を閉じれば旋回回動して、これらスイッチS1・S2を開けば回動動作を停止させることができる。
このように、排雪シュート7の旋回動作を、シュータ自動旋回スイッチBをONした後にオーガ26を最上昇位置まで上昇させて排雪シュート7の自動反転を行なう自動旋回動作と、スイッチS1・S2を手動操作して排雪シュート7を任意角度旋回させる通常旋回とを、選択切換え可能に構成している。
【0028】
前記スイッチS1・S2を閉じている最中に、例えばスイッチS1を閉じて排雪シュート7を右方向に旋回させている最中に、該排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回すると、リミットスイッチLS2の接点LS2bが開いてリレーR3の電磁弁R3dに電流が流れなくなり接点R3cが低電位側へ移動してモータMの回転が停止するよう構成している。
逆に、スイッチS2を閉じて排雪シュート7を左方向に旋回させている最中に、該排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回すると、リミットスイッチLS1の接点LS1bが開いてリレーR4の電磁弁R4dに電流が流れなくなり接点R4cが低電位側へ移動してモータMの回転が停止するよう構成している。
このように、排雪シュート7が回動可能角度の最大範囲まで旋回した場合に、排雪シュート7が損傷したり、モータMが焼付いたりすることを防止する安全回路を設けている。
【0029】
以上のように構成したので、図4に示すようにリミットスイッチLS1が配置されている側に位置している(機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回している)状態の排雪シュート7を、シュータ自動旋回スイッチをONして、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させるだけで、自動的に旋回を開始してリミットスイッチLS2に当接(右方向へ略180°旋回)した後に自動的に停止させることができた。
逆に機体の進行方向に対してリミットスイッチLS2が配置されている側に位置している(右方向に略90°旋回している)状態の排雪シュート7を、シュータ自動旋回スイッチをONして、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させるだけで、自動的に旋回を開始してリミットスイッチLS1に当接(左方向へ略180°旋回)した後に自動的に停止させることができた。
【0030】
これにより図5に示すように、図面の上下方向に往復移動しながら左方向へ排雪している除雪機において、上方向に走行している除雪機の進行方向を下方向へ反転する回行操作時に、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させれば、自動的に排雪シュート7が右方向へ略180°旋回した後に停止するので、回行操作に専念できて素早く回行でき、かつ回行操作を終えて下方向へ走行すると同時にオーガ26を下降させれば、左方向への排雪が可能となる。よって回行操作及び、該回行操作と同時に行う排雪シュート7の旋回操作が効率的に、また容易で安全に行えることとなった。
【0031】
また、排雪シュート7の自動旋回機構とは別に、手動による任意角度旋回動作を選択して行なえるように構成したので、任意方向へ排雪することが可能となり、多様な排雪作業に対応することができるようになった。
【0032】
排雪シュート7の旋回動作の制御方法として図6のようにも構成できる。即ち、排雪シュート7の回動位置の検知手段として、角度センサーSが排雪シュート7の回動基部に配置されて、排雪シュート7の位置を検出するように配置し、該角度センサSと角度設定器81がコントローラー80と接続されている。
そして、該角度設定器81で任意の角度設定を行えば、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させると、モータMを駆動して設定角度まで排雪シュート7を回動して停止する。或いは、スイッチS1またはS2を押して任意の角度まで排雪シュート7を回動する。そして、回行時にオーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させると、モータMが逆転駆動され、排雪シュート7の角度αが前記角度センサSによって検知され、左右対称位置である角度−α(進行方向を0度とした場合)の位置まで旋回した後に自動的に停止されるのである。但し、角度設定器81の代わりにリミットスイッチの取付位置を変更する構成とすることもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如く、除雪部の排雪シュートをモータ駆動により旋回可能に構成し、前記排雪シュートの旋回部及びオーガの上下動作部にリミットスイッチを配設し、該リミットスイッチ及びモータを制御回路と接続し、オーガが上下動作範囲の最上部に達すると進行方向に対して左右反対位置に排雪シュートを反転させるよう構成したので、除雪作業中における除雪機の進行方向を変更する回行動作時に、回行操作を排雪シュートの旋回操作と同時に行うにもかかわらず、該回行操作に専念できるので素早く回行できるようになった。また、回行操作及び該回行操作と同時に行う排雪シュートの旋回操作が効率的に、また容易で安全に行えることとなった。
【0034】
また、請求項2記載の如く、自動旋回と手動による任意角度旋回を可能とする通常旋回とを選択切換えできるよう構成したので、任意方向へ排雪することが可能となり、多様な排雪作業に対応することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】除雪機の全体側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】排雪シュートの旋回動作制御回路を示す回路図である。
【図4】排雪シュートの旋回動作を示す平面図である。
【図5】除雪機の除雪作業状態を示す図である。
【図6】排雪シュートの旋回動作制御回路の別実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
A 本機
B シュータ自動旋回スイッチ
C 操作部
D 除雪部
E エンジン
K 切換えスイッチ
M モータ
S1 右旋回スイッチ
S2 左旋回スイッチ
R1・R2・R3・R4 リレー
LS1・LS2・LS3 リミットスイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンや走行装置などを設けた本機の前方にオーガ及びブロアを有する除雪部を連設した除雪機の排雪シュートの自動旋回機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンや走行装置などを設けた本機後部に操作部を配設し、該本機前方には除雪部を連設して該除雪部には、排雪シュートを配設し、該排雪シュートの基部にウォームホィールを設け、該ウォームホィールにウォームを噛合させ、該ウォームに旋回レバーと連結して、操作部側方に配置した旋回レバーの回動で排雪シュートの投雪方向を変更できるようにした除雪機は公知となっている。このような除雪機において排雪シュートを旋回させる場合には、操作部に設けた排雪シュート旋回レバーを回動して任意の方向へ排雪シュートを旋回させ、旋回していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述のような旋回操作では、例えば除雪機を往復走行させながら一定方向に排雪する除雪作業を行う場合において、除雪機の進行方向を変更する時には回行操作と同時に排雪シュートを左右反対側に旋回するのであるが、排雪シュートの旋回動作は旋回レバーを回動しなければならず、時間がかかり回行操作に専念できなかった。このため除雪機の回行動作に時間がかかったり、回行操作が難しいものとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。即ち、エンジンや走行装置などを設けた本機後部に操作部を配設し、該本機前方には除雪部を連設した除雪機において、該除雪部の排雪シュートをモータ駆動により旋回可能に構成し、前記排雪シュートの旋回部及びオーガの上下動作部にリミットスイッチを配設し、該リミットスイッチ及びモータを制御回路と接続し、オーガが上下動作範囲の最上部に達すると進行方向に対して左右反対位置に排雪シュートを反転させるよう構成したことである。
【0005】
請求項1記載のシュート自動旋回機構において、前記自動旋回と手動による任意角度に旋回する通常旋回とを選択切換えできるよう構成したことである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は除雪機の全体側面図、図2は同じく平面図、図3は排雪シュートの旋回動作制御回路を示す回路図、図4は排雪シュートの旋回動作を示す平面図、図5は除雪機の除雪作業状態を示す図、図6は排雪シュートの旋回動作制御回路の別実施例を示す回路図である。
【0007】
まず、除雪機について図1、図2により、全体構成から説明する。本機Aの前部には除雪部Dが連設され、該除雪部Dは最前部に雪掻き用のオーガ26を覆うオーガハウジング8を配し、該オーガハウジング8の後部にはブロアを内設するブロアカバー6を連設して該ブロアカバー6の上部より上方に排雪シュート7を突設している。
該排雪シュート7は、旋回回動手段としてモータMのピニオン若しくはウォームとシュート旋回部7aのウォームホィールとが噛合し、該モータMが回転することで旋回可能としており、該排雪シュート7の先端には上下に回動して排雪角度を調節するシュートキャップ7bを設けている。前記シュート旋回部7aには旋回検知手段としてリミットスイッチLS1・LS2を位置調節(または取付位置変更)可能に配設して排雪シュート7が設定角度まで旋回すると、自動的に旋回動作が停止するよう構成している。
【0008】
本機Aは本機カバー1によって覆われ、該本機カバー1内にエンジンEを内蔵して、上部にはボンネット2を配設し、該ボンネット2の前部から排気マフラー3を突出している。また、前記エンジンEの後方にバッテリーVを設置し、側方には排雪シュートの旋回動作を制御するリレーR1・R2・R3・R4などを配設している。
【0009】
本機Aの後部には操作部Cを配設して、該操作部Cには操作パネル5やハンドル4等を配置している。操作パネル5にはアクセルレバー、走行変速レバー、除雪高さ調節スイッチ等が設けられ、シュータ自動旋回スイッチB、右旋回スイッチS1及び左旋回スイッチS2を配設して自動や手動での排雪シュート7の旋回操作を可能としている。
【0010】
また、ハンドル4の左後部にはエンジンストップモータと連動するデッドマンスイッチ36を入切操作するデッドマンレバー20を配設して、除雪機の運転操作はこのデッドマンレバー20をハンドル4とともに握った状態で行い、運転操作中に作業者が転倒などしてハンドル4から手を放すと、エンジンEの動作が停止するよう構成して作業者の危険を防止している。また前記デッドマンスイッチ36は降雪の付着がないように、操作パネル5の下方に配設されていて、誤動作の防止を図っている。
【0011】
前記エンジンEの下方にはHST式変速装置H及びミッションケースTとが配設されて、該ミッションケースTから左右に突出した駆動軸42・42が左右のファイナルケース19・19を介して、クローラフレーム12に枢支された駆動スプロケット軸11・11と連動して、該駆動スプロケット軸11・11に固設した駆動スプロケット13・13を駆動している。
また、クローラフレーム12後方にはアイドラ軸の支持軸14の左右端に固設した従動アイドラ15・15を配設して、同一側の駆動スプロケット13と従動アイドラ15とをクローラ16で巻回し、クローラ式走行装置を形成している。
【0012】
該走行装置は、油圧シリンダ72を前記アイドラ軸と操作部Cとの間に介装して、該油圧シリンダ72を操作スイッチを操作することで伸縮動作させ、駆動スプロケット軸11を中心にして本機Aに対して上下揺動可能として除雪部Dのオーガ26の対地高さを調節可能に構成している。
この高さ調節機構は、前記アイドラ軸にフートペダルを設けて、該フートペダルや操作パネル5の除雪高さ調節レバーを操作することで高さ調整を行なうことも可能としている。また、除雪部Dにおけるブロアカバー6の下端には除雪高さ調整板10を配設して、これを接地させている。
【0013】
また、前記油圧シリンダ72の上端と操作部Cとを連結する支持アーム18には、最上昇位置を検知する手段としてリミットスイッチLS3を取付け、油圧シリンダ72が最も縮小した場合に該リミットスイッチLS3が作動するよう構成している。即ち、オーガ26が上下動作範囲の最上部に達するとリミットスイッチLS3が作動するのである。
【0014】
前記本機カバー1内に配設されたエンジンEから前方に突出したカム軸に駆動プーリ23を環設し、該駆動プーリ23の後部を走行駆動プーリ23aに、前部を除雪駆動プーリ23bに形成している。前記エンジンEの下方に配設したHST式変速装置Hから駆動力入力軸であるポンプ軸40が前方に突出し、該ポンプ軸40に環設したHST入力プーリ24と前記走行駆動プーリ23aとをベルトにて連動して駆動力を該HST入力プーリ24に伝えている。
このHST入力プーリ24に伝えられた駆動力は、HST式変速装置Hの後方に突出した出力軸であるモータ軸41から該HST式変速装置Hの後方に配設したミッションケースTに伝達されて、前記ファイナルケース19を介して駆動スプロケット13を駆動している。また前記除雪駆動プーリ23bは、ブロアカバー6から後方に突出したオーガ入力軸25aに環設したオーガプーリ25とベルトによって連結され、オーガ26を駆動している。
【0015】
前記HST入力プーリ24及びオーガプーリ25にはフィンを形成して、これらプーリが回転することで後方に送風可能とし、この回転によって発生させた風をHST式変速装置H及びミッションケースTの熱により温めて操作部まで導くよう構成している。この温風により操作パネル5や各種操作レバー、デッドマンスイッチ36等を温め、各種操作レバーやデッドマンスイッチ36等の凍結による誤動作を防止している。
【0016】
前記HST式変速装置Hの入力軸であるポンプ軸は、出力軸であるモータ軸よりも下方に配設して、前記オーガプーリ25とポンプ軸に外嵌したHST入力プーリ24のボス部24bとがお互いに干渉しないよう構成して、該HST入力プーリ25とオーガプーリ25とを前後方向において接近させて配置することを可能として省スペース化を図り、また除雪機の重量バランスを良好にしている。
【0017】
次に、排雪シュート7の旋回動作を制御する制御回路の構成を図3により説明する。該制御回路は排雪シュート7を旋回させるモータMと、左右旋回スイッチS2・S1と、シュータ自動旋回スイッチBと、リミットスイッチLS1・LS2・LS3と、リレーR1・R2・R3・R4とヒューズFなどとから構成されている。
【0018】
前記リミットスイッチLS1は接点LS1a・LS1bを、リミットスイッチLS2は接点LS2a・LS2bをそれぞれ有しており、リレーR1は接点R1a・R1b及び電磁コイルR1dを、リレーR2は接点R2a・R2b及び電磁コイルR2dを、リレーR3は接点R3b・R3c及び電磁コイルR3dを、リレーR4は接点R4b・R4c及び電磁コイルR4dを有している。
【0019】
また前記リミットスイッチLS1は、排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回した位置に配置して、リミットスイッチLS1がONすると接点LS1aが閉じて接点LS1bが開くように構成し、リミットスイッチLS2は、排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回した位置に配置して、リミットスイッチLS2がONすると、接点LS2aが閉じて接点LS2bが開くように構成している。
尚、リミットスイッチLS3は、オーガ26が上下動作範囲の最上部に達すると作動して接点が閉じるよう構成している。
【0020】
図3の回路図の状態において、例えば左旋回スイッチS2を押すと、リレーR4の電磁コイルR4dに電流が流れて接点R4bは開き、接点R4cは高電位側へ移動する。するとモータMは回転を始め、排雪シュート7は左方向へ旋回動作を開始する。
その後左旋回スイッチS2を押し続けて、旋回シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°の方向まで旋回すると、リミットスイッチLS1がONしてLS1aは閉じ、LS1bは開くので、リレーR4の電磁コイルR4dに電流が流れなくなり、R4bは閉じてR4cは低電位側へ移動して、モータMの回転が停止する。即ち、排雪シュート7は機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回している状態で停止するのである。
【0021】
この状態から排雪シュート7を右方向へ略180°自動旋回させる場合、即ち機体の進行方向に対して右方向に略90°の方向まで旋回させる場合には、まず、シュータ自動旋回スイッチBをONする。その後、操作スイッチを操作して油圧シリンダ72を縮小し、オーガ26を上昇させる。オーガ26が上昇して上下動作範囲の最上部に達すると、リミットスイッチLS3の接点が閉じる。
切換えスイッチKの接点Kaは閉じて接点Kbは開いた状態にあるので、リレーR1の電磁コイルR1dに電流が流れて接点R1a・R1aが閉じて、接点R1bが開く。接点R1aが閉じると電磁コイルR3dに電流が流れて接点R3bは開き、接点R3cは高電位側へ移動する。するとモータMは回転を始め、排雪シュート7は右方向へ旋回動作を開始するのである。
【0022】
尚、シュート旋回部7aにおいて、リミットスイッチLS1とリミットスイッチLS2との間にシーソースイッチからなる切換えスイッチKを設けて、排雪シュート7が旋回動作中に切換えスイッチKが作動されて切換えスイッチKの接点が切換わるよう構成している。即ち、排雪シュート7の右旋回動作中に切換えスイッチKの一方の接点Ka(Kb)が開いて他方の接点Kb(Ka)が閉じるのである。
切換えスイッチKは反転して一側端に至ったときにリミットスイッチがONすることによって、再び反転することを防止するためのものであり、途中で、接点Kaが開いてもリレーR1の自己保持回路によりモータMは回転を続ける。
【0023】
そして排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°まで旋回すると、リミットスイッチLS2のLS2aは閉じてLS2bは開くのでリレー3の電磁コイルR3dに電流が流れなくなり接点R3bは閉じ、接点R3cは低電位側へ移動してモータMの回転が停止するのである。また、リレーR1の電磁コイルR1dに電流が流れなくなり接点R1aが開いて、リレーR1の自己保持状態は解除される。
この場合において、モータMの回転中に誤って左旋回スイッチS2を押したとしても、リレー3の接点R3bは開いているので、モータMが回転を停止したり逆回転することはない。
【0024】
また排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回している状態から左方向へ略180°旋回させる場合も前述の場合と同様に行えばよい。まず、操作スイッチを操作して油圧シリンダ72を縮小し、オーガ26を上昇させる。オーガ26が上昇して上下動作範囲の最上部に達すると、リミットスイッチLS3の接点が閉じる。
切換えスイッチKの接点Kaは開いて接点Kbは閉じた状態にあり、リミットスイッチLS2のLS2aは閉じているのでリレーR2の電磁コイルR2dに電流が流れて接点R2a・R2aが閉じて、接点R2bが開く。接点R2aが閉じると電磁コイルR4dに電流が流れて接点R4bは開き、接点R4cは高電位側へ移動する。すると、モータMは前述の場合とは逆方向に回転を始め、排雪シュート7は左方向へ旋回動作を開始するのである。
排雪シュート7の旋回動作中に、前記スイッチKが切換わり、接点Kaが閉じて接点Kbが開くが、リレーR2の自己保持回路によりモータMは回転を続ける。
【0025】
そして排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°まで旋回すると、リミットスイッチLS1のLS1aは閉じてLS1bは開くのでリレー4の電磁コイルR4dに電流が流れなくなり接点R4bは閉じ、接点R4cは低電位側へ移動してモータMの回転が停止するのである。
また、リレーR2の電磁コイルR2dに電流が流れなくなり接点R2aが開いて、リレーR2の自己保持状態は解除される。
この場合において、モータMの回転中に誤って右旋回スイッチS1を押したとしても、リレー4の接点R4bは開いているので、モータMが回転を停止したり逆回転することはない。
【0026】
また、前記シュータ自動旋回スイッチBとリミットスイッチLS3とを、プッシュボタンにて構成して、該プッシュボタンをONすると排雪シュート7が前述のような自動旋回動作を行ない、プッシュボタンをOFFとすると次のように手動で任意位置に旋回できる。
【0027】
即ち、通常の旋回動作として、排雪シュート7を任意位置から任意位置まで旋回させる際には、右方向の場合はスイッチS1を、左方向の場合はスイッチS2を閉じれば旋回回動して、これらスイッチS1・S2を開けば回動動作を停止させることができる。
このように、排雪シュート7の旋回動作を、シュータ自動旋回スイッチBをONした後にオーガ26を最上昇位置まで上昇させて排雪シュート7の自動反転を行なう自動旋回動作と、スイッチS1・S2を手動操作して排雪シュート7を任意角度旋回させる通常旋回とを、選択切換え可能に構成している。
【0028】
前記スイッチS1・S2を閉じている最中に、例えばスイッチS1を閉じて排雪シュート7を右方向に旋回させている最中に、該排雪シュート7が機体の進行方向に対して右方向に略90°旋回すると、リミットスイッチLS2の接点LS2bが開いてリレーR3の電磁弁R3dに電流が流れなくなり接点R3cが低電位側へ移動してモータMの回転が停止するよう構成している。
逆に、スイッチS2を閉じて排雪シュート7を左方向に旋回させている最中に、該排雪シュート7が機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回すると、リミットスイッチLS1の接点LS1bが開いてリレーR4の電磁弁R4dに電流が流れなくなり接点R4cが低電位側へ移動してモータMの回転が停止するよう構成している。
このように、排雪シュート7が回動可能角度の最大範囲まで旋回した場合に、排雪シュート7が損傷したり、モータMが焼付いたりすることを防止する安全回路を設けている。
【0029】
以上のように構成したので、図4に示すようにリミットスイッチLS1が配置されている側に位置している(機体の進行方向に対して左方向に略90°旋回している)状態の排雪シュート7を、シュータ自動旋回スイッチをONして、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させるだけで、自動的に旋回を開始してリミットスイッチLS2に当接(右方向へ略180°旋回)した後に自動的に停止させることができた。
逆に機体の進行方向に対してリミットスイッチLS2が配置されている側に位置している(右方向に略90°旋回している)状態の排雪シュート7を、シュータ自動旋回スイッチをONして、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させるだけで、自動的に旋回を開始してリミットスイッチLS1に当接(左方向へ略180°旋回)した後に自動的に停止させることができた。
【0030】
これにより図5に示すように、図面の上下方向に往復移動しながら左方向へ排雪している除雪機において、上方向に走行している除雪機の進行方向を下方向へ反転する回行操作時に、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させれば、自動的に排雪シュート7が右方向へ略180°旋回した後に停止するので、回行操作に専念できて素早く回行でき、かつ回行操作を終えて下方向へ走行すると同時にオーガ26を下降させれば、左方向への排雪が可能となる。よって回行操作及び、該回行操作と同時に行う排雪シュート7の旋回操作が効率的に、また容易で安全に行えることとなった。
【0031】
また、排雪シュート7の自動旋回機構とは別に、手動による任意角度旋回動作を選択して行なえるように構成したので、任意方向へ排雪することが可能となり、多様な排雪作業に対応することができるようになった。
【0032】
排雪シュート7の旋回動作の制御方法として図6のようにも構成できる。即ち、排雪シュート7の回動位置の検知手段として、角度センサーSが排雪シュート7の回動基部に配置されて、排雪シュート7の位置を検出するように配置し、該角度センサSと角度設定器81がコントローラー80と接続されている。
そして、該角度設定器81で任意の角度設定を行えば、オーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させると、モータMを駆動して設定角度まで排雪シュート7を回動して停止する。或いは、スイッチS1またはS2を押して任意の角度まで排雪シュート7を回動する。そして、回行時にオーガ26を上下動作範囲の最上部まで上昇させると、モータMが逆転駆動され、排雪シュート7の角度αが前記角度センサSによって検知され、左右対称位置である角度−α(進行方向を0度とした場合)の位置まで旋回した後に自動的に停止されるのである。但し、角度設定器81の代わりにリミットスイッチの取付位置を変更する構成とすることもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如く、除雪部の排雪シュートをモータ駆動により旋回可能に構成し、前記排雪シュートの旋回部及びオーガの上下動作部にリミットスイッチを配設し、該リミットスイッチ及びモータを制御回路と接続し、オーガが上下動作範囲の最上部に達すると進行方向に対して左右反対位置に排雪シュートを反転させるよう構成したので、除雪作業中における除雪機の進行方向を変更する回行動作時に、回行操作を排雪シュートの旋回操作と同時に行うにもかかわらず、該回行操作に専念できるので素早く回行できるようになった。また、回行操作及び該回行操作と同時に行う排雪シュートの旋回操作が効率的に、また容易で安全に行えることとなった。
【0034】
また、請求項2記載の如く、自動旋回と手動による任意角度旋回を可能とする通常旋回とを選択切換えできるよう構成したので、任意方向へ排雪することが可能となり、多様な排雪作業に対応することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】除雪機の全体側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】排雪シュートの旋回動作制御回路を示す回路図である。
【図4】排雪シュートの旋回動作を示す平面図である。
【図5】除雪機の除雪作業状態を示す図である。
【図6】排雪シュートの旋回動作制御回路の別実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
A 本機
B シュータ自動旋回スイッチ
C 操作部
D 除雪部
E エンジン
K 切換えスイッチ
M モータ
S1 右旋回スイッチ
S2 左旋回スイッチ
R1・R2・R3・R4 リレー
LS1・LS2・LS3 リミットスイッチ
Claims (2)
- エンジンや走行装置などを設けた本機後部に操作部を配設し、該本機前方には除雪部を連設した除雪機において、該除雪部の排雪シュートに旋回回動手段を設け、該排雪シュートの旋回部及びオーガの昇降部にそれぞれ検知手段を配設し、該検知手段及び旋回回動手段を制御回路と接続し、オーガが最上昇位置に達すると進行方向に対して左右反対位置に排雪シュートを反転させるよう構成したことを特徴とするシュート自動旋回機構。
- 請求項1記載のシュート自動旋回機構において、前記自動旋回と手動による任意角度旋回を、選択切換可能に構成したことを特徴とするシュート自動旋回機構。
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