JP3750287B2 - 蓄熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱装置に係り、特に、夜間に蓄えた温熱または冷熱を電力需要の大きな昼間に用いて電力のピークカットを行う用途に適した蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力のピークカット等を目的に、安価な深夜電力を用いて夜間に蓄熱を行い、この蓄熱を昼間の冷暖房に用いる蓄熱装置を備えた空気調和装置が用いられている。
【0003】
そのような蓄熱装置として、夜間に氷を生成及び貯留し、この氷を冷熱源として昼間の冷房に利用する氷蓄熱式空気調和装置が開発されている。
【0004】
例えば、特開平5−118690号公報に開示されているような空気調和装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び蒸発器を冷媒配管によって順次接続して成る熱源側冷媒回路と、この蒸発器と並列に設けられた蓄熱用熱交換器とを備えている。蓄熱用熱交換器は、蓄熱槽に蓄えられた水に浸漬されるように設置されている。
【0005】
上記空気調和装置では、夜間に行う製氷動作においては、蓄熱用熱交換器で冷媒を蒸発させ、蓄熱槽の水を冷却して氷化する。一方、昼間の冷房運転時には、蓄熱槽内の水を取り出し、冷房のための冷熱源として利用する。
【0006】
その結果、蓄熱槽内の氷の冷熱分だけ消費電力を低減でき、ピークカット運転が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような空気調和装置では、蓄熱槽を設置するために大きなスペースが必要となる。そのため、空気調和装置の小型化を図ることが困難であった。
【0008】
また、氷は固体であるために伝熱特性が悪く、単位時間あたりに利用できる冷熱量が小さかった。つまり、冷熱の取り出しが容易ではなかった。そのため、蓄熱槽から外部に放出される冷熱量が多く、熱損失が大きかった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、蓄熱槽を小型化するとともに、蓄熱の取り出しを容易にして熱損失を低減することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、いわゆる吸収式の冷凍サイクルを応用して蓄熱を行うこととした。つまり、吸収溶液から冷媒を蒸発させて吸収溶液の濃度を高めるとともに、冷媒を冷媒タンク(2) に貯留することにより、蓄熱を行うこととした。
【0011】
具体的には、請求項1に記載の発明は、吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク(5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器(4) 、冷媒を相変化させる熱交換器(3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク(2) が順に接続されて成る冷媒回路(32)と、上記吸収溶液タンク (5) 内の吸収溶液を上記吸収器 (4) に搬送する溶液ポンプ (7) と、上記熱交換器 (3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク (2) に搬送する冷媒ポンプ (6) とを備え、上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器(3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク(2) に貯留することにより蓄熱運転を行うこととしたものである。
【0012】
上記発明特定事項により、蓄熱運転時には、吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液中の液冷媒が蒸発する。蒸発した冷媒蒸気は熱交換器(3) において冷却されて凝縮する。凝縮した液冷媒は、冷媒ポンプ (6) によって、冷媒タンク(2) に容易かつ確実に搬送されて貯留される。その結果、吸収溶液タンク(5) の吸収溶液は濃溶液となる一方、冷媒は冷媒タンク(2) に貯留されることにより、蓄熱が行われる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蓄熱装置において、吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液を吸収器(4) に供給し、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を該吸収器(4) 内の濃溶液で吸収して該熱交換器(3) 内を減圧するとともに、冷媒タンク(2) から液冷媒を熱交換器(3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器(3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行うこととしたものである。
【0014】
上記発明特定事項により、冷蓄熱利用運転時には、吸収溶液タンク(5) の濃溶液が、溶液ポンプ (7) によって、吸収器(4) に容易かつ確実に搬送され、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気が吸収器(4) の濃溶液に吸収される。この吸収動作により熱交換器(3) 内は低圧に維持され、冷媒タンク(2) から熱交換器(3) に供給される冷媒の蒸発が円滑に行われる。その結果、冷媒の蒸発潜熱が冷熱源として利用され、放冷熱が行われる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の蓄熱装置において、冷媒タンク(2) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行うこととしたものである。
【0016】
上記発明特定事項により、温蓄熱利用運転時には、冷媒タンク(2) の液冷媒が吸収溶液タンク(5) の濃溶液に吸収され、希釈熱が発生する。その結果、この希釈熱が温熱源として利用され、放熱が行われる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の蓄熱装置において、吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液を吸収器(4) に供給し、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を該吸収器(4) 内の濃溶液で吸収して該熱交換器(3) 内を減圧するとともに、冷媒タンク(2) から液冷媒を熱交換器(3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器(3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行う一方、冷媒タンク(2) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行うこととしたものである。
【0018】
上記発明特定事項により、冷蓄熱利用運転時には、吸収溶液タンク(5) の濃溶液が吸収器(4) に供給され、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気が吸収器(4) の濃溶液に吸収される。この吸収動作により熱交換器(3) 内は低圧に維持され、冷媒タンク(2) から熱交換器(3) に供給される冷媒の蒸発が円滑に行われる。その結果、冷媒の蒸発潜熱が冷熱源として利用され、放冷熱が行われる。一方、温蓄熱利用運転時には、冷媒タンク(2) の液冷媒が吸収溶液タンク(5) の濃溶液に吸収され、希釈熱が発生する。その結果、この希釈熱が温熱源として利用され、放熱が行われる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項2または4に記載の蓄熱装置において、吸収溶液タンク(5) には、蓄熱運転時に該吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を加熱する加熱手段(24)が設けられ、熱交換器(3) には、蓄熱運転時に該熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を冷却して凝縮させる一方、冷蓄熱利用運転時に該熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させて該冷媒の蒸発潜熱を回収する補助熱交換コイル(22)が設けられていることとしたものである。
【0020】
上記発明特定事項により、蓄熱運転時に、加熱手段(24)が吸収溶液を加熱することにより、吸収溶液中の冷媒の蒸発が円滑かつ確実に行われる。また、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気は、補助熱交換コイル(22)によって冷却されるので、冷媒の凝縮が円滑かつ確実に行われる。冷蓄熱利用運転時には、補助熱交換コイル(22)を介して冷媒の蒸発潜熱が回収されるので、蓄熱の回収が容易に行われる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の蓄熱装置において、冷媒は水であり、吸収溶液はリチウムブロマイドであることとした。
【0022】
上記発明特定事項により、蒸発潜熱の大きい水が冷媒として用いられ、従来の氷蓄熱装置よりも高性能な蓄熱装置が得られる。
【0023】
請求項7に記載の発明は、請求項1、2または4のいずれか一つに記載の蓄熱装置において、吸収器(4) は空気熱交換器で構成されていることとした。
【0024】
上記発明特定事項により、吸収器(4) を冷却する冷却熱源が不要となり、蓄熱装置(1) がより小型化される。
【0025】
請求項8に記載の発明は、吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留することにより蓄熱運転を行い、上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液を上記吸収器 (4) に供給し、上記熱交換器 (3) 内の冷媒蒸気を上記吸収器 (4) 内の濃溶液で吸収して上記熱交換器 (3) 内を減圧するとともに、上記冷媒タンク (2) から液冷媒を上記熱交換器 (3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器 (3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行う一方、上記吸収器(4) は、鉛直方向に延びる空気熱交換器から成り、上記吸収溶液タンク(5) は、上記吸収器(4) の下部側方に配置され、液配管(12)と該液配管(12)の上方に設けられたガス配管(11)とを通じて該吸収器(4) と連通し、上記熱交換器(3) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記吸収溶液タンク(5) の上方に配置され、ガス配管(10)を通じて該吸収器(4) と連通し、上記冷媒タンク(2) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記熱交換器(3) の上方に配置され、開閉弁(SV1) が設けられた液供給配管(15)を通じて該熱交換器(3) と連通し、上記冷蓄熱利用運転時に上記吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を上記吸収器(4) に供給する溶液ポンプ(7) を備え、上流側開口が該吸収溶液タンク(5) 内に貯留された吸収溶液に臨み、下流側開口が該吸収器(4) の上部に臨んでいる溶液配管(13)と、上記蓄熱運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク(2) に搬送する冷媒ポンプ(6) を備え、該熱交換器(3) と該冷媒タンク(2) とを連通する搬送配管(14)と、上記吸収器(4) に冷却空気を供給する送風機(8)とを備えていることとしたものである。
【0026】
請求項9に記載の発明は、吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留することにより蓄熱運転を行い、上記冷媒タンク (2) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う一方、上記温蓄熱利用運転時に熱交換器(3) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) の吸収溶液に供給する液配管(44)を備えていることとしたものである。
【0027】
請求項10に記載の発明は、吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留することにより蓄熱運転を行い、上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液を上記吸収器 (4) に供給し、上記熱交換器 (3) 内の冷媒蒸気を上記吸収器 (4) 内の濃溶液で吸収して上記熱交換器 (3) 内を減圧するとともに、上記冷媒タンク (2) から液冷媒を上記熱交換器 (3) に供給し、該液冷媒を上記熱交換器 (3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行い、上記冷媒タンク (2) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) に供給し、該液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う一方、上記吸収器(4) は、鉛直方向に延びる空気熱交換器から成り、上記吸収溶液タンク(5) は、上記吸収器(4) の下部側方に配置され、液配管(12)と該液配管(12)の上方に設けられたガス配管(11)とを通じて該吸収器(4) と連通し、上記熱交換器(3) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記吸収溶液タンク(5) の上方に配置され、ガス配管(10)を通じて該吸収器(4) と連通し、上記冷媒タンク(2) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記熱交換器(3) の上方に配置され、開閉弁(SV1) が設けられた液供給配管(15)を通じて該熱交換器(3) と連通し、上記冷蓄熱利用運転時に上記吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を上記吸収器(4) に供給する溶液ポンプ(7) を備え、上流側開口が該吸収溶液タンク(5) 内に貯留された吸収溶液に臨み、下流側開口が該吸収器(4) の上部に臨んでいる溶液配管(13)と、上記蓄熱運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク(2) に搬送する冷媒ポンプ(6) を備え、該熱交換器(3) と該冷媒タンク(2) とを連通する搬送配管(14)と、上記吸収器(4) に冷却空気を供給する送風機(8)と、上記温蓄熱利用運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク(5) の吸収溶液に供給する液配管(44)とを備えていることとしたものである。
【0028】
上記請求項8〜10の各発明特定事項により、具体的な構成により、小型かつ高性能な蓄熱装置(1,1a)が得られることになる。
【0029】
請求項11に記載の発明は、請求項2または8に記載の蓄熱装置において、圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23)、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、及び利用側熱交換器(25)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、上記冷蓄熱利用運転時には、上記補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記利用側熱交換器(25)で蒸発させることとしたものである。
【0030】
上記発明特定事項により、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には冷蓄熱を利用する装置が得られる。冷蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路(34)の利用側冷媒を冷蓄熱で凝縮させるので、圧縮機(21)の負荷が減少し、COPが向上する。そのため、小型かつ高性能な蓄熱式冷凍装置等が得られることになる。
【0031】
請求項12に記載の発明は、請求項2または8に記載の蓄熱装置において、圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23)、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、利用側熱交換器(25)、及び熱源側熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、上記冷蓄熱利用運転時には、上記熱源側熱交換器(27)で利用側冷媒を凝縮させ、補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより該利用側冷媒を過冷却し、過冷却した該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記利用側熱交換器(25)で蒸発させることとしたものである。
【0032】
上記発明特定事項により、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には冷蓄熱を利用する冷凍装置が得られる。冷蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路(34)の利用側冷媒を熱源側熱交換器(27)で凝縮させた後、冷蓄熱で過冷却させるので、冷蓄熱が長時間にわたって活用される。その結果、COPの大きな運転が長時間行われる。そのため、小型かつ高性能な蓄熱式冷凍装置等が得られることになる。
【0033】
請求項13に記載の発明は、請求項3または9に記載の蓄熱装置において、圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23,43) 、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、室内熱交換器(25)、及び室外熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、上記温蓄熱利用運転時には、上記室内熱交換器(25)で利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(43)で減圧し、上記再生用熱交換器(24)を介して上記吸収溶液タンク(5) 内で発生する吸収溶液の希釈熱によって該利用側冷媒を加熱し、加熱された該利用側冷媒を上記室外熱交換器(27)に流通させることにより該室外熱交換器(27)のデフロストを行うこととしたものである。
【0034】
上記発明特定事項により、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、温蓄熱利用運転時には温蓄熱を利用する装置が得られる。温蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路(34)の利用側冷媒を室内熱交換器(25)で凝縮させた後、温蓄熱で加熱するので、暖房運転を中断することなく室外熱交換器(27)のデフロストが行われる。
【0035】
請求項14に記載の発明は、請求項4または10に記載の蓄熱装置において、圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23,43) 、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、室内熱交換器(25)、及び室外熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化し、上記冷蓄熱利用運転時には、上記補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記室内熱交換器(25)で蒸発させる一方、上記温蓄熱利用運転時には、上記室内熱交換器(25)で利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(43)で減圧し、上記再生用熱交換器(24)を介して上記吸収溶液タンク(5) 内で発生する吸収溶液の希釈熱によって該利用側冷媒を加熱し、加熱された該利用側冷媒を上記室外熱交換器(27)に流通させることにより該室外熱交換器(27)のデフロストを行うこととしたものである。
【0036】
上記発明特定事項により、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には当該蓄熱を冷熱源として利用し、温蓄熱利用運転時には当該蓄熱を温熱源として利用する蓄熱式冷凍装置等が得られる。
【0037】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
−空気調和装置(51)の構成−
図1に示すように、実施形態1に係る冷凍装置は蓄熱式空気調和装置(51)であって、蓄熱装置(1) を備えるとともに、主回路(30)、蓄熱回路(31)及び補助回路(33)から成る利用側冷媒回路(34)を備えている。まず、蓄熱装置(1) の構成を説明し、その後に利用側冷媒回路(34)の構成を説明する。
【0039】
−蓄熱装置(1) の構成−
蓄熱装置(1) は、吸収溶液タンク(5) 、吸収器(4) 、熱交換器としての蒸発器(3) 、及び冷媒タンク(2) が順に接続された蓄熱冷媒回路(32)を備えている。蓄熱冷媒回路(32)には、冷媒としての水と、冷媒を吸収する吸収溶液としてのリチウムブロマイド(LiBr)水溶液が充填されている。蓄熱冷媒回路(32)は、蓄熱ユニット(9) に収納されている。
【0040】
吸収器(4) は、いわゆる空冷式の熱交換器、つまり空気熱交換器で構成されている。この吸収器(4) は、蓄熱ユニット(9) 内の側部に、鉛直方向に延びるように立設されている。
【0041】
吸収溶液タンク(5) は、その底部に吸収溶液を貯留するように、密閉型のタンクで構成されている。この吸収溶液タンク(5) 内には、後述する利用側冷媒回路(34)の再生用熱交換器(24)が吸収溶液に浸漬するように配設されている。吸収溶液タンク(5) は吸収器(4) の下部側方に配置されている。つまり、蓄熱ユニット(9) の底部に、吸収器(4) と隣り合うように配設されている。そして、吸収溶液タンク(5) の上部及び下部は、それぞれガス配管(11)及び液配管(12)を介して吸収器(4) と連通している。また、吸収溶液タンク(5) と吸収器(4) とは、溶液配管(13)によっても接続されている。溶液配管(13)は、吸収溶液タンク(5) の吸収溶液を吸収器(4) の上部から散布するため配管である。この溶液配管(13)には、溶液搬送手段たる溶液ポンプ(7) が設けられている。溶液配管(13)の上流側開口は吸収溶液タンク(5) 内に貯留された吸収溶液に臨み、下流側開口は吸収器(4) の上部に臨んでいる。
【0042】
蒸発器(3) は、吸収器(4) の側方に配置されると共に吸収溶液タンク(5) の上方に配置されている。蒸発器(3) は、その底部に水を貯留するように密閉型のタンクで構成され、その内部には、後述する利用側冷媒回路(34)の補助熱交換コイル(22)が設けられている。蒸発器(3) と吸収器(4) とは、ガス配管(10)を通じて連通されている。
【0043】
冷媒タンク(2) は、水を貯留するためのタンクであり、吸収器(4) の側方に配置されると共に、蒸発器(3) の上方に配設されている。冷媒タンク(2) と蒸発器(3) とは、互いに並列に設けられた搬送配管(14)及び供給配管(15)を介して接続されている。この搬送配管(14)は、蒸発器(3) 内に貯留された水を冷媒タンク(2) に汲み上げるための配管であり、供給配管(15)は、冷媒タンク(2) 内の水を蒸発器(3) 内に供給するための配管である。搬送配管(14)には冷媒ポンプとしての水ポンプ(6) が設けられ、供給配管(15)には第1電磁弁(SV1) が設けられている。
【0044】
蓄熱ユニット(9) の上部、すなわち吸収器(4) の上方には、吸収器(4) に冷却空気を供給する送風機(8) が設置されている。
【0045】
以上が蓄熱装置(1) の構成である。
【0046】
−利用側冷媒回路(34)の構成−
利用側冷媒回路(34)は、フロン冷媒が循環する冷媒回路であり、本実施形態ではR22が充填されている。
【0047】
主回路(30)は、圧縮機(21)、補助熱交換コイル(22)、減圧機構たる膨張弁(23)、及び利用側熱交換器たる室内熱交換器(25)が順に接続されて構成されている。圧縮機(21)の吐出側と補助熱交換コイル(22)との間には第2電磁弁(SV2) が、室内熱交換器(25)と圧縮機(21)の吸入側との間には第3電磁弁(SV3) が設けられている。
【0048】
蓄熱回路(31)は、上流端が圧縮機(21)と第2電磁弁(SV2) との間に接続され、下流端が膨張弁(23)と室内熱交換器(25)との間に接続されている。蓄熱回路(31)には、上流端から順に、第4電磁弁(SV4) と、吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液に浸漬するように設置された再生用熱交換器(24)とが設けられている。
【0049】
補助回路(33)は、上流端が主回路(30)の第2電磁弁(SV2) と補助熱交換コイル(22)との間に接続され、下流端が圧縮機(21)の吸入側と第3電磁弁(SV3) との間に接続されている。この補助回路(33)には、上流端から順に、第5電磁弁(SV5) 、熱源側熱交換器たる室外熱交換器(27)、及び第6電磁弁(SV6) が設けられている。
【0050】
室内熱交換器(25)及び室外熱交換器(27)はいずれも空気熱交換器である。室内熱交換器(25)に対しては室内送風機(26)が、室外熱交換器(27)に対しては室外送風機(28)が設けられている。
【0051】
圧縮機(21)、膨張弁(23)、室外熱交換器(27)、及び室外送風機(28)は、室外ユニット(42)に収納されている。室内熱交換器(25)及び室内送風機(26)は、室内ユニット(41)に収納されている。
【0052】
以上が利用側冷媒回路(34)の構成である。
【0053】
−空気調和装置(51)の動作−
次に、空気調和装置(51)の動作を説明する。本空気調和装置(51)では、以下の蓄熱運転または蓄熱利用冷房運転のいずれかを選択的に行う。
【0054】
−蓄熱運転−
蓄熱運転では、利用側冷媒回路(34)にあっては、圧縮機(21)を起動し、膨張弁(23)の開度を運転状態に応じて所定開度に設定する。また、第4電磁弁(SV4) 、第5電磁弁(SV5) 及び第6電磁弁(SV6) を開状態に設定する一方、第2電磁弁(SV2) 及び第3電磁弁(SV3) を閉状態に設定する。このような状態にすることにより、冷媒は図2に実線矢印で示すように循環する。
【0055】
つまり、圧縮機(21)から吐出された高温のガス冷媒は、再生用熱交換器(24)で凝縮し、吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱する。再生用熱交換器(24)を流出した冷媒は、膨張弁(23)で減圧され、低圧の二相冷媒となる。この低圧の冷媒は補助熱交換コイル(22)で蒸発し、蒸発器(3) 内の水蒸気から熱を奪って、この水蒸気を凝縮させて液化する。補助熱交換コイル(22)を流出した冷媒は、室外熱交換器(27)で室外空気と熱交換を行って所定の過熱度をもったガス冷媒となった後、圧縮機(21)に吸入される。
【0056】
一方、蓄熱装置(1) においては、水ポンプ(6) を起動し、溶液ポンプ(7) は停止させておく。また、第1電磁弁(SV1) を閉状態に設定する。
【0057】
吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液は再生用熱交換器(24)で加熱され、稀溶液中の水分が蒸発して水蒸気となり、ガス配管(11)を通じて吸収器(4) に向かって流出する。この水蒸気は、吸収器(4) を上向きに流れ、ガス配管(10)を通じて蒸発器(3) に吸引される。ここで、蒸発器(3) 内は補助熱交換コイル(22)で冷却されており、圧力が低くなっている。従って、吸収器(4) を流れる水蒸気は、吸収器(4) と蒸発器(3) との圧力差によって、蒸発器(3) に吸い込まれることになる。水蒸気は、蒸発器(3) において、補助熱交換コイル(22)で冷却され、凝縮して水になる。この水は蒸発器(3) の底部に貯まり、水ポンプ(6) で冷媒タンク(2) に汲み上げられる。
【0058】
以上のようにして、水ポンプ(6) に水が貯留されるとともに、吸収溶液タンク(5) 内の溶液の濃度が高まり、蓄熱が行われる。
【0059】
−蓄熱利用冷房運転−
次に、上記蓄熱運転で蓄えた熱を冷房運転に利用する蓄熱利用冷房運転を説明する。
【0060】
蓄熱装置(1) においては、水ポンプ(6) を停止し、溶液ポンプ(7) を起動する。また、第1電磁弁(SV1) を開状態に設定する。
【0061】
吸収溶液タンク(5) に貯留した濃溶液は溶液ポンプ(7) によって吸収器(4) に搬送され、上方から吸収器(4) に散布される。この濃溶液は吸収器(4) を下に向かって流れる。
【0062】
一方、冷媒タンク(2) の水は、供給配管(15)を通じて蒸発器(3) に供給され、補助熱交換コイル(22)で加熱されて蒸発する。蒸発した水蒸気は、ガス配管(10)を通じて吸収器(4) に吸引され、濃溶液に吸収される。このような吸収動作により、蒸発器(3) 内は低圧に維持され、水の蒸発が円滑に行われる。つまり、比較的低い温度で水が蒸発し、その結果、低温下で水の潜熱が取り出される。
【0063】
吸収器(4) の濃溶液は水蒸気を吸収して稀溶液となり、吸収器(4) の底部から液配管(12)を通じて吸収溶液タンク(5) に流入する。吸収溶液タンク(5) に流入した稀溶液は、濃溶液と混合し、再び溶液ポンプ(7) によって吸収器(4) に供給される。このようにして、吸収溶液タンク(5) 内の溶液が所定の濃度以下になるまで、上記の循環動作が繰り返される。
【0064】
これに対し、利用側冷媒回路(34)においては、圧縮機(21)を駆動し、膨張弁(23)の開度を運転状態に応じて所定開度に設定する。また、第2電磁弁(SV2) 及び第3電磁弁(SV3) を開状態に設定する一方、第4電磁弁(SV4) 、第5電磁弁(SV5) 及び第6電磁弁(SV6) を閉状態に設定する。
【0065】
圧縮機(21)から吐出された冷媒は、補助熱交換コイル(22)において、蒸発器(3) 内の水から蒸発潜熱を奪って凝縮する。つまり、蓄熱装置(1) で蓄えられた熱を冷熱源として受け取る。凝縮した冷媒は膨張弁(23)で減圧され、室内熱交換器(25)において室内空気と熱交換を行い、蒸発する。このとき、室内空気が冷却され、室内の冷房が行われる。室内熱交換器(25)を流出した冷媒は、圧縮機(21)に吸入される。
【0066】
以上のようにして、蓄熱装置(1) に蓄えた熱を冷熱源として利用する冷房運転が行われる。
【0067】
−運転例−
次に、図3のデューリング線図を参照しながら、上記蓄熱運転及び蓄熱利用運転の運転例を説明する。なお、図3では、縦軸に飽和蒸気圧相当の水温をとっている。
【0068】
本運転例では、外気温度が40℃、蓄熱運転時における利用側冷媒回路(34)の補助熱交換コイル(22)でのR22の蒸発温度を5℃、蓄熱利用冷房運転時における利用側冷媒回路(34)の補助熱交換コイル(22)でのR22の凝縮温度を30℃としている。
【0069】
そして、吸収器(4) における吸収溶液の温度を50℃とし、吸収溶液の濃度を50%〜65%の間で変化させる。
【0070】
つまり、蓄熱運転は吸収溶液の濃度が50%から65%に上昇するまで行い、蓄熱利用冷房運転は濃度が65%から50%に減少するまで行う。
【0071】
具体的には、蓄熱運転においては、濃度が50%の状態では、水の凝縮温度は27℃であり、R22の蒸発温度5℃よりも22℃大きい。そのため、水はR22によって効率よく冷却される。その後、水とR22との熱交換が進むにつれ、吸収溶液の濃度が高まる。濃度が65%の状態では、水の凝縮温度は8℃になり、水とR22との温度差が小さくなって熱交換の効率が低下する。そのため、吸収溶液の濃度が65%になった時点で蓄熱運転を終了する。
【0072】
一方、蓄熱利用冷房運転においては、濃度が65%の状態では、水の蒸発温度は8℃であり、R22の凝縮温度30℃よりも22℃小さい。そのため、水はR22を効率よく冷却する。その後、水とR22との熱交換が進むにつれて吸収溶液の濃度が減少し、水の蒸発温度が上昇する。そして、濃度が50%の状態では、水の蒸発温度は27℃となり、水とR22との温度差が小さくなって熱交換の効率が低下する。そのため、吸収溶液の濃度が50%になった時点で蓄熱利用冷房運転を終了する。
【0073】
−蓄熱装置(1) 及び空気調和装置(51)の効果−
以上のように、空気調和装置(51)によれば、冷房運転時に利用側冷媒回路(34)のR22の凝縮温度を外気温度以下にすることができる。つまり、上記運転例から明らかなように、例えば、外気温度が40℃の条件下であっても、R22の凝縮温度を30℃にすることができる。すなわち、図4に示すように、30℃で凝縮するR22の凝縮熱を、本蓄熱装置(1) を介することにより、40℃の外気に放出することが可能となる。
【0074】
このように、利用側冷媒回路(34)のR22の凝縮温度を低く抑えることができるので、圧縮機(21)の吐出圧力を低下させることができる。その結果、圧縮機(21)の電気入力を低減することができ、COPを向上することができる。例えば、R22の蒸発温度を5℃、補助熱交換コイル(22)でのR22の凝縮温度を30℃、サブクールを5℃とすると、COPを10.8にまで向上することができ、従来に比べてCOPを約2倍に高めることが可能となる。
【0075】
また、従来の氷蓄熱装置では氷の融解潜熱を用いていたのに対し、本蓄熱装置(1) では、水の蒸発潜熱を用いている。周知のように、氷の融解潜熱が約80kcal/kgであるのに対し、水の蒸発潜熱は約530kcal/kgであり、蒸発潜熱は融解潜熱に比べて約6.6倍も大きい。そのため、同一熱量を蓄えるのに必要な水の容積を小さくすることができる。その結果、冷媒タンク(2) を小型化することができる。従って、蓄熱装置(1) をコンパクトに構成することが可能となり、省スペース化を実現することができる。
【0076】
逆に言えば、タンク容量を同一とした場合には、蓄熱量を大きくすることができる。図5に、タンク容量を同一にしたときの従来の氷蓄熱装置と本蓄熱装置(1) との比較例を示す。図5に示すように、タンク容量を1000lとした場合、氷蓄熱装置の蓄熱量が49700kcalであるのに対し、本蓄熱装置(1) では123750kcalもの熱を蓄熱することが可能である。
【0077】
また、蓄熱装置(1) の蓄熱媒体は水であり、液体である。そのため、固体である氷に比べて伝熱性能に優れ、熱の取り出しも容易である。従って、熱の取り出しに際しての熱損失が小さく、蓄熱の利用効率が高い。
【0078】
蓄熱装置(1) は通常の吸収式冷凍機に比べると、吸収器(4) 及び蒸発器(3) のみから構成されているので構造が簡易であり、安価に製造することができる。
【0079】
【発明の実施の形態2】
図6に示すように、実施形態2に係る空気調和装置(52)は、蓄熱利用冷房運転時に、利用側冷媒回路(34)の冷媒(R22)を室外熱交換器(27)で凝縮させ、補助熱交換コイル(22)で過冷却させるものである。
【0080】
−空気調和装置(52)の構成−
本空気調和装置(52)は、蓄熱装置(1) 及び利用側冷媒回路(34)から構成されている。以下の説明では、実施形態1と同様の部分には同様の符号を付し、その説明は省略する。
【0081】
蓄熱装置(1) は、実施形態1の蓄熱装置(1) と同様である。
【0082】
利用側冷媒回路(34)の主回路(30)は、圧縮機(21)、室外熱交換器(27)、補助熱交換コイル(22)、膨張弁(23)、及び室内熱交換器(25)が順に接続されて構成されている。圧縮機(21)の吐出側と室外熱交換器(27)との間には第5電磁弁(SV5) が、室内熱交換器(25)と圧縮機(21)の吸入側との間には第3電磁弁(SV3) がそれぞれ設けられている。
【0083】
蓄熱回路(31)は、第1回路(31a) 及び第2回路(31b) から成る。第1回路(31a) は、その上流端が主回路(30)の圧縮機(21)と第5電磁弁(SV5) との間に接続され、下流端が膨張弁(23)と室内熱交換器(25)との間に接続されている。この第1回路(31a) には、上流端から順に第4電磁弁(SV4) 及び再生用熱交換器(24)が設けられている。一方、第2回路(31b) は、一端が第5電磁弁(SV5) と室外熱交換器(27)との間に接続され、他端が第3電磁弁(SV3) と圧縮機(21)の吸入側に接続されている。この第2回路(31b) には、第6電磁弁(SV6) が設けられている。
【0084】
−空気調和装置(52)の動作−
蓄熱運転では、利用側冷媒回路(34)にあっては、第4電磁弁(SV4) 及び第6電磁弁(SV6) を開状態に設定し、第3電磁弁(SV3) 及び第5電磁弁(SV5) を閉状態に設定する。また、運転状態に応じて、膨張弁(23)の開度を制御する。
【0085】
このような状態で、蓄熱装置(1) を実施形態1と同様に運転するとともに、利用側冷媒回路(34)の冷媒を実施形態1と同様に循環させる。
【0086】
つまり、利用側冷媒回路(34)では、図6に実線矢印で示すように、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、再生用熱交換器(24)で凝縮し、膨張弁(23)で減圧された後、補助熱交換コイル(22)及び室外熱交換器(27)で蒸発して、圧縮機(21)に戻る循環を行う。
【0087】
一方、本実施形態では、蓄熱利用冷房運転は以下のように行われる。
【0088】
すなわち、第4電磁弁(SV4) 及び第6電磁弁(SV6) を閉状態に設定し、第3電磁弁(SV3) 及び第5電磁弁(SV5) を開状態に設定する。また、運転状態に応じて膨張弁(23)の開度を制御する。
【0089】
圧縮機(21)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(27)において外気と熱交換を行って凝縮する。凝縮した冷媒は補助熱交換コイル(22)に流入し、蒸発器(3) 内の水と熱交換を行って過冷却する。この過冷却の際に、蓄熱装置(1) に蓄えられた冷熱が回収される。補助熱交換コイル(22)を流出した液冷媒は、膨張弁(23)で減圧され、室内熱交換器(25)に流入する。この冷媒は、室内熱交換器(25)で室内空気と熱交換を行って蒸発する。このとき、室内空気は冷却され、室内の冷房が行われる。室内熱交換器(25)を流出した冷媒は、圧縮機(21)に吸入される。
【0090】
−空気調和装置(52)の効果−
実施形態2に係る空気調和装置(52)では、蓄熱装置(1) で蓄えた冷熱を利用側冷媒回路(34)の冷媒(R22)を過冷却するために用いている。従って、単位時間あたりの蓄熱の消費量が少ないので、長時間にわたって蓄熱を利用することができる。従って、従来よりもCOPの高い運転を長時間行うことが可能となる。
【0091】
なお、蓄熱装置(1) が小型化され、熱の取り出しが容易になるなど、実施形態1と同様の効果を得ることができるのは勿論である。
【0092】
【発明の実施の形態3】
実施形態3に係る空気調和装置(53)は、冷暖房運転が可能ないわゆるヒートポンプ式の蓄熱式空気調和装置であって、冷房運転及び暖房運転のいずれにおいても、蓄熱装置(1a)の蓄熱を利用することができるものである。また、本実施形態に係る蓄熱装置(1a)は、蓄えた熱を冷熱源として利用可能なだけでなく、温熱源としても利用できる蓄熱装置である。
【0093】
−空気調和装置(53)の構成−
図7に示すように、空気調和装置(53)は、蓄熱装置(1a)及び利用側冷媒回路(34)から構成されている。
【0094】
本実施形態に係る蓄熱装置(1a)は、実施形態1の蓄熱装置(1) において、蒸発器(3) と吸収溶液タンク(5) とを液配管(44)で接続したものである。液配管(44)には、第12電磁弁(SV12)が設けられている。その他の構成は、実施形態1の蓄熱装置(1) と同様なので、その説明は省略する。
【0095】
利用側冷媒回路(34)は、冷房回路(61)、暖房回路(62)、蓄熱回路(63)、及びデフロスト回路(64)を備えている。
【0096】
冷房回路(61)は、圧縮機(21)、補助熱交換コイル(22)、第1膨張弁(23)、及び室内熱交換器(25)が順に接続されて構成されている。圧縮機(21)の吐出側と補助熱交換コイル(22)との間には第2電磁弁(SV2) が、膨張弁(23)と室内熱交換器(25)との間には第7電磁弁(SV7) が、室内熱交換器(25)と圧縮機(21)の吸入側との間には第3電磁弁(SV3) がそれぞれ設けられている。
【0097】
暖房回路(62)は、第1回路(62a) と第2回路(62b) とから構成されている。第1回路(62a) は、一端が冷房回路(61)の圧縮機(21)と第2電磁弁(SV2) との間に接続され、他端が第7電磁弁(SV7) と室内熱交換器(25)との間に接続されている。
この第1回路(62a) には、第13電磁弁(SV13)が設けられている。一方、第2回路(62b) は、上流端が室内熱交換器(25)と第3電磁弁(SV3) との間に接続され、下流端が第3電磁弁(SV3) と圧縮機(21)の吸入側との間に接続されている。この第2回路(62b) には、上流端から順に第2膨張弁(43)、第11電磁弁(SV11)、室外熱交換器(27)、第6電磁弁(SV6) が設けられている。
【0098】
蓄熱回路(63)は、第1回路(63a) と第2回路(63b) とから構成されている。第1回路(63a) の上流端は暖房回路(62)の第13電磁弁(SV13)と室内熱交換器(25)との間に接続され、下流端は冷房回路(61)の第1膨張弁(23)と第7電磁弁(SV7) との間に接続されている。この第1回路(63a) には、上流端から順に第4電磁弁(SV4) 及び再生用熱交換器(24)が設けられている。一方、第2回路(63b) は、一端が冷房回路(61)の第2電磁弁(SV2) と補助熱交換コイル(22)との間に接続され、他端が暖房回路(62)の第11電磁弁(SV11)と室外熱交換器(27)との間に接続されている。この第2回路(63b) には、第5電磁弁(SV5) が設けられている。
【0099】
デフロスト回路(64)は、第1回路(64a) と第2回路(64b) とから構成されている。第1回路(64a) の上流端は暖房回路(62)の第2膨張弁(43)と第11電磁弁(SV11)との間に接続され、下流端は蓄熱回路(63)の第4電磁弁(SV4) と再生用熱交換器(24)との間に接続されている。この第1回路(64a) には、上流端から順に第10電磁弁(SV10)及び第9電磁弁(SV9) が設けられている。一方、第2回路(64b) の上流端は冷房回路(61)の第1膨張弁(23)と第7電磁弁(SV7) との間に接続され、下流端が暖房回路(62)の第11電磁弁(SV11)と室外熱交換器(27)との間に接続されている。この第1回路(64a) には、第8電磁弁(SV8) が設けられている。
【0100】
室内熱交換器(25)に対しては室内送風機(26)が、室外熱交換器(27)に対しては室外送風機(28)がそれぞれ設けられている。
【0101】
以上が空気調和装置(53)の構成である。
【0102】
−空気調和装置(53)の動作−
空気調和装置(53)では、各電磁弁(SV1〜SV13) 及び各膨張弁(23,43) を制御することにより、以下に説明する蓄熱運転、蓄熱利用冷房運転、暖房運転、及び蓄熱利用デフロスト運転が可能である。
【0103】
−蓄熱運転−
蓄熱運転においては、蓄熱装置(1a)にあっては、水ポンプ(6) を起動し、溶液ポンプ(7) を停止する。また、第1電磁弁(SV1) 及び第12電磁弁(SV12)を閉状態に設定する。そのような状態に設定することにより、蓄熱装置(1a)は実施形態1の蓄熱運転と同様に作動する。
【0104】
一方、利用側冷媒回路(34)にあっては、圧縮機(21)を起動し、各膨張弁(23,43) 及び各電磁弁(SV2〜SV11,SV13) を所定の状態に設定することにより、冷媒を図8に実線矢印で示すように循環させる。つまり、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、再生用熱交換器(24)で凝縮し、第1膨張弁(23)で減圧された後、補助熱交換コイル(22)及び室外熱交換器(27)の順に蒸発しながら流通し、圧縮機(21)に戻る循環動作を行う。
【0105】
以上のような運転を行うことにより、蓄熱装置(1a)の吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液の濃度が高まるとともに、冷媒タンク(2) に水が貯留される。
【0106】
−蓄熱利用冷房運転−
蓄熱利用冷房運転においては、蓄熱装置(1a)にあっては、水ポンプ(6) を停止し、溶液ポンプ(7) を起動する。また、第1電磁弁(SV1) を開口し、第12電磁弁(SV12)を閉鎖する。そのような状態に設定することにより、蓄熱装置(1a)は実施形態1の蓄熱利用冷房運転と同様の動作を行う。
【0107】
一方、利用側冷媒回路(34)にあっては、圧縮機(21)を起動し、各膨張弁(23,43) 及び各電磁弁(SV2〜SV11,SV13) を所定の状態に設定することにより、冷媒を図9に実線矢印で示すように循環させる。つまり、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、補助熱交換コイル(22)で凝縮し、第1膨張弁(23)で減圧された後、室内熱交換器(25)で蒸発して圧縮機(21)に戻る循環動作を行う。
【0108】
以上のように、利用側冷媒回路(34)の冷媒が補助熱交換コイル(22)で凝縮することにより、蓄熱装置(1a)の冷媒タンク(2) に貯留された水の蒸発潜熱が冷熱源として利用される。そして、室内空気は室内熱交換器(25)で冷却され、室内の冷房が行われる。
【0109】
−暖房運転−
暖房運転では、蓄熱装置(1a)は停止させておく。一方、利用側冷媒回路(34)においては、冷媒を図10に実線矢印で示すように循環させる。つまり、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(25)で凝縮し、第2膨張弁(43)で減圧された後、室外熱交換器(27)で蒸発して圧縮機(21)に戻る循環動作を行う。
【0110】
以上のようにして、室内空気は室内熱交換器(25)で加熱され、室内の暖房が行われる。
【0111】
−蓄熱利用デフロスト運転−
外気の温湿度条件によっては、上記暖房運転において、室外熱交換器(27)に着霜が起こる場合がある。蓄熱利用デフロスト運転は、蓄熱装置(1a)に蓄えられた熱を温熱源として利用する温蓄熱利用運転であって、室外熱交換器(27)のデフロスト(除霜)を行う運転である。
【0112】
蓄熱装置(1a)にあっては、水ポンプ(6) 及び溶液ポンプ(7) を停止し、第1電磁弁(SV1) 及び第12電磁弁(SV12)を開状態に設定する。
【0113】
このような状態に設定することにより、冷媒タンク(2) の水は蒸発器(3) を通過し、吸収溶液タンク(5) に供給される。吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液に滴下した水は、吸収溶液に吸収されて発熱する。つまり、吸収溶液タンク(5) 内で吸収溶液の希釈熱が発生する。
【0114】
一方、利用側冷媒回路(34)にあっては、各電磁弁(SV2〜SV11,SV13) を所定の状態に切り換えることにより、冷媒を図11に実線矢印で示すように循環させる。つまり、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(25)で凝縮し、第2膨張弁(43)で減圧した後、再生用熱交換器(24)に流入する。この冷媒は、再生用熱交換器(24)を介して吸収溶液の希釈熱を受け取る。その結果、蒸発してガス状態になり、更に加熱されて所定のスーパーヒートを有する過熱蒸気となる。過熱蒸気となった冷媒は、室外熱交換器(27)を加熱して、この室外熱交換器(27)に付着した霜を融解する。つまり、デフロストを行う。デフロストを行った冷媒は、室外熱交換器(27)を流出し、圧縮機(21)に吸入される。
【0115】
以上のように、利用側冷媒回路(34)の冷媒が再生用熱交換器(24)で加熱されることにより、蓄熱装置(1a)の吸収溶液タンク(5) に貯留された吸収溶液の希釈熱が温熱源として利用される。
【0116】
−蓄熱装置(1a)及び空気調和装置(53)の効果−
本蓄熱装置(1a)によれば、実施形態1で述べた効果に加えて、蓄熱を冷熱源だけでなく温熱源としても取り出すことができる。従って、蓄えた熱を冷房だけでなく、暖房にも用いることができる。
【0117】
しかも、本蓄熱装置(1a)は、実施形態1の蓄熱装置(1) に対して第12電磁弁(SV12)を備えた液配管(44)のみを付加した構成であり、小型かつ安価に製作することができる。
【0118】
本空気調和装置(53)によれば、蓄熱装置(1a)の蓄熱を冷房運転のみならず、デフロスト運転にも利用することができる。
【0119】
しかも、本デフロスト運転では、室内の暖房を継続しながら、室外熱交換器(27)のデフロストが可能である。つまり、室内の暖房を一時的に中断する必要がなくなる。言い換えると、デフロスト運転においても、利用側冷媒回路(34)の冷媒を室内熱交換器(25)で凝縮させ続けるので、室内空気の加熱を継続することができる。その結果、一時的に暖房を中断することによる快適性の低下を回避することができ、長時間にわたって快適な暖房運転を連続して行うことができる。
【0120】
−その他の実施形態−
なお、本発明でいうところの冷凍装置は、狭義の冷凍装置に限られず、ヒートポンプ式空気調和装置、冷房専用機、暖房専用機、冷蔵装置等を含む広い意味での冷凍装置である。従って、本発明の適用対象は、上記のような空気調和装置(51,52,53) に限定されるものではない。
【0121】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、冷媒の気液間の相変化を利用して蓄熱を行うことができる。そのため、同一の熱量を蓄えるのに必要な冷媒の貯留量を低減することができ、冷媒タンクを小型化することが可能となる。その結果、蓄熱装置をコンパクトに構成することができる。また、この蓄熱運転において、冷媒タンクへの液冷媒の搬送を円滑かつ確実に行うことができる。
【0122】
請求項2に記載の発明によれば、冷媒の蒸発潜熱を用いて放冷熱を行うことができる。そのため、同一の冷媒貯留量に対して多くの冷熱を取り出すことができる。また、冷蓄熱の取り出しが容易であり、熱損失を低減することができる。また、この冷蓄熱運転において、吸収器への吸収溶液の供給を円滑かつ確実に行うことができる。
【0123】
請求項3に記載の発明によれば、吸収溶液の濃縮及び希釈を利用して蓄熱及び放熱を行うことができる。吸収溶液の濃縮は吸収溶液中の冷媒を蒸発させることにより行われる。そのため、請求項1と同様、同一の熱量を蓄えるのに必要な冷媒の貯留量を低減することができ、冷媒タンクを小型化することが可能となる。また、希釈熱によって蓄熱を放出させるので、温蓄熱の取り出しが容易である。
【0124】
請求項4に記載の発明によれば、冷媒の蒸発及び凝縮を利用して蓄熱を行うことができるとともに、この蓄熱を冷熱源及び温熱源のいずれにも利用することが可能となる。しかも、同一の熱量を蓄えるのに必要な冷媒の貯留量を低減することができ、冷媒タンクを小型化することが可能となる。また、蓄熱の取り出しが容易である。
【0125】
請求項5に記載の発明によれば、蓄熱運転時に、吸収溶液中の冷媒の蒸発を円滑かつ確実に行うことができるとともに、熱交換器内で冷媒の凝縮を円滑かつ確実に行うことができる。また、冷蓄熱利用運転時に、蓄熱を容易に回収することができる。
【0126】
請求項6に記載の発明によれば、蒸発潜熱の大きい水を冷媒として用いることができ、従来の氷蓄熱装置よりも小型かつ高性能な蓄熱装置を得ることができる。
【0127】
請求項7に記載の発明によれば、蓄熱装置をより小型化することができる。
【0128】
請求項8〜10に記載の各発明によれば、具体的な構成により、小型かつ高性能な蓄熱装置を得ることができる。
【0129】
請求項11に記載の発明によれば、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には当該蓄熱を冷蓄熱として利用する装置を得ることができる。冷蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路の利用側冷媒を冷蓄熱で凝縮させるので、凝縮温度が低下する。その結果、凝縮圧力が低下し、圧縮機の負荷が低減するので、COPを向上させることができる。
【0130】
請求項12に記載の発明によれば、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には当該蓄熱を冷蓄熱として利用する装置を得ることができる。冷蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路の利用側冷媒を熱源側熱交換器で凝縮させた後、冷蓄熱で過冷却させる。そのため、冷蓄熱の単位時間あたりの消費量が少なく、冷蓄熱を長時間にわたって活用することができる。その結果、COPの大きな運転を長時間行うことができる。
【0131】
請求項13に記載の発明によれば、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、温蓄熱利用運転時には当該蓄熱を温蓄熱として利用する装置を得ることができる。温蓄熱利用運転時には、利用側冷媒回路の利用側冷媒を室内熱交換器で凝縮させた後、温蓄熱で加熱するので、暖房運転を中断することなく室外熱交換器のデフロストを行うことができる。
【0132】
請求項14に記載の発明によれば、具体的な構成により、蓄熱運転時には熱を蓄える一方、冷蓄熱利用運転時には当該蓄熱を冷熱源として利用し、温蓄熱利用運転時には当該蓄熱を温熱源として利用する装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】 実施形態1に係る空気調和装置の冷媒循環経路を示す冷媒回路図である。
【図3】 デューリング線図である。
【図4】 本蓄熱装置における熱の流れを示す図である。
【図5】 本蓄熱装置と従来技術との蓄熱量の比較結果を示す図である。
【図6】 実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図7】 実施形態3に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図8】 実施形態3に係る空気調和装置の蓄熱運転時の冷媒循環経路を示す図である。
【図9】 実施形態3に係る空気調和装置の冷蓄熱利用冷房運転時の冷媒循環経路を示す図である。
【図10】 実施形態3に係る空気調和装置の暖房運転時の冷媒循環経路を示す図である。
【図11】 実施形態3に係る空気調和装置の蓄熱利用デフロスト運転時の冷媒循環経路を示す図である。
【符号の説明】
(1) 蓄熱装置
(2) 冷媒タンク
(3) 蒸発器
(4) 吸収器
(5) 吸収溶液タンク
(6) 水ポンプ
(7) 溶液ポンプ
(8) 送風機
(21) 圧縮機
(22) 補助熱交換コイル
(23) 第1膨張弁
(24) 再生用熱交換器
(25) 室内熱交換器
(27) 室外熱交換器
Claims (14)
- 吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク(5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器(4) 、冷媒を相変化させる熱交換器(3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク(2) が順に接続されて成る冷媒回路(32)と、
上記吸収溶液タンク (5) 内の吸収溶液を上記吸収器 (4) に搬送する溶液ポンプ (7) と、
上記熱交換器 (3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク (2) に搬送する冷媒ポンプ (6) とを備え、
上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器(3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク(2) に貯留することにより蓄熱運転を行う
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項1に記載の蓄熱装置において、
吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液を吸収器(4) に供給し、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を該吸収器(4) 内の濃溶液で吸収して該熱交換器(3) 内を減圧するとともに、冷媒タンク(2) から液冷媒を熱交換器(3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器(3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行う
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項1に記載の蓄熱装置において、
冷媒タンク(2) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項1に記載の蓄熱装置において、
吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液を吸収器(4) に供給し、熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を該吸収器(4) 内の濃溶液で吸収して該熱交換器(3) 内を減圧するとともに、冷媒タンク(2) から液冷媒を熱交換器(3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器(3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行う一方、
冷媒タンク(2) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク(5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項2または4に記載の蓄熱装置において、
吸収溶液タンク(5) には、蓄熱運転時に該吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を加熱する加熱手段(24)が設けられ、
熱交換器(3) には、蓄熱運転時に該熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を冷却して凝縮させる一方、冷蓄熱利用運転時に該熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させて該冷媒の蒸発潜熱を回収する補助熱交換コイル(22)が設けられている
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項1〜4のいずれか一つに記載の蓄熱装置において、
冷媒は水であり、
吸収溶液はリチウムブロマイドである
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項1、2または4のいずれか一つに記載の蓄熱装置において、
吸収器(4) は空気熱交換器で構成されている
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、
上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留す ることにより蓄熱運転を行い、
上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液を上記吸収器 (4) に供給し、上記熱交換器 (3) 内の冷媒蒸気を上記吸収器 (4) 内の濃溶液で吸収して上記熱交換器 (3) 内を減圧するとともに、上記冷媒タンク (2) から液冷媒を上記熱交換器 (3) に供給し、該液冷媒を該熱交換器 (3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行う一方、
上記吸収器(4) は、鉛直方向に延びる空気熱交換器から成り、
上記吸収溶液タンク(5) は、上記吸収器(4) の下部側方に配置され、液配管(12)と該液配管(12)の上方に設けられたガス配管(11)とを通じて該吸収器(4) と連通し、
上記熱交換器(3) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記吸収溶液タンク(5) の上方に配置され、ガス配管(10)を通じて該吸収器(4) と連通し、
上記冷媒タンク(2) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記熱交換器(3) の上方に配置され、開閉弁(SV1) が設けられた液供給配管(15)を通じて該熱交換器(3) と連通し、
上記冷蓄熱利用運転時に上記吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を上記吸収器(4) に供給する溶液ポンプ(7) を備え、上流側開口が該吸収溶液タンク(5) 内に貯留された吸収溶液に臨み、下流側開口が該吸収器(4) の上部に臨んでいる溶液配管(13)と、
上記蓄熱運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク(2) に搬送する冷媒ポンプ(6) を備え、該熱交換器(3) と該冷媒タンク(2) とを連通する搬送配管(14)と、
上記吸収器(4) に冷却空気を供給する送風機(8)とを備えている
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、
上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留することにより蓄熱運転を行い、
上記冷媒タンク (2) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) に供給し、該液冷媒を該吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う一方、
上記温蓄熱利用運転時に熱交換器(3) 内の液冷媒を吸収溶液タンク(5) の吸収溶液に供給する液配管(44)を備えている
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 吸収溶液を貯留する吸収溶液タンク (5) 、冷媒蒸気を吸収溶液で吸収する吸収器 (4) 、冷媒を相変化させる熱交換器 (3) 、及び液冷媒を貯留する冷媒タンク (2) が順に接続されて成る冷媒回路 (32) を備え、
上記吸収溶液タンク (5) 内の稀溶液を加熱して該稀溶液中の液冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒蒸気を上記熱交換器 (3) で冷却して液化し、液冷媒を上記冷媒タンク (2) に貯留することにより蓄熱運転を行い、
上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液を上記吸収器 (4) に供給し、上記熱交換器 (3) 内の冷媒蒸気を上記吸収器 (4) 内の濃溶液で吸収して上記熱交換器 (3) 内を減圧するとともに、上記冷媒タンク (2) から液冷媒を上記熱交換器 (3) に供給し、該液冷媒を上記熱交換器 (3) 内で蒸発させて冷熱を発生させることにより冷蓄熱利用運転を行い、
上記冷媒タンク (2) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) に供給し、該液冷媒を上記吸収溶液タンク (5) 内の濃溶液に吸収させて温熱を発生させることにより温蓄熱利用運転を行う一方、
上記吸収器(4) は、鉛直方向に延びる空気熱交換器から成り、
上記吸収溶液タンク(5) は、上記吸収器(4) の下部側方に配置され、液配管(12)と該液配管(12)の上方に設けられたガス配管(11)とを通じて該吸収器(4) と連通し、
上記熱交換器(3) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記吸収溶液タンク(5) の上方に配置され、ガス配管(10)を通じて該吸収器(4) と連通し、
上記冷媒タンク(2) は、上記吸収器(4) の側方に配置されると共に上記熱交換器(3) の上方に配置され、開閉弁(SV1) が設けられた液供給配管(15)を通じて該熱交換器(3) と連通し、
上記冷蓄熱利用運転時に上記吸収溶液タンク(5) 内の吸収溶液を上記吸収器(4) に供給する溶液ポンプ(7) を備え、上流側開口が該吸収溶液タンク(5) 内に貯留された吸収溶液に臨み、下流側開口が該吸収器(4) の上部に臨んでいる溶液配管(13)と、
上記蓄熱運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記冷媒タンク(2) に搬送する冷媒ポンプ(6) を備え、該熱交換器(3) と該冷媒タンク(2) とを連通する搬送配管(14)と、
上記吸収器(4) に冷却空気を供給する送風機(8)と、
上記温蓄熱利用運転時に上記熱交換器(3) 内の液冷媒を上記吸収溶液タンク(5) の吸収溶液に供給する液配管(44)と
を備えていることを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項2または8に記載の蓄熱装置において、
圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23)、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、及び利用側熱交換器(25)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、
上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、
上記冷蓄熱利用運転時には、上記補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記利用側熱交換器(25)で蒸発させる
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項2または8に記載の蓄熱装置において、
圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23)、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、利用側熱交換器(25)、及び熱源側熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、
上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、
上記冷蓄熱利用運転時には、上記熱源側熱交換器(27)で利用側冷媒を凝縮させ、補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより該利用側冷媒を過冷却し、過冷却した該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記利用側熱交換器(25)で蒸発させる
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項3または9に記載の蓄熱装置において、
圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23,43) 、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、室内熱交換器(25)、及び室外熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、
上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) 内の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて上記熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化する一方、
上記温蓄熱利用運転時には、上記室内熱交換器(25)で利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(43)で減圧し、上記再生用熱交換器(24)を介して上記吸収溶液タンク(5) 内で発生する吸収溶液の希釈熱によって該利用側冷媒を加熱し、加熱された該利用側冷媒を上記室外熱交換器(27)に流通させることにより該室外熱交換器(27)のデフロストを行う
ことを特徴とする蓄熱装置。 - 請求項4または10に記載の蓄熱装置において、
圧縮機(21)、上記蓄熱装置の吸収溶液タンク(5) 内に設けられた再生用熱交換器(24)、減圧機構(23,43) 、該蓄熱装置の熱交換器(3) 内に設けられた補助熱交換コイル(22)、室内熱交換器(25)、及び室外熱交換器(27)を備えて利用側冷媒が循環する利用側冷媒回路(34)を備え、
上記蓄熱運転時には、上記再生用熱交換器(24)で利用側冷媒を凝縮させて上記吸収溶液タンク(5) の稀溶液を加熱し、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記補助熱交換コイル(22)で蒸発させて熱交換器(3) 内の冷媒蒸気を液化し、
上記冷蓄熱利用運転時には、上記補助熱交換コイル(22)で上記熱交換器(3) 内の液冷媒を蒸発させることにより利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(23)で減圧した後、上記室内熱交換器(25)で蒸発させる一方、
上記温蓄熱利用運転時には、上記室内熱交換器(25)で利用側冷媒を凝縮させ、該利用側冷媒を減圧機構(43)で減圧し、上記再生用熱交換器(24)を介して上記吸収溶液タンク(5) 内で発生する吸収溶液の希釈熱によって該利用側冷媒を加熱し、加熱された該利用側冷媒を上記室外熱交換器(27)に流通させることにより該室外熱交換器(27)のデフロストを行う
ことを特徴とする蓄熱装置。
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