JP3749131B2 - シ−ト排出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置から排出される像形成済みシ−トを集積するシ−ト排出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機ヤプリンタなどの画像形成装置で像形成したシ−トをトレイ上に集積する装置において、トレイ上に集積されるシ−ト束を整合して揃えるものや、整合済みシ−ト束にステ−プル、パンチ等の後処理を施すものが知られている。
【0003】
しかしながら、これら従来の装置においては、図26に示すように、整合棒340がシ−トSを整合基準壁341に移動させることによって例えばシ−ト搬送方向と交差する方向においてシ−トSを整合する際にシ−ト束に撓みが生じたり、
図25に示すように、整合ベルト180がシ−トSを基準壁290に移動させることによって例えばシ−トの搬送方向においてシ−トSを整合する際にシ−トがトレイに排出される方向にシ−ト束に撓みが生じていた。
【0004】
又、図27に示すように、ステ−プラがシ−ト束に針を打ち込む際にシ−ト束がトレイから持ち上げられていた。
【0005】
これらシ−トに生じた撓みや持ち上がりといった現象によってトレイとシ−トとの間に空間ができてしまい、トレイ上のシ−トを検知するセンサが正確にシ−トの有無を検知できなくなり、結果として、トレイ上には実際にシ−ト束があるにも拘わらず、センサからの信号に基づいてシ−ト無と検知して、シ−ト束の整合動作中或いはステ−プル動作中に次ジョブのシ−トがトレイに排出されてしまい、ジャム、紙折れを引き起こす不具合の原因になっていた。
【0006】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、上記不具合を解消して、トレイ上でのシ−トの有無を確実に検知することによりジャム、紙折れ等を確実に防止するシ−ト排出装置の提供を目的としている。
【0007】
本発明のその他の目的、特徴は添付の図面に基づく以下の詳細な説明で明らかにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシ−ト排出装置は、画像形成装置からのシ−トを載置するシ−ト収納手段と、前記シ−ト収納手段上のシ−トを整合するための基準部材と、前記画像形成装置から受けたシ−トを前記シ−ト収納手段に排出し、且つ前記シ−ト収納手段上に排出されたシ−トを前記基準部材に移動して、前記シ−トの排出方向先端若しくは後端を整合するシ−ト移動手段と、前記シ−ト収納手段上のシ−トの有無を検知するシ−ト検知手段と、前記シ−ト収納手段への排出する際は前記シ−ト移動手段にシ−トを押し付けると共に、前記シ−ト収納手段に排出された後はシ−トを前記シ−ト検知手段に押し付けるシ−ト押圧手段を、前記排出方向と直交する方向において前記シ−ト移動手段よりも前記シ−ト検知手段近傍に位置することにより、前記シ−ト検知手段近傍でシ−トが撓むのを防止することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のシ−ト排出装置は、
前記シ−ト移動手段、前記シ−ト押圧手段及び前記シ−ト検知手段は、前記排出方向において互いに重複するように設けられている。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のシ−ト排出装置は、
前記シ−ト移動手段は、前記画像形成手段から前記シ−ト収納手段上にシ−トを排出する機能を備えている。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のシ−ト排出装置は、
前記シ−ト収納手段上のシ−トに後処理を施す後処理手段を備えている。
【発明の実施の形態】
本発明は、排出されるシ−トを集積したり、この排出前に一時積み重ね載置する際の集積性能や載置性能を向上したシ−ト収納装置に係わり、添付の図面に従ってその一実施例を説明する。
【0012】
図1、図2及び図3において、シ−ト収納装置としてのフニッシャ装置1は、複写機本体やプリンタ本体等の画像形成装置Gに隣接して設けられている。この場合、この装置Gに着脱可能に取り付けることが望ましい。
【0013】
このフィニッシャ装置1は、本体装置2と、本体装置2の一方の側部フレ−ム2aに装着されたステ−プルユニット3と、本体装置2の他方の側部フレ−ム2bに配置された後に説明する駆動伝達システム4(図9、図10参照)と、画像形成装置Gから排出された画像形成済みシ−トSが供給される受け入れ口8と、この受け入れ口8と反対側の面に形成した排出口10と、本体装置2の正面から突出し排紙口10から排出されるシ−トSを集積スタックする集積トレイ5と、この集積トレイ5の上方に位置し、第2の排出口12から排紙されるシ−トを収容するエスケ−プトレイ6とを備えている。
【0014】
また、図3に示す様に、本体装置2の内部には、受け入れ口7からシ−トSを内部へと導く第1搬送路P1 と、この第1搬送路P1から、直接、排出口10を通って排出経路を介して集積トレイ5へつながる第2搬送路P2と、この第2搬送路8と段差を隔てるとともに搬送方向をスイッチバックさせてシ−トSを一時収納する一時載置トレイとしての処理トレイ29内へシ−トSを搬送する第3搬送路P3と、上記第1搬送路P1の途中から分岐して、第2の排出口12へシ−トSを導く第4搬送路P4とを備えている。
【0015】
即ち、シ−トSを第1搬送路P1から第2搬送路P2を介して直接シ−トSを集積トレイ5へ排出する「スル−パスモ−ド」と、第2搬送路P2からシ−トSを第3搬送路P3に沿ってスイチバック搬送して処理トレイ29に複数枚載置整合し、ステ−プルユニット3によって綴じ処理を行った後、集積トレイに束排出する「ステ−プルモ−ド」と、第1搬送路P1から第4搬送路P4に搬送してエスケ−プトレイ6にシ−トSを排出する「エスケ−プモ−ド」とを有している。
【0016】
第1搬送路P1には、受け入れ口7から供給されたシ−トSの搬送を案内する搬送ガイド8と、シ−トが供給されたことを検出する入り口センサ−11と、従動ロ−ラ14と協同してシ−トSをさらに下流側へ送る搬送駆動ロ−ラ15と、搬送駆動ロ−ラ15によって搬送されたシ−トSを、さらに前方のシ−ト移送手段としてのエンドレス搬送ベルト18に向けて案内する場合と、第4搬送路P4へ向けて案内する場合とで搬送経路を切り換える回転式のフラッパ−16とを備えている。
【0017】
上記エンドレス搬送ベルト18は、従動ロ−ラ17と協同して第2搬送路P2へシ−トSを搬送する。なお、搬送ベルト14は、ゴム製のリング状のエンドレスベルトからなり、駆動軸19aに固定したベルト駆動ロ−ラ19によって回動すると共に、図2、図3上下方向及びその交差方向に変形可能でフレキシブルになっている。
このエンドレス搬送ベルト18の下方には、処理トレイユニット20が設けられている。この処理トレイユニット20は、シ−トSを順次載置して所定枚数のシ−ト毎にステ−プルユニット3によってステ−プル綴じを行うために、シ−トSを一時載置しておくためのものである。
【0018】
なお、実施例のものは所定枚数のシ−トSをステイプル綴じを行うものを示しているが、シ−トに穴あけを行たり、集積トレイ5に排出する前複数枚のシ−トSを揃えるために一時載置するものにも採用できる。
また、上記第2搬送路P2の上方には、パドル駆動ロ−ラ軸21aを軸支点として上下に回動する回動ユニット24が設けられている。この回動ユニット24は、第1搬送路P1からのシ−トSを、直接排出口10を介して集積トレイ5に排出するときや、上記処理トレイユニット内の複数のシ−ト束を集積トレイ5に排出するときは図2の図示実線位置である下方位置に位置し、シ−トSを処理トレイ11内への第3搬送路P3へ導く場合には図2の二点鎖線で示される上方位置に位置する。
【0019】
この回動ユニット24内には、バドル駆動軸21aパドル駆動ロ−ラ21の回転によって従動回転するパドル回転軸22に設けられたゴム性のパドル23と、シ−トSを回動ユニット24の自由端側に設けられた従動排出ロ−ラ25が設けられている。この従動排出ロ−ラ25は、その下方に位置する排紙ロ−ラ26と協同してシ−トS若しくはシ−トSの束を排出口10から集積トレイ5に排出するためのものである。
本体装置2の排紙口10には、排出従動ロ−ラ25と対向して駆動軸26a によって駆動回転する上記の排出ロ−ラ26が設けられている。
上記の排出ロ−ラ26の図示下方には、集積トレイ5に集積スタックするシ−トSの端縁を規制するシ−ト端縁規制部材としてのシ−ト突き当て面2cが、本体装置2の正面フレ−ムと一体に構成されている。このシ−ト突き当て面2cの排出ロ−ラ26近接したシ−ト突き当て面2c上方位置から上記集積トレイ5に向かって出没するシ−ト押えレバ−78が設けてある。このシ−ト押えレバ−78は、シ−トS若しくはシ−トSの束が排出ロ−ラ26と従動排出ロ−ラ25によって排出される毎に、集積トレイ5に向けて突出するように移動する。
従って、後に詳しく説明するが、シ−ト押えレバ−78が集積スタックされるシ−ト端縁を押え集積トレイ5へのシ−トSの集積スタック性を向上する共に、集積トレイ5に集積スタックされているシ−トSの端縁がカ−ルして後続して排出されるシ−トSの先端と当接して、後続して排出シ−トSの紙詰まり(シ−トジャム)を防止することができる。
尚、本実施例にあってはこのシ−トS押えレバ−78は、シ−ト突き当て面2cの背面側に位置する押えレバ−ソレノイド83によってシ−ト突き当て面2c内から出没するように駆動される。
第4搬送路P4には、搬送ガイド13が設けてあり、画像形成済みのシ−トSにステ−プル綴じ機能やソ−ト機能等にる後処理を行わない場合や、不定形サイズの特殊シ−トに用いられ、従動ロ−ラ27と協同して第2の排出口12からエスケ−プトレイ6にシ−トSを排出する第2の排出ロ−ラ28を備えている。
【0020】
以上が、本体装置2の構成概要であるが、以下に図2から図7までを使用して各ユニット若しくは各機構の構成をさらに説明する。
処理トレイユニット20は、図3及び図4に良く示すように、ステ−プル処理を行うためシ−トを一時載置する一時載置トレイとしての処理トレイ29と、処理トレイ29上に搬送されたシ−トSを検出するセンサ−レバ−30aと、処理トレイ29上のシ−トSの最上位上面に当接するシ−トS搬入方向に沿って位置する前後2箇所に設けられたシ−ト押圧手段としてのシ−ト押え31と、処理トレイ29上に積載されたシ−トSを整合する整合手段としての整合板34とを備えている。
【0021】
処理トレイ29は、ステ−プル綴じ後のシ−ト束排出方向を先端に上向き傾斜したシ−ト載置部29aと、シ−ト載置部29aの後端から立ち上がってシ−ト載置部29a上のシ−トSの側縁に係合するシ−ト規制手段としての処理シ−ト先端規制片29bとが一体に形成されている。
【0022】
また、この処理トレイ29の幅は本体装置2に送り込まれる最大シ−トサイズのシ−トSの幅より大きいが、シ−ト搬送方向長さつまり受け入れ口7から排出口10までの間隔はシ−トサイズに関係なく短くできる。これは処理トレイ29と集積トレイ5とにシ−トを跨らせて載置可能な構成となっているからである。
【0023】
センサ−レバ−30は、その一端側が排紙口10側で第2搬送路P2に延在し、処理トレイ29の下方のセンサ−回動軸軸30cによって回動自在に支持され、他端側にシ−ト有無センサ−30aによって検出されるセンサ−フラグ30bを有し、シ−トSが存在しないときは、図2及び図3に示されように一端側がシ−ト載置部から離間し第2搬送路P2に延在している。
このセンサ−レバ−30は、第2搬送路P2にシ−トS搬送されていないとき、及び処理トレイ29のシ−ト載置部29aに載置していないときのシ−トS状態を検出できる。
【0024】
従って、シ−ト載置部29aにシ−トSが載置していない状態で、第1搬送路P1から直接第2搬送バスP2を通って集積トレイ5に1枚ずつ集積する場合にも、シ−トSの後端エッジが排出されるシ−トSの搬送通過センサ−しても機能する。
また、処理トレイ29から束として排出する場合にも、シ−トSの束排出通過センサ−として検出できる。尚、このセンサ−レバ−30による通過検出信号は、前述したシ−ト押えレバ−78を動作する押えレバ−ソレノイド83の動作信号として利用している。
シ−ト載置部29aの排出口10側には、排出ロ−ラ26の外周面よりも若干上方に位置するシ−ト腰付ガイド42が設けられている。
【0025】
ところで、このフニッシャ装置1は、シ−トSを第2搬送P2から第3搬送路P3へシ−トSをスイッチバックして処理トレイ29に載置するが、このときのシ−トSの載置状態は、先に述べたように処理トレイ29がシ−トSの搬送方向長さよりきわめて短く設定されているためシ−トSを処理トレイ29と集積トレイ5とに跨った状態で積載している。
従って、シ−トSを処理トレイ29上で整合のため搬送方向と略直交する幅方向にシフトする場合には、シ−トSがゴム部材などの高摩擦材からなる排出ロ−ラ26と接触せず、かつなるべくシ−トSが排出ロ−ラ部を頂点として山形形状にして腰付けすることが望ましい。
一方、シ−ト載置部29aにシ−トSを載置することなく、第1搬送路P1から第2搬送路P2を介して直接集積トレイ5に排出する場合にも、シ−トSの先端が排出ロ−ラ26を通過するまでは、この排出ロ−ラ26とシ−トSとの非接触状態としておくことが望ましい。これらを達成するため、上記のシ−ト腰付ガイド42が設けられている。
尚、このシ−ト腰付ガイド42は、回動ユニット24の上下動作と連動し、回動ユットが図2の実線で示される下方位置にあるときは、シ−ト腰付部材42は排出ロ−ラ26の外周面面より内側に位置する。
【0026】
整合ユニット33は、図4に示すように、シ−トSの搬送方向と交差する方向に配置された整合板34と、整合板駆動モ−タ36と、整合板駆動モ−タ36の出力軸36aに固定されたピニオンギア37と、整合板34の底面に設けられてピニオンギア37と噛合うラックギア39と、このラックギア39の下方には整合板34の位置を検出する整合板位置検出センサ−35と、このセンサ−を横切るラックギア39と一体の整合板フラグ38とを備えている。
【0027】
従って、整合板34はシ−トSが処理トレイ29aに第3搬送路P3に沿って搬入される都度シ−トSの搬送方向と略直交する方向に整合板駆動モ−タ36の回転駆動によって、シ−トSに当接する様に移動し、シ−トSを整合板34の移動方向と対向する位置にあるステ−プルユニット3が取り付けられた本体側部フレ−ム2aに当接させてシ−トSの整合動作を行う。
尚、本実施例に於いては、シ−トS幅方向の一方のみに整合板34を設けたが、シ−トSの幅方向の両側に互いに近接離反する一対の整合板でシ−トSを挟むように整合動作を行っても良い。
ここで、エンドレス搬送ベルト18に付いて説明する。先に説明したように従動ロ−ラ17と協同してシ−トSを第2搬送路P2に向けて搬送するが、シ−トSを第3搬送路P3においてもシ−トSと係合してシ−トSをシ−ト先端規制片29bに向けて搬送するように構成されている。
即ち、エンドレス搬送ベルト18は、図3、図4に示される様に、シ−トSと係合面が細かい歯付形状になっており、図示18aは第1搬送路P1から引き込むシ−ト引き込み搬送部として作用し、18bはシ−トSの搬送方向後端を第2搬送路P1から第3搬送路P3に後述のパドル23と協同して落とし込む押しと込み部として作用し、更に第3搬送路P3に於いてシ−トSを搬送するシ−ト繰り込み部としても作用する。
このエンドレス搬送ベルト18は、変形可能なフレキシブル材で構成されているため、載置トレイ部29aに順次シ−トSが積み重なってもシ−トSの厚さに応じてシ−ト繰り込み部18cが上昇する。
このエンドレス搬送ベルト18と前記の整合板34との位置関係について言及すると、図3、図4に示される様に、エンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cは整合板34搬送方向長さ範囲内に位置している。整合板34は、シ−トSの端縁がエンドレス搬送ベルト18によってシ−トS先端規制片29bに到達してからシ−トSを幅方向に移動シフトするが、この整合の際シ−トSとシ−ト繰り込み部18cは接触状態となっているため、シ−ト繰り込み部18cが整合板34の外方に位置しているとシ−ト繰り込み部18cを中心としてシ−トSを回転する力が働き整合が正しくなされないことを防ぐためであり、また整合板34の内にシ−ト繰り込み部18cを配置することによって装置本体装置2の搬送方向全体長さを短くコンパクトにできる。
次に、シ−ト載置部29a 上に配置したシ−ト押え31・32を図5、図6によって説明する。
前に述べたように、処理トレイ29に載置されるシ−トSは、第3搬送路P3に沿ってエンドレス搬送ベルト18によってシ−ト載置部29a順次送り込まれ載置される。この際シ−トSは、処理トレイ29の上方の支持部材40に回動自在に取り付けた第1シ−ト押え31と第2シ−ト押え32によってシ−ト載置部29a側に押し付けられながら搬送されると共に、処理トレイ29のシ−ト先端規制片29bにシ−トSの端縁が到達した後もシ−トSがカ−ルして後続シ−トSの搬入を妨げることなく整列性良く載置して、ステ−プル綴じなどの後処理を施すようにしている。
即ち、第1シ−ト押え31は、その基端部31aが支持部材40内に入り込んで支持部材40の支持軸40aに回動自在に取り付けられ、その先端部31bが処理トレイのシ−ト先端規制片29b近接し、シ−ト載置部29aに接した位置に垂れ下がっている。また、第1のシ−ト押え31の先端部31aは、処理トレイのシ−ト先端規制片29bに一部がオ−バ−ラップして位置している。このオ−バ−ラップは、シ−トSの端縁が先端部31bとシ−ト先端規制片29bとの間を通り越してしまうのを防止するためである。
次に、第2シ−ト押え32は、その基端部32aが支持部材40に取り付けられた支持片40bの第2支持軸40cに、回動自在に取り付けられ、その先端部32bがエンドレス搬送ベルト18条間からシ−ト載置台29aに向かって垂れ下がっている。
また、この第2シ−ト押え32は、図5に示す様に、そのストッパ−部32cが支持片40bに設けられた規制部40dに当接すると、シ−ト載置部29aとの間で距離hを保って位置している。従って、この第2シ−ト押えは、シ−ト載置部29aにシ−トSの積層載置厚さが、上記h以上にならなければ、その先端部32bがシ−トSに接触しない。
このように、第2シ−ト押え32の先端部3bをシ−ト載置部29aから離間させたのは、シ−トSの枚数が少ないときは、シ−トSへの抵抗やダメ−ジを少なくし、所定枚数(距離h分以上)となったときや、距離hを超える上方カ−ルがシ−トSに発生したとき、シ−トSに接触してシ−ト束をするようにしている。
従って、シ−ト載置部29aに載置するシ−トSが少ないときや、カ−ルが小さいときには、まず第1シ−ト押え31のみによってシ−トSを押え、シ−トSの載置枚数が増加したり、大きなカ−ルが発生したきは第2シ−ト押え32によってもシ−トSを押えることになる。
また、図5の一点鎖線で示されるシ−トSの様に、シ−トSが大きくカ−ルしたときは、第2シ−ト押え32の先端部32bが、第1シ−ト押え31の後部31cに当接係合する様になっている。これは、シ−トSに所定以上のカ−ルが発生すると、第2シ−ト押え32の先端部32bに第1シ−ト押え31の重さが加重され、速やかに、このカ−ルを解消するためである。
ところで、シ−ト載置部29aから先端部32bが離間した第2シ−ト押え32は、第1シ−ト押え31よりも、シ−トSを処理トレイ29に般入するとき搬入方向上流側の位置させている。この実施例によれば、シ−トSの搬入枚数が少ないときは、先端規制片29b近傍の第1シ−ト押え31のみによってシ−トSを押え、シ−トSの搬入枚数が多くなると、この第1シ−ト押え31と共に第2シ−ト押え32もシ−トSの押え作用を行うことになり、シ−トSの搬入枚数の増加によってシ−トへの押え力を増加できるので、シ−トの載置集積性能を向上できる。
さらに、図6に示される様に、第1シ−ト押え31と第2シ−ト押え32は、シ−トSの幅方向に列状に配置してあり、シ−ト載置部29aに載置されるシ−トの一端側を多く押えるようにしている。従って、シ−トの端部にステ−プルユニット3による綴りなどの後処理を、シ−トが正しく揃えられた状態で行うことができる。
なお、上記の実施例にあっては、第1シ−ト押え31の先端部31bが、シ−トSがシ−ト載置部29aに載置されていない状態で、シ−ト載置部29aに接している状態であるとしたが、シ−ト載置部に接していなくとも良く、この場合、第2シ−ト押え32の先端部32bとシ−ト載置部29aとの距離hよりも小さい距離に第1シ−ト押え31の先端部31bとシ−ト載置部29aとを設定すればよい。
【0028】
また、第1シ−ト押え31、第2シ−ト押え32をシ−ト搬送方向に2列にならべているが、これが3列、4列として良く、シ−トSに対する押圧力を変えるとの点からは、同列にならべても良い。
さらに、図7に示す様に第2シ−ト押え32を省略し、支持部材40と第1シ−ト押え31との間に、コイルスプリング40fを介在しても良い。このコイルスプリング40fは、一端が支持部材40に設けられたスプリングピン40eに、他端のスプリング当接部40gが第1シ−ト押え31の背面側に位置している。従って、シ−トSの載置枚数が少ないときは、コイルスプリング40fの弾性力は作用せず、シ−トSの載置枚数が多くなるに従ってコイルスプリング40fの弾性力が徐々に強くなるように構成して、シ−トSを押圧する力を増加させても良い。
処理トレイ29に載置されたシ−トSは、ステ−プルユニット3によって綴じ処理されるが、本実施例のステ−プルユニット3は、図1及び図4に示すように、処理トレイ29のシ−ト載置部29aと略同角度に傾斜配置されており、側部フレ−ム2aに固定してある。このステ−プルユニットは、本体フレ−ム2からその内部に位置するシ−ト載置部29aに向かって、シ−トSの前端部にステ−プル針を打ち込むベッド部3aとこのヘッド部3aによって打ち込まれたステ−プル針を折り曲げるアンビル部3bとが設けてある。また、本体フレ−ム2の外部側である背面側に針を収納した取り替え可能なカ−トリッジ3cを備えている。
【0029】
なお、このステ−プルユニット3は、シ−ト載置部29a上のシ−トの上面側からステ−プルを打ち込むものであるが、ヘッド部3aとアンビル部3bを上下逆として、シ−トSの下面側からステ−プル針を打ち込むように構成しても良い。
次に、図3において、処理トレイ29のシ−ト排出口側上方に位置する回動ユニット24について説明する。この回動ユニット24は、図8の平面図に示される様に、パドル23と、このバドル23を回転させるパドル回転軸22と、このバドル回転軸22に駆動伝達するパドル駆動ベルト22aと、パドル駆動ベルト22aを駆動するパドル駆動ロ−ラ21と、排出口10に位置して本体フレ−ム2側の排出ロ−ラ26と協同してシ−トSを排出する従動排出ロ−ラ25とを備えている。パドル駆動ロ−ラ21は、本体側部フレ−ム2aに設けられた駆動伝達システム4の一部であるパドル駆動伝達歯車54によって駆動回転するパドル駆動ロ−ラ軸21aによって回転駆動する。また、回動ユニット24は、パドル駆動ロ−ラ軸21aを軸支点として排紙ロ−ラ26に近接する位置とこの排紙ロ−ラ26から離間した位置の上下に揺動する。この上下揺動運動は、駆動伝達システム4に設けられた昇降レバ−64から突出する昇降ピン64bが回動ユニット24に係合して行われる。
【0030】
回動ユニット24は、パドル駆動ロ−ラ21a軸の軸支点に設けられ、一端を本体フレ−ム2に、他端を回動ユニット24のフレ−ムに当接させた回動ユニットスプリング24bによって、常時排紙ロ−ラ26側の下方側に負勢されているが、この負勢力に抗して上記の昇降レバ−24によって上下揺動コントロ−ルされる。
本体装置2は、シ−トSを第1搬送路P1から第2搬送路P2を介して直接シ−トSを集積トレイ5へ排出する「スル−パスモ−ド」と、第2搬送路P2からシ−トSを第3搬送路P3に沿ってスイチバック搬送して処理トレイ29に複数枚載置整合し、ステ−プルユニット3によって綴じ処理を行った後、集積トレイに束排出する「ステ−プルモ−ド」と、第1搬送路P1から分岐し第4搬送路P4に沿ってエスケ−プトレイ6に特殊シ−トSを排出する「エスケ−プモ−ド」とを有している。
【0031】
これらの第1搬送路P1から第4搬送路P4までに配置された搬送駆動ロ−ラ15、エンドレス搬送ベルト18、排出ロ−ラ26、パドル23、昇降ユニット24、第2の排出ロ−ラ26、などを駆動するシステムについて以下に説明する。
本実施例の駆動伝達システム4は、図9、図10に示すように、一つの駆動モ−タ43と、この一つの駆動モ−タ43の出力軸43aに設けられた反時計周り方向に回転する出力プ−リ44と、受け入れ口10側に配置された搬送駆動ロ−ラ15の回転軸15aに設けた駆動プ−リ45と、第2の排出ロ−ラ26の回転軸28aに設けた駆動プ−リ47と、エンドレス搬送ベルト18を回転駆動する駆動ロ−ラ19の回転軸19aに設けた駆動プ−リ46と、出力プ−リからの駆動を、各駆動プ−リ45、46、47に伝達する回動ベルト48と、駆動プ−リ46と同軸である回転軸19aに設けた伝達歯車51に噛合う従動伝達歯車53を介して連結する大径のタイミング歯車55と、排出ロ−ラ26の回転軸26aに設けられ、タイミング歯車55と中間歯車56aを介して連結される伝達歯車56bと、回動ユニット24を上下揺動自在に支持すると共にパドル駆動ロ−ラ21を回転駆動するパドル駆動軸21aに設けられ、従動伝達歯車52、駆動プ−リ46と同軸の伝達歯車51に連結される外周にロック板54cを備えるパドル伝達歯車54と、パドル駆動ロ−ラ21とパドル23を支持するパドル回転軸2を連結するパドル駆動ベルト22aと、タイミング歯車55に設けたカム65と、ピン64bによって回動ユニット24に係合し、カム65の回転によって回動ユニット24を上下揺動させる昇降レバ−64を含む。
図中、49、50は回動ベルト48に聴力を与えるテンションロ−ラである。装置本体装置2の受け入れ口からシ−トSが送り込まれ、入り口センサ−8bでシ−トS先端が検出され装置が稼動状態になると、搬送駆動モ−タ43が起動し回動ベルト48によって、駆動プ−リ45連結された搬送駆動ロ−ラ15と、駆動プ−リ47に連結された第2の排出ロ−ラ26と、駆動プ−リ46に連結されたエンドレス搬送ベルト18駆動する駆動ロ−ラ19とが、シ−ト順送り(搬送方向下流側)方向に回転し続ける。
【0032】
ところで、シ−トSの処理が、「スル−パスモ−ド」である場合には、パドル23を回転駆動すことなく、タイミング駆動歯車55を回転させて、この回転により昇降レバ−64を図示下方に移動させると回動ユニット24も排出ロ−ラ26側に移動して回動ユニット24内の従動排出ロ−ラ26に圧接状態となる。これと共に、タイミング駆動ロ−ラ55は、中間歯車56aと伝達歯車56bを介して排出ロ−ラ26を回転し第2搬送路Pに沿ってシ−トSを集積トレイ5に1枚ずつ排出する。
一方、「ステ−プルモ−ド」のときには、図35以後のフロ−チャ−トに示されるように、シ−トSの後端がシ−ト入り口センサ−11を通過して同センサ−がオフすることにより(S1001)、パドル23が起動するための所定パルスをセットし(S1002)、このセットされたパルスを減算し始める(S1101)。
【0033】
このパドル23が起動するための所定パルスはシ−トSの後端がエンドレスベルト駆動ロ−ラ19と従動ロ−ラ17を通過するように設定されており、セットされた前記所定パルスが減算されて0カウントになったところで(S1102)、パドル23を起動し(S1103)、略同時にパドル23の動作するための動作パルスをセットし(S1104)、シ−ト搬送方向と逆方向(駆動ロ−ラ19と反対方向)に回転させて、シ−トSを第2搬送路P2から第3搬送路P3に沿って処理トレイ29に送り込む。
そして上述の起動パルス経過後に設定される動作パルスを減算し(S1105)、動作パルスのカウントが0に減算される(S1106)までパドル23の回転は継続して停止する。(S1107)
図35に示されるように上述のパドル23の起動パルス設定後、整合板34の起動パルスも設定される。(S1003)
尚、処理トレイ29へ排出されるシ−トが複数枚の場合、整合板34は所定のホ−ム位置から整合動作を起動してシ−トに整合作用を及ぼした後に、ホ−ム位置よりもシ−ト端に近い待機位置へと移動して2枚目以降のシ−トに対しては待機位置から整合動作を起動させた後にホ−ム位置に戻るように構成されている。
【0034】
前述の整合板34の起動パルスはシ−トSの端縁が、パドル23によって処理トレイ29の先端規制片29bに到達した後になるようにセットされている。
【0035】
そして、この整合板34の起動パルスが減算されて(S1201)0カウントになったところで(S1202)、1枚目のシ−トに対しては所定のホ−ム位置から、そして2枚目以降のシ−トに対しては上述の待機位置から整合板34を起動する(S1203)のと略同時に、整合板34が各シ−トを本体側部フレ−ム2aに押圧した後に上述の待機位置若しくはホ−ム位置へと移動するのに要する動作パルスを各シ−ト毎にセットする(S1204)。
【0036】
上述の動作パルスが減算されて(S1205)0カウントになったところで(S1206)整合板34を動作パルスに応じて待機位置若しくはホ−ム位置で停止し、整合板34の動作パルスをクリア−する(S1207)。
【0037】
以後このこの制御を繰り返して最終シ−トを整合した後、整合板34がホ−ム位置に戻って停止することにより所定枚数のシ−ト束の整合を完了する。
【0038】
上記パドル23と整合板34による動作はシ−トSが所定枚数積み重ねられるまで繰り返される。
【0039】
整合板34による整合動作終了後、ステ−プルユニット3によるステ−プル処理の有無を確認する(S1406)。ステ−プル処理の有無に拘わらず、センサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無を検知し(S1407,S1411)、シ−ト無が検知された場合にはシ−ト有無センサ−30aがシ−ト無から有に変化するのを待つためのウエイトパルスを設定し、減算を開始する(S1408)。
【0040】
そして、ウエイトパルスが0カウントになるまでシ−ト有無センサ−30aがシ−ト無を検知し続けた場合(S1409)、処理トレイからシ−ト束が引き抜かれたものと判断してシ−ト引き抜きジャムとしてフィニッシャ装置1を停止し、ジャム信号を本体装置に送信する(S1410)。
【0041】
ステ−プル処理有と確認された場合(S1406)、処理トレイ29上にシ−トがあるか否かをセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによって検知し(S1411)、シ−ト無の場合に引き抜きジャムの制御を実施するのは上述の通りである(S1408,S4109,S1410)が、処理トレイ29上にシ−ト有が検知された場合(S1411)、ステ−プルユニット3により処理トレイ29上のシ−ト束にステ−プル処理が施される。
【0042】
この場合、図35に示されるように最終シ−トへのパドル23の起動パルス及び整合板34の起動パルスの設定後、ステ−プルユニット3の起動パルスが設定される(S1004)。
【0043】
そして、セットされた前記起動パルスが減算されて0カウントになった後に(S1301,S1302)、ステ−プルユニット3を起動し(S1303)、略同時にステ−プルユニット3が動作するための動作パルスをセットし(S1304)、ステ−プルユニット3によるステ−プル動作を実施させる。
【0044】
このステ−プルユニット3の綴じ動作は上述の起動パルス経過後に設定される動作パルスのカウントが0に減算されるまで(S1305,S1306)継続してから停止する(S1307)。
【0045】
このようにステ−プルユニット3を作動して、処理トレイ29a上のシ−ト束のステ−プル動作による後処理が実行された後、タイミング駆動歯車55を回転させて、この回転により昇降レバ−64を図示下方に移動させると回動ユニット24も排出ロ−ラ26側に移動して回動ユニット24内の従動排出ロ−ラ26をシ−ト束に圧接状態とする。これと共に、タイミング駆動ロ−ラ55は、中間歯車56aと伝達歯車56bを介して排出ロ−ラ26を回転し、シ−ト束を集積トレイ5に排出する。
上記パドル23の動作パルスのカウント中や整合板34の動作パルスのカウント中(整合処理時)或いはステ−プルユニット3の動作パルスのカウント中(後処理時)はパドル23、整合板34、ステ−プルユニットによってシ−トが移動し、撓みが生じ易く、センサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによる正確なシ−ト有無検知ができない。このようなセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによる不正確な検知結果に基づいてフィニッシャ装置1や本体装置2を制御すると、シ−トが処理トレイ29上にシ−トがあるにもかかわらず、パドル23若しくは整合板34によるシ−ト移動中やステ−プルユニット3による綴じ動作中にシ−ト無が検知される度にフィニッシャ装置1や本体装置2を停止してしまったり、パドル23、整合板34によるシ−ト移動中やステ−プルユニット3による綴じ動作中にもかかわらず次シ−トが処理トレイ29へと排出される等の不具合が生じてしまうことから、本実施例のフィニッシャ装置1においては、図示しない制御手段によって、上記パドル23の動作パルスのカウント中(S1404)、整合板34の動作パルスのカウント中(S1405)若しくはステ−プルユニット3の動作パルスのカウント中(S1412)は、シ−ト有無検知センサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視するように制御されている。
【0046】
本実施例では各シ−トに対して整合板34が移動している間を整合処理時とし、この間のみセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視しているが、1枚目のシ−トから最終シ−トまでの整合が全て終了して整合板34がホ−ム位置に戻って停止するまでの一連の整合動作の間を整合処理時として、この一連の整合動作中はセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視するようにしてもよく、又、実際に整合板34がシ−トと係合している間のみを整合処理時としてセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視するようにしてもよい。
【0047】
同様に、本実施例ではパドル23がシ−トSを第2搬送路P2から第3搬送路P3に沿って処理トレイ29に送り込む場合のみ、即ちシ−ト搬送方向と逆方向(駆動ロ−ラ19と反対方向)にパドル23が回転している間を整合処理時とし、この間のみセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視しているが、パドル23により1枚目のシ−トから最終シ−トまでの全てのシ−トの逆搬送が終了するまでの間をパドル23による一連の整合処理時とみなしてこの間はセンサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視するようにしてもよい。
【0048】
本実施例では上記パドル23の動作パルスのカウント中、整合板34の動作パルスのカウント中、ステ−プルユニット3の動作パルスのカウント中は、シ−ト有無検知センサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aによるシ−ト有無検知結果を無視する制御手段をフィニッシャ装置1に設けているが本体装置側の制御手段によってシ−ト有無検知結果を無視するようにしてもよい。
【0049】
本実施例ではステ−プルユニット3を含んだフィニッシャ装置が示されているが、ステ−プルユニット3を有していないソ−タ、排出トレイ等の装置にも本発明が適用できるのはいうまでもない。
【0050】
本実施例のフィニッシャ装置ではアクチュエ−タとしてセンサ−レバ−用いたシ−ト有無検知センサ−を用いているが、センサ−レバ−を使用しない光学センサ−を使用したフィニッシャ装置等にも本発明を実施することが可能である。
【0051】
ここで、パドル23を選択的に駆動する駆動伝達を説明する。
パドル23を駆動するパドル駆動ロ−ラ軸21aに連結した従動歯車54と一体回転するロック板54cは、常時はソレノイド57bによって往復変位可能なロック爪57と係合して回転停止しており、この状態では従動歯車54に設けられた欠け歯部54bによって伝達従動歯車52を空転させている。そして、ソレノイドの駆動によってロック板54cとロック爪57との係合が解除されると、ロック板54cに設けられたスプリング54dの張力によって従動歯車54が回転し、この回転に伴って従動歯車54と伝達従動歯車52とが噛合って従動歯車54が回転する。この回転は1回転でロック板54cがロック爪57と係合して停止する。
【0052】
言い換えると、ロック板54cがロック爪57に係止されている状態にあっては、伝達従動歯車52からの駆動は、欠け歯部54bが伝達従動歯車52に対向しているため、従動歯車54は回転せず、ロック板54cからロック爪57が係止解除されない限り従動歯車54及びこれに連結されるパドル23も回転駆動されない。
尚、上記ステ−プルモ−ドにおけるステ−プルユニット3によるステ−プル処理をなくし、処理トレイに排出されたシ−トに整合板34による整合処理だけを施した後に集積トレイ5に排出する処理と、前記スル−パスモ−ドでシ−トを直接集積トレイ5に排出する処理を交互に繰り返すことで、集積トレイ5上にシ−トをずらして積載するジョグ処理も可能となる。
【0053】
このジョグ処理では、処理トレイ29上に排出されて整合板34によって整合されるシ−トは1枚でもよいことになり、その場合、整合板34は上記所定のホ−ム位置からシ−トに整合作用を及ぼした後、所定のホ−ム位置へと戻って停止することになる。
【0054】
このようなジョグ処理においても、上述のようにパドル23、整合板34の動作中にシ−ト有無検知センサ−レバ−30及びシ−ト有無センサ−30aの検知結果を無視する制御を適用することが可能である。
【0055】
従って、「スル−パスモ−ド」の時は、ロック板54cとロック爪57との係止解除することなくパドル23を停止状態で、回動ユニット24を下降してシ−トSを集積トレイ5に排出し、「ステ−プルモ−ド」のときは、シ−トSの後端が、エンドレスベルト駆動ロ−ラ19と従動ロ−ラ17を通過したところで、ロック板54cからロック爪57を解除しパドル23を回転してシ−トSを処理トレイ29に送りこむことができる。
次に、排出ロ−ラ26、回動ユニット24を上下昇降に用いる昇降レバ−64を作動するタイミング駆動歯車55について説明する。
このタイミング駆動歯車55は、常時はソレノイド59aによって往復変位可能なロック爪59と係合してタイミング駆動歯車55の回転を停止させるタイミング駆動歯車55の一方の面(図9表面)に設けられた被ロック爪60と、ロック爪59と被ロック爪60との係合が解除された際にタイミング駆動歯車55を反時計周り方向に回転させる重り61と、従動伝達歯車53並びに排出ロ−ラ駆動伝達歯車56aを空転させる欠け歯62,63と、回動ユニット24を回動させるタイミング駆動歯車55の他方の面(図9裏面)に設けた昇降レバ−64の先端64aと係合して昇降レバ−64を軸線方向に沿って往復動させるカム部65とを備えている。尚、昇降レバ−64は常時スプリング66によって先端64aをカム部65との弾接方向に付勢しており、初期状態ではストッパピン67と長孔68との係合により先端64aとカム部65とが離間している。
【0056】
次に、シ−トSの後処理例を、図11及び図12のタイミング駆動歯車の作動状態説明図に基づいて説明する。先に述べたように、シ−トSの処理モ−ドして、「ステ−プルプルモ−ド」と「スル−パスモ−ド」と「エスケ−プモ−ド」を有し、夫々シ−トSの送り方法が異なるが、まず、「ステ−プルモ−ド」の動作について説明する。
この「ステ−プルモ−ド」は、後処理としてステ−プル綴じを行う場合であって、画像形成装置本体Gで処理された原稿の枚数を画像読み取り時にカウントし、そのカウント数と作成束数とに基づいてステ−プル綴じ行い、この綴じられたシ−ト束を集積スタックするモ−ドである。
即ち、1組1枚目のシ−トSが受入口7に供給されると、受入口7と搬送ロ−ラ15との間に設けられたシ−ト入り口センサ−11がシ−トを検出する。このセンサ−の検出結果に基づいて駆動モ−タ43が駆動を開始し、この駆動に連動して回動ベルト48を介して搬送ロ−ラ15、排出ロ−ラ28、エンドレス搬送ベルト駆動ロ−ラ19が回転する。
【0057】
この際、伝達従動歯車52も回転するが、従動歯車54は、その切欠き歯部54bが対向しているので駆動伝達されず、回転停止状態にある。また、図11(A)に示すように、従動伝達歯車53も回転するが、タイミング駆動歯車55の欠け歯部62が従動伝達歯車53に対向するともにロック爪59と係止片60とが係合してタイミング駆動歯車55及び排出ロ−ラ駆動伝達歯車56aは回転停止状態にある。
【0058】
また、シ−トSは、従動ロ−ラ14と搬送ロ−ラ15との協同並びに従動ロ−ラ17とエンドレス搬送ベルト18との共同によって段差に向けて搬送ガイド8内の第1搬送路P1を搬送され、シ−ト入り口センサ−11がシ−トSの搬送方向後端を検出して所定時間経過すると、シ−トSの先端が排出口10から集積トレイ5上に位置すると共にシ−トSの後端が従動ロ−ラ17とエンドレス搬送ベルト18との間を抜けると、エンドレス搬送ベルト18の落とし込み部18bによって第3搬送路P3方向に向けられる。
【0059】
この状態で、パドル23の回転を許容するため、ソレノイド57bが作動して従動歯車54のロック板54cとロック爪57との係合が解除され、スプリング54dによって従動歯車54が回転を開始し、この回転に連動して従動歯車54と伝達従動歯車52とが噛合ってパドル駆動ロ−ラ軸19aに設けられた従動歯車54が回転し、これによりパドル23が回転する。
【0060】
このパドル23は、シ−トSを今までの搬送方向とは逆方向にシ−トSを戻し、シ−ト載置部29aとエンドレス搬送ベルト18とにシ−トSを送りシ−トSの側縁が処理シ−ト29の先端規制片29bに当接される。
【0061】
この後、整合板駆動モ−タ36が駆動して整合板34を移動させて、シ−トSを整合板34の移動方向と対向する位置にあるステ−プルユニット3が取り付けられた本体側部フレ−ム2aに当接させてシ−トSの整合動作を行う。
そして、上述した各動作を各シ−トSの搬送毎に行い、所定枚数の積載が終了すると、ステ−プルユニット3が駆動してシ−トSにステ−プル綴じを実行する。
【0062】
このステ−プル綴じが実行されると、タイミング駆動歯車55の回転を許容するため、図11(B)に示す様に、タイミングソレノイド59aが作動しロック爪59とタイミング駆動歯車55の係止片60との係合が解除され、重り61の重力によってタイミング駆動歯車55が反時計周り方向に回転される。
【0063】
この回転により、従動伝達歯車53が欠け歯62から抜けてタイミング駆動歯車55と噛合い、従動伝達歯車55から駆動を受けてタイミング駆動歯車55が本格的に回転を開始する。
【0064】
さらに、図11(C)に示すように、タイミング駆動歯車55の裏側に位置する昇降レバ−64の先端カムフロワ−部64aが、タイミング駆動歯車55のカム部65と弾接してそのカム形状によりスプリング66の図示上方付勢に抗して昇降レバ−64が図示下方へと移動を開始する。この昇降レバ−64の下方移動により、回動ユニット24のスリット24c係合する昇降ピン64bも下降することによって、回動ユニット24も図示下方への移動を開始する。(尚、図11及び図12において、回動ユニットのスリット24c及び昇降ピン64bは、昇降レバ−24の裏側に位置しているが、図11及び図12においては、説明のため実線表記している。)
回動ユニット24が下方移動を開始した後に、排出ロ−ラ駆動伝達歯車56aがタイミング駆動歯車55の欠け歯63から抜けてタイミング駆動歯車55と噛合い、排出ロ−ラ駆動伝達歯車56a,56bが回転を開始し、これにより排紙ロ−ラ26も回転を開始する。
【0065】
次に、図12(A)に示すように、昇降レバ−64の先端64aがタイミング駆動歯車55の半径とほぼ等しいカム部65最外周面と弾接していくと排出ロ−ラ26と回動ユニット24の先端側の従動ロ−ラ25とがニップしてステ−プル綴じ後のシ−トSの束が集積トレイ5へと排出される。このシ−トSの排出完了は、図2及び図3に示した処理トレイ29の先端に位置するセンサ−レバ−30の上方復帰をシ−ト有無センサ−30aによって検出する。
ステ−プル綴じ後のシ−トS束の集積トレイ5への排出が完了すると、図12(B)に示すように、昇降レバ−64の先端64aとカム部65との弾接が解除されて回動ユニット24が上方の復帰方向に回動を開始して従動ロ−ラ25が排出ロ−ラ26から離間した後に、タイミング駆動歯車55の欠け歯部62,63が、伝達従動歯車53と排紙ロ−ラ26に駆動伝達する中間歯車56aと抵抗する位置に移動し図11(A)の状態へと復帰する。
【0066】
次に、「スル−パスモ−ド」について説明する。
このモ−ドは画像形成装置本体Gから排出されるシ−トSを、第1搬送路P1から第2搬送路P2を介して、直接集積トレイ5に集積スタックするモ−ドで、ステ−プルによる綴じ処理等を行わず、大量のシ−トSを集積するのに適している。このモ−ドと、上記の「ステ−プルモ−ド」との動作上の相違は、パドル23を常時回転しないようにしたことと、タイミング駆動歯車55の回転開始時期をシ−トの搬送タイミングに応じて早期に行ったことである。
即ち、シ−トSが受入口7に供給されると、受入口7と搬送ロ−ラ15との間に設けられたシ−ト入り口センサ−11がシ−トを検出する。このセンサ−の検出結果に基づいて駆動モ−タ43が駆動を開始し、この駆動に連動して回動ベルト48を介して搬送ロ−ラ15,排出ロ−ラ28、エンドレス搬送ベルト駆動ロ−ラ19が回転する。このときは、図11(A)に示すように、従動伝達歯車53も回転するが、タイミング駆動歯車55の欠け歯部62が従動伝達歯車53に対向するともにロック爪59と係止片60とが係合してタイミング駆動歯車55及び排出ロ−ラ駆動伝達歯車56aは回転停止状態にある。
【0067】
シ−ト入り口センサ−11がシ−トSの先端を検出した後、僅かな遅れをもって、タイミング駆動歯車55の回転を許容するため、図11(B)に示す様に、タイミングソレノイド59aが作動しロック爪59とタイミング駆動歯車55の係止片60との係合が解除され、重り61の重力によってタイミング駆動歯車55が反時計周り方向に回転される。
【0068】
この回転により、従動伝達歯車53が欠け歯62から抜けてタイミング駆動歯車55と噛合い、従動伝達歯車55から駆動を受けてタイミング駆動歯車55が本格的に回転を開始する。この後の動作は、「ステ−プルモ−ド」時の図11(C)から図12(A)、図12(B)までと同様に動作を行う。従って、回動ユニット24は、シ−トSが本体装置2に搬入される毎に昇降運動を行い、シ−トSを集積トレイ5に排出する。このシ−トSの排出完了は、図2及び図3に示した処理トレイ29の先端に位置するセンサ−レバ−30の上方復帰をシ−ト有無センサ−30aによって検出する。
尚、パドル23の回転を行わないようにするため、この「スル−パスモ−ド」の実行中、ソレノイド57bを作動させず、従動歯車54のロック板54cとロック爪57との係合状態としている。
【0069】
最後に「エスケ−プモ−ド」は、不定形サイズ等の特殊シ−トをエスケ−プトレイ6へ排出するモ−ドであって、第1搬送路P1から回転式フラッパ−16を図2及び図3の状態から反時計方向に回転してシ−トSを第4搬送路P4に搬送し、第2の排出ロ−ラ28によって、エスケ−プトレイ6へシ−トSを排出する。
【0070】
この場合、予めの「エスケ−プモ−ド」設定により、フラッパ−16を回転させシ−トSを第4搬送路P4に案内するように位置させておく。この状態で、シ−トSが受入口7から供給されるとシ−ト入り口センサ−11がシ−トを検出し、駆動モ−タ43が駆動を開始する。この結果、他のモ−ドで説明したように、搬送ロ−ラ15、第2の排出ロ−ラ28が駆動回転し、シ−トSをエスケ−プトレイ6に排出する。
尚、バドル23及びタイミング駆動歯車55の回転は不要のため、パドル23の回転を許容するソレノイド57a及びタイミング歯車55の回転を許容するソレノイド59aは作動しない。
【0071】
以上のような動作によって、シ−トSは本体装置2の排紙口10から排出されるが、この排出されるシ−トSを集積スタックする集積トレイ5について、以下に説明する。
この集積トレイ5は、図13(A)、図13(B)に示すように、本体装置2に着脱可能な取付部69aを有するベ−ス69と、ベ−ス69に昇降制御部70を介して昇降可能に保持されたシ−ト収納部71と、シ−ト収納部71の下面に固定された支持ブラケット72と、この支持ブラケットは可動歯車74の上面部に固定されている。
昇降制御部70は、ベ−ス69に固定された円弧状の固定歯車73と、保護カバ−72に固定された円弧状の可動歯車74と、各歯車73,74に噛合って変位する遊星歯車75と、各歯車73、74、及び遊星歯車75を連結して夫々の相対距離を固定したシフトア−ム76と、ベ−ス69の上面と支持ブラケット72の底面と間に設けられてシ−ト収納部71を常時上方に付勢させるコイルスプリング77とを備えている。
【0072】
このコイルスプリング77は、各歯車73、74、遊星歯車75を挟んで2本設けられると共に、シ−ト収納部71の上面に順次積載されるシ−トSの重量に応じてシ−ト収納部71を下方に変位させ、略一定の高さで次のシ−トSが前のシ−トSの上面に順次積載可能となるようにバネ定数が設定されている。
また、コイルスプリング77の付勢に抗してシ−トの支持面であるシ−ト収納部71が下方に変位すると、各歯車73,74と遊星歯車75との噛合い位置の変化に応じて、可動歯車74の上面に支持ブラケット72を介して取り付けられるシ−ト収納部71の上面は、図13(A)の上方位置からシ−トS集積量が増加すると下降し、図13(B)の下限位置へ略平行の状態で移動する。従って、シ−ト収納部71の上面と、本体装置2の正面に設けられた積載シ−トの端縁を規制するシ−ト規制面2cとでなす角度は大きく変化することなく常に略一定の状態でシ−ト収納部71がシ−ト集積量の増加に従って下降し、集積したシ−ト上面と排出ロ−ラ26との高低差もほぼ一定の距離とすることができる。
また、シ−ト収納部71の上面は、集積するシ−トが自重で滑り落ちるように、本体装置2のシ−ト規制面2c位置からシ−トの排出方向上流側に向かって、除々に高くなるように傾斜して設けられているともに、この傾斜角度をシ−ト規制面2c近傍の傾斜角度と、これより排出方向上流側の傾斜角度とを異ならせて設定している。
即ち、排出ロ−ラ26と排出従動ロ−ラなどによって規定されるシ−ト排出方向延長線SPとシ−ト収納部71aの上面とでなす角度が、比較的小さい角度αである第1支持面71aと、この角度αより大きい角度βで設定したシ−ト規制面側の第2支持面71bとで、シ−ト収納部71の上面支持部を構成している。そして、上記の角度αと角度βとが変化する屈曲部(第1支持面71aと第2支持面71bへの角度変更部)71cを、シ−ト排出方向延長線SPとシ−ト収納部71の上面支持面とが交差する位置よりもシ−ト規制面2c側よりに設定している。
従って、シ−ト規制面2c側は排出ロ−ラ26との高低差が大きく設定でき、シ−ト収納部上に集積されたシ−トSの後端(シ−ト規制面2側端縁)が図示上方にカ−ルしても、後続して排出されるシ−トSの先端が、既に集積されているシ−トの後端端部に当接することを少なくでき、また排出されるシ−トSの先端が下側にカ−ルして巻き込まれる状態を回避できる。
【0073】
なお、実験によれば、通常この種の装置に使用されるコピ−シ−トを用いた場合、上記のシ−ト排出方向延長線SPとシ−ト収納部71の上面とでなす角度αは15度から23度位の範囲が望ましく、角度βはこの角度より大きい25度以上であればよいことが解った。しかし、これらの角度は、使用されるシ−トの厚さや材質より変更されるので、特にこれらの角度数値に限定されず、要は角度αよりも角度βが大きく設定されていればよい。
【0074】
また、図示のものは、第1支持面71aと屈曲部71cを通じて連続的に連なって傾斜する第2支持面71bとしたが、この第1支持面71aと第2の支持面71bとを段差をもって連結してもよく,また屈曲部71c除々に角度が変化する円弧面としてもよい。要は、第1支持面71aの上面をシ−ト規制面2c側に単に延長した場合よりも、排出口10と第2支持面71bとの高低差が多くなるようにする形状であればよい。
【0075】
さらに、実施例の装置は処理トレイ29と上記のシ−ト収納部71にシ−トを跨らせて載置する場合があるが、載置した最小サイズシ−トのときであってもシ−ト収納部側のシ−ト先端は、上記屈曲部71cよりも排出方向上流側に位置するように設定しているので、この場合であって上カ−ル、下カ−ルなどによる不具合を解消できる。
【0076】
また、第2支持面71bのステ−プルユニット側端部は、図1にみられるように、切欠き部71dを設けている。この切欠き部71dは、ステ−プル針が打ち込まれたシ−ト束が集積され積み重なっても、このステ−プル針部分が大きく上方に盛り上がらないようにするための切欠きである。
【0077】
さらに、既に図2、図3で説明したように、シ−ト収納部71の第2支持面71bの上方からシ−トSの後端(シ−ト規制面2c側端縁)を押えるシ−ト押えレバ−78が、シ−ト規制面2c側から出没するようになっており、たとえ、第2支持面上で大きくカ−ルしている場合であっても、確実にシ−トSをシ−ト収納部71面上に集積することができる。
【0078】
このシ−ト押えレバ−78は、回動軸82を軸支点として回動するが、このシ−ト押えレバ−78がシ−トを押えている状態で、このレバ−端部をシ−ト積載量検出センサ−85によって検出し、このセンサ−85が押えレバ−78の端部を検出している場合は、シ−ト収納部71下限位置に位置したとして、画像形成装置本体Gに処理停止信号を出力する。
ここで、図14、図15を用いて本体装置2から排出されるシ−トSの集積スタック動作について説明する。
まず、図14(A)で示す状態では、最初に排出されたシ−トS1が、シ−ト収納部71面上に載置され、第2シ−ト支持面71bにシ−トS1端縁がシ−ト押えレバ−78によって押圧され、後続の排出シ−トS2が第2搬送路P2に沿って搬送され、排出ロ−ラ26によって排出経路を排出されつつある。このシ−トS2はシ−ト排出方向延長線SP上を排出されてくるが、このシ−ト排出方向延長線SPはシ−ト収納収納部71の第1シ−ト支持面と交差し、この交差角度は比較的小さな角度αに設定されている。従って、シ−トS2の先端が下側にカ−ルしていたとしても、この角度が小さいため、シ−トS2先端が第2シ−ト支持面側に湾曲搬送されることなく、第1支持面71aに沿って排出方向下流側に案内ガイドされる。
また、先に集積さているシ−トS1は、その後端がシ−ト押えレバ−78によって第2支持面71bに押えられているため、シ−トS2によって移動することがない。
図14(B)は、シ−トS2の後端がセンサ−レバ−30aを通過した状態を示しており、この通過信号から僅かな所定時間経過後、シ−トS2の後端は排出ロ−ラ26から排出されて、第2支持面71bに向かって落下し始める。この排出とほぼ同時に、図2に図示の押えレバ−ソレノイド83作動し、シ−ト押えレバ−78は図示矢印図14(B)のようにシ−ト規制面2c内側に退避する。
この退避がなされた後、シ−トS2は図15(A)に図示されるように、第2支持面71bに向かって落下しつつあるが、この落下時間の遅れをもってレバ−ソレノイド83が作動を解除する。この解除によってシ−ト押えレバ−78は戻しスプリング84によって図示矢印方向の第2支持面側に移動し、図15(B)の状態となり、シ−トS2のシ−トSの後端(シ−ト規制面2c側端縁)を押圧する。
以上のように、シ−トSの排出方向延長線と第1支持面とでなす角度αよりシ−ト規制面2c側の第2支持面のなす角度βが大きい角度に設定してあるので、排出ロ−ラ26と第2支持面の高低差を大きく設定することが可能となり、また第2支持面上方から押えるので、集積シ−トのジャムがなくなり、ひいては集積性能を向上することができる。
【0079】
また、シ−トSを束排出する際にも、1枚シ−ト送りと同様の動作を行うので、この場合にも、シ−ト束の集積性を向上することができる。更に、この集積トレイ5は、シ−トSの集積量が増えるとコイルスプリング77が圧縮し、シ−トの最上面は略一定の高さに保たれる。
さらに、シ−トが集積トレイ5と処理トレイ29に跨った状態でシ−ト幅方向に整合板によって、シフトされるが集積トレイ5内にあるシ−トはシ−ト押えレバ−78によって押えられているので、集積済みシ−トの整合状態を乱すこともない。
【0080】
尚、上記までの実施例の説明においては、シ−ト押える手段としてソレノイドによって移動するシ−ト押えレバ−78を設けたが、図16に示す様にゴム等からなる弾性片を取り付けた押えパドルロ−ラ86をシ−ト排出タイミングに応じて、適宜図示しないモ−タなどにより駆動回転させ、このパドルをシ−ト規制面2cから出没させてもよい。また、図17に示す様に、シ−ト押えレバ−87の基端部を図示しないモ−タなどによって回転するカム板88に取り付け、このレバ−87のスリットに陥合する固定ピン89をリンク運動する構成として、シ−トを押えてもよい。
【0081】
即ち、シ−トSの排紙ロ−ラ26からの排出及び落下時にのみ退避し、それ以外はシ−ト端部を押える手段であればよい。
以上の説明及び図1から図17までが、第1のタイプの実施例の説明であるが、次に、第2のタイプの実施例の説明を図18から図24までを用いて説明する。図中第1のタイプと同一の部分については、同一の符号番号が付されており、説明を省略する。
第2タイプ装置の第1タイプ装置との相違を図18によって概略的に述べる。
【0082】
第1に、集積トレイ5の上方に位置する特殊シ−ト等を収容するエスケ−プトレイ6及びこれに至る第4搬送経路P4等を無くしたものである。従って、特殊シ−トなどは画像形成装置側で予め排出し、シ−ト集積装置としてのフニッシャ装置1の小型化を図ったものである。
【0083】
第2に、第1タイプ装置は、シ−トSを第3搬送路P3に沿って処理トレイ29に搬入するエンドレス搬送ベルト18のシ−ト載置部側(18c)がフリ−状態になっているが、第2タイプ装置は、シ−ト載置部側(18c)も従動プ−リによって支持させている。
【0084】
第3に、集積トレイ5のシ−ト収納部71の昇降駆動をコイルスプリング77で行っているが、この昇降駆動をモ−タで行う共に、シ−ト収納部71に集積スタックされるシ−トの最上面を検出し、この信号でシ−ト収納部71の昇降を行うようにしている。また、排出ロ−ラ26から排出されるシ−トが、速やかにシ−ト収納部に落下するように回動ユニット24の排出従動ロ−ラ25と同軸上に自重フラッパ−130が設けられている。
【0085】
次に、上記の点について個別に説明する。
【0086】
図18及び図19に示す第2タイプ装置は、シ−トSを第3搬送経路P3に沿って処理トレイ29に搬入するシ−ト移送手段として、エンドレス搬送ベルト18を掛け渡した送り込みベルトユニット100を備えている。この送り込みベルトユニット100を、図20も含めて説明すると、ベルト駆動軸19aに取り付けられこの駆動軸と共に回転する駆動プ−リ101と、この駆動プ−リ101と所定の間隔もってシ−ト載置面29a側に位置する従動支持プ−リ102と、駆動プ−リ101と従動支持プ−リ102との間隔を保持する各プ−リの両側に設けられた支持プレ−ト104と、駆動プ−リ101と従動支持プ−リ102との間に掛け渡されたエンドレス搬送ベルト18とからなる。上記の支持プレ−ト104は、従動支持プ−リ102の回転軸103を回転自在に支持している。
【0087】
従って、ベルト駆動軸19aが駆動回転すると、この軸19aに固着された駆動プ−リ101も回転し、エンドレス搬送ベルト18も、従動プ−リ102を回転させながら移動する。
【0088】
また、支持プレ−ト104は、逆U字状の取り付け部106を有している。この取り付け部はベルト駆動軸19aに固定されていないため、従動支持プ−リ102を有する支持プレ−ト104は、ベルト駆動軸19aを軸支点として揺動スイング自在となっている。さらに、この支持プレ−ト104は、図20に示す様に、従動支持プ−リ102の反対側にウエイトバランス部105が設けられている。このウエイトバラス部は、従動支持ロ−ラ102側のエンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cをほぼ一定の接触力でシ−トSに接触させるためのものである。
【0089】
以上の構成による繰り込みユニット100を採用すると、処理トレイ29上に積載されるシ−ト枚数が多くなると、エンドレス搬送ベルト18の最上シ−トとの接触部分であるシ−ト繰り込み部18cは、シ−トSの厚みによって持ち上げられる。つまり、支持プレ−ト104が、ベルト駆動軸19aを中心にして揺動する。この揺動方向は、ベルト駆動軸19aの回転方向Aと反対の方向である。
【0090】
上記エンドレス搬送ベルト18は、従動支持プ−リ102によってバックアップされているので、処理トレイ29のシ−ト載置部29a上のシ−ト枚数に応じて揺動するが、処理トレイ11上の載置シ−トが多くなっても、シ−トSに対する接触面積が変化することはない。つまり、シ−トSの積載枚数によって、搬送力が、変化したり、強すぎたりすることがない。そのため、シ−ト載置部29a上の載置シ−ト枚数が増えても、シ−ト先端規制片29bに突き当たったシ−トSをさらに押して、シ−トSを座屈させることがない。
【0091】
また、エンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cは、第1タイプのエンドレス搬送ベルト18と同様に、整合板34とオ−バ−ラップした位置に配置しており、さらに従動支持プ−リ102でバックアップされているため、整合板34でシ−トSが幅方向に移動した場合にも、精度よくシ−トSを揃えることができる。
【0092】
なお、送り込みベルトユニット100は、ウエイトバランス105を設けているが、このようなウエイトバランス105による回転モ−メントを調整することによって、エンドレス搬送ベルト18のシ−トSへの押圧力を調整できる。
【0093】
ただし、支持部プレ−ト104側の重量が小さい場合には、ウエイトバランス105が不要な場合もある。また、上記ウエイトバランス105の代わりに、バネ部材などで、押圧力を調整してもよい。
【0094】
さらに、図21に示す様に、送り込みベルトユニット100の支持部プレ−ト104の構成を簡略化して、従動支持プ−リ107をワイヤ−状の支持ア−ム108に回転自在に支持し、この従動支持プ−リ107と反対側の逆U字状の揺動端をベルト駆動ロ−ラ軸19aに吊り下げるように構成してもよい。
【0095】
尚、支持プレ−ト104が、ベルト駆動軸19aを中心にして揺動し、エンドレス搬送ベルト18が図18及び図30dに示される状態でシ−トが処理トレイ29に排出されると、シ−ト先端が処理トレイ29のシ−ト載置部29a又はシ−ト載置部29a上のシ−トにぶつかって座屈してしまう恐れがあることから、例えば図30aから図30cに示すように処理トレイ29へのシ−ト排出開始時はエンドレス搬送ベルト18を上方に位置させるべく図18及び図30dの状態よりも排出角度を上方に向けてシ−ト先端が処理トレイ29にぶつからないようにし、その後、シ−ト後端がエンドレス搬送ベルト18を抜ける等の所定のタイミングでエンドレス搬送ベルト18を図18及び図30dに示す下方位置に移動させ、排出角度を処理トレイ29へのシ−ト排出開始時よりも下方に向けることでエンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cでシ−トをシ−ト先端規制部材29bに移動させて整合するようにしてもよい。
【0096】
具体的には(1)図示しないバネ部材によって図30aに示す上方位置に通常位置決めされた支持プレ−ト104をやはり図示しないソレノイド等の駆動手段によって図18及び図30dに示す下方位置に移動させてエンドレス搬送ベルト18を移動してもよいし、逆に(2)図示しないバネ部材によって図18及び図30dに示す下方位置に通常位置決めされた支持プレ−ト104をやはり図示しないソレノイド等の駆動手段によって図30aに示す上方位置に移動させてエンドレス搬送ベルト18を移動してもよい。
【0097】
これらの場合、エンドレス搬送ベルト18を移動するために、支持プレ−ト104の揺動を切り換えるタイミング制御としては、例えば(1)の場合ではシ−ト入り口センサ−11によるシ−ト先端検知からシ−ト後端が処理トレイ29に完全に排出される前までの所定パルス或いは所定時間の検知に基づいてソレノイドを作動させ、
(2)の場合ではシ−ト入り口センサ−11によるシ−ト先端検知でソレノイドを作動させシ−ト後端が処理トレイ29に完全に排出される前までの所定パルス或いは所定時間の検知に基づいてソレノイドの作動を切る等種々の制御が考えられる。
【0098】
そしてこれらの制御を実施する制御手段は画像形成装置G若しくはシ−ト収納装置1のいずれに設けることも可能である。
【0099】
上述のようにエンドレス搬送ベルト18を処理トレイ29へのシ−ト排出開始時の上方位置から図18及び図30dに示す下方位置に移動させてエンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cでシ−トをシ−ト先端規制部材29bに移動させた後に図19に示される整合板34によって、処理トレイ29への排出方向と直交する方向での整合処理をシ−トに施す際或いは図19に示されるステ−プルユニット3によって、この整合処理済みのシ−トにステ−プル処理を施す際にも、エンドレス搬送ベルト18を下方位置に維持することでシ−ト束を良好な姿勢で保持することができ、これらステ−プル処理を含めた後処理を精度よく実施することが可能になる。
【0100】
尚、本実施例では後処理トレイ29に排出されたシ−トがシ−ト先端規制部材29bで揃えられる時、エンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cによって後処理トレイ29への排出方向と逆方向に移動されるが、図30aから図30dに示されるように、シ−ト先端規制部材29bを後処理トレイへの排出方向下流側に設けて、エンドレス搬送ベルト18のシ−ト繰り込み部18cによってシ−トを後処理トレイ29への排出方向と同じ方向に移動するようにしてもよい。
【0101】
この場合、エンドレス搬送ベルト18は図30aから図30cに示されるようにシ−トが完全に後処理トレイ29に排出した後に、図30dに示されるように後処理レトイへの排出方向への駆動を継続しながら若しくはその駆動を切った状態で排出下方位置に移動してからシ−ト先端規制部材29bにシ−トを移動すべく、後処理レトイへの排出方向への駆動とは逆方向に駆動する。このようにエンドレス搬送ベルト18の上下移動や駆動の切り換えタイミングは例えば、シ−トシ−ト入り口センサ−11によるシ−ト後端検知から各シ−トの後端完全に後処理トレイに排出されるのに必要な所定パルス若しくは所定時間を検知して図示しないでソレノイドによりエンドレス搬送ベルト18を下方位置に移動させ、その逆駆動にする等の制御が考えられる。
【0102】
次に、第2タイプの集積トレイ5について図22を用いて説明する。
【0103】
この集積トレイ5は、シ−ト収納部71の昇降機構は、モ−タを内在するモ−タユニット120を用いている。このモ−タユニット121は可動歯車74と遊星歯車75を支持するシフトア−ム76に取り付け、このモ−タユニット121からのモ−タ軸211を遊星歯車75に連結している。このモ−タが、モ−タ駆動211を時計方向に回転するとシ−ト収納部71は上昇し、反時計方向に回転するとシ−ト収納部71は下降する。従って、シ−ト収納部71に集積スタックされる最上シ−トの紙面位置を検出し、この信号をモ−タユニット120に送り、モ−タを正逆コントロ−ルすることによって、より正確に紙面レベルを一定に保つことが可能となる。
【0104】
ここで、上記の紙面レベルの検出機構は、図23に示す様に、軸支点81を中心にし回動するシ−ト押えレバ−78に、一体に設けられた検出フラグ124を透過型センサ−125a、125bよって検出することによって行う。検出フラグ124は、図示のように、第1フラグ部124aと第2フラグ部124bを有し、このフラグ間にセンサ−に反応しない切欠き部124cを備えている。
【0105】
図23の状態は、シ−ト押えレバ−が適正にシ−トSを押える位置を示しており、このときは、第1センサ125aは第1フラグ部124aによって遮られており「ON」となっており、一方、第2センサ125bは第2フラグ部124bによって検出されておらず「OFF」の状態となっている。この状態が集積トレイ5のシ−ト収納部71が適正に設定されている位置である。この状態から、シ−トSが、順次、シ−ト収納部71に排出されると、その排出ごとにシ−ト押えレバ−78も図示2点鎖線位置と実線位置を往復移動する。シ−トSがシ−ト収容部に載置される毎に、検出フラグ124は、時計方向に移動し、第2フラグ部124bが第2センサ125bよって検出され「ON」となり、一方の第1フラグ部124aも第1センサ125aに検出され「ON」状態となる。このように第1センサ125aと第2センサ125bともに「ON」なると、集積トレイ5にシ−ト収納部71を下降することの信号を出力する。この信号によってモ−タユニット120は、モ−タ駆動軸121を反時計方向に回転させて、シ−ト収容部71を所定量下降させる。
【0106】
このようにして、シ−ト収納部71上の集積シ−ト最上面が常に一定の高さ範囲に位置するようにする。
【0107】
ところで、上記のシ−ト収納部71は、通常シ−トが排出される毎に上下移動することなく、集積されるシ−ト最上面が所定高さ以上になったとき下降するようにしているので、シ−ト排出の都度動作する複雑を解消している。
【0108】
なお、切り欠き部124cが第1センサ125aに位置して第1センサ125aが「OFF」、第2センサ125bも「OFF」のときは、シ−ト収納部71が所定高さよりも下方位置にあるとして上昇させ、第1センサ124aが「OFF」第2センサが「ON」のときは、シ−ト押えレバ−78がシ−ト規制面2c側に退避した状態と判断する。また、シ−ト収納部71が下限位置に位置し、第1センサ124a、第2センサ124bともに「ON」となったときは、シ−ト収納部71のシ−トが満杯状態となったと判断し、シ−トの集積スタック動作を中止する。
【0109】
以上が、集積トレイ5の紙面レベル等を検出する構成であるが、この集積トレイに確実にシ−トを集積スタックするため、このタイプ2装置は、図18に示す様に、回動ユニット24に保持される従動排出ロ−ラ25の支持軸131上に回動自在のシ−トフラッパ−130を設けている。このシ−トフラッパ−130は、シ−トの排出によって上下動し、シ−トSの後端を確実にシ−ト収納部に落下させるためのものである。
【0110】
このシ−トフラッパ−130の動作について、図24により説明する。なお、シ−ト押えレバ−78がシ−ト収納部71上のシ−トを押える作用及び動作は、図14、図15において説明したものと同じであるので、ここではシ−ト押えレバ−78と協働して排出されるシ−トSをシ−ト収納部71にシ−トSを落下させるシ−トフラッパ−130を中心に説明する。
【0111】
図24(A)は、回動ユニット24が下降位置に位置し排出ロ−ラ26と排出従動ロ−ラ25によってシ−トS2が、シ−ト排出方向延長線SP上を排出されている状態を示している。この状態では、シ−トフラッパ−130は、従動排出ロ−ラ25の支持軸131に単に吊り下げられているので、排出ロ−ラ26と排出従動ロ−ラ25のシ−トニップによりシ−トは腰付けされており、シ−トフラッパ−130を押し上げて排出される。この状態は、シ−トS2の後端が、排出ロ−ラ26と排出従動ロ−ラ25のシ−トニップを外れるまで継続する。
【0112】
排出ロ−ラ26と排出従動ロ−ラ25のシ−トニップをシ−トS2の後端が外れると、図24(B)に示す様に、シ−トSの後端は、シ−トフラッパ−130の自重によって押し下げられシ−ト規制面2cに沿って落下する。この落下と同時にシ−ト押えレバ−78が図示矢印方向の時計方向に回動し、シ−トS2の後端をシ−ト収納部71上に押さえ込む。従って、シ−トSの後端が排出ロ−ラ側の上方に大きくカ−ルしていたとしても、シ−トフラッパ−130のその自重による下方回動によってカ−ルを直し、後続して排出されるシ−トSの先端と衝突してジャムを発生する等の不具合が解消できる。
【0113】
なお、シ−ト押えレバ−78とシ−トフラッパ−130とのシ−ト幅方向(シ−ト搬送方向と交差方向)における位置関係は、シ−ト押えレバ−78が3箇所(図1参照)とすると、これらシ−ト押えレバ−78の条間にシ−トフラッパ−が複数本(この実施例では2本)配置しており、シ−ト押えレバ−78とシ−トフラッパ−130が衝突することを回避している。なお、この実施例のシ−トフラッパ−130は、自重回動でシ−トSの後端を押し下げるようにしたが、このシ−トフラッパ−130の移動を、シ−トSの排出タイミングに合わせてソレノイド等の駆動手段によって上下回動駆動するようにしてもよい。
【0114】
次に、第2のタイプの改良に関する実施例の説明を説明する。
第2タイプの改良装置において、
従動ロ−ラ17と駆動プ−リ101を通過した各シ−トは、シ−ト収納部71へと直接排出される場合には、従動排出ロ−ラ25と排出ロ−ラ26によってシ−トに搬送力が付与されるが、それ以外の場合には、図30aから図30dに示されるように、従動ロ−ラ17と駆動プ−リ101を通過した各シ−トは、ウエイト部材201の荷重をうけながら、エンドレス搬送ベルト18に押し付けられた状態でエンドレス搬送ベルト18によって下流の処理トレイ29に向かって搬送、排出される。
【0115】
このようにエンドレス搬送ベルト18に各シ−トを押圧するウエイト部材201は、図30aから図30d、図28、図29に示されるように、エンドレス搬送ベルト18の上方に設けられた支軸203によって揺動自在に支持されており、下流の処理トレイ29に向かってシ−トが搬送、排出される方向と直交する方向(シ−ト幅方向)において、エンドレス搬送ベルト18よりもセンサ−レバ−30(シ−ト有無検出センサ−30a)に近い位置に設置されている。
【0116】
尚、既に記載したように自らのシ−ト繰り込み部18cでシ−トをシ−ト先端規制部材29bに移動させてシ−ト搬送、排出方向でシ−トを整合するエンドレス搬送ベルト18の表面上には図28、図29に示されているように整合方向に斜めの溝が構成されており、この溝の作用によってエンドレス搬送ベルト18の回転に伴ってシ−トがシ−ト搬送、排出方向と直交する方向(シ−ト幅方向)に移動して整合されるようになっている。
【0117】
このようにエンドレス搬送ベルト18よりもセンサ−レバ−30(シ−ト有無検出センサ−30a)に近い位置にウエイト部材201を配置してシ−トがセンサ−レバ−30近傍で撓むのを防止することで、シ−トが処理トレイ29上に搬送、排出されるとき、あるいは処理トレイ29上で整合板34によってシ−ト幅方向の整合作用を受けるときに
シ−トをセンサ−レバ−30に向けて確実に押し付けて正確にシ−ト有無検知を実施させることになり、結果として処理トレイ29上にまだシ−トがあるにもかかわらず、次ジョブのシ−トが排出されてくるような不具合を解消することができる。
【0118】
この場合、センサ−レバ−30とウエイト部材201をシ−ト搬送、排出方向において離間した位置に設定するとウエイト部材201によるシ−トの撓み押さえの効果がセンサ−レバ−30の位置にあるシ−ト部位まで及ばないことがあるため、図29に示されるように、ウエイト部材201とセンサ−レバ−30とはシ−ト搬送、排出方向において少なくとも互いの一部が重複するように位置決めされ、ウエイト部材201によるシ−トの撓み防止効果をセンサ−レバ−30の位置で確実に及ぼすようにしている。
【0119】
更に、エンドレス搬送ベルト18もウエイト部材201及びセンサ−レバ−30とシ−ト搬送、排出方向において少なくとも互いの一部が重複するように位置決めされることでスペ−スを省き、装置自体をコンパクトにすることができる。
【0120】
尚、シ−ト有無検知手段としてレバ−を使用するタイプ以外の光学センサを用いた場合にも上述の本発明が適用できることはいうまでもない。
【0121】
ウエイト部材201は図30aに示されるように、シ−トをエンドレス搬送ベルト18との間で挟んだ状態で自重によってシ−トをエンドレス搬送ベルト18に向かって押圧する際にシ−ト上面と接触する押圧部201aと、押圧部201aよりも搬送方向下流側に設けられ、シ−トの後端がこの押圧部201aを通過した後に、支軸203を中心としたウエイト部材201自らの揺動によってシ−トの後端を下流側へと押し出す押し出し部201bとを有しており、更に押し出し部201bはシ−トを押し出すための押し出し面201cを有している。ウエイト部材201では押し出し部201bを挟んでその上流側と押し出し部201bを有する下流側とでシ−トに対する方向が異なっている。
【0122】
この押し出し部201bの具体的な動きは例えば次のようになる。即ち、図30bに示されるように、シ−トの後端が押圧部201aを通過することによって、押圧部201aはエンドレス搬送ベルト18に向けて押圧すべきシ−トを失い、ウエイト部材201全体が支軸203を中心に下方へと揺動していく。
【0123】
このウエイト部材201全体の下方への揺動により、押し出し部201bの押し出し面201cはシ−ト後端との係合を保持しつつシ−ト後端と自らの係合部位を変化させながらシ−ト後端を排出方向へと押し出すように作用する。
【0124】
尚、この実施例においては、
シ−トが押圧部201aとエンドレス搬送ベルト18に挟まれた状態において、押圧部201aから上流側と押し出し部201bを含む下流側とでシ−トに対する方向を異ならせると共に、押圧部201aから上流側の長さ(支軸203までの長さ)よりも押し出し部201bを含む下流側を長く設定して、押圧部201aをエンドレス搬送ベルト18の上流端に位置させ、押し出し部201bをエンドレス搬送ベルト18の広範囲に渡って位置させている。
【0125】
こうすることで、長く設定された押し出し部201bの荷重が押圧部201aを支点としてシ−トに押圧力を及ぼすことになるため、ウエイト部材201自体が小さく軽量であっても、その荷重を効率よくシ−トへの押圧力に使用することができる。
【0126】
また、上記構成によって押し出し部201bでシ−ト後端を押し出す際にも、ウエイト部材201自体が小さく軽量であっても、その荷重を効率よくシ−トの押し出しに使用することができる。
【0127】
更に押し出し部201bをエンドレス搬送ベルト18の広範囲に渡って位置させていることから、シ−ト後端をエンドレス搬送ベルト18から確実に排出することができる。
【0128】
図31aから図31cには変形例が示されている。即ち押圧部201aは図30aから図30dに示されるようにシ−トと線接触するものに限定されず、図31aから図31cに示されるように、シ−トと面接触しながら、シ−トを搬送ベルト18に押し付けるタイプのものでもよい。また、同図では、押し出し部201bが更に傾斜角度の異なる傾斜部201dと201eとで構成されている。このように押し出し部201bを複数の傾斜部で構成することにより、押し出し部201bの押出し速度や押し出す力を変化させることができ、図31aから図31cのように傾斜部201eの傾斜角度を傾斜部201dの傾斜角度よりも急にすることにより、シ−トがエンドレス搬送ベルト18から排出される末端位置でシ−ト後端をゆっくり搬送してシ−ト排出時の姿勢を良好にしたまま排出できると共に、図31cに示されるように急な傾斜部201eによってシ−ト後端を確実に送り出して、シ−ト後端がエンドレス搬送ベルト18と傾斜部201eで挟まれたまま滞留してしまうのを防止することができる。
【0129】
また、ウエイト部材201を支持する支軸203は、図32a及び図32bに示されるように、エンドレス搬送ベルト18の上流側の上方ではなく、下流側の上方に設けられてもよく、これにより、ウエイト部材201が揺動する方向が図30aから図30dの実施例とは異なってくるものでもよい。尚、押し出し部201bの長さが、押圧部よりも長く設けられている点は図30aから図30dの装置と同様である。
【0130】
また、上記各実施例では、ウエイト部材201と対向する搬送手段としてエンドレス搬送ベルト18を用いていたが、厚紙、カ−ド等のコシの強い媒体を搬送する場合には、
図34a及び図34bに示されるように搬送ロ−ラ118を用いてもよい。
【0131】
図35から図39にて示した制御については図1から図17迄に示される第1の実施例において説明したが、図18から図24に示される第2の実施例に適用することも可能である。
【0132】
本発明をある程度詳細にその実施態様について説明したが、その好ましい実施態様についてのこの説明は構造の詳細については換えてあるので、構成要素の組み合わせと配列とは以下に請求する本発明の精神と範囲に反することなく種々に改変することを妨げるものではない。
【0133】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である第1タイプのシ−ト収容装置の一部を省略した概略斜視図である。
【図2】図1の装置における内部機構を概略的に示す正面断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図1の装置におけるシ−ト一時載置トレイの一部を示す概略斜視図である。
【図5】図1の装置におけるシ−ト一時載置トレイ上のシ−ト押圧手段を概略的に示す正面断面図である。
【図6】図5のシ−ト載置トレイ上のシ−ト押圧手段を示す概略斜視図である。
【図7】図5のシ−ト押え手段の他の実施例を示す概略の正面断面図である。
【図8】図1の装置における回動ユニットの概略構成を示す平面図である。
【図9】図1の装置における駆動伝達システムを概略的に示す正面断面図である。
【図10】図9の駆動伝達システムの一部を示した概略斜視図である。
【図11】図9の駆動伝達システムの動作状態を示す動作状態説明図(1)である。
【図12】図9の駆動伝達システムの動作状態を示す動作状態説明図(2)である。
【図13】集積トレイを概略的に示す正面断面図である。
【図14】集積トレイに集積するシ−トの集積状態を概略的に示す動作状態説明図(1)である。
【図15】集積トレイに集積するシ−トの集積状態を概略的に示す動作状態説明図(2)である。
【図16】図2の集積トレイ上にシ−トを押える押えレバ−の他の実施例を概略的に示す概念図である。
【図17】図2の集積トレイ上にシ−トを押える押えレバ−の他の実施例を概略的に示す概念図である。
【図18】図1の他の一実施例である第2タイプのシ−ト収容装置の内部機構を概略的に示す正面断面図である。
【図19】図13に示す装置の一部を省略して一時載置トレイの内部構造を概略的に示す斜視図である。
【図20】図18の送り込みベルトユニット部分を概略的に示す斜視図である。
【図21】図20の送り込みベルとユニットの他の実施例を概略的に示す斜視図である。
【図22】図18に取り付けられる集積トレイを概略的に示す正面断面図である。
【図23】図18の装置の集積トレイにシ−トを押える押えレバ−の位置を検出する機構を概略的に示す部分断面図である。
【図24】集積トレイに集積するシ−トの集積状態を概略的に示す動作状態説明図である。
【図25】従来のシ−ト収容装置の内部機構を概略的に示す正面断面図である。
【図26】従来のシ−ト収容装置の整合機構を概略的に示す断面図である。
【図27】従来のシ−ト収容装置のステ−プル機構を概略的に示す断面図である。
【図28】ウエイト部材とエンドレス搬送ベルトの配置関係を概略的に示す斜視図である。
【図29】ウエイト部材とエンドレス搬送ベルトの配置関係を示す平面図である。
【図30】ウエイト部材とエンドレス搬送ベルトの移動を示す断面図である。
【図31】ウエイト部材に関する他の実施例を示す断面図である。
【図32】ウエイト部材に関する他の実施例を示す断面図である。
【図33】ウエイト部材とエンドレス搬送ベルトの移動に関する他の実施例を示す断面図である。
【図34】ウエイト部材に関する他の実施例を示す断面図である。
【図35】シ−ト入り口センサ−オフ後における装置の制御を示すフロ−チャ−トである。
【図36】シ−ト入り口センサ−オフ後におけるパドルの制御を示すフロ−チャ−トである。
【図37】シ−ト入り口センサ−オフ後における整合板の制御を示すフロ−チャ−トである。
【図38】シ−ト入り口センサ−オフ後におけるステ−プルユニットの制御を示すフロ−チャ−トである。
【図39】有無センサの制御を示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
G 画像形成装置
SP シ−ト排出方向
1 フニッシャ−装置(シ−ト収納装置)
2 本体装置
2c 収納シ−ト突き当て面(シ−ト端縁規制手段)
5 集積トレイ
11 シ−ト入り口センサ−
17 従動ロ−ラ
18 エンドレス搬送ベルト(リング状シ−ト移送手段)
18a シ−ト引出し部
18b シ−ト落とし込み部
18c シ−ト繰り込み部
19 エンドレスベルト駆動ロ−ラ
19a エンドレスベルト駆動ロ−ラ軸
20 処理トレイユニット(一時載置トレイユニット)
25 従動排出ロ−ラ
26 排出ロ−ラ
26a 排出ロ−ラ駆動軸
27 従動ロ−ラ
29 処理トレイ(一時載置トレイ)
29a シ−ト載置部
29b シ−ト先端規制片(シ−ト規制手段)
30 センサ−レバ−
30a シ−ト有無検出センサ−
31 第1シ−ト押さえ(第1シ−ト押え手段)
31a 第1シ−ト押え基端部
31b 第1シ−ト1押え先端部(シ−ト接触部)
31c 第1シ−ト押え後部
32 第2シ−ト押さえ(第2シ−ト押え手段)
32a 第2シ−ト押え基端部
32b 第2シ−ト1押え先端部
32c 第2シ−ト押えストッパ−部
33 整合ユニット
34 整合板(整合手段)
39 ラックギア
40 支持部材
40a 支持軸
40b 支持片
40c 第2支持軸
40d 規制部
40e スプリングピン
40g スプリング当接部
40f コイルスプリング
70 昇降制御部
71 シ−ト収納部(シ−ト支持面)
71a 第1シ−ト支持面
71b 第2シ−ト支持面
71c 屈曲部(角度変更部)
71d 切欠き部
72 支持ブラケット
73 固定歯車
74 可動歯車
75 遊星歯車
76 シフトア−ム
77 コイルスプリング
78 シ−ト押さえレバ−(シ−ト押え手段)
81 シ−ト押さえレバ−回動軸
82 連結レバ−
83 押さえレバ−ソレノイド
84 戻しスプリング
86 押えパドルロ−ラ
87 リンクレバ−
88 カム板
89 固定ピン
100 繰り込みベルトユニット(シ−ト移送手段)
101 駆動プ−リ
102 支持プ−リ
103 支持軸
104 支持プレ−ト
105 ウェイトバランス
106 取り付け部
120 モ−タユニット
121 モ−タ駆動軸

Claims (4)

  1. 画像形成装置からのシ−トを載置するシ−ト収納手段と、
    前記シ−ト収納手段上のシ−トを整合するための基準部材と、
    前記画像形成装置から受けたシ−トを前記シ−ト収納手段に排出し、且つ前記シ−ト収納手段上に排出されたシ−トを前記基準部材に移動して、前記シ−トの排出方向先端若しくは後端を整合するシ−ト移動手段と、
    前記シ−ト収納手段上のシ−トの有無を検知するシ−ト検知手段と、
    前記シ−ト収納手段への排出する際は前記シ−ト移動手段にシ−トを押し付けると共に、前記シ−ト収納手段に排出された後はシ−トを前記シ−ト検知手段に押し付ける
    シ−ト押圧手段を、前記排出方向と直交する方向において前記シ−ト移動手段よりも前記シ−ト検知手段近傍に位置することにより、前記シ−ト検知手段近傍でシ−トが撓むのを防止することを特徴とするシ−ト排出装置。
  2. 前記シ−ト移動手段、前記シ−ト押圧手段及び前記シ−ト検知手段は、前記排出方向において互いに重複するように設けられている請求項1記載のシ−ト排出装置。
  3. 前記シ−ト移動手段は、前記画像形成手段から前記シ−ト収納手段上にシ−トを排出する機能を備えている請求項1記載のシ−ト排出装置。
  4. 前記シ−ト収納手段上のシ−トに後処理を施す後処理手段を備えた請求項1乃至3記載のシ−ト排出装置。
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