JP3747739B2 - 洗濯機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯兼脱水槽内に入れた洗濯物を洗濯する洗濯機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、洗濯機は、図１１に示すように構成した。以下、その構成について説明する。
【０００３】
図１１に示すように、洗濯兼脱水槽１は、底面に撹拌翼２を回転自在に配置し、この洗濯兼脱水槽１の外側に水受け槽３を設けている。水受け槽３の底面には、洗濯兼脱水槽１と撹拌翼２を駆動するモータ４を取り付け、駆動部の切り替えを行うクラッチ装置５を介して、洗濯兼脱水槽１または撹拌翼２を駆動するよう構成している。また、水受け槽３は外枠６にサスペンション７を介して防振支持している。洗濯兼脱水槽１の上部には、液体を内封した流体バランサー８を固定している。水受け槽１の上面は水受け槽カバー９によって覆われている。
【０００４】
上記構成において、洗濯行程では、水受け槽３内に洗濯液を入れ、洗濯兼脱水槽１に投入した洗濯物（衣類）を撹拌翼２によって撹拌し、洗濯液を洗濯物に侵透させ、かつ洗濯物を揉むことで汚れを除去する。すすぎ行程では、水受け槽３に水を入れて、撹拌翼２によって撹拌して洗濯物をすすぐ。脱水行程では、クラッチ装置５を切り替えて、モータ５の回転を洗濯兼脱水槽１に伝達し、洗濯兼脱水槽１を回転することで洗濯物の水分を遠心脱水する。
【０００５】
これらの各行程を逐次制御して、洗濯、すすぎ、脱水の各行程を自動的に行うように構成している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成では、昨今、洗濯容量の大容量化が進み、洗濯容量が８ｋｇ以上のものも見られるようになっている。このため、洗濯液を洗濯兼脱水槽１内の洗濯物全体に浸透させ、かつ撹拌翼２の回転を洗濯物全体に伝えるためには、撹拌翼２の回転力を強くしたり、撹拌力を強くしたりする必要があり、結果として、洗濯物の汚れをとると同時に、洗濯物（衣類）も傷めてしまい、しかも洗濯物を絡めてしまうという問題があった。
【０００７】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく、洗濯できるようにすることを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、水受け槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在に配設し、水受け槽の上方をスポンジ材、ゴム等のパッキング部材を介して嵌合される水受けカバーにより覆い、洗濯兼脱水槽を駆動手段により回転駆動することによるポンプ作用で、洗濯兼脱水槽と水受け槽の間の洗濯液を洗濯兼脱水槽と水受け槽カバーの間から洗濯兼脱水槽の略中心方向に向けて吐出させることで洗濯水を循環させ、水受け槽カバーの外周に沿って溢水防止リブを設けるとともに、溢水防止リブとパッキング部材の取付部分との間に、水受け槽内の洗濯水を排水するための排水経路に連通する溢水排水経路への入口を設けたものである。
【０００９】
これにより、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらにこの洗濯による水の噴き出し、水の飛び散り等の心配のない洗濯を行うことができるとともに、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、水受け槽内に回転自在に配設した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動手段と、前記水受け槽の上面を覆いスポンジ材、ゴム等のパッキング部材を介して嵌合される水受け槽カバーとを備え、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動することによるポンプ作用で、前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽の間の洗濯液を前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽カバーの間から前記洗濯兼脱水槽の内部に向けて吐出させることで洗濯水を循環させる構成とし、前記水受け槽には、前記水受け槽カバーの外周に沿って溢水防止リブを設けるとともに、前記溢水防止リブと前記パッキング部材の取付部分との間に、前記水受け槽内の洗濯水を排水するための排水経路に連通する溢水排水経路への入口を設けた洗濯機である。この構成により、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらに、洗濯兼脱水槽の回転により上方からと出する洗濯水の水漏れを防止することができ、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【００１１】
本発明の請求項２記載の発明は、請求項１記載の発明に加え、水受け槽カバーには、前記水受け槽カバーの内周に沿って上方に向けて立設した水回収壁を設け、前記水回収壁には、溢水排水経路への入口に向かって溢水を誘導する水回収壁誘導部を設けたものであり、洗濯兼脱水槽の回転による水跳ねや、給水弁の故障等による溢水を防止しつつ、洗濯液を循環させることによって洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができる。
【００１２】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【００１３】
（実施例１）
図１に示すように、洗濯兼脱水槽１０は、内壁面に多数の小穴を有し、底面に撹拌翼１１を回転自在に配置している。この洗濯兼脱水槽１０の外側に水受け槽１２を設けている。水受け槽１２の底面には、洗濯兼脱水槽１０と撹拌翼１１を駆動するモータ（駆動手段）１３を取りつけ、駆動部の切り替えを行うクラッチ装置１４介して、洗濯兼脱水槽１０または撹拌翼１１を駆動するように構成している。
【００１４】
水受け槽１２は外枠１５にサスペンション１６を介して防振支持している。洗濯兼脱水槽１０の内壁に水路カバー１７を固定して循環水路１８を形成し、この循環経路１８は撹拌翼１１の裏面に一体に設けた下側羽根１９の外周に形成したポンプ室２０と洗濯兼脱水槽１０の上部のリントフィルター２１との間を連結している。
【００１５】
洗濯兼脱水槽１０の上部には、液体を内封した流体バランサー２２を固定している。水受け槽１２の上面は水受け槽カバー２３によって覆われている。水受け槽１２と水受け槽カバー２３の間には、パッキング部材２７を介在させて、水密を確保している。
【００１６】
排水弁２４は水受け槽１２内の洗濯水を排水するものであり、給水弁２５は水受け槽１２内に給水するものである。制御装置２６はモータ１３、排水弁２４、給水弁２５などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御する。
【００１７】
そして、傷みやすい洗濯物を洗濯するときは、洗い、すすぎの各行程で、洗濯兼脱水槽１０を、たとえば、３００ｒｐｍで回転駆動し、この洗濯兼脱水槽１０を回転駆動することによるポンプ作用で、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間の洗濯液を洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて吐出させる構成としている。
【００１８】
上記構成において動作を説明すると、洗濯兼脱水槽１０内に洗濯物を入れ、給水弁２５をオンして給水した後、洗濯兼脱水槽１０を回転させると、回転による遠心力で水受け槽１２の内面を洗濯液がせり上がる動きが発生し、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間を上昇した洗濯液は上部の水受け槽カバー２３に当たり、方向を変えて洗濯兼脱水槽１０（流体バランサー２２の上面）と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて吐出する。
【００１９】
吐出した洗濯液は洗濯物内を通過した後、再び洗濯兼脱水槽１０の内壁面に設けた多数の小穴を通して、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間に移動する経路で循環する。この洗濯液の循環により、洗濯液が洗濯物内を通過するとき、洗濯物の汚れを除去することができる。特に、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて洗濯液を吐出させるため、洗濯液を洗濯物全体に遠心力で効率的に浸透させることができる。
【００２０】
洗濯兼脱水槽１０を回転させ、回転による遠心力で水受け槽１２の内面をせり上がる洗濯液は、水受け槽カバー２３に当たり方向を変えて洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバーの間から吐出させるため、水受け槽１０と水受け槽カバーの嵌合部には吐出のための圧力がかかる。このため水漏れが発生するのを防止するためにパッキング部２７を介在させる。これにより吐出のための圧力による水漏れの心配なく、また洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく、洗濯することができる。
【００２１】
なお、パッキング部材２７は、スポンジ材、ゴム材、パテ材等を用いて構成するが、効果については同様である。
【００２２】
（実施例２）
図２に示すように、水受け槽カバー２８は、水受け槽２９の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー２８の水受け槽２９との嵌合部の間には、パッキング部材３０と嵌合するリブ部２８ａを設けている。パッキング部材３０は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部２８ａを覆うように取り付けている。水受け槽２９には、パッキング部材３０と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部２９ａを設けている。他の構成は上記実施例１と同じである。
【００２３】
上記構成によって、パッキング部材３０と水受け槽カバー２８とが一体となって、水受け槽２９に対して組み立てを行うことができ、かつパッキング部材３０のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができる。
【００２４】
これにより、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、水の噴き出し、水の飛び散り等の心配がない状態で洗濯液を循環させることができ、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００２５】
（実施例３）
図３に示すように、水受け槽カバー３１は、水受け槽３２の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３１の水受け槽３２との嵌合部の間には、パッキング部材３３と嵌合するリブ部３１ａを設けている。パッキング部材３３は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部３１ａを覆うように取り付けている。
【００２６】
水受け槽３２には、パッキング部材３３と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部３２ａを設ける。さらに、パッキング部材３３のＵ字形の部分の外周に略水平面部３３ａを設けている。この略水平面部３３ａをはさみ込むように、水受け槽カバー３１にはパッキング嵌合面３１ｂを設け、水受け槽３２にもパッキング座面３２ｂを設けている。他の構成は上記実施例１または２と同じである。
【００２７】
上記構成によって、パッキング部材３３と水受け槽カバー３１とが一体となって、水受け槽３２に対して組み立てを行うことができ、かつ第１の止水部として、パッキング部材３３のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができ、この第１の止水部の外側にパッキング材３３の略水平面部３３ａによる第２の止水部を構成する。
【００２８】
これにより、洗濯行程、すすぎ行程、脱水行程でおこる振動などで、水受け槽３２および水受け槽カバー３１が変形した場合でも漏水を防ぐことができ、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００２９】
（実施例４）
図４に示すように、水受け槽カバー３４は、水受け槽３５の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３４の水受け槽３５との嵌合部の間には、パッキング部材３６と嵌合するリブ部３４ａを設けている。パッキング部材３６は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部３４ａを覆うように取り付けている。
【００３０】
水受け槽３５には、パッキング部材３６と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部３５ａを設けている。さらに、パッキング部材３６のＵ字形の部分の外周に略水平面部３６ａを設ける。この略水平面部３６ａをはさみ込むように、水受け槽カバー３４にはパッキング嵌合面３４ｂを設け、水受け槽３５にもパッキング座面３５ｂを設けている。
【００３１】
また、水受け槽カバー３４のパッキング嵌合面３４ｂには、パッキング部材３６を集中的な締めつけを行う凸型リブ３４ｃを少なくとも１条以上設けている。他の構成は上記実施例１〜３と同じである。
【００３２】
上記構成によって、パッキング部材３６と水受け槽カバー３４とが一体となって、水受け槽３５に対して組み立てを行うことができ、かつ第１の止水部として、パッキング部材３６のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができ、この第１の止水部の外側にパッキング材３６の略水平面部３６ａによる第２の止水部を構成する。さらに、この第２の止水部に設けた凸型リブ３４ｃによってパッキング部材３６の略水平面部３６ａに集中的な締めつけを行うことができる。
【００３３】
これにより、洗濯行程、すすぎ行程、脱水行程でおこる振動などで、水受け槽３５および水受け槽カバー３４が変形した場合でも、また、洗濯をお湯などで行った場合に水受け槽３５および水受け槽カバー３４が熱により変形した場合においても漏水を防ぐことができ、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００３４】
（実施例５）
図５に示すように、水受け槽カバー３７は、水受け槽３８の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３７の水受け槽３８との嵌合部の間には、パッキング部材３９を設けている。水受け槽３８には、パッキング部材３９および水受け槽カバー３７の外側部分に、溢水防止リブ３８ｃを設けている。さらに、水受け槽３８の外周近傍部、つまり溢水防止リブ３８ｃとパッキング部材３９の取り付け部との間に溢水排水経路４０を設けている。
【００３５】
溢水排水経路４０は、図６に示すように、排水弁２４を介して水受け槽３８に接続した排水経路４１に連通している。他の構成は上記実施例１〜４と同じである。
【００３６】
上記構成によって、経年変化等によってパッキング部材３９からの微弱な水漏れ発生の場合においても、溢水防止リブ３８ｃによって機外にこぼれ落ちるのをせき止めて、溢水排水経路４０から排水経路４１に排水することができる。
【００３７】
したがって、洗濯兼脱水槽内１０の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることもなく、長年使用しても機外への水漏れを起こさないようにすることができる。
【００３８】
（実施例６）
図７および図８に示すように、水受け槽カバー４２は、水受け槽４３の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー４２の水受け槽４３との嵌合部の間には、パッキング部材４４を設けている。水受け槽カバー４２には、立設する水回収壁４２ｄを設け、水受け槽４３の外周近傍部に、排水経路４１に連通する溢水排水経路４０を設けている。この溢水排水経路４０に向けて溢水を誘導するための水回収壁誘導部４２ｅを設けている。他の構成は上記実施例１〜５と同じである。
【００３９】
上記構成によって、洗濯兼脱水槽１０の回転による洗濯液の水跳ねや、給水弁２５の故障（フリーフロー）による溢水などを水回収壁４２ｄで集め、溢水排水経路４０を通り排水経路４１に排水することができる。
【００４０】
したがって、洗濯兼脱水槽１０の回転による洗濯液の水跳ねや、給水弁２５の故障（フリーフロー）による溢水を防止しつつ、洗濯兼脱水槽内１０の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができる。
【００４１】
（実施例７）
図９および図１０に示すように、水受け槽カバー４５は、水受け槽４６の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー４５の水受け槽４６と嵌合部の間には、パッキング部材４７を設けている。水受け槽カバー４５には、洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて誘導する水誘導部４８を開閉自在に設けている。他の構成は上記実施例１〜６と同じである。
【００４２】
上記構成において動作を図１０を参照しながら説明する。洗濯兼脱水槽１０内に洗濯物を入れ回転させると、回転による遠心力で水受け槽４６の内面を洗濯液がせり上がる動きが発生し、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽４６の間を上昇し、洗濯兼脱水槽１０の上部の流体バランサー２２と水受け槽カバー４５の間から吐出される。
【００４３】
ここで、開閉自在に設けた水誘導部４８によって、吐出された洗濯液は的確に洗濯兼脱水槽１０の略回転中心まで導くことができる。したがって、洗濯兼脱水槽１０の回転によって吐出する洗濯液を洗濯兼脱水槽１０の回転数をあげなくとも、あるいは水受け槽１０の中の洗濯液を多量にしなくても、洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させて洗うことができる。
【００４４】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらにこの洗濯による水の噴き出し、水の飛び散り等の心配のない洗濯を行うことができるとともに、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１の実施例の洗濯機の縦断面図
【図２】 本発明の第２の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図３】 本発明の第３の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図４】 本発明の第４の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図５】 本発明の第５の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図６】 同洗濯機の縦断面図
【図７】 本発明の第６の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図８】 同洗濯機の縦断面図
【図９】 本発明の第７の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図１０】 同洗濯機の縦断面図
【図１１】 従来の洗濯機の縦断面図
【符号の説明】
１０ 洗濯兼脱水槽
１２ 水受け槽
１３ モータ（駆動手段）
２３ 水受け槽カバー
２７ パッキング部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯兼脱水槽内に入れた洗濯物を洗濯する洗濯機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、洗濯機は、図１１に示すように構成した。以下、その構成について説明する。
【０００３】
図１１に示すように、洗濯兼脱水槽１は、底面に撹拌翼２を回転自在に配置し、この洗濯兼脱水槽１の外側に水受け槽３を設けている。水受け槽３の底面には、洗濯兼脱水槽１と撹拌翼２を駆動するモータ４を取り付け、駆動部の切り替えを行うクラッチ装置５を介して、洗濯兼脱水槽１または撹拌翼２を駆動するよう構成している。また、水受け槽３は外枠６にサスペンション７を介して防振支持している。洗濯兼脱水槽１の上部には、液体を内封した流体バランサー８を固定している。水受け槽１の上面は水受け槽カバー９によって覆われている。
【０００４】
上記構成において、洗濯行程では、水受け槽３内に洗濯液を入れ、洗濯兼脱水槽１に投入した洗濯物（衣類）を撹拌翼２によって撹拌し、洗濯液を洗濯物に侵透させ、かつ洗濯物を揉むことで汚れを除去する。すすぎ行程では、水受け槽３に水を入れて、撹拌翼２によって撹拌して洗濯物をすすぐ。脱水行程では、クラッチ装置５を切り替えて、モータ５の回転を洗濯兼脱水槽１に伝達し、洗濯兼脱水槽１を回転することで洗濯物の水分を遠心脱水する。
【０００５】
これらの各行程を逐次制御して、洗濯、すすぎ、脱水の各行程を自動的に行うように構成している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成では、昨今、洗濯容量の大容量化が進み、洗濯容量が８ｋｇ以上のものも見られるようになっている。このため、洗濯液を洗濯兼脱水槽１内の洗濯物全体に浸透させ、かつ撹拌翼２の回転を洗濯物全体に伝えるためには、撹拌翼２の回転力を強くしたり、撹拌力を強くしたりする必要があり、結果として、洗濯物の汚れをとると同時に、洗濯物（衣類）も傷めてしまい、しかも洗濯物を絡めてしまうという問題があった。
【０００７】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく、洗濯できるようにすることを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、水受け槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在に配設し、水受け槽の上方をスポンジ材、ゴム等のパッキング部材を介して嵌合される水受けカバーにより覆い、洗濯兼脱水槽を駆動手段により回転駆動することによるポンプ作用で、洗濯兼脱水槽と水受け槽の間の洗濯液を洗濯兼脱水槽と水受け槽カバーの間から洗濯兼脱水槽の略中心方向に向けて吐出させることで洗濯水を循環させ、水受け槽カバーの外周に沿って溢水防止リブを設けるとともに、溢水防止リブとパッキング部材の取付部分との間に、水受け槽内の洗濯水を排水するための排水経路に連通する溢水排水経路への入口を設けたものである。
【０００９】
これにより、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらにこの洗濯による水の噴き出し、水の飛び散り等の心配のない洗濯を行うことができるとともに、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、水受け槽内に回転自在に配設した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動手段と、前記水受け槽の上面を覆いスポンジ材、ゴム等のパッキング部材を介して嵌合される水受け槽カバーとを備え、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動することによるポンプ作用で、前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽の間の洗濯液を前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽カバーの間から前記洗濯兼脱水槽の内部に向けて吐出させることで洗濯水を循環させる構成とし、前記水受け槽には、前記水受け槽カバーの外周に沿って溢水防止リブを設けるとともに、前記溢水防止リブと前記パッキング部材の取付部分との間に、前記水受け槽内の洗濯水を排水するための排水経路に連通する溢水排水経路への入口を設けた洗濯機である。この構成により、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらに、洗濯兼脱水槽の回転により上方からと出する洗濯水の水漏れを防止することができ、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【００１１】
本発明の請求項２記載の発明は、請求項１記載の発明に加え、水受け槽カバーには、前記水受け槽カバーの内周に沿って上方に向けて立設した水回収壁を設け、前記水回収壁には、溢水排水経路への入口に向かって溢水を誘導する水回収壁誘導部を設けたものであり、洗濯兼脱水槽の回転による水跳ねや、給水弁の故障等による溢水を防止しつつ、洗濯液を循環させることによって洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができる。
【００１２】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【００１３】
（実施例１）
図１に示すように、洗濯兼脱水槽１０は、内壁面に多数の小穴を有し、底面に撹拌翼１１を回転自在に配置している。この洗濯兼脱水槽１０の外側に水受け槽１２を設けている。水受け槽１２の底面には、洗濯兼脱水槽１０と撹拌翼１１を駆動するモータ（駆動手段）１３を取りつけ、駆動部の切り替えを行うクラッチ装置１４介して、洗濯兼脱水槽１０または撹拌翼１１を駆動するように構成している。
【００１４】
水受け槽１２は外枠１５にサスペンション１６を介して防振支持している。洗濯兼脱水槽１０の内壁に水路カバー１７を固定して循環水路１８を形成し、この循環経路１８は撹拌翼１１の裏面に一体に設けた下側羽根１９の外周に形成したポンプ室２０と洗濯兼脱水槽１０の上部のリントフィルター２１との間を連結している。
【００１５】
洗濯兼脱水槽１０の上部には、液体を内封した流体バランサー２２を固定している。水受け槽１２の上面は水受け槽カバー２３によって覆われている。水受け槽１２と水受け槽カバー２３の間には、パッキング部材２７を介在させて、水密を確保している。
【００１６】
排水弁２４は水受け槽１２内の洗濯水を排水するものであり、給水弁２５は水受け槽１２内に給水するものである。制御装置２６はモータ１３、排水弁２４、給水弁２５などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御する。
【００１７】
そして、傷みやすい洗濯物を洗濯するときは、洗い、すすぎの各行程で、洗濯兼脱水槽１０を、たとえば、３００ｒｐｍで回転駆動し、この洗濯兼脱水槽１０を回転駆動することによるポンプ作用で、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間の洗濯液を洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて吐出させる構成としている。
【００１８】
上記構成において動作を説明すると、洗濯兼脱水槽１０内に洗濯物を入れ、給水弁２５をオンして給水した後、洗濯兼脱水槽１０を回転させると、回転による遠心力で水受け槽１２の内面を洗濯液がせり上がる動きが発生し、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間を上昇した洗濯液は上部の水受け槽カバー２３に当たり、方向を変えて洗濯兼脱水槽１０（流体バランサー２２の上面）と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて吐出する。
【００１９】
吐出した洗濯液は洗濯物内を通過した後、再び洗濯兼脱水槽１０の内壁面に設けた多数の小穴を通して、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽１２の間に移動する経路で循環する。この洗濯液の循環により、洗濯液が洗濯物内を通過するとき、洗濯物の汚れを除去することができる。特に、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバー２３の間から洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて洗濯液を吐出させるため、洗濯液を洗濯物全体に遠心力で効率的に浸透させることができる。
【００２０】
洗濯兼脱水槽１０を回転させ、回転による遠心力で水受け槽１２の内面をせり上がる洗濯液は、水受け槽カバー２３に当たり方向を変えて洗濯兼脱水槽１０と水受け槽カバーの間から吐出させるため、水受け槽１０と水受け槽カバーの嵌合部には吐出のための圧力がかかる。このため水漏れが発生するのを防止するためにパッキング部２７を介在させる。これにより吐出のための圧力による水漏れの心配なく、また洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく、洗濯することができる。
【００２１】
なお、パッキング部材２７は、スポンジ材、ゴム材、パテ材等を用いて構成するが、効果については同様である。
【００２２】
（実施例２）
図２に示すように、水受け槽カバー２８は、水受け槽２９の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー２８の水受け槽２９との嵌合部の間には、パッキング部材３０と嵌合するリブ部２８ａを設けている。パッキング部材３０は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部２８ａを覆うように取り付けている。水受け槽２９には、パッキング部材３０と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部２９ａを設けている。他の構成は上記実施例１と同じである。
【００２３】
上記構成によって、パッキング部材３０と水受け槽カバー２８とが一体となって、水受け槽２９に対して組み立てを行うことができ、かつパッキング部材３０のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができる。
【００２４】
これにより、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、水の噴き出し、水の飛び散り等の心配がない状態で洗濯液を循環させることができ、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００２５】
（実施例３）
図３に示すように、水受け槽カバー３１は、水受け槽３２の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３１の水受け槽３２との嵌合部の間には、パッキング部材３３と嵌合するリブ部３１ａを設けている。パッキング部材３３は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部３１ａを覆うように取り付けている。
【００２６】
水受け槽３２には、パッキング部材３３と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部３２ａを設ける。さらに、パッキング部材３３のＵ字形の部分の外周に略水平面部３３ａを設けている。この略水平面部３３ａをはさみ込むように、水受け槽カバー３１にはパッキング嵌合面３１ｂを設け、水受け槽３２にもパッキング座面３２ｂを設けている。他の構成は上記実施例１または２と同じである。
【００２７】
上記構成によって、パッキング部材３３と水受け槽カバー３１とが一体となって、水受け槽３２に対して組み立てを行うことができ、かつ第１の止水部として、パッキング部材３３のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができ、この第１の止水部の外側にパッキング材３３の略水平面部３３ａによる第２の止水部を構成する。
【００２８】
これにより、洗濯行程、すすぎ行程、脱水行程でおこる振動などで、水受け槽３２および水受け槽カバー３１が変形した場合でも漏水を防ぐことができ、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００２９】
（実施例４）
図４に示すように、水受け槽カバー３４は、水受け槽３５の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３４の水受け槽３５との嵌合部の間には、パッキング部材３６と嵌合するリブ部３４ａを設けている。パッキング部材３６は断面略Ｕ字形に構成し、リブ部３４ａを覆うように取り付けている。
【００３０】
水受け槽３５には、パッキング部材３６と上下方向または内外方向の少なくとも一方で嵌合する嵌合部３５ａを設けている。さらに、パッキング部材３６のＵ字形の部分の外周に略水平面部３６ａを設ける。この略水平面部３６ａをはさみ込むように、水受け槽カバー３４にはパッキング嵌合面３４ｂを設け、水受け槽３５にもパッキング座面３５ｂを設けている。
【００３１】
また、水受け槽カバー３４のパッキング嵌合面３４ｂには、パッキング部材３６を集中的な締めつけを行う凸型リブ３４ｃを少なくとも１条以上設けている。他の構成は上記実施例１〜３と同じである。
【００３２】
上記構成によって、パッキング部材３６と水受け槽カバー３４とが一体となって、水受け槽３５に対して組み立てを行うことができ、かつ第１の止水部として、パッキング部材３６のＵ字形に沿って上下方向だけでなく、周方向にも止水することができ、この第１の止水部の外側にパッキング材３６の略水平面部３６ａによる第２の止水部を構成する。さらに、この第２の止水部に設けた凸型リブ３４ｃによってパッキング部材３６の略水平面部３６ａに集中的な締めつけを行うことができる。
【００３３】
これにより、洗濯行程、すすぎ行程、脱水行程でおこる振動などで、水受け槽３５および水受け槽カバー３４が変形した場合でも、また、洗濯をお湯などで行った場合に水受け槽３５および水受け槽カバー３４が熱により変形した場合においても漏水を防ぐことができ、洗濯兼脱水槽１０内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができ、組み立ても容易にすることができる。
【００３４】
（実施例５）
図５に示すように、水受け槽カバー３７は、水受け槽３８の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー３７の水受け槽３８との嵌合部の間には、パッキング部材３９を設けている。水受け槽３８には、パッキング部材３９および水受け槽カバー３７の外側部分に、溢水防止リブ３８ｃを設けている。さらに、水受け槽３８の外周近傍部、つまり溢水防止リブ３８ｃとパッキング部材３９の取り付け部との間に溢水排水経路４０を設けている。
【００３５】
溢水排水経路４０は、図６に示すように、排水弁２４を介して水受け槽３８に接続した排水経路４１に連通している。他の構成は上記実施例１〜４と同じである。
【００３６】
上記構成によって、経年変化等によってパッキング部材３９からの微弱な水漏れ発生の場合においても、溢水防止リブ３８ｃによって機外にこぼれ落ちるのをせき止めて、溢水排水経路４０から排水経路４１に排水することができる。
【００３７】
したがって、洗濯兼脱水槽内１０の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることもなく、長年使用しても機外への水漏れを起こさないようにすることができる。
【００３８】
（実施例６）
図７および図８に示すように、水受け槽カバー４２は、水受け槽４３の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー４２の水受け槽４３との嵌合部の間には、パッキング部材４４を設けている。水受け槽カバー４２には、立設する水回収壁４２ｄを設け、水受け槽４３の外周近傍部に、排水経路４１に連通する溢水排水経路４０を設けている。この溢水排水経路４０に向けて溢水を誘導するための水回収壁誘導部４２ｅを設けている。他の構成は上記実施例１〜５と同じである。
【００３９】
上記構成によって、洗濯兼脱水槽１０の回転による洗濯液の水跳ねや、給水弁２５の故障（フリーフロー）による溢水などを水回収壁４２ｄで集め、溢水排水経路４０を通り排水経路４１に排水することができる。
【００４０】
したがって、洗濯兼脱水槽１０の回転による洗濯液の水跳ねや、給水弁２５の故障（フリーフロー）による溢水を防止しつつ、洗濯兼脱水槽内１０の洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることによって、洗濯物を傷めたり、絡めたりすることなく洗濯することができる。
【００４１】
（実施例７）
図９および図１０に示すように、水受け槽カバー４５は、水受け槽４６の上面を覆うように配設し、水受け槽カバー４５の水受け槽４６と嵌合部の間には、パッキング部材４７を設けている。水受け槽カバー４５には、洗濯兼脱水槽１０の略回転中心に向けて誘導する水誘導部４８を開閉自在に設けている。他の構成は上記実施例１〜６と同じである。
【００４２】
上記構成において動作を図１０を参照しながら説明する。洗濯兼脱水槽１０内に洗濯物を入れ回転させると、回転による遠心力で水受け槽４６の内面を洗濯液がせり上がる動きが発生し、洗濯兼脱水槽１０と水受け槽４６の間を上昇し、洗濯兼脱水槽１０の上部の流体バランサー２２と水受け槽カバー４５の間から吐出される。
【００４３】
ここで、開閉自在に設けた水誘導部４８によって、吐出された洗濯液は的確に洗濯兼脱水槽１０の略回転中心まで導くことができる。したがって、洗濯兼脱水槽１０の回転によって吐出する洗濯液を洗濯兼脱水槽１０の回転数をあげなくとも、あるいは水受け槽１０の中の洗濯液を多量にしなくても、洗濯物に撹拌翼１１などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させて洗うことができる。
【００４４】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、洗濯兼脱水槽内の洗濯物に撹拌翼などによる機械力を加えることなく、洗濯液を循環させることで、洗濯物を傷めたり、絡んだりすることなく、洗濯でき、さらにこの洗濯による水の噴き出し、水の飛び散り等の心配のない洗濯を行うことができるとともに、洗濯機がおかれている床面への溢水を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１の実施例の洗濯機の縦断面図
【図２】 本発明の第２の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図３】 本発明の第３の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図４】 本発明の第４の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図５】 本発明の第５の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図６】 同洗濯機の縦断面図
【図７】 本発明の第６の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図８】 同洗濯機の縦断面図
【図９】 本発明の第７の実施例の洗濯機の要部斜視図
【図１０】 同洗濯機の縦断面図
【図１１】 従来の洗濯機の縦断面図
【符号の説明】
１０ 洗濯兼脱水槽
１２ 水受け槽
１３ モータ（駆動手段）
２３ 水受け槽カバー
２７ パッキング部材
Claims (2)
- 水受け槽内に回転自在に配設した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動手段と、前記水受け槽の上面を覆いスポンジ材、ゴム等のパッキング部材を介して嵌合される水受け槽カバーとを備え、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動することによるポンプ作用で、前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽の間の洗濯液を前記洗濯兼脱水槽と前記水受け槽カバーの間から前記洗濯兼脱水槽の内部に向けて吐出させることで洗濯水を循環させる構成とし、前記水受け槽には、前記水受け槽カバーの外周に沿って溢水防止リブを設けるとともに、前記溢水防止リブと前記パッキング部材の取付部分との間に、前記水受け槽内の洗濯水を排水するための排水経路に連通する溢水排水経路への入口を設けた洗濯機。
- 水受け槽カバーには、前記水受け槽カバーの内周に沿って上方に向けて立設した水回収壁を設け、前記水回収壁には、溢水排水経路への入口に向かって溢水を誘導する水回収壁誘導部を設けた請求項１項に記載の洗濯機。
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