JP3747648B2 - チルト式ステアリングコラム装置 - Google Patents

チルト式ステアリングコラム装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの高さ位置を調節するチルト式ステアリングコラム装置の改良に関する。特に本発明は、ステアリングコラムの後部のみを揺動変位自在にする、所謂首振りチルトと呼ばれる構造で、上記高さ位置を無段階に調節できる、実用的な構造を実現するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ステアリングホイールの高さ位置を調節する為のチルト式ステアリングコラム装置が、従来から各種知られている。この様なチルト式ステアリングコラム装置のうち、ステアリングコラムの後部のみを揺動変位自在にする首振りチルトと呼ばれる構造の場合、ステアリングホイールの高さ位置を固定する構造は、ギヤの噛み合いによるものが一般的であった。この様に、ギヤの噛み合いによりステアリングホイールの高さ位置を調節する構造の場合には、この高さ位置を段階的にしか調節できず、必ずしも運転者の好みに応じ切れるとは限らない。
【0003】
一方、多板式クラッチ構造を採用する事により、上記高さ位置或は前後位置を無段階に調節可能にする構造も、例えば特開平7−257397号公報、同10−35511号公報、実開昭50−19124号公報、実公昭62−19483号公報、米国特許第4449419号明細書、欧州特許明細書EP0045230B1、同0671308B1等に記載されたものが知られている。但し、これら各刊行物に記載された従来構造は、比較的長尺な1本のステアリングコラムの前端部を揺動変位自在に支持する、所謂腰振りチルトを対象としているものであったり、或は全体構造が比較的大掛かりであったりして、必ずしも本発明の対象となる首振りチルトに適用して実用的な構造を得られない。
本発明は、この様な事情に鑑みて、首振りチルトと呼ばれる構造で、上記高さ位置を無段階に調節できる、実用的な構造を実現すべく考えたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のチルト式ステアリングコラム装置は、前側ステアリングコラムと、後側ステアリングコラムと、それぞれ複数枚ずつの前側、後側両揺動板と、第一、第二の通孔と、杆状部材と、押圧部材とを備える。
このうちの前側ステアリングコラムは、中空のもので、内側に前側ステアリングシャフトを挿通した状態で車体に対し支持固定される。又、上記後側ステアリングコラムは、この前側ステアリングコラムの後端部に設けた第一の横軸により、その前端部をこの前側ステアリングコラムの後端部に揺動変位自在に結合支持し、内側に後側ステアリングシャフトを挿通している。
又、上記各前側揺動板は、上記前側ステアリングコラムの一部に上記第一の横軸と平行に設けた第二の横軸により、それぞれの前端部を揺動変位自在に支持している。又、上記各後側揺動板は、上記後側ステアリングコラムの一部に上記第一、第二の横軸と平行に設けた第三の横軸により、それぞれの後端部を揺動変位自在に支持している。そして、上記各後側揺動板の前部を、上記各前側揺動板の後部と交互に重ね合わせている。
又、上記各第一の通孔は、上記各前側揺動板の後部に形成している。又、上記各第二の通孔は、上記各後側揺動板の前部で上記各第一の通孔と互いに整合する位置に形成している。
又、上記杆状部材は、その基端部に外向フランジ状の鍔部を有し、上記各第一、第二の通孔を挿通している。更に、上記押圧部材は、上記杆状部材の先端部に係合させ、チルトレバーの操作に伴って上記鍔部との距離を拡縮する。
そして、上記第一、第二の通孔のうち、少なくとも一方の通孔を、前後方向に長い長孔としている。
【0005】
【作用】
上述の様に構成する本発明のチルト式ステアリングコラム装置によれば、ステアリングホイールの高さ位置を無段階に調節でき、しかも任意の位置で確実に支持固定できる。即ち、高さ位置を調節する際には、チルトレバーを所定方向に操作して、押圧部材と鍔部との距離を広げ、前側、後側両揺動板の側面同士の間に作用する摩擦力を低減若しくは喪失させる。この状態で、後側ステアリングコラムを第一の横軸を中心に揺動変位させて、上記高さ位置を調節する。この際、杆状部材は、長孔である通孔に沿って変位し、上記前側、後側両揺動板は、第二、第三の横軸を中心に揺動変位する。
【0006】
ステアリングホイールを所望の高さ位置に移動させたならば、上記チルトレバーを逆方向に操作して、上記押圧部材と鍔部との距離を縮め、前側、後側両揺動板の側面同士の間に作用する摩擦力を高める。これら前側、後側両揺動板は複数枚ずつ設けているので、これら両揺動板の側面同士の摩擦面積は広く、上記チルトレバーの操作力を徒に大きくしなくても、上記高さ位置を固定する為の保持力を十分に大きくできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のチルト式ステアリングコラム装置は、前側ステアリングコラム1と、後側ステアリングコラム2と、それぞれ複数枚ずつの前側、後側両揺動板3、4と、第一、第二の通孔5、6と、杆状部材であるチルトボルト7と、押圧部材であるチルトナット8とを備える。
【0008】
このうちの前側ステアリングコラム1は、中空筒状で、ダッシュパネル部分等で、車体に対し支持固定される。又、上記後側ステアリングコラム2は、この前側ステアリングコラム1の後端部に設けた、左右1対の第一の横軸9により、その前端部(前後は自動車の進行方向との関係で言い、図1〜2の左が前、同じく右が後)をこの前側ステアリングコラム1の後端部に揺動変位自在に結合支持している。
【0009】
この様な前側、後側両ステアリングコラム1、2の内側には、一部のみを図示したステアリングシャフト14を挿通している。このステアリングシャフト14も、前側ステアリングシャフトと後側ステアリングシャフトとに少なくとも2分割している。そして、これら前側ステアリングシャフトの後端部と後側ステアリングシャフトの前端部とを、図示しない自在継手により連結している。尚、この自在継手の変位中心は、上記第一の横軸9の中心軸上若しくはその近傍位置に配置している。この理由は、前側、後側両ステアリングコラム1、2の揺動変位に拘らず、前側ステアリングシャフトと後側ステアリングシャフトとの間の回転力伝達を円滑に行なわせる為である。又、やはり図示を省略したステアリングホイールは、上記後側ステアリングシャフトの後端部で、上記後側ステアリングコラム2の後端開口から突出した部分に固定する。
【0010】
又、上記各前側揺動板3、3は、上記前側ステアリングコラム1の下側に上記第一の横軸9と平行に設けた第二の横軸10により、それぞれの前端部を揺動変位自在に支持している。即ち、上記前側ステアリングコラム1の下面に、溶接によって固定したり、或はこの前側ステアリングコラム1をダイキャスト成形する際に一体に形成した、更には上記前側ステアリングコラム1を構成する金属板の一部を曲げ起こす事により構成した、コ字形等、適宜の形状を有する前側支持ブラケット11に、上記第二の横軸10の両端部を支持している。この様にこの第二の横軸10の両端部を上記前側支持ブラケット11に支持する際、この第二の横軸10を、上記各前側揺動板3、3の前端部に形成した円孔に、がたつきなく挿通している。
【0011】
又、前記各後側揺動板4、4は、上記後側ステアリングコラム2の下側に上記第一、第二の横軸9、10と平行に設けた第三の横軸12により、それぞれの後端部を揺動変位自在に支持している。即ち、上記後側ステアリングコラム2の下面に、溶接によって固定したり、或はこの後側ステアリングコラム2をダイキャスト成形する際に一体に形成した、更には上記後側ステアリングコラム2を構成する金属板の一部を曲げ起こす事により構成した、コ字形等、適宜の形状を有する後側支持ブラケット13に、上記第二の横軸10の両端部を支持している。この様にこの第三の横軸12の両端部を上記後側支持ブラケット13に支持する際、この第三の横軸12を、上記各後側揺動板4、4の後端部に形成した円孔に、がたつきなく挿通している。
【0012】
それぞれを上述の様に、前側ステアリングコラム1又は後側ステアリングコラム2に枢支した前側、後側両揺動板3、4同士は、各前側揺動板3、3の後半部と各後側揺動板4、4の前半部とを交互に重ね合わせた状態で配置している。前記各第一、第二の通孔5、6のうち、第一の通孔5は、上記各前側揺動板3、3の後部に形成している。又、上記各第二の通孔6は、上記各後側揺動板4、4の前半部で上記各第一の通孔5と互いに整合する位置に形成している。又、この様な各第一、第二の通孔5、6のうち、第一の通孔5は、次述するチルトボルト7の中間部に形成した扁平杆部15を挿通できるだけの大きさを有する。これに対して第二の通孔6は、この扁平杆部15を、前後方向に亙る変位自在に遊合させる長孔としている。
【0013】
又、上記チルトボルト7の基端部には、外向フランジ状の鍔部である頭部16を設けている。又、このチルトボルト7の中間部は、断面形状が長円形である、上記扁平杆部15としている。更に、このチルトボルト7の先端部には、雄ねじ部17を設けている。この様なチルトボルト7は、上記扁平杆部15を上記各第一、第二の通孔5、6に挿通し、上記前側、後側両揺動板3、4から突出した上記雄ねじ部17に、前記チルトナット8を螺合させている。尚、このチルトナット8と、最も外側に存在する揺動板(図示の例では前側揺動板3)との間には、必要に応じてワッシャ18を設けている。
【0014】
更に、上記チルトナット8には、チルトレバー19の基端部を、溶接或は圧入、かしめ付け等により結合固定している。従って、上記チルトナット8は、上記チルトレバー19の操作に伴って上記雄ねじ部17の軸方向に変位し、上記頭部16との距離を拡縮する。
【0015】
上述の様に構成する本発明のチルト式ステアリングコラム装置によれば、ステアリングホイールの高さ位置を無段階に調節でき、しかも任意の位置で確実に支持固定できる。即ち、高さ位置を調節する際には、上記チルトレバー19を所定方向(チルトナット8を緩める方向)に操作して、上記チルトナット8と頭部16との距離を広げる。この結果、上記前側、後側両揺動板3、4の側面同士の間に作用する摩擦力が低減若しくは喪失し、これら前側、後側両揺動板3、4同士が、前後方向に亙り相対変位自在となる。
【0016】
そこで、この状態で、前記後側ステアリングコラム2を前記第一の横軸9を中心に揺動変位させて、上記ステアリングホイールの高さ位置を調節する。この際、チルトボルト7は、長孔である第二の通孔6に沿って変位し、上記前側、後側両揺動板3、4は、前記第二、第三の横軸10、12を中心に揺動変位する。本例の場合、第一、第二の通孔5、6に、上記チルトボルト7の扁平杆部15を挿通しているので、上記両揺動板3、4は、互いの長さ方向にのみ相対変位し、これら両揺動板3、4同士が折れ曲がる事はない。
【0017】
上記ステアリングホイールを所望の高さ位置に移動させたならば、上記チルトレバー19を逆方向に操作して、上記チルトナット8と頭部16との距離を縮め、前側、後側両揺動板3、4の側面同士の間に作用する摩擦力を高める。前記チルトボルト7は、前記扁平杆部15と前記第一、第二の通孔5、6との係合に基づいて回転しない。従って、上記チルトレバー19を操作しさえすれば、上記チルトナット8と頭部16との距離を確実に縮める事ができる。
【0018】
上記前側、後側両揺動板3、4は、それぞれ複数枚ずつ設けているので、これら両揺動板3、4の側面同士の摩擦面積は広い。従って、上記チルトレバー19の操作力を徒に大きくしなくても、言い換えれば、単位面積当たりの摩擦力を特に大きくしなくても、上記ステアリングホイールの高さ位置を固定する為の保持力を十分に大きくできる。尚、上記扁平杆部15の外周面に、POM、PA等の合成樹脂を被覆すれば、金属同士の接触に基づく、不快な異音の発生を防止すると共に、ステアリングホイールの高さ調節時に、上記第二の通孔6と扁平杆部15との相対変位を円滑に行なわせる事ができる。
【0019】
次に、図4は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、チルトボルト7aを構成する頭部16の内側面に、第一、第二の通孔5、6(図1)と係合する係合凸部20を設けている。本例の場合には、この係合凸部20と第一、第二の通孔5、6との係合に基づき、上記チルトボルト7aの回転防止を図る。又、このチルトボルト7aの杆部21には、第一、第二の通孔5、6(図1)内に挿通自在な、断面形状が長円形であるスリーブ22を外嵌する様にしている。合成樹脂等の滑り易い材料により造る、このスリーブ22は、上記杆部21と第一、第二の通孔5、6の内側縁との間の隙間を埋めて、この杆部21が第一、第二の通孔5、6の内側でがたつく事を防止する役目を有する。その他の部分の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
【0020】
次に、図5は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、チルトボルト7b自体には、特に回り止めの為の構造を設けていない。この様なチルトボルト7bの回り止めは、チルト式ステアリングコラム装置を組み立てた状態で、頭部16と、この頭部16が当接する揺動板とを、溶接或は圧入、かしめ、接着等により結合固定する事により行なう。本例の場合、第一の通孔は、単なる円孔とする。その他の部分の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
【0021】
次に、図6は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、チルトナット8aの先端部(図6の上端部)外周面に、円すい状凸部23を形成している。又、チルトレバー19aの基端部に、円すい状筒部24を形成している。そして、この円すい状筒部24を上記円すい状凸部23に外嵌した状態で、この円すい状筒部24に挿入した止めねじ25を上記チルトナット8aの外半部に螺合し更に緊締して、このチルトナット8aと上記チルトレバー19aとを結合固定している。この様な構造を採用すると、このチルトレバー19の回転方向に亙る位相の調節を容易に行なえる。又、重ね合わせ方向両端に位置する2枚の揺動板(図示の例では前側揺動板3、3)の板厚を大きくする事により、この揺動板の曲げ剛性を高くしている。この為、本例の場合には、上記チルトナット8aの緊締時に、各揺動板3、4の側面同士の当接圧が、当接部全面に亙り均一になり、ステアリングホイールの固定力が向上する。その他の部分の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、重複する説明は省略する。尚、両端2枚の揺動板の厚さを大きくする構造を、他の構造例でも実施できる事は勿論である。
【0022】
次に、図7〜8は、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、押圧部材である押圧板26を、チルトレバー19bの操作に基づいて伸縮するトグル機構27により押圧する事で、上記押圧板26と、杆状部材である引っ張りボルト28の基端部に設けた、鍔部である頭部29との距離を拡縮自在としている。尚、この引っ張りボルト28の中間部には、図7に示す様に扁平杆部15を設けても良いが、図8に示す様に、単なる円杆状であっても良い。何れにしても、上記引っ張りボルト28は、前側、後側両揺動板3、4に形成した第一、第二の通孔5、6を挿通して、最も外側に存在する揺動板(図示の例では前側揺動板3)の側方に突出した状態となる。
【0023】
又、上記引っ張りボルト28の中間部で、上記最も外側に存在する前側揺動板3の外側面に対向する位置には上記押圧板26を緩く(引っ張りボルト28の軸方向に亙る変位自在に)外嵌している。この押圧板26の後面2個所位置には、円弧形の受凹部30、30を形成し、これら各受凹部30、30に、それぞれ次述する押圧ブラケット31の先端に形成した凸部32、32を係合自在としている。この押圧ブラケット31は、十分な剛性を有する金属板をプレス成形する事により、上記チルトレバー19bと一体に造っている。即ち、先端部を前方に開口した断面コ字形に形成する事により、互いに平行で、間に上記引っ張りボルト28を挿通出来るだけの間隔を有する1対の立壁33、33を形成している。そして、これら各立壁33、33の先端縁中央部を先方に向け円弧形に突出させる事により、上記各凸部32、32としている。又、上記各立壁33、33の基端縁中央部には、円弧形の凹部34、34を形成している。
【0024】
又、上記押圧ブラケット31の基端部は、一度前方に折り曲げてから更に外方に折り曲げる事により、上記チルトレバー19bを構成している。そして、このチルトレバー19bの基部で前方への折り曲げ部分に、上記引っ張りボルト28の先端部を遊合させる、前後方向に長い長孔35を形成して、この引っ張りボルト28の存在に拘らず、上記チルトレバー19bを所定量だけ回動自在としている。
【0025】
更に、上記引っ張りボルト28の先端部には、座金36を外嵌すると共に、ナット37を螺着固定している。この座金36の内側面の直径方向反対側の2個所位置には、それぞれ断面円弧形の凹部38、38を形成しており、これら各凹部38、38と、上記各立壁33、33に形成した上記各凹部34、34とを互いに対向させている。そして、これら各凹部38、38と凹部34、34との間にリンク部材39を挟持し、このリンク部材39と前記押圧ブラケット31とにより、前記トグル機構27を構成している。尚、上記リンク部材39は、半円弧形の連結部40の両端に、それぞれリンク片41、41を固設したもので、前記チルトレバー19bの操作に基づく上記各立壁33、33の揺動に伴ない、これら各立壁33、33と反対方向に揺動する。
【0026】
上述の様に構成する本例の場合、運転者の体格等に合わせてステアリングホイールの高さ位置を調節する際には、上記チルトレバー19bを後方に変位させて、このチルトレバー19bと一体に設けた押圧ブラケット31を、図7で時計方向に揺動させる。そして、上記リンク部材39を同図で反時計方向に揺動させ、それ迄直線状に位置していたリンク部材39のリンク片41、41と押圧ブラケット31の立壁33、33とを折り曲げ、押圧板26を内方に押していた力を解除する。反対にステアリングホイール2を高さ位置を固定する際には、図7に示す様に、上記チルトレバー19bを前方に変位させて、このチルトレバー19bと一体に設けた押圧ブラケット31を、図7で反時計方向に、上記リンク部材39は同図で時計方向に、それぞれ揺動させ、上記リンク片41、41と立壁33、33とを直線状に位置させて、上記押圧板26を内方に押圧する。複数枚ずつの前側、後側両揺動板3、4を両側から押圧する為の機構を変えた以外の構成及び作用は、前述の第1例と同様である為、重複する説明は省略する。
【0027】
次に、図9は、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、各前側揺動板3、3の前端部を、前側揺動ブラケット42を介して第二の横軸10に、各後側揺動板4、4の後端部を、後側揺動ブラケット43を介して第三の横軸12に、それぞれ揺動変位自在に支持している。これに伴って、上記各前側揺動板3、3及び後側揺動板4、4を、横方向に配置している。これら各前側揺動板3、3及び後側揺動板4、4の配置方向を変えた以外の構成及び作用は、前述した第1〜3例の何れかの場合と同様であるから、重複する説明は省略する。尚、本例の場合、上述した第5例のトグル機構と組み合わせて実施する事もできる。
【0028】
次に、図10は、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例は、上述した第6例の構造に、前述した第4例の様に、チルトレバー19aの回転方向に亙る位相の調節を容易に行なえる構造を組み合わせたものである。その他の部分の構成及び作用は、上述した第6例の場合と同様であるから、重複する説明は省略する。尚、本例の場合も、上述した第5例のトグル機構と組み合わせて実施する事もできる。
【0029】
【発明の効果】
本発明のチルト式ステアリングコラム装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、首振りチルトと呼ばれる構造で、ステアリングホイールの高さ位置を無段階に調節し、しかも調節後の位置に確実に固定できる、実用的な構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、一部を省略して示す要部略側面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】第1例に組み込むチルトボルトの斜視図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例に組み込む、チルトボルト及びスリーブの斜視図。
【図5】同第3例に組み込むチルトボルトの斜視図。
【図6】同第4例を示す、図2と同様の図。
【図7】同第5例を示す、図2と同様の図。
【図8】第5例に組み込むトグル機構の分解斜視図。
【図9】本発明の実施の形態の第6例を示す、部分切断略側面図。
【図10】同第7例を示す、部分切断略側面図。
【符号の説明】
1 前側ステアリングコラム
2 後側ステアリングコラム
3 前側揺動板
4 後側揺動板
5 第一の通孔
6 第二の通孔
7、7a、7b チルトボルト
8、8a チルトナット
9 第一の横軸
10 第二の横軸
11 前側支持ブラケット
12 第三の横軸
13 後側支持ブラケット
14 ステアリングシャフト
15 扁平杆部
16 頭部
17 雄ねじ部
18 ワッシャ
19、19a、19b チルトレバー
20 係合凸部
21 杆部
22 スリーブ
23 円すい状凸部
24 円すい状筒部
25 止めねじ
26 押圧板
27 トグル機構
28 引っ張りボルト
29 頭部
30 受凹部
31 押圧ブラケット
32 凸部
33 立壁
34 凹部
35 長孔
36 座金
37 ナット
38 凹部
39 リンク部材
40 連結部
41 リンク片
42 前側揺動ブラケット
43 後側揺動ブラケット

Claims (2)

  1. 内側に前側ステアリングシャフトを挿通した状態で車体に対し支持固定される中空の前側ステアリングコラムと、この前側ステアリングコラムの後端部に設けた第一の横軸により、その前端部をこの前側ステアリングコラムの後端部に揺動変位自在に結合支持し、内側に後側ステアリングシャフトを挿通した後側ステアリングコラムと、上記前側ステアリングコラムの一部に上記第一の横軸と平行に設けた第二の横軸によりそれぞれの前端部を揺動変位自在に支持した、複数枚の前側揺動板と、上記後側ステアリングコラムの一部に上記第一、第二の横軸と平行に設けた第三の横軸によりそれぞれの後端部を揺動変位自在に支持し、それぞれの前部を上記各前側揺動板の後部と交互に重ね合わせた複数枚の後側揺動板と、これら各前側揺動板の後部に形成した第一の通孔と、これら各後側揺動板の前部でこれら第一の通孔と互いに整合する位置に形成した第二の通孔と、これら第一、第二の通孔を挿通した、その基端部に外向フランジ状の鍔部を有する杆状部材と、この杆状部材の先端部に係合させ、チルトレバーの操作に伴って上記鍔部との距離を拡縮する押圧部材とを備え、上記第一、第二の通孔のうち、少なくとも一方の通孔を、前後方向に長い長孔として成るチルト式ステアリングコラム装置。
  2. 杆状部材の外周面に合成樹脂を被覆している、請求項1に記載したチルト式ステアリングコラム装置。
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