JP3747511B2 - マレイミド類の製造方法 - Google Patents

マレイミド類の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマレイミド類の製造方法に関する。
【0002】
マレイミドは、医薬、農薬の中間体原料として、また各種高分子化合物の原料及びゴムの硬化剤として有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】
N−カルバモイルマレイミドからマレイミドを製造する方法は、ジャーナルオブ オーガニック ケミストリー,Vol.25,pp.56〜60,(1960)に報告されている。これによれば、無水マレイン酸と尿素から得られるN−カルバモイルマレアミド酸を無水酢酸で閉環させてN−カルバモイルマレイミドを得た後、ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒中、95℃〜99℃に加熱して35分間反応し、副生したシアヌル酸を濾別、DMF溶媒を減圧下に留去後、蒸留して85%の収率でマレイミドが単離できることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法では、高価なDMF溶媒を使用するばかりでなく、DMFは高沸点を有するため完全には留去できない。その結果、蒸留によりDMFとマレイミドを分離する必要が生じるが、DMFとマレイミドを蒸留により十分に分離することは困難である。さらに、マレイミドは結晶性の高い化合物であり、マレイミド蒸気密度が高くなると蒸留装置内にマレイミド結晶が固結し、蒸留塔を閉塞してしまうという問題があり、工業的にマレイミドを蒸留単離することは非常に困難である。
【0005】
一方、反応液から一部DMFを留去した後、抽出によりマレイミドを単離する方法も考えられるが、抽出過程でDMFは有機相にも分配するため、DMFに高い溶解性を有する副生シアヌル酸のマレイミド結晶中への混入を避けることはできないという問題がある。さらに、水相に分配するDMFによりマレイミドが同伴されてしまうためマレイミドの回収率が低下するという問題もある。
【0006】
以上のように従来の方法では、工業的に高純度のマレイミドを単離することは非常に困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点に鑑みて鋭意検討を行った結果、N−カルバモイルマレイミドを脱カルバモイルしてマレイミドを製造するに当たり、3級アミンを存在させることにより、単離を困難とするDMF以外の溶媒を用いても該脱カルバモイル反応が進行し、その結果、反応液から簡便な操作により容易に高純度のマレイミドを単離できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、下記一般式(I)
【0009】
【化3】
Figure 0003747511
【0010】
(式中、R1,R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、無置換若しくはメチル基を有するアリール基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す。)
で示されるN−カルバモイルマレイミド類を脱カルバモイルさせて、下記一般式(II)
【0011】
【化4】
Figure 0003747511
【0012】
(式中、R1,R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、無置換若しくはメチル基を有するアリール基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す。)
で示されるマレイミド類を製造するに当たり、3級アミンの存在下に反応させることを特徴とするマレイミド類の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】
本発明の方法において原料として用いられるN−カルバモイルマレイミド類は、下記一般式(I)
【0015】
【化5】
Figure 0003747511
【0016】
で表されるN−カルバモイルマレイミド類である。上記一般式(I)中、R1,R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、無置換若しくはメチル基を有するアリール基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す。なお、アルキル基としては入手の容易さから炭素数が1〜4のアルキル基が好ましい。
【0017】
上記一般式(I)で表されるN−カルバモイルマレイミド類の製造方法は特に限定されない。例えば、無水マレイン酸又はその誘導体と尿素を酢酸溶媒中50〜60℃で反応させて得られるN−カルバモイルマレアミド酸を、無水酢酸溶媒中で脱水閉環させることにより容易に製造できるが、いかなる方法により製造されたものを使用しても差し支えない。
【0018】
本発明の方法に使用される上記一般式(I)で表されるN−カルバモイルマレイミド類としては、具体的には、N−カルバモイルマレイミド、2−クロロ−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−カルバモイルマレイミド、2−ブロモ−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジブロモ−N−カルバモイルマレイミド、2−メチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジメチル−N−カルバモイルマレイミド、2−エチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジエチル−N−カルバモイルマレイミド、2−n−プロピル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−プロピル)−N−カルバモイルマレイミド、2−イソプロピル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジイソプロピル−N−カルバモイルマレイミド、2−n−ブチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−ブチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−イソブチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジイソブチル−N−カルバモイルマレイミド、2−(2−ブチル)−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(2−ブチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−t−ブチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(t−ブチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−n−ペンチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−ペンチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−イソペンチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジイソペンチル−N−カルバモイルマレイミド、2−ネオペンチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジネオペンチル−N−カルバモイルマレイミド、2−n−ヘキシル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−ヘキシル)−N−カルバモイルマレイミド、2−n−ヘプチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−ヘプチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−n−オクチル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−オクチル)−N−カルバモイルマレイミド、2−(2−エチルヘキシル)−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(2−エチルヘキシル)−N−カルバモイルマレイミド、2−n−ノニル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−ノニル)−N−カルバモイルマレイミド、2−n−デシル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジ(n−デシル)−N−カルバモイルマレイミド、2−フェニル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジフェニル−N−カルバモイルマレイミド、2−トリル−N−カルバモイルマレイミド、2,3−ジトリル−N−カルバモイルマレイミド、N−カルバモイルフタルイミド、3,4,5,6,−テトラヒドロ−N−カルバモイルフタルイミド等を挙げることができる。
【0019】
本発明の方法に使用される3級アミンとしては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、メチルジイソプロピルアミン、N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン等の3級モノアミン類、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン等の環状3級ジアミン類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンに代表されるイミノ基を含む3級アミン類、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンに代表されるN,N,N’N’−テトラアルキルジアミン類、N−(2−ジメチルアミノエチル)−N’−メチルピペラジン等、3級ポリアミン類を例示することができる。これらのうち3級モノアミン類及び環状3級ジアミン類が反応性を向上させるため好ましい。
【0020】
3級アミンの使用量は、原料のN−カルバモイルマレイミド類に対して通常0.1重量%〜30重量%であり、好適には0.5重量%〜20重量%の範囲で使用される。上記範囲に対して、3級アミンの添加量が少なすぎると、熱分解反応が十分に進行せず原料回収となり、逆に多くなり過ぎると経済的に不利となるばかりか、水洗時に有機相に残留し製品内に混入するおそれがある。
【0021】
本発明の方法に使用される溶媒としては、例えば、酢酸エチル,酢酸プロピル,酢酸ブチル等のエステル類、ジオキサン,エチレングリコールジメチルエーテル,エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、メチルプロピルケトン,メチルイソブチルケトン等のケトン類を挙げることができる。これらのうち取扱いの容易さからエステル類が好ましく使用される。これらの溶媒はいずれも減圧下で容易に溶媒留去が可能である。また、これらの溶媒にシアヌル酸が溶解することはないため、回収するマレイミド中にシアヌル酸が混入することはない。
【0022】
溶媒の使用量は、原料のN−カルバモイルマレイミド類に対して通常1.5〜10重量倍、好ましくは2〜4重量倍の範囲である。上記範囲に比べて溶媒量が少なすぎると副生するシアヌル酸がスラリーとなるため、攪拌が困難となり十分な反応収率が得られないことがある。また、過剰の使用は経済的に不利である。
【0023】
本発明の方法における反応温度は通常60〜150℃の範囲であり、好ましくは70〜100℃である。
【0024】
本発明の方法における反応時間は通常0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。上記範囲に比べて反応時間が短かすぎる場合は、十分に反応が進行せず未反応の原料が残存するおそれがある。逆に反応時間が長すぎる場合には、生産性が低下する。
【0025】
本発明の方法は通常空気中で実施されるが、窒素及びアルゴン等の不活性気体の雰囲気下で実施してもよい。
【0026】
また、本反応では重合禁止剤は不要であるが、生成物は重合性の高いオレフィンを有していることから重合禁止剤を添加しても差し支えない。重合禁止剤としては硫酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、酢酸銅等の無機及び有機塩を使用することができる。
【0027】
本発明の方法により生成したマレイミドは、以下に示すような方法により容易に回収することができる。
【0028】
生成したマレイミドは、副生するシアヌル酸を濾別した後、濾液側を水洗し、得られる有機相から減圧下に溶媒を留去するだけで高純度マレイミドを得ることができる。
【0029】
また必要であれば、シアヌル酸を濾別し、濾液を水洗後、反応溶媒をマレイミドが難溶でかつマレイミドに対して不活性な溶媒に置換することにより、析出するマレイミド結晶を濾別回収することも可能である。
【0030】
溶媒置換に使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素類等を挙げることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、マレイミドの単離を困難とするDMF以外の溶媒を使用することができ、簡便な操作により高純度のマレイミドを単離することが可能となる。
【0032】
【実施例】
本発明を以下に実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。
【0033】
参考例
N−カルバモイルマレイミドの合成
2Lのセパラブルフラスコに無水マレイン酸400g、尿素240g及び酢酸800gを仕込み、温度を56℃に設定した。56℃でこの混合液を8時間攪拌した後、15℃まで冷却した。析出した結晶を濾別後、乾燥してN−カルバモイルマレアミド酸350g(収率54.8%)を得た。
【0034】
得られたN−カルバモイルマレアミド酸350g及び無水酢酸875gを2Lのセパラブルフラスコに仕込み、この混合液を反応温度90℃で3時間攪拌し、閉環反応を行った。
【0035】
15℃に冷却後、析出した結晶を濾別し、アセトン250mlで洗浄し、不純物を除去した後、乾燥してN−カルバモイルマレイミド221.0g(収率71.3%)を得た。
【0036】
実施例1
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、酢酸エチル120ml(108.6g)、トリエチルアミン1.0ml(0.73g)を仕込み、反応温度を75℃に昇温した。
【0037】
75℃で2時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。
【0038】
副生したシアヌル酸を濾別した後、濾液を60mlの水で水洗した。有機相から酢酸エチルを90Torrの減圧下に留去した後、減圧乾燥してマレイミド20.7gを得た。
【0039】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。さらに、高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度97.5wt%であり、収率は72.8%であった。
【0040】
実施例2
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、酢酸エチル120ml(108.6g)、トリエチレンジアミン5.6gを仕込み、反応温度を75℃に昇温した。
【0041】
75℃で2時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。
【0042】
副生したシアヌル酸を濾別した後、濾液を60mlの水で水洗した。有機相から酢酸エチルを90Torrの減圧下に留去した後、減圧乾燥してマレイミド20.1gを得た。
【0043】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。さらに、高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度97.6wt%であり、収率は70.9%であった。
【0044】
実施例3
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、1,4−ジオキサン120ml(123.8g)、トリエチルアミン1.0ml(0.73g)を仕込み、反応温度を75℃に昇温した。
【0045】
75℃で2時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。
【0046】
副生したシアヌル酸を濾別した後、濾液から溶媒を減圧下に留去した。その後酢酸エチル120mlを加え、60mlの水で水洗した。
【0047】
有機相から酢酸エチルを90Torrの減圧下に留去した後、減圧乾燥してマレイミド20.6gを得た。
【0048】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。さらに、高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度97.0wt%であり、収率は72.0%であった。
【0049】
実施例4
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコに2,3−ジメチル−N−カルバモイルマレイミド40g、酢酸エチル120ml(108.6g)、トリエチルアミン2.0ml(1.46g)を仕込み、反応温度を75℃に昇温した。
【0050】
75℃で2時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。
【0051】
副生したシアヌル酸を濾別した後、60mlの水で水洗した。
【0052】
有機相から酢酸エチルを90Torrの減圧下に留去した後、減圧乾燥してマレイミド26.7gを得た。
【0053】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。
【0054】
さらに、高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度は98.0wt%であり、収率は73.4%であった。
【0055】
実施例5
2,3−ジメチル−N−カルバモイルマレイミドの代わりに、3,4,5,6−テトラヒドロ−N−カルバモイルフタルイミドを使用した以外は実施例4と同様に反応操作を行い、3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド23.7gを得た。
【0056】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。
【0057】
さらに高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度は98.5wt%であり、収率は75.1%であった。
【0058】
実施例6
2,3−ジメチル−N−カルバモイルマレイミドの代わりに、2,3−ジクロロ−N−カルバモイルマレイミドを使用した以外は実施例4と同様に反応操作を行い、2,3−ジクロロマレイミド22.6gを得た。
【0059】
得られた結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度>99wt%であった。
【0060】
さらに高速液体クロマトグラフィーで分析を行ったところ、純度は98.4wt%であり、収率は70.1%であった。
【0061】
比較例1
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、DMF80gを仕込み、反応温度を99℃に昇温した。99℃で0.5時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。副生したシアヌル酸を濾別した後、濾液からDMFを減圧下に60g留去した。
【0062】
得られた液体を、4Torr、100℃で減圧蒸留した。この際、蒸留装置内でマレイミドが固結し、減圧口を閉塞させたため、蒸留の継続は困難であった。
【0063】
この蒸留により得られた結晶は7.8gであった。この結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、十分にDMFとの分離ができず、純度は96.9wt%であり、収率は27.0%であった。
【0064】
比較例2
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、DMF80gを仕込み、反応温度を99℃に昇温した。99℃で0.5時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。副生したシアヌル酸を濾別した後、濾液からDMFを減圧下に60g留去した。その後酢酸エチル120mlを加え、60mlの水で水洗した。
【0065】
油水分離後、水相をガスクロマトグラフィーで分析したところ、10%のマレイミドが存在することが解った。
【0066】
また、有機相から酢酸エチル及びDMFを40Torrの減圧下、90℃で留去した後、減圧乾燥したが結晶の析出はなく、マレイミドを含む黄色液体28.6gを得た。
【0067】
この黄色液体をガスクロマトグラフィーで分析したところ8.2gのDMFが含有されていた。
【0068】
得られた液体に水50mlを添加し、5℃で2時間静置し、析出結晶を濾別し13.5gの結晶を得た。この結晶をガスクロマトグラフィーで分析したところ、DMFが残存し純度は90wt%であり、収率は43.8%であった。。
【0069】
比較例3
攪拌機、温度計及び冷却管を付した200mlの四つ口フラスコにN−カルバモイルマレイミド40g、酢酸エチル120ml(108.6g)を仕込み、反応温度を75℃に昇温した。
【0070】
78℃で2時間反応を行った後、15℃まで冷却し、15℃で1.0時間攪拌を行った。
【0071】
析出した結晶を濾別した後、濾液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、マレイミドのピークは全く観測されず、N−カルバモイルマレイミドが観測された。
【0072】
また、濾滓結晶を分析したところ原料のN−カルバモイルマレイミドであることがわかった。
【0073】
アミン不存在下では全く反応の進行は確認されなかった。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 0003747511
    (式中、R1,R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、無置換若しくはメチル基を有するアリール基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す。)
    で示されるN−カルバモイルマレイミド類を脱カルバモイルさせて、下記一般式(II)
    Figure 0003747511
    (式中、R1,R2は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、無置換若しくはメチル基を有するアリール基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す。)
    で示されるマレイミド類を製造するに当たり、3級アミンの存在下に反応させることを特徴とするマレイミド類の製造方法。
  2. 一般式(I)においてR1,R2が、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示し、一般式(II)においてR1,R2が、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基又はR1,R2が炭素−炭素結合により結合した環状置換基を示す、請求項1に記載のマレイミド類の製造方法。
  3. 3級アミンが3級モノアミン、トリエチレンジアミン、環状3級ジアミン及び3級ポリアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の3級アミンである、請求項1又は2に記載のマレイミド類の製造方法。
  4. 3級アミンがトリエチルアミン又はトリエチレンジアミンである、請求項1又は2に記載のマレイミド類の製造方法。
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