JP3747356B2 - 電子機器 - Google Patents

電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP3747356B2
JP3747356B2 JP04646399A JP4646399A JP3747356B2 JP 3747356 B2 JP3747356 B2 JP 3747356B2 JP 04646399 A JP04646399 A JP 04646399A JP 4646399 A JP4646399 A JP 4646399A JP 3747356 B2 JP3747356 B2 JP 3747356B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
screw
nut
piece
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04646399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000244139A (ja
Inventor
智一 永田
寿幸 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nohmi Bosai Ltd filed Critical Nohmi Bosai Ltd
Priority to JP04646399A priority Critical patent/JP3747356B2/ja
Publication of JP2000244139A publication Critical patent/JP2000244139A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3747356B2 publication Critical patent/JP3747356B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Interconnected Communication Systems, Intercoms, And Interphones (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
近時、多階層の建築物で構成された集合住宅には、全階層の住戸毎に住宅情報盤を設置して防災や防犯等のセキュリティ機能を有する集合住宅システムが採用されている。各住戸に設置された住宅情報盤には、ドアホンを介して天井面の火災感知器等が接続される。また、住宅情報盤にはモニタも付設されて、同一住宅棟の集合玄関に設けられた集合玄関機や各棟内の管理室等に設置された通話制御装置や映像制御装置等も接続される。そして、各階層の住戸の居住者は自宅に設置された住宅情報盤を利用して、来訪者の来訪内容や管理室との防犯・防災等に関して音声や映像を通した情報の授受を行なうことができる。
【0002】
本発明は、筐体及びその筐体を用いた電子機器に係り、さらに詳しくは、例えば上述したような集合住宅システムにおける住宅情報盤等に用いられる筐体及びその筐体を用いた電子機器に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
一般に、この種の従来の集合住宅システムを構成する住宅情報盤等の筐体は、壁面等に取り付けられた本体とその前面の蓋体とからなる角箱型の樹脂で成型される。壁面等に取り付けられた本体の1辺部がヒンジなどの係合機構を利用して蓋体を連結し、本体側の対向辺の複数箇所にインサートされた雌ネジに普通のネジを螺入して蓋体を本体に装着するような構成が採用されていた。また、回路部品を実装したプリント基板や電源トランス等を本体の内壁面に突出させた太さが一様な円柱状のボス上に位置決めして、少なくとも四隅に設けられた固定ネジで固定するようなことも行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の住宅情報盤等に用いられた筐体には、上記のように壁面等に取り付けられた輪郭形状が角箱型の本体の辺部に普通のネジで蓋体側を固定するような構造が採用されていた。したがって、壁面に取り付けられた角箱型の筐体の角部が張り出しているので、突出した角部に手指等を接触させて怪我をする心配がある。また、筐体の形状が通俗的な角箱型になっていて斬新さに劣るので、インテリア商品と看なされたときのデザイン上にも難点があって商品の価値を実質以下に見下げられる恐れもあった。
【0005】
また、普通のネジを本体側のインサートナットに螺合して蓋体を本体に固定するので、蓋体の着脱時に装着用のネジを紛失するようなことがある。特に、角箱形の筐体の下辺の側壁をネジで固定するような構造の場合は、ネジの締め付けと緩め操作が下方から行われるのでネジを紛失する公算が高い。さらに、プリント基板や電源トランス等の電子部品を太さが一様な円柱状のボスで位置決めして多数のネジで本体の内部に固定するので、樹脂の成型時の“ヒケ”の発生率が高くなるばかりか、円柱状のスタッドの先端面がプリント基板の表面に接触するのでそれだけ実装面積を減少させる等の問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子機器は、ネジを挿通させるための挿通孔を有する螺送部が周壁の内面に突出して設けられた蓋体と、蓋体の背面に対向するフランジに着脱可能に設けられたナットを有する本体とを備え、本体を蓋体で覆った後に、ネジを螺送部の挿通孔に挿通してナットに螺合させ、蓋体を本体に装着する樹脂製の電子機器であって、本体のフランジに設けられ、挿通孔の軸方向と直交する方向にネジを螺合させるナットを案内する入口およびナット室が形成された螺入部と、ナット室の入口を封鎖するように本体のフランジに形成され、両側が細いスリットで囲われて弾性的に変位する可動片と、螺入部の上下方向に沿って形成され、ネジを螺入部にガイドするU字溝と、蓋体の螺送部に設けられた段付き突出部とを備え、可動片を変位させてナットを螺入部のナット室に着脱可能に固定しネジを螺送部の挿通孔から挿通してナットに螺合させ、ネジの先端がナットを抜けたとき螺送部の段付き突出部の先端が螺入部に接触する。
【0008】
また、本発明に係る電子機器は、蓋体の周壁を貫通して形成された摺動溝と、摺動溝に対向するように蓋体の周壁から一定の間隔を隔ててその蓋体の内面に設けられた突条片と、摘みが摺動溝から露出して蓋体の周壁と突条片との間に嵌着され、摘みの移動と共に摺動して被調整体を調整するための摺動体とを備え、摺動体は、摘みを有する摺動板と、この摺動板の一方の片に形成され、蓋体の周壁に当接する弾性的に変形自在の腕片と、摺動板の他方の片に形成された脚片とから構成され、摘みを摺動溝に挿入してから蓋体側に押し付け、腕片を変形させながら脚片の先端を突条片に押し込むことにより蓋体の周壁と突条片との間に嵌着される。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を前述の住宅情報盤に適用した場合を例示して、図面により説明する。
図1は本発明の実施の形態1の構成を示す正面図、図2は図1の底面図、図3は図1の左側面図、図4は図1の右側面図、図5は表示部の表示状態を示す正面図、図6は内部構造を示す筐体の縦断面図である。
【0013】
図1乃至図6において、1は住宅情報盤、2は住宅情報盤1の筐体である。3は筐体2の前面に懸架された送受話器、4はスピーカ、5は例えば透明や暗色半透明のパネル5aを設けた操作部である。6は第1基板、7は四角形の一隅を切り落とした鍵形の第2基板(図9)、8は電源トランスである。筐体2は内部に収容室20を備えた角箱状に成型され、図6に示すように収容室20の内部にはスピーカ4や電源トランス8等の電子部品が収容されている。筐体2は樹脂で成型され、2Aは筐体2の前面の蓋体、2Bは背面側の本体である。蓋体2Aと本体2Bの成型構造が、図7乃至図11に示されている。
【0014】
21は蓋体2Aの蓋板、22は蓋板21の四辺を折り曲げて背面側に延長した周壁である。蓋板21の表面にはアリ溝が形成されて、操作部5のパネル5aが着脱自在に嵌合される。また、23と24は本体2Bの底板と側壁、25は側壁24の上端からほぼ直角に周囲に張り出したフランジ、26はフランジ25の前面に形成されて切欠部により部分的に欠落した周壁である。側壁24は底板23の左右,上下の四辺を囲んで、奥行きの容積が僅かに狭くなるように傾斜している。
【0015】
筐体2の前面側を構成する蓋体2Aには、スピーカ4と制御機能等を果たす回路部品(不図示)を実装した第1基板6が取り付けられる。また、第2基板7と電源トランス8は本体2B側の底板23に固定される(図6)。27はフランジ25の四隅に貫通した長孔、28は本体2Bの上,下に設けられた配線の導出口である。長孔27に挿入された取付用のネジで本体2Bのフランジ25の裏側を住戸の壁面等を取付面9として本体2Bが取り付けられてから、本体2B側の周壁26に蓋体2Aの周壁22が嵌め合わされて蓋体2Aがその前面に装着されるようになっている。上述のような構造に成型された蓋体2Aと本体2Bの所定の位置に、以下に説明する懸架機構等の本発明の特徴的な機構部を備えた住宅情報盤1が構成される。
【0016】
I.懸架機構
図7,図8等に示すように、30は送受話器3を懸架する懸架機構で、蓋体2Aの蓋板21に設けられている。31は蓋体2Aの左側辺に直径を沿わせた半球面状の凹穴部、32は凹穴部31を上下に挟む船底形の懸架部、33は上の懸架部32に設けられた貫通孔、34は貫通孔33の前面下端に設けられた突起部である。また、送受話器3において、35は把持部、36はコード、37は受話部に形成された引っ掛け孔(図5の点線)、38はスプーン状の揺動体、39はフックスイッチである。揺動体38は蓋体2Aの背面側で前後方向に揺動可能に垂下され、その下端の膨出部が貫通孔33に対面している。
【0017】
一方、パネル5aを取り付けた蓋体2Aの表面と送受話器3の把持部35は図4に示すように、それぞれ上下方向のほぼ中心を通る水平面上を中心軸としてr1>r2なる大小2つの半径r1とr2の一様な円弧面で構成されている。そして、引っ掛け孔37を突起部34に嵌め合わせると図3に示すように、送受話器3の受話部と送話部がそれぞれ上下の懸架部32内に収まって筐体2の前面に懸架される。筐体2と送受話器3に薄型の感覚を与える調和のとれたr1とr2の円弧面を形成したので、優れたデザインで商品価値が高められることは勿論のこと、尖った角部で怪我をするようなことも発生しない。
【0018】
そのほか、送受話器3の懸架部32への懸架状態においては、小さい半径r2の円弧を持つ把持部35を球面状の凹穴部31の前面で間隔を空けて対向させている。したがって、続いて説明する放音孔の配置位置を送受話器3の懸架位置と重複させているにも拘わらず、放音孔の放音動作に支障を与えないようになっている。しかも、凹穴部31の球面の直径が蓋体2Aの左側辺に沿って抉られているので、指先を差し込んで把持部35を握る左手の把持動作も容易になる。送受話機3の懸架と取り外しにより、揺動体38を介してリンガと通話回路を切り換えるフックスイッチ39が自動的にON・OFFされる。
【0019】
II .スピーカ機構
図8において、40はスピーカ4を固定するためのスピーカ機構で、蓋体2Aの背面側に構成される。41は多数の平行溝で構成する放音孔、42はコーン部が嵌入される円形壁、43は円形壁42の内壁に接して2箇所に形成された柱状の受け柱、44は門形の支点枠、45はネジボスで、これらは何れも蓋体2Aの成型時に一体に形成される。放音孔41は凹穴部31内で傾斜しており、表と裏を僅かにずらせた互い違いの溝で構成されている。また、受け柱43は、放音孔41の傾斜したコーン部の取付面を補正するためのものである。支点枠44とネジボス45は、円形壁42を中にして一直線上に設けられている。
【0020】
また、46は一方の対角が尖った金属からなる菱形の橋絡板、47はネジである。円形壁42等からなるスピーカ機構40の固定状態を示す平面図が、図12に示されている。46aは橋絡板46の中央に貫設されたスピーカ4のマグネット部が挿通する挿入孔、46bは支持枠44に係止される一方の尖端の支点部、46cは他端側の固定孔である。そして、円形壁42内にスピーカ4のコーン部を挿入して、スピーカ4が橋絡板46により片持ち梁型に取付面9に平行になって蓋体2Aの裏面に一本のネジ47で固定される。単一ネジで固定できる片持ち梁型の橋絡板46を利用するので、スピーカ4の固定構造が簡素化される。特に、橋絡板46を菱形に形成したので、矩形材に比較して小形な板材を用いることが可能で構造が一層簡単で材料費も安価になる。
【0021】
III. 押し釦機構
前記した懸架機構30の右側に隣接して、類似構造の複数の押し釦や表示器等で構成された操作部5が配置されている。図13において、50は押し釦機構、51は硬質樹脂を用いた押し釦、52はパネル5aを貫通した長方形の釦穴、53は蓋体2Aの成型時に蓋板21に形成された類似構造の複数のW字状のバネ体、54はバネ体53と一体で長さLxが可変な作動桿である。押し釦51は鍔板を残して下側から釦穴52内に下動自在に挿入され、作動桿54の下端は第1基板6上のタクトスイッチ55に対向する。
【0022】
このような押し釦機構50が複数設けられ図1と図5に示すように、各押し釦機構50a,50b…(50は総称)は何れも押し釦51を蓋体2Aの表面で半径r1の円弧面に沿って露出させて、図面上の上下方向に一列に並んで設けられている。そして、図13に示すように、作動桿54の長さLxを蓋体2Aの中央よりの押し釦51ほど、その作動桿54の長さLxが長くなるように選択して、パネル5aの半径r1の円弧状の操作面に同一の露出量で露出した押し釦51の高さの差が補償される。この結果、蓋体2Aの樹脂成型時に簡単に作動桿54の長さLxが設定されて、同一形状の押し釦51を共通的に使用できる利点がある。即ち、表面が円弧状に形成され、各押し釦51と第1の基板6との距離が異なっていても、作動桿54の長さを可変にすることで、同一の押し釦51を使用したまま、表面からの突出量を同じにできる。
【0023】
図7,図8において、56は押し釦機構50の隣に設けられた表示器、57は設定器、58a,58b(押し釦58bは休止されている…図1参照)はバネ体53を応用した非常用の押し釦を組み付けるための各下地部である。表示器56に対応して蓋体2Aの背面には格子状の仕切枠56aが設けられ、この下地部の仕切枠56a内の各仕切にはそれぞれ第1基板6に実装されたLEDを包囲して投射光の照射領域を各仕切枠56a内に規制する。このような表示器56により、図5に表示されたように“外出・在宅”や“管理室”等の住戸の居住者の留守情報や情報の連絡先等が点灯表示される。また、表示器56の点灯表示には、“火災”,“非常”,“ガス漏れ”等のセキュリティ情報等も加えられている。設定器57は、蓋体2Aに開口を有し、この開口を通して例えば第1基板6に実装されたディップスイッチ等を操作して部屋番号等が設定できる。即ち、蓋体2Aを本体2Bから外さずに、設定操作を行うことができ、しかも通常時は暗色のパネル5aによって覆われているので、第3者によって、勝手に設定内容が変更されるのを防止できる。
【0024】
IV .摺動機構
周壁26の切欠部に対応する蓋体2Aにおける右寄りの下部周壁22に、呼出音の音量を調節するための摺動機構60が設けられる(図8)。61は蓋体2Aの内面に形成された線状の突条片、62は突条片61の中心部に対面して周壁22に貫設された摺動溝である(図2,8)。突条片61は周壁22と一定の間隔gを隔てて、平行に形成されている。63は摺動体である(図14)。63aは対の腕片63bと脚片63cを設けた摺動板、63dは頭部に摘み63eを形成した断面コ字形の係合桿である。摺動板63aの両端で幾分外側に張り出した一対の腕片63bは、スリ割で弾性的に変形自在に形成されている。摺動体63にはポリアセタールのような潤滑性で摩擦がなく且つ弾性を有する樹脂材が用いられ、その形状を図14の(a)〜(d)に三角画法で示されていてる。
【0025】
図14(e)は図(a)のA−A断面図である。また、図14(f)は蓋体2Aの背面の周壁22と突条片61の間へ摺動体63を取り付けた状態を示す斜視図である。係合桿63dは摘み63eを突出させて摺動板63aに交差して連結され、図(e)に示すように摺動体63の全体の断面形状がほぼ“七字形”に成型されている。腕片63bから脚片63cまでの長さGは、突条片61と周壁22との間隔gよりやや大きく成型されている。成型された摺動体63は摘み63eを内側より摺動溝62に挿入してから、摺動板63aを蓋体2Aの内面に押し付けて腕片63bを変形させながら一対の脚片63cの先端を突条片61の間に押し込む。この操作で摺動体63が間隔g内に嵌着されて、摺動機構60が周壁22の所定の位置に組み付けられる。
【0026】
そして、周壁22の外側に露出した摘み63eを摺動させることにより、摺動体63が摺動溝62の横幅wの範囲内で周壁22に沿って追随して摺動することになる。その後、住宅情報盤1が組み立てられると、コ字形の係合桿63dが第1基板6に取り付けられたスライド抵抗器64(図8)のアクチュエータに係合する。この結果、前記のようにこの摺動機構60を利用して、スピーカ4の音量が調節される。この際、蓋体2Aの前面に表示された標識65(図7)の3個の丸の大小が、調節される呼出し音量の大きさの目安として利用される。摺動体63を一体成型の単一部品で構成したので製作が容易かつコスト安になるばかりか、滑り易い樹脂材を用いたので摺動切換が円滑になる。しかも、摺動体63は突条片61と周壁22の間に嵌着されているので、蓋体2Aから外れて落下することがない。
【0027】
V.位置決め機構
引き続いて、図9〜11に示した本体2B側の機構の説明に移る。
本体2Bの内部構造を示す図9と図10において、71は右側の側壁24の上下で“ハの字状”に向かい合う当て板、72は底板23に平行な押さえ片72aを下部に有する3個の押えリブ、73は左側壁に形成された三角形の滑りリブである。また、74は爪を向い合わせた底板23上の係止爪、75は中央や右側の側壁の付近に縦に一列に並んだ複数の支えリブ、76は円柱状のネジボスである。係止爪74と支えリブ75の構造が、図15の(a)と(b),(c)に示されている。
【0028】
支えリブ75は図15(b),(c)に示すように、例えば長方形の角柱の対向面に三角翼形の補強片75aを付設したような形状に作られている。そして、この支えスタッド75を含めて当て板71と押さえリブ72等からなる成型部材により、鍵形の第2基板7の位置決め機構70が構成されている。一対の当て板71と係止爪74間の平均距離は、それぞれ第2基板7の右辺と左辺の長さY2とY1にほぼ等しくなっている(図9)。また、収容室20内の係止爪74,押さえ片72a,支えリブ75,ネジボス76のそれぞれの高さは、第2基板7の収容高さに関連して設定されている。
【0029】
而して、先ず、第2基板7の右辺をやや下に傾けながら収容室20内に差し込み(図10の中抜き矢印)、上下の角部を“ハの字状”の当て板71に押し当てる。押し当てた第2基板7の左辺側を滑りリブ73に沿って滑り落とすと、第2基板7が右辺寄りに並んだ支えリブ75の先端に接触する。そのまま左辺側を落し込むと、接触した支えリブ75を支点にして右端側が上昇する。さらに押し下げると、左辺部が上下の係止爪74の向かい合った爪を押し開いて係止され、同時に右辺側が押さえ片72aに押し付けられる。
【0030】
この結果、第2基板7が所定の高さと位置に自動的に位置決めされて、複数の支えリブ75上に載置される。その後、僅かな個数の固定用のネジをネジボス76に螺合して、第2基板7が本体2Bに固定される。第2基板7を収容室20内に突出して支える支えリブ75は、上記のように細い角柱に三角翼形の補強片75aを付けた構造が採用されている。したがって、円柱状のネジボス76等に比べると本体2B上の占有面積が遥かに少なくなり、本体2Bの樹脂の成型に当たっても熱容量が小さく品質を落とす“ヒケ”等の発生を抑制することもできる。また、支えリブ75の第2基板7との接触面も狭い面積で済むので、第2基板の実装面積を広げることになり、結果的に装置の小型化の実現が可能になる。
【0031】
VI .トランス機構
鍵形の第2基板7の左下の切り落とし部には、電源トランス8が簡潔な構造のトランス機構80によって本体2Bに固定される。図16(a)に電源トランス8の固定状態が示されている。81は電源トランス8の鉄心、82は巻線、83はコイルフレーム、84は四隅にネジを通す楕円形の固定孔84aを設けた固定板、85はネジである。また、86は本体2Bの側壁24に庇状に張り出した突出壁、87と88は共に2本の固定ボスとネジボスである。固定ボス87の先端に設けられた嵌合用の円柱状のボス87aの下方には、半円形の段違いの段部87bと87cが形成されている。
【0032】
そして、突出壁86と固定ボス87およびネジボス88の高さや位置は、電源トランス8の形状に合わせて収容室20内に成型されている。電源トランス8の本体2Bへの組み付けは、次のように行われる。図16(b)に示すように、電源トランス8を左下がりに傾けてから、巻線82の部分を2本の固定ボス87の間に差し込む。差し込んだ電源トランス8の左側の固定孔84aが2本の固定ボス87上に達したときに、固定孔84aをボス87aに嵌め合わせる。
【0033】
ボス87aの嵌合後、電源トランス8の右端側を下げてから、右側の固定板84をネジボス88上に押し付ける。押し付けた右の固定板84の固定孔84aに挿入した2本のネジ85を締め付けて、電源トランス8を本体2Bに固定することができる。2本のネジ85の締め付けで、左側の固定板84が庇型に張り出した突出壁86の下面に圧接される。このようにコイルフレーム83の圧接と固定孔84aの嵌合によって、電源トランス8が僅か2本のネジ85で固定されることになる。固定孔84aにボス87aが嵌合しているので、トランス8は横滑りが発生しない。
【0034】
VII. 装着機構
上述のようにして収容室20内に電源トランス8が収容されると、本体2Bが住戸の壁面等の取付面9に取り付けられる。壁面等に取り付けられた本体2Bには、蓋体2Aが前面に被されてからネジを利用して装着されることになる。蓋体2Aを本体2Bの前面に装着するための装着機構90は、蓋体2A側の螺送部90Aと本体2B側の螺入部90Bで構成され、その具体的な構造が図17に示されている。91は周壁22の内面に突出して形成された螺送部90A側の段付きの突出部、92は突出部91の中心に貫通された挿通孔である。92aはオリフィス状の保持片で、挿通孔92内に設けられた段部に形成されている。ここでは、保持片92aは図17の(a)と(b)に示すように、挿通孔92の内周面に軸心方向に形成された3個の薄肉の円弧片で構成されている。
【0035】
また、93は装着用の括れネジで、頸部が先端のネジ部より細径に形成されている。括れネジ93は挿通孔92に押し込まれ、やや小さい孔径の保持片92aに括れ部が挾着されて螺送部90A内に保持されるようになっている。なお、図8の94は掛け爪で、周壁22の上辺に3個設けられて装着機構90の装着のための共同的な補助機能を司る。一方、本体2B側には、ブロック状の螺入部90Bがフランジ25の内面に設けられている。95は螺入部90Bの上下方向に沿って形成されたU字溝、96はU字溝95の奥のナット室、97はナット室96内に嵌装された長方形の板ナット(角ナット)、98はナット室96の入口に設けられた可動片である。
【0036】
可動片98は両側が細いスリット98aに囲まれて弾性が与えられ、平常状態ではナット室96の入口を封鎖している。ナット室96の底には、板ナット97を保持するナット受け96aが設けられている(図11)。この他、周壁26には前記掛け爪94に対応する掛け孔99が3箇所に穿設されている(図6)。蓋体2Aを本体2Bに取り付けるときは、予め括れネジ93を保持片92aに挾着させて蓋体2Aの螺送部90A内に保持させて置く。上辺部3箇所の掛け爪94を掛け孔99に係合させて、蓋体2Aを本体2Bの前面に被せる。蓋体2Aの周壁22が本体2Bの周壁26に嵌め合わされると、螺入部90Bと螺送部90Aの相対的な位置が一致する。
【0037】
そこで、ドライバを使って保持片92aに保持された括れネジ93を、螺入部90Bに挿し込む。挿し込まれた括れネジ93はU字溝95にガイドされて、真っ直ぐ螺入部90Bの奥まで挿入される。そこで、ドライバを回すと括れネジ93が回されて、ナット室96内の板ナット97に螺合する。括れネジ93の先が板ナット97を抜けると、段付きの突出部91の先端が螺入部90Bに接触して過剰な締め付けを防止する。このような構成の本発明の装着機構90によれば、簡単な構成で固定用のネジの紛失が発生しない。また、蓋体2Aの装着時に、固定用のネジが真っ直ぐに挿入されてネジ山の入口が囓られて崩れるようなこともなく、余分な締め付けで薄い樹脂製の周壁22や周壁26が亀裂したり変形するようなこともない。括れネジ93による締め付け状態が、図17(c)に示されている。
【0038】
こうして装着機構90により蓋体2Aが本体2Bに装着されて、壁面等を取付面9とした住宅情報盤1が住戸に設置される。各住戸に設置された本発明の住宅情報盤1の実施例が、図18の模式図で示されている。図18において、11は玄関先のドアホン、12はドアホン11を介して住宅情報盤1に接続された火災感知器、13はガス漏れ警報器である。図18の実施例において、例えば火災又はガス漏れが発生すると火災感知器12又はガス漏れ警報器13が作動して、表示器56の各表示枠内でLEDが点滅し、放音孔41を通してスピーカ4から警報が音声によって報じられる。
【0039】
なお、上述の本発明の実施の形態では壁面取付型の住宅情報盤の筐体に適用した場合を例示して説明したが、内部に収容物を収容するものであれば平面的に使用する電子機器以外の筐体でもよく、要するに筐体及びその筐体を用いた電子機器であれば全て本発明を適用することができる。さらに、実施の形態で説明した押し釦機構や装着機構等で示したバネ体や括れネジ、或いは摺動機構の摺動体等の形状や材質等についても、必ずしも実施の形態に限定するものではない。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、本体のフランジに設けられ、挿通孔の軸方向と直交する方向にネジを螺合させるナットを案内する入口およびナット室が形成された螺入部と、ナット室の入口を封鎖するように本体のフランジに形成され、両側が細いスリットで囲われて弾性的に変位する可動片と、螺入部の上下方向に沿って形成され、ネジを螺入部にガイドするU字溝と、蓋体の螺送部に設けられた段付き突出部とを備え、可動片を変位させてナットを螺入部のナット室に着脱可能に固定しネジを螺送部の挿通孔から挿通してナットに螺合させ、ネジの先端がナットを抜けたとき螺送部の段付き突出部の先端が螺入部に接触するようにしたので、螺入部のナット室にワンタッチでナットを収容して固定することができ、また任意のピッチのネジを選択して、蓋体を本体に装着することができる。また、ナットに不具合が発生したときは、新しいナットに交換して使用することも可能になる。さらに、ネジをナットに螺合した際、段付きの突出部が螺入部に接触して過剰な締め付けを防止するという効果がある。
【0041】
また、本発明によれば、摺動体を、摘みを有する摺動板と、この摺動板の一方の片に形成され蓋体の周壁に当接する弾性的に変形自在の腕片と、摺動板の他方の片に形成された脚片とで構成したので、製作が容易かつコスト安となり、また、摺動体が蓋体の周壁と突条片との間に嵌着されているので、蓋体から外れて落下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の構成を示す正面図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図1の右側面図である。
【図5】表示部の表示状態を示す正面図である。
【図6】内部構造を示す筐体の縦断面図である。
【図7】蓋体の成型構造を示す前面図である。
【図8】図7の背面図である。
【図9】本体の成型構造を示す前面図である。
【図10】図9の横断面の説明図である。
【図11】図9の背面図である。
【図12】スピーカ機構の平面図である。
【図13】押し釦機構の断面図である。
【図14】摺動体の構造を示す説明図である。
【図15】係止爪と支えリブの構造を示す説明図である。
【図16】トランス機構の説明図である。
【図17】装着機構の説明図である。
【図18】本発明の実施例の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 住宅情報盤、2 筐体、2A 蓋体、2B 本体、3 送受話器、4 スピーカ、5 操作部、5a パネル、6 第1基板、7 第2基板、8 電源トランス、20 収容室、21 蓋板、22 周壁、23 底板、24 側壁、26周壁、30 懸架機構、31 凹穴部、32 懸架部、35 把持部、37 引っ掛け孔、40 スピーカ機構、41 放音孔、42 円形壁、44 支点枠、45 ネジボス、46 橋絡板、46a 挿入孔、47 ネジ、50 押し釦機構、51 押し釦、53 バネ体、54 作動桿、60 摺動機構、61 突条片、62 摺動溝、63 摺動体、63a 摺動板、63d 係合桿、63e摘み、65 標識、70 位置決め機構、71 当て板、72 押えリブ、72a 押さえ片、73 滑りリブ、74 係止爪、75 支えリブ、75a 補強片、76 ネジボス、80 トランス機構、86 突出壁、87 固定ボス、87a ボス、87b,87c 段部、88 ネジボス、90 装着機構、90A 螺送部、90B 螺入部、91 突出部、92a 保持片、93 括れネジ、96 ナット室、97 板ナット、98 可動片、g 間隔、G 長さ、Lx長さ、r1,r2 半径。

Claims (2)

  1. ネジを挿通させるための挿通孔を有する螺送部が周壁の内面に突出して設けられた蓋体と、該蓋体の背面に対向するフランジに着脱可能に設けられたナットを有する本体とを備え、該本体を前記蓋体で覆った後に、ネジを前記螺送部の挿通孔に挿通して前記ナットに螺合させ、前記蓋体を前記本体に装着する樹脂製の電子機器であって、
    前記本体のフランジに設けられ、前記挿通孔の軸方向と直交する方向にネジを螺合させるナットを案内する入口およびナット室が形成された螺入部と、
    前記ナット室の入口を封鎖するように前記本体のフランジに形成され、両側が細いスリットで囲われて弾性的に変位する可動片と、
    前記螺入部の上下方向に沿って形成され、ネジを前記螺入部にガイドするU字溝と、
    前記蓋体の螺送部に設けられた段付き突出部とを備え、
    前記可動片を変位させてナットを前記螺入部のナット室に着脱可能に固定しネジを前記螺送部の挿通孔から挿通してナットに螺合させ、ネジの先端がナットを抜けたとき前記螺送部の段付き突出部の先端が前記螺入部に接触することを特徴とする電子機器。
  2. 蓋体の周壁を貫通して形成された摺動溝と、
    該摺動溝に対向するように前記蓋体の周壁から一定の間隔を隔ててその蓋体の内面に設けられた突条片と、
    摘みが前記摺動溝から露出して前記蓋体の周壁と前記突条片との間に嵌着され、摘みの移動と共に摺動して被調整体を調整するための摺動体とを備え、
    前記摺動体は、前記摘みを有する摺動板と、この摺動板の一方の片に形成され、前記蓋体の周壁に当接する弾性的に変形自在の腕片と、前記摺動板の他方の片に形成された脚片とから構成され、前記摘みを前記摺動溝に挿入してから前記蓋体側に押し付け、前記腕片を変形させながら前記脚片の先端を前記突条片に押し込むことにより前記蓋体の周壁と前記突条片との間に嵌着されることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
JP04646399A 1999-02-24 1999-02-24 電子機器 Expired - Fee Related JP3747356B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04646399A JP3747356B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04646399A JP3747356B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 電子機器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005148666A Division JP4182084B2 (ja) 2005-05-20 2005-05-20 電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000244139A JP2000244139A (ja) 2000-09-08
JP3747356B2 true JP3747356B2 (ja) 2006-02-22

Family

ID=12747872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04646399A Expired - Fee Related JP3747356B2 (ja) 1999-02-24 1999-02-24 電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3747356B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4754521B2 (ja) * 2007-03-30 2011-08-24 能美防災株式会社 電子機器の筐体
JP5602481B2 (ja) * 2010-04-21 2014-10-08 パナソニック株式会社 インターホン
JP5311419B2 (ja) * 2010-09-30 2013-10-09 能美防災株式会社 電子機器及び電子機器の取付装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000244139A (ja) 2000-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4510488A (en) Passive infrared intrusion detector
JP3747356B2 (ja) 電子機器
JP4182084B2 (ja) 電子機器
JP2009099434A (ja) 通電機器及び誘導灯
JP2000307259A (ja) 電気機器収納用箱体
JP2000278674A (ja) 電子機器
JP2000155542A (ja) 表札板体取付け構造
KR100999385B1 (ko) 적외선 센서 스위치
JPH0449739Y2 (ja)
JPS63238751A (ja) 室内間連絡報知器
CN218826765U (zh) 一种具有自复位按键结构的门铃内机
JPH10134674A (ja) 防滴形押釦スイッチ
JPH0789691B2 (ja) 埋め込み型電話配線器具
JP2675795B2 (ja) 人体検知器
JP3593625B2 (ja) 電子機器
JPH0327304Y2 (ja)
JP2538923B2 (ja) 室内間連絡報知器の子器
JP3014155U (ja) 壁掛け電子機器取付け構造
JPS5914964Y2 (ja) 照明器具の付属機器の取付構造
KR810000575Y1 (ko) V.s 모우터의 자동제어장치함
JP2023021505A (ja) 発音装置
JP4026837B2 (ja) 電子機器
JPH0345849B2 (ja)
JPH0710531Y2 (ja) 電子機器用筐体
JPH0451383Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111209

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees