JP3744468B2 - 樹脂製導波管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、導波管部品を組合せて導波管本体を構成するに際し、導波管部品の内側面及びその組合せ面に金属層を施した樹脂製導波管及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるこの種の樹脂製導波管は、使用するマイクロ波において電気伝導性を持たせるために導波管本体の内面に蒸着法又はめっき法により金属層を施していたものが、一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来におけるこの種の樹脂製導波管においては、電気特性的には問題はないが、樹脂は一般的に金属よりも熱伝導率が低いため、金属製導波管に比べて熱に弱いという課題があった。
そこで、この発明はかかる課題を解決するためになされたもので、導波管本体の内側面及びその導波管本体を分割した導波管部品の組合せ面に金属層を形成することにより、その金属層を介して導波管本体の内部から外部に熱が逃げやすくなり、高出力の電磁波伝導を可能とした新規な樹脂製導波管及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る樹脂製導波管は、導波管本体の断面において分割された状態における樹脂製の導波管部品を有し、前記導波管本体の内面及び外面を形成する前記導波管部品の内側面及び外側面に金属層を形成し、前記各導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記導波管部品を組合せて導波管本体を構成する際の前記各導波管部品の一方又は双方の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記導波管本体の内部で発生した熱を前記導波管本体の外面の金属層に伝えるようにしたものである。
【0005】
この発明の請求項2に係る樹脂製導波管は、凹型断面形状の樹脂製の第1導波管部品及び平板形状の樹脂製の第2導波管部品を有し、前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の内側面及び外側面にそれぞれ金属層を形成し、前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記第1導波管部品と前記第2導波管部品を組合せて方形導波管本体を構成する際の前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記方形導波管本体の内部で発生した熱を前記方形導波管本体の外面の金属層に伝えるようにしたものである。
【0006】
この発明の請求項3に係る樹脂製導波管は、L字断面形状の樹脂製の第1及び第2導波管部品を有し、前記第1及び第2導波管部品の内側面及び外側面にそれぞれ金属層を形成し、前記第1及び第2導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記第1導波管部品と前記第2導波管部品を組合せて方形導波管本体を構成する際の前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記方形導波管本体の内部で発生した熱を前記方形導波管本体の外面の金属層に伝えるようにしたものである。
【0007】
この発明の請求項4に係る樹脂製導波管は、前記導波管本体は、対向する長辺部及び短辺部を有する方形導波管本体であって、前記導波管本体の内部において対向する長辺部又は短辺部から互いに向い合って突出したアイリスを形成し、このアイリスの表面に金属層を形成した請求項1〜3のいずれかに記載のものである。
【0008】
この発明の請求項5に係る樹脂製導波管は、前記アイリスを前記導波管本体の長手方向に沿って周期的に設けた請求項4に記載のものである。
【0009】
この発明の請求項6に係る樹脂製導波管は、前記導波管本体を分岐導波管又はリッジを有する請求項1〜3のいずれかに記載のものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る樹脂製導波管(樹脂製フィルタ)を説明するための構成斜視図である。図1において、1及び2は、導波管本体の断面における短辺部をその長手方向に沿って2分割した導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管部品を組合せて導波管本体を構成している。3及び4は、導波管部品1,2の内側面に蒸着法又はめっき法により形成した金属層である。5及び6は、導波管部品1,2の組合せ面であって、これらの組合せ面5,6には蒸着法又はメッキ法により金属層3,4を形成している。導波管部品1,2の組合せ面5,6のほか、それらの外部表面にも金属層を形成している。これらの導波管部品1,2の組合せ面における金属層を接合することにより、樹脂製導波管を構成する。その接合手段としては、例えば導電性接着剤やねじ等により行う。また、図1中の「W」は、樹脂製導波管の内部の長辺部における寸法(幅)を表し、この幅Wとその短辺部における寸法(高さ)Hは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応している(以下、同じ。)。樹脂製導波管の外部表面にも蒸着法又はメッキ法により金属層を形成している。なお、金属層は、例えばアルミニウム、銅等により構成している。
【0016】
このように、導波管部品1,2の表面及びその組合せ面5,6に金属層3,4を形成し、これら導波管部品1,2を組合せて樹脂製導波管を構成すれば、樹脂製導波管の内部において発生した熱はその組合せ面5,6における金属層を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製導波管を構成することができる。ここで、図19は、金属層のメッキの厚さに対する導波管の温度特性図である。同図の太線に示すように、メッキの厚さが厚くなるほど導波管温度が急激に低下するようになる。一般には、メッキの厚さが数十μm程度ですべて金属から構成された導波管の温度特性(同図の細線)に近い温度特性を呈する。
【0017】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2について、図2を用いて説明する。図2は、実施の形態2に係る樹脂製導波管(樹脂製フィルタ)を説明するための構成斜視図である。図2において、1及び2は、導波管本体の断面における長辺部をその長手方向に沿って2分割したコ字状の導波管部品で、樹脂により構成している。3及び4は、導波管部品1,2の内側面に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。5及び6は、導波管部品1,2の組合せ面であって、蒸着法又はメッキ法により金属層を形成している。実施の形態1の場合と同様である。導波管部品1,2の組合せ面5,6の金属層を接合することにより、樹脂製導波管を構成する。この導波管の断面における内側の高さ及び幅Wは所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させており、実施の形態1の場合と同様である。金属層3,4を形成した導波管部品1,2は、その組合せ面5,6において、接着剤やねじ等により固定している。このようにして、その導波管内の熱がその組合せ面5,6における金属層を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製導波管を構成することができる。また、導波管部品1及び2は、その導波管の幅Wの半分になる個所で分割・切断しているため、TE10モードの電磁波を伝送する場合には、壁面電流は内壁の上下方向に流れてその導波管の分割面で切れないので、低損失な樹脂製導波管を構成することができる。
【0018】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態3に係る樹脂製導波管(樹脂製フィルタ)を説明するための構成斜視図である。図3において、1,2は、それぞれ平板状及び断面が凹部状の導波管部品で、樹脂により構成している。平板状の導波管部品1を凹部状の導波管部品2上に配置することにより、矩形状の導波管本体を形成する。3及び4は、導波管部品1,2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。導波管部品1,2の組合せ面5,6にも金属層を形成し、樹脂製導波管を構成している。この導波管の断面における内側の高さ及び幅Wは所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させ、また、それらの導波管部品1,2をその組合せ面5,6において固定している。実施の形態2の場合と同様である。このようにすれば、実施の形態2の場合と同様の効果が得られるほか、導波管部品1は平板状であるため、製作が容易になる。
【0019】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4について、図4を用いて説明する。図4は、実施の形態4に係る樹脂製導波管を説明するための構成斜視図である。図4において、1及び2は、断面がL字状の導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管部品1,2を組合せて矩形状の導波管本体を形成している。3及び4は、導波管部品1,2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。導波管部品1,2の組合せ面5,6にも金属層を形成し、樹脂製導波管を構成している。その他の構成は、実施の形態3の場合と同様である。このようにすれば、実施の形態2の場合と同様の効果が得られる。
【0020】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5について、図5を用いて説明する。図5は、実施の形態5に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図5において、1及び2は、誘導性アイリス型の導波管フィルタ部品である。導波管フィルタ部品1、2は、図5に示すように、その断面の短辺部において分割し、その長手方向に沿って切断している。導波管フィルタ部品1及び2の内部構成については、その両短辺部から内部に向かって突出し、かつ、互いに対向するように配置し、その長手方向に沿って所定間隔を隔てて周期的に凸部(アイリス)を形成している。このとき、これらの凸部は、図5に示すように形成しているため、その短辺部を分割するときに分割・切断される構成となっている。しかし、導波管フィルタ部品1、2を組合せたときに、それらの凸部はその高さHの方向において互いに連続するように構成している。5及び6は、導波管フィルタ部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、導波管フィルタ部品1,2の凸部を形成した内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この導波管フィルタにおける断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させている点、導波管フィルタ部品1及び2を接着剤等により固定する点については、前述の実施の形態と同様である。このように構成すれば、導波管フィルタの管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製導波管フィルタを構成することができる。
【0021】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6について、図6を用いて説明する。図6は、実施の形態6に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図6において、1及び2は、誘導性アイリス型の導波管フィルタ部品である。導波管フィルタ部品1、2は、図6に示すように、その断面の長辺部において分割している。導波管フィルタ部品1及び2の内部構成は、その短辺部から内部に向かって突出させた凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。即ち、周期的な凸部は、上下長辺部の間において分割されない構成としている。5及び6は、導波管フィルタ部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、導波管フィルタ部品1,2の凸部を形成した内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この導波管フィルタにおける断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させている点、導波管フィルタ部品1及び2を接着剤等により固定する点、及び効果については、実施の形態5の場合と同様である。また、この実施の形態6では、導波管フィルタの長辺部における幅Wの半分となる位置で分割しているため、TE10モードの電磁波を伝送させる場合に、壁面電流が内壁の上下方向に流れて壁面電流が導波管フィルタの分割面で切れないこと、導波管フィルタのアイリスも途中で切れない構造となっていることから、低損失な導波管フィルタを構成することができる。
【0022】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7について、図7を用いて説明する。図7は、実施の形態7に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図7において、1及び2は、断面がL字状である誘導性アイリス型の導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管フィルタ部品1及び2を組合せて矩形状の導波管本体を形成している。導波管フィルタ部品1及び2を組合せたときの内側には、その短辺部から突出させた凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。3及び4は、導波管フィルタ部品1及び2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。導波管フィルタ部品1、2の組合せ面5,6にも金属層を形成し、樹脂製の導波管フィルタを構成している。その他の構成についても実施の形態6の場合と同様であり、同様の効果を奏する。
【0023】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8について、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態8に係る容量性導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図8において、1及び2は、断面が凹部状である容量性アイリス型の導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管フィルタ部品1、2を組合せて矩形状の導波管本体を形成している。導波管フィルタ部品1、2を組合せたときの内側には、その断面における長辺部から突出させた凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。導波管本体は、その断面における短辺部を分割しているため、それらの凸部を分割・切断する構成にはなっていない。3及び4は、導波管フィルタ部品1及び2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。その他の構成については、実施の形態7の場合と同様である。また、アイリスは、その途中において分割・切断される構成ではないため、より低損失の導波管フィルタを構成することができる。
【0024】
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態9について、図9を用いて説明する。図9は、実施の形態9に係る容量性導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図9において、1及び2は、断面がコ字状である容量性アイリス型の導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管フィルタ部品1及び2を組合せて矩形状の導波管本体を形成し、導波管フィルタ部品1及び2を組合せたときの内側には、その断面における長辺部から突出させたアイリスである凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。この点については、実施の形態8の場合と同様である。しかし、この実施の形態9では、導波管本体の幅Wを半分にする位置でそれらの凸部を分割・切断する構成としている。したがって、TE10モードの電磁波を伝送させる場合に、壁面電流は内壁の上下方向に流れて壁面電流が導波管フィルタの分割面で切れないため、低損失な導波管フィルタを構成することができる。その他の構成、例えば、導波管フィルタ部品1及び2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により金属層3及び4を形成する点で、前述した実施の形態の場合と同様である。
【0025】
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10について、図10を用いて説明する。図10は、実施の形態10に係る容量性導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図10において、1及び2は、断面がL字状である容量性アイリス型の導波管部品で、樹脂により構成している。これらの導波管フィルタ部品1及び2を組合せて矩形状の導波管本体を形成し、導波管フィルタ部品1及び2を組合せたときの内側には、その断面における長辺部から突出させたアイリスである凸部をその長手方向に沿って周期的に形成し、それらの凸部は導波管フィルタ部品1及び2において対向するように配置している。また、導波管フィルタ部品1及び2の内側面及び外面側に蒸着法又はメッキ法により金属層3及び4を形成している。この点で、前述した実施の形態の場合と同様である。したがって、導波管フィルタの管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製導波管フィルタを構成することができる。
【0026】
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11について、図11を用いて説明する。図11は、実施の形態11に係るコルゲート導波管型円偏波器を説明するための構成斜視図である。コルゲート導波管型円偏波器は、円偏波と直線偏波とを変換する機能を有するものである。コルゲートとは、「しわ」という意味で、アイリスのことを指すものである。図11において、1及び2は、円偏波器部品である。円偏波器部品1及び2の内部構成は、その断面における長辺部から内部に向かって突出させた凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。図11に示すように、その断面の長辺部において分割しているため、周期的な凸部であるアイリスも、上下長辺部の間において分割される構成としている。5及び6は、円偏波器部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、円偏波器部品1及び2の凸部を形成した内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この円偏波における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させている。円偏波器部品1及び2を接着剤等により固定する点及びこの実施の形態11の効果については、前述した実施の形態の場合と同様である。このように、この実施の形態11によれば、円偏波器の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のあるコルゲート導波管型円偏波器を構成することができる。
【0027】
実施の形態12.
以下、この発明の実施の形態12について、図12を用いて説明する。図12は、実施の形態12に係るコルゲート導波管型円偏波器を説明するための構成斜視図である。実施の形態12に係るコルゲート導波管型円偏波器は、その基本的構成において実施の形態11の場合と同様であるが、図12に示すように、その断面の短辺部において分割している点で異なる。この実施の形態12では、その断面の短辺部における高さHの半分の位置になる個所で分割・切断しているため、アイリスが途中で分割されない構成となっている。したがって、この実施の形態12によれば、円偏波器の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のあるコルゲート導波管型円偏波器を構成することができるほか、低損失なコルゲート導波管型円偏波器を構成することができる。なお、この実施の形態12においても、この円偏波器における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させていることも、前述した実施の形態の場合と同様である。
【0028】
実施の形態13.
以下、この発明の実施の形態13について、図13を用いて説明する。図13は、実施の形態13に係る分岐導波管を説明するための構成斜視図である。図13において、1及び2は、分岐導波管部品である。これらの分岐導波管部品1及び2は、図13に示すように、その断面の短辺部における高さHの半分の位置になる個所で分割・切断している。5及び6は、分岐導波管部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、分岐導波管部品1及び2の内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この実施の形態13によれば、分岐導波管の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製分岐導波管を構成することができる。なお、この分岐導波管における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させていることは、前述した実施の形態の場合と同様である。
【0029】
実施の形態14.
以下、この発明の実施の形態14について、図14を用いて説明する。図14は、実施の形態14に係るリッジ付き導波管を説明するための構成斜視図である。図14において、1及び2は、樹脂製のリッジ付き導波管部品である。これらのリッジ付き導波管部品1及び2は、図14に示すように、その断面の長辺部における幅Wの半分の位置になる個所で分割・切断している。したがって、TE10モードの電磁波を伝送する場合に、壁面電流は内壁の上下方向に流れて壁面電流が導波管フィルタの分割面で切れないため、低損失なリッジ付き導波管を構成することができる。5及び6は、リッジ付き導波管部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、リッジ付き導波管部1及び2の内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この実施の形態14によれば、分岐導波管の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製のリッジ付き導波管を構成することができる。なお、このリッジ付き導波管における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させていることは、前述した実施の形態の場合と同様である。
【0030】
実施の形態15.
以下、この発明の実施の形態15について、図15を用いて説明する。図15は、実施の形態15に係るリッジ付き導波管を説明するための構成斜視図である。図15において、1及び2は、樹脂製のリッジ付き導波管部品である。これらのリッジ付き導波管部品1及び2は、図15に示すように、その断面の短辺部における高さHの半分の位置になる個所で分割・切断している。したがって、リッジが途中で分割・切断されない構成であるため、低損失なリッジ付き導波管を構成することができる。5及び6は、リッジ付き導波管部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、リッジ付き導波管部1及び2の内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この実施の形態15によっても、リッジ付き導波管の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製のリッジ付き導波管を構成することができる。なお、このリッジ付き導波管における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させていることは、前述した実施の形態の場合と同様である。
【0031】
実施の形態16.
以下、この発明の実施の形態16について、図16を用いて説明する。図16は、実施の形態16に係る容量性アイリス型導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図16において、1,2は、それぞれ平板状及び断面が凹部状の導波管部品で、樹脂により構成している。平板状の導波管部品1を凹部状の導波管部品2上に配置することにより、矩形状の導波管本体を形成する。凹部状の導波管部品2の内部には、図16に示すように、その断面における長辺部から突出させたアイリスである凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。3及び4は、平板状及び凹部状の導波管部品1及び2の内側面及び外面側には、蒸着法又はメッキ法により金属層を形成している。導波管部品1,2の組合せ面にも金属層3,4を形成し、樹脂製の容量性アイリス型導波管フィルタを構成している。この導波管フィルタの断面における内側の高さ及び幅Wは所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させ、また、それらの導波管部品をその組合せ面において固定する点は、実施の形態3の場合と同様である。このようにすれば、実施の形態2の場合と同様の効果が得られるほか、導波管部品1は平板状であるため、製作が容易になるという効果をも奏する。
【0032】
実施の形態17.
以下、この発明の実施の形態17について、図17を用いて説明する。図17は、実施の形態17に係る誘導性アイリス型導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。図17において、1,2は、それぞれ平板状及び断面が凹部状の導波管部品で、樹脂により構成している。平板状の導波管部品1を凹部状の導波管部品2上に配置することにより、矩形状の導波管本体を形成する。凹部状の導波管部品2の内部には、図17に示すように、その断面における両短辺部から突出させたアイリスである凸部をその長手方向に沿って周期的に形成している。3及び4は、平板状及び凹部状の導波管部品1及び2の内側面及び外面側には、蒸着法又はメッキ法により金属層を形成している。導波管部品1,2の組合せ面にも金属層3,4を形成し、樹脂製の誘導性アイリス型導波管フィルタを構成している。その他の構成については、実施の形態16の場合と同様である。
【0033】
実施の形態18.
以下、この発明の実施の形態18について、図18を用いて説明する。図18は、実施の形態18に係る分岐導波管を説明するための構成斜視図である。図18において、1及び2は、平板状及び凹部状の分岐導波管部品である。5及び6は、分岐導波管部品1及び2の組合せ面である。3及び4は、分岐導波管部品1及び2の内側面及びその外側面、並びに組合せ面5及び6に蒸着法又はメッキ法により形成した金属層である。この実施の形態18によれば、分岐導波管の管内の熱が組合せ面5、6に形成した金属層3、4を伝わって外部に逃げやすくなるため、耐熱性のある樹脂製の分岐導波管を構成することができる。なお、この分岐導波管における断面の内側の高さH及び幅Wは、所望の伝送すべき電磁波の周波数に対応させていることは、前述した実施の形態の場合と同様である。このようにすれば、実施の形態3の場合と同様の効果が得られるほか、導波管部品1は平板状であるため、製作が容易になるという効果をも奏する。
【0034】
【発明の効果】
以上のようにこの発明に係る樹脂製導波管によれば、導波管部品同士を組合せる接続面に金属層を形成することにより、その金属層を介して導波管本体の内部から外部に熱が逃げやすくなり、耐熱性のある樹脂製導波管を構成することができる。
【0035】
また、この発明に係る樹脂製導波管の製造方法によれば、高出力の電磁波伝導を可能とした樹脂製導波管を容易に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る樹脂製導波管を説明するための構成斜視図である。
【図2】 実施の形態2に係る樹脂製導波管を説明するための構成斜視図である。
【図3】 実施の形態3に係る樹脂製導波管を説明するための構成斜視図である。
【図4】 実施の形態4に係る樹脂製導波管を説明するための構成斜視図である。
【図5】 実施の形態5に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図6】 実施の形態6に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図7】 実施の形態7に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図8】 実施の形態8に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図9】 実施の形態9に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図10】 実施の形態10に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図11】 実施の形態11に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図12】 実施の形態12に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図13】 実施の形態13に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図14】 実施の形態14に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図15】 実施の形態15に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図16】 実施の形態16に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図17】 実施の形態17に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図18】 実施の形態18に係る樹脂製導波管フィルタを説明するための構成斜視図である。
【図19】 実施の形態1における金属層のメッキの厚さに対する導波管の温度特性図である。
【符号の説明】
1、2…導波管部品、3,4…金属層、5,6…組合せ面

Claims (6)

  1. 導波管本体の断面において分割された状態における樹脂製の導波管部品を有し、前記導波管本体の内面及び外面を形成する前記導波管部品の内側面及び外側面に金属層を形成し、前記各導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記導波管部品を組合せて導波管本体を構成する際の前記各導波管部品の一方又は双方の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記導波管本体の内部で発生した熱を前記導波管本体の外面の金属層に伝えるようにした樹脂製導波管。
  2. 凹型断面形状の樹脂製の第1導波管部品及び平板形状の樹脂製の第2導波管部品を有し、前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の内側面及び外側面にそれぞれ金属層を形成し、前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記第1導波管部品と前記第2導波管部品を組合せて方形導波管本体を構成する際の前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記方形導波管本体の内部で発生した熱を前記方形導波管本体の外面の金属層に伝えるようにした樹脂製導波管。
  3. L字断面形状の樹脂製の第1及び第2導波管部品を有し、前記第1及び第2導波管部品の内側面及び外側面にそれぞれ金属層を形成し、前記第1及び第2導波管部品の内側面及び外側面の金属層に連続して、前記第1導波管部品と前記第2導波管部品を組合せて方形導波管本体を構成する際の前記第1導波管部品及び前記第2導波管部品の組合せ面に金属層を形成し、前記組合せ面における金属層を介して前記方形導波管本体の内部で発生した熱を前記方形導波管本体の外面の金属層に伝えるようにした樹脂製導波管。
  4. 前記導波管本体は、対向する長辺部及び短辺部を有する方形導波管本体であって、前記導波管本体の内部において対向する長辺部又は短辺部から互いに向い合って突出したアイリスを形成し、このアイリスの表面に金属層を形成した請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂製導波管。
  5. 前記アイリスは、前記導波管本体の長手方向に沿って周期的に設けた請求項4に記載の樹脂製導波管。
  6. 前記導波管本体は、分岐導波管又はリッジを有する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂製導波管。
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