JP3743888B2 - 粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置及び粒状濾材の濾過機能再生工程を有する濾過方法 - Google Patents

粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置及び粒状濾材の濾過機能再生工程を有する濾過方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒状濾材の濾過機能再生手段を備えた濾過装置及び粒状濾材の濾過機能再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、濾過対象液体を濾過するための濾過装置は、種々の流体系路に設置されて用いられており、例えば、濾過対象液体を内部に導入する導入口および濾過後の液体を外部に導出する導出口をもつケースと、ケース内の導入口から導出口に至る途中の定位置に固定保持され、濾過対象液体を濾過する濾材を備えた濾過部とで構成され、導入口から導入した濾過対象液体を一方から他方に流す途中で濾材により濾過し、濾過後の浄化液体を導出口から必要とする領域に導出する。
【0003】
この濾過装置の濾過部としては、種々の方式のものが使用されている。例えば、所定期間の使用に伴い、濾過機能が低下した場合、未使用の濾材に取り替えて用いる交換方式(カートリジ方式)のものや、あるいは所定期間使用後の目詰まり状態にある濾材(表面に被濾過物を付着した状態の濾材)に洗浄用流体を噴射して被濾過物を払拭し、濾過機能を再生させて所定期間、再使用するブロー方式のものなどが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の交換方式の濾過部を備えた濾過装置の場合には、コスト面で不利である。
【0005】
また、前記従来のブロー方式の濾過部を備えた濾過装置の場合には、例えば、断面波形状、星形状などの面状濾材を所定期間、使用後、洗浄用流体を面状濾材に吹き付けることによって、面状濾材の表面に付着していた被濾過物を払拭でき、濾過機能を再生させることができる。
【0006】
ところが、濾過部の収容空間に充填された粒状濾材を所定期間、使用後、その濾過機能を再生させる場合、洗浄用流体を粒状濾材に吹き付けてみても、粒状濾材の表面に付着していた被濾過物を確実に払拭できない。この理由としては、前記充填された粒状濾材同士が密に接触した状態に配置されており、洗浄用流体が各粒状濾材の表面に充分に吹き付けられないからと考えられる。
【0007】
従って、粒状濾材を用いた濾過装置においては、なお改良の余地がある。
【0008】
本発明は、前記問題点に鑑みなされたもので、濾過機能が低下した粒状濾材に対して素早く、濾過機能を復活し、かつ長期間、濾過機能を繰り返し利用可能であり、コスト面で有利な粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置及び粒状濾材の濾過機能再生工程を有する濾過方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置(以下、濾過装置と称す)は、濾過対象液体を内部に導入する導入口および濾過後の液体を外部に導出する導出口をもつケースと、該ケース内の該導入口から該導出口に至る途中の定位置に固定保持され、該濾過対象液体を濾過する所定量の粒状濾材を備えた濾過部と、
該濾過対象液体を所定期間濾過した後の該粒状濾材を撹拌して該被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させる撹拌手段と、を有する粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置において、
前記濾過部は、径方向に所定の間隔を隔てて配置された、通液性の小径筒状壁部および通液性の大径筒状壁部と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の軸方向の一端側開口および他端側開口を閉じる上端側蓋および下端側蓋と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の間に形成された収容空間と、該収容空間に該収容空間の容積の90%〜97%の範囲の量で充填された前記粒状濾材とからなり、該収容空間の上方に該粒状濾材が濾過機能の再生時に相対移動するための上方移動代空間が形成されており、
かつ、前記撹拌手段は、洗浄用気体あるいは洗浄用液体を前記濾過対象液体の流れとは逆の方向から前記粒状濾材に噴射し撹拌することを特徴とする。
【0010】
濾過装置は、ケースの導入口から内部に導入させた濾過対象液体を濾過部の各粒状濾材の濾過機能(濾過対象液体を各粒状濾材の表面に接触することによって、濾過対象液体に含まれる被濾過物を各粒状濾材の表面に付着させる作用)により濾過し、かつ被濾過物が除去された濾過後の浄化液体をケースの導出口より外部に導出する。
【0011】
この粒状濾材は、前記のように濾過対象液体を濾過することができる。そして所定期間の濾過に伴い、粒状濾材の表面に付着可能な被濾過物の量が限界に近くになり、濾過機能の再生を必要とする場合に、撹拌手段による撹拌が行われる。
【0012】
すると、各粒状濾材は、撹拌手段により撹拌されて相対的に移動し、表面同士が擦り合わせられ、いままで表面に付着していた被濾過物が剥離、除去されるため、各粒状濾材の濾過機能を復活させることができる。
【0013】
第2発明の粒状濾材の濾過機能再生工程を有する濾過方法(以下、濾過方法と称す)は、粒状濾材が充填された濾過部に濾過対象液体を通過させることにより該粒状濾材の表面に被濾過物を付着させて濾過する工程と、
該被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させる再生工程と、を有する濾過方法において、
前記再生工程は、前記濾過対象液体を所定期間濾過した後の該粒状濾材を請求項1記載の上方移動代空間を有する収容空間において、洗浄用気体あるいは洗浄用液体を前記濾過対象液体の流れとは逆の方向から前記粒状濾材に噴射する撹拌手段によって撹拌して前記被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した該被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させることを特徴とする。
【0014】
第2発明の濾過方法は、濾過部の粒状濾材により濾過する工程と、粒状濾材の濾過機能を復活させる再生工程とが交互に繰り返し施される。
【0015】
濾過する工程では、濾過部の粒状濾材により所定期間、濾過対象液体を濾過する機能を得ることができる。
【0016】
再生工程では、前記濾過工程で濾過部の粒状濾材により濾過対象液体を濾過する機能が低下した場合に、被濾過物が付着した粒状濾材を相対的に移動させて粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、粒状濾材の濾過機能を復活させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
第1発明の濾過装置は、ケースと、所定量の粒状濾材を備えた濾過部と、粒状濾材の濾過機能を復活させる撹拌手段と、よりなる。
【0018】
前記ケースは、前記導入口および前記導出口を形成した基部と、基部の下端側に着脱可能であり、上方開口部の周縁部分をシール部材を介して基部に水密に固定保持できる有底筒部とよりなる構成を用いることができる。
【0019】
有底筒部は、その内部空間に前記濾過部を収容し、基部の下端側とで濾過部の長手方向の両端を挟持し、定位置に固定保持できる構成を用いることができる。また、有底筒部としては、底部に外部から操作することによって開閉可能なドレン排液通路を備えたものを用いることが好ましい。
【0020】
前記濾過部は、径方向に所定の間隔を隔てて配置された、通液性の小径筒状壁部および通液性の大径筒状壁部と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の軸方向の一端側開口および他端側開口を閉じる上端側蓋および下端側蓋と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の間に形成された収容空間に、該収容空間の容積の90%〜97%の範囲の量で充填されて上方移動代空間を形成し、前記撹拌手段により相対的に移動させられる前記粒状濾材と、よりなる。
【0021】
前記粒状濾材を前記収容空間に充填(収容)する場合、収容空間の容積の90%〜97%の範囲とした理由は、粒状濾材を収容空間に充填(収容)した場合、収容空間の上方に10%〜3%の上方移動代空間が形成されるからである。
【0022】
前記収容空間の容積の10%〜3%の上方移動代空間を形成する理由としては、粒状濾材の濾過機能の再生時に、洗浄用流体を付与された状態で各粒状濾材が相対移動できる状態を保持するためである。各粒状濾材は、相対移動時に自転(回転運動)を伴う。
【0023】
なお、上方移動代空間の値が3%を前記値に満たない場合には、各粒状濾材の表面に被濾過物が付着後、その表面より被濾過物を剥離、除去するための操作として、撹拌洗浄用の圧力流体が付与された際に、各粒状濾材が相対移動しにくく各粒状濾材の表面同士の擦り合う動作が抑制されるため、擦り合いによる被濾過物の剥離、除去がほとんど行われず、かつ各粒状濾材の再生機能が低下する。
【0024】
また、上方移動代空間の値が10%を超過する場合には、各粒状濾材の相対移動量が大きくなり、表面同士の擦り合う動作範囲を超過するため、擦り合いによる被濾過物の剥離、除去がほとんど行われず、かつ各粒状濾材の再生機能が低下する。
【0025】
従って、各粒状濾材の表面同士の擦り合う動作を適正な範囲に保持でき、かつ擦り合いによる被濾過物の剥離、除去を効率良く行うことができる前記範囲とすることが重要である。なお、最も、好ましい前記上方移動代空間は、前記収容空間の容積の6%〜4%である。
【0026】
前記小径筒状壁部および前記大径筒状壁部としては、濾過対象液体を一方向から他方向に流通でき、さらに洗浄用流体(液体および気体)を他方向から一方向に流通できる通液性(液体および気体を透過できる物性)の材料を用いることができる。
【0027】
通液性の材料としては、例えば、金属製あるいは合成樹脂製の網状体(ネット)、金属製あるいは合成樹脂製の多孔板、多孔性焼結体、多孔性繊維シート、などを用いることができる。
【0028】
前記粒状濾材は、球状のものを用いることができる。また前記粒状濾材は、アスペクト比が1.5以下のものを用いることができる。なお、この好ましいアスペクト比としては、1.0以下である。
【0029】
前記粒状濾材を球状のものや、前記アスペクト比のものを用いる理由としては、粒状濾材の濾過機能を再生する際、濾材の表面に今まで付着していた被濾過物をその表面から剥離、除去する手段として撹拌手段を用い、撹拌させた各粒状濾材を相対的に移動させ、各粒状濾材同士の表面の擦り合わせを確実に行うためである。すなわち、各粒状濾材の濾過機能を再生する場合に、各粒状濾材同士の表面がその全域で可及的に接触して互いに擦れる形状であることが好ましいからである。
【0030】
前記各粒状濾材の大きさとしては、平均粒径0.1mm〜0.02mmのものを用いることができる。好ましい、平均粒径値は、0.2mm〜0.04mmである。
【0031】
前記各粒状濾材は、接触して互いに擦れるとき、破損しないで使用に耐える強度をもつ、例えばジルコニア、アルミナ、シリカなどのセラミックスを用いることができる。なお、セラミックス製の粒状濾材としては、例えば、予め熱処理がなされ表面が使用に耐える硬さを備えたものを用いることが好ましい。
【0032】
前記撹拌手段は、前記濾過対象液体を濾過した後の前記粒状濾材に対し、噴射部装置のノズルより洗浄用気体あるいは洗浄用液体(以下、洗浄用流体と称す)を、濾過対象液体の一方から他方への流れとは逆の方向に噴射して粒状濾材を撹拌する物理的手段である。
【0033】
前記撹拌手段は、前記ノズルを回転させる回転駆動部をもつものを用いることができる。この場合には、回転駆動部によりノズルを回転させることによって、濾過部の粒状濾材に対して、周方向に間歇的に噴射される洗浄用流体による撹拌作用を付与でき、この分、各粒状濾材の撹拌移動および粒状濾材同士の表面の擦り合う現象を活発にさせ得る。なお、コスト低減を図る目的からは、洗浄用流体として洗浄用気体を用いることが好ましい。
【0034】
回転駆動部としては、電動モータ、エアーモータ、水力モータなどの外部駆動力を用いることができる。また、回転駆動部の回転駆動力によりノズルを回転する場合には、減速ギア、ベルトなどの駆動力伝達手段を介在することや、回転数を制御する一般的な制御手段などを適用することができる。
【0035】
ノズルとしては、濾過対象液体の一方から他方への流れとは逆の方向に洗浄用流体を噴射して粒状濾材を撹拌することができる位置に設けられていればよく、例えば、外部から所定の圧力で洗浄用流体を送給する筒状体の周壁に開口しており、筒状体の周方向および軸方向の所定間隔に設けられている。
【0036】
ノズルの口径、数量などは、目的に応じて種々設定できる。ノズルは、等間隔あるいは非等間隔に設けることができる。
【0037】
前記撹拌手段は、前記ケースに着脱可能に装着された構成とすることができる。この場合には、予め、設置された複数の濾過装置に対し、その濾過部で所定期間、濾過対象液体を濾過した後、濾過部の濾材の濾過機能の再生時に、各濾過装置のケースに、着脱可能な撹拌部材を装着し、かつ撹拌部材によって、濾材を撹拌することができる。
【0038】
すなわち、ひとつの撹拌部材を複数の濾過装置に順に着脱可能に装着して各濾過部の濾材の濾過機能を再生することができ、コスト面で有利となる。
【0039】
前記濾過工程は、粒状濾材が充填された濾過部に濾過対象液体を通過させることにより粒状濾材の表面に被濾過物を付着させて濾過する工程である。
【0040】
前記再生工程は、被濾過物が付着した粒状濾材を相対的に移動させて粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、粒状濾材の濾過機能を復活させる工程である。
【0041】
前記再生工程は、前記濾過対象液体を所定期間濾過した後の粒状濾材を撹拌手段によって撹拌して前記被濾過物が付着した粒状濾材を相対的に移動させて粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、粒状濾材の濾過機能を復活させる工程である。
【0042】
【実施例】
前記第1発明の濾過装置を用い、前記第2発明の濾過方法を施す場合に適用した実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
【0043】
図1および図3に要部を断面して示す実施例の濾過装置1は、ケース2と、ケース2内の定位置に収容され所定量の粒状濾材6を撹拌可能に保持する筒状の濾過部5と、ケース2に着脱可能に装着され粒状濾材6を撹拌する撹拌手段7とで構成されている。
【0044】
ケース2は、基部3と、基部3に着脱可能に装着される有底筒部4とよりなる。
【0045】
基部3は、合成樹脂製で厚肉状で剛性を備えた略円柱形のもので、以下に示す内部構成を備えている。
【0046】
すなわち、基部3には、濾過対象流体を外部から導入した後、濾過部5で濾過した濾過済の浄化流体を外部に導出する系路を構成する、導入通路30(孔あるいは管)、流入室31、連通孔32、凹部33、中心孔35、導出通路36(孔あるいは管)と、撹拌手段7を着脱可能に装着するための中央筒状部37と、有底筒部4を着脱可能で気密に固定保持するためのシール凹部34および筒状保持部38などが形成されている。
【0047】
導入通路30は、濾過対象液体を外部通路S1から流入室31に案内する。流入室31は、基部3の中央領域の外側を周回する空洞状で導出孔36を回避(区画)する位置に設けられている。
【0048】
中心孔35は、中央筒状部37とともに基部3の中央領域に形成され、上下に貫通している。
【0049】
中央筒状部37は、上方および下方に突出する雄螺子370、断面鋭角のリング状突起371を備えている。リング状突起371は、その先端に濾過部5の上端蓋部材52が当接状態にある場合、シール部を形成する機能、および凹部33と中心孔35とを区画する(リング状突起371によって、リング状突起371の半径内側に中心孔35が位置し、リング状突起371の半径外側に凹部33が位置する関係に区画する)機能をもつ。
【0050】
筒状保持部38は、基部3の外周壁面380側より垂下し、内周側に雌螺子381を備えている。
【0051】
前記流入室31と凹部33とは、周方向に等間隔に形成された複数の連通孔32(図9参照)によって連通している。凹部33と中心孔35とは、濾過部5によって区画される(図2参照)。シール凹部34は、下記の有底筒部4の上方開口周縁部分41とともに、シール部材O1を挟持する当接面340をもつ。
【0052】
前記送出通路S2には、開閉バルブBが設けられている。
【0053】
有底筒部4は、所定長さでストレートに伸びる筒状周壁40と、筒状周壁40の上端側に連設され、基部3の雌螺子381に螺着される雄螺子410をもつ上方開口周縁部分41と、筒状周壁40の下端側に連設されロート状に垂下する底部42と、底部42の中央最下部に形成された筒状のドレン通路43とを備える。
【0054】
筒状周壁40の内面には、底部42側に後記する濾過部5の下端蓋部材53を定位置に固定保持する下方保持板45(図2および図10参照)を載置するための載置部44が設けられている。
【0055】
下方保持板45は、上方に突出し、濾過部5の下端蓋部材53に当接する断面鋭角のリング状突起450と、リング状突起450の半径外側周方向に等間隔に形成された連通孔451とを備える。下方保持板45は、筒状周壁40の載置部44に載置されたとき、リング状突起450が濾過部5の下端蓋部材53に当接して濾過部5を定位置に保持し、粒状濾材6の洗浄時に排出される流体(粒状濾材6の表面60から剥離、除去された被濾過物、洗浄作用済の洗浄用圧力エア、濾過対象液体など)を連通孔451から底部42側に案内する。
【0056】
ドレン通路43は、切り換えバルブB1を備えた回収通路S5に連通する。
【0057】
前記有底筒部4は、その内部に筒状周壁40より所定の間隔L1を保持して濾過部5を収容するとともに、上方開口周縁部分41をシール部材O1を介して前記基部3のシール凹部34における当接面340に対向して着脱可能で、水密に固定保持できる。
【0058】
回収通路S5は、洗浄時にドレン通路43からケース2外に排出された前記流体の一部あるいは全部を、図略の濾過対象液体の供給源(濾過対象液体タンク)に回収するための機能をもつ。
【0059】
濾過部5は、軸方向Pの長さと、外径および内径とが所定の値に設定された円筒状体である。
【0060】
この濾過部5は、有底筒部4の内部に同軸上に収容、配置され、かつ有底筒部4の内部を径方向Rに2つに区画し導入空間e1と導出空間e3を形成する。この導入空間e1と導出空間e3は、以下に説明する濾過部5を介してのみ、連通可能である。すなわち、濾過対象液体を導入空間e1側から濾過部5を介して導出空間e3に濾過済の浄化液体として流通させることや、逆に洗浄用の圧力エアや、洗浄用の圧力液体などを導出空間e3から濾過部5を介して導入空間e1に流通させることが可能である(図1および図3参照)。
【0061】
濾過部5は、図1に示すように、径方向Rに所定の間隔を隔てて配置された、通液性の小径筒状壁部50および通液性の大径筒状壁部51と、小径筒状壁部50と大径筒状壁部51の軸方向Pの一端側開口aおよび他端側開口bを閉じる上端側蓋52および下端側蓋53と、それら(小径筒状壁部50、大径筒状壁部51、上端側蓋52、下端側蓋53)により形成された収容空間e2に、後記する値の上方移動代空間としての隙間e20を確保した状態で収容された粒状濾材6と、よりなる。
【0062】
小径筒状壁部50および大径筒状壁部51は、濾過対象液体および圧力エアや、粒状濾材6から剥離、除去された被濾過物を通過可能で、かつ粒状濾材6を非通過状態に保持することができる部材として図略の微小孔をもつステンレス製の網状体(ネット)が用いられる。なお、網状体(ネット)としては、ステンレス製のものに限定されるものではなく、例えば、合成樹脂製(ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルなど)の網状体(ネット)を用いることができる。
【0063】
上端側蓋52、下端側蓋53は、ステンレス製円板で断面凹形状の嵌合溝m1、m2を備えている。上端側蓋52は、図6に示すように頂壁520と、頂壁520の周端より垂下する周壁521とで、前記嵌合溝m1を形成している。また、周壁521は、下記の濾過部5の隙間e20の上下方向より長い、下端m10までの長さh1に設定され、濾過部5の小径筒状壁部50、大径筒状壁部51における隙間e20に対向する領域を覆い、流体を非透過状態に保持するシール機能を発揮するように配慮されている。
【0064】
粒子状濾材6は、ジルコニア製粒子よりなり、その表面に微小の被濾過物(例えば、ホーニング作業に伴う研削領域に供給される加工洗浄液に含まれる、砥石の微小屑や、被研削体より研削された微小屑など)を付着させ得る。
【0065】
この粒状濾材6は、球状で平均粒径0.2mm〜0.04mmが用いられる。
【0066】
また、濾過部5の収容空間e2への粒状濾材6の充填(収容)率は、収容空間e2の容積に対し94%〜96%である。このため、前記充填(収容)率で所定量の粒状濾材6が収容空間e2に収容された後、その上方に若干の隙間e20(収容空間e2の容積に対し6%〜4%)が上方移動代空間として形成される。
【0067】
なお、前記充填(収容)率に設定した理由としては、粒状濾材6の濾過機能の再生工程を施す場合、濾過部5により半径内側に区画された導出空間e3から濾過部5の通液性の小径筒状壁部50を介して、洗浄用流体が濾過部5内の収容空間e2に吹き付けられるとき、ほとんどの粒状濾材6が次々と撹拌でき、かつ相対移動および自転(回転運動)する隣り合う位置の粒状濾材6同士が表面60(図7参照)を互いに擦り合わすことができる、粒状濾材6の移動代を確保するためである。
【0068】
また、前記値より超過する場合には、各粒状濾材6の表面60に被濾過物が付着後、その表面より被濾過物を剥離、除去するための操作として、撹拌洗浄用の圧力エアが付与された際に、各粒状濾材6が相対移動しにくく各粒状濾材6の表面60同士の擦り合う動作が抑制されるため、擦り合せによる被濾過物の剥離、除去がほとんど行われず、かつ各粒状濾材6の再生機能が低下する。
【0069】
また、前記値に満たない場合には、相対移動量が大きくなり、表面60同士の擦り合う動作範囲を超過するため、擦り合せによる被濾過物の剥離、除去がほとんど行われず、かつ各粒状濾材6の再生機能が低下する。
【0070】
従って、各粒状濾材6の表面60同士の擦り合う動作を適正な範囲に保持でき、かつ擦り合いによる被濾過物の剥離、除去を効率良く行うことができる前記範囲とすることが重要である。
【0071】
撹拌手段7は、図1および図3に示すように、中空状の本体7aと、本体7aの内部に回転可能に保持されるとともに、外部から送給された圧力エアによって回転駆動する回転駆動部7bと、回転駆動部7bの回転に連動しつつ回転駆動部7bを介して導入された圧力エアを濾過部5の小径筒状壁部50に向かって噴射する回転ノズル部7cと、本体7aに係合し、本体7aとともに回転駆動部7b、回転ノズル部7cをケース2に着脱可能に装着する蓋部7dと、よりなる。
【0072】
本体7aは、略円筒状でその上方が閉じられ、下方が一部を除いて閉じられたた大径の圧力エア作用部70aと、圧力エア作用部70aの中心部で下方に延び、圧力エア作用部70aよりも小径の円筒状保持部71aと、圧力エア作用部70aの底部の周方向の一部に設けられた連通孔72aと、連通孔72aを介して圧力エア作用部70aと円筒状保持部71aとを連通するエア通路73aとを備える。圧力エア作用部70aの周壁74aには、外部から送給された圧力エアの噴出通路75a(図8参照)が形成されている。噴出通路75aは、図略の圧力エア供給源に供給通路S3を介して連通し、外部から圧力エアを導入可能である。
【0073】
前記供給通路S3は、圧力エアの供給タイミング、供給量、供給圧力などを目的とする値に予め、設定可能であり、かつ制御する図略の制御部を備えている。
【0074】
回転駆動部7bは、本体7aの圧力エア作用部70aおよび円筒状保持部71aに、それぞれ回転可能に保持された、回転羽部70b、回転羽部70bの筒状中心軸71b、筒状中心軸71bの下端側に連設された回転窓部72b、回転窓部72bの下端側に連設された筒状回転保持部73bとよりなる(図1および図3参照)。
【0075】
回転羽部70bは、筒状中心軸71bの周方向に等間隔(図8参照)に形成されている。
【0076】
回転窓部72bは、中空状でその周壁に周方向、等間隔に形成された複数の開口720が形成されている。
【0077】
この開口720は、エア通路73aに対向する位置で、圧力エア作用部70aからの圧力エアを前記連通孔72aおよびエア通路73aを介し導入できる。
【0078】
回転ノズル部7cは、有底筒状で周壁部70cの上端側が前記回転窓部72bに連設されて回転窓部72bとともに回転するとともに、回転窓部72bからの圧力エアを受けることができる。
【0079】
周壁部70cには、濾過部5の小径筒状壁部50に対向する位置(周方向および軸方向)に沿って複数のノズル孔c1が形成されている。
【0080】
ノズル孔c1は、濾過部5の収容空間e2に充填された粒状濾材6に対して、前記供給通路S3からに供給された所定の圧力および流量の圧力エアを濾過部5の通液性の小径筒状壁部50を介して噴射し、かつ粒状濾材6を撹拌することによって強制的に相対移動および回転運動させ、粒状濾材6同士の表面60に擦り合せ作用を発生させる原動力を付与する機能を備える。
【0081】
ノズル孔c1は、装置1の使用条件に対応した所定の圧力および流量で圧力エアを送給するように、その数量およびノズル口径、配置位置などを目的に応じて種々、設定できる。例えば、回転ノズル部7cの周方向および軸方向の所定間隔に千鳥状の配置に開口することができる。
【0082】
ノズル孔c1の口径は、1mm以下であり、好ましい値は0.5mmある。
【0083】
また、ノズル孔c1の開口(回転ノズル部7cの外周面と面一の位置)と前記濾過部5の小径筒状壁部50との間隔W1は、5mm以内に設定することによって、ノズル孔c1から噴射された圧力エアが小径筒状壁部50を透過し、濾過部5の収容空間e2に充填された各粒状濾材6を相対的に移動可能に撹拌作用を付与できる吹き付け状態が得られる。
【0084】
なお、前記間隔W1が0である場合には、ノズル孔c1の開口と、小径筒状壁部50とが接触した状態となるが、回転ノズル部7cの回転時にその周方向に相対移動および回転運動し、最も近い位置でノズル孔c1から小径筒状壁部50に直接圧力エアが噴射され、小径筒状壁部50を透過し収容空間e2の粒状濾材6に強い撹拌作用を付与できる。
【0085】
前記間隔W1が5mmを超過する場合には、導出空間e3巾が広くなるため、再生工程において、ノズル孔c1から噴射された圧力エアによる各粒状濾材6に対し相対的に移動可能に撹拌作用を付与できる吹き付け状態が低下する。
【0086】
前記のように、構成された実施例の装置1を流体通路系路の導入通路S1と送出通路S2との間に設置して用い、濾過対象液体に濾過する工程を施す場合と、粒状濾材6にその濾過機能を復活させる再生工程を施す場合を以下に順に説明する。
【0087】
(濾過工程)
装置1は、濾過工程に用いる場合、撹拌手段7は、図2に示すように、ケース2より取り外された後、図3に示すように、ケース2(基部3の中央筒状部37雄螺子370)に雌螺子70eを備えた蓋部7eを螺合し、シール部材O2を介して気密に装着されて用いられる。
【0088】
この場合には、ケース2の流体通路系路の送出通路S2がバルブBによって開かれるとともに、ドレン通路43に連通する回収用通路S5がバルブB1によって閉じられる。
【0089】
この状態で、装置1に対し、ケース2外部の導入通路S1から濾過対象液体が供給される。なお、濾過対象液体としては、例えば、加工洗浄液〔微小な被濾過物(砥石の微小屑や、被研削体より研削された微小屑など)を含む研削液(水性)や、ホーニング油〕や、植物油(食用油)や、水槽に蓄積された水、などを用いることができるが、本実施例では前記加工洗浄液を用いた場合を示す。
【0090】
そして、基部3の導入通路30、有底筒部4内の導入空間e1を経て、濾過部5の大径筒状壁部51を透過し、濾過部5の収容空間e2に導入する(図1の矢印参照)。
【0091】
収容空間e2に導入した濾過対象液体は、互いに隣合う粒子状濾材6同士の微小隙間を流通した後、小径筒状壁部50を透過して導出空間e3に至るまでの間に、所定量の粒子状濾材6の表面60に次々に繰り返し接触する(図2、図5、図6参照)。
【0092】
すると、濾過対象液体に含まれる被濾過物は、各粒子状濾材6の表面60との接触作用によって、各粒状濾材6の表面60に付着濾過部する。
【0093】
このため、濾過部5の収容空間e2に導入した濾過対象液体は、所定量の粒状濾材6で濾過され浄化液体となり、収容空間e2より小径筒状壁部50を透過して導出空間e3から、その上方の中心孔35を経てケース2の外部の導出通路S2から、目的とする使用箇所に導出される。
【0094】
そして、濾過部5の粒状濾材6は、濾過対象液体に対し、所定期間濾過機能を充分に発揮した後、その表面60への被濾過物の付着量の限界に到達する。
【0095】
この場合には、粒状濾材6による濾過対象液体の濾過機能を再生する必要がある。
【0096】
(再生工程)
この再生工程では、その準備として図2に示すように、蓋部7eがケース2から取り外される。ついで、図2に示す過程を経て図1のように、撹拌手段7がケース2に装着される。この場合、撹拌手段7の本体7aは、雌螺子70dを備えた蓋部7dを前記雄螺子370に螺合することによって確実に装着される。
【0097】
また、図1に示すように、流体通路系路の送出通路S2がバルブBによって閉じられるとともに、ドレン通路43に連通する回収用通路S5がバルブB1によって開かれる。
【0098】
そして供給通路S3からの圧力エアは、噴出通路75aを介して回転駆動部7bの圧力エア作用部70aに供給される。すると、回転羽部70bは、圧力エアの噴射圧力によって、所定の回転数で回転する。また、回転羽部70bの回転に伴い、筒状中心軸71b、回転窓部72b、筒状回転保持部73b、回転ノズル部7cも回転する。
【0099】
ここにおいて、噴出通路75aの噴射位置より回転羽部70bに回転作用を付与した後の圧力エアは、前記噴射位置よりほぼ周方向に270°隔てた位置の連通孔72a、エア通路73aを介し、回転窓部72bの開口720から導入し、かつ回転ノズル部7cに供給される。なお、回転ノズル部7cに供給される洗浄用の圧力エアの流量は、図略の流量計で制御される。
【0100】
すると、回転ノズル部7cは、回転しつつ各ノズル孔c1から濾過部5の小径筒状壁部50に向けて所定気圧の圧力エアを噴射する。
【0101】
各ノズル孔c1からの圧力エアの噴射は、回転ノズル部7cが回転しているため、小径筒状壁部50に向けて噴射される位置が周方向Z(図4参照)に変化する。このため、小径筒状壁部50の同一位置における圧力エアの噴射状態は、間欠的に繰り返し行われ、撹拌作用を高めることができる。
【0102】
すなわち、小径筒状壁部50を透過して収容空間e2に保持された各粒子状濾材6に衝突し、かつ各粒子状濾材6を図7に示すようにランダム状に撹拌した後、図1および図4に示すように大径筒状壁部51を透過して導入空間e1に導入し、濾過対象液体とともに底部42およびドレン通路43に案内され、外部に排出される。
【0103】
一方、濾過部5の収容空間e2内の各粒子状濾材6は、前記濾過工程において図1に示すように、収容空間e2の上方に若干の隙間e20(複数の粒状濾材6が互いに表面60同士を擦り合わせ可能な撹拌状態を得ることができる上方移動空間代)が残る配慮がなされている。
【0104】
このため、本再生工程においては、所定の量の粒子状濾材6が噴射された圧力エアに応じて前記隙間e20を狭めた隙間e21を形成する状態(図6より図7に示す状態)に移動した分、素早く良好に撹拌でき、かつ粒子状濾材6がそれぞれ相対移動および自転(回転運動)し、表面60同士の擦り合わせ状態(共擦り)を発生し得る。
【0105】
すると、いままで各粒子状濾材6の表面60に付着していた被濾過物は、各粒子状濾材6の表面60同士の擦り合わせによって、表面60から剥離、除去され、圧力エアとともに、大径筒状壁部51を透過して導入空間e1に逆導入する。そして濾過対象液体とともに底部42およびドレン通路43から排出され、かつ外部の回収通路S5をへて図略の貯留タンクに回収される。
【0106】
このように、濾過部5の収容空間e2内の各粒子状濾材6は、表面60に付着していた被濾過物を前記のように、剥離、除去されることによって、濾過対象液体に対する濾過、浄化機能を再生することができるため、濾過部5を新品(未使用のもの)と取り替えずにすみ、かつ繰り返し、濾過部5の粒子状濾材6による濾過対象液体の濾過、浄化機能を長期に渡って活用でき、経済性に優れる。
【0107】
なお、前記各ノズル孔c1から噴射される圧力エアは、回転ノズル部7cが回転することによって、濾過部5の小径筒状壁部50と各ノズル孔c1とが周方向に相対移動し、小径筒状壁部50の同じ位置に対し瞬間的に間欠が繰り返された吹き付け状態にできるため、各粒子状濾材6の相対移動および自転が活発に行われ、かつ表面60同士の擦り合わせによる被濾過物の剥離、除去作用を圧力エアの噴射を間欠的に繰り返さない場合に較べ、高めることができる。
【0108】
すなわち、圧力エアの噴射を間欠的に繰り返す場合には、始めの噴射によって飛ばされた粒子状濾材6は、自転しつつ、大径筒状壁部51や他の粒子状濾材6に衝突した後、落下しようとした際、次の噴射によって飛ばされ、自転作用を付加されてさらに別の他の粒子状濾材6に衝突するため、粒子状濾材6の表面60同士の擦り合わせ率を高め、被濾過物の剥離、除去作用を促進できる。
【0109】
また、回転ノズル部7cの各ノズル孔c1を千鳥状配置に設けた場合には、ノズル孔c1の配置が上下、左右の間隔を狭く配置できるため、周方向に回転中の前記各ノズル孔c1から濾過部5内で所定容積当たりの間欠が激しく繰り返された圧力エアの吹き付け状態にできるため、前記粒子状濾材6の相対移動および自転作用をさらに高め得るとともに、各粒子状濾材6の表面60同士の擦り合わせを一層、確実に行うことができ、被濾過物を表面60から剥離、除去作用をさらに向上できる。
各粒状濾材の濾過機能を復活させることができる。
【0110】
従って、実施例の濾過装置1によれば、濾過部5の粒状濾材6の濾過機能と、粒状濾材6の再生機能とを交互に繰り返し、得ることができるため、長期間有効に利用でき、コスト面で優れる。
【0111】
すなわち、従来の場合のように、所定の期間濾過作用に用いられた後の粒状濾材6を未使用の新品のものと取り替える必要が解消でき、かつ一度、濾過部5を装着すれば、長期に渡って、同じものが使用可能となり、経済性に優れる。
【0112】
さらに、前記濾過装置1のように、前記ケース2に着脱可能に撹拌手段7を装着できる構成とした場合には、例えば、予め用意した複数のケース2に対し、ひとつの撹拌手段7を順に装着してそれぞれ前記再生工程を施すことができ、コスト的に優れる。
【0113】
なお、実施例の撹拌手段7は、ケース2に着脱可能に装着して用いることに限定されず、ひとつのケース2に専属のものとして用いることも可能である。
【0114】
また、前記実施例では、ドレン通路43に連通する回収通路S5に開閉バルブB1を設置した場合で説明したが、図略の複数方向(3方向、5方向およびその他複数方向)切り換えバルブを設置して用いることもできる。
【0115】
なお、前記実施例では、粒状濾材6の濾過機能を再生するための撹拌、洗浄用の圧力流体として圧力エアを用いた場合で説明したが、圧力エアの代わりに圧力液体を用いることもできる。
【0116】
回転駆動部7bの回転駆動源としては、圧力エアの代わりに圧力液体を用いることや、図略の電動モータなどを用いることができる。
【0117】
【発明の効果】
第1発明の濾過装置は、濾過対象液体に対し濾過部の粒状濾材の濾過機能により所定期間濾過することができる。
【0118】
そして所定期間濾過に使用された濾過部の粒状濾材は、その表面に付着可能な被濾過物量が限界に近くになり、濾過機能の再生を必要とする場合に、撹拌手段により撹拌させられる。
【0119】
すると、各粒状濾材は、撹拌手段により撹拌されて相対的に移動し、表面同士が擦り合わせられ、いままで表面に付着していた被濾過物が剥離、除去されるため、各粒状濾材の濾過機能を復活させることができる。
【0120】
従って、粒状濾材の濾過機能と、粒状濾材の再生機能とを交互に繰り返し、得ることができるため、濾過部を長期間有効に利用でき、コスト面で優れる。
【0121】
すなわち、従来の場合のように、所定の期間濾過作用に用いられた後の濾過部を未使用の新品のものと取り替える必要が解消でき、かつ一度、濾過部を装着すれば、長期に渡って、同じものが使用可能となり、経済性に優れる。
【0122】
第2発明の濾過方法は、濾過部の粒状濾材による濾過工程と、再生工程とよりなる。
【0123】
そして、濾過工程では、濾過部の粒状濾材により所定期間、濾過対象液体を濾過する機能を得ることができる。
【0124】
さらに、再生工程では、前記濾過工程で濾過部の粒状濾材により濾過対象液体を濾過する機能が低下した場合に、被濾過物が付着した粒状濾材を相対的に移動させて粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、粒状濾材の濾過機能を復活させることができる。
【0125】
従って、粒状濾材の濾過機能と、粒状濾材の再生機能とを交互に繰り返し、得ることができるため、濾過部を長期間有効に利用でき、コスト面で優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の濾過装置の要部を断面するとともに、粒状濾材の濾過機能の再生状態を示す断面概略図。
【図2】実施例の濾過装置の要部を断面するとともに、濾過対象液体を粒状濾材により濾過する場合の状態を示す断面概略図。
【図3】実施例の濾過装置における撹拌手段をケースに着脱可能に装着する場合の手順を示す断面概略図。
【図4】図1におけるA1ーA1線断面矢視図。
【図5】図2におけるA2ーA2線断面矢視図。
【図6】図2におけるケース内での粒状濾材の状態を示す部分断面概略図。
【図7】図1におけるケース内での粒状濾材の撹拌状態を示す部分断面概略図。
【図8】図1におけるBーB線断面矢視図。
【図9】図1における濾過部材の上面を保持するボデーの内底面部分を示す底面図。
【図10】図1における濾過部材の下面を保持する環状保持部材を示す平面図。
【符号の説明】
1…濾過装置 2…ケース 3…基部 4…有底筒部
5…濾過部 50…小径筒状壁部 51…大径筒状壁部
52…上端側蓋 53…下端側蓋 e2…粒状濾材の収容空間
6…粒状濾材 e20…隙間(上方移動代空間)
7…撹拌手段 7a…本体 7b…回転駆動部

Claims (9)

  1. 濾過対象液体を内部に導入する導入口および濾過後の液体を外部に導出する導出口をもつケースと、
    該ケース内の該導入口から該導出口に至る途中の定位置に固定保持され、該濾過対象液体を濾過する所定量の粒状濾材を備えた濾過部と、
    該濾過対象液体を所定期間濾過した後の該粒状濾材を撹拌して該被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させる撹拌手段と、を有する粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置において、
    前記濾過部は、径方向に所定の間隔を隔てて配置された、通液性の小径筒状壁部および通液性の大径筒状壁部と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の軸方向の一端側開口および他端側開口を閉じる上端側蓋および下端側蓋と、該小径筒状壁部と該大径筒状壁部の間に形成された収容空間と、該収容空間に該収容空間の容積の90%〜97%の範囲の量で充填された前記粒状濾材とからなり、該収容空間の上方に該粒状濾材が濾過機能の再生時に相対移動するための上方移動代空間が形成されており、
    かつ、前記撹拌手段は、洗浄用気体あるいは洗浄用液体を前記濾過対象液体の流れとは逆の方向から前記粒状濾材に噴射し撹拌することを特徴とする粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  2. 前記粒状濾材は、粒径が0.2〜0.04mmの球状である前記請求項1記載の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  3. 前記粒状濾材は、アスペクト比が1.5以下である前記請求項記載の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  4. 前記撹拌手段は、前記粒状濾材に対し、ノズルより洗浄用気体あるいは洗浄用液体を噴射する噴射装置をもつ前記請求項1記載の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  5. 前記撹拌手段は、前記ノズルを回転させる回転駆動部をもつ前記請求項記載の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  6. 前記撹拌手段は、前記ケースに着脱可能に装着されている前記請求項記載の粒状濾材の濾過機能再生可能な濾過装置。
  7. 粒状濾材が充填された濾過部に濾過対象液体を通過させることにより該粒状濾材の表面に被濾過物を付着させて濾過する工程と、
    該被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させる再生工程と、を有する濾過方法において、
    前記再生工程は、前記濾過対象液体を所定期間濾過した後の該粒状濾材を請求項1記載の上方移動代空間を有する収容空間において、洗浄用気体あるいは洗浄用液体を前記濾過対象液体の流れとは逆の方向から前記粒状濾材に噴射する撹拌手段によって撹拌して前記被濾過物が付着した該粒状濾材を相対的に移動させて該粒状濾材の表面に付着した該被濾過物を剥離、除去し、該粒状濾材の濾過機能を復活させることを特徴とする濾過方法。
  8. 前記撹拌手段は、前記濾過対象液体を濾過した後の前記粒状濾材に対し、噴射部装置のノズルより洗浄用気体あるいは洗浄用液体を、該濾過対象液体の一方から他方への流れとは逆の方向に噴射して該粒状濾材を撹拌する前記請求項記載の濾過方法。
  9. 前記撹拌手段は、回転駆動部により前記噴射部装置の前記ノズルを回転させながら、該ノズルより前記洗浄用気体あるいは前記洗浄用液体を噴射し、該粒状濾材を撹拌する前記請求項記載の濾過方法。
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