JP3743836B2 - 外囲体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根や外壁などに用いられる外囲体に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開平2−143419号公報には、下地材の空間部に板受部材を固設し、該板受部材の中央部に形成された引掛爪に板連結子の脚部を嵌入し、引掛爪と板連結子の脚部とを係合させ、板連結子の板押面を板受部材に設けられた板端受部上の屋根板の側部の上面に圧接し、一対の屋根板の側部を板連結子を介して板受部材の板端受部に連結するようにした屋根が開示されている。
【0003】
また、特開平8−165749号及び特開平8−291596号公報には、下地材の空間部に板受部材を固設し、前記板受部材に設けられた板端受部上に、一対の金属製外囲板の側部を互いに平行に対向させて載置し、該一対の外囲板の側部を板受部材の板端受部に結合するようにした屋根や外壁などに使用される外囲体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
外囲板の側部を板受部材の板端受部に連結した構成において、板受部材が下地材に固定されていると、温度変化によって、外囲板が熱膨張したり収縮した場合、外囲板の伸縮変位に対して逃げ作用がないので、外囲板にしわなどのひずみが生じてしまう問題点が存した。
本発明は上記問題点を解決することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、下地材(2)の溝(4)に細長いガーター(6)を固設し、該ガーター(6)の凹入部(6a)に板受部材(14)を嵌合配置し、前記板受部材(14)に設けた板端受部(14i)(14j)上に、一対の金属製外囲板(18)(18)の側部を互いに平行に対向させて載置し、該一対の外囲板(18)(18)の側部を前記板端受部(14i)(14j)に結合するようにした外囲体において、前記ガーター(6)の、前記下地材(2)の上面に載置される側板部(6b)(6c)に横U字状のガイド部(6d)(6e)を設け、該ガイド部(6d)(6e)内に前記板受部材(14)の両側に形成された側板部(14d)(14e)をスライド自在に嵌挿配置したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
図(1)において、(2)は屋根や外壁などの下地材であり、合板などにより構成されている。下地材(2)には、図1中、紙面垂直方向に延びる溝(4)が、複数、所定間隔を存して、互いに平行に穿設されている。(6)は鉄などの長尺帯状金属板から成るガーターであり、中央部に断面コ字状の凹入部(6a)が形成され、両側部に取り付け用の側板部(6b)(6c)が水平に形成されている。
【0007】
前記凹入部(6a)は、前記溝(4)に嵌合するのに適合した寸法に設定され、前記側板部(6b)(6c)の側縁部には、断面横U字状のガイド部(6d)(6e)が屈折形成されている。前記凹入部(6a)の両側面と底面には突条(8)が長手方向に沿って形成されている。前記下地材(2)の上面には、アスフアルトルーフイングなどの防水シート(10)が敷設されている。この防水シート(10)の上から、前記溝(4)の各々には、ガーター(6)の凹入部(6a)が嵌合配置されている。ガーター(6)の側板部(6b)(6c)は、各溝(4)の両側の、下地材(2)の上面に、ビス(12)によって固定されている。
【0008】
前記ガーター(6)の各々には、図1中、紙面垂直方向に長い長尺状のアルミニウムから成る板受部材(14)が嵌合配置されている。前記板受部材(14)は、帯状の底面部(14a)と、該底面部(14a)の両側に該底面部(14a)に対して直角に形成された側面部(14b)(14c)と、該側面部(14b)(14c)の上端にこれに対して直角に外側に向けて屈折形成された上位側板部(14d)(14e)と、前記底面部(14a)の中央に形成された、断面略三角形の係合部と立ち上り部とから成る引掛爪(14f)と、前記底面部(14a)に、前記引掛爪(14f)の両側に位置して、互いに平行に立設された一対の立ち上り部(14g)(14h)と、該立ち上り部(14g)(14h)の上部に、前記側板部(14d)(14e)と略同一高さと成るように、前記底面部(14a)に対して略水平に固設された板端受部(14i)(14j)とから構成されている。
【0009】
前記板受部材(14)は、前記ガーター(6)の凹入部(6a)に嵌合配置され、該板受部材(14)の上位側板部(14d)(14e)は、前記横U字状のガイド部(6d)(6e)に、下地材(2)の上面に対して水平な平面内でガーター6の長手方向にスライド自在に挿入配置されている。(16)は板連結子であり、その脚部(16a)には、前記引掛爪(14f)を受け入れる中空部(16b)と、該中空部(16b)に引掛爪(14f)嵌合するための開口部(16c)が形成され、前記脚部(16a)の上部には、金属製屋根板などの外囲板(18)を押圧するための板押部(16d)が形成されている。
【0010】
前記板連結子(16)は、ステンレスその他の長尺状金属部材により構成されている。前記外囲板(18)は長尺帯状の鋼板あるいは銅板等から構成され、複数用意されている。一対の外囲板(18)(18)は、下地材(2)上面に溝(4)を境として、これと平行に所定の間隔を存して配置され、各外囲板(18)(18)の側部が、対応する板受部材(14)の板端受部(14i)(14j)上に載置される。下地材(2)の上面には防水シート(10)の上から複数の座金(図示省略)が固着され、該座金の上面に接着剤により、前記外囲板(18)(18)の下面が接着される。
【0011】
一対の外囲板(18)(18)の対向部には、板連結子(16)の脚部(16a)が挿入され、該脚部(16a)が、板受部材(14)の引掛爪(14f)に圧入される。該状態において、板連結子(16)の開口部(16c)が引掛爪(14f)の下面と係合し、板連結子(16)の板押面(16d)は、板端受部(14i)(14j)上の外囲板(18)(18)の側部上面に圧着する。
【0012】
これにより、外囲板(18)(18)の、互いに対向する側部は、板連結子(16)の板押部(16d)と、板端受部(14i)(14j)とで挾圧保持される。下地材(2)の他の溝に配置された一対の外囲板の互いに対向する側部も図1に示す構成によって溝内の板受部材に連結され、全体として屋根などの外囲体を構成する。
上記した構成において、ガーター(6)の内壁面と板受部材(14)の外壁面との間には、凸条(8)によって、空間部(20)が形成され、この空間部(20)に雨水が流れる。
【0013】
そのため、ガーター(6)、板受部材(14)間の雨水が毛細管現象によって、上部に導かれ、外囲板(18)の下に達することがなく、雨漏りを防止することが出来る。更に、外囲板(18)(18)は、熱変化により膨張、収縮するが、この膨張、収縮現象に伴って、外囲板(18)(18)に連結する板受部材(14)は、ガーター(6)のガイド部(6d)(6e)に案内されて外囲板(18)(18)からの圧力から逃げる方向にスライド移動する。
【0014】
この板受部材(14)のスライド動作によって、外囲板(18)に、しわなどのひずみの原因となる圧力が加わることがない。尚、外囲板(18)の両側部を図3に示すようにL字状に屈折させ、一対の外囲板(18)(18)の側部を、溝(4)内の近い位置で結合するようにしても良い。図3の他の構成は、図1に示す構成と同一である。
【0015】
また、図4に示すように、外囲板(18)(18)の両側にV字状に引掛部(18a)を形成し、一対の外囲板(18)(18)のうち、一方の外囲板(18)の一側部の引掛部(18a)を、板受部材(14)の板端受部(14i)に係合し、他方の外囲板(18)の他側部の引掛部(18a)を、板端受部(14j)に係合し、板連結子を用いないで、一対の外囲板(18)(18)の側部を板受部材(14)に結合する構成としても良い。図4中、板受部材(14)、ガーター(6)及び下地材(2)の各構成は、図1の第1の実施形態と同一である。
【0016】
【発明の効果】
本発明は上述の如く、板受部材を下地材に固定されたガーターの横U字状のガイド部にスライド自在に保持するようにしたので、外囲板が温度変化によって伸縮しても、外囲板にひずみが発生するのを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部の概略的断面図である。
【図2】本発明の要部の一部を切り欠いた概略的外観図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す概略的断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す概略的断面図である。
【符号の説明】
2 下地材
4 溝
6 ガーター
6a 凹入部
6b 側板部
6c 側板部
6d ガイド部
6e ガイド部
8 突条
10 防水シート
12 ビス
14 板受部材
14a 底面部
14b 側面部
14c 側面部
14d 側板部
14e 側板部
14f 引掛爪
14g 立ち上り部
14h 立ち上り部
14i 板端受部
14j 板端受部
16 板連結子
16a 脚部
16b 中空部
16c 開口部
16d 板押部
18 外囲板
18a 引掛部
Claims (1)
- 下地材(2)の溝(4)に細長いガーター(6)を固設し、該ガーター(6)の凹入部(6a)に板受部材(14)を嵌合配置し、前記板受部材(14)に設けた板端受部(14i)(14j)上に、一対の金属製外囲板(18)(18)の側部を互いに平行に対向させて載置し、該一対の外囲板(18)(18)の側部を前記板端受部(14i)(14j)に結合するようにした外囲体において、前記ガーター(6)の、前記下地材(2)の上面に載置される側板部(6b)(6c)に横U字状のガイド部(6d)(6e)を設け、該ガイド部(6d)(6e)内に前記板受部材(14)の両側に形成された側板部(14d)(14e)をスライド自在に嵌挿配置したことを特徴とする外囲体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01749697A JP3743836B2 (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 外囲体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01749697A JP3743836B2 (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 外囲体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10196063A JPH10196063A (ja) | 1998-07-28 |
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ID=11945616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01749697A Expired - Fee Related JP3743836B2 (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 外囲体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3743836B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2002309723A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-23 | Hideo Fujita | 外囲体 |
-
1997
- 1997-01-14 JP JP01749697A patent/JP3743836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10196063A (ja) | 1998-07-28 |
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