JP3742559B2 - 加工性に優れた鋼板および製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のパネル類、足廻り、メンバーなどに用いられる鋼板、および、その製造方法に関するものである。本発明の鋼板は、表面処理をしないものと、防錆のために溶融亜鉛めっき、電気めっきなどの表面処理を施したものの両方を含む。亜鉛めっきとは、純亜鉛のほか、主成分が亜鉛である合金のめっきも含む。
【0002】
本発明によれば、成形性に優れた高強度鋼板を安価に得ることができるため、地球環境保全に貢献し得るものと考えられる。また、ハイドロフォーム成形用の鋼管用としても好適である。
【0003】
【従来の技術】
自動車の軽量化ニーズに伴い、鋼板の高強度化が望まれている。高強度化することで、板厚減少による軽量化や衝突時の安全性向上が可能となる。しかしながら、高強度で成形性特に深絞り性が優れた鋼板を得ようとすると、例えば、特開昭56−139654号公報に開示されているように、C量を著しく減じた極低炭素鋼にSi、Mn、Pなどを添加して強化することが必須であった。
【0004】
C量を低減するためには、製鋼工程で真空脱ガスを行わねばならず、製造過程でCO2を多量に発生することになり、地球環境保全の観点で必ずしも最適なものとは言い難い。
これに対して、C量が比較的多く、かつ、深絞り性の良好な鋼板についても開示されている。これらの鋼板は、特公昭57−47746号公報、特公平2−20695号公報、特公昭58−49623号公報、特公昭61−12983号公報、特公平1−37456号公報、特開昭59−13030号公報などに開示されている。しかしながら、これらの鋼板についても、C量は実質的に0.07%以下と低い。さらに、特公昭61−10012号公報では、C量が0.14%でも比較的良好なr値が得られることが開示されている。しかしながら、これにはPが多量に含有されており、2次加工性が劣化したり、溶接性や溶接後の疲労強度に問題を生ずる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、C量の多い鋼において成形性の良好な高強度鋼板を高いコストをかけることなく、また、地球環境に過度の負荷をかけることなく,良好なr値を有する鋼板、および、その製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.10超〜0.25%、Si:0.001〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、P:0.001〜0.06%、S:0.05%以下、N:0.001〜0.007%、Al:0.008〜0.2%を満たす範囲で含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、平均r値が1.2以上、圧延方向のr値(rL)が1.3以上、圧延方向に対して45゜方向のr値(rD)が0.9以上、圧延方向と直角方向のr値(rC)が1.2以上であり、鋼板1/2板厚における板面の{111}、{100}、および、{110}の各X線反射面ランダム強度比が、それぞれ、2.0以上、1.0以下、および、0.2以上であることを特徴とする加工性に優れた鋼板。
)鋼板を構成する結晶粒の平均結晶粒径が15μm以上であることを特徴とする前記(1)に記載の加工性に優れた鋼板。
)鋼板を構成する結晶粒のアスペクト比の平均値が1.0以上3.0未満であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の加工性に優れた鋼板。
)降伏比(=0.2%耐力/引張最高強度)が0.65以下であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
)Al/Nが3〜25であることを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
)Bを0.0001〜0.01質量%含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
)ZrおよびMgの1種または2種を合計で0.0001〜0.5質量%含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
)Ti、Nb、Vの1種または2種以上を合計で0.001〜0.2質量%以下含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
)Sn、Cr、Cu、Ni、Co、WおよびMoの1種または2種以上を合計で0.001〜2.5質量%含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
10)Caを0.0001〜0.01質量%以下含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれか1項に記載の加工性の優れた鋼板。
11)前記(1)〜(10)の何れか1項に記載の鋼板を製造する方法であって、前記(1)または前記()〜(10)のいずれか1項に記載の化学成分を有する鋼を(Ar3変態点−50℃)以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度で巻き取り、圧下率25%以上55%以下の冷間圧延を施し、平均加熱速度4〜200℃/時間で加熱し、最高到達温度を600〜800℃とする焼鈍を1回のみ行い、5〜100℃/hrの速度で冷却することを特徴する成形性に優れた鋼板の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
C:高強度化に有効で、また、C量を低減するためにはコストアップとなるので、0.10質量%超の添加とするが、良好なr値を得るためには過度の添加は好ましいものではなく、上限を0.25質量%とする。0.10超〜0.18質量%が望ましい範囲である。
【0008】
Si:安価に機械的強度を高めることが可能であり、要求される強度レベルに応じて添加すればよいが、過剰の添加はメッキのぬれ性や加工性の劣化を招くばかりかr値が劣化するので、上限を1.5質量%とした。下限を0.001%としたのは、これ未満とするのが製鋼技術上困難なためである。0.5%以下がより好ましい上限である。
【0009】
Mn:高強度化に有効であるので必要に応じて添加すればよいが、過度の添加はr値を劣化させるので、2.0質量%を上限とする。0.01質量%未満にするには製鋼コストが上昇し、また、Sに起因する熱間圧延割れを誘発するので、これを下限とする。0.04〜0.8質量%が好ましい。また、よりr値を高めたい場合には、Mn量は低い方がよいので0.04〜0.12質量%の範囲とするのが好ましい。
【0010】
P:高強度化に有効な元素であるので0.001質量%以上添加する。0.06質量%超を添加すると、溶接性や溶接部の疲労強度、さらには、耐2次加工脆性が劣化するので、これを上限とする。好ましくは0.04質量%未満である。S:不純物であり、低いほど好ましく、熱間割れを防止するために0.05質量%以下とする。好ましくは0.015質量%以下である。また、Mn量との関係において、Mn/S>10であることが好ましい。
【0011】
N:良好なr値を得るためには0.001質量%以上の添加が必須である。多すぎると時効性を劣化させたり、多量のAl添加が必要となるため、上限を0.007質量%とする。0.002〜0.005質量%がより好ましい範囲である。
Alは良好なr値を得るために必要であるので、0.008質量%以上添加する。ただし、過度に添加するとその効果はむしろ低減するだけでなく、表面欠陥を誘発するので、上限を0.2質量%とする。好ましくは0.015〜0.07質量%とする。
【0012】
本発明によって得られる鋼板のr値は以下のとおりである。
平均r値が1.2以上、圧延方向のr値(rL)が1.3以上、圧延方向に対して45゜方向のr値(rD)が0.9以上、圧延方向に対して直角方向のr値(rC)が1.2以上である。より好ましくは、それぞれ、1.3以上、1.4以上、1.0以上、1.3以上である。
【0013】
平均r値は、(rL+2×rD+rC)/4で与えられる。r値の測定はJIS13号BまたはJIS5号B試験片を用いた引張試験を行い、10%または15%引張後の標点間距離の変化と板幅変化からr値の定義に従って算出すればよい。なお、r値の異方性はrL≧rC>rDである。
本発明によって得られる鋼板は、少なくとも板厚中心における板面のX線反射面ランダム強度比が、{111}面、{100}面、および、{110}面について、それぞれ、2.0以上、1.0以下、および、0.2以上である。ランダム強度比とはランダムサンプルのX線強度を基準としたときの相対的な強度である。
【0014】
板厚中心とは板厚の3/8〜5/8の範囲を指し、測定はこの範囲の任意の面で行えばよい。{111}面が多い程r値が向上することは常識であり、これが高いに越したことはないが、本発明では、{111}面のみならず、{110}面のランダム強度比が通常より高いことに特徴がある。{110}は、一般に深絞り性を劣化させる面方位なので嫌われるが、本発明の場合、{110}を適度に残存させることはrLとrCの向上には好ましい。
【0015】
本発明で得られる{110}面とは、{110}<110>、{110}<331>、{110}<001>、{110}<113>などからなる。なお、{hkl}<uvw>とは板面の法線方向の結晶方位が<hkl>であり、圧延方向の方位が<uvw>であることを表している。
上記の{hkl}<uvw>であらわされる結晶方位の存在は級数展開法によって計算された3次元集合組織のφ2=45°断面上の(110)[1−10]、(110)[3−30]、(110)[001]、(110)[1−13]の強度によって確認することができる。その他φ2=45°断面上の(111)[1−10]、(111)[1−21]、(554)[−2−25]の強度はそれぞれ3.0以上、2.0以上、2.0以上であることが望ましい。
【0016】
鋼板を構成する結晶粒の平均結晶粒径は、15μm以上である。これ以下の結晶粒経では良好なr値が得られない。また、これが60μm以上となると成形時に肌荒れ等の問題になる場合があるため、60μm未満であることが望ましい。結晶粒径は、板面と垂直で圧延方向と平行な切断面(L断面)の板厚3/8〜5/8の範囲内について点算法などによって測定すればよい。なお、測定誤差を低減するためには結晶粒が100個以上存在する面積について測定しなくてはならない。エッチングはナイタールが好ましい。結晶粒とはフェライト粒のことであり、平均結晶粒径とは上記のように測定した結晶粒径の全データの算術平均(単純平均)とする。
【0017】
さらに、鋼板を構成する結晶粒のアスペクト比の平均は、1.0以上3.0未満である。この範囲外であると良好なr値が得られない。アスペクト比とはJISG0552の方法によって測定される展伸度と同じである。すなわち、本発明の場合、板面と垂直で圧延方向と平行な切断面(L断面)における板厚3/8〜5/8の範囲内の圧延方向に垂直な一定長さの線分によって切断される結晶粒の数で圧延方向に平行な上記と同じ長さの線分によって切断される結晶粒の数を除したもので与えられる。好ましくは、1.3以上2.5未満である。アスペクト比の平均値とは上記のように測定したアスペクト比の全データの算術平均(単純平均)と定義する。
【0018】
本発明の鋼板の組織は特に規定するものではないが、90%以上のフェライトと10%以下のセメンタイトおよびパーライトの1種または2種によって構成されることが良好な加工性を確保する観点から好ましい。より好ましくは、それぞれ95%以上、5%以下である。この炭化物は、総体積の30%以上が結晶粒界以外に存在する。
【0019】
本発明の鋼板の引張試験で評価される降伏比(0.2%耐力/最高引張強度)は、通常は、0.65以下であるが、スキンパス率を高めたり、焼鈍温度を下げるとこれ以上になる場合がある。形状凍結性の観点からは0.65以下であることが好ましい。
Al/Nは3〜25の範囲であることが好ましい。この範囲外では良好なr値を得ることが困難となる。好ましくは5〜15の範囲である。
【0020】
Bはr値を向上させたり、耐2次加工性脆性の改善に有効であるので、必要に応じて添加する。0.0001質量%未満ではその効果はわずかで、0.01質量%超添加しても格段の効果は得られない。0.0002〜0.0030質量%が好ましい範囲である。
ZrとMgは脱酸元素として有効である。一方、過剰の添加は酸化物、硫化物や窒化物の多量の晶出や析出を招き清浄度が劣化して、延性を低下させてしまう上、メッキ性を損なう。したがって、必要に応じてこれらの1種または2種を合計で0.0001〜を0.5質量%とする。
【0021】
Ti、Nb、Vも必要に応じて添加する。これらは、炭化物、窒化物もしくは炭窒化物を形成することによって鋼材を高強度化したり加工性を向上することができるので、これらの1種または2種以上を合計で0.001質量%以上添加する。その合計が0.2質量%を越えた場合には母相であるフェライト粒内もしくは粒界に多量の炭化物、窒化物もしくは炭窒化物として析出して、延性を低下させることから、添加範囲を0.001〜0.2質量%とした。より好ましくは0.01〜0.06質量%である。
【0022】
Sn、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moは強化元素であり、必要に応じて、これらの1種または2種以上を合計で、必要に応じて、0.001質量%以上添する。過剰の添加は、コストアップや延性の低下を招くことから、2.5質量%以下とした。
Ca:介在物制御のほか脱酸に有効な元素で、適量の添加は熱間加工性を向上させるが、過剰の添加は逆に熱間脆化を助長させるため、必要に応じて、0.0001〜0.01質量%の範囲とする。
【0023】
また、不可避的不純物として、O、Zn、Pb、As、Sbなどを、それぞれ、0.02質量%以下の範囲で含んでも、本発明の効果を失するものではない。
さらに、製造にあたっては、高炉、転炉、電炉等による溶製に続き各種の2次製錬を行いインゴット鋳造や連続鋳造を行い、連続鋳造の場合には室温付近まで冷却することなく熱間圧延するCC−DRなどの製造方法を組み合わせて製造してもかまわない。鋳造インゴットや鋳造スラブを再加熱して熱間圧延を行ってもよいのは言うまでもない。熱間圧延の加熱温度は特に限定するものではないが、AlNを固溶状態とするために1100℃以上とすることが好ましい。
【0024】
熱延の仕上げ温度は(Ar3−50)℃以上で行う。好ましくは(Ar3+30)℃以上、さらに好ましくは(Ar3+70)℃以上である。本発明においては熱延板の集合組織はできるだけランダムにし、かつ熱延板の結晶粒径をできるだけ成長させておくことが最終製品のr値向上に好ましいためである。
熱延後の冷却速度は特に指定するものではないが巻き取り温度までの平均冷却速度を30℃/s未満とすることが好ましい。
【0025】
巻き取り温度は700℃以下とする。AlNの粗大化を抑制することで良好なr値を確保するためである。好ましくは620℃以下である。熱間圧延の1パス以上について潤滑を施してもよい。また、粗圧延バーを互いに接合し、連続的に仕上げ熱延を行ってもよい。粗圧延バーは一度巻き取って再度巻き戻してから仕上げ熱延に供してもかまわない。巻取温度の下限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができるが、固溶Cを低減する観点から350℃以上とすることが好ましい。
【0026】
熱間圧延後は酸洗することが望ましい。熱延後の冷間圧延は本発明において重要である。すなわち、これを25〜55%以下とする。従来の技術では、冷延圧下率を55%超とする強圧下冷延によってr値の向上を図るのが基本であるが、本発明の鋼板では、むしろ冷延率を低くすることが肝要であることを新たに見出したものである。冷延率が25%未満または55%超であるとr値が低くなるので,25〜55%に限定する。30〜55%がより好ましい範囲である。
【0027】
1回のみの焼鈍は箱焼鈍が基本である。良好なr値を得るためには、加熱速度を4〜200℃/hrとする必要がある。さらには10〜40℃/hrが好ましい。最高到達温度もr値確保の観点から600〜800℃とすることが望ましい。600℃未満では再結晶が完了せず加工性が劣化する。一方、800℃超ではα+γ域のγ分率の高い側に入るため、加工性が劣化する場合がある。なお、最高到達温度での保持時間は特に指定するものではないが、(最高到達温度−20)℃以上での保持時間が2hr以上であることがr値向上の観点から好ましい。冷却速度は固溶Cを十分に低減する観点から決定される。すなわち、5〜100℃/hrの範囲とする。
【0028】
焼鈍後のスキンパスは形状強制や強度調整、さらには、常温非時効性を確保する観点から必要に応じて行う。0.5〜5.0%が好ましい圧下率である。
【0029】
【実施例】
表1に示す成分の各鋼を溶製して1250℃に加熱後、表1に示す仕上げ温度で熱間圧延して巻き取った。さらに、表2に示す圧下率で冷延された後、加熱速度20℃/hr、最高到達温度を700℃とする焼鈍を行い、5時間保持後、15℃/hrで冷却した。さらに1.0%のスキンパスを施した。
【0030】
得られた鋼板の加工性をJIS5号片を用いた引張試験により評価した。ここで、r値は15%引っ張り変形後の板幅変化を測定することによって求めた。また、機械研磨によって板厚中心付近まで減厚し、化学研磨によって仕上げ、X線測定に供した。
表2より明らかなとおり、本発明例ではいずれも良好なr値と伸びを有するのに対して、本発明外の例ではこれらの特性が劣っていた。
【0033】
【表1】
Figure 0003742559
【0034】
【表2】
Figure 0003742559
【0035】
【発明の効果】
本発明は、加工性に優れた高強度鋼板とその製造方法を提供するものであり、地球環境保全などに貢献するものである。

Claims (11)

  1. 質量%で、
    C :0.10超〜0.25%
    Si:0.001〜1.5%
    Mn:0.01〜2.0%
    P :0.001〜0.06%
    S :0.05%以下
    N :0.001〜0.007%
    Al:0.008〜0.2%
    を満たす範囲で含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、平均r値が1.2以上、圧延方向のr値(rL)が1.3以上、圧延方向に対して45゜方向のr値(rD)が0.9以上、圧延方向と直角方向のr値(rC)が1.2以上であり、鋼板1/2板厚における板面の{111}、{100}、および、{110}の各X線反射面ランダム強度比が、それぞれ、2.0以上、1.0以下、および、0.2以上であることを特徴とする加工性に優れた鋼板。
  2. 鋼板を構成する結晶粒の平均結晶粒径が15μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の加工性に優れた鋼板。
  3. 鋼板を構成する結晶粒のアスペクト比の平均値が1.0以上3.0未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の加工性に優れた鋼板。
  4. 降伏比(=0.2%耐力/引張最高強度)が0.65以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  5. Al/Nが3〜25であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  6. Bを0.0001〜0.01質量%含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  7. ZrおよびMgの1種または2種を合計で0.0001〜0.5質量%含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  8. Ti、Nb、Vの1種または2種以上を合計で0.001〜0.2質量%以下含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  9. Sn、Cr、Cu、Ni、Co、WおよびMoの1種または2種以上を合計で0.001〜2.5質量%含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  10. Caを0.0001〜0.01質量%以下含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加工性の優れた鋼板。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の鋼板を製造する方法であって、請求項1または請求項10のいずれか1項に記載の化学成分を有する鋼を(Ar3変態点−50℃)以上で熱間圧延を完了し、700℃以下の温度で巻き取り、圧下率25%以上55%以下の冷間圧延を施し、平均加熱速度4〜200℃/時間で加熱し、最高到達温度を600〜800℃とする焼鈍を1回のみ行い、5〜100℃/hrの速度で冷却することを特徴する成形性に優れた鋼板の製造方法。
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