JP4171281B2 - 加工性に優れた鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のパネル類、足廻り、メンバーなどに用いられる鋼板及びその製造方法に関するものである。本発明の鋼板は、表面処理をしないものと、防錆のために、溶融亜鉛めっき、電気めっきなどの表面処理を施したものの両方を含む。亜鉛めっきとは、純亜鉛のほか、主成分が亜鉛である合金のめっきも含む。
【0002】
本発明によれば、成形性に優れた高強度鋼板を安価に得ることができるため、本発明の鋼板は、地球環境保全に貢献し得るものと考えられる。また、本発明の鋼板は、ハイドロフォーム成形用の鋼管用としても好適である。
【0003】
【従来の技術】
自動車の軽量化ニーズに伴い、鋼板の高強度化が望まれている。即ち、鋼板を高強度化することで、板厚減少による軽量化や衝突時の安全性向上が可能となる。しかしながら、強度が高くなるほど一般的に成形性は劣化し、高強度で成形性が優れた鋼板を得ようとすると、C量を著しく減じた極低炭素鋼に、Si,Mn,Pなどを添加して強化することが必須であった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
C量を低減するためには製鋼工程で真空脱ガスを行わねばならず、製造過程でCO2を多量に発生することになり、地球環境保全の観点で必ずしも最適なものとは言い難い。
【0005】
これに対して、C量が比較的多く、かつ、深絞り性の良好な鋼板についても開示されている(例えば、特許文献2〜5参照)。しかしながら、特許文献2や、特許文献3開示の鋼板では、Pが多量に含有されており、2次加工性が劣化したり、溶接性や溶接後の疲労強度に問題を生ずる場合がある。
【0006】
また、特許文献4や、特許文献5開示の鋼板では、Al量が約0.04%と高く、最終の箱焼鈍時にAlNを析出させてr値を向上させる手法を用いている。このように、Al量が高いためにAlクラスターによる表面キズが発生する場合がある。また、最終焼鈍時の適正な加熱速度は、最終冷間圧延圧下率やAl及びN量によって異なるため、製造時の温度制御に負荷がかかる等の問題が生じる。
【0007】
【特許文献1】
特開昭56−139654号公報
【特許文献2】
特公昭61−10012号公報
【特許文献3】
特公昭61−12983号公報
【特許文献4】
特公平1−37456号公報
【特許文献5】
特公平2−20695号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高いコストをかけずに、また、操業上の負荷を過度にかけることなく良好なr値を有する高強度鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、
(1) 質量%で、
C :0.025超〜0.25%
Si:0.4〜2.5%
Mn:0.01〜3.0%
P :0.001〜0.06%
S :0.05%以下
N :0.001〜0.010%
Al:0.008%未満
B :0.0005〜0.010%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織がフェライト単相であり、平均r値が1.2以上であることを特徴とする加工性に優れた鋼板。
【0010】
(2) フェライト粒の平均結晶粒径が10μm以上であることを特徴とする(1)に記載の加工性に優れた鋼板。
【0011】
(3) フェライト粒のアスペクト比の平均値が0.75以上1.5未満であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の加工性に優れた鋼板。
【0012】
(4) 降伏比(=0.2%耐力/引張強さ)が0.40〜0.65であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の加工性に優れた鋼板。
【0013】
(5) Zr、Ce、Mgの1種又は2種以上を合計で0.0001〜0.5質量%含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の加工性に優れた鋼板。
【0014】
(6) Ti、Nb、Vの1種又は2種以上を合計で下記(1)式を満足するように含むことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の加工性に優れた鋼板。
【0015】
N−14*(Ti/48+Nb/93+V/51)≧0.0010%…(1)
(7) Sn、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moの1種又は2種以上を合計で0.001〜2.5質量%含むことを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の加工性に優れた鋼板。
【0016】
(8) Caを0.0001〜0.01質量%含むことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の加工性の優れた鋼板。
【0017】
(9) (1)〜(8)の何れかに記載の加工性に優れた鋼板を製造する方法であって、(1)又は(5)〜(8)のいずれかに記載の化学成分を有する鋼を870℃以上で熱間圧延を完了し、熱延仕上げ温度から550℃までを平均冷却速度で30℃/s以上で冷却し、550℃以下の温度で巻き取り、その後、圧下率35%以上85%未満の冷間圧延を施し、次いで、平均加熱速度4〜200℃/時間で加熱し、最高到達温度を600〜850℃とする焼鈍を行い、5〜100℃/時間の速度で冷却することを特徴する加工性に優れた鋼板の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0019】
C:高強度化に有効で、また、C量を低減するためにはコストアップとなるので、0.025質量%超の添加とするが、良好な加工性を得るためには過度の添加は好ましいものではなく、上限を0.25%とする。0.10超〜0.18%が望ましい範囲である。
【0020】
Si:安価に機械的強度を高めることが可能であり、要求される強度レベルに応じて添加すれば良いが、過剰の添加は、メッキのぬれ性や加工性の劣化を招くばかりか、r値を劣化せしめるので、上限を2.5質量%とした。Si量の下限値は、本発明の実施例である表1の鋼種FのSi量が、0.4%であることに基づいて、0.4%とする。
【0021】
Mn:高強度化に有効であるが、過度の添加はr値を劣化させるので、3.0質量%を上限とする。0.01質量%未満にするには製鋼コストが上昇し、また、Sに起因する熱間圧延割れを誘発するので、0.01質量%を下限とする。0.04〜1.5質量%が好ましい。また、よりr値を高めたい場合には、Mn量は低い方が良いので、0.04〜0.12質量%の範囲とするのが好ましい。
【0022】
P:高強度化に有効な元素であるので0.001質量%以上添加する。0.06質量%超を添加すると、溶接性や溶接部の疲労強度、さらには、耐2次加工脆性が劣化するので、0.06質量%を上限とする。好ましくは0.04質量%未満である。
【0023】
S:不純物であり、低いほど好ましく、熱間割れを防止するために0.05質量%以下とする。好ましくは0.015質量%以下である。また、Mn量との関係において、Mn/S>10であることが好ましい。
【0024】
N:Nは本発明においてBと結合して析出物を生成し、良好なr値を得るために重要な元素である。r値向上効果を発揮させるためには0.001質量%以上の添加が必須であり、0.001質量%を下限とした。多すぎると時効性を劣化させるため、上限を0.010質量%とする。0.002〜0.005質量%が、より好ましい範囲である。
【0025】
Al:Alの成分範囲は本発明の特徴であり、アルミナ(Al23)クラスター起因のキズを抑制するためには、Alを極力低減することが好ましい。また、多すぎると、後述のBの効果を抑制して、逆に加工性を低下させる場合があるため、上限を0.008質量%未満とする。下限は特に規定はしないが、精錬時に不可避的に混入するレベルを考慮し、0.0001質量%とすることが好ましい。加工性及び安定製造性の点で、好ましい上限は0.005質量%未満である。
【0026】
B:Bは本発明において重要な元素であり、焼鈍時の加熱速度や冷間圧延率等の製造条件によらず安定的に良好なr値を得るために、0.0005質量%以上添加する。ただし、過度に添加すると加工性を低下させたり、再結晶温度の高温化を招くため、上限を0.010質量%とする。好ましくは0.0008〜0.0035質量%である。
【0027】
本発明における金属組織はフェライト単相である。本発明における「フェライト単相」とは、母相組織としてマルテンサイト相、ベイナイト相及びオーステナイト相の3相を何れも含まないことを示している。実質的には、フェライト相中に炭化物、窒化物、硫化物等が存在するが、前述の3相を含まないと言う意味でフェライト単相と呼ぶこととする。
【0028】
本発明によって得られる鋼板の平均r値は1.2以上である。より好ましくは1.4以上である。平均r値は、(rL+2×rD+rC)/4で与えられる。r値の測定は、JIS13号B又はJIS5号B試験片を用いた引張試験を行い、10%又は15%引張後の標点間距離の変化と板幅変化からr値の定義にしたがって算出すればよい。
【0029】
r値の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができるが、製造コストの著しい増加を避けるためには、2.5以下とすることが好ましい。
【0030】
鋼板を構成するフェライト粒の平均結晶粒径は、10μm以上である。これより小さい結晶粒経では良好なr値が得られない。また、これが60μm以上となると、成形時に肌荒れ等の問題になる場合があるため、60μm未満であることが望ましい。結晶粒径は板面と垂直で圧延方向と平行な切断面(L断面)の板厚3/8〜5/8の範囲内について点算法などによって測定すればよい。
【0031】
なお、測定誤差を低減するためには、結晶粒が100個以上存在する組織を10視野以上測定することが好ましい。エッチングはナイタールが好ましい。結晶粒とはフェライト粒のことであり、平均結晶粒径とは、上記のように測定した結晶粒径の全データの算術平均(単純平均)とする。
【0032】
さらに、フェライト粒のアスペクト比の平均は、0.75以上1.5未満である。本発明における鋼板は、従来のAlNを活用した鋼板に比べて等軸的であることが特徴である。この範囲外であると良好なr値が得られない。アスペクト比とはJISG0552の方法によって測定される展伸度と同じである。
【0033】
すなわち、本発明の場合、板面と垂直で圧延方向と平行な切断面(L断面)における板厚3/8〜5/8の範囲内の圧延方向に垂直な一定長さの線分によって切断される結晶粒の数で、圧延方向に平行な上記と同じ長さの線分によって切断される結晶粒の数を除したもので与えられる。アスペクト比の平均値とは上記のように測定したアスペクト比の全データの算術平均(単純平均)と定義する。
【0034】
本発明の鋼板の引張試験で評価される降伏比(0.2%耐力/引張強さ)は通常は0.65以下であるが、スキンパス率を高めたり、焼鈍温度を下げると、0.65超になる場合がある。形状凍結性の観点からは0.65以下であることが好ましい。一方、降伏比は、現状の設備を用いて製造できる下限は0.40程度であり、0.40未満とすることが困難であるため、0.40以上とすることが好ましい。
【0035】
Zr、Ce、Mgは脱酸元素として有効である。一方、過剰の添加は酸化物、硫化物や窒化物等の多量の晶出や析出を招き、清浄度を劣化させ、延性を低下させてしまう上、メッキ性を損なう。したがって、必要に応じて、これらの1種又は2種以上の合計を、質量%で0.0001〜0.5%とする。
【0036】
Ti、Nb、Vも必要に応じて添加する。これらは、鋼材を高強度化したり加工性を向上することができるので、これらの1種又は2種以上を、合計で下記(1)式を満足するように添加する。下記(1)式を満足しない場合には、十分なr値が得られない。
【0037】
各元素を単独で添加する場合、上限は、下記(1)式より、Tiは0.030質量%、Nbは0.059質量%、Vは0.032質量%とすることが好ましい。複合で添加した場合には、下記(1)式を満足する範囲で添加する必要がある。
【0038】
N−14*(Ti/48+Nb/93+V/51)≧0.0010%…(1)
Sn、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moは強化元素であり、必要に応じて、これらの1種又は2種以上を、合計で0.001質量%以上添加する。過剰の添加は、コストアップや延性の低下を招くことから、上限を2.5質量%とした。
【0039】
Ca:介在物制御のほか脱酸に有効な元素で、適量の添加は熱間加工性を向上させるが、過剰の添加は逆に熱間脆化を助長させるため、必要に応じて、質量%で、0.0001〜0.01%の範囲で添加する。
【0040】
また、不可避的不純物として、O、Zn、Pb、As、Sbなどを、それぞれ、0.02質量%以下の範囲で含んでも、本発明の効果を失するものではない。
【0041】
さらに、製造にあたっては、高炉、転炉、電炉等による溶製に続き各種の2次製錬を行いインゴット鋳造や連続鋳造を行い、連続鋳造の場合には室温付近まで冷却することなく熱間圧延するCC−DRなどの製造方法を組み合わせて製造してもかまわない。
【0042】
鋳造インゴットや鋳造スラブを再加熱して熱間圧延を行っても良いのは言うまでもない。熱間圧延の加熱温度は特に限定するものではないが、1100℃以上とすることが好ましい。
【0043】
熱延の仕上げ温度は870℃以上で行う。熱延仕上げ温度が870℃を下回ると、本発明において最も重要な析出物であるBNが熱延中に析出するばかりか、高温で変態した粗大なフェライト粒、さらには、それが加工され再結晶や粒成長により粗大化したフェライトと、比較的低温域で変態した微細フェライト粒とが混在し、不均一な組織となる。
【0044】
熱延仕上げ温度の上限は特に設けないが、熱延組織を均一にするためには970℃以下とすることが好ましい。
【0045】
熱延仕上げ後の冷却は、550℃までの平均冷却速度を30℃/s以上とする。熱延板における炭化物を可能な限り微細に分散させ、かつ、組織を均一にし、さらに、本発明の最も重要な要件であるB及びNを固溶状態で存在させるためである。このことにより、冷延焼鈍後のr値が向上する。
【0046】
上記の熱延冷却条件は、この観点から決定される。冷却速度が30℃/s未満となると、結晶粒径が不均一になるばかりでなく、炭化物が粗大化し、BNが析出してしまう。上限は特に設けないが、あまり大きいと極度に硬質となる可能性があるので、100℃/s以下とすることが好ましい。
【0047】
巻き取り温度は550℃以下とする。巻き取り温度が550℃超となると後述するように最適な組織が得られにくく、r値が低下するためである。熱間圧延の1パス以上について潤滑を施しても良い。また、粗圧延バーを互いに接合し、連続的に仕上げ熱延を行っても良い。粗圧延バーは一度巻き取って再度巻き戻してから仕上げ熱延に供してもかまわない。
【0048】
巻き取り温度の下限は特に設けないが、熱延板中の固溶Cを低減して、良好なr値を得るためには、100℃以上とすることが好ましい。
【0049】
熱延板の組織として最も好ましいのは、97%以上のベイナイトによって構成される組織であり、下部ベイナイト組織であればさらに好ましい。ベイナイト単相であれば最良であることは言うまでもない。マルテンサイト単相組織でも良いが、硬質すぎて冷延が困難となる。
【0050】
フェライト単相又はフェライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトのうちの2種類以上からなる複合組織を有する場合でも、従来を超えるr値は得られるが、最適とは言えない。
【0051】
熱間圧延後は酸洗することが望ましい。熱延後の冷間圧延の圧下率は高すぎても低すぎても良好な深絞り性を得るために好ましくないので、35〜85%未満とする。35〜75%がより好ましい範囲である。
【0052】
焼鈍は箱焼鈍が基本であるが、下記の要件を満たせばこの限りではない。良好なr値を得るためには、加熱速度を4〜200℃/hrとする必要がある。本発明の特徴として、このような広い加熱速度範囲で高いr値が得られる。この原因については、現在鋭意研究中であるが、焼鈍の加熱過程でBNが析出し、再結晶集合組織を制御するためと考えている。
【0053】
最高到達温度はr値確保の観点から600〜850℃とすることが望ましい。600℃未満では、再結晶が完了せず加工性が劣化する。一方、850℃超ではα+γ域のγ分率の高い側に入るため、加工性が劣化する場合がある。
【0054】
なお、最高到達温度での保持時間は特に指定するものではないが、(最高到達温度−20)℃以上での保持時間が2hr以上であることが、r値向上の観点から好ましい。
【0055】
冷却速度は固溶Cを十分に低減する観点から決定される。すなわち、5〜100℃/hrの範囲とする。
【0056】
焼鈍後のスキンパスは形状強制や強度調整、さらには常温非時効性を確保する観点から必要に応じて行う。0.5〜5.0%が好ましい圧下率である。
【0057】
【実施例】
(実施例)
表1に示す成分の各鋼を溶製して1250℃に加熱後、表1に示す仕上げ温度で熱間圧延して巻き取った。さらに、表2に示す圧下率で冷延した後、焼鈍を行ない、6時間保持後、15℃/hrで室温まで冷却した。さらに、1.0%のスキンパスを施した。
【0058】
得られた鋼板の加工性をJIS5号片を用いた引張試験により評価した。ここでr値は15%引張変形後の板幅変化を測定することによって求めた。
【0059】
表2より明らかなとおり、本発明例では、いずれも良好なr値を有するのに対して、本発明外の例では特性が劣っていた。
【0060】
【表1】
Figure 0004171281
【0061】
【表2】
Figure 0004171281
【0062】
【発明の効果】
本発明は、加工性に優れた高強度鋼板とその製造方法を提供するものであり、地球環境保全などに貢献するものである。

Claims (9)

  1. 質量%で、
    C :0.025超〜0.25%
    Si:0.4〜2.5%
    Mn:0.01〜3.0%
    P :0.001〜0.06%
    S :0.05%以下
    N :0.001〜0.010%
    Al:0.008%未満
    B :0.0005〜0.010%
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織がフェライト単相であり、平均r値が1.2以上であることを特徴とする加工性に優れた鋼板。
  2. フェライト粒の平均結晶粒径が10μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の加工性に優れた鋼板。
  3. フェライト粒のアスペクト比の平均値が0.75以上1.5未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工性に優れた鋼板。
  4. 降伏比(=0.2%耐力/引張強さ)が0.40〜0.65であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  5. Zr、Ce、Mgの1種又は2種以上を合計で0.0001〜0.5質量%含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  6. Ti、Nb、Vの1種又は2種以上を合計で下記(1)式を満足するように含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
    N−14*(Ti/48+Nb/93+V/51)≧0.0010%…(1)
  7. Sn、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moの1種又は2種以上を合計で0.001〜2.5質量%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加工性に優れた鋼板。
  8. Caを0.0001〜0.01質量%含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加工性の優れた鋼板。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の加工性に優れた鋼板を製造する方法であって、請求項1または請求項5〜8のいずれか1項に記載の化学成分を有する鋼を870℃以上で熱間圧延を完了し、熱延仕上げ温度から550℃までを平均冷却速度30℃/s以上で冷却し、550℃以下の温度で巻き取り、その後、圧下率35%以上85%未満の冷間圧延を施し、次いで、平均加熱速度4〜200℃/時間で加熱し、最高到達温度を600〜850℃とする焼鈍を行い、5〜100℃/時間の速度で冷却することを特徴する加工性に優れた鋼板の製造方法。
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