JP3742197B2 - 可変容量回路およびこの回路を用いた水晶発振回路 - Google Patents

可変容量回路およびこの回路を用いた水晶発振回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、間接補償方式の温度補償型水晶発振器や、電圧制御型水晶発振器などに搭載される可変容量回路の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可変容量回路は、すくなくとも1つの可変容量素子を使用して構成され、従来技術の構成の1つの例を図6に示す。
【0003】
図6に示すように、DCカットコンデンサの役目を果たす固定容量1と、可変容量素子21とを直列に接続し、可変容量素子21の他端子をグランドに接続する。
【0004】
そして、固定容量1と可変容量素子21との接続点に入力抵抗7を接続する。制御信号は、この入力抵抗7を介して印加される。
【0005】
入力抵抗7は交流信号を遮断する役目を果たすものであり、もし制御信号を発生する回路の出力インピーダンスが充分高ければ、入力抵抗7を省略する場合もある。
【0006】
また、可変容量素子21の接続先は、高電位側の電源(Vcc)の場合もある。
【0007】
図6に示すような可変容量回路を、たとえば水晶発振器に接続すれば電圧可変型水晶発振器となり、さらにその制御信号を温度補償信号とするならば、間接補償方式の温度補償型水晶発振器となる。
【0008】
ところで可変容量素子21は、可変容量ダイオードやMOS型コンデンサなどが体表的なものである。
【0009】
可変容量ダイオードやMOS型コンデンサは、いずれも半導体の空乏層幅が電圧によって変化することを利用しており、容量変化率を大きくするために、その製造段階でいくつかの工夫をしている。
【0010】
可変容量ダイオードはpn接合ダイオードの一種であり、空乏層が伸びる側すなわち低濃度側の不純物濃度分布に傾斜を設けたり、薄くするなどの工夫がみられる。
【0011】
また、MOS型コンデンサの場合は、半導体基板の不純物濃度を薄くしたり、ゲート酸化膜の膜厚を薄くするなどの工夫がみられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、半導体の不純物濃度を薄くすることには限度があるため、容量の最小値はあまり小さくはできない上に、不純物濃度によって最小容量値を小さくしようとすると、使用電圧範囲での最大容量値も小さくなってしまうという問題点がある。
【0013】
またさらにMOS型コンデンサの場合は、ゲート酸化膜の膜厚を薄くして物理的な最大容量値を大きくしても、使用電圧範囲での最大容量値はあまり大きくはならないという問題点がある。
【0014】
つまり従来技術のように、可変容量素子の製造段階での工夫による方法では、使用電圧範囲での容量変化率を大きくできないという課題がある。
【0015】
〔発明の目的〕
本発明の目的は、使用電圧範囲での容量変化率が大きい可変容量回路を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明による可変容量回路の構成は、下記の通りとする。
【0017】
本発明における可変容量回路の請求項1の構成は、第1の固定容量の一端第1のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、第2の固定容量の一端第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量の一端が第2のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、第2のMOS型コンデンサの対抗電極が第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、そして、第1の固定容量と第3の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、第1のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第1の制御信号入力端子を設け第1のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第2の制御信号入力端子を設け、第2のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第3の制御信号入力端子を設けたことを特徴とする。
【0019】
本発明における可変容量回路の請求項2の構成は、第1の固定容量の一端が第1のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、第2の固定容量の一端が第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量の一端が第2のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、第2のMOS型コンデンサのゲート電極が第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、そして、第1の固定容量と第3の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、第1のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第1の制御信号入力端子を設け、第1のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第2の制御信号入力端子を設け、第2のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第3の制御信号入力端子を設けたことを特徴とする。
【0020】
発明における可変容量回路の請求項3の構成は、第1の固定容量と第2の固定容量との間に、直列接続した複数のMOS型コンデンサを接続し、第1の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、MOS型コンデンサの両端電極に容量を制御する信号を入力するための制御信号入力端子を設けたことを特徴とする。
【0021】
発明における可変容量回路の請求項4の構成は、請求項1から請求項3において、前記制御信号入力端子に別個の制御信号を入力することを特徴とする。
【0022】
また本発明における可変容量回路の請求項5の構成は、請求項1から請求項3において、上記入力制御信号は、少なくとも温度補償制御用信号を含むことを特徴とする。
【0023】
あるいはまた本発明における可変容量回路の請求項6の構成は、請求項1から請求項3において、上記入力制御信号は、少なくとも周波数変更用信号を含むことを特徴とする。
【0024】
あるいはまた本発明における可変容量回路の請求項7の構成は、請求項1から請求項3において、上記入力制御信号は、少なくとも基本周波数設定用信号を含むことを特徴とする。
【0025】
あるいはまた本発明における可変容量回路の請求項8の構成は、請求項1から請求項7において、前記制御信号入力端子と前記電極の間に入力抵抗を備えたことを特徴とする。
【0026】
発明における請求項9の構成は、前記請求項1から請求項8に記載した可変容量回路を負荷容量として用いた水晶発振回路であることを特徴とする。
【0027】
なお、本発明においては、MOS型コンデンサのゲート電極はゲート絶縁膜上の電極を示し、対抗電極は半導体基板側の電極を示すものとする。
【0028】
〔作用〕
本発明は、可変容量素子はMOS型コンデンサとし、その使用方法の工夫で容量変化率の拡大を実現するものである。
【0029】
従来技術の可変容量回路においては、可変容量素子を電源あるいはグランドに接続するため、可変容量素子が有する物理的な容量値の可変範囲のうちの一部しか使用しない構成になっている。
【0030】
これに対して本発明の可変容量回路では、MOS型コンデンサの接続先を電源電圧内の中間電位としており、使用電圧範囲を電源電圧範囲外にまで実質的にずらすことで、容量変化率の大きい部分を有効に使用するようにしている。
【0031】
さらにそれのみならず、本発明の可変容量回路においては、可変容量素子の両端子に信号を印加することにより、2つの信号の合成を容易に実現できるという効果もある。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を使用して本発明の可変容量回路における最適な実施形態を説明する。
まずはじめに本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【0033】
〔第1の実施の形態の説明:図1、図2〕
図1に示すように、第1の固定容量1がMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容量5がMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、第2の固定容量5の他端子がグランドに接続する。
【0034】
そして、第1の入力抵抗7がMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗9がMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続する。
【0035】
第1の固定容量1の他端子は、たとえば水晶発振回路などに接続する。
【0036】
第1の入力抵抗7および第2の入力抵抗9は、直流信号を通し交流信号を遮断する役目を果たすものであり、もし制御信号を発生する回路の出力インピーダンスが充分に高ければ、これらの入力抵抗を介さずに、直接制御信号を印加して差し支えない。
【0037】
第1の入力抵抗7および第2の入力抵抗9を介してそれぞれ印加される第1の制御信号Aおよび第2の制御信号Bは、MOS型コンデンサ3の容量値が電源電圧変動の影響を受けないようにするため、同一の電位を基準として発生する信号とする。たとえばどちらもグランドを基準とするなどである。
【0038】
さて、図1に示す第1の実施の形態の有効性は、MOS型コンデンサ3の電気特性を理解することにより明らかとなる。
【0039】
そこで、まずはじめにMOS型コンデンサ3の電気特性について説明する。
図2は、MOS型コンデンサの電気特性の1つの例である。
【0040】
〔MOS型コンデンサの説明:図2〕
図2に示す電気特性は、p形半導体基板とp形ゲート電極とを有するMOS型コンデンサの特性例であり、半導体基板を基準とするゲート電極の電圧と、容量値との関係を表すものである。この電気特性は、一般にC−Vカーブと呼ばれている。
【0041】
図2には2本のC−Vカーブを示しており、それぞれ高濃度のp形半導体基板でゲート絶縁膜が厚い場合のC−Vカーブ17と、低濃度のp形半導体基板でゲート絶縁膜が薄い場合のC−Vカーブ19とを表している。
【0042】
図2から明らかなように、物理的な容量変化率を大きくするためには、C−Vカーブ17の条件ではなく、C−Vカーブ19の条件でMOS型コンデンサを形成する必要がある。
【0043】
しかしながら、図2に示すように、C−Vカーブ19はC−Vカーブ17に比べて左方向に移動している。
【0044】
このC−Vカーブの移動は、MOSトランジスタのスレショールド電圧の移動と同じ現象であり、ゲート絶縁膜を薄くしたり、半導体基板の不純物濃度を薄くしたりすれば、左方向への移動は避けられない。
【0045】
そして、従来技術のように半導体基板を電源やグランドに接続するならば、昇圧回路などを使用しない限り、C−Vカーブのうちゲート電圧がプラス側かマイナス側かのどちらかしか使用できない。
【0046】
したがって、たとえ物理的な容量変化率が大きくても、C−Vカーブ19のような特性のMOS型コンデンサでは、実際の使用電圧範囲での容量変化率が小さくなってしまう。
【0047】
物理的な容量変化率が大きいままで、C−Vカーブを右方向に移動させるためには、ゲート電極材料を、p形よりももっとp形の傾向が強い物質、すなわち仕事関数が大きい物質に変更する必要がある。
【0048】
しかし、半導体集積回路の電気特性に悪影響を与えることなく、そのような条件を満たす適当な物質は、今のところ見つかっていない。
【0049】
そこで、MOS型コンデンサの電気特性を改良するのではなく、その使用方法を工夫することによって、使用電圧範囲での容量変化率を大きくしなければならない。
【0050】
そのような工夫の1つが、図1に示す本発明の第1の実施の形態である。
【0051】
図1に示すように、MOS型コンデンサ3の容量値を決める第1の制御信号Aおよび第2の制御信号Bは、それぞれ第1の固定容量1および第2の固定容量5によって、周囲から直流的に遮断されているから、電源電圧範囲内で任意の電位をとることができる。
【0052】
そこでたとえば、第2の制御信号Bを電源電圧の半分程度にしておき、第1の制御信号Aをグランドレベルから電源電圧まで変化させるならば、図2に示すC−Vカーブを、ゲート電圧がマイナスの領域かラプラスの領域まで使用することに相当する。
【0053】
したがって、C−Vカーブ19のような特性のMOS型コンデンサならば、容量変化が最も大きい範囲を使用できることになり、従来の構成に比べて、容量変化率は大幅に向上する。
【0054】
さらに、本発明の第1の実施の形態では、容量変化率の拡大だけではなく、第1の制御信号Aと第2の制御信号Bとの信号合成という効果もある。
【0055】
すなわち、MOS型コンデンサ3の容量値は、第1の制御信号Aによって制御されると共に、第2の制御信号Bによっても制御されるから、一方の制御信号を反転して他方の制御信号と合成し、この合成信号でMOS型コンデンサ3を制御することと等価である。
【0056】
以上の説明で明らかなように、本発明の第1の実施の形態では、2つの固定容量とMOS型コンデンサとを直列接続し、MOS型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に制御信号を印加することにより、物理的な最大容量変化のほぼすべてを利用できるため、使用電圧範囲での容量変化率を大幅に拡大することができ、さらに信号合成の効果もある。
【0057】
つぎに、本発明の第2の実施の形態を説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【0058】
〔第2の実施の形態の説明:図3〕
図3の回路図に示すように、第1の固定容量1が第1のMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容量5が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、第2の固定容量5の他端子がグランドに接続する。
【0059】
また、第3の固定容量11が第2のMOS型コンデンサ13のゲート電極に接続し、第2のMOS型コンデンサ13の対抗電極が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続する。
【0060】
そして、第1の入力抵抗7が第1のMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗9が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、第3の入力抵抗15が第2のMOS型コンデンサ13のゲート電極に接続する。
【0061】
ただし、これらの入力抵抗は、制御信号発生回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略して差し支えない。
【0062】
第1の実施の形態で説明したように、MOS型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に制御信号を印加することにより、物理的な最大容量変化のほぼすべてを利用できるから、図3に示す構成により、第1のMOS型コンデンサ3および第2のMOS型コンデンサ13のいずれも、使用電圧範囲で容量変化率を大きくすることができる。
【0063】
しかもそれぞれ独立に容量値を制御できるから、たとえば第1の固定容量を水晶振動子の一方の端子に接続し、第3の固定容量を水晶振動子の他方の端子に接続して水晶発振回路を構成すれば、補償温度範囲が広い温度補償型水晶発振器などを容易に構成することができる。
【0064】
また、同様の接続で、第1の入力抵抗7を介して印加する制御信号Aと、第3の入力抵抗15を介して印加する制御信号Dとを同一の信号とすれば、周波数可変幅が広い電圧制御型水晶発振器を構成することができる。
【0065】
なおこのように、第1の入力抵抗7を介して印加する制御信号Aと、第3の入力抵抗15を介して印加する制御信号Dとを同一の信号とする場合には、第1の入力抵抗7あるいは第3の入力抵抗15のいずれか一方は、省略することができない。
【0066】
つぎに、本発明の第3の実施の形態を説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【0067】
〔第3の実施の形態の説明:図4〕
図4の回路図に示すように、第1の固定容量1が第1のMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極が第2のMOS型コンデンサ13の対抗電極に接続し、第2の固定容量5が第2のMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容量5の他端子がグランドに接続する。
【0068】
そして、第1の入力抵抗7が第1のMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗9が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、第3の入力抵抗15が第2のMOS型コンデンサ13のゲート電極に接続する。
【0069】
ただし、これらの入力抵抗は、制御信号発生回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略して差し支えない。
【0070】
図4に示す第3の実施の形態は、容量変化率の拡大もさることながら、信号の合成を重視する構成である。
【0071】
したがって、たとえば温度補償信号と外部周波数制御信号とfゼロ調整信号とによって周波数を制御する温度補償型水晶発振器のように、周波数を制御する信号の数が多い水晶発振器などへの適用が最適である。
【0072】
つぎに、本発明の第4の実施の形態を説明する。図5は、本発明の第4の実施の形態における可変容量回路の構成を示すブロック回路図である。
【0073】
〔第4の実施の形態の説明:図5〕
図5の回路図に示すように、固定容量1がMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続し、MOS型コンデンサ3の対抗電極が、電源電圧範囲内のある一定電圧を出力する定電圧発生回路23に接続する。
【0074】
そして、入力抵抗7がMOS型コンデンサ3のゲート電極に接続する。
【0075】
ただし、この入力抵抗7は、制御信号発生回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略して差し支えない。
【0076】
図5に示す第4の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態を少し変形したものであり、MOS型コンデンサ3の対抗電極に第2の制御信号を印加する代わりに、定電圧発生回路23によって一定電圧を供給する構成となっている。
【0077】
この第4の実施の形態では、信号合成という効果はないが、使用電圧範囲で容量変化率を拡大するという目的は達成できる。
【0078】
ここでただし、定電圧発生回路23は一定電圧を供給するのみでなく、交流信号も通す必要があるから、その出力インピーダンスは充分低く設定しなければならない。
【0079】
以上のように実施の形態に基づき本発明を具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0080】
たとえば、図1に示す第1の実施の形態、あるいは図3に示す第2の実施の形態あるいは図4に示す第3の実施の形態において、いずれも第2の固定容量の接続先をグランドとしているが、接続先の電位に制限はないから、高電位側の電源(Vcc)でもよい。
【0081】
また、図3に示す第2の実施の形態あるいは図4に示す第3の実施の形態において、第1のMOS型コンデンサ3と第2のMOS型コンデンサ13との対抗電極同士を接続しているが、別チップで構成するなどの方法により半導体基板を分離するならば、第2のMOS型コンデンサ13のゲート電極を第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続してもよい。
【0082】
なお、本発明の可変容量回路は、可変容量素子としてMOS型コンデンサを使用しているが、直流電流が流れないという条件を満足するならば、どのような可変容量素子でもよい。
【0083】
可変容量ダイオードの場合は、順方向のとき直流電流が流れるため、2つの制御信号の相互関係に制約を設けなければならず、使用不可能ではないが、本発明にとって好適な可変容量素子とはいえない。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明の可変容量回路においては、MOS型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に、電源電圧とは異なる信号あるいは電位を印加することにより、MOS型コンデンサが有する物理的な最大容量変化のほぼすべてを利用できるため、使用電圧範囲での容量変化率が大きい可変容量回路を提供することができる。
【0085】
また本発明の可変容量回路においては、MOS型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に信号を印加することにより、信号合成という効果もある。
【0086】
したがって、温度補償型水晶発振器に適用すれば温度補償範囲を拡大することができ、また電圧制御型水晶発振器に適用すれば周波数可変幅を拡大することができ、その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明において可変容量素子として使用するMOS型コンデンサのC−Vカーブを示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【図6】従来技術における可変容量回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第1の固定容量
3 MOS型コンデンサ
5 第2の固定容量
7 第1の入力抵抗
9 第2の入力抵抗

Claims (9)

  1. 第1の固定容量の一端第1のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し
    第2の固定容量の一端第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、
    第3の固定容量の一端が第2のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、
    第2のMOS型コンデンサの対抗電極が第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、
    そして、第1の固定容量と第3の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、
    第1のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第1の制御信号入力端子を設け
    第1のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第2の制御信号入力端子を設け、
    第2のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第3の制御信号入力端子を設けたことを特徴とする可変容量回路。
  2. 第1の固定容量の一端が第1のMOS型コンデンサのゲート電極接続し、
    第2の固定容量の一端が第1のMOS型コンデンサの対抗電極接続し、
    第3の固定容量の一端が第2のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、
    第2のMOS型コンデンサのゲート電極が第1のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、
    そして、第1の固定容量と第3の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、
    第1のMOS型コンデンサのゲート電極に容量を制御する信号を入力するための第1の制御信号入力端子を設け、
    第1のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第2の制
    御信号入力端子を設け、
    第2のMOS型コンデンサの対抗電極に容量を制御する信号を入力するための第3の制御信号入力端子を設けたことを特徴とする可変容量回路。
  3. 第1の固定容量と第2の固定容量との間に、直列接続した複数のMOS型コンデンサ接続し、
    第1の固定容量の他端を発振回路に、第2の固定容量の他端を電源に各々接続し、
    各MOS型コンデンサの両端電極に容量を制御する信号を入力するための制御信号入力端子を設けたことを特徴とする可変容量回路。
  4. 前記制御信号入力端子に別個の制御信号を入力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の可変容量回路。
  5. 上記入力制御信号は、少なくとも温度補償制御用信号を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の可変容量回路。
  6. 上記入力制御信号は、少なくとも周波数変更用信号を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の可変容量回路。
  7. 上記入力制御信号は、少なくとも基本周波数設定用信号を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の可変容量回路。
  8. 前記制御信号入力端子と前記電極の間に入力抵抗を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1に記載の可変容量回路。
  9. 前記請求項1から請求項8に記載した可変容量回路を負荷容量として用いたことを特徴とする水晶発振回路。
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