JPH1117114A - 可変容量回路 - Google Patents

可変容量回路

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JPH1117114A
JPH1117114A JP16841597A JP16841597A JPH1117114A JP H1117114 A JPH1117114 A JP H1117114A JP 16841597 A JP16841597 A JP 16841597A JP 16841597 A JP16841597 A JP 16841597A JP H1117114 A JPH1117114 A JP H1117114A
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保宏 桜井
Atsushi Nobuoka
淳 信岡
Hiroyuki Miyama
博行 深山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の可変容量回路は、可変容量素子の物理
的な容量変化の一部しか使用しないため、使用電圧範囲
での容量変化率が小さい。 【解決手段】 第1の固定容量1とMOS型コンデンサ
3と第2の固定容量5とを直列に接続し、MOS型コン
デンサ3のゲート電極と対抗電極との両方で容量値を制
御することにより、MOS型コンデンサ3の物理的な最
大容量変化のほとんどすべてを活用可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間接補償方式の温
度補償型水晶発振器や、電圧制御型水晶発振器などに搭
載される可変容量回路の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可変容量回路は、すくなくとも1つの可
変容量素子を使用して構成され、従来技術の構成の1つ
の例を図6に示す。
【0003】図6に示すように、DCカットコンデンサ
の役目を果たす固定容量1と、可変容量素子21とを直
列に接続し、可変容量素子21の他端子をグランドに接
続する。
【0004】そして、固定容量1と可変容量素子21と
の接続点に入力抵抗7を接続する。制御信号は、この入
力抵抗7を介して印加される。
【0005】入力抵抗7は交流信号を遮断する役目を果
たすものであり、もし制御信号を発生する回路の出力イ
ンピーダンスが充分高ければ、入力抵抗7を省略する場
合もある。
【0006】また、可変容量素子21の接続先は、高電
位側の電源(Vcc)の場合もある。
【0007】図6に示すような可変容量回路を、たとえ
ば水晶発振器に接続すれば電圧可変型水晶発振器とな
り、さらにその制御信号を温度補償信号とするならば、
間接補償方式の温度補償型水晶発振器となる。
【0008】ところで可変容量素子21は、可変容量ダ
イオードやMOS型コンデンサなどが体表的なものであ
る。
【0009】可変容量ダイオードやMOS型コンデンサ
は、いずれも半導体の空乏層幅が電圧によって変化する
ことを利用しており、容量変化率を大きくするために、
その製造段階でいくつかの工夫をしている。
【0010】可変容量ダイオードはpn接合ダイオード
の一種であり、空乏層が伸びる側すなわち低濃度側の不
純物濃度分布に傾斜を設けたり、薄くするなどの工夫が
みられる。
【0011】また、MOS型コンデンサの場合は、半導
体基板の不純物濃度を薄くしたり、ゲート酸化膜の膜厚
を薄くするなどの工夫がみられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
の不純物濃度を薄くすることには限度があるため、容量
の最小値はあまり小さくはできない上に、不純物濃度に
よって最小容量値を小さくしようとすると、使用電圧範
囲での最大容量値も小さくなってしまうという問題点が
ある。
【0013】またさらにMOS型コンデンサの場合は、
ゲート酸化膜の膜厚を薄くして物理的な最大容量値を大
きくしても、使用電圧範囲での最大容量値はあまり大き
くはならないという問題点がある。
【0014】つまり従来技術のように、可変容量素子の
製造段階での工夫による方法では、使用電圧範囲での容
量変化率を大きくできないという課題がある。
【0015】〔発明の目的〕本発明の目的は、使用電圧
範囲での容量変化率が大きい可変容量回路を提供するこ
とである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明による可変容量回路の構成は、下記の通りと
する。
【0017】すなわち本発明による可変容量回路の構成
は、第1の固定容量がMOS型コンデンサのゲート電極
に接続し、第2の固定容量がMOS型コンデンサの対抗
電極に接続し、MOS型コンデンサのゲート電極を第1
の制御信号入力とし、MOS型コンデンサの対抗電極を
第2の制御信号入力とすることを特徴とする。
【0018】あるいはまた本発明による可変容量回路の
構成は、MOS型コンデンサのゲート電極に第1の固定
容量と第1の入力抵抗とが接続し、MOS型コンデンサ
の対抗電極に第2の固定容量と第2の入力抵抗とが接続
し、第1の入力抵抗を第1の制御信号入力とし、第2の
入力抵抗を第2の制御信号入力とすることを特徴とす
る。
【0019】あるいはまた本発明の可変容量回路の構成
は、第1の固定容量が第1のMOS型コンデンサのゲー
ト電極に接続し、第2の固定容量が第1のMOS型コン
デンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量が第2のM
OS型コンデンサのゲート電極に接続し、第2のMOS
型コンデンサの対抗電極が第1のMOS型コンデンサの
対抗電極に接続し、第1のMOS型コンデンサのゲート
電極を第1の制御信号入力とし、第1のMOS型コンデ
ンサの対抗電極を第2の制御信号入力とし、第2のMO
S型コンデンサのゲート電極を第3の制御信号入力とす
ることを特徴とする。
【0020】あるいは本発明における可変容量回路の構
成は、第1のMOS型コンデンサのゲート電極に第1の
固定容量と第1の入力抵抗とが接続し、第1のMOS型
コンデンサの対抗電極に第2の固定容量と第2の入力抵
抗とが接続し、第2のMOS型コンデンサのゲート電極
に第3の固定容量と第3の入力抵抗とが接続し、第2の
MOS型コンデンサの対抗電極が第1のMOS型コンデ
ンサの対抗電極に接続し、第1の入力抵抗を第1の制御
信号入力とし、第2の入力抵抗を第2の制御信号入力と
し、第3の入力抵抗を第3の制御信号入力とすることを
特徴とする。
【0021】あるいはまた本発明における可変容量回路
の構成は、第1の固定容量が第1のMOS型コンデンサ
のゲート電極に接続し、第2の固定容量が第1のMOS
型コンデンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量が第
2のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、第2のM
OS型コンデンサのゲート電極が第1のMOS型コンデ
ンサの対抗電極に接続し、第1のMOS型コンデンサの
ゲート電極を第1の制御信号入力とし、第1のMOS型
コンデンサの対抗電極を第2の制御信号入力とし、第2
のMOS型コンデンサの対抗電極を第3の制御信号入力
とすることを特徴とする。
【0022】あるいは本発明の可変容量回路の構成は、
第1のMOS型コンデンサのゲート電極に第1の固定容
量と第1の入力抵抗とが接続し、第1のMOS型コンデ
ンサの対抗電極に第2の固定容量と第2の入力抵抗とが
接続し、第2のMOS型コンデンサの対抗電極に第3の
固定容量と第3の入力抵抗とが接続し、第2のMOS型
コンデンサのゲート電極が第1のMOS型コンデンサの
対抗電極に接続し、第1の入力抵抗を第1の制御信号入
力とし、第2の入力抵抗を第2の制御信号入力とし、第
3の入力抵抗を第3の制御信号入力とすることを特徴と
する。
【0023】あるいはまた本発明の可変容量回路の構成
は、第1の固定容量と第2の固定容量との間に複数のM
OS型コンデンサの直列接続を接続し、各MOS型コン
デンサの両端子をそれぞれ制御信号入力とすることを特
徴とする。
【0024】あるいはまた本発明の可変容量回路の構成
は、第1の固定容量と第2の固定容量との間に複数のM
OS型コンデンサの直列接続を接続し、各接続点にそれ
ぞれ入力抵抗の一端子を接続し、各入力抵抗の他端子を
それぞれ制御信号入力とすることを特徴とする。
【0025】あるいはまた本発明の可変容量回路の構成
は、固定容量と、MOS型コンデンサと、低電位側の電
源と高電位側の電源との間の電位を出力する定電圧発生
回路とを備え、固定容量がMOS型コンデンサのゲート
電極に接続し、MOS型コンデンサの対抗電極が定電圧
発生回路の出力に接続することを特徴とする。
【0026】あるいはまた本発明の可変容量回路の構成
は、固定容量と、MOS型コンデンサと、入力抵抗と、
低電位側の電源と高電位側の電源との間の電位を出力す
る定電圧発生回路とを備え、固定容量と入力抵抗とがM
OS型コンデンサのゲート電極に接続し、MOS型コン
デンサの対抗電極が定電圧発生回路の出力に接続するこ
とを特徴とする。
【0027】なお、本発明においては、MOS型コンデ
ンサのゲート電極はゲート絶縁膜上の電極を示し、対抗
電極は半導体基板側の電極を示すものとする。
【0028】〔作用〕本発明は、可変容量素子はMOS
型コンデンサとし、その使用方法の工夫で容量変化率の
拡大を実現するものである。
【0029】従来技術の可変容量回路においては、可変
容量素子を電源あるいはグランドに接続するため、可変
容量素子が有する物理的な容量値の可変範囲のうちの一
部しか使用しない構成になっている。
【0030】これに対して本発明の可変容量回路では、
MOS型コンデンサの接続先を電源電圧内の中間電位と
しており、使用電圧範囲を電源電圧範囲外にまで実質的
にずらすことで、容量変化率の大きい部分を有効に使用
するようにしている。
【0031】さらにそれのみならず、本発明の可変容量
回路においては、可変容量素子の両端子に信号を印加す
ることにより、2つの信号の合成を容易に実現できると
いう効果もある。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を使用して本発明の可
変容量回路における最適な実施形態を説明する。まずは
じめに本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、
本発明の第1の実施の形態における可変容量回路の構成
を示す回路図である。
【0033】〔第1の実施の形態の説明:図1、図2〕
図1に示すように、第1の固定容量1がMOS型コンデ
ンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容量5がMO
S型コンデンサ3の対抗電極に接続し、第2の固定容量
5の他端子がグランドに接続する。
【0034】そして、第1の入力抵抗7がMOS型コン
デンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗9がM
OS型コンデンサ3の対抗電極に接続する。
【0035】第1の固定容量1の他端子は、たとえば水
晶発振回路などに接続する。
【0036】第1の入力抵抗7および第2の入力抵抗9
は、直流信号を通し交流信号を遮断する役目を果たすも
のであり、もし制御信号を発生する回路の出力インピー
ダンスが充分に高ければ、これらの入力抵抗を介さず
に、直接制御信号を印加して差し支えない。
【0037】第1の入力抵抗7および第2の入力抵抗9
を介してそれぞれ印加される第1の制御信号Aおよび第
2の制御信号Bは、MOS型コンデンサ3の容量値が電
源電圧変動の影響を受けないようにするため、同一の電
位を基準として発生する信号とする。たとえばどちらも
グランドを基準とするなどである。
【0038】さて、図1に示す第1の実施の形態の有効
性は、MOS型コンデンサ3の電気特性を理解すること
により明らかとなる。
【0039】そこで、まずはじめにMOS型コンデンサ
3の電気特性について説明する。図2は、MOS型コン
デンサの電気特性の1つの例である。
【0040】〔MOS型コンデンサの説明:図2〕図2
に示す電気特性は、p形半導体基板とp形ゲート電極と
を有するMOS型コンデンサの特性例であり、半導体基
板を基準とするゲート電極の電圧と、容量値との関係を
表すものである。この電気特性は、一般にC−Vカーブ
と呼ばれている。
【0041】図2には2本のC−Vカーブを示してお
り、それぞれ高濃度のp形半導体基板でゲート絶縁膜が
厚い場合のC−Vカーブ17と、低濃度のp形半導体基
板でゲート絶縁膜が薄い場合のC−Vカーブ19とを表
している。
【0042】図2から明らかなように、物理的な容量変
化率を大きくするためには、C−Vカーブ17の条件で
はなく、C−Vカーブ19の条件でMOS型コンデンサ
を形成する必要がある。
【0043】しかしながら、図2に示すように、C−V
カーブ19はC−Vカーブ17に比べて左方向に移動し
ている。
【0044】このC−Vカーブの移動は、MOSトラン
ジスタのスレショールド電圧の移動と同じ現象であり、
ゲート絶縁膜を薄くしたり、半導体基板の不純物濃度を
薄くしたりすれば、左方向への移動は避けられない。
【0045】そして、従来技術のように半導体基板を電
源やグランドに接続するならば、昇圧回路などを使用し
ない限り、C−Vカーブのうちゲート電圧がプラス側か
マイナス側かのどちらかしか使用できない。
【0046】したがって、たとえ物理的な容量変化率が
大きくても、C−Vカーブ19のような特性のMOS型
コンデンサでは、実際の使用電圧範囲での容量変化率が
小さくなってしまう。
【0047】物理的な容量変化率が大きいままで、C−
Vカーブを右方向に移動させるためには、ゲート電極材
料を、p形よりももっとp形の傾向が強い物質、すなわ
ち仕事関数が大きい物質に変更する必要がある。
【0048】しかし、半導体集積回路の電気特性に悪影
響を与えることなく、そのような条件を満たす適当な物
質は、今のところ見つかっていない。
【0049】そこで、MOS型コンデンサの電気特性を
改良するのではなく、その使用方法を工夫することによ
って、使用電圧範囲での容量変化率を大きくしなければ
ならない。
【0050】そのような工夫の1つが、図1に示す本発
明の第1の実施の形態である。
【0051】図1に示すように、MOS型コンデンサ3
の容量値を決める第1の制御信号Aおよび第2の制御信
号Bは、それぞれ第1の固定容量1および第2の固定容
量5によって、周囲から直流的に遮断されているから、
電源電圧範囲内で任意の電位をとることができる。
【0052】そこでたとえば、第2の制御信号Bを電源
電圧の半分程度にしておき、第1の制御信号Aをグラン
ドレベルから電源電圧まで変化させるならば、図2に示
すC−Vカーブを、ゲート電圧がマイナスの領域かラプ
ラスの領域まで使用することに相当する。
【0053】したがって、C−Vカーブ19のような特
性のMOS型コンデンサならば、容量変化が最も大きい
範囲を使用できることになり、従来の構成に比べて、容
量変化率は大幅に向上する。
【0054】さらに、本発明の第1の実施の形態では、
容量変化率の拡大だけではなく、第1の制御信号Aと第
2の制御信号Bとの信号合成という効果もある。
【0055】すなわち、MOS型コンデンサ3の容量値
は、第1の制御信号Aによって制御されると共に、第2
の制御信号Bによっても制御されるから、一方の制御信
号を反転して他方の制御信号と合成し、この合成信号で
MOS型コンデンサ3を制御することと等価である。
【0056】以上の説明で明らかなように、本発明の第
1の実施の形態では、2つの固定容量とMOS型コンデ
ンサとを直列接続し、MOS型コンデンサのゲート電極
と対抗電極との両方に制御信号を印加することにより、
物理的な最大容量変化のほぼすべてを利用できるため、
使用電圧範囲での容量変化率を大幅に拡大することがで
き、さらに信号合成の効果もある。
【0057】つぎに、本発明の第2の実施の形態を説明
する。図3は、本発明の第2の実施の形態における可変
容量回路の構成を示す回路図である。
【0058】〔第2の実施の形態の説明:図3〕図3の
回路図に示すように、第1の固定容量1が第1のMOS
型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容量
5が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、
第2の固定容量5の他端子がグランドに接続する。
【0059】また、第3の固定容量11が第2のMOS
型コンデンサ13のゲート電極に接続し、第2のMOS
型コンデンサ13の対抗電極が第1のMOS型コンデン
サ3の対抗電極に接続する。
【0060】そして、第1の入力抵抗7が第1のMOS
型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗
9が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、
第3の入力抵抗15が第2のMOS型コンデンサ13の
ゲート電極に接続する。
【0061】ただし、これらの入力抵抗は、制御信号発
生回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略し
て差し支えない。
【0062】第1の実施の形態で説明したように、MO
S型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に制御
信号を印加することにより、物理的な最大容量変化のほ
ぼすべてを利用できるから、図3に示す構成により、第
1のMOS型コンデンサ3および第2のMOS型コンデ
ンサ13のいずれも、使用電圧範囲で容量変化率を大き
くすることができる。
【0063】しかもそれぞれ独立に容量値を制御できる
から、たとえば第1の固定容量を水晶振動子の一方の端
子に接続し、第3の固定容量を水晶振動子の他方の端子
に接続して水晶発振回路を構成すれば、補償温度範囲が
広い温度補償型水晶発振器などを容易に構成することが
できる。
【0064】また、同様の接続で、第1の入力抵抗7を
介して印加する制御信号Aと、第3の入力抵抗15を介
して印加する制御信号Dとを同一の信号とすれば、周波
数可変幅が広い電圧制御型水晶発振器を構成することが
できる。
【0065】なおこのように、第1の入力抵抗7を介し
て印加する制御信号Aと、第3の入力抵抗15を介して
印加する制御信号Dとを同一の信号とする場合には、第
1の入力抵抗7あるいは第3の入力抵抗15のいずれか
一方は、省略することができない。
【0066】つぎに、本発明の第3の実施の形態を説明
する。図4は、本発明の第3の実施の形態における可変
容量回路の構成を示す回路図である。
【0067】〔第3の実施の形態の説明:図4〕図4の
回路図に示すように、第1の固定容量1が第1のMOS
型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第1のMOS型
コンデンサ3の対抗電極が第2のMOS型コンデンサ1
3の対抗電極に接続し、第2の固定容量5が第2のMO
S型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の固定容
量5の他端子がグランドに接続する。
【0068】そして、第1の入力抵抗7が第1のMOS
型コンデンサ3のゲート電極に接続し、第2の入力抵抗
9が第1のMOS型コンデンサ3の対抗電極に接続し、
第3の入力抵抗15が第2のMOS型コンデンサ13の
ゲート電極に接続する。
【0069】ただし、これらの入力抵抗は、制御信号発
生回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略し
て差し支えない。
【0070】図4に示す第3の実施の形態は、容量変化
率の拡大もさることながら、信号の合成を重視する構成
である。
【0071】したがって、たとえば温度補償信号と外部
周波数制御信号とfゼロ調整信号とによって周波数を制
御する温度補償型水晶発振器のように、周波数を制御す
る信号の数が多い水晶発振器などへの適用が最適であ
る。
【0072】つぎに、本発明の第4の実施の形態を説明
する。図5は、本発明の第4の実施の形態における可変
容量回路の構成を示すブロック回路図である。
【0073】〔第4の実施の形態の説明:図5〕図5の
回路図に示すように、固定容量1がMOS型コンデンサ
3のゲート電極に接続し、MOS型コンデンサ3の対抗
電極が、電源電圧範囲内のある一定電圧を出力する定電
圧発生回路23に接続する。
【0074】そして、入力抵抗7がMOS型コンデンサ
3のゲート電極に接続する。
【0075】ただし、この入力抵抗7は、制御信号発生
回路の出力インピーダンスが充分高い場合は、省略して
差し支えない。
【0076】図5に示す第4の実施の形態は、図1に示
す第1の実施の形態を少し変形したものであり、MOS
型コンデンサ3の対抗電極に第2の制御信号を印加する
代わりに、定電圧発生回路23によって一定電圧を供給
する構成となっている。
【0077】この第4の実施の形態では、信号合成とい
う効果はないが、使用電圧範囲で容量変化率を拡大する
という目的は達成できる。
【0078】ここでただし、定電圧発生回路23は一定
電圧を供給するのみでなく、交流信号も通す必要がある
から、その出力インピーダンスは充分低く設定しなけれ
ばならない。
【0079】以上のように実施の形態に基づき本発明を
具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々
の変更が可能である。
【0080】たとえば、図1に示す第1の実施の形態、
あるいは図3に示す第2の実施の形態あるいは図4に示
す第3の実施の形態において、いずれも第2の固定容量
の接続先をグランドとしているが、接続先の電位に制限
はないから、高電位側の電源(Vcc)でもよい。
【0081】また、図3に示す第2の実施の形態あるい
は図4に示す第3の実施の形態において、第1のMOS
型コンデンサ3と第2のMOS型コンデンサ13との対
抗電極同士を接続しているが、別チップで構成するなど
の方法により半導体基板を分離するならば、第2のMO
S型コンデンサ13のゲート電極を第1のMOS型コン
デンサ3の対抗電極に接続してもよい。
【0082】なお、本発明の可変容量回路は、可変容量
素子としてMOS型コンデンサを使用しているが、直流
電流が流れないという条件を満足するならば、どのよう
な可変容量素子でもよい。
【0083】可変容量ダイオードの場合は、順方向のと
き直流電流が流れるため、2つの制御信号の相互関係に
制約を設けなければならず、使用不可能ではないが、本
発明にとって好適な可変容量素子とはいえない。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明の可変容量回路に
おいては、MOS型コンデンサのゲート電極と対抗電極
との両方に、電源電圧とは異なる信号あるいは電位を印
加することにより、MOS型コンデンサが有する物理的
な最大容量変化のほぼすべてを利用できるため、使用電
圧範囲での容量変化率が大きい可変容量回路を提供する
ことができる。
【0085】また本発明の可変容量回路においては、M
OS型コンデンサのゲート電極と対抗電極との両方に信
号を印加することにより、信号合成という効果もある。
【0086】したがって、温度補償型水晶発振器に適用
すれば温度補償範囲を拡大することができ、また電圧制
御型水晶発振器に適用すれば周波数可変幅を拡大するこ
とができ、その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における可変容量回
路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明において可変容量素子として使用するM
OS型コンデンサのC−Vカーブを示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態における可変容量回
路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における可変容量回
路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における可変容量回
路の構成を示す回路図である。
【図6】従来技術における可変容量回路の構成を示す回
路図である。
【符号の説明】
1 第1の固定容量 3 MOS型コンデンサ 5 第2の固定容量 7 第1の入力抵抗 9 第2の入力抵抗

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の固定容量がMOS型コンデンサの
    ゲート電極に接続し第2の固定容量がMOS型コンデン
    サの対抗電極に接続し、MOS型コンデンサのゲート電
    極を第1の制御信号入力とし、MOS型コンデンサの対
    抗電極を第2の制御信号入力とすることを特徴とする可
    変容量回路。
  2. 【請求項2】 MOS型コンデンサのゲート電極に第1
    の固定容量と第1の入力抵抗とが接続し、MOS型コン
    デンサの対抗電極に第2の固定容量と第2の入力抵抗と
    が接続し、第1の入力抵抗を第1の制御信号入力とし、
    第2の入力抵抗を第2の制御信号入力とすることを特徴
    とする可変容量回路。
  3. 【請求項3】 第1の固定容量が第1のMOS型コンデ
    ンサのゲート電極に接続し、第2の固定容量が第1のM
    OS型コンデンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量
    が第2のMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、第
    2のMOS型コンデンサの対抗電極が第1のMOS型コ
    ンデンサの対抗電極に接続し、第1のMOS型コンデン
    サのゲート電極を第1の制御信号入力とし、第1のMO
    S型コンデンサの対抗電極を第2の制御信号入力とし、
    第2のMOS型コンデンサのゲート電極を第3の制御信
    号入力とすることを特徴とする可変容量回路。
  4. 【請求項4】 第1のMOS型コンデンサのゲート電極
    に第1の固定容量と第1の入力抵抗とが接続し、第1の
    MOS型コンデンサの対抗電極に第2の固定容量と第2
    の入力抵抗とが接続し、第2のMOS型コンデンサのゲ
    ート電極に第3の固定容量と第3の入力抵抗とが接続
    し、第2のMOS型コンデンサの対抗電極が第1のMO
    S型コンデンサの対抗電極に接続し、第1の入力抵抗を
    第1の制御信号入力とし、第2の入力抵抗を第2の制御
    信号入力とし、第3の入力抵抗を第3の制御信号入力と
    することを特徴とする可変容量回路。
  5. 【請求項5】 第1の固定容量が第1のMOS型コンデ
    ンサのゲート電極に接続し、第2の固定容量が第1のM
    OS型コンデンサの対抗電極に接続し、第3の固定容量
    が第2のMOS型コンデンサの対抗電極に接続し、第2
    のMOS型コンデンサのゲート電極が第1のMOS型コ
    ンデンサの対抗電極に接続し、第1のMOS型コンデン
    サのゲート電極を第1の制御信号入力とし、第1のMO
    S型コンデンサの対抗電極を第2の制御信号入力とし、
    第2のMOS型コンデンサの対抗電極を第3の制御信号
    入力とすることを特徴とする可変容量回路。
  6. 【請求項6】 第1のMOS型コンデンサのゲート電極
    に第1の固定容量と第1の入力抵抗とが接続し、第1の
    MOS型コンデンサの対抗電極に第2の固定容量と第2
    の入力抵抗とが接続し、第2のMOS型コンデンサの対
    抗電極に第3の固定容量と第3の入力抵抗とが接続し、
    第2のMOS型コンデンサのゲート電極が第1のMOS
    型コンデンサの対抗電極に接続し、第1の入力抵抗を第
    1の制御信号入力とし、第2の入力抵抗を第2の制御信
    号入力とし、第3の入力抵抗を第3の制御信号入力とす
    ることを特徴とする可変容量回路。
  7. 【請求項7】 第1の固定容量と第2の固定容量との間
    に複数のMOS型コンデンサの直列接続を接続し、各M
    OS型コンデンサの両端子をそれぞれ制御信号入力とす
    ることを特徴とする可変容量回路。
  8. 【請求項8】 第1の固定容量と第2の固定容量との間
    に複数のMOS型コンデンサの直列接続を接続し、各接
    続点にそれぞれ入力抵抗の一端子を接続し、各入力抵抗
    の他端子をそれぞれ制御信号入力とすることを特徴とす
    る可変容量回路。
  9. 【請求項9】 固定容量と、MOS型コンデンサと、低
    電位側の電源と高電位側の電源との間の電位を出力する
    定電圧発生回路とを備え、固定容量がMOS型コンデン
    サのゲート電極に接続し、MOS型コンデンサの対抗電
    極が定電圧発生回路の出力に接続することを特徴とする
    可変容量回路。
  10. 【請求項10】 固定容量と、MOS型コンデンサと、
    入力抵抗と、低電位側の電源と高電位側の電源との間の
    電位を出力する定電圧発生回路とを備え、固定容量と入
    力抵抗とがMOS型コンデンサのゲート電極に接続し、
    MOS型コンデンサの対抗電極が定電圧発生回路の出力
    に接続することを特徴とする可変容量回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014072623A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Seiko Epson Corp 発振回路、電子機器、及び移動体
JP2014072715A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Seiko Epson Corp 発振回路、振動デバイス、電子機器、移動体、振動デバイスの調整方法及び感度調整回路
WO2021205695A1 (ja) * 2020-04-10 2021-10-14 株式会社村田製作所 可変容量素子及びそれを備えた発振器

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