JP3741646B2 - 負圧倍力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキ倍力装置等に用いられる負圧倍力装置の技術分野に属し、特に、低入力域と高入力域とで異なるようにして理想的な入出力特性を発揮する負圧倍力装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、乗用車等の自動車においては、ブレーキ倍力装置に負圧を利用した負圧倍力装置が用いられている。従来の従来の一般的な負圧倍力装置として、図4に示すような負圧倍力装置が知られている。図中、1は負圧倍力装置、2はフロントシェル、3はリヤシェル、4はバルブボディ、5はバルブボディ4に取り付けられたパワーピストン部材6とバルブボディ4および両シェル2,3間に設けられたダイヤフラム7とからなるパワーピストン、8は両シェル2,3内の空間をパワーピストン5で区画されて形成され、常時負圧が導入される定圧室、9は両シェル2,3内の空間をパワーピストン5で区画されて形成され、作動時大気圧が導入される変圧室、10は弁プランジャ、11は図示しないブレーキペダルに連結される入力軸、12は弁体、13はバルブボディ4に形成された環状の第1弁座、14は弁プランジャ10に形成された環状の第2弁座、15は弁体12と第1弁座13とにより構成される真空弁、16は弁体12と第2弁座14とにより構成される大気弁、17は弁体12を常時第1弁座13に着座する方向に付勢する弁ばね、18は大気導入通路、19は真空通路、20はバルブボディ4に対する弁プランジャ10の相対移動を所定量に規制しかつバルブボディ4および弁プランジャ10の各後退限を規定するキー部材、21は間隔部材、22はリアクションディスク、23は出力軸、24はリターンスプリング、25は負圧導入通路である。真空弁15と大気弁16とにより、本発明におけるバルブ機構が構成されている。
【0003】
このように構成された負圧倍力装置1では、定圧室8には負圧導入通路25を通して常時負圧が導入されている。また、負圧倍力装置1の非作動状態では、バルブボディ4、パワーピストン5、弁プランジャ6、入力軸11および出力軸23はともに図4に示す位置にされている。この位置では、真空弁15が開いているとともに、大気弁16が閉じている。すなわち、変圧室9が開いた真空弁15および真空通路19を介して定圧室8と連通され、大気と遮断されている。したがって、変圧室9には負圧が導入され、変圧室9と定圧室8との間には差圧が生じていない。
【0004】
通常の制動を行うためにブレーキペダルが踏み込まれると、入力軸11が前進して弁プランジャ10が前進する。これにより、弁体12が第1弁座13に着座するとともに第2弁座14が弁体12から離座し、真空弁15が閉じるとともに、大気弁16が開く。すなわち、変圧室9が真空室8から遮断されるとともに大気に連通される。したがって、大気が大気導入通路18および開いている大気弁16を通って変圧室9に導入される。その結果、変圧室9と定圧室8との間に差圧が生じてパワーピストン5が前進し、更にバルブボディ4を介して出力軸23が前進して、図示しないマスタシリンダのピストンが前進する。
【0005】
この負圧倍力装置1の極く作動初期では、弁プランジャ10の前進で間隔部材21も前進するが、まだ間隔部材21はリアクションディスク22に当接しない。したがって、出力軸23から反力がリアクションディスク22、間隔部材21、弁プランジャ10および入力軸11を介してブレーキペダルに伝達されない。入力軸11が更に前進すると、パワーピストン5も更に前進し、バルブボディ4および出力軸23を介してマスタシリンダのピストンが更に前進する。そして、弁プランジャ10および間隔部材21も更に前進して、間隔部材21がリアクションディスク22に当接する。これにより、出力軸23から反力がリアクションディスク22、間隔部材21、弁プランジャ10および入力軸11を介してブレーキペダルに伝達されるようになる。すなわち、負圧倍力装置1は入力に対応した出力を発生し、ジャンピング特性が発揮される。
【0006】
そして、負圧倍力装置1の出力がペダル踏力による入力軸11の入力のサーボ比で倍力された所定の出力になると、大気弁16も真空弁15もともに閉じ、中間負荷状態となる。一方、この負圧倍力装置1の出力でマスタシリンダがブレーキ圧を発生し、このブレーキ圧でホイールシリンダがペダル踏力を倍力した比較的大きなブレーキ力を発生し、通常の制動が行われる。
【0007】
負圧倍力装置1の作動で大気弁16および真空弁15がともに閉じている状態から、制動を解除するために、ブレーキペダルを解放すると、入力軸11および弁プランジャ10がともに後退する。これにより、第2弁座14が弁体12を後方に押圧することから、弁体12が第1弁座13から離座し、真空弁15が開く。すなわち、変圧室9が大気から遮断されるとともに真空室8に連通される。したがって、変圧室9の大気が開いている真空弁15および真空通路19を通って定圧室8に排出され、更に定圧室8から負圧導入通路25を通って図示しない真空源へ排出される。その結果、リターンスプリング24のばね力により、バルブボディ4およびパワーピストン5が後退し図4に示す非作動位置に移動する。このバルブボディ4の後退にともない、マスタシリンダのピストンのリターンスプリングのばね力によって出力軸23も後退し、通常制動が解除する。
【0008】
ペダル踏力が大きく、つまり、負圧倍力装置1の入力が大きく、負圧倍力装置1が全負荷領域になると、負圧倍力装置1のサーボ比による倍力動作は行われなく、負圧倍力装置1の出力増加は負圧倍力装置1の入力に比例したものとなる。
【0009】
このような従来の一般的な負圧倍力装置1の入出力特性は、図2(d)に示すようにジャンピング特性が行われた後、出力が入力増加にともなって直線的に増大し、入力が負圧倍力装置1の中間負荷状態の領域にある場合は、ブレーキペダル解放により出力が入力の減少とともに元の経路を通って減少する特性となる。また、入力が負圧倍力装置1の中間負荷状態の領域を超えた全負荷領域にある場合は、ブレーキペダル解放により、出力が全負荷領域の経路を通って減少し、更に中間負荷状態の領域ではこの領域の入力上昇の経路より同じ入力に対して出力が若干大きいヒステリシスをもつ直線経路を通って減少する特性となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の一般的な負圧倍力装置1においては、図2(d)において、例えば街中走行時の通常のブレーキ操作がなされたときは、負圧倍力装置1はA領域の範囲の入出力特性となり、また、パニックブレーキ等のブレーキペダルを通常のブレーキ操作時により強く踏み込む操作がなされたときは、負圧倍力装置1はB領域の範囲の入出力特性となる。
【0011】
そして、近年では、通常のブレーキ操作のA領域ではブレーキ制御性を確保することが求められ、また、ブレーキペダルが通常のブレーキ操作時より強く踏み込まれるB領域では運転者に剛性感(ブレーキペダルの踏み応えといった感触)を認識可能にすることが求められている。
これを具体的に説明すると、A領域でのブレーキ制御性という面では、ブレーキ操作入力を少しでも変動(増減)させた場合、それに応じて負圧倍力装置の出力を速やかに変動(増減)させて、操作入力上昇過程と操作入力減少過程との負圧倍力装置1における入出力特性のヒステリシスを小さくすることが望まれる。
【0012】
一方、パニックブレーキ時等の強いブレーキ操作力のB領域では、最終的にブレーキ弛め操作に伴って出力を速やかに減少させることを踏まえながら、強いブレーキ操作がなされていることを運転者が認識できるように、操作フィーリングとして剛性感を高める必要がある。しかし、この場合、操作入力が多少増大しても出力の変動を抑えるように、負圧倍力装置における入出力のヒステリシスを大きくすることが望まれる。
【0013】
しかしながら、従来の負圧倍力装置1では、図2(d)に示すように領域Aおよび領域Bで同じ入出力特性となっている。つまり、従来の負圧倍力装置1では、「ブレーキ制御性」を優先すれば「剛性感」の不足が生じ、また、「剛性感」を優先すれば「ブレーキ制御性」が悪化することになり、「ブレーキ制御性」の向上と「剛性感」の向上とを両立させることは困難であった。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、低入力域での「ブレーキ制御性」の向上と高入力域での「剛性感」の向上とを両立させることのできる負圧倍力装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の負圧倍力装置は、シェルによって形成される空間内に対して進退自在に配設され、前記シェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディと、このバルブボディに連結されるとともに前記空間内を負圧が導入される定圧室とブレーキ作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに摺動自在に配設された弁プランジャと、この弁プランジャに連結され前記バルブボディ内に進退自在に配設された入力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁、および前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記変圧室と大気との間を連通または遮断する大気弁とからなるバルブ機構とを少なくとも備えている負圧倍力装置において、前記真空弁が、前記入力軸への入力が加えられることに応じて作動方向へ移動する弁体と、前記バルブボディに相対的に移動可能に設けられかつ前記弁体が着離座可能である可動弁座と、前記入力軸への入力が所定値になったとき縮小開始することで前記可動弁座の前記バルブボディに対する相対的移動の開始を制御する制御スプリングとを備えており、前記入力軸に入力が加えられたときから中間負荷領域の間で、サーボ比を変更するサーボ比変更手段が前記バルブ機構に設けられており、前記サーボ比変更手段が、前記可動弁座と前記制御スプリングとを含み、前記入力軸への入力が所定値になったとき前記制御スプリングが縮小開始することで前記可動弁座が前記バルブボディに対して相対的移動を開始することで前記サーボ比を変更することを特徴としている。
【0016】
また、請求項2の発明は、前記真空弁が、更に前記バルブボディに形成されかつ前記弁体が着離座可能である弁座を備えていることを特徴としている。
【0017】
更に、請求項3の発明は、前記サーボ比変更手段が、前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定するか、前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定し、その後再び通常ブレーキ時のサーボ比に設定するか、および前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比に設定するかのいずれか1つで前記サーボ比を設定することを特徴としている。
【0018】
更に、請求項4の発明は、前記可動弁座が前記制御スプリングの付勢力によって非作動位置の方へ常時付勢されているとともに前記バルブボディに係合可能なストッパを有しており、前記制御スプリングの付勢力で前記ストッパが前記バルブボディに係合することにより、前記可動弁座の非作動位置が規定されていることを特徴としている。
【0019】
更に、請求項5の発明は、前記可動弁座が前記バルブボディに形成された凹所の内周壁に沿って摺動可能に配設されるとともに、前記制御スプリングは前記バルブボディと前記可動弁座との間に縮設されていることを特徴としている。
【0020】
【作用】
このように構成された請求項1ないし5の発明の負圧倍力装置においては、サーボ比変更手段により、入力軸に入力が加えられてときから中間負荷領域の間で、サーボ比が変更可能となる。したがって、サーボ比変更手段により、サーボ比を適宜変更設定することにより、通常ブレーキ作動時等の低入力域での前述のブレーキ制御性が向上可能となり、また、パニックブレーキ作動時等の高入力域での運転者に対するペダルの踏み応え感つまり剛性感が得られるようになる。また、サーボ比変更手段がバルブ機構に設けられることで、サーボ比変更手段によるサーボ比変更が良好にかつより確実に行われるようになる。
また、サーボ比変更手段が、真空弁を構成する可動弁座と、この可動弁座のバルブボディに対する相対的移動の開始を制御する制御スプリングとを含んでいることで、サーボ比変更手段の構造がより簡単になる。
【0021】
特に、請求項2の発明においては、真空弁が、従来の負圧倍力装置と同様に、バルブボディに形成されかつ弁体が着離座可能である弁座を備えているので、従来の負圧倍力装置を用いることができる。
【0022】
また、請求項3の発明においては、サーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定されるか、サーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定し、その後再び通常ブレーキ時のサーボ比に設定するか、およびサーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比に設定するかのいずれか1つでサーボ比を設定するので、低入力域でのブレーキ制御性が向上可能としつつ、パニックブレーキ作動時等の高入力域での運転者に対するペダルの踏み応え感つまり剛性感がより適切に得られるようになる。
【0023】
更に、請求項4の発明においては、制御スプリングの付勢力でストッパがバルブボディに係合することにより可動弁座の非作動位置が規定されるので、可動弁座の非作動位置が容易に制御されて、確実に設定されるようになる。
【0024】
更に、請求項5の発明においては、可動弁座がバルブボディに形成された凹所の内周壁に沿って摺動可能に配設されるとともに、制御スプリングがバルブボディと可動弁座との間に縮設されるので、サーボ比変更手段をバルブ機構に設けても、サーボ比変更手段を含むバルブ機構が簡単な構造となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の一例における真空弁および大気弁の部分を拡大して示す部分拡大断面図である。なお、前述の図4に示す従来の負圧倍力装置と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図1に示すように、この例の負圧倍力装置1は、前述の図4に示す従来の負圧倍力装置1において、筒状部材26がバルブボディ4に形成された凹所内で環状の第1弁座13の内側に位置して、この凹所の内周面にカップシール27により気密にかつ摺動可能に設けられている。この筒状部材26の後端(図において右端)には、弁体12が着座可能な環状の可動弁座28が設けられている。弁体12は入力軸11への入力が加えられることに応じて作動圧を受圧して作動方向へ移動するようになっている。この例の負圧倍力装置1では、可動弁座28と弁体12とにより真空弁15が構成されている。
【0027】
筒状部材26は、バルブボディ4との間に縮設されたサーボ比を変更する制御スプリング29により弁体12の方向に常時付勢されている。また、筒状部材26の前端には係止突起からなるストッパ30が形成されており、図1に示すように負圧倍力装置1の非作動時にはこのストッパ30がバルブボディ4に係合することで、筒状部材26はバルブボディ4に対して後退限とされている。すなわち、制御スプリング29の付勢力でストッパ30がバルブボディ4に係合することで、可動弁座28の非作動位置が規定されている。この可動弁座28の非作動位置では、可動弁座28は第1弁座13より後方に所定量突出している。
【0028】
そして、制御スプリング29のセット荷重は入力軸11の入力が所定値F1になったとき、制御スプリング29が縮小開始する大きさ、つまり、筒状部材26が移動開始する大きさに設定されている。また、筒状部材26が移動して弁体12が第1弁座13に着座する前に、負圧倍力装置1は全負荷領域に到達するように設定されている。更に、筒状部材26の先端がバルブボディ4に当接する前に弁体12が第1弁座13に着座するように設定されている。これらの可動弁座28と制御スプリング29とにより、定圧室8に対する変圧室9の圧力を制御するバルブ機構(真空弁15)に設けられた本発明のサーボ比変更手段が構成されている。
【0029】
更に、この例の負圧倍力装置1では、弁体12を支持する筒状の弁体支持部材31と弁体12との間に、環状の室32が形成されている。この環状の室32は、大気から遮断されているとともに、弁体12に穿設された通孔33により環状の可動弁座28の内周側に空間に常時連通されている。
そして、この室32内に縮設された弁ばね17により、従来と同様に弁体12が前方つまり各弁座の方に向かって常時付勢されている。また、弁体支持部材31は入力軸11との間に縮設されたスプリング34により常時前方(図において左方)へ付勢されている。
【0030】
更に、弁体支持部材31の前端にはゴム等の弾性材からなる流量制御弁35が設けられており、この流量制御弁35は図1に示す非作動状態では弁プランジャ10の後端に当接しているとともに、弁プランジャ10の後端の第2弁座14が弁体12から所定量離間したとき、弁プランジャ10の後端から離間するように設定されている。そして、この流量制御弁35には、大気の流量を所定量に制限するスリット35aが設けられている。
この例の負圧倍力装置1の他の構成は、前述の従来例の負圧倍力装置1と同じである。
【0031】
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、図1に示す非作動状態では、前述の従来例と同様に弁体12が第2弁座14に着座し、かつ、可動弁座28が弁体12から離間している。すなわち、従来例と同様に大気弁が閉じて真空弁が開いていて、変圧室9は大気から遮断されているとともに、定圧室8に連通している。したがって、変圧室9には定圧室8から負圧が導入されていて、変圧室9と定圧室8との間には実質的に差圧が発生しておらず、パワーピストン5が非作動位置にある。
また、室32に負圧が導入されていて、弁体12には差圧が作用していなく、弁体12は弁ばね17のばね力のみの比較的小さい力で第2弁座14に押圧されている。これにより、第2弁座14が保護される。
【0032】
ブレーキペダルが踏み込まれ、入力軸11にペダル踏力に対応した入力が加えられてこの入力軸11が前進すると、弁プランジャ10が前進する。すると、弁体12が可動弁座28に着座し、かつ第2弁座14が弁体12から離間して、真空弁が閉じて大気弁が開く。これにより、変圧室9は定圧室8から遮断され、かつ、大気に連通する。すると、従来例と同様に大気が開いた大気弁を通して大気が変圧室9に導入されるが、このとき、この例の負圧倍力装置1では、流量制御弁35がまだ弁プランジャ10の後端に当接しているので、大気はスリット35aを通して流量が制限されて導入される。これにより、大気導入時の異音の発生が防止される。
【0033】
その後、更なる弁プランジャ10の前進で、弁プランジャ10の後端が流量制御弁35から離間し、大気が流量制御弁35によって制限されることなく、従来と同様に開いた大気弁を通して大気が変圧室9に導入される。このとき、まだ弁プランジャ10に隣接する間隔部材21がリアクションディスク22に当接していなく、反力がブレーキペダルに伝達されない。
【0034】
以後、前述の従来例と同様にして、入力軸11の入力が更に上昇して弁プランジャ10が前進すると、間隔部材21がリアクションディスク22に当接して、反力がブレーキペダルに伝達され、ジャンピング作用が行われる。このとき、まだ、弁体12による制御スプリング29への押圧力がそのセット荷重より小さく、制御スプリング29がまだ縮小しないので、可動弁座28はバルブボディ4に対して相対的に移動しない。したがって、負圧倍力装置1は入力上昇に伴って出力が従来例と同様に通常のサーボ比で上昇し、図2(a)に示すように入出力特性は図2(d)に示す従来例と同じになる。これにより、低入力領域では従来例と同様にブレーキ制御性が向上する。
【0035】
更に、入力軸11の入力が更に上昇して所定値F1になると、弁体12による可動弁座28の押圧力が制御スプリング29のセット荷重より大きくなり、制御スプリング29が縮小開始する。すると、筒状部材26がバルブボディ4に対して相対的に前進開始し、可動弁座28が前進開始する。すなわち、サーボ比変更手段が作動開始する。
【0036】
このときの負圧倍力装置1の入出力特性は、図2(a)に示すように入力の所定値F1以上の高入力域における直線の傾きが入力の所定値F1より小さい低入力域における通常時の直線の傾きより小さくなる。つまり、入力の所定値F1以上の高入力域では、サーボ比が通常のサーボ比より小さくなる。したがって、運転者に対して踏み応え感つまり剛性感が与えられる。このようにして、サーボ比変更手段の作動により、中間負荷領域でサーボ比が変更される。
【0037】
また、このときの可動弁座28のストロークLmは、入力軸11の入力FINに応じ、スプリング34を介して弁体支持部材31を押圧する力をFpd、弁ばね17のばね力をFsp0、弁ばね17のばね定数をKsp、制御スプリング29のばね力をFss0、弁ばね17のばね定数をKssとすると、
m =(Fpd+Fsp0−Fss0)/(Ksp+Kss) (1)
で与えられる。
【0038】
この(1)式のFpdは、入力軸11の作動に伴い、変圧室9内への大気圧の導入により弁体12の受圧面積に作用する力であり、入力軸11の入力FINに対して略所望の比例関係を有している。このため、可動弁座のストロークLmは、入力FINの上昇とともに直線的に上昇する。
なお、このときの可動弁座28の位置は、可動弁座28に係合する弁ばね17の力と、変圧室9内の内圧上昇に伴い前進する弁体12の前進力とが釣り合うことにより決定される。
【0039】
そして、この例の負圧倍力装置1は、弁体12が第1弁座13に着座する前に全負荷領域になるので、その入出力特性は、図2(a)に示すように図2(d)に示す従来例と同様に出力の上昇分は入力の上昇分(つまり、ペダル踏力の上昇分)に伴い直線的に上昇する特性となる。
【0040】
更に、弁プランジャ10が前進することで、弁体12が第1弁座13に着座するようになる。このため、筒状部材26(つまり、可動弁座28)はそれ以上前進しなくなり、図2(a)に示すように可動弁座28のストロークLmは一定になる。
【0041】
ブレーキペダルを解放すると、この例の負圧倍力装置1は入力軸11の入力の減少に伴い、出力が図2(d)に示す従来例と同様のヒステリシスを有する経路を通って減少し、図1に示す非作動状態となる。また、バルブボディ4に対する可動弁座28のストロークLmは、ブレーキペダルの解放とともにストッパ30が図1に示すようにバルブボディ4に係合するので0となり、バルブボディ4に対して非作動位置となる。
【0042】
このようにこの例の負圧倍力装置1によれば、サーボ比変更手段を構成する可動弁座28と制御スプリング29とにより、低入力域においては通常のサーボ比に設定して通常ブレーキ作動時のブレーキ制御性を向上することができ、また、高入力域においては通常のサーボ比より小さいサーボ比に設定してパニックブレーキ作動時等で運転者に踏み応え感つまり剛性感を与ることができる。
【0043】
また、この例の負圧倍力装置1によれば、サーボ比変更手段を構成する可動弁座28と制御スプリング29をバルブ機構に設けているので、サーボ比変更手段によるサーボ比変更の良好な制御性が得られる。
【0044】
更に、従来例の負圧倍力装置の第1弁座13を利用してバルブボディ4に対する可動弁座28の相対ストロークを所定ストロークに規定しているので、従来例の負圧倍力装置1に可動弁座28と制御スプリング29とを設けるという簡単な設計変更で、この例の負圧倍力装置1を形成することができる。
【0045】
更に、サーボ比変更手段を、真空弁15を構成する可動弁座28と、この可動弁座28のバルブボディ4に対する相対的移動の開始を制御する制御スプリングと29から構成しているので、サーボ比変更手段の構造をより簡単にできる。
【0046】
更に、制御スプリング29の付勢力でストッパ30をバルブボディ4に係合させることにより可動弁座28の非作動位置を規定しているので、可動弁座28の非作動位置を簡単な構造で容易に制御して確実に設定できるようになる。
【0047】
更に、可動弁座28をバルブボディ4に形成された凹所の内周壁に沿って摺動可能に配設するとともに、制御スプリング29をバルブボディ4と可動弁座28との間に縮設しているので、サーボ比変更手段をバルブ機構に設けても、サーボ比変更手段を含むバルブ機構を簡単な構造にできる。
【0048】
図3は、本発明の実施の形態の他の例を示す、図1と同様の部分拡大断面図である。なお、前述の図4に示す従来例および図1に示す例と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0049】
前述の図1に示す例では、従来例の第1弁座13をバルブボディ4に設けて、可動弁座28のバルブボディ4に対するストロークを所定量に規定しているが、図3に示すように、この例の負圧倍力装置1では、この第1弁座13をバルブボディ4に設けていなく、可動弁座28のバルブボディ4に対するストロークを所定量に規定する手段として、筒状部材26の前端26aとバルブボディ4の対向部4aとの間の間隔を所定値αに設定し、筒状部材26の前端26aがバルブボディ4の対向部4aに当接させる手段が採られている。その場合、所定値αは負圧倍力装置1が全負荷領域に達した後に筒状部材26の前端26aがバルブボディ4の対向部4aに当接するように設定されている。
この例の負圧倍力装置1の他の構成は、前述の図1に示す例と同じである。
【0050】
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、前述の図1に示す例と同様に可動弁座28がバルブボディ4に対してストロークした後、負圧倍力装置1が全負荷領域に達した後に筒状部材26の前端26aがバルブボディ4の対向部4aに当接する。これにより、可動弁座28のバルブボディ4に対するストロークLmが一定となる。
【0051】
この例の負圧倍力装置1の他の作用は、前述の図1に示す例と同じである。
また、この例の負圧倍力装置1による効果は、前述の図1に示す例の第1弁座13を設ける効果を除く効果と同じである。
【0052】
図2(b)は、本発明の実施の形態の更に他の例における、図2(a)と同様の入出力特性を示す図である。なお、前述の図4に示す従来例、図1および図3に示す例と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0053】
前述の図1に示す例では、負圧倍力装置1が全負荷領域に達した後に、弁体12が第1弁座13に着座することで、筒状部材26のバルブボディ4に対するストロークが停止し、可動弁座28のバルブボディ4に対するストロークLmが一定となるようにしているが、図2(b)に示すようにこの例の負圧倍力装置1では、負圧倍力装置1が全負荷領域に達する前の中間負荷領域で入力軸11の入力が所定値F2(F2>F1)のときに弁体12が第1弁座13に着座することで、筒状部材26のバルブボディ4に対するストロークが停止し、可動弁座28のバルブボディ4に対するストロークLmが一定となるようにしている。
この例の負圧倍力装置1の他の構成は、前述の図1に示す例と同じである。
【0054】
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、前述の図1に示す例と同様に入力が所定値F1になると、可動弁座28がバルブボディ4対してストロークを開始し、図2(b)に示すようにサーボ比が通常時のサーボ比より小さいサーボ比に変更される。負圧倍力装置1が全負荷領域に達する前の中間負荷領域で入力が所定値F2になると、弁体12が第1弁座13に当接するので、可動弁座28がバルブボディ4に対して相対的に停止し、図2(b)に示すようにそのストロークLmが一定となる。これ以後、可動弁座28がバルブボディ4と一体的に挙動するので、再びサーボ比が通常時のサーボ比に変更される。
【0055】
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、中間負荷領域での高入力時には前述の図1に示す例と同様にサーボ比が通常時のサーボ比より小さく設定されるが、高入力になるにしたがってサーボ比が小さくなり過ぎないように、入力の所定値F2以上では、サーボ比が通常時のサーボ比に戻るようになる。これにより、より適切な剛性感が得られるようになる。
この例の負圧倍力装置1の他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
【0056】
なお、図3に示す例の負圧倍力装置1でも、負圧倍力装置1が全負荷領域に達する前の中間負荷領域で入力軸11の入力が所定値F2のときに筒状部材26の前端26aがバルブボディ4の対向部4aに当接するように、間隔の所定値αを設定することで、図2(b)の入出力特性を得ることができる。この場合の効果は、前述の図1に示す例の第1弁座13を設ける効果を除く、前述の図2(b)に示す入出力特性の負圧倍力装置1の効果と同じである。
【0057】
図2(c)は、本発明の実施の形態の更に他の例における、図2(a)と同様の入出力特性を示す図である。なお、前述の図4に示す従来例および図1に示す例と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
前述の図1、図2(b)および図3に示す例では、いずれも、負圧倍力装置1がジャンピング作用が行われた後中間負荷領域でサーボ比を変更するようにしているが、図2(c)に示すようにこの例の負圧倍力装置1では、負圧倍力装置1がジャンピング作用を行っている最中に、可動弁座28がバルブボディ4に対して相対的にストロークするように設定されている。
すなわち、この例の負圧倍力装置1では、制御スプリング29のセット荷重Fss0が0またはほぼ0に設定されている。
この例の負圧倍力装置1の他の構成は、前述の図2(b)に示す例と同じである。
【0059】
このように構成されたこの例の負圧倍力装置1においては、ブレーキペダルの踏み込みにより、弁プランジャ10が前進して弁体12が可動弁座28に着座すると直ぐに制御スプリング29が縮小するので、可動弁座28が負圧倍力装置1のジャンピング作用中にバルブディ4に対して相対的にストロークを開始する。したがって、図2(c)に示すように負圧倍力装置1はサーボ比が通常時のサーボ比より小さいサーボ比に予め変更されて作動する。そして、図2(b)に示す例と同様に負圧倍力装置1が全負荷領域に達する前の中間負荷領域で入力が所定値F2になると、弁体12が第1弁座13に当接するので、可動弁座28がバルブボディ4に対して相対的に停止し、図2(b)に示すようにそのストロークLmが一定となる。これ以後、可動弁座28がバルブボディ4と一体的に挙動するので、サーボ比が通常時のサーボ比に変更される。
【0060】
この例の負圧倍力装置1では、入力軸11に入力が加えられてときから負圧倍力装置1の中間負荷領域の間でサーボ比が2回変更されるようになる。その場合、中間負荷領域の全域でサーボ比が通常時のサーボ比より小さく設定されるが、高入力になるにしたがってサーボ比が小さくなり過ぎないように、入力の所定値F2以上では、サーボ比が通常時のサーボ比に戻るようになる。これにより、中間負荷領域の全域にわたってより適切な剛性感が得られるようになる。
この例の負圧倍力装置1の他の作用効果は、前述の図2(b)に示す例と同じである。
【0061】
なお、図3に示す例の負圧倍力装置1において、可動弁座28が負圧倍力装置1のジャンピング作用中にバルブディ4に対して相対的にストロークを開始し、全負荷領域に達する前の中間負荷領域で入力軸11の入力が所定値F2のときに筒状部材26の前端26aがバルブボディ4の対向部4aに当接するように、間隔の所定値αを設定することで、図2(c)の入出力特性を得ることができる。この場合の効果は、前述の図1に示す例の第1弁座13を設ける効果を除く、前述の図2(c)に示す入出力特性の負圧倍力装置1の効果と同じである。
また、前述の実施例では、本発明を1つのパワーピストン5を有するシングル型の負圧倍力装置に適用しているが、本発明は複数のパワーピストン5を有するタンデム型の負圧倍力装置に適用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1ないし5の発明の負圧倍力装置によれば、サーボ比変更手段により、入力軸に入力が加えられてときから中間負荷領域の間でサーボ比を変更可能にしているので、サーボ比を適宜変更設定することにより、通常ブレーキ作動時等の低入力域での前述のブレーキ制御性を向上できるとともに、パニックブレーキ作動時等の高入力域での運転者に対するペダルの踏み応え感つまり剛性感を得ることができる。こうして、低入力域でのブレーキ制御性と高入力域での剛性感との両立が可能となる。また、サーボ比変更手段をバルブ機構に設けているので、サーボ比変更手段によるサーボ比変更の良好な制御性および確実性を得ることができる。
また、サーボ比変更手段を、真空弁を構成する可動弁座と、この可動弁座のバルブボディに対する相対的移動の開始を制御する制御スプリングとを含んでいることで、サーボ比変更手段の構造をより簡単にできる。
【0063】
特に、請求項2の発明によれば、真空弁が、従来の負圧倍力装置と同様に、バルブボディに形成されかつ弁体が着離座可能である弁座を備えているので、従来の負圧倍力装置を用いることができる。
【0064】
また、請求項3の発明によれば、サーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定されるか、サーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定し、その後再び通常ブレーキ時のサーボ比に設定するか、およびサーボ比が通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比に設定するかのいずれか1つでサーボ比を設定するので、低入力域でのブレーキ制御性を向上できるようにしつつ、パニックブレーキ作動時等の高入力域での運転者に対するペダルの踏み応え感つまり剛性感をより適切に得ることができる。
【0065】
更に、請求項4の発明によれば、制御スプリングの付勢力でストッパをバルブボディに係合させることにより可動弁座の非作動位置を規定しているので、可動弁座の非作動位置を簡単な構造で容易に制御して確実に設定できるようになる。
【0066】
更に、請求項5の発明によれば、可動弁座をバルブボディに形成された凹所の内周壁に沿って摺動可能に配設するとともに、制御スプリングをバルブボディと可動弁座との間に縮設しているので、サーボ比変更手段をバルブ機構に設けても、サーボ比変更手段を含むバルブ機構を簡単な構造にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の一例における真空弁および大気弁の部分を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図2】 各例の負圧倍力装置の入出力特性を示し、(a)は本発明の負圧倍力装置の実施の形態の一例における入出力特性を示す図、(b)は本発明の実施の形態の他の例における入出力特性を示す図、(c)は本発明の実施の形態の更に他の例における入出力特性を示す図、(d)は従来の負圧倍力装置の一例における入出力特性を示す図である。
【図3】 本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の他の例における真空弁および大気弁の部分を拡大して示す、図1と同様の部分拡大断面図である。
【図4】 従来の一般的な負圧倍力装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…負圧倍力装置、2…フロントシェル、3…リヤシェル、4…バルブボディ、5…パワーピストン、8…定圧室、9…変圧室、10…弁プランジャ、11…入力軸、12…弁体、13…第1弁座、14…第2弁座、15…真空弁、16…大気弁、17…弁ばね、18…大気導入通路、19…真空通路、20…キー部材、21…間隔部材、22…リアクションディスク、23…出力軸、24…リターンスプリング、25…負圧導入通路、26…筒状部材、28…可動弁座、29…制御スプリング、30…ストッパ、31…弁体支持部材、32…室、33…通路孔、34…スプリング、35…流量制御弁、35a…スリット、Lm…可動弁座28のバルブボディ4に対する相対的なストローク

Claims (5)

  1. シェルによって形成される空間内に対して進退自在に配設され、前記シェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディと、このバルブボディに連結されるとともに前記空間内を負圧が導入される定圧室とブレーキ作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに摺動自在に配設された弁プランジャと、この弁プランジャに連結され前記バルブボディ内に進退自在に配設された入力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁、および前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記変圧室と大気との間を連通または遮断する大気弁とからなるバルブ機構とを少なくとも備えている負圧倍力装置において、
    前記真空弁は、前記入力軸への入力が加えられることに応じて作動方向へ移動する弁体と、前記バルブボディに相対的に移動可能に設けられかつ前記弁体が着離座可能である可動弁座と、前記入力軸への入力が所定値になったとき縮小開始することで前記可動弁座の前記バルブボディに対する相対的移動の開始を制御する制御スプリングとを備えており、
    前記入力軸に入力が加えられときから中間負荷領域の間で、サーボ比を変更するサーボ比変更手段前記バルブ機構に設けられており、
    前記サーボ比変更手段は、前記可動弁座と前記制御スプリングとを含み、前記入力軸への入力が所定値になったとき前記制御スプリングが縮小開始することで前記可動弁座が前記バルブボディに対して相対的移動を開始することで前記サーボ比を変更することを特徴とする負圧倍力装置。
  2. 前記真空弁は、更に前記バルブボディに形成されかつ前記弁体が着離座可能である弁座を備えていることを特徴とする請求項1記載の負圧倍力装置。
  3. 前記サーボ比変更手段は、前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定するか、前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定し、その後再び通常ブレーキ時のサーボ比に設定するか、および前記サーボ比を通常ブレーキ時のサーボ比より小さいサーボ比に設定した後通常ブレーキ時のサーボ比に設定するかのいずれか1つで前記サーボ比を設定することを特徴とする請求項1または2記載の負圧倍力装置。
  4. 前記可動弁座は前記制御スプリングの付勢力によって非作動位置の方へ常時付勢されているとともに前記バルブボディに係合可能なストッパを有しており、前記制御スプリングの付勢力で前記ストッパが前記バルブボディに係合することにより、前記可動弁座の非作動位置が規定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の負圧倍力装置。
  5. 前記可動弁座は前記バルブボディに形成された凹所の内周壁に沿って摺動可能に配設されるとともに、前記制御スプリングは前記バルブボディと前記可動弁座との間に縮設されていることを特徴とする請求項記載の負圧倍力装置。
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