JP3741264B2 - 電子商取引システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インターネット等のネットワークを介して行われる電子商取引システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるコンピュータやパソコン、通信システムに関する技術の進歩にはめざましいものがあり、その課程で生まれたインターネットは想像をはるかに超えるスピードで拡大している。このインターネットを利用することにより、自宅において、電子情報の閲覧や発信が容易に可能となることから、小売店に出向く必要のない商品購入システムとして、インターネットによる商品取引システムが脚光を浴び、かなりの勢いで普及してきている。しかも、インターネットは世界中に張り巡らされており、いかなる地点へも、また、いかなる地点からもアクセス可能であり、世界中で、インターネットによる商品取引の利用が可能である。このインターネットを利用した商品取引システムの最も一般的な形態は、ホームページ上に商品を掲示し、買主が、そのホームページにアクセスしてそのホームページを閲覧し、掲示されている商品を選んで、ホームページ上で売主に注文する方式のものである。
【0003】
ところで、商取引は、売主と買主との間で行われる商品の売買であって、売主が買主に商品の引渡を約束すると共に、買主が売主にその代金の支払を約束することにより成立する契約である。この契約は、契約書を取り交わさなくとも、売主と買主との売買の意思の合致が認められれば、成立するが、取引の内容や、商品の交付、代金の支払に関するトラブルを防止するため、あるいは、契約の成立の証拠とするため、取引の内容、売主および買主の氏名や住所等を明確に表示した契約書を作成することが行われている。しかしながら、社会で一般に行われる売主と買主とが対面して行う売買では、商品の交付と代金の支払は即時に行われ、トラブルの発生は生じにくいことから、契約書無しで売買が行なわれ、買主は自らの氏名や住所等の個人情報を売主に提示することなく取引を完結することが可能である。つまり、一般の対面販売では、買主は自らの個人情報を売主に知られないで物を購入することができる。
この点、インターネットを利用した電子商取引においては、商品の交付と代金の支払を即時に行うことは困難であることから、トラブルを防止するため、あるいは、契約の成立の証拠とするため、取引の内容や、売主および買主の氏名や住所等を明確にしておく必要があり、買主が自らの個人情報を売主に提示しなければ取引を進めることができないというのが現状である。しかしながら、こうしたインターネットを利用した電子商取引が盛んに行われるようになると、買主に関する個人情報が、大勢の売主に広く知れ渡ることになり、悪意の売主の中には、不正にこの個人情報を、使用するものがいないとは断言できない。さらに、これらの売主を通じて、買主の思いもよらぬ第三者に、その買主の個人情報がもれてしまうことが発生しており、この第三者に漏れた買主の個人情報が、悪用されないとは断言できず、実際に、悪用された例も多く報告されている。また、個人情報漏洩の危惧が、電子商取引の本格的な普及を阻んでいるという側面も見受けられる。
そこで、これらに対する対策として、クレジットカードで決済する場合に、売主に、買主のクレジット番号等のカード情報が知られないようにする方法として、SET(Secure Electronic Transactions)等が考案され、利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このSETにおいては、商取引は、あくまで直接、売主と買主との間で行われ、カード情報のみが、クレジット会社の有する秘密鍵に対応した公開鍵で暗号化されている。そのため、確かに、売主にカード情報を知られることはないものの、売主は、カード情報以外の買主に関する個人情報を知ることができ、これらの個人情報が、売主やそれ以外の第三者によって、悪用されないとは断言できない。そのため、インターネットを用いた商取引において、買主の個人情報を、売主に明らかにしなくても行える商取引システムが望まれていた。
この発明は、このような要望に対応するためになされたものであって、インターネット等を用いた商取引において、買主の個人情報を売主に明らかにしなくても行える、電子商取引システムを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
インターネット上では、一般に、情報提供者は、Webサーバのホームページに情報を掲示し、その情報の閲覧希望者は、ブラウザ搭載の端末から、このホームページにアクセスすることにより、その情報を閲覧することができる。この閲覧の際、閲覧者が、特に自らの個人情報を明かさない限り、発信端末のIPアドレス等は別として、閲覧者その者に関する個人情報は、Webサーバには、わからない仕組みになっている。そうすると、買主は、自らの個人情報を明かさないで、そのホームページにアクセスすることにより、売主にその個人情報を知られることなく、商品情報を取得することができる。その上で、買主が、第三者たる仲介者に対して、買主の個人情報を秘匿する条件で、売主に購入申込を依頼し、売主が仲介者を介して買主に購入申込の承諾を通知することにより、売主に買主の個人情報を知られることなく、電子商取引契約を成立させることが可能である。本発明者は、この点に注目して、売主に買主の個人情報を知られることなく、電子商取引契約を成立させることができると共に、インターネットを利用した電子商取引において散見される、売主や買主が、自ら関与した取引を否認したり、他人に成りすましたり、あるいは取引情報を改竄したりする不正を確実に防止できるシステムを発明したものである。
【0006】
本発明の電子商取引システムは、次のようなシステムである。
即ち、売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介する仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記買主装置により、前記売主装置から商取引に必要な購入情報が取得されると共に、この購入情報に前記買主に関する情報が付加され、購入申込依頼情報として前記仲介者装置に提供されて、前記売主装置への購入申込仲介が依頼され、前記仲介者装置により、前記購入申込依頼情報の内、前記買主に関する前記情報が前記売主装置に対して秘匿されると共に、前記購入申込依頼情報に前記仲介者に関する情報が付加され、購入申込情報として前記売主装置に提供されて購入申込が行われることにより、
前記買主の前記売主への前記商取引の申込が行われることを特徴とする電子商取引システムである。
【0007】
この本発明の電子商取引システムは、売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、売主と買主を仲介する仲介者により操作される仲介者装置を構成要素として構成され、これらの各装置が、ネットワークで相互に接続されている。
このシステムは、売主が、売主装置を用いてインターネット等のネットワーク上に商取引用の商品等を展示し、買主が買主装置により売主装置から当該商取引に必要な購入情報を取得すると共に、この購入情報に自らの個人情報である買主に関する情報を付加して、購入申込依頼情報として仲介者装置に提供する。すると、仲介者が、仲介者装置により、購入申込依頼情報の内、買主に関する情報を売主装置に対して秘匿すると共に、この購入申込依頼情報に自らの個人情報である仲介者に関する情報を付加して、購入申込情報として売主装置に提供して購入申込を行うことにより、買主の売主への商取引の申込を行うものである。
【0008】
次に、上記の本発明の電子商取引システムを、より具体的に実現するシステムについて説明する。
そのシステムは、即ち、売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介する仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記買主装置により、前記売主装置から、その提示する商品群の中で、前記買主により購入される商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データと、前記売主を特定する売主データと、当該購入取引に対して前記売主装置により付与された取引識別データとで構成される前記購入情報が取得されると共に、
前記買主装置により、前記仲介者装置に対して、前記売主装置から取得された前記購入情報と、前記買主を特定する買主データとで構成される前記購入申込依頼情報が提供されることにより、前記売主装置への前記購入申込仲介が依頼されると共に、前記購入申込依頼情報の提供の際、前記買主装置により、前記買主データが前記仲介者装置のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿され、または、秘匿されず、
前記依頼を受けた前記仲介者装置により、前記売主装置に対して、前記買主装置から取得された前記購入申込依頼情報の中の、少なくとも前記取引識別データおよび前記買主データと、前記仲介者を特定する仲介者データとで構成される前記購入申込情報が提供されることにより、前記購入申込が行われると共に、前記買主装置により前記買主データが秘匿されていない場合は、前記購入申込情報の提供の際、前記仲介者装置により、前記買主データが秘匿され、秘匿されている場合は、その秘匿状態が維持され、
前記購入申込を受けた前記売主装置により、前記仲介者装置に対して、前記購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データと、少なくとも前記取引識別データとで構成される販売承諾情報が提供されることにより、販売承諾が通知され、
前記販売承諾の通知を受けた前記仲介者装置により、前記買主装置に対して、前記売主装置から取得された前記販売承諾情報と、前記仲介者装置による仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで構成される仲介承諾情報が提供されることにより、仲介承諾が通知され、
前記商品の前記売主から前記買主への交付、および、前記商品に対する代金の前記買主から前記売主への支払が、前記仲介者経由で行われることを特徴とする電子商取引システムである。
【0009】
尚、本明細書において、取引識別データ、商品データ、支払データ、売主データ、買主データおよび仲介者データは、それぞれ、当該取引の内容、当該商品の内容、当該商品の代金と支払方法、当該売主およびその付帯情報、当該買主およびその付帯情報、当該仲介者およびその付帯情報を特定できる情報を意味し、その表現方法には、記号やコード等での表現の他、内容や付帯情報を具体的に表現した情報を用いた表現、あるいは、これらの情報と記号やコード等を組み合わせた表現を含んでいる。
【0010】
図1は、上記の本発明の電子商取引システムの構成および動作ステップを示した説明図である。図1において、本発明の電子商取引システムは、売主により操作される売主装置1、買主により操作される買主装置2、および、売主と買主を仲介する仲介者により操作される仲介者装置3を構成要素として構成され、これらの各装置が、ネットワーク4で相互に接続されている。図1の(数字)は、本発明の電子商取引システムにおける動作ステップを表し、矢印は、この動作ステップに伴い、この各装置間に流れる情報の進行方向を示している。また、図2は、これらの情報の構成内容を示した説明図である。
【0011】
次に、本発明の電子商取引システムの動作について説明する。売主装置1には、販売の対象となる商品群がネットワーク4上に提示され、買主が買主装置2を介して、購入する商品の仕様、個数等を決定する。この決定に至る過程で、買主装置2と売主装置1との間で、双方向の情報の送受信を行う場合でも、買主は自らの個人情報を売主に明かさずに行うことにより、売主装置1には、買主に関する情報は、全く伝わらなくしている。
この買主の決定に基づき、買主装置2が売主装置1から、買主の購入する商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データ、売主を特定する売主データ、および、当該購入取引に対して売主装置1が付与した当該取引を特定する取引識別データで構成される購入情報を取得する(図1の(1))。この購入情報の構成を、図2の(1)に示す。ここで商品データには、商品の仕様や、商品の個数等の情報も含まれる。この買主装置2の購入情報の取得は、売主装置1から買主装置2への一方方向の情報の流れであり、売主装置1に買主に関する情報が伝わることはない。
【0012】
売主装置1から購入情報を取得した買主装置2は、買主による操作により、あるいは自動的に、この購入情報に買主を特定する買主データを追加して、予め買主と仲介契約等を結んでいる仲介者等の仲介者装置3へ提供することにより、売主装置1への購入申込の仲介を仲介者装置3へ依頼する。即ち、買主装置2は、売主装置1から取得した全てのデータの集合である購入情報、即ち、買主装置2は、取引識別データ、商品データ、支払データ、および、売主データに、買主データを追加して購入申込依頼情報を構成し、仲介者装置3へ提供することにより、売主装置1への購入申込の仲介を仲介者装置3へ依頼する(図1の(2))。この購入申込依頼情報を、仲介者装置3へ提供する際、買主装置2は、買主データを仲介者装置3のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿してもよく、あるいは、秘匿しなくてもよい。この購入申込依頼情報の構成を、図2の(2)に示す。図中、点線の斜線で示されたデータは、秘匿されている場合と、秘匿されていない場合があることを示す。
【0013】
買主装置2から、購入申込依頼情報の提供により売主装置1への購入申込の仲介の依頼を受けた仲介者装置3は、仲介者による操作により、あるいは自動的に以下の処理を行う。即ち、仲介者装置3は、買主に関する情報が買主装置2で秘匿されていれば、これを解除して買主データを認識すると共に、秘匿されている買主データを用いて、また、買主に関する情報が買主装置2で秘匿されていなければ、買主データを秘匿した上で、購入申込依頼情報の中から、少なくとも取引識別データおよび買主データを取り出し、この両者に仲介者を特定する仲介者データを追加して購入申込情報として、売主データで特定される売主の売主装置1へ提供することにより、売主装置1へ購入申込を行う。つまり、仲介者装置3は、買主装置2から取得した全てのデータの集合である購入申込依頼情報、即ち、取引識別データ、商品データ、支払データ、売主データ、および、買主データの内、買主データが既に秘匿されていればそのまま、そうでなければ、買主データを秘匿すると共に、この購入申込依頼情報の中から、少なくとも取引識別データおよび買主データを取り出し、この両者に仲介者データを追加することで構成される購入申込情報を売主装置1へ提供することにより、売主装置1へ購入申込を行う(図1の(3))。この購入申込情報の構成を、図2の(3)に示す。図中、斜線で示されたデータは、秘匿されていることを示す。尚、同図において、購入申込情報は、取引識別データ、商品データ、買主データ、および、仲介者データで形成されている場合を示している。
【0014】
仲介者装置3から、購入申込情報の提供により購入申込を受けた売主装置1は、売主による操作により、あるいは自動的に、この購入申込情報のチェックを行い、この購入申込の取引の売主が自らであること、および、この購入申込の内容が正しいことを確認の上、この購入申込に対する販売承諾を、仲介者データで特定される仲介者を介して買主に通知する。即ち、売主装置1は、仲介者装置3から、購入申込情報、即ち、少なくとも、取引識別データ、買主データ、および、仲介者データの提供を受けるが、買主データが秘匿されているので、買主は分からないものの、取引識別データ等により、当該取引の売主が自らであることを認識できる。そこで、売主装置1は、当該取引の内容が正しいことを確認の上、仲介者装置3から提供を受けた購入申込情報の中から、少なくとも取引識別データと当該取引における購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データとを合わせて販売承諾情報を構成し、仲介者装置3へ提供して販売承諾を通知する。これは、売主装置1にとっては、仲介者装置3を仲介者データから特定することはできるが、買主装置2は分からないので、買主装置2を知っている仲介者装置3へ通知することにより、仲介者装置3へ、買主装置2への承諾の通知を依頼するものである(図1の(4))。この際の承諾情報の構成を、図2の(4)に示す。
【0015】
売主装置1から、販売承諾情報の提供により販売承諾の通知を受けた仲介者装置3は、仲介者による操作により、あるいは自動的に、この販売承諾情報のチェックを行い、この販売承諾情報に含まれる取引識別データの取引の仲介者が自らであること、および、その内容が正しいことを確認の上、この販売承諾に基づき当該取引の仲介承諾を、買主データで特定される買主に通知する。即ち、仲介者装置3は買主装置2から、一度、購入申込依頼情報を受取っており、この購入申込依頼情報に含まれる取引識別データと、販売承諾情報に含まれる取引識別データとを照合して、一致することを確認の上、購入申込依頼情報に含まれる買主データから特定される買主の買主装置2へ、仲介承諾情報を提供して仲介承諾を通知する(図1の(5))。この仲介承諾情報は、販売承諾情報に含まれる取引識別データと、仲介者装置3によりなされる仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで構成される。この仲介承諾情報の構成を図2の(5)に示す。
買主の特定方法としては、上記の、過去に受取った申込依頼情報を基に行う方法の他、売主装置1から販売承諾通知の際に、仲介者装置3等が秘匿した買主データを再送付してもらい、仲介者装置3が買主データの秘匿を解く方法もある。
上記の結果、買主は、仲介者装置3から仲介承諾通知を受けた買主装置2により、購入申込が売主により承諾されたこと、および、当該取引の仲介が仲介者により承諾されたことを知ることができる。
【0016】
上記の結果、売主装置1から購入申込を知った売主は、購入申込情報に含まれている取引識別データ等から商品を特定して、仲介者を介して買主へ交付し、買主装置2から売主の承諾を知った買主は、支払データで特定される代金を、仲介者を介して売主へ支払うことにより、当該取引処理が完結する。
【0017】
上記の本発明の電子商取引システムによれば、買主の購入申込を、仲介者を介して売主に伝えることにより、買主は、売主に自らの個人情報を知られることなく、売主と商品の取引を行うことができるので、買主は、自らの個人情報を、売主やそれ以外の第三者によって、悪用される危険を防止することができる。
【0018】
次に、上記の本発明の電子商取引システムにおける、買主データを秘匿する具体的な方法について説明する。インターネット等のネットワーク4では、このネットワーク4に接続されている端末や装置により、このネットワーク4を流れる情報が盗聴される危険が常に存在する。このような盗聴の危険を避けるため、ネットワーク4を流れる情報を暗号化することが一般に行われており、暗号化の方法として、秘密鍵とこれに対応した公開鍵とを組み合わせた、公開鍵暗号化方式が普及している。この公開鍵暗号化方式では、公開されている公開鍵を使えば、誰でも情報を暗号化できるのに対し、その情報を復号化して内容を知ることは、秘密鍵を所持している者にしかできない。そこで、上記の本発明の電子商取引システムにおける、買主データを秘匿する具体的な方法として、この仕組みを利用する方法が考えられる。
即ち、前記買主データが、前記買主装置2または前記仲介者装置3により、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されることで、前記買主データの前記秘匿がなされる方法である。
【0019】
これは、仲介者装置3が、仲介者の所持する秘密鍵に対応した公開鍵で、購入申込依頼情報に含まれる買主データを暗号化すると共に、この暗号化した買主データを用いて購入申込情報を構成して、仲介者装置3から売主装置1へ提供することにより、売主装置1に対して買主データを秘匿するものである。あるいは、買主装置2で、上記と同様に、仲介者の所持する秘密鍵に対応した公開鍵で、購入情報から取り出した買主データを暗号化すると共に、この暗号化した買主データを用いて購入申込依頼情報を構成し、買主装置2から仲介者装置3へ提供することにより、後は、仲介者装置3がこの暗号化された買主データをそのまま用いて、購入申込情報を構成し、上記と同様、仲介者装置3から売主装置1へ提供することにより、売主装置1に対して買主データを秘匿する。この暗号化された買主データに対しては、売主および売主装置1は秘密鍵を所有していないので、復号化して内容を知ることはできない。そのため、買主データは、売主および売主装置1に対して秘匿されることになる。但し、仲介者は秘密鍵を所有しているので、復号化して内容を知ることができる。
この方法では、売主は、買主を知ることができないものの、暗号化された買主情報を取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、仲介者に復号化を依頼等することにより、買主を特定する等の証拠とすることができる。また、既成の公開鍵暗号化方式を用いることができるので、本発明の電子商取引システムの導入を容易に行うことができる。
【0020】
上記の本発明の電子商取引システムにおける、買主データの秘匿は、売主に買主データを知られないようにするためである。とすれば、買主データを仲介者装置3から売主装置1へ渡さないことでも、目的は達成できる。
即ち、上記の暗号化を用いる方法に代えて、前記買主データが、前記仲介者装置3により、前記売主装置1に提供されないことで、前記買主データの前記仲介者装置3による前記秘匿がなされるようにしてもよい。
【0021】
この方法では、仲介者装置3から売主装置1へ提供される購入申込情報から買主データを外すので、購入申込情報の量を減らすことができ、購入申込情報を提供するための通信時間を短くすることができる。
【0022】
上記の本発明の電子商取引システムでは、売主に対して買主データを秘匿することにより、売主に買主データを知られないようにしているが、買主が、仲介者に対して商品データを秘匿して、仲介者に商品データを知られないようにすることにより、買主の購入品に関する情報を、第三者に知られないようにするシステムも構築できる。
即ち、上記の本発明の電子商取引システムにおいて、前記買主装置2により、前記仲介者装置3に対してなされる、前記売主装置1への前記購入申込の前記仲介依頼が、前記商品データを秘匿しつつ行われるシステムである。
【0023】
このシステムでは、買主装置2が、売主装置1から取得した購入情報に、買主を特定する買主データを追加した購入申込依頼情報を仲介者装置3へ提供して、売主装置1への購入申込の仲介を仲介者装置3へ依頼する際に、購入情報に含まれる商品データを秘匿すると共に、この秘匿した商品データを用いて購入申込依頼情報を構成して、仲介者装置3へ提供する。この場合の、売主装置1、買主装置2、仲介者装置3の各装置間に流れる情報を示したのが、図3である。図中、実線の斜線で示されたデータは、秘匿されていることを示し、点線の斜線で示されたデータは、秘匿されている場合と、秘匿されていない場合があることを示す。また(数字)は、図1のステップに対応している。尚、同図において、購入申込情報は、取引識別データ、商品データ、買主データ、および、仲介者データで形成されている場合を示している。
従って、このシステムによれば、仲介者に商品データを知られないようにすることができ、買主は、自らの購入品に関する情報を、仲介者やそれ以外の第三者によって、悪用される危険を防止することができる。
【0024】
上記の本発明の電子商取引システムにおいて、買主データと同様、商品データを秘匿する具体的な方法として、公開鍵暗号化方式を利用する方法が考えられる。即ち、前記商品データが、前記買主装置2により、前記売主の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されることで、前記商品データの前記秘匿がなされる方法である。
【0025】
これは、売主が所持する秘密鍵に対応した公開鍵で、売主装置1から買主装置2に提供された購入情報に含まれる商品データを暗号化すると共に、この暗号化した商品データを用いて購入申込依頼情報を構成して、買主装置2から仲介者装置3へ提供することにより、仲介者装置3に対して商品データを秘匿するものである。この暗号化された商品データに対して、仲介者は秘密鍵を所持していないので、復号化して内容を知ることはできない。そのため、商品データは仲介者に対して秘匿されることになる。但し、売主は、秘密鍵を所持しているので、復号化して内容を知ることができる。
この方法では、仲介者は、商品データを知ることができないものの、暗号化された商品データを取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、売主に復号化を依頼等することにより、商品を特定する等の証拠とすることができる。また、既成の公開鍵暗号化方式を用いることができるので、本発明の電子商取引システムの導入を容易に行うことができる。
【0026】
また、上記の暗号化を用いる方法に代えて、買主データと同様、前記商品データが、前記買主装置2により、前記仲介者装置3に提供されないことで、前記商品データの前記秘匿がなされるようにしてもよい。
【0027】
この方法では、買主装置2から仲介者装置3へ提供される購入申込依頼情報から商品データを外すので、購入申込依頼情報の量を減らすことができ、購入申込依頼情報を提供するための通信時間を短くすることができる。
【0028】
次に、上記の本発明の電子商取引システムにおいて、電子署名を用いたシステムについて説明する。
インターネット等のネットワークを利用した電子商取引においては、前述の通り、売主や買主が、自ら関与した取引を否認したり、他人に成りすましたり、あるいは売主や買主、または、情報の流通過程における第3者により、取引情報を改竄したりする等の不正を防止することができるシステムが求められている。これらの不正を防止する方法としては、一般に、ネットワークに提供する情報に、提供者が電子署名を行う方法が採用されている。これは、公開鍵暗号化方式に使用される秘密鍵と公開鍵を利用する方法であり、情報の提供者は提供する本来の情報をハッシュ関数プログラムで圧縮して、メッセージダイジェストを作成し、このメッセージダイジェストに提供者の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて暗号化することにより電子署名を行い、提供する本来の情報と共に、相手方に提供する。この情報の提供を受けた相手方は、公開鍵によりメッセージダイジェストを復号化すると共に、同時に提供された本来の情報を、提供者が用いたのと同じハッシュ関数プログラムで圧縮してメッセージダイジェストを作成する。その上で双方のメッセージダイジェストを照合して、一致すれば、当該情報は、公開鍵に対応する秘密鍵で暗号化されたとみなすことができ、この秘密鍵は提供者本人だけが持つものであるため、間違いなく提供者本人が提供したものであり、提供途中で改竄されていないことが確認できる。また、この秘密鍵は、提供者本人しか所有し得ないということは、提供者本人以外に情報を提供できる者は存在し得ないことになり、提供者の否認を防止できる。さらに、相手方は、提供者の電子署名を偽造できないので、受信した情報を改竄することもできない。また、公開鍵は、CA(Certificate Authority)等の機関によりその所有者が証明されるので、提供者の他人の成りすましを防止できる。即ち、電子署名は、前述した情報の提供者の提供否認の防止、提供者の他人の成りすましの防止、あるいは、情報の提供を受けた者や提供過程での第3者による情報の改竄防止を図ることができる。このことは、言い換えれば、電子署名をした当人は、電子署名を付与した情報の内容が正しく、しかも自らが関与していることを保証することになることから、電子署名を売主、買主、および、仲介者がかかわる電子商取引に用いることにより、これらの3者の電子商取引への関与を保証することができる。即ち、これらの3者の電子商取引に対する合意を保証することができる。以下に、この点に注目した本発明の電子商取引システムについて説明する。
【0029】
そのシステムは、具体的には、前述の電子商取引システムにおいて、
前記取引識別データに少なくとも含まれるユニークな取引IDが、前記商品データ、前記支払データ、前記売主データ、前記買主データ、前記仲介者データ、前記販売承諾データ、および、前記仲介承諾データにも含まれると共に、
前記売主装置1により、前記購入情報の前記取引識別データに、前記売主の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて売主電子署名がなされ、
前記買主装置2により、前記購入申込依頼情報の前記取引識別データに、前記買主の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて買主電子署名がなされると共に、この買主電子署名が、前記仲介者装置3のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿され、または、秘匿されず、
前記仲介者装置3により、前記購入申込情報の前記取引識別データに、前記仲介者の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて仲介者電子署名がなされると共に、前記買主装置2により前記買主電子署名が秘匿されていない場合は、前記仲介者装置3によりこの前記買主電子署名が秘匿され、秘匿されている場合は、その秘匿状態が維持されることを特徴とする。
【0030】
このシステムでは、取引識別データには少なくとも、例えば、取引番号のような、当該取引に固有のユニークな取引IDを含ませると共に、本システムで用いられる他の全てのデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ販売承諾データ、および、仲介承諾データに、この取引IDを含ませる。
その上で、これらの各データを用いて、売主装置1では購入情報を形成すると共に、取引識別データに売主電子署名を行い、買主装置2では、購入情報を基に購入申込依頼情報を形成すると共に、既に売主電子署名がなされている取引識別データにさらに買主電子署名を行い、同様にして、仲介者装置3では、購入申込依頼情報を基に購入申込情報を形成すると共に、既に売主電子署名および買主電子署名がなされている取引識別データに、さらに仲介者電子署名を行う。
これらの過程において、買主装置2でなされた購入申込依頼情報の取引識別データの買主電子署名は、買主装置2により、仲介者装置3のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿され、または、秘匿されず、買主装置2により秘匿されない場合は、購入申込情報の取引識別データの買主電子署名が、仲介者装置3により秘匿される。
これらの秘匿が行われるのは、前述したのと同様に、買主電子署名が真正なものであることを売主が確認する際、CA等から買主の公開鍵を取り寄せる等の過程を通じて、実質的に買主が誰であるかを明らかにすることができることから、買主が誰であるかを売主に対して明らかにしないという本発明の特徴を維持するためである。
これらの各情報に対する電子署名の付与状況を、図4に示す。図中、点線の斜線で示されたデータまたは電子署名は、秘匿されている場合と、秘匿されていない場合があることを示し、実線の斜線で示されたデータまたは電子署名は、秘匿されていることを示す。尚、同図において、購入申込依頼情報には、商品データおよび支払いデータの明記を省略している。また、購入申込情報は、取引識別データ、買主データ、および、仲介者データのみで形成されている場合を示している。
【0031】
上記の取引識別データの買主電子署名の秘匿の方法としては、買主装置2においては、仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて、購入申込依頼情報の取引識別データの買主電子署名を暗号化する方法がある。あるいは、買主装置2で秘匿されない場合は、仲介者装置3において、上記同様、仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて、購入申頼情報の取引識別データの買主電子署名を暗号化する方法がある。
【0032】
上記の電子商取引システムでは、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主装置1では売主が、買主装置2では買主が、そして、仲介者装置3では仲介者が、それぞれ電子署名を行っているので、前述したことから分かる通り、当該電子商取引の取引識別データに対するこれらの売主装置1、買主装置2、および、仲介者装置3による合意、即ち、売主、買主、および、仲介者による合意を保証することができる。但し、一旦なされた買主電子署名が、売主装置1に対しては秘匿されるが、これは、売主装置1が、買主電子署名が真正なものであることを確認する際、CA等から買主の公開鍵を取り寄せる等の過程を通じて、実質的に買主が誰であるかが判明することから、買主が誰であるかを売主に対して明らかにしないという本発明の特徴を維持するために、なされるものである。
ところで、取引の各段階で、関連する全てのデータに全ての者の電子署名を行えば、間違いのない取引を行うことができるのは自明であるが、通信時間や管理コスト削減のために、削減可能なものは削減することが要請される。そこで、本発明では、当該電子商取引の取引識別データにのみ、売主、買主、および、仲介者の3者による電子署名を行い、その他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データには、取引識別データに含まれていると同じ取引IDを含ませ、これらのデータには、上記3者による電子署名は行っていない。これは、売主、買主、および、仲介者の3者による合意が保証される取引識別データが含んでいるのと同じ取引IDを、各データに含ませることによって、これらの各データが当該電子商取引に関するものであることを関連づけることができ、これらの各データに対しても、売主、買主、および、仲介者の3者による、少なくともその関与を保証することができるからである。
【0033】
即ち、上記の電子商取引システムによれば、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主装置1では売主が、買主装置2では買主が、そして、仲介者装置3では仲介者が、それぞれ電子署名を行っていると共に、当該電子商取引の取引識別データに含まれているのと同じ取引IDが、当該電子商取引の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データに含まれていることから、上述したように、当該電子商取引に対して、売主、買主、および、仲介者の、少なくともそれらの者の関与が保証されることになる。
【0034】
上記の電子商取引システムでは、取引識別データについては売主、買主、および、仲介者による電子署名がなされており、取引識別データが改竄されている恐れは全くなく、このデータの内容が正しいことが保証される。しかし、取引識別データ以外の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データには、電子署名が付与されていないので、情報の流通過程や受信者によって改竄される恐れを全く否定することはできない。そこで、次に、これらの各データにも電子署名を付与するシステムについて説明する。
【0035】
このシステムは、即ち、上記の電子商取引システムにおいて、
前記売主装置1により、前記購入情報の前記取引識別データになされる前記売主電子署名と同時に、前記購入情報の前記商品データ、前記支払データ、および、前記売主データにも前記売主電子署名がなされ、
前記買主装置2により、前記購入申込依頼情報の前記取引識別データになされる前記買主電子署名と同時に、前記購入申込依頼情報の前記買主データにも前記買主電子署名がなされると共に、この前記買主電子署名が、前記仲介者装置3のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿され、または、秘匿されず、
前記仲介者装置3により、前記購入申込情報の前記取引識別データになされる前記仲介者電子署名と同時に、前記購入申込情報の前記仲介者データにも前記仲介者電子署名がなされると共に、前記購入申込依頼情報の前記買主データの前記買主電子署名が、前記買主装置2により秘匿されていない場合は、前記購入申込情報の前記買主データの前記買主電子署名が前記仲介者装置3により秘匿され、前記購入申込依頼情報の前記買主データの前記買主電子署名が秘匿されている場合は、その秘匿状態が維持され、
前記売主装置1により、前記販売承諾情報の前記販売承諾データに、前記売主電子署名がなされ、
前記仲介者装置3により、前記仲介承諾情報の前記仲介承諾データに、前記仲介者電子署名がなされることを特徴とする電子商取引システムである。
【0036】
このシステムでは、取引識別データ以外の他の各データに関しては、その内容を保証すべき立場の者が電子署名を行う。即ち、商品データ、支払データ、および、売主データは、売主が保証する立場にあるので、売主装置1により、売主が電子署名を行い、買主データは、買主が保証する立場にあるので、買主装置2により、買主が電子署名を行う。同様にして、仲介者データは、仲介者が保証する立場にあるので、仲介者装置3により、仲介者が電子署名を行う。また、販売承諾は、売主が保証する立場にあるので、売主装置1により、売主が電子署名を行い、仲介承諾は、仲介者が保証する立場にあるので、仲介者装置3により、仲介者が電子署名を行う。
これらの過程において、買主装置2でなされた購入申込依頼情報の買主データの買主電子署名は、買主装置2により、仲介者装置3のみによる秘匿解除可能な方法で秘匿され、または、秘匿されず、買主装置2により秘匿されない場合は、購入申込情報の買主データの買主電子署名が、仲介者装置3により秘匿される。
これらの秘匿が行われるのは、前述したのと同様に、買主電子署名が真正なものであることを売主が確認する際、CA等から買主の公開鍵を取り寄せる等の過程を通じて、実質的に買主が誰であるかを明らかにすることができることから、買主が誰であるかを売主に対して明らかにしないという本発明の特徴を維持するためである。
これらの各データに対する電子署名の付与状況を、図5に示す。図中、点線の斜線で示されたデータまたは電子署名は、秘匿されている場合と、秘匿されていない場合があることを示し、実線の斜線で示されたデータまたは電子署名は、秘匿されていることを示す。尚、同図において、購入申込依頼情報には、商品データおよび支払いデータの明記を省略している。また、購入申込情報は、取引識別データ、買主データ、および、仲介者データのみで形成されている場合を、販売承諾情報は、取引識別データ、および、販売承諾データのみで形成されている場合を、そして、仲介承諾情報は、取引識別データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データのみで形成されている場合を示している。
【0037】
上記の買主データの買主電子署名の秘匿の方法としては、買主装置2においては、仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて、購入申込依頼情報の買主データの買主電子署名を暗号化する方法がある。あるいは、買主装置2で秘匿されない場合は、仲介者装置3において、上記同様、仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて、購入申頼情報の買主データの買主電子署名を暗号化するか、仲介者装置3により買主電子署名を売主装置1に提供しないことにより行う方法がある。
【0038】
上記の電子商取引システムによれば、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主、買主、および、仲介者がそれぞれ電子署名を行っていると共に、当該電子商取引の取引識別データに含まれていると同じ取引IDが含まれている取引識別データ以外の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データにそれぞれの、当該データを保証すべき者によって、電子署名がなされている。そのため、取引識別データのみならず、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データの全てに関して、即ち、購入情報、購入申込依頼情報、購入申込情報、販売承諾情報、および、仲介承諾情報の全てに、売主、買主、および、仲介者の関与が保証されると共に、これらの情報が、改竄されている恐れは全くなく、これらのデータの内容が正しいことが保証される。従って、当該電子商取引に関し、売主、買主、仲介者が、自ら関与している取引を否認したり、他人に成りすましたり、あるいは取引情報を改竄したりする等の不正を防止することができると共に、取引情報が伝送途中で改竄されることも防止することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例につき、図面に基づき詳しく説明する。本実施例は、インターネットを用いたシステムであって、買主の個人情報を売主に明らかにしなくても行える電子商取引に関するシステムである。図6は、本実施例の構成を示した説明図である。図6において、本実施例の電子商取引システムは、売主により操作される売主サーバ11、買主により操作される買主端末装置12、および、売主と買主を仲介する仲介者により操作される仲介者サーバ13を構成要素として構成され、これらの各装置が、インターネット14で相互に接続されている。図中、(数字)は、本実施例の電子商取引システムにおける動作ステップ番号を表し、矢印は、この動作ステップに伴い、この各装置間に流れる情報の進行方向を示している。また、図7は、本実施例の電子商取引システムにおける各装置間を流れる情報の構成を示した説明図、図8は、本実施例の電子商取引システムにおける情報を構成する各データの内容の例を示した説明図である。
尚、本実施例の電子商取引システムの運用に際しては、買主は、仲介者に対して、あらかじめ取引の仲介を依頼する等の契約を結んでおく必要がある。
【0040】
売主サーバ11は、インターネット上での商取引の対象となる商品の情報を提示するサーバであり、Webサーバとして必要なハードウェア、ソフトウェアを備えている。買主端末装置12は、本実施例の電子商取引システムを利用する買主が、売主サーバ11から商品情報を取得したり、仲介者サーバ13に対して購入の依頼をしたりするのに用いられ、売主サーバ11や仲介者サーバ13へのアクセスに必要なハードウェアやブラウザ等のソフトウェアを備えている。仲介者サーバ13は、売主と買主の商取引を仲介するサーバであり、Webサーバとして必要なハードウェア、ソフトウェアを備えている。また、売主サーバ11、買主端末装置12、および、仲介者サーバ13はいずれも、電子メールの送受信を行うための、メールエージェントを備えている。また、情報の暗号化や復号化、電子署名やその認証等に必要なソフトウェアも備えている。
【0041】
次に、本実施例の電子商取引システムの動作について説明する。売主サーバ11のWebサーバは、自らを特定する売主データと、販売の対象となる商品群をインターネット14上に提示している。この売主データの内容の例を、図8の(d)に示す。但し、この段階では、売主データには、取引番号は含まれていない。そこで、買主は、買主端末装置12のブラウザにより売主サーバ11のWebサーバにアクセスすることにより、商品群の中から、購入する商品、その仕様や個数等を決定した上で、これらの情報を取得する。例えば、売主サーバ11のWebページの画面上に商品と買物籠が表示され、買主はこの買物籠に商品を入れることで、購入する商品の仕様、個数等を決定する。この決定により、当該商品に対する商品データ及び支払データが付与される。例えば、買主が購入を希望した商品が本棚で、個数が2個であるとすると、この商品データの例としては、図8の(b)、支払データの例としては、図8の(c)のようになる。但し、この段階では、商品データおよび支払データには、取引番号は含まれていない。この決定を行う操作の過程で、買主端末装置12のブラウザと売主サーバ11のWebサーバとの間で、双方向の情報の送受信が行われるが、買主は自らの個人情報を売主には明かさずに行うシステムとしているので、売主サーバ11には、買主に関する情報は、全く伝わらない。買主が購入品を決定すると、売主サーバ11は、この購入品の取引に、図8の(a)に示すような、当該取引に対して固有でユニークな取引番号と、この取引番号の付与日、ならびに、この取引番号の有効期限で構成される取引識別データを付与する。と同時に、取引識別データに含まれるのと同じ取引番号を、商品データ、支払データ、および、売主データに挿入する。その後、買主端末装置12は売主サーバ11から、取引識別データ、商品データ、支払データ、および、売主データの、4つのデータ(これらを合わせて購入情報と称する)を取得する(図6の(1))。その際、売主サーバ11は、取引識別データ、商品データ、支払データ、および、売主データのそれぞれに、売主の公開鍵に対応した秘密鍵で売主電子署名を行う。この場合の購入情報の構成を、図7(1)に示す。
【0042】
次に、買主は、買主端末装置12のブラウザにより、予め契約等を行っている仲介者の仲介者サーバ13にアクセスして、仲介者サーバ13のWebページに書込を行うことにより、情報を提供して売主サーバ11への購入申込の仲介を仲介者サーバ13へ依頼する。具体的には、売主サーバ11から購入情報を取得した買主端末装置12は、売主サーバ11から取得した購入情報、即ち、取引識別データ、商品データ、支払データ、および、売主データに、図8の(e)に示すような内容を有する、買主を特定するための買主データを追加する。この買主データには、取引識別データに含まれているのと同じ取引番号を含ませる。そして、このデータの集合体(これを購入申込依頼情報と称する)を、仲介者サーバ13へ提供することにより、売主サーバ11への購入申込の仲介を仲介者サーバ13へ依頼する(図6の(2))。この際、買主端末装置12が売主サーバ11から取得した購入情報に含まれる商品データを、売主の秘密鍵に対応した公開鍵で暗号化すると共に、この暗号化した商品データを用いて購入申込依頼情報を構成して、買主端末装置12から仲介者サーバ13へ提供することにより、仲介者サーバ13に対して商品データを秘匿する。また、買主端末装置12は、買主の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて、売主が既に売主電子署名をしている取引識別データに重ねて買主電子署名を行うと共に、買主データにも買主電子署名を行う。これら一連の操作は、買主端末装置12に搭載したプログラムにより、自動的に行うこともできる。
【0043】
上述のように、買主端末装置12により、仲介者サーバ13へ提供する商品データが暗号化されることにより、仲介者サーバ13に対して商品データを秘匿することができるので、買主は、仲介者に商品データを知られないようにすることができ、自らの購入品に関する情報を、仲介者やそれ以外の第3者によって、悪用される危険を防止することができる。また、仲介者は、商品データを知ることができないものの、暗号化された商品データを取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、売主に復号化を依頼等することにより、商品を特定する等の証拠とすることができる。
【0044】
次に、買主端末装置12から、購入申込依頼情報の提供を受けて、売主サーバ11への購入申込の仲介を依頼された仲介者は、仲介者サーバ13に搭載されたプログラムにより、売主の売主サーバ11に自動的にアクセスして、売主サーバ11のWebページに書込を行うことにより、情報を提供して売主サーバ11へ購入申込を行う。即ち、買主端末装置12から、購入申込依頼情報の提供を受けて売主サーバ11への購入申込の仲介を依頼された仲介者サーバ13は、買主データを暗号化して秘匿すると共に、購入申込依頼情報に仲介者を特定する仲介者データを追加して売主サーバ11へ提供することにより、売主サーバ11へ購入申込を行う。
具体的には、仲介者サーバ13は、買主端末装置12から取得した購入申込依頼情報、即ち、取引識別データ、商品データ、支払データ、売主データ、および、買主データの内、買主データを、それに付与されている買主電子署名と共に仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵で暗号化した上で、この購入申込依頼情報に仲介者データを追加する。この仲介者データには、取引識別データに含まれているのと同じ取引番号を含ませる。そして、このデータの集合体(これを購入申込情報と称する)を売主サーバ11へ提供することにより、売主サーバ11へ購入申込を行う(図6の(3))。ここにおいて、商品データは既に買主端末装置12により暗号化されている。また、この際、仲介者サーバ13は、既に売主サーバ11および買主端末装置12により電子署名されている取引識別データに、仲介者の秘密鍵を用いて仲介者電子署名を行うと共に、仲介者データにも仲介者電子署名を行う。同時に、取引識別データに付与されている買主電子署名を、仲介者の公開鍵を用いて暗号化する。
上記の、買主データや買主電子署名に対する暗号化は、前述のとおり、売主サーバ11が、買主電子署名が真正なものであることを確認する際、CA等から買主の公開鍵を取り寄せる等の過程を通じて、実質的に買主が誰であるかが判明することから、買主が誰であるかを売主に対して明らかにしないという本発明の特徴を維持するためになされるものである。この場合の購入申込情報の構成を、図7の(3)に示す。図中、斜線で示されたデータは、暗号化されていることを示す。
【0045】
上記のように、仲介者サーバ13が、売主サーバ11へ提供する買主データおよび買主電子署名を暗号化することにより、売主サーバ11に対して買主データを秘匿することができるので、売主に買主データを知られないようにすることができ、買主は、自らの個人情報を、売主やそれ以外の第3者によって、悪用される危険を防止することができる。また、売主は、買主データを知ることができないものの、暗号化された買主データを取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、仲介者に復号化を依頼等することにより、買主を特定する等の証拠とすることができる。
【0046】
次に、売主は、仲介者サーバ13から、購入申込情報の提供されて購入申込を受けると、この購入申込情報のチェックを行い、この購入申込の取引の売主が自らであること、および、この購入申込の内容が正しいことを確認の上、この購入申込に対する承諾を、仲介者を介して買主に、電子メールで通知する。
具体的には、売主サーバ11は、仲介者サーバ13から、購入申込情報、即ち、取引識別データ、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、および、仲介者データの提供を受けるが、商品データについては、売主の公開鍵で暗号化されているので、売主サーバ11は売主の秘密鍵を用いて、復号化できる。また、買主データは仲介者の公開鍵で暗号化されており、買主は分からないものの、取引識別データ等により、当該取引の売主が自らであることを認識できる。そこで、売主サーバ11が、当該取引の内容が正しいことを確認の上、仲介者サーバ13から提供を受けた購入申込情報に、当該取引における購入申込に対する売主の販売の承諾を特定する販売承諾データを追加する。この販売承諾データには、取引識別データに含まれているのと同じ取引番号を含ませる。そして、このデータの集合体(これを販売承諾情報と称する)を、仲介者サーバ13を介して買主端末装置12に通知する。
これは、売主サーバ11にとっては、仲介者サーバ13を仲介者データから特定することはできるが、買主端末装置12は分からないので、買主端末装置12を知っている仲介者サーバ13へ通知することにより、仲介者サーバ13へ、買主端末装置12への販売承諾の通知を依頼するものである。(図6の(4))。この際、売主サーバ11は、販売承諾データに対して、売主の秘密鍵を用いた電子署名を行う。この場合の販売承諾情報の構成を、図7の(4)に示す。これらの一連の操作は、売主サーバ11に搭載されたプログラムにより、自動的に行うこともできる。
【0047】
次に、売主サーバ11から、電子メールにより販売承諾情報の通知を受けた仲介者は、仲介者サーバ13により、自動的に、この販売承諾情報のチェックを行い、この販売承諾情報に含まれる取引識別データの取引の仲介者が自らであること、および、その内容が正しいことを確認の上、この購入申込に対する仲介承諾を、買主に、電子メールで通知する。
具体的には、仲介者サーバ13は買主端末装置12から、1度、購入申込依頼情報を受取っており、この購入申込依頼情報に含まれる取引識別データと、販売承諾情報に含まれる取引識別データとを照合して、一致することを確認の上、購入申込依頼情報に含まれる買主データから特定される買主の買主端末装置12へ仲介承諾を通知する。即ち、前記販売承諾情報に、仲介者サーバ13の仲介承諾を特定する仲介承諾データを追加する。この仲介承諾データには、取引識別データに含まれているのと同じ取引番号を含ませる。そして、このデータ集合体(これを仲介承諾情報と称する)を買主端末装置12へ通知する(図6の(5))。この際、仲介者サーバ13は、この仲介承諾データに仲介者の秘密鍵を用いて電子署名を行う。この場合の仲介承諾情報の構成を図7の(5)に示す。
買主端末装置12が、仲介者サーバ13から仲介承諾情報を受取ることにより、買主は、購入申込が売主により承諾されたこと、および、当該取引の仲介が、仲介者により承諾されたことを知ることができる。
【0048】
上記の結果、売主サーバ11から購入申込を知った売主は、購入申込情報に含まれている取引識別データ等から商品を特定して、仲介者を介して買主へ交付し、他方、買主端末装置12から売主の承諾を知った買主は、購入情報に含まれている支払データから代金の金額等を特定して、その代金を仲介者を介して売主へ支払うことにより、当該取引処理が完結する。
【0049】
上記の本実施例の電子商取引システムにおいて、買主端末装置12から仲介者サーバ13への情報の提供および、仲介者サーバ13から売主サーバ11への情報の提供は、いずれも、提供元が提供先のWebサーバへアクセスして、そのWebサーバのWebページに書込を行うことにより行われている。これらの実際の処理過程では、提供元と提供先との間で双方向の情報の送受信が行われている場合もあるが、その機能としての購入申込依頼情報や購入申込情報の送信は、提供元から提供先への一方方向の送信であり、図6の矢印(2)、(3)は、この状況を示している。
【0050】
上記の本実施例の電子商取引システムでは、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主サーバ11では売主が、買主端末装置12では買主が、そして、仲介者サーバ13では仲介者が、それぞれ電子署名を行っているので、前述したことから分かる通り、当該電子商取引の取引識別データに対するこれらの売主サーバ11、買主端末装置12、および、仲介者サーバ13による合意、即ち、売主、買主、および、仲介者による合意を保証することができる。
また、一旦なされた買主電子署名が、売主サーバ11に対して秘匿されているので、売主サーバ11により、買主電子署名が真正なものであることの確認作業が行われることはなく、売主が、CA等から買主の公開鍵を取り寄せることはないので、実質的に買主が誰であるかが判明することはない。従って、買主が誰であるかを売主に対して明らかにしないという本発明の特徴を、上記の本実施例においても維持している。
また、当該電子商取引の取引識別データにのみ、売主、買主、および、仲介者の3者による電子署名を行い、その他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データには、上記3者による電子署名は行っていないが、取引識別データに含まれているのと同じ取引IDである、当該電子商取引を特定する固有でユニークな取引番号をこれらのデータに含ませている。そのため、前述したように、取引識別データに対しては、売主、買主、および、仲介者の3者による電子署名により、これら3者の合意が保証されるが、この3者の合意が保証される取引識別データに含まれているのと同じ取引IDを、これらの各データに含ませることによって、これらの各データが当該電子商取引に関するものであることを関連づけることができ、これらの各データに対しても、売主、買主、および、仲介者の3者による、少なくともその関与を保証することができる。
【0051】
このように、当該電子商取引に対する、売主、買主、および、仲介者の3者による、少なくともその関与を保証することができるといえるのみならず、さらに次のことが言える。即ち、上記の本実施例の電子商取引システムでは、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主、買主、および、仲介者がそれぞれ電子署名を行っていると共に、当該電子商取引の取引識別データに含まれていると同じ取引IDが含まれている取引識別データ以外の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データにそれぞれの、当該データを保証すべき者によって、電子署名がなされている。そのため、取引識別データのみならず、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データの全てに関して、即ち、購入情報、購入申込依頼情報、購入申込情報、販売承諾情報、および、仲介承諾情報の全てに、売主、買主、および、仲介者の関与が保証されるのはもちろん、これらの情報が、改竄されている恐れは全くなく、これらのデータの内容が正しいことが保証される。従って、当該電子商取引に関し、売主、買主、仲介者が、自ら関与している取引を否認したり、他人に成りすましたり、あるいは取引情報を改竄したりする等の不正を防止することができると共に、取引情報が伝送途中で改竄されることも防止することができる。
【0052】
上記の本実施例の電子商取引システムにおいては、買主端末装置12から仲介者サーバ13への情報の提供および、仲介者サーバ13から売主サーバ11への情報の提供は、いずれも、提供元が提供先のWebサーバへアクセスして、そのWebサーバのWebページに書込を行うことにより行われているが、これには限られず、その機能としての購入申込依頼情報や購入申込情報の送信が行える方法であれば、いかなる方法でもよい。例えば、Webサーバへのアクセスに代えて、電子メールで行う方法も考えられる。また、電子メールとWebサーバへのアクセスを組み合わせた方法も考えられる。これは、売主サーバ11から仲介者サーバ13への販売承諾情報の通知および、仲介者サーバ13から買主端末装置12への仲介承諾情報の通知についても、同様である。
【0053】
また、上記の本実施例の電子商取引システムでは、商品データと買主データとを暗号化することにより秘匿しているが、これに代えて、これらのデータを提供する際に抜取って、これらのデータのみ提供しないようにしてもよい。このようにすることによっても、提供先にこれらのデータを知られないようにすることができ、これらのデータを秘匿することができる。
【0054】
また、上記の本実施例の電子商取引システムでは、取引識別データと承諾に対して、売主サーバ11、買主端末装置12および仲介者サーバ13のすべてにおいて電子署名を実施しているが、これには限られず、セキュリティの弱いと思われる装置間でのみ、あるいは、セキュリティの弱いと思われるデータに対してのみ、電子署名を行うようにしてもよい。例えば、売主サーバ11と買主端末装置12のセキュリティ対策として、売主サーバ11でのみ電子署名を実施する等である。
【0055】
また、上記の、本実施例の電子商取引システムの説明では、売主サーバ11、買主端末装置12、および、仲介者サーバ13の3台の装置のみを用いているが、実際のシステムでは、それぞれ複数存在する。そのため、実際のシステム運用の場合に、それぞれが、情報の取得先や提供先を選択する必要を生じる。例えば、買主は、複数の売主サーバの中から、求める商品の購入に適した売主サーバを選択する必要があり、また、買主が仲介を依頼している仲介者サーバが複数存在する場合は、その中から選択する必要がある。この仲介者サーバ選択の場合、売主と仲介者の関係も問題となり、それらの関係を考慮して選択することになる。同様のことは、仲介者サーバや、売主サーバにも生じる。
【0056】
また、上記の、本実施例の電子商取引システムの説明では、仲介者は単独の機関として仲介者サーバを設置しているが、取引に伴う代金の決済や商品の運搬を考慮すると、この仲介者として、クレジット機関、金融機関、運送業者や、エスクロウサービス機関等が兼務することも考えられる。また、本実施例の電子商取引システムとこれらの機関の業務システムとを組み合わせたシステムも考えられる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1から4のいずれか1項に記載の電子商取引システムによれば、買主の購入申込を、仲介者を介して売主に伝えることにより、買主は、売主に自らの個人情報を知られることなく、売主と商品の取引を行うことができるので、買主は、自らの個人情報を、売主やそれ以外の第三者によって、悪用される危険を防止することができる。
【0058】
請求項1又は2記載の電子商取引システムによれば、売主は、買主を知ることができないものの、暗号化された買主情報を取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、仲介者に復号化を依頼等することにより、買主を特定する等の証拠とすることができる。また、既成の公開鍵暗号化方式を用いることができるので、本発明の電子商取引システムの導入を容易に行うことができる
【0059】
請求項3又は4記載の電子商取引システムによれば、仲介者装置から売主装置へ提供される購入申込情報から買主データを外すので、購入申込情報の量を減らすことができ、購入申込情報を提供するための通信時間を短くすることができる。
【0060】
請求項1から4のいずれか1項に記載の電子商取引システムによれば、仲介者に商品データを知られないようにすることができ、買主は、自らの購入品に関する情報を、仲介者やそれ以外の第三者によって、悪用される危険を防止することができる。
【0061】
請求項1又は3記載の電子商取引システムによれば、仲介者は、商品データを知ることができないものの、暗号化された商品データを取得しているので、取引上トラブル発生等の際には、売主に復号化を依頼等することにより、商品を特定する等の証拠とすることができる。また、既成の公開鍵暗号化方式を用いることができるので、本発明の電子商取引システムの導入を容易に行うことができる。
【0062】
請求項2又は4記載の電子商取引システムによれば、買主装置から仲介者装置へ提供される購入申込依頼情報から商品データを外すので、購入申込依頼情報の量を減らすことができ、購入申込依頼情報を提供するための通信時間を短くすることができる。
【0063】
請求項5記載の電子商取引システムによれば、電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主装置では売主が、買主装置では買主が、そして、仲介者装置では仲介者が、それぞれ電子署名を行っていると共に、当該電子商取引の取引識別データに含まれていると同じ取引IDが、当該電子商取引の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ販売承諾データ、および、仲介承諾データに含まれていることから、当該電子商取引に対して、売主、買主、および、仲介者の、少なくともそれらの者の関与が保証される。
【0064】
請求項6から請求項11に記載の電子商取引システムによれば、当該電子商取引に関する同一の取引識別データに、売主、買主、および、仲介者がそれぞれ電子署名を行っていると共に、当該電子商取引の取引識別データに含まれていると同じ取引IDが含まれている取引識別データ以外の他のデータ、即ち、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データにそれぞれの、当該データを保証すべき者によって、電子署名がなされている。そのため、取引識別データのみならず、商品データ、支払データ、売主データ、買主データ、仲介者データ、販売承諾データ、および、仲介承諾データの全てに関して、即ち、購入情報、購入申込依頼情報、購入申込情報、販売承諾情報、および、仲介承諾情報の全てに、売主、買主、および、仲介者の関与が保証されると共に、これらの情報が、改竄されている恐れは全くなく、これらのデータの内容が正しいことが保証される。従って、当該電子商取引に関し、売主、買主、仲介者が、自ら関与している取引を否認したり、他人に成りすましたり、あるいは取引情報を改竄したりする等の不正を防止することができると共に、取引情報が伝送途中で改竄されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子商取引システムの構成および動作ステップを示した説明図
【図2】本発明の電子商取引システムにおける各装置間を流れる情報の構成内容を示した説明図(その1)
【図3】本発明の電子商取引システムにおける各装置間を流れる情報の構成内容を示した説明図(その2)
【図4】本発明の電子商取引システムにおける電子署名付取引識別データの構成図(その1)
【図5】本発明の電子商取引システムにおける電子署名付取引識別データの構成図(その2)
【図6】本実施例の電子商取引システムの構成を示した説明図
【図7】本実施例の電子商取引システムにおける各装置間を流れる情報の構成を示した説明図
【図8】本実施例の電子商取引システムにおける各データの内容の例を示した説明図
【符号の説明】
1 売主装置
2 買主装置
3 仲介者装置
4 ネットワーク
11 売主サーバ
12 買主端末装置装置
13 仲介者サーバ
14 インターネット
Claims (11)
- 売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介し、買主の購入品の前記売主から前記買主への交付、および、前記購入品に対する代金の前記買主から前記売主への支払いを行う仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記売主装置は、前記売主装置の提示する商品群の中から前記買主の購入品が決定されると、自動的に、前記購入品の購入取引に対してユニークな取引IDを含む取引識別データを付与し、
前記買主装置は、前記購入品の購入取引に対して前記取引識別データが付与されると、自動的に、前記購入取引の商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データと、前記売主を特定する売主データと、前記取引識別データとで構成される購入情報を、前記売主装置から取得するとともに、前記買主を特定する買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿し、または、暗号化しないで秘匿せず、前記売主装置から取得した前記購入情報の中の前記商品データを、前記売主の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿した該購入情報と、秘匿されているかまたは秘匿されていない前記買主データとで購入申込依頼情報を自動的に構成して、前記仲介者装置へ、購入申込仲介の依頼のため、前記購入申込依頼情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記買主装置から提供された前記購入申込依頼情報を自動的に受領して、この受領した前記購入申込依頼情報の中の前記買主データが、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されて秘匿されていれば、自動的にそのまま秘匿しておき、暗号化されていなければ、前記買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿するとともに、前記購入申込依頼情報の中の少なくとも前記取引識別データ及び秘匿されている前記買主データと、前記仲介者を特定する仲介者データとで、購入申込情報を自動的に構成して、前記売主装置へ、購入申込のため、前記購入申込情報を自動的に提供し、
前記売主装置は、前記仲介者装置から提供された前記購入申込情報を自動的に受領して、受領した前記購入申込情報の中の、少なくとも前記取引識別データと、前記購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データとで、販売承諾情報を自動的に構成するとともに、前記仲介者装置へ、販売承諾通知のため、前記販売承諾情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記売主装置から提供された前記販売承諾情報を自動的に受領して、受領した前記販売承諾情報と、仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで、仲介承諾情報を自動的に構成するとともに、前記買主装置へ、前記販売承諾通知及び仲介承諾通知のため、前記仲介承諾情報を自動的に提供し、
前記買主装置は、前記仲介者装置から提供された前記仲介承諾情報を自動的に受領することを特徴とする電子商取引システム。 - 売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介し、買主の購入品の前記売主から前記買主への交付、および、前記購入品に対する代金の前記買主から前記売主への支払いを行う仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記売主装置は、前記売主装置の提示する商品群の中から前記買主の購入品が決定されると、自動的に、前記購入品の購入取引に対してユニークな取引IDを含む取引識別データを付与し、
前記買主装置は、前記購入品の購入取引に対して前記取引識別データが付与されると、自動的に、前記購入取引の商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データと、前記売主を特定する売主データと、前記取引識別データとで構成される購入情報を、前記売主装置から取得するとともに、前記買主を特定する買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿し、または、暗号化しないで秘匿せず、前記売主装置から取得した前記購入情報の中の前記商品データを外して構成した前記購入情報と、秘匿されているかまたは秘匿されていない前記買主データとで購入申込依頼情報を自動的に構成して、前記仲介者装置へ、購入申込仲介の依頼のため、前記購入申込依頼情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記買主装置から提供された前記購入申込依頼情報を自動的に受領して、この受領した前記購入申込依頼情報の中の前記買主データが、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されて秘匿されていれば、自動的にそのまま秘匿しておき、暗号化されていなければ、前記買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿するとともに、前記購入申込依頼情報の中の少なくとも前記取引識別データ及び秘匿されている前記買主データと、前記仲介者を特定する仲介者データとで、購入申込情報を自動的に構成して、前記売主装置へ、購入申込のため、前記購入申込情報を自動的に提供し、
前記売主装置は、前記仲介者装置から提供された前記購入申込情報を自動的に受領して、受領した前記購入申込情報の中の、少なくとも前記取引識別データと、前記購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データとで、販売承諾情報を自動的に構成するとともに、前記仲介者装置へ、販売承諾通知のため、前記販売承諾情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記売主装置から提供された前記販売承諾情報を自動的に受領して、受領した前記販売承諾情報と、仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで、仲介承諾情報を自動的に構成するとともに、前記買主装置へ、前記販売承諾通知及び仲介承諾通知のため、前記仲介承諾情報を自動的に提供し、
前記買主装置は、前記仲介者装置から提供された前記仲介承諾情報を自動的に受領することを特徴とする電子商取引システム。 - 売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介し、買主の購入品の前記売主から前記買主への交付、および、前記購入品に対する代金の前記買主から前記売主への支払いを行う仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記売主装置は、前記売主装置の提示する商品群の中から前記買主の購入品が決定されると、自動的に、前記購入品の購入取引に対してユニークな取引IDを含む取引識別データを付与し、
前記買主装置は、前記購入品の購入取引に対して前記取引識別データが付与されると、自動的に、前記購入取引の商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データと、前記売主を特定する売主データと、前記取引識別データとで構成される購入情報を、前記売主装置から取得するとともに、前記買主を特定する買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿し、または、暗号化しないで秘匿せず、前記売主装置から取得した前記購入情報の中の前記商品データを、前記売主の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿した該購入情報と、秘匿されているかまたは秘匿されていない前記買主データとで購入申込依頼情報を自動的に構成して、前記仲介者装置へ、購入申込仲介の依頼のため、前記購入申込依頼情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記買主装置から提供された前記購入申込依頼情報を自動的に受領するとともに、自動的に、前記購入申込依頼情報中の少なくとも前記取引識別データと、前記仲介者を特定する仲介者データとで、購入申込情報を構成するとともに前記買主データを外して、前記売主装置へ、購入申込のため、前記購入申込情報を自動的に提供し、
前記売主装置は、前記仲介者装置から提供された前記購入申込情報を自動的に受領して、受領した前記購入申込情報の中の、少なくとも前記取引識別データと、前記購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データとで、販売承諾情報を自動的に構成するとともに、前記仲介者装置へ、販売承諾通知のため、前記販売承諾情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記売主装置から提供された前記販売承諾情報を自動的に受領して、受領した前記販売承諾情報と、仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで、仲介承諾情報を自動的に構成するとともに、前記買主装置へ、前記販売承諾通知及び仲介承諾通知のため、前記仲介承諾情報を自動的に提供し、
前記買主装置は、前記仲介者装置から提供された前記仲介承諾情報を自動的に受領することを特徴とする電子商取引システム。 - 売主により操作される売主装置、買主により操作される買主装置、および、前記売主と前記買主を仲介し、買主の購入品の前記売主から前記買主への交付、および、前記購入品に対する代金の前記買主から前記売主への支払いを行う仲介者により操作される仲介者装置を構成要素とすると共に、これらがネットワークで相互に接続された電子商取引システムであって、
前記売主装置は、前記売主装置の提示する商品群の中から前記買主の購入品が決定されると、自動的に、前記購入品の購入取引に対してユニークな取引IDを含む取引識別データを付与し、
前記買主装置は、前記購入品の購入取引に対して前記取引識別データが付与されると、自動的に、前記購入取引の商品を特定する商品データと、その代金と支払方法を特定する支払データと、前記売主を特定する売主データと、前記取引識別データとで構成される購入情報を、前記売主装置から取得するとともに、前記買主を特定する買主データを前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿し、または、暗号化しないで秘匿せず、前記売主装置から取得した前記購入情報の中の前記商品データを外して構成した前記購入情報と、秘匿されているかまたは秘匿されていない前記買主データとで購入申込依頼情報を自動的に構成して、前記仲介者装置へ、購入申込仲介の依頼のため、前記購入申込依頼情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記買主装置から提供された前記購入申込依頼情報を自動的に受領するとともに、自動的に、前記購入申込依頼情報中の少なくとも前記取引識別データと、前記仲介者を特定する仲介者データとで、購入申込情報を構成するとともに前記買主データを外して、前記売主装置へ、購入申込のため、前記購入申込情報を自動的に提供し、
前記売主装置は、前記仲介者装置から提供された前記購入申込情報を自動的に受領して、受領した前記購入申込情報の中の、少なくとも前記取引識別データと、前記購入申込に対する販売の承諾を特定する販売承諾データとで、販売承諾情報を自動的に構成するとともに、前記仲介者装置へ、販売承諾通知のため、前記販売承諾情報を自動的に提供し、
前記仲介者装置は、前記売主装置から提供された前記販売承諾情報を自動的に受領して、受領した前記販売承諾情報と、仲介の承諾を特定する仲介承諾データとで、仲介承諾情報を自動的に構成するとともに、前記買主装置へ、前記販売承諾通知及び仲介承諾通知のため、前記仲介承諾情報を自動的に提供し、
前記買主装置は、前記仲介者装置から提供された前記仲介承諾情報を自動的に受領することを特徴とする電子商取引システム。 - 前記取引識別データに含まれるユニークな取引IDを、前記商品データ、前記支払データ、前記売主データ、前記買主データ、前記仲介者データ、前記販売承諾データ、および、前記仲介承諾データにも含ませると共に、
前記売主装置は、前記購入情報の前記取引識別データに、前記売主の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて自動的に売主電子署名を行ない、
前記買主装置は、前記購入申込依頼情報の中の前記取引識別データに、前記買主の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて自動的に買主電子署名を行なうとともに、前記買主電子署名を、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿するか、または、暗号化しないで秘匿せず、
前記仲介者装置は、前記購入申込情報の中の前記取引識別データに、前記仲介者の公開鍵に対応した秘密鍵を用いて自動的に仲介者電子署名を行なうとともに、前記買主電子署名が、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されて秘匿されていれば、自動的にそのまま秘匿しておき、暗号化されていなければ、前記買主電子署名を前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿してなる請求項1から4のいずれか1項に記載の電子商取引システム。 - 前記売主装置が、前記購入情報の前記取引識別データに自動的に前記売主電子署名を行なうのと同時に、前記購入情報の前記商品データ、前記支払データ、および、前記売主データにも自動的に前記売主電子署名を行なってなる請求項5記載の電子商取引システム。
- 前記買主装置が、前記購入申込依頼情報の前記取引識別データに自動的に前記買主電子署名を行なうのと同時に、前記購入申込依頼情報の前記買主データにも自動的に前記買主電子署名を行なうとともに、前記買主電子署名を、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿するか、または、暗号化せず秘匿しないでなる請求項5または6記載の電子商取引システム。
- 前記仲介者装置が、前記購入申込情報の前記取引識別データに自動的に前記仲介者電子署名を行なうのと同時に、前記購入申込情報の前記仲介者データにも自動的に前記仲介者電子署名を行なうとともに、前記購入申込情報の前記買主データになされた前記買主電子署名が、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて暗号化されて秘匿されていれば、自動的にそのまま秘匿しておき、暗号化されていなければ、前記買主データになされた前記買主電子署名を、前記仲介者の秘密鍵に対応した公開鍵を用いて自動的に暗号化して秘匿してなる請求項7記載の電子商取引システム。
- 前記仲介者装置が、前記購入申込情報の前記取引識別データに自動的に前記仲介者電子署名を行なうのと同時に、前記購入申込情報の前記仲介者データにも自動的に前記仲介者電子署名を行なうとともに、前記買主電子署名がなされた前記買主データを前記購入申込情報から自動的に外してなる請求項7記載の電子商取引システム。
- 前記売主装置は、前記販売承諾情報の前記販売承諾データに、自動的に前記売主電子署名を行なってなる請求項5から9のいずれか1項に記載の電子商取引システム。
- 前記仲介者装置は、前記仲介承諾情報の前記仲介承諾データに、自動的に前記仲介者電子署名を行なってなる請求項5から10のいずれか1項に記載の電子商取引システム。
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