JP3736925B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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JP3736925B2
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隆正 中村
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セイレイ工業株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインの脱穀部として組成するところの脱穀装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、扱胴を収蔵軸架する扱室の終端を送塵口により処理室に連通して、扱室と処理室の共働により脱穀処理を行わせることによって、脱穀処理の高性能化をはかるようにすることは周知のことである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記のように扱室と処理室の共働によって脱穀処理を行わせ脱穀処理の高性能化をはかっているのであるが、扱室始端の脱穀初期においては脱穀負荷が大で動力消費量も多く、また穂切れや藁屑の発生量も多量になり、この多量に発生した穂切れや藁屑が処理室に送出したり揺動選別体上に落下することになって、処理室内における処理作用に影響を与えたり揺動選別体の選別作用を阻害するとともに、扱室の終端では穀粒が乱反射したり脱穀済の排藁に刺さってもち出されロスが生じる等の問題点があって高性能化の障害になっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明にあっては、扱胴を収蔵軸架する扱室(1)の終端を送塵口(2)により処理室(3)に連通して脱穀処理する脱穀装置において処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分のみを、それ以外の扱胴部分に比して大径の扱胴径(D2)にし、扱胴径の小径(D1)部分から大径(D2)部分への変換点を、送塵口(2)の始端部分に合致させ、且つ処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)を、扱胴軸(6)方向に列設したから、処理室(3)に連通する部分での送出作用が、大径の扱胴部分と、その大径扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)を、扱胴軸(6)方向に列設したこととが相俟って、より強化され、処理室への送出物が円滑に送出されるようになる。
【0005】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、本発明による脱穀装置について実施例図を参照して説明すると、(1)は扱胴(7)を収蔵軸架する扱室で、その扱室(1)の下方には扱胴軸(6)方向に揺動する揺動選別体(8)を装架し、扱室(1)の一側がわには穀稈挟持横送レ−ル(9)を設け、他側がわに処理胴(10)を内蔵する処理室(3)を並設するとともに、扱室(1)の終端と処理室(3)の始端とを送塵口(2)により連通して、穀稈挟持横送レ−ル(9)により挟持横送する穀稈を扱室(1)と処理室(3)の共働によって脱穀処理しながら、扱室(1)からの脱穀物と処理室(3)からの処理物を揺動選別体(8)により選別するのである。
【0006】
尚、(11)は扱胴(7)の始端部に植設した整揃歯で、扱胴(7)を矢印(ハ)方向に回転させて下扱き式のものにし処理胴(10)は矢印(ニ)方向に回転させている。また(12)は切刃、(13)は送塵弁、(14)は処理室(3)の終端部に開口した排塵口、(15)は穀稈挟持横送レ−ル(9)から受継した排藁を搬出する排藁チエン、(16)は2番物樋(17)に回収されたものを揺動選別体(8)上に返す還元筒である。
【0007】
そして前記扱室(1)の終端の扱胴部分を大径にして扱胴径(D2)とし、始端部から中程部の間における扱胴部分を小径にして扱胴径(D1)にし、終端以外の部分における扱胴径(D1)を終端の扱胴径(D2)より小径にしてある。またその扱胴径(D2)にしてある扱胴部分を前記送塵口(2)に対応させたのである。
【0008】
また(4b)は終端の扱胴部分即ち扱胴径(D2)部分に植設する扱歯、(4a)は終端以外即ち扱胴径(D1)部分に植設した扱歯で、各扱歯(4a)(4b)の回転軌跡円径(イ)(ロ)を同一にするとともに、その扱歯(4a)(4b)の先端と受網(5)との間隙(M1)(M2)を同じにしてある。
【0009】
更に処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)は扱胴径(D2)部分の周面を4等分するように扱胴軸(6)方向に列設してある。
【0010】
これにより、刈取穀稈が穀稈挟持横送レ−ル(9)により扱室(1)内を始端から終端に向けて横送されるとき、その脱穀初期においては扱胴径(D1)が小径で歯高の高い扱歯(4a)によって穀稈の穂先がわは自由に揺れながら脱穀作用を受け扱胴(7)周面の周速も遅いことから、穂切れや藁屑の発生量が少ない状態で脱粒されて脱穀物は受網(5)の網目からの漏下よく揺動選別体(8)上に落下し選別されるようになる。
【0011】
また受網(5)から漏下しないものは円滑に終端へと移行し、終端では扱胴径(D2)が大径で歯高の低い扱歯(4b)によって乱反射することなくさらに脱粒作用を受けながら大径の扱胴部分で送塵口(2)から処理室(3)の始端に押し出されるようになるとともに、扱胴軸(6)方向に列設する扱歯(4b)群によって順序よく送出され処理室(3)で処理されてその処理物は揺動選別体(8)上に落下し選別されるのである。
【0012】
そして処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分のみを、それ以外の扱胴部分に比して大径の扱胴径(D2)にし、扱胴径の小径(D1)部分から大径(D2)部分への変換点を、送塵口(2)の始端部分に合致させたことから、図3の状態で脱穀作用を受けていた穀稈の稈身(ホ)は図4に示す稈身(ヘ)のように急傾斜状態に変更させられて排藁への刺さり粒がなく排藁チエン(15)に受継がれ搬出されるようになる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように実施されたもので、次に記載するような効果を奏する。
【0014】
即ち、本発明にあっては、扱胴を収蔵軸架する扱室の終端を送塵口により処理室に連通して脱穀処理する脱穀装置において処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分のみを、それ以外の扱胴部分に比して大径の扱胴径(D2)にし、扱胴径の小径(D1)部分から大径(D2)部分への変換点を、送塵口(2)の始端部分に合致させ、且つ処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)を、扱胴軸(6)方向に列設したから、大径の扱胴部分によって処理室への送出物は送塵口から押し出されて円滑に送出されるようになるとともに、併せて、処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)を、扱胴軸(6)方向に列設したことにより、脱粒処理を行いながら処理室への送出物の送出作用が、上記大径の扱胴部分によって処理室への送出物が円滑に送出されることと相俟ってますます促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】脱穀装置の平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】小径の扱胴部分における作用説明図である。
【図4】大径の扱胴部分における作用説明図である。
【符号の説明】
1 扱室
2 送塵口
3 処理室
D1 扱胴径
D2 扱胴径
4a 扱歯
4b 扱歯
イ 回転軌跡円径
ロ 回転軌跡円径
5 受網
M1 間隙
M2 間隙
6 扱胴軸

Claims (1)

  1. 扱胴を収蔵軸架する扱室(1)の終端を送塵口(2)により処理室(3)に連通して脱穀処理する脱穀装置において処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分のみを、それ以外の扱胴部分に比して大径の扱胴径(D2)にし、扱胴径の小径(D1)部分から大径(D2)部分への変換点を、送塵口(2)の始端部分に合致させ、且つ処理室(3)に連通して送塵口(2)に対応する扱胴部分に植設する全ての扱歯(4b)を、扱胴軸(6)方向に列設したことを特徴とする脱穀装置
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