JP3735995B2 - 車両の運動制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の旋回時等において、ブレーキペダル操作に拘らず各車輪に対して制動力を付与することにより、過度のオーバーステア及び過度のアンダーステアを抑制制御する制動操舵制御機能と、制動時に車輪がロックしないように車輪に対する制動力を制御してスリップを防止するアンチスキッド制御機能等を有する車両の運動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、車両の運動特性、特に旋回特性を制御する手段として、制動力の左右差制御により旋回モーメントを直接制御する手段が注目され、実用に供されつつある。例えば、特開平2−70561号公報には、車両の横力の影響を補償する制動制御手段により車両の安定性を維持する運動制御装置が提案されている。同装置においては、実ヨーレイトと目標ヨーレイトの比較結果に応じて制動制御手段により車両に対する制動力を制御するように構成されており、例えばコーナリング時の車両の運動に対しても確実に安定性を維持することができる。これにより、ブレーキペダルの操作に起因した制動状態にあるか否かに拘らず各車輪に対して制動力が付与され、所謂制動操舵制御によって、オーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御が行なわれる。
【0003】
また、特開平7−117654号公報には、各車輪に車両の運動状態に応じた制動力を付与して車両の挙動を立て直すようにした車両用制動力制御装置に関し、フィードフォワード制御を導入することにより、車両の挙動異常を迅速且つ高精度に立て直すことを課題とし、以下の手段を設けることとしている。即ち、目標スリップ率に応じたフィードフォワード制御信号を出力するフィードフォワード制御手段と、別途出力されたフィードバック制御信号にフィードフォワード制御信号を合成して油圧制御装置に出力する合成出力手段を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来より、車両の急制動時に車輪がロックしないように、各車輪の回転状態に応じてホイールシリンダに対するブレーキ液圧を制御して制動力を制御するアンチスキッド制御機能をはじめ、種々の機能も具備しており、これらの機能に前述の制動操舵制御機能を組み合わせ、運動制御装置として有効に機能するように構成することができる。
【0005】
然し乍ら、車両の運動状態が上記複数の制御機能の開始条件を同時に充足すると、制御モードが干渉することとなる。例えば一つの車輪に対し制動操舵制御モードとアンチスキッド制御モードが同時に設定されると、両制御モードの干渉が生ずる。このような干渉は、制動操舵制御が車輪に対して制動力を付与する制御であるのに対し、アンチスキッド制御がロック傾向の車輪に対して制動力を減少させる制御であることから生ずる。この場合には、一般的にアンチスキッド制御が優先して処理されるように所謂セーフガードが設定されている。これによれば、車両の運動状態が制動操舵制御及びアンチスキッド制御の両方の制御領域にあるときには、所期の制御モードが制動操舵制御モードであってアンチスキッド制御を行なう必要がないときでも、アンチスキッド制御が開始することになるので、制動操舵制御に遅れが生ずる。
【0006】
従って、制御対象の車輪に対し複数の制御モードが同時に設定されたときには、アンチスキッド制御を損なわない限り、一律にアンチスキッド制御を優先処理することなく、所期の制御モードが完了するまで適切に液圧モードを設定する必要がある。
【0007】
また、一般的な手段として、複数のマップを用意し、複数の制御モードを設定すると共に各制御モード毎に液圧モードを設定して制御を行なうこととすると、大きなメモリ容量を必要とするので、極力簡単な処理とすることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明は、車両の運動制御装置において、制御対象の車輪に対し複数の制御モードが同時に設定されたときには、所期の制御モードに応じた適切な液圧モードを迅速に設定し、所期の制御を円滑に行ない得る構成とすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の運動制御装置は、図1に構成の概要を示したように、車両の各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度を検出する車輪速度検出手段WSと、車輪速度検出手段WSの検出車輪速度に基づき各車輪の車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段WAと、車輪速度検出手段WSの検出車輪速度に基づき各車輪の実スリップ率を演算するスリップ率演算手段SPとを含み、車両の運動状態を判定する車両状態判定手段VMと、各車輪に対して制動力を付与するホイールシリンダのブレーキ液圧を、少くとも増圧モード及び減圧モードを有する複数の液圧モードのうちの各液圧モードに応じて制御するブレーキ液圧制御装置PCとを備え、車両状態判定手段VMの判定結果に基づきブレーキ液圧制御装置PCを駆動制御し各車輪に対する制動力を制御するように構成されている。そして、車両状態判定手段VMの判定結果に基づき複数の制御モードのうちの所定の制御モードに応じて各車輪の目標スリップ率を設定する目標スリップ率設定手段DSと、目標スリップ率と実スリップ率の差を演算してスリップ率偏差を求めるスリップ率偏差演算手段SDと、車輪加速度演算手段WAに基づき推定車体加速度を演算する推定車体加速度演算手段EAと、推定車体加速度と各車輪の車輪加速度の差を演算して車体加速度偏差を求める車体加速度偏差演算手段ADと、所定の制御モードの目標スリップ率と推定車体加速度を原点としスリップ率偏差及び車体加速度偏差を夫々X軸及びY軸とする制御マップを設定する制御マップ設定手段CMと、各車輪毎に演算したスリップ率偏差及び車体加速度偏差によって定まる制御マップの座標上の点に基づき所定の制御モードにおけるブレーキ液圧制御装置PCに対する液圧モードを設定する液圧モード設定手段PMと、スリップ率及び推定車体加速度を夫々X軸及びY軸とする基準マップを設定する基準マップ設定手段RMと、各車輪に対し複数の制御モードを設定し、複数の制御モードに応じた複数の制御マップを基準マップに重畳し、複数の制御マップにより設定された複数の液圧モードの内、ホイールシリンダのブレーキ液圧の減圧勾配が大となる側の液圧モードを選択する液圧モード選択手段PSとを備えたものとし、ブレーキ液圧制御装置PCは、選択された液圧モードに応じてホイールシリンダのブレーキ液圧を制御するように構成したものである。
【0010】
アンチキッド制御のための減圧作動時には、減圧量が過大となって車輪加速度及びコーナリングフォースの過度の低下を惹起することを防止するため、減圧量を補正する減圧補償処理を行なうことが望ましい。このため、上記液圧モード選択手段PSにおいては、この減圧補償の液圧モードを、最優先の液圧モードとして選択するとよい。尚、上記液圧モード設定手段PMにおいては、制御マップの座標面上に前記原点を通る線分の制御基準を設定すると共に、各車輪毎に演算したスリップ率偏差及び車体加速度偏差によって定まる制御マップの座標上の点から制御基準までの距離を有する所定の制御モードの制御指標を設定することとしてもよい。
【0011】
上記車両状態判定手段VMは、車輪速度検出手段WS、車輪加速度演算手段WA及びスリップ率演算手段SPを含み、各車輪の車輪速度、車輪加速度、車体横加速度、ヨーレイト等を検出し、これらの検出結果、並びに検出結果に基づいて演算した推定車体速度、車体横すべり角等に基づき、車両の運動状態を判定するように構成し、過度のオーバーステア及び過度のアンダーステアの発生、並びに車輪のロック状態を判定することができる。ブレーキ液圧制御装置PCは、後述の実施形態に示すように、ブレーキペダルの操作に応じてブレーキ液圧を出力するマスタシリンダのほか、例えば液圧ポンプ及びアキュムレータを備えた補助液圧源を含み、ブレーキペダルの非操作時にも補助液圧源からブレーキ液圧を出力するように構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。図2は本発明の運動制御装置の一実施形態を示すもので、本実施形態のエンジンEGはスロットル制御装置TH及び燃料噴射装置FIを備えた内燃機関で、スロットル制御装置THにおいてはアクセルペダルAPの操作に応じてメインスロットルバルブMTのメインスロットル開度が制御される。また、電子制御装置ECUの出力に応じて、スロットル制御装置THのサブスロットルバルブSTが駆動されサブスロットル開度が制御されると共に、燃料噴射装置FIが駆動され燃料噴射量が制御されるように構成されている。本実施形態のエンジンEGは変速制御装置GS及びディファレンシャルギヤDFを介して車両後方の車輪RL,RRに連結されており、所謂後輪駆動方式が構成されているが、本発明における駆動方式をこれに限定するものではない。
【0013】
制動系については、車輪FL,FR,RL,RRに夫々ホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrrが装着されており、これらのホイールシリンダWfl等にブレーキ液圧制御装置PCが接続されている。このブレーキ液圧制御装置PCについては図3を参照して後述する。尚、車輪FLは運転席からみて前方左側の車輪を示し、以下車輪FRは前方右側、車輪RLは後方左側、車輪RRは後方右側の車輪を示している。
【0014】
図2に示すように、車輪FL,FR,RL,RRには車輪速度センサWS1乃至WS4が配設され、これらが電子制御装置ECUに接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装置ECUに入力されるように構成されている。更に、ブレーキペダルBPが踏み込まれたときオンとなるブレーキスイッチBS、車両前方の車輪FL,FRの舵角δf を検出する前輪舵角センサSSf、車両の横加速度を検出する横加速度センサYG及び車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサYS等が電子制御装置ECUに接続されている。ヨーレイトセンサYSにおいては、車両重心を通る鉛直軸回りの車両回転角(ヨー角)の変化速度、即ちヨー角速度(ヨーレイト)が検出され、実ヨーレイトγとして電子制御装置ECUに出力される。
【0015】
尚、従動輪側の左右の車輪(本実施形態では車両前方の車輪FL,FR)の車輪速度差Vfd(=Vwfr −Vwfl )に基づき実ヨーレイトγを推定することができるので、車輪速度センサWS1及びWS2の検出出力を利用することとすればヨーレイトセンサYSを省略することができる。更に、車輪RL,RR間に舵角制御装置(図示せず)を設けることとしてもよく、これによれば電子制御装置ECUの出力に応じてモータ(図示せず)によって車輪RL,RRの舵角を制御することもできる。
【0016】
本実施形態の電子制御装置ECUは、図2に示すように、バスを介して相互に接続されたプロセシングユニットCPU、メモリROM,RAM、入力ポートIPT及び出力ポートOPT等から成るマイクロコンピュータCMPを備えている。上記車輪速度センサWS1乃至WS4、ブレーキスイッチBS、前輪舵角センサSSf、ヨーレイトセンサYS、横加速度センサYG等の出力信号は増幅回路AMPを介して夫々入力ポートIPTからプロセシングユニットCPUに入力されるように構成されている。また、出力ポートOPTからは駆動回路ACTを介してスロットル制御装置TH及びブレーキ液圧制御装置PCに夫々制御信号が出力されるように構成されている。マイクロコンピュータCMPにおいては、メモリROMは図4乃至図7に示したフローチャートを含む種々の処理に供するプログラムを記憶し、プロセシングユニットCPUは図示しないイグニッションスイッチが閉成されている間当該プログラムを実行し、メモリRAMは当該プログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶する。尚、スロットル制御等の各制御毎に、もしくは関連する制御を適宜組合せて複数のマイクロコンピュータを構成し、相互間を電気的に接続することとしてもよい。
【0017】
図3は本実施形態におけるブレーキ液圧制御装置PCの一例を示すもので、マスタシリンダMC及び液圧ブースタHBがブレーキペダルBPの操作に応じて駆動される。液圧ブースタHBには補助液圧源APが接続されており、これらはマスタシリンダMCと共に低圧リザーバRSに接続されている。
【0018】
補助液圧源APは、液圧ポンプHP及びアキュムレータAccを有する。液圧ポンプHPは電動モータMによって駆動され、低圧リザーバRSのブレーキ液を昇圧して出力し、このブレーキ液が逆止弁CV6を介してアキュムレータAccに供給され、蓄圧される。電動モータMは、アキュムレータAcc内の液圧が所定の下限値を下回ることに応答して駆動され、またアキュムレータAcc内の液圧が所定の上限値を上回ることに応答して停止する。尚、アキュムレータAccと低圧リザーバRSとの間にはリリーフバルブRVが介装されている。而して、アキュムレータAccから所謂パワー液圧が適宜液圧ブースタHBに供給される。液圧ブースタHBは、補助液圧源APの出力液圧を入力し、マスタシリンダMCの出力液圧をパイロット圧として、これに比例したブースタ液圧に調圧するもので、これによってマスタシリンダMCが倍力駆動される。
【0019】
マスタシリンダMCと車両前方のホイールシリンダWfr,Wflの各々を接続する前輪側の液圧路には、電磁切換弁SA1及びSA2が介装されており、これらは制御通路Pfr及びPflを介して夫々電磁開閉弁PC1,PC5及び電磁開閉弁PC2,PC6に接続されている。また、液圧ブースタHBとホイールシリンダWfr等の各々を接続する液圧路には電磁開閉弁SA3、給排制御用の電磁開閉弁PC1乃至PC8が介装されており、後輪側には比例減圧弁PVが介装されている。そして、電磁開閉弁STRを介して補助液圧源APが電磁開閉弁SA3の下流側に接続されている。図3では前輪の液圧制御系と後輪の液圧制御系に区分された前後配管が構成されているが、所謂X配管としてもよい。
【0020】
前輪側液圧系において、電磁開閉弁PC1及びPC2は電磁開閉弁STRに接続されている。電磁開閉弁STRは2ポート2位置の電磁開閉弁であり、非作動時の閉位置では遮断状態で、作動時の開位置では電磁開閉弁PC1及びPC2を直接アキュムレータAccに連通する。電磁切換弁SA1及び電磁切換弁SA2は3ポート2位置の電磁切換弁で、非作動時は図3に示す第1位置にあってホイールシリンダWfr,Wflは何れもマスタシリンダMCに連通接続されているが、ソレノイドコイルが励磁され第2位置に切換わると、ホイールシリンダWfr,Wflは何れもマスタシリンダMCとの連通が遮断され、夫々電磁開閉弁PC1及びPC5、電磁開閉弁PC2及びPC6と連通する。
【0021】
これら電磁開閉弁PC1及びPC2に対して並列に逆止弁CV1及びCV2が接続されており、逆止弁CV1の流入側が制御通路Pfrに、逆止弁CV2の流入側が制御通路Pflに夫々接続されている。逆止弁CV1は、電磁切換弁SA1が作動位置(第2位置)にある場合において、ブレーキペダルBPが開放されたときには、ホイールシリンダWfrのブレーキ液圧を液圧ブースタHBの出力液圧の低下に迅速に追従させるために設けられたもので、液圧ブースタHB方向へのブレーキ液の流れは許容されるが逆方向の流れは阻止される。尚、逆止弁CV2についても同様である。
【0022】
次に、後輪側液圧系について説明すると、電磁開閉弁SA3は2ポート2位置の電磁開閉弁で、非作動時には図3に示す開位置にあって、電磁開閉弁PC3,PC4は比例減圧弁PVを介して液圧ブースタHBと連通する。このとき、電磁開閉弁STRは閉位置とされ、アキュムレータAccとの連通が遮断される。電磁開閉弁SA3が作動時の閉位置に切換えられると、電磁開閉弁PC3,PC4は液圧ブースタHBとの連通が遮断され、比例減圧弁PVを介して電磁開閉弁STRに接続され、この電磁開閉弁STRが作動時にアキュムレータAccと連通する。
【0023】
また、電磁開閉弁PC3及びPC4に対して並列に逆止弁CV3及びCV4が接続されており、逆止弁CV3の流入側がホイールシリンダWrrに、逆止弁CV4の流入側がホイールシリンダWrlに夫々接続されている。これらの逆止弁CV3,CV4は、ブレーキペダルBPが開放されたときには、ホイールシリンダWrr,Wrlのブレーキ液圧を液圧ブースタHBの出力液圧の低下に迅速に追従させるために設けられたもので、電磁開閉弁SA3方向へのブレーキ液の流れが許容され逆方向の流れは阻止される。更に、逆止弁CV5が電磁開閉弁SA3に並列に設けられており、電磁開閉弁SA3が閉位置にあるときにも、ブレーキペダルBPによる踏み増しが可能とされている。
【0024】
上記電磁切換弁SA1,SA2及び電磁開閉弁SA3,STR並びに電磁開閉弁PC1乃至PC8は前述の電子制御装置ECUによって駆動制御され、アンチスキッド制御のみならず、制動操舵制御を初めとする各種制御が行なわれる。例えば、車両が旋回運動中において、過度のオーバーステアと判定されたときには、例えば旋回外側の前輪に制動力が付与され、車両に対し外向きのヨーモーメント、即ち車両を旋回外側に向けるヨーモーメントが生ずるように制御される。これをオーバーステア抑制制御と呼び、安定性制御とも呼ばれる。また、車両が旋回運動中に過度のアンダーステアと判定されたときには、本実施形態のように後輪駆動車の場合、旋回外側の前輪及び後二輪に制動力が付与され、車両に対し内向きのヨーモーメント、即ち車両を旋回内側に向けるヨーモーメントが生ずるように制御される。これはアンダーステア抑制制御と呼び、コーストレース性制御とも呼ばれる。そして、オーバーステア抑制制御とアンダーステア抑制制御は制動操舵制御と総称される。
【0025】
而して、ブレーキペダルBPが操作されていない状態で行なわれる制動操舵制御時には、液圧ブースタHB及びマスタシリンダMCからはブレーキ液圧が出力されないので、電磁切換弁SA1,SA2が第2位置とされ、電磁開閉弁SA3が閉位置とされ、そして電磁開閉弁STRが開位置とされる。これにより、補助液圧源APの出力パワー液圧が電磁開閉弁STR並びに開状態の電磁開閉弁PC1乃至PC8を介してホイールシリンダWfr等に供給され得る状態となる。このように、電磁開閉弁PC1乃至PC8が適宜開閉駆動されることによって各ホイールシリンダ内のブレーキ液圧が急増圧、パルス増圧(緩増圧)、パルス減圧(緩減圧)、急減圧、及び保持状態とされ、上記のオーバーステア抑制制御及び/又はアンダーステア抑制制御が行なわれる。
【0026】
上記のように構成された本実施形態においては、電子制御装置ECUにより制動操舵制御、アンチスキッド制御等の一連の処理が行なわれ、イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成されると図4乃至図7等のフローチャートに対応したプログラムの実行が開始する。図4及び図5は車両の運動制御作動を示すもので、先ずステップ101にてマイクロコンピュータCMPが初期化され、各種の演算値がクリアされる。次にステップ102において、車輪速度センサWS1乃至WS4の検出信号が読み込まれると共に、前輪舵角センサSSfの検出信号(舵角δf )、ヨーレイトセンサYSの検出信号(実ヨーレイトγ)及び横加速度センサYGの検出信号(即ち、実横加速度であり、Gyaで表す)が読み込まれる。
【0027】
続いてステップ103に進み、各車輪の車輪速度Vw** (**は各車輪FR等を表す)が演算されると共に、これらが微分され各車輪の車輪加速度DVw** が求められる。続いて、ステップ104において各車輪の車輪速度Vw** の最大値が車両重心位置での推定車体速度Vsoとして演算される(Vso=MAX( Vw**))。また、各車輪の車輪速度Vw** に基づき各車輪毎に推定車体速度Vso**が求められ、必要に応じ、車両旋回時の内外輪差等に基づく誤差を低減するため正規化が行われる。更に、推定車体速度Vsoが微分され、各車輪位置での推定車体加速度DVso**が演算される。
【0028】
そして、ステップ105において、上記ステップ103及び104で求められた各車輪の車輪速度Vw** と推定車体速度Vso**(あるいは、正規化推定車体速度)に基づき各車輪の実スリップ率Sa** がSa** =(Vso**−Vw** )/Vso**として求められる。次に、ステップ106おいて、車両重心位置での推定車体加速度DVsoと横加速度センサYGの検出信号の実横加速度Gyaに基づき、路面摩擦係数μが近似的に(DVso2 +Gya2)1/2 として求められる。尚、路面摩擦係数を検出する手段として、直接路面摩擦係数を検出するセンサ等、種々の手段を用いることができる。
【0029】
続いて、ステップ107にて車体横すべり角速度Dβが演算されると共に、ステップ108にて車体横すべり角βが演算される。この車体横すべり角βは、車両の進行方向に対する車体のすべりを角度で表したもので、次のように演算し推定することができる。即ち、車体横すべり角速度Dβは車体横すべり角βの微分値dβ/dtであり、ステップ107にてDβ=Gy /Vso−γとして求めることができ、これをステップ108にて積分しβ=∫(Gy /Vso−γ)dtとして車体横すべり角βを求めることができる。尚、Gy は車両の横加速度、Vsoは車両重心位置での推定車体速度、γはヨーレイトを表す。あるいは、進行方向の車速Vx とこれに垂直な横方向の車速Vy の比に基づき、β=tan-1(Vy /Vx )として求めることもできる。
【0030】
そして、ステップ109に進み制動操舵制御の開始条件が判定され、開始と判定されるとステップ110に進み、制動操舵制御を行なうための液圧モードが設定される。具体的には、後述するように制動操舵制御に供する目標スリップ率が設定され、液圧サーボ制御により、車両の運動状態に応じてブレーキ液圧制御装置PCが制御され各車輪に対する制動力が制御される。この制動操舵制御は、後述する全ての制御モードにおける制御に対し重畳される。続いて、ステップ111にて初期特定モードが設定される。
【0031】
この後図5のステップ112に進み、更にアンチスキッド制御開始条件を充足しているか否かが判定される。開始条件を充足しアンチスキッド制御開始と判定されると、ステップ113にてアンチスキッド制御を行なうための液圧モードが設定される。続いてステップ114に進み、今回設定された液圧モードと前回設定された液圧モードの関係が、増圧から減圧もしくは減圧から増圧に切り換わる場合には、増減圧補償処理が行われた後、ステップ121に進む。
【0032】
ステップ112にてアンチスキッド制御開始条件を充足していないと判定されたときには、ステップ115に進み前後制動力配分制御開始条件を充足しているか否かが判定され、前後制動力配分制御開始と判定されるとステップ116に進み、前後制動力配分制御を行なうための液圧モードが設定され、充足していなければステップ117に進みトラクション制御開始条件を充足しているか否かが判定される。トラクション制御開始と判定されるとステップ118にてトラクション制御を行なうための液圧モードが設定され、ステップ119にて増減圧補償処理が行なわれた後ステップ121に進む。
【0033】
ステップ121においては、上記のように設定された複数の液圧モードが相互に比較され、比較結果に応じて設定される優先順位に従って最終的な液圧モードが設定され、ステップ122に進む。ステップ117においてトラクション制御開始条件も充足していないと判定されると、ステップ120にて、全ての電磁弁のソレノイドをオフとするオフモードに設定されてステップ122に進む。そして、ステップ122にて上記液圧モードに応じて、ブレーキ液圧制御装置PCを構成する各電磁弁のソレノイドが駆動される。
【0034】
前述のように、アンチスキッド制御モードにおいては、車両制動時に車輪がロックしないように減圧作動が行なわれる。このアンチキッド制御のための減圧作動後の増圧制御に関しては、それまでの総減圧量に応じて増圧する増圧補償処理が行なわれる。例えば前回までの総減圧時間、車輪加速度、路面摩擦係数等に基づいて増圧量が補正される。これに対し、アンチキッド制御のための減圧作動時に減圧量が過大となってブレーキ力の過度の低下及びコーナリングフォースの過度の増加(変化)を惹起することを防止するため、減圧量を補正する減圧補償処理が行なわれる。
【0035】
図16は路面の摩擦係数μ及びコーナリングフォースCFとスリップ率Sとの関係を示すμ−S特性図である。また、図17は一つの車輪に対するアンチスキッド制御状況を示すもので、図16のμ−S曲線に付したa乃至dの点に対応する時点にa乃至dを付している。図17において、Vso**は推定車体速度、Vw** は車輪速度、Wc** はホイールシリンダ液圧を表す。また、図16及び図17において、c点は摩擦係数のピーク値(μピーク)で、アンチキッド制御開始時を表し、d点は急減圧作動の終了時点、a点は保持(又は、減圧作動)から増圧作動に転じた時点、b点は増圧補償処理を終了すべき時点を夫々表す。つまり、図17に示すc点からa点までが減圧補償処理が行なわれる領域で、a点からb点までが増圧補償処理が行なわれる領域である。
【0036】
また、前後制動力配分制御モードにおいては、車両の制動時に車両の安定性を維持するように、後輪に付与する制動力の前輪に付与する制動力に対する配分が制御される。そして、トラクション制御モードにおいては、車両駆動時に駆動輪のスリップを防止するように、駆動輪に対し制動力が付与されると共に、必要に応じスロットル制御が行なわれ、これらの制御によって駆動輪に対する駆動力が制御される。
【0037】
図6は、図4のステップ110の制動操舵制御のための液圧モード設定の具体的処理内容を示すもので、制動操舵制御にはオーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御が含まれ、各車輪に関しオーバーステア抑制制御及び/又はアンダーステア抑制制御に応じた目標スリップ率が設定される。先ず、ステップ201,202においてオーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御の開始・終了判定が行なわれる。
【0038】
ステップ201で行なわれるオーバーステア抑制制御の開始・終了判定は、図8に斜線で示す制御領域にあるか否かに基づいて行なわれる。即ち、判定時における車体横すべり角βと車体横すべり角速度Dβの値に応じて制御領域に入ればオーバーステア抑制制御が開始され、制御領域を脱すればオーバーステア抑制制御が終了とされ、図8に矢印の曲線で示したように制御される。従って、制御領域と非制御領域の境界(図8に二点鎖線で示す)が、開始領域の境界に相当する。また、後述するように、図8に二点鎖線で示した境界から制御領域側に外れるに従って制御量が大となるように各車輪の制動力が制御される。
【0039】
一方、ステップ202で行なわれるアンダーステア抑制制御の開始・終了判定は、図9に斜線で示す制御領域にあるか否かに基づいて行なわれる。即ち、判定時において目標横加速度Gytに対する実横加速度Gyaの変化に応じて、一点鎖線で示す理想状態から外れて制御領域に入ればアンダーステア抑制制御が開始され、制御領域を脱すればアンダーステア抑制制御が終了とされ、図9に矢印の曲線で示したように制御される。
【0040】
続いて、ステップ203にてオーバーステア抑制制御が制御中か否かが判定され、制御中でなければステップ204にてアンダーステア抑制制御が制御中か否かが判定され、これも制御中でなければそのままメインルーチンに戻る。ステップ204にてアンダーステア抑制制御と判定されたときにはステップ205に進み、各車輪の目標スリップ率が後述するアンダーステア抑制制御用に設定される。ステップ203にてオーバーステア抑制制御と判定されると、ステップ206に進みアンダーステア抑制制御か否かが判定され、アンダーステア抑制制御でなければステップ207において各車輪の目標スリップ率は後述するオーバーステア抑制制御用に設定される。また、ステップ206でアンダーステア抑制制御が制御中と判定されると、オーバーステア抑制制御とアンダーステア抑制制御が同時に行なわれることになり、ステップ208にて同時制御用の目標スリップ率が設定される。
【0041】
ステップ207におけるオーバーステア抑制制御用の目標スリップ率の設定には、車体横すべり角βと車体横すべり角速度Dβが用いられる。また、アンダーステア抑制制御における目標スリップ率の設定には、目標横加速度Gytと実横加速度Gyaとの差が用いられる。この目標横加速度GytはGyt=γ(θf)・Vsoに基づいて求められる。ここで、γ(θf)はγ(θf)={θf/( N・L) }・Vso/(1+Kh ・Vso2 )として求められ、Kh はスタビリティファクタ、Nはステアリングギヤレシオ、Lはホイールベースを表す。
【0042】
ステップ205における各車輪の目標スリップ率は、旋回外側の前輪がStufoに設定され、旋回外側の後輪がSturoに設定され、旋回内側の後輪がSturiに設定される。ここで示したスリップ率(S)の符号については "t"は「目標」を表し、後述の「実測」を表す "a"と対比される。 "u"は「アンダーステア抑制制御」を表し、 "r"は「後輪」を表し、 "o"は「外側」を、 "i"は「内側」を夫々表す。
【0043】
ステップ207における各車輪の目標スリップ率は、旋回外側の前輪がStefoに設定され、旋回外側の後輪がSteroに設定され、旋回内側の後輪がSteriに設定される。ここで、 "e"は「オーバーステア抑制制御」を表す。そして、ステップ208においては、各車輪の目標スリップ率は、旋回外側の前輪がStefoに設定され、旋回外側の後輪がSturoに設定され、旋回内側の後輪がSturiに夫々設定される。即ち、オーバーステア抑制制御とアンダーステア抑制制御が同時に行なわれるときには、旋回外側の前輪はオーバーステア抑制制御の目標スリップ率と同様に設定され、後輪は何れもアンダーステア抑制制御の目標スリップ率と同様に設定される。尚、何れの場合も旋回内側の前輪(即ち、後輪駆動車における従動輪)は推定車体速度設定用のため非制御とされている。
【0044】
オーバーステア抑制制御に供する旋回外側前輪の目標スリップ率Stefoは、Stefo=K1 ・β+K2 ・Dβとして設定され、旋回外側後輪の目標スリップ率SteroはStero=K3 ・β+K4 ・Dβとして設定され、目標スリップ率SteriはSteri=K5 ・β+K6 ・Dβとして設定される。ここで、K1 乃至K6 は定数で、旋回外側の車輪に対する目標スリップ率Stefo及びSteroは、加圧方向(制動力を増大する方向)の制御を行なう値に設定される。これに対し、旋回内側の車輪に対する目標スリップ率Steriは、減圧方向(制動力を低減する方向)の制御を行なう値に設定される。
【0045】
一方、アンダーステア抑制制御に供する目標スリップ率は、目標横加速度Gytと実横加速度Gyaの偏差ΔGy に基づいて以下のように設定される。即ち、旋回外側の前輪に対する目標スリップ率StefoはK7 ・ΔGy と設定され、定数K7 は加圧方向(もしくは減圧方向)の制御を行なう値に設定される。また、後輪に対する目標スリップ率Sturo及びSturiは夫々K8 ・ΔGy 及びK9 ・ΔGy に設定され、定数K8 ,K9 は何れも加圧方向の制御を行なう値に設定される。
【0046】
続いてステップ209において、各車輪の目標スリップ率St** と実スリップ率Sa** の差が演算されスリップ率偏差ΔS**が求められる(ΔS**=Sa** −St** )。また、ステップ210においては各車輪位置での推定車体加速度DVso**と制御対象の車輪における車輪加速度DVw** の差が演算され、車体加速度偏差ΔDVso**が求められる(ΔDVso=DVso**−DVw**)。
【0047】
次にステップ211に進み、図11に示すように車体加速度G**のY軸とスリップ率S**のX軸を有する基準マップに対し、制動操舵制御用の制御マップが重畳される。基準マップは図10のμ−S特性図に対応するように設定したマップで、μがG**に対応し、SがS**に対応しており、各制御モードに対し共通して用いられる。そして、例えばti,tj,tk時の各々に後述する制御マップが設定されている。即ち、図11の基準マップに図12に示す制動操舵制御用の制御マップ、図13に示すアンチスキッド制御用の制御マップ等が重畳され、この制御マップに従って液圧モードが設定される。
【0048】
図12はステップ211で設定される制動操舵制御用の制御マップを示すもので、制御目標の(S1** ,G1** )が原点とされ、スリップ率偏差ΔS**がX軸とされ、車体加速度偏差ΔDVso**がΔG**としてY軸とされている。このX−Y座標上に、上記原点を含む制御基準の線分を中心に、二本の平行線が形成され、これらの線分によって四つの領域RI,RD,GI,GDに区画されている。図12において、制御基準の一方側の領域GIはパルス増圧モードの領域で、領域RIは急増圧モードの領域である。これに対し、制御基準の他方側の領域GDはパルス減圧モードの領域であり、領域RDは急減圧モードの領域である。
【0049】
上記原点を規定するG1** は推定車体加速度に不感帯(制御中でないときはΔGd )を付加した値であり、S1** は制御モード(図12では制動操舵制御)に応じたスリップ率に不感帯(制御中でないときはΔSd )を付加した値である。図13はアンチスキッド制御用の制御マップを示すもので、制御目標の(S0** ,G0** )が原点とされており、図12と同様にスリップ率偏差ΔS**がX軸とされ、車体加速度偏差ΔDVso**がΔG**としてY軸とされている。
【0050】
而して、図6のステップ212において、ステップ209及びステップ210で求められたスリップ率偏差ΔS**と車体加速度偏差ΔDVso**(=ΔG**)に応じて、制御指標たる制御の深さD**が設定される。即ち、制御の深さD**は、図12の原点を通る制御基準の線分に対する垂線の足の長さ(換言すれば、制御基準の線分からの距離)に等しい。そして、ステップ213に進み、制御の深さD**の先端が位置する領域の液圧モード(例えば、図12の例では領域RDで急減圧モード)に設定される。
【0051】
制御の深さD**の先端が領域GI又はGDに位置するときには、パルス増圧又はパルス減圧モードとされ、制御パルス信号の周期Tb 及びオン時間が設定され、周期Tb は制御の深さD**に基づいて、例えばTb =Kb −Kc ・D**として演算される(但し、Kb ,Kc は定数)。而して、各車輪毎に、上記スリップ率偏差ΔS**及び車体加速度偏差ΔDVso**に基づき、図12(アンチスキッド制御時は図13)に示す制御マップに従って液圧モードが設定され、この液圧モードに応じて、図12に破線で示すように制御目標に収斂するまで、制御対象車輪のホイールシリンダ液圧が制御される。
【0052】
図7は、図5のステップ121で実行される液圧モード選択の処理を示すもので、先ずステップ301において制御モードフラグFx**が判定される。この制御モードフラグFx**は例えばステップ110,113,116,118において制御モード毎に設定されるフラグで、xは制御モードの種別を表し、**は車輪を表す。このフラグは図7に(0) 乃至(64)の数字で示したように8ビットの数(0,1=20 ,2=21 ,4=22 ,8=23 ,16=24 ,32=25 ,64=26 )の何れかで表され、これによって8種類の液圧モードが設定され、数の大きさによって処理の優先順位が設定されている。即ち、複数の制御モードフラグFx**が同時に設定されたときにはフラグの数(64等) が大きい側の制御モードフラグが選択される。従って、例えば制御モードフラグFx**が(64)であれば減圧補償モードが最先に処理される。また、図7にA乃至Eで表した処理は原則的な処理順序を表し、X乃至Zで表した処理は例外的な処理順序を表す。
【0053】
先ず原則的な処理順序を説明すると、制御モードフラグFx**が(32)であるときにはAが選択され、ステップ303にて液圧モードは急減圧モードに設定される。制御モードフラグFx**が(16)であれば、ステップ305乃至307にてパルス減圧モード(緩減圧)に設定される。このとき、複数の制御モードに応じて複数の制御モードフラグFx**が同時に設定され、何れのフラグも(16)でパルス減圧モードに設定されるものであるときには、減圧勾配が大きいデューティ比を有する側のパルス減圧モードが優先して選択される。即ち、ステップ304にて一の制御モードにおける減圧作動時のデューティ比Rxと他の制御モードにおける減圧作動時のデューティ比Ryとが比較され、前者のほうが大であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRxとされ(ステップ305)、デューティ比Rxがデューティ比Ry以下であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRyとされる(ステップ306)。
【0054】
制御モードフラグFx**が(8) であるときには、ステップ308にて液圧モードは保持モードに設定される。次に、制御モードフラグFx**が(1) であれば、ステップ317乃至320にてパルス増圧モード(緩増圧)に設定される。このとき、複数の制御モードに応じて複数の制御モードフラグFx**が同時に設定され、何れのフラグも(1) でパルス増圧モードに設定されるものであるときには、増圧勾配が小さいデューティ比を有する側のパルス増圧モードが優先して選択される。即ち、ステップ317にて一の制御モードにおける増圧作動時のデューティ比Rxと他の制御モードにおける増圧作動時のデューティ比Ryと比較され、前者のほうが大であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRyとされ(ステップ318)、デューティ比Rxがデューティ比Ry以下であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRxとされる(ステップ319)。そして、制御モードフラグFx**が(0) であるときには、ステップ321にて液圧モードは急増圧モードに設定される。
【0055】
以上のように、複数の制御モードが同時に設定され、これに応じて各制御モード毎に液圧モードが設定されるときには、減圧勾配が大きい側の液圧モードが選択され、減圧傾向となる。例えば、図14において、(S1** ,G1** )を原点とする制御マップに従って制動操舵制御が行なわれているときにM点に達すると、制動操舵制御用の制御マップでは急減圧モードの領域RDとなるが、同時にアンチスキッド制御用の制御マップの領域RI(急増圧モード)に入る。このような場合、従来はアンチスキッド制御のガードが働き、そのままアンチスキッド制御用の制御マップに基づいて液圧モードが設定され、実線で示すように、この制御マップの原点である(S0** ,G0** )に収斂してしまうことになる。この対策として、制動操舵制御用の制御マップの原点である(S1** ,G1** )に強制的に収斂するように制御したとしても、(S1** ,G1** )に達するまでに時間を要し、制動操舵制御に遅れが生ずる。これに対し、本実施形態においては、図7のEよりAが優先されるので、ステップ303にて急減圧モードに設定され、図14に破線で示すように迅速に(S1** ,G1** )に収斂する。
【0056】
一方、図7のX乃至Zは上記の制御モードのうちのアンチスキッド制御モードに従属する制御モードに係り、上記のA乃至Eの処理順序に対し例外となる。即ち、制御モードフラグFx**が(64)であれば減圧補償モードに設定され、アンチキッド制御のための減圧作動時に、減圧量が過大となってブレーキ力の過度の低下及びコーナリングフォースの過度の増加(変化)を惹起することを防止するため、減圧量が適宜補正される。
【0057】
これに対し、制御モードフラグFx**が(4) であれば増圧補償モードに設定され、アンチスキッド制御モードにおける減圧作動後の増圧制御に関し、それまでの総減圧量に応じて増圧する増圧補償モードに設定される。例えば前回までの総減圧時間、車輪加速度、路面摩擦係数等に基づいて増圧量が補正される。この増圧補償モード時には液圧モードはパルス増圧モードに設定される。このとき、複数の制御モードに応じて複数の制御モードフラグFx**が同時に設定され、何れのフラグも(4) でパルス増圧モードに設定するものであるときには、ステップ309にてアンチスキッド制御モードの目標スリップ率Sabs とそれ以外の制御モードの目標スリップ率Sels とが比較される。ステップ309にて目標スリップ率Sels のほうが大と判定されると、設定すべき液圧モードの増圧補償量KはKo とされ(ステップ310)、目標スリップ率Sels が目標スリップ率Sabs 以下であれば、設定すべき液圧モードの増圧補償量KはKo ・Kb ・( Smax −Sabs )/( Smax −Sels )とされる(ステップ311)。尚、Ko は増圧補償処理前の総減圧時間、路面摩擦係数等に基づいて設定される量で、Kb はバイアス量(本実施形態では1に設定)である。
【0058】
制御モードフラグFx**が(2) であれば、ステップ313乃至316にて制動操舵制御の初期特定制御用のパルス増圧モードに設定される。このとき、複数の制御モードに応じて複数の制御モードフラグFx**が同時に設定され、何れのフラグも(2) でパルス増圧モードに設定されるものであるときには、増圧勾配が大きいデューティ比を有する側のパルス増圧モードが優先して選択される。即ち、ステップ313にて一の制御モードにおける増圧作動時のデューティ比Rxと他の制御モードにおける増圧作動時のデューティ比Ryと比較され、前者のほうが大であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRxとされ(ステップ314)、デューティ比Rxがデューティ比Ry以下であれば、設定すべき液圧モードのデューティ比RdはRyとされる(ステップ315)。尚、上記ステップ304,313,317の判定結果に基づいてデューティ比Rdを設定した後1サイクルは保持モードとすることが望ましい。
【0059】
後輪側の左右制動力配分制御、制動力によるトラクション制御、制動操舵制御においても、上記と同様の制御が行なわれる。即ち、制動力制御のみならず駆動力制御を含む基準マップ及び制御マップを図15に示したように、トラクション制御にも同様に適用可能である。結局、制動力制御及び駆動力制御を含め、車両運動全体に上記の制御を適用し、所期の制御を円滑に行なうことができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の車両の運動制御装置においては、各車輪毎に演算したスリップ率偏差及び車体加速度偏差によって定まる制御マップの座標上の点に基づき所定の制御モードにおけるブレーキ液圧制御装置に対する液圧モードを設定すると共に、各車輪に対し複数の制御モードを設定し、複数の制御モードに応じた複数の制御マップを基準マップに重畳し、複数の制御マップにより設定された複数の液圧モードの内、ホイールシリンダのブレーキ液圧の減圧勾配が大となる側の液圧モードを選択し、この液圧モードに応じてブレーキ液圧制御装置によりホイールシリンダのブレーキ液圧を制御するように構成されているので、制御対象の車輪に対し複数の制御モードが同時に設定されたときにも、所期の制御モードに応じた適切な液圧モードを迅速に設定することができ、従って所期の制御を円滑に行なうことができる。また、基準マップに対し複数の制御マップが重畳されるように構成されているので、従来に比しメモリ容量を大幅に低減することができ、安価に構成することができる。
【0061】
液圧モード選択手段が、請求項2に記載のように、減圧補償の液圧モードを最優先の液圧モードとして選択するように構成されておれば、アンチスキッド制御のための減圧作動時には確実に減圧補償処理が行なわれるので、減圧量を適切に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の運動制御装置の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の運動制御装置の一実施形態の全体構成図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるブレーキ液圧制御装置の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の一実施形態における車両の運動制御の全体を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における車両の運動制御の全体を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態における制動操舵制御時の液圧モード設定を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態における制御モード比較処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態におけるオーバーステア抑制制御の開始・終了判定領域を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施形態におけるアンダーステア抑制制御の開始・終了判定領域を示すグラフである。
【図10】路面摩擦係数とスリップ率の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の一実施形態において基準マップに複数の制御マップが重畳した状態を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施形態における制動操舵制御用の制御マップを示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態におけるアンチスキッド制御用の制御マップを示すグラフである。
【図14】本発明の一実施形態において基準マップに複数の制御マップが重畳した状態での制御の一例を示すグラフである。
【図15】本発明の一実施形態においてトラクション制御を含む基準マップ及び制御マップを示すグラフである。
【図16】路面摩擦係数とスリップ率の関係を示すグラフである。
【図17】一つの車輪に対するアンチスキッド制御状況を示すグラフである。
【符号の説明】
PC ブレーキ液圧制御装置
BP ブレーキペダル
Wfr,Wfl,Wrr,Wrl ホイールシリンダ
WS1〜WS4 車輪速度センサ
FR,FL,RR,RL 車輪
EG エンジン
YS ヨーレイトセンサ
YG 横加速度センサ
SSf 前輪舵角センサ
CMP マイクロコンピュータ
IPT 入力ポート
OPT 出力ポート
ECU 電子制御装置
Claims (2)
- 車両の各車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段の検出車輪速度に基づき前記各車輪の車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、前記車輪速度検出手段の検出車輪速度に基づき前記各車輪の実スリップ率を演算するスリップ率演算手段とを含み、前記車両の運動状態を判定する車両状態判定手段と、前記各車輪に対して制動力を付与するホイールシリンダのブレーキ液圧を、少くとも増圧モード及び減圧モードを有する複数の液圧モードのうちの各液圧モードに応じて制御するブレーキ液圧制御装置とを備え、前記車両状態判定手段の判定結果に基づき前記ブレーキ液圧制御装置を駆動制御し前記車両の各車輪に対する制動力を制御する車両の運動制御装置において、前記車両状態判定手段の判定結果に基づき複数の制御モードのうちの所定の制御モードに応じて前記各車輪の目標スリップ率を設定する目標スリップ率設定手段と、前記目標スリップ率と前記実スリップ率の差を演算してスリップ率偏差を求めるスリップ率偏差演算手段と、前記車輪加速度演算手段に基づき推定車体加速度を演算する推定車体加速度演算手段と、前記推定車体加速度と前記各車輪の車輪加速度の差を演算して車体加速度偏差を求める車体加速度偏差演算手段と、前記所定の制御モードの目標スリップ率と前記推定車体加速度を原点とし前記スリップ率偏差及び前記車体加速度偏差を夫々X軸及びY軸とする制御マップを設定する制御マップ設定手段と、前記各車輪毎に演算した前記スリップ率偏差及び前記車体加速度偏差によって定まる前記制御マップの座標上の点に基づき前記所定の制御モードにおける前記ブレーキ液圧制御装置に対する液圧モードを設定する液圧モード設定手段と、スリップ率及び前記推定車体加速度を夫々X軸及びY軸とする基準マップを設定する基準マップ設定手段と、前記各車輪に対し前記複数の制御モードを設定し、前記複数の制御モードに応じた複数の制御マップを前記基準マップに重畳し、前記複数の制御マップにより設定された複数の液圧モードの内、前記ホイールシリンダのブレーキ液圧の減圧勾配が大となる側の液圧モードを選択する液圧モード選択手段とを備え、前記ブレーキ液圧制御装置は、選択された前記液圧モードに応じて前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御するように構成したことを特徴とする車両の運動制御装置。
- 前記液圧モード選択手段が、アンチスキッド制御モードの液圧制御時に減圧量を補正する減圧補償の液圧モードを、最優先の液圧モードとして選択するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両の運動制御装置。
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