JP3735976B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料と酸化剤とを反応させて発電する燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、燃料電池システムにおいて燃料電池の発電開始直後では、燃料電池が室温程度に低温であるため、燃料と酸化剤との反応が良好に進まず、十分な発電効率が得られないものである。一方、燃料電池の発電の継続により、この燃料電池が発熱して温度が上昇すると、発電効率が向上する。また、燃料電池の温度が高くなりすぎると、電極等の構成材料が損傷する恐れがある。
【0003】
これに対して、特開平7−94202号公報では、燃料電池を冷却する冷却水循環回路を設け、さらに、この回路の途中に、冷却水を加熱可能な電気ヒータを設けた燃料電池システムが提案されている。なお、電気ヒータには、燃料電池、または、バッテリから電力を供給するようになっている。これによれば、燃料電池の始動開始直後において、電気ヒータに通電して冷却水を加熱し、この加熱された冷却水により燃料電池を暖機できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術では、燃料電池から電気ヒータに電力を供給するにしても、バッテリから電気ヒータに電力を供給するようにしても、電力ヒータへ供給する電力分だけ余分に電力が必要となる、といった問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、電気ヒータを使用せずに、燃料電池の暖機を行なうことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、吸着剤(52)が吸着媒体を吸着するとき、この吸着による吸着熱を放出することに着目して、請求項1ないしに記載の発明では、燃料電池(2)の発電開始直後に、多数の吸着剤(52)を備えた吸着器(5)における吸着熱により燃料電池(2)を加熱することを特徴としている。
【0006】
このような構成によれば、電気ヒータを使用することなく、上記吸着による吸着熱を利用して、燃料電池(2)の発電開始直後における燃料電池(2)の暖機を行なうことができる。よって、電気ヒータを使用しない分だけ省電力を図ることができ、燃料電池(2)の電力を本来の目的に有効に利用できる。また、請求項1、4、7に記載の発明では、燃料電池(2)の発電定常状態においては、燃料電池(2)が発生する熱より吸着器(5)を加熱して、吸着器(5)の吸着剤(52)から吸着媒体を脱着させている。ここで、次回の発電開始直後に燃料電池(2)を暖機するためには、吸着剤(52)から吸着媒体を脱着させておく必要があるが、この脱着を、燃料電池(2)が発生する熱を利用して行なうことができるので、このときの電力使用を僅少にできる。
【0007】
また、燃料電池(2)が、自身の発生する熱を吸着器(5)に放出することで、この燃料電池(2)が異常に高温となることを防止でき、燃料電池(2)の損傷を抑制できる。また、請求項に記載の発明では、吸着剤(52)から吸着媒体を脱着させた後に、吸着器(5)と凝縮蒸発器(6)との連通部(55)を開閉手段(43)にて閉じるので、次回の発電開始時まで、吸着器(5)の吸着剤(52)の脱着状態をそのまま維持できる。このため、次回の発電開始時に連通部(55)を開くことにより、吸着器(5)における吸着媒体の吸着を良好に行なうことができ、燃料電池(2)の急速暖機を良好に行なうことができる。
【0008】
また、請求項2、4に記載の発明では、吸着剤(52)から吸着媒体が脱着されるときは、燃料電池(2)の熱を吸着器(5)の加熱に利用することで、この燃料電池(2)が冷却され、吸着媒体を脱着させた後は冷却器(8)により燃料電池(2)が冷却されている。この結果、吸着媒体を脱着させた後も、燃料電池(2)が異常に高温となることを防止でき、燃料電池(2)の損傷を抑制できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の燃料電池システム1を電源とする燃料電池自動車を示すものである。燃料電池システム1は、燃料(水素)と酸化剤(空気中の酸素)とを反応させて発電する燃料電池2と、燃料を貯蔵する燃料タンク3と、燃料タンク3内の水素を燃料電池2に送る燃料ポンプ4と、燃料電池2の急速暖機のための吸着器5と、吸着器5に連通する凝縮蒸発器6とを備えている。これらは全て、自動車の床下(車室外)に設けられている。そして、燃料電池2からの電力を、図示しないインバータやコンバータを介して、車両駆動用モータ7へ供給するようになっている。
【0010】
燃料電池2は、図2に示すように、炭素製の溝付コネクタ21、白金触媒を添加した多孔質炭素からなる正極(カソード)22、りん酸を含浸したシリコンカーバイドとフッ化炭素の混練物からなる電界質層23、および、白金触媒を添加した多孔質炭素からなる負極(アノード)24を、この順に積層したものからなる。溝付コネクタ21のうち、正極22に対向する面には、図2中紙面垂直方向に、多数の溝211が形成され、負極24に対向する面には、図2中紙面左右方向に、多数の溝212が形成されている。
【0011】
そして、溝211には図示しないエアポンプから空気が供給され、溝212には燃料タンク3内の水素が燃料ポンプ4を介して供給されるようになっている。そして、積層方向端部の溝付コネクタ21には、熱交換流体の流れる熱交換部25が配置されている。
燃料タンク3は、密閉容器30の内部に、熱交換流体の流れる熱交換部31と、この熱交換部31の周囲に固定した水素貯蔵合金(燃料貯蔵合金)32、例えばLaNi5 6 とを収容してなる。水素貯蔵合金32は、冷却するか、もしくは、圧力を上げることにより水素を吸蔵し、加熱するか、もしくは、圧力を下げることにより水素を放出するものである。本実施形態では、燃料ポンプ4により燃料タンク3内の圧力を下げて、水素貯蔵合金32から水素を放出させている。なお、燃料電池2を使用するにつれて水素が消費されるため、定期的に水素貯蔵合金32に水素を吸蔵させている。
【0012】
吸着器5は、密閉容器50の内部に、熱交換流体の流れる熱交換部51と、この熱交換部51の周囲に固定した多数の粒状の吸着剤(例えばシリカゲル)52とを収容してなる。吸着剤52は、冷却されることにより吸着媒体(例えば水)を吸着し、加熱されることにより、その吸着媒体を脱着するものである。
凝縮蒸発器6は、密閉容器60の内部に、熱交換流体の流れる熱交換部61と、吸着媒体としての水Wとを収容してなる。なお、凝縮蒸発器6の密閉容器60と吸着器5の密閉容器50との連通部55には、この連通部55を開閉する開閉弁(開閉手段)43が設けてある。
【0013】
そして、燃料電池2の熱交換部25と、吸着器5の熱交換部51とは、流体回路Aにより直列に接続され、燃料電池2の熱交換部25と、室外熱交換器(冷却器)8とは、流体回路Bにより直列に接続されている。また、流体回路AおよびBの重なる部位に設けたウォータポンプ(ポンプ手段)40により、流体回路AおよびBに熱交換流体を循環可能としてある。なお、三方切替弁41、42により、流体回路AまたはBに、熱交換流体が循環するようになっている。
【0014】
また、室外熱交換器9と、凝縮蒸発器6の熱交換部61とは、流体回路Cにより直列に接続され、室外熱交換器9と、燃料タンク3の熱交換部31とは、流体回路Dにより直列に接続されている。また、流体回路CおよびDの重なる部位に設けたウォータポンプ(ポンプ手段)44により、流体回路CおよびDに熱交換流体を循環可能としてある。
【0015】
また、吸着器5の熱交換部51の入口部および出口部には、この入口部および出口部を流れる熱交換流体の温度T1 、T2 を検出する温度検出器(検出手段)45、46が設けられている。
ここで、本実施形態の燃料電池自動車には、電気制御装置(制御手段)200が設けてあり、この電気制御装置200は、燃料電池自動車の始動スイッチのオンオフの信号、および、温度検出器45、46の検出信号を入力されるとともに、これら入力信号に基づいて、上記した燃料ポンプ4、ウォータポンプ40、44、エアポンプへの通電のオンオフや、三方切替弁41、42、および、開閉弁43の回動位置の切り替えを制御する。さらに、電気制御装置200は、この他にも種々の公知の電気制御を行なうようになっている。
【0016】
また、燃料電池2とは独立して、図示しないバッテリが搭載されており、このバッテリは、自動車の運転時に所定容量充電されるようになっている。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。なお、電気制御装置200は、始動スイッチがオンされた後において、所定時間(例えば1分)毎に、上記温度T1 、T2 を検出するとともに、図4に示すステップS1〜S3の判定を行なうようになっている。
【0017】
まず、自動車の始動スイッチがオンされると、上記バッテリから電気制御装置200に通電されて、温度検出器45、46が温度T1 、T2 の検出を開始するとともに、図4に示す制御1が行なわれる。具体的に制御1とは、三方切替弁41、42の回動位置が図1中実線位置とされ、連通部55を開くように開閉弁43を回動させ、燃料ポンプ4、ウォータポンプ40、44、上記エアポンプに通電することである。
【0018】
これにより、燃料電池2の溝211に空気が供給されるとともに、溝212に水素が供給される。つまり、燃料電池2が発電を開始する。この結果、燃料電池2の負極24表面にて水素(H2 )が水素イオン(H+ )と電子(e- )に解離し、水素イオンは電解質層23中を拡散して正極22に移動し、電子は外部電気回路(車両駆動用モータ7)を通って正極22に移動する。そして、正極22においては、水素イオンおよび電子が酸素(O2 )と反応して水(H2 O)を生成する。このような化学反応を経て、燃料電池2の発電作用が得られる。
【0019】
同時に、室温(例えば25℃)程度の熱交換流体が吸着器5の熱交換部51を流れることにより、吸着剤52が冷却されて水を吸着する。このとき、熱交換部51を流れる熱交換流体へ、上記吸着による吸着熱が放出されるため、この熱交換流体が加熱される。つまり、図3(a)に示すように、入口温度T1 よりも出口温度T2 の方が高くなる。そして、加熱された熱交換流体を、流体回路Aを経て、燃料電池2の熱交換部25へ循環させることにより、熱交換部25において加熱された熱交換流体が放熱し、燃料電池2を加熱する。
【0020】
これにより、始動スイッチをオンした直後、つまり、燃料電池2の発電開始直後において、燃料電池2を急速に暖機でき、燃料電池2の発電効率を急速に向上できる。よって、始動スイッチをオンした直後に、車両駆動用モータ7へ電力を供給できる。
また、上記吸着熱を燃料電池2の加熱に利用することにより、燃料電池2の熱交換部25から吸着器5の熱交換部51へ供給される熱交換流体を冷却でき、吸着器5の吸着剤52を冷却できるため、吸着器5における水の吸着を良好に続行させることができる。
【0021】
なお、始動スイッチをオンしてから所定時間経過後、具体的には、燃料電池2の発電が良好に行なわれるようになったとき、上記バッテリに替えて、燃料電池2により、電気制御装置200への通電を行なう。同時に、上記バッテリの充電を開始する。
また、上記吸着の開始により密閉容器50および60内の圧力が下がって、凝縮蒸発器6において水の蒸発が促進される。このとき、凝縮蒸発器6の熱交換部61を流れる熱交換流体から、上記蒸発による蒸発潜熱を奪うため、この熱交換流体は冷却される。この冷却された熱交換流体を、流体回路Cを経て、室外熱交換器9に循環させることにより、冷却された熱交換流体が室外から吸熱する。このようにして、水が蒸発するときの蒸発潜熱を、熱交換流体を介して室外空気から奪うことができるため、水の蒸発を連続的に行なわせることができる。
【0022】
なお、水素貯蔵合金32においては、水素を放出させるとき、その放出潜熱を周囲から奪うため、水素貯蔵合金32は徐々に冷却されていくが、時間の経過に伴い冷却され過ぎると、水素貯蔵合金32からの水素の放出が妨げられてしまう。これに対して、室外熱交換器9により、上記放出潜熱を室外空気から奪うようにしてあるので、水素の放出を良好に続行させることができる。
【0023】
そして、吸着器5における吸着が実行されているときは、吸着器5の熱交換部51を流れる熱交換流体は、上述のように、入口温度T1 よりも出口温度T2 の方が高くなるが、吸着が完了したときは、入口温度T1 ≒出口温度T2 となる(図3中時間t1 )。
ここで、燃料電池2の発電が継続されて、燃料電池2が発電定常状態となると、この燃料電池2における上記化学反応の際の反応熱を発生(発熱)して、徐々に温度が高くなる。そして、吸着が完了した後に、吸着剤52から水を脱着可能な温度となったとき(例えば100℃となったとき)、この燃料電池2の熱交換部25にて加熱された流体が、吸着完了状態の吸着器5の熱交換部51を流れて放熱することにより、吸着器5が加熱されて吸着器5が水の脱着を開始する。
【0024】
この結果、吸着器5の熱交換部51を流れる熱交換流体は、水の脱着による脱着熱を奪われて冷却されるため、入口温度T1 の方が出口温度T2 よりも高くなる。つまり、図4中ステップS1の判定結果がYESとなる。なお、この脱着時には、発熱する燃料電池2を冷却して、燃料電池2の損傷を抑制する効果もある。
【0025】
同時に、凝縮蒸発器6において水の凝縮が開始される。凝縮蒸発器6の熱交換部61は、凝縮による凝縮熱分の熱を、流体回路Cを流れる熱交換流体へ放出して熱交換流体を加熱し、この加熱された熱交換流体を、室外熱交換器9に循環させることにより、加熱された熱交換流体が室外空気へ放熱する。これにより、水の凝縮を連続的に行なうことができる。
【0026】
その後、吸着器5において、徐々に脱着完了状態に収束し、図3中時間t3 においては、|T2 −T1 |<ε(ε≒0、例えばε=0.5℃)、かつ、d(T2 −T1 )/dt>0となる。つまり、図4中ステップS2およびS3の判定結果がYESとなる。このとき、吸着器5の吸着剤52から水がほぼ全て脱着された状態(脱着完了状態)であると判断して、図4中制御2を行う。
【0027】
ここで、吸着状態から脱着状態へ入れ替わった直後(図3中時間t2 )においても、|T2 −T1 |<εとなるが、このときは、図3(c)に示すように、d(T2 −T1 )/dt<0であるため、ステップS3の判定結果がNOとなり、制御2は行なわれない。また、d(T2 −T1 )/dtとは、図3(b)に示すグラフの傾きのことである。
【0028】
具体的に制御2とは、開閉弁43にて連通部55を閉じるとともに、三方切替弁41、42の回動位置を図1中点線位置とするものである。これにより、流体回路Bを流れる熱交換流体を介して、燃料電池2の発生する熱を室外熱交換器8から室外空気へ放出でき、燃料電池2が異常に高温となることを抑制でき、燃料電池2の構成材料の損傷を抑制できる。
【0029】
なお、請求項いう、吸着剤52から吸着媒体を脱着させた後とは、多少吸着媒体が吸着剤52に残っている状態も含むこととする。また、温度検出器45、46、および、ステップS1ないしS3の判定を行なう電気制御装置200により、請求項いう検出手段を構成し、この検出手段の検出信号に基づいて、開閉弁55の回動位置の切り替えを行なう電気制御装置200により、請求項いう制御装置を構成している。
【0030】
そして、吸着剤52から水がほぼ全て脱着された後に、吸着器5と凝縮蒸発器6との連通部55を開閉弁43にて閉じるので、次回の発電開始時まで、吸着器5の吸着剤52の脱着状態を維持できる。このため、次回の発電開始時に連通部55を開くことにより、吸着器5における吸着媒体の吸着を良好に行なうことができ、燃料電池2の急速暖機を良好に行なうことができる。
【0031】
また、本実施形態では、上記吸着による吸着熱を利用して、燃料電池2の急速暖機を行なっているため、電気ヒータ等の熱を利用する従来技術に比べて、燃料電池2の急速暖機の際に使用する燃料電池2の電力量を低減できる。
また、燃料電池2の発電定常状態においては、燃料電池2が発生する熱を利用して、吸着器5において吸着媒体を脱着させており、この脱着の際に使用する燃料電池2の電力量も少なくてすむ。
【0032】
また、吸着剤52から吸着媒体が脱着されるときは、燃料電池2の熱を吸着器5の加熱に利用することで、この燃料電池2が冷却され、吸着媒体を脱着させた後は、室外熱交換器(冷却器)8により燃料電池2が冷却されている。この結果、燃料電池2の発電定常状態において、常に、燃料電池2が異常に高温となることを防止でき、燃料電池2を例えば100〜200℃に保つことができる。よって、燃料電池2の損傷を抑制できる。
【0033】
なお、始動スイッチがオフされたときは、上記燃料ポンプ4、ポンプ40、44、上記エアポンプへの通電を停止する。なお、弁41、42、43の回動位置は、制御2のままとする。
(第2の実施形態)
本実施形態は、上記第1の実施形態における、凝縮蒸発器6、室外熱交換器9、燃料タンク3、流体回路C、D、ポンプ44の部分の構造を、図5に示すように変形したものである。具体的に、燃料タンク3に第1熱交換部311および第2熱交換部312を設け、これら第1熱交換部311および第2熱交換部312の周囲に、水素貯蔵合金32を配置してある。そして、第1熱交換部311と凝縮蒸発器6の熱交換部61とを、流体回路Gにより直列に接続し、第2熱交換部312と室内熱交換器10とを、流体回路Eにより直列に接続し、第2熱交換部312と室外熱交換器9とを、流体回路Fにより直列に接続してある。
【0034】
なお、流体回路Gには、流体回路Gに流体を循環させるウォータポンプ441が設けてあり、流体回路Eと流体回路Fとが重なる部位には、それぞれの流体回路E、Fに流体を循環させるウォータポンプ442が設けてある。また、三方切替弁47、48により、流体回路Eまたは流体回路Fに、熱交換流体が循環するようになっている。また、上記電気制御装置200(図1参照)により、ウォータポンプ441、442への通電のオンオフや、三方切替弁47、48の回動位置の切り替えを制御する。
【0035】
本実施形態では、車室内の冷房のオンオフを切り替える冷房切り替え手段からの信号が、上記電気制御装置200(図1参照)に入力されるようになっており、冷房がオンとされるときは、三方切替弁47、48の回動位置が、図5中実線位置とされ、冷房がオフとされるときは、三方切替弁47、48の回動位置が、図5中点線位置とされ。
【0036】
ここで、水素貯蔵合金32においては、水素を放出させるとき、その放出潜熱を周囲から奪う。よって、水素貯蔵合金32内部に設けた熱交換部312を流れる熱交換流体を冷却し、この流体を室内熱交換器10に循環させることにより、室内の冷房を行なうようになっている。
そして、冷房がオンとされ、始動スイッチをオンした直後においては、凝縮蒸発器6における水の蒸発による蒸発潜熱により、凝縮蒸発器6の熱交換部61を流れる熱交換流体を冷却し、この冷却された熱交換流体を、流体回路Gを経て第1熱交換部311へ流すことにより、水素貯蔵合金32を冷却できる。
【0037】
従って、第2熱交換部312を流れる熱交換流体を、水素貯蔵合金32の冷熱、および、上記放出潜熱により急速に冷却でき、この熱交換流体の冷熱を冷熱源とする室内熱交換器10により、室内空気を急速に冷却できる。
また、上記蒸発潜熱を上述のように使用することにより、水の蒸発を連続的に良好に行なうことができる。
【0038】
また、凝縮蒸発器6において水が凝縮するときは、流体回路Gを流れる熱交換流体を介して、その凝縮熱を水素貯蔵合金32へ放出することにより、▲1▼水の凝縮を良好に続行させることができる。▲2▼水素貯蔵合金32が過冷却されることを抑制でき、水素の放出を良好に続行できる。
そして、上記ステップS1〜S3の判定結果がYESとなったとき、ポンプ441への通電を停止する。
【0039】
なお、吸着器5や水素電池2等に係わる制御については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。(他の実施形態)上記第2の実施形態では、凝縮蒸発器6の熱交換部61と、燃料タンク3の熱交換部311との間で流体を循環させていたが、凝縮蒸発器6の熱交換部61と、室内熱交換器10との間で流体を循環させるようにしてもよい。この場合、上記ステップS1の判定結果がYESであるとき、つまり、脱着が開始されるとき、凝縮蒸発器6の熱交換部61と、室内熱交換器10との間の流体の循環を停止するとよい。
【0040】
また、本実施形態では、吸着器5の熱交換部51の入口、出口を流れる流体温度T1 、T2 、および、上記ステップS1〜S3の判定を行なう電気制御装置200を、請求項いう検出手段としていたが、これに限定されることはなく、他の種々の検出手段により、吸着器5における水の吸着および脱着を検出してもよい。
【0041】
また、上記ステップS1〜S3の判定結果がYESのとき、制御2を実行していたが、これに限定されることはなく、他の種々の方法で、吸着器5の吸着剤52の脱着が完了したことを検出した後、制御2を実行してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる燃料電池自動車の概略的な全体構成図である。
【図2】第1の実施形態に係わる燃料電池の概略的な斜視図である。
【図3】(a)は吸着器の熱交換部の入口温度T1 および出口温度T2 の時間tに対する変化を示すグラフ、(b)は(T2 −T1 )の時間tに対する変化を示すグラフ、(c)はd(T2 −T1 )/dtの時間tに対する変化を示すグラフである。
【図4】第1の実施形態に係わる作動を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施形態に係わる燃料電池自動車の概略的な部分構成図である。
【符号の説明】
2…燃料電池、5…吸着器、52…吸着剤。

Claims (7)

  1. 燃料と酸化剤とを反応させて発電する燃料電池(2)と、
    冷却状態にて吸着媒体を吸着し、加熱状態にて吸着媒体を脱着する多数の吸着剤(52)を備えた吸着器(5)とを備え、
    前記燃料電池(2)の発電開始直後に、前記吸着器(5)の前記吸着剤(52)に前記吸着媒体を吸着させるとともに、この吸着による吸着熱により前記燃料電池(2)を加熱し、
    前記燃料電池(2)の発電定常状態においては、前記燃料電池(2)が発生する熱により前記吸着器(5)を加熱して、前記吸着剤(52)から前記吸着媒体を脱着させる燃料電池システムであって、
    前記吸着媒体を内蔵し、前記吸着器(5)にて前記吸着媒体を吸着するとき前記吸着媒体を蒸発させ、前記吸着器(5)にて前記吸着媒体を脱着するとき前記吸着媒体を凝縮させる凝縮蒸発器(6)が、前記吸着器(5)に連通して設けられ、
    前記吸着器(5)と前記凝縮蒸発器(6)との連通部(55)には、この連通部(55)を開閉する開閉手段(43)が設けられ、
    前記燃料電池(2)の発電開始直後に、前記開閉手段(43)にて前記連通部(55)を開き、前記吸着剤(52)から前記吸着媒体を脱着させた後に、前記開閉手段(43)にて前記連通部(55)を閉じることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池(2)の前記熱を奪って前記燃料電池を冷却する冷却器(8)が設けられており、
    前記吸着剤(52)から前記吸着媒体が脱着されるときは、前記燃料電池(2)の前記熱を前記吸着器(5)の加熱に利用することで、前記燃料電池(2)が冷却され、前記吸着媒体を脱着させた後は、前記冷却器(8)により前記燃料電池(2)が冷却されることを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  3. 前記吸着器(5)における前記吸着媒体の吸着および脱着を検出する検出手段(45、46、200)と、
    前記検出手段(45、46、200)の検出信号に基づいて、前記開閉手段(43)による前記連通部(55)の開閉を制御する制御手段(200)とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 燃料と酸化剤とを反応させて発電する燃料電池(2)と、
    冷却状態にて吸着媒体を吸着し、加熱状態にて吸着媒体を脱着する多数の吸着剤(52)を備えた吸着器(5)とを備え、
    前記燃料電池(2)の発電開始直後に、前記吸着器(5)の前記吸着剤(52)に前記吸着媒体を吸着させるとともに、この吸着による吸着熱により前記燃料電池(2)を加熱し、
    前記燃料電池(2)の発電定常状態においては、前記燃料電池(2)が発生する熱により前記吸着器(5)を加熱して、前記吸着剤(52)から前記吸着媒体を脱着させる燃料電池システムであって、
    前記燃料電池(2)の前記熱を奪って前記燃料電池を冷却する冷却器(8)が設けられており、
    前記吸着剤(52)から前記吸着媒体が脱着されるときは、前記燃料電池(2)の前記熱を前記吸着器(5)の加熱に利用することで、前記燃料電池(2)が冷却され、前記吸着媒体を脱着させた後は、前記冷却器(8)により前記燃料電池(2)が冷却されることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池(2)および前記吸着器(5)には、これら燃料電池(2)および吸着器(5)において吸熱または放熱する熱交換部(25)および熱交換部(51)が設けられ、
    前記燃料電池(2)の前記熱交換部(25)と前記吸着器(5)の前記熱交換部(51)とを直列に接続するとともに、内部を熱交換流体が流れる流体回路(A)が設けられ、
    前記流体回路(A)内部に熱交換流体を循環させるポンプ手段(40)が、前記流体回路(A)に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  6. 燃料と酸化剤とを反応させて発電する燃料電池(2)と、
    冷却状態にて吸着媒体を吸着し、加熱状態にて吸着媒体を脱着する多数の吸着剤(52)を備えた吸着器(5)とを備え、
    前記燃料電池(2)の発電開始直後に、前記吸着器(5)の前記吸着剤(52)に前記吸着媒体を吸着させるとともに、この吸着による吸着熱により前記燃料電池(2)を加熱する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池(2)および前記吸着器(5)には、これら燃料電池(2)および吸着器(5)において吸熱または放熱する熱交換部(25)および熱交換部(51)が設けられ、
    前記燃料電池(2)の前記熱交換部(25)と前記吸着器(5)の前記熱交換部(51)とを直列に接続するとともに、内部を熱交換流体が流れる流体回路(A)が設けられ、
    前記流体回路(A)内部に熱交換流体を循環させるポンプ手段(40)が、前記流体回路(A)に設けられていることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池(2)の発電定常状態においては、前記燃料電池(2)が発生する熱により前記吸着器(5)を加熱して、前記吸着剤(52)から前記吸着媒体を脱着させることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
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