JP3734390B2 - 埋込材およびこの埋込材を用いた配線形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多層配線構造を形成する際にビアホールに充填する埋込材とこの埋込材を用いた配線形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に一般的な多層配線構造の形成方法を示す。
従来の多層配線構造の形成方法にあっては、先ず、図1(a)に示すように、基板上にアルミニウム(Al)膜を形成し、この上にパターンを形成したレジストマスクを設け、RIE(リアクティブ・イオン・エッチング)にて同図(b)に示すようにアルミニウム(Al)膜を選択的にエッチング、レジストマスクを除去して下層配線を形成し、次いで、同図(c)に示すように、SOG(spin on glass:ケイ素化合物をアルコール等の有機溶剤に溶解させた塗布液)を塗布、焼成し、(図(c)ではAl配線上に直接SOG層を設けているが、必要に応じ、Al配線とSOG層間にプラズマCVD法による層間絶縁膜を設けることもある)次いで、同図(d)に示すようにエッチバックによって平坦化し、更に同図(e)に示すように、平坦化した上にSOGを塗布、焼成し、この上に設けたレジストマスクを介して、同図(f)に示すように、このSOG膜に選択的エッチングにてビアホールを形成し、このビアホールにAl等を埋め込み、更に同図(g)に示すように、アルミニウム(Al)膜を形成し、前記と同様にして同図(h)に示すように、アルミニウム(Al)膜をエッチングして上層配線を形成し、同図(i)に示すように、SOGを塗布し、上層配線間をSOGで埋めることで多層配線構造を形成するようにしている。
実際の多層配線は上記のようなエッチング技術を応用して、5層以上になっているものが多い。
【0003】
半導体デバイスの高集積化についての要求は益々高まっており、ゲート長が0.15μm世代に突入しつつある。この場合の配線材料として、従来のAlに代り、Cuを用いた方が次のような点で半導体素子特性の向上が図れることが分かっている。
【0004】
CuはAlに比べEM(エレクトロマイグレーション)耐性に優れ、低抵抗のため配線抵抗による信号遅延を低減でき、高電流密度の使用が可能、即ち、許容電流密度を3倍以上も緩和でき、配線幅を微細化できる。
【0005】
しかしながら、CuはAlに比べエッチングが難しいことから、CuをエッチングしないでCuの多層配線を実現する方法として銅ダマシン(象眼)法が注目されている。
【0006】
図2に基づいて銅ダマシン法を説明する。
先ず、図2(a)に示すように、基板上にCVD法により形成されるSiO2やSOGなどからなる層間絶縁膜を形成し、この上にパターン化したレジストマスクを設け、選択的エッチング、レジストマスクの除去にて同図(b)に示すように、配線溝を形成し、次いで同図(c)に示すように、バリヤメタルを堆積せしめ、同図(d)に示すように、配線溝へCuを電解めっきなどによって埋め込んで下層配線を形成し、CMP(化学研磨)によるバリヤメタルとCuの研磨を行った後、同図(e)に示すように、この上に再び層間絶縁膜を形成する。以下同様にして、パターン形成したレジストマスクを介して層間絶縁膜を選択的にエッチングして、同図(f)に示すように、この層間絶縁膜にビアホール(コンタクトホール)とトレンチホール(上層配線用の溝)を形成(デユアルダマシン)し、同図(g)に示すように、これらビアホールと上層配線用の溝に電解めっきなどによってCuを埋め込んで上層配線を形成するようにしている。
【0007】
上述した層間絶縁膜にビアホールとトレンチホールを形成するデユアルダマシン法については、例えば、月刊semiconductor world 1998.1のp108〜109に開示されており、具体的に図3及び図4に基づいて説明する。
【0008】
図3に示す方法は、先ず同図(a)に示すように、半導体基板上に順次第1の低誘電体膜、第1のエッチングストッパ膜、第2の低誘電体膜及び第2のエッチングストッパ膜を形成し、次いで同図(b)に示すように、前記第2のエッチングストッパ膜の上にビアホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成し、次いで同図(c)に示すように、前記レジストマスクを介して第1の低誘電体膜までビアホールを形成し、同図(d)に示すように、前記ビアホールにホトレジスト等の埋込材を充填し、この埋込材を加熱硬化せしめた後、同図(e)に示すように、加熱硬化した埋込材をエッチバックして所定厚みの埋込材をビアホールの底部に残し、更に同図(f)に示すように、前記第2のエッチングストッパ膜の上にトレンチホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成し、同図(g)に示すように、前記レジストマスクを介して第2の低誘電体膜にトレンチホールを形成するとともにビアホールの底部に残った埋込材を除去し、この後前記トレンチホール及びビアホールにCu等の金属を埋め込むようにしている。
【0009】
図4に示す方法は、先ず同図(a)に示すように、半導体基板上に順次低誘電体膜及びエッチングストッパ膜を形成し、次いで同図(b)に示すように、前記エッチングストッパ膜の上にビアホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成し、次いで同図(c)に示すように、前記レジストマスクを介して低誘電体膜にビアホールを形成し、同図(d)に示すように、前記ビアホールにホトレジスト等の埋込材を充填し、この埋込材を加熱硬化せしめた後、同図(e)に示すように、前記加熱硬化した埋込材をエッチバックして所定厚みの埋込材をビアホールの底部に残し、更に同図(f)に示すように、前記エッチングストッパ膜の上にトレンチホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成し、同図(g)に示すように、前記レジストマスクを介して低誘電体膜にトレンチホールを形成するとともにビアホールの底部に残った埋込材を除去し、この後前記トレンチホール及びビアホールに金属を埋め込むようにしている。
【0010】
尚、デユアルダマシン法には上記した他にもホトレジスト等の埋込材を使用せずに、先にトレンチホールを形成し、次いでビアホールを形成する方法もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したデユアルダマシン法にあっては、ビアホールを形成した後にエッチングにてトレンチホールを形成する際、ビアホールの底部から基板表面が露出していると、エッチングガスによって基板表面が損傷し、配線不良等を引き起こすため、ホトレジスト組成物を保護膜としてビアホール底部に埋め込んでいる。
【0012】
ところで、デユアルダマシン法で形成されるビアホール及びトレンチホールのアスペクト比(高さ/幅)は4〜5或いはそれ以上となるので、埋込材としてはアスペクト比が4〜5或いはそれ以上の溝でも容易に埋め込みが可能なものが要求される。
【0013】
しかしながら、ホトレジスト組成物をアスペクト比が4〜5の溝に充填しようとすると、気泡が発生し完全に保護膜として埋め込むことができず、これを無視してホトレジスト組成物を埋込材として使用しても、露光・現像後にビアホール底部に必要な膜厚の保護膜を残すことができない。
【0014】
このため、従来からホトレジスト組成物中の光吸収能の高い感光性成分の量を調整することが行われているが、感光性成分の量を多くすると、露光光の透過が悪くなり解像性が低下し、感光性成分の量を少なくすると、露光光により全体が露光され必要な膜厚を確保できないという問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明に係る微細溝埋込材は、主として熱架橋性化合物を例えば有機溶媒に溶解して構成される。
また、本発明に係る配線形成方法は、図3及び図4に示したデユアルダマシン法によって配線を形成する際に、前記微細溝埋込材にてビアホールの底部を埋めた状態でトレンチホールを形成するようにした。
【0016】
前記熱架橋性化合物としては、メラミン誘導体、グアナミン誘導体、グリコールウリル誘導体、尿素誘導体およびスクシニルアミド誘導体等のアミノ基をヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基あるいはその両方で置換したものが挙げられる。
【0017】
また、上記の誘導体の例としては、メトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ブトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン、カルボキシル基含有メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ベンゾグアナミン、メトキシメチル化エトキシメチル化ベンゾグアナミン、メトキシメチル化ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、ブトキシメチル化ベンゾグアナミン、カルボキシル基含有メトキシメチル化エトキシメチル化グリコールウリル、メチロール化ベンゾグアナミン、ブトキシメチル化グリコールウリル、メチロール化グリコールウリル等が挙げられる。この中でもトリアジン環をその構造中に化合物が好ましく、更にはメトキシメチル化ベンゾグアナミンが特に好ましい。また、これら誘導体は2種以上を混合して用いることもできる。
【0018】
有機溶媒としては、上記熱架橋性化合物を溶解するものであればよく、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールのような1価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのような多価アルコール誘導体、酢酸、プロピオン酸のような脂肪酸等を挙げることができる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。中でもプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が好適に用いられる。
【0019】
熱架橋性化合物と有機溶剤の配合比は特に限定されない。つまり同じ5〜6核体の熱架橋性化合物を用いた場合、濃度を上げると厚い膜が得られ、濃度を下げると薄い膜が得られる。このことから、熱架橋性化合物と有機溶剤の配合比は求める膜の膜厚に応じて決定されるが、半導体素子の微細化の傾向から、0.2μm以下のパターンが形成された基板に対しての埋込性を考慮すると、配合比(熱架橋性化合物/(熱架橋性化合物+有機溶剤))は0.1wt%〜50wt%、好ましくは0.5wt%〜30wt%とするのが好ましい。
特に、0.1wt%〜3.5wt%程度まで熱架橋性化合物の含有割合を低下せしめると、従来(図2)であればビアホールを完全に埋めるまで埋込材を充填した後、エッチバックによって所定厚みの埋込材をビアホールの底部に残すようにしていたが、図5の(c)と(d)に示すように、エッチバックの工程を経ることなく、いきなりビアホールの底部に所定厚みの埋込材を充填することができる。
【0020】
また、必要に応じて、添加剤あるいは界面活性剤等を加えることができる。添加剤としては相容性のあるもので、架橋反応の促進剤として利用できるものであればよく、シュウ酸、マレイン酸、o−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、市販されているSAX(三井東圧化学社製)などのカルボン酸類、P−トルエンスルホン酸とジアルキルアミノアルコールとのエステルなどの有機酸エステルや2,2,’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等を、熱架橋性があり、熱架橋後はアルカリ不溶性となる化合物に対して、5重量%未満の範囲で添加することができる。さらに、塗布性の向上やストリエーション防止のための界面活性剤を添加することができる。このような界面活性剤としてはサーフロンSC−103、SR−100(旭硝子社製)、EFー351(東北肥料社製)フロラードFc−431、フロラードFc−135、フロラードFc−98、フロラードFc−430、フロラードFc−176(住友3M社製)等のフッ素系の界面活性剤が挙げられ、その添加量は熱架橋性化合物に対し、200ppm未満の範囲で選ぶのがよい。又、これ以外の構成成分として高吸光性成分が含まれると、前述した通り、配合量の調整等が困難である。そのため、このような成分は含まれない。
【0021】
また、フッ素系の層間絶縁膜材料としては、フッ化ポリイミド、SiOF膜等あるいはシリカ系の層間絶縁膜材料として知られる有機SOGあるいはP−TEOS等の材料を用いることができ、特に有機SOGとしては、一般式RnSi(OR1)4-n(ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アリール基であり、R1は炭素数が1〜4のアルキル基であり、nは1〜2の整数である。)で表されるアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1種を含むアルコキシシラン化合物を有機溶剤中、酸触媒下で加水分解し、縮合反応して得られる化合物を含んだ材料とすることができる。
【0022】
さらに、エッチングストッパ膜としては、例えば酸化シリコン膜(SiOx(xは任意の整数)の他、これらの膜にP、B、As等をドーピングした膜(BPSG膜、PSG膜、BSG膜あるいはAsSG膜等)が含まれる)や窒化シリコン(SiN膜)等の膜が提案されている
また、第1及び第2のエッチングストッパ膜のエッチングレートの関係は、上層のエッチングレートの方が下層のそれよりも速くなるように設定しなくてはならないことを鑑みて適宜選択して用いることができる。
ただし、エッチングレートはエッチングガスの組成を変化させることにより、コントロールすることが可能である。このようなエッチングガスとしては、CF4、CHF3及びO2の混合ガス、N2及びO2の混合ガスあるいはCl2ガス等が用いられる。
【0023】
更に、配線材料となる金属としては、Cu、Auが好ましく、Al、Al−Si−Cu、Al−Si等のAl系の合金でもよい。
また、リソグラフィー工程で使用されるホトレジスト組成物としては、i線、g線用ポジ・ネガ型ホトレジスト、化学増幅型ポジ・ネガ型ホトレジスト、電子線用レジスト、X線レジストなど公知のものを、その目的によって使用することができる。さらには、ビアホールの径は0.20μm以下のものに対して適用され得る。
【0024】
本発明においては、さらに硫黄含有酸残基をもつ無機酸又は有機酸を配合することができる。この中の硫黄含有酸残基をもつ無機酸としては、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸などが挙げられるが、特に硫酸が好ましい。一方、硫黄含有酸残基をもつ有機酸としては、有機スルホン酸、有機硫酸エステル、有機亜硫酸エステルなどが挙げられるが、特に有機スルホン酸、例えば、一般式
R7−X (II)
(式中のR7は、置換基を有しない若しくは有する炭化水素基、Xはスルホン酸基である)
で表される化合物が好ましい。
【0025】
上記一般式(II)において、R7の炭化水素基としては、炭素数1〜20のものが好ましく、この炭化水素基は、飽和のものでも、不飽和のものでもよいし、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれでもあってもよい。また、置換基としては、例えばフッ素原子などのハロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基などが挙げられ、これらの置換基は1個導入されていてもよいし、複数導入されていてもよい。
【0026】
R7の炭化水素基は、芳香族炭化水素基、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基などでもよいが、これらの中で特にフェニル基が好ましい。また、これらの芳香族炭化水素基の芳香環には、炭素数1〜20のアルキル基を1個又は複数個結合していてもよい。上記炭素数1〜20の炭化水素基は飽和のものでも、不飽和のものでもよいし、また、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれでもあってもよい。そのほか、この芳香環は、フッ素原子などのハロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基などの置換基の1個又は複数個で置換されていてもよい。
このような有機スルホン酸としては、レジストパターン下部の形状改善効果の点から、特にノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸又はそれらの混合物が好適である。
【0027】
上記の無機酸や有機酸は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合量は、使用する酸の種類により異なるが、前記架橋剤100重量部に対し、通常0.1〜10重量部、好ましくは1〜8重量部の範囲で選ばれる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
(実施例1)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電気率膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜、第3層として有機SOGよりなる低誘電体膜及び第4層としてSiO2よりなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト組成物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して選択的に露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、メトキシメチル化ベンゾグアナミンの30wt%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を埋め込み180℃で90秒間加熱し、さらに表面をCF4、CF3H及びO2の混合ガスよりなるエッチャントを用いてエッチバックすることによりビアホールの底部に上記塗布液の保護膜層を形成した。
該保護膜層が形成された基板上に、再び上記と同様の操作でレジスト層を塗布し配線溝(トレンチホール)用のレジストパターンを形成し、更にエッチングを施し、配線溝を得た。
更に、保護膜層を除去し、バリアメタルを蒸着した後、めっき法によりCuを埋め込み配線パターンを得た。
【0029】
(実施例2)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電体膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト化合物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、メトキシメチル化ベンゾグアナミンの30wt%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を埋め込み180℃で90秒間加熱し、さらに表面をCF4、CF3H及びO2の混合ガスよりなるエッチャントを用いてエッチバックすることによりビアホールの底部に上記塗布液の保護膜を形成した。
該保護膜層が形成された基板上に、再び上記と同様の操作でレジスト層を塗布し配線溝(トレンチホール)用のレジストパターンを形成し、更にエッチングを施し、配線溝を得た。
更に、保護膜層を除去し、バリアメタルを蒸着した後、めっき法によりCuを埋め込み配線パターンを得た。
【0030】
(実施例3)
埋込材として、メトキシメチル化ベンゾグアナミンの30wt%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸を固形分濃度に対して5wt%添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法で配線パターンを得た。
【0031】
(実施例4)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電気率膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜、第3層として有機SOGよりなる低誘電体膜及び第4層としてSiO2よりなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト組成物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して選択的に露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、メトキシメチル化ベンゾグアナミンの1wt%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液をビアホールの底部から所定厚みまで埋め込み180℃で90秒間加熱し、ビアホールの底部に上記塗布液の保護膜層を形成した。この場合は、(実施例1)のエッチバックを行わない。
該保護膜層が形成された基板上に、再び上記と同様の操作でレジスト層を塗布し配線溝(トレンチホール)用のレジストパターンを形成し、更にエッチングを施し、配線溝を得た。
更に、保護膜層を除去し、バリアメタルを蒸着した後、めっき法によりCuを埋め込み配線パターンを得た。
【0032】
(実施例5)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電気率膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜、第3層として有機SOGよりなる低誘電体膜及び第4層としてSiO2よりなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト組成物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して選択的に露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、メトキシメチル化ベンゾグアナミンの0.1wt%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液をビアホールの底部に埋め込み180℃で90秒間加熱し、ビアホールの底部に上記塗布液の保護膜層を形成した。この場合も(実施例3)と同様にエッチバックを行わない。
該保護膜層が形成された基板上に、再び上記と同様の操作でレジスト層を塗布し配線溝(トレンチホール)用のレジストパターンを形成し、更にエッチングを施し、配線溝を得た。
更に、保護膜層を除去し、バリアメタルを蒸着した後、めっき法によりCuを埋め込み配線パターンを得た。
【0033】
(比較例1)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電気率膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜、第3層として有機SOGよりなる低誘電体膜及び第4層としてSiO2よりなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト組成物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、アルカリ可溶性樹脂及び感光性成分よりなるポジ型ホトレジスト組成物であるTHMR−iP3300(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークし、さらに表面をCF4、CF3H及びO2の混合ガスよりなるエッチャントを用いてエッチバックすることによりビアホールの底部に上記レジストの保護膜層の形成を試みた。
ところが、このポジ型レジスト組成物をビアホールに塗布したが、気泡が発生し、ビアホールを完全に隙間なく埋めることができなかった。
【0034】
(比較例2)
あらかじめSiN層が蒸着されたSi基板上に、第1層として有機SOGからなる低誘電気率膜、第2層としてSiNからなるエッチングストッパー膜、第3層として有機SOGよりなる低誘電体膜及び第4層としてSiO2よりなるエッチングストッパー膜を形成し、この基板に対し、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト組成物TDUR−P034(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークしホトレジスト層を得た。
該ホトレジスト膜に対して、マスクパターンを介して露光し、2.38wt%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、CF4、CF3H及びO2の混合ガスを用いてエッチングし、ビアホールを得た。
該ビアホールに対して、露光により酸を発生する化合物を含むポジ型ホトレジスト化合物TDUR−P007(東京応化工業(株)製)を塗布し、90℃で90秒間ベークし、更に表面をCF4、CF3H及びO2の混合ガスよりなるエッチャントを用いてエッチバックすることにより、ビアホールの底部に上記レジストの保護膜層を形成した。
該保護膜層が形成された基板上に、再び上記と同様の操作でホトレジスト組成物を塗布しマスクパターンを介して露光し、現像したが、ホールパターン内部のレジストが全て露光され、求める保護膜層が残らなかった。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、デユアルダマシン法、特に先にビアホールを形成し、この上にトレンチホールを形成する場合において、ビアホールに埋設する埋込材として、主としてメトキシメチル化ベンゾグアナミン等の熱架橋性化合物を有機溶媒に溶解したものを用いたので、ビアホールに塗布する際に気泡が発生することがなく、所定の厚みの保護膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(i)は、一般的な多層配線構造の形成工程を説明した図。
【図2】(a)〜(g)は、銅ダマシン法による多層配線構造の形成工程を説明した図。
【図3】(a)〜(g)は、デユアルダマシン法の一例を説明した図。
【図4】(a)〜(g)は、デユアルダマシン法の一例を説明した図。
【図5】(a)〜(f)は、本発明に係る埋込材を用いることで可能になったデユアルダマシン法を説明した図
Claims (3)
- 0.2μm以下のパターンが形成された基板のビアホールに充填する埋込材であって、この埋込材はメラミン誘導体、グアナミン誘導体、グリコールウリル誘導体、尿素誘導体およびスクシニルアミド誘導体等のアミノ基をヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基あるいはその両方で置換した熱架橋性化合物を有機溶剤に溶解してなり、その配合比(熱架橋性化合物/(熱架橋性化合物+有機溶剤))は0.1wt%〜50wt%であることを特徴とする埋込材。
- 以下の工程からなることを特徴とする配線形成方法
(1)半導体基板上に順次第1の低誘電体膜、第1のエッチングストッパ膜、第2の低誘電体膜及び第2のエッチングストッパ膜を形成する工程。
(2)前記第2のエッチングストッパ膜の上にビアホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成する工程。
(3)前記レジストマスクを介して第1の低誘電体膜までビアホールを形成する工程。
(4)前記ビアホールに請求項1に記載の埋込材を充填し、この埋込材を加熱硬化せしめる工程。
(5)前記加熱硬化した埋込材を必要に応じてエッチバックして所定厚みの埋込材をビアホールの底部に残す工程。
(6)前記第2のエッチングストッパ膜の上にトレンチホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成する工程。
(7)前記レジストマスクを介して第2の低誘電体膜にトレンチホールを形成するとともにビアホールの底部に残った埋込材を除去する工程。
(8)前記トレンチホール及びビアホールに金属を埋め込む工程。 - 以下の工程からなることを特徴とする配線形成方法
(1)半導体基板上に順次低誘電体膜及びエッチングストッパ膜を形成する工程。
(2)前記エッチングストッパ膜の上にビアホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成する工程。
(3)前記レジストマスクを介して低誘電体膜にビアホールを形成する工程。
(4)前記ビアホールに請求項1に記載の埋込材を充填し、この埋込材を加熱硬化せしめる工程。
(5)前記加熱硬化した埋込材を必要に応じてエッチバックして所定厚みの埋込材をビアホールの底部に残す工程。
(6)前記エッチングストッパ膜の上にトレンチホール形成用のパターンを有するレジストマスクを形成する工程。
(7)前記レジストマスクを介して低誘電体膜にトレンチホールを形成するとともにビアホールの底部に残った埋込材を除去する工程。
(8)前記トレンチホール及びビアホールに金属を埋め込む工程。
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