JP3734257B2 - 単相ブラシレスdcモータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、小形ファンの駆動源に使用される単相ブラシレスDCモータの効率アップと小形化にかかわるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のモータは、構造を簡易化することによって、コストの低減を図っている。すなわち、ロータマグネットの磁極数とステータコアの巻線極数を4程度とし、ロータマグネットの磁極位置を検出する磁気センサに1個のホール素子を用い、半導体回路により単相のモータコイルに交互方向に通電してロータを回転させている。
【0003】
図4は上記従来のモータの構造を示す図であって、2はロータコアでモータ中心にある回転軸(図示せず)に取付られている。1は円環状のロータマグネットで4極に着磁が施されている。8はロータマグネット1の磁極を検出するホール素子で、プリント基板(図示せず)に取り付けられている。7は珪素鋼板を打ち抜いて積層したステータコアで、4個の巻線脚5と突極4を有し、突極4とロータマグネット1の間の空隙3は、起動性を良くするために不均一になっている。6はモータ巻線である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年家庭やオフィスで使用される機器に搭載されたファンモータでは,小形・高効率化の要求が強い。そこで小形・高効率化を目的として、モータのトルク定数アップを図るため下記のような検討を行った。
【0005】
モータの出力トルクをT、モータ電流をi、モータトルク定数をKtとすると T=Kt*i (1) と表される。この式からモータの高効率化を図るにはモータトルク定数Ktを上げる必要がある。また、モータトルク定数Ktとモータ逆起電力定数Keは等しく、モータの逆起電力をe、モータ回転角速度ω、とすると Kt=Ke=e/ω (2)と表せる。 また、モータ巻線に鎖交する磁束が正弦波状でそのピーク値をΦ、磁極対数をp、モータの1相巻線数をn,回転角をθとすると e=Ke*ω=(p*n*Φsin pθ)*ω (3)と表せる。 上記の計算式から、 Kt=Ke=p*n*Φsin pθ (4) であり、磁極対数pと巻線数nとその1ターンに鎖交する磁束Φを多くすると、逆起電力eを大きくとれる。しかし実際には、図4の構造で磁極数を大きく取ると、ロータマグネットの1磁極面積がそれに反比例して低下して、同じ割合で鎖交磁束Φが低下してしまいpとΦの積に変化はない。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来例の問題点を解決すべく、ロータマグネットの磁極数とステータコアの巻線極形状を特異な関係にすることにより、モータ巻線の鎖交磁束をアップし、モータ効率アップによる省電力化やモータ自体を小形化したファン用モータの提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来のロータマグネットの磁極数とステータヨークの巻線脚数を3対1の比率にし、巻線脚先端にロータマグネットの1磁極とほぼ同じ幅となる2個の突極を保持し、ロータマグネットの2磁極分の磁束を1個のモータ巻線に鎖交させる単相モータの構造とし、モータ巻線の鎖交磁束をアップし、モータ効率のアップや、モータ自身の小形化を図るものである。
【0008】
【実施例】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の請求項1に記載の第一の実施例を示すもので、2はロータコア、1は円環状のロータマグネットで、6極に着磁が施されている。8はロータマグネット1の磁極を検出するホール素子で、プリント基板(図示せず)に取り付けられている。7は珪素鋼板を打ち抜いて積層したステータコアで、2個の巻線脚5を有し、巻線脚5の先端にはそれぞれ2個の突極9と10を有し、突極9,10とロータマグネット1の間の空隙3は、一定ではなく不均一になっている。6は2個のモータ巻線である。マグネット磁極N1とN2の磁束は突極9と10から巻線脚5を通して、反対側の磁極S2とS3に戻り、モータ巻線6に磁束が鎖交する。
【0009】
図2は本発明のモータの縦断面図であり、20は回転軸、21はモータハウジングを示し、ハウジング21内部に軸受け(図示せず)が内蔵されている。
【0010】
ここで、図4の従来例と比較するために、本発明の磁極対数をp’,1ターン鎖交磁束をΦ’と表すと,従来例の磁極対数p=2に対して本実施例の磁極対数p’は3でp’=1.5pである。一方1ターン鎖交磁束を磁石に対向する突極の周方向長さに比例すると考えられるので,従来例のΦに対応する突極の周長は全円周のほぼ1/4であるのに対し,本実施例のΦ’に対応する突極9と10の周長の和は全円周のほぼ2/6であるから,Φ’=4/3Φである。従って,磁極対数と鎖交磁束数の積ではp’Φ’= 1.5p*4/3Φすなわち約2倍となる。 しかしながら、ステータ巻線脚数が減少し、巻線を巻くことの出来るスロットの総断面積が約60%に減少し、巻線6の巻線数は77%に減少している。図4の従来例と比較すると、従来例の巻線数nに対して本実施例の巻数n’は0.77nとなっている。 そして、(4)式から、本実施例のモータトルク定数Kt1は Kt1=1.5P*4/3Φ*0.77n=1.54P*Φ*n =1.54*Kt (5)と表される。その結果、従来例と比較するとモータトルク定数が1.54倍になり、モータが同じトルクを発生する場合には、モータ電流が65%となり、35%の電流を低減することが可能となる。
【0011】
また、図3はステータコアヨーク7が薄板の電磁鋼板を積層して構成され、その最上面27と最下面28の電磁鋼板の突極部を回転軸方向となる各々上下逆方向25,26に折り曲げ、マグネットの内周面に対向させたもので、マグネットの磁束を集磁する効果がある。本構造を追加することで、モータトルク定数は従来例と比較して2倍にすることが可能となり、モータ電流を半減することが可能である。しかしながら,この集磁用延伸部を鋼板の折り曲げで作成するには追加作業が発生し,またその部分が肉厚になるために大きい渦電流損失が発生して効率を低下するという問題があった。
【0012】
これらの問題点を解決するのが,請求項2である。請求項2(図示せず)は図3のステータ電磁鋼板をすべて軟磁性材料粉末を使用した圧粉鉄芯で構成したもので、上述の最上面と最下面の前記突極部を回転軸方向となる各々上下方向に、マグネットの内周面に対向し延びる形状を成形機により容易に製作することが可能であり、回転に伴って発生する鉄心内の渦電流損失が軽減されさらに高効率にすることができる。
【0013】
また、図5は請求項3の実施例を示すもので、ステータコアヨーク7とモータコイル6とから構成されるステータ部組30を電気角90度位相差で回転軸方向に積み重ねた2相のブラシレスDCモータである。このように上述の単相モータを回転軸方向に積み重ねることで高効率の多相ブラシレスDCモータが製作可能となる。なおこの場合には,突極9,10とロータマグネット1間の空隙を不均一にする必要はない。
【0014】
【発明の効果】
以上のように、本発明によればロータマグネットの磁束をモータコイルに有効に鎖交させることが可能になり、従来例と比較すると、磁極対数pに対して本実施例の磁極対数は1.5pであり、鎖交磁束Φに対して本実施例では4/3Φである。磁極対数と鎖交磁束数の積では2倍となる。 請求項1では従来例と比較してモータコイルの巻線数が0.77nで、モータトルク定数では1.54倍とすることが可能である。
更に、請求項2のようにステータ突極のマグネット対向面積を増加させることで、鎖交磁束を増加させモータトルク定数を従来の2倍にすることが可能となる。 また、単相ブラシレスDCモータだけでなく、軸方向にステータ部組を積層することで、多相ブラシレスDCモータとして構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に成る請求項1に関するロータマグネットとステータコアの関係平 面図
【図2】 本発明に成る請求項1に関するロータマグネットとステータコアの関係断 面図
【図3】 本発明に成る請求項2に関連するロータマグネットとステータコアの関係 断面図
【図4】 従来のブラシレスDCモータのロータマグネットとステータコアの関係平 面図
【図5】 本発明に成る請求項3に関するロータマグネットとステータコアの関係断 面図
Claims (4)
- 回転軸に取付けられたロータと、該ロータに取付けられる半径方向に多極着磁されたリング状マグネットと、該マグネットの内周面に空隙を介して対向される中心から半径方向外方に延びる2個の巻線脚を夫々有するステータコアと、該巻線脚先端から前記該マグネットの内周面に対向して半径方向に延びる突極とを有し、該巻線脚にはモータコイルが巻装され、前記該マグネットロータの磁極位置を検出するホ−ル素子を具備する単相ブラシレスDCモータにおいて、前記該マグネットロータの磁極数が該ステータコアの巻線脚数の3倍で、該巻線脚の先端に2個の突極を保持することを特徴とする単相ブラシレスDCモータ。
- 請求項1に記載のステータコアヨークが軟磁性材料粉末を使用した圧粉鉄心で構成され、その最上面と最下面の前記突極部を回転軸方向となる各々上下逆方向に前記マグネットの内径面に対向させる構造、を特徴とするの請求項1に記載の単相ブラシレスDCモータ。
- 請求項1,2において、前記ステータコアを回転軸方向に複数個積み重ねて多相を構成することを特徴とする多相ブラシレスDCモータ。
- 請求項1,2において、前記突極とロータマグネットの間の空隙を不均一にしたことを特徴とする請求項1、及び2に記載の、単相ブラシレスDCモータ。
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