JP3734169B2 - 電池用負極材料およびそれを用いた電池 - Google Patents
電池用負極材料およびそれを用いた電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3734169B2 JP3734169B2 JP2002270366A JP2002270366A JP3734169B2 JP 3734169 B2 JP3734169 B2 JP 3734169B2 JP 2002270366 A JP2002270366 A JP 2002270366A JP 2002270366 A JP2002270366 A JP 2002270366A JP 3734169 B2 JP3734169 B2 JP 3734169B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- negative electrode
- battery
- carbonaceous material
- lithium
- carbonaceous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/13—Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
- H01M4/133—Electrodes based on carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/58—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/052—Li-accumulators
- H01M10/0525—Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/04—Processes of manufacture in general
- H01M4/043—Processes of manufacture in general involving compressing or compaction
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/58—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
- H01M4/583—Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
- H01M4/587—Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx for inserting or intercalating light metals
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/64—Carriers or collectors
- H01M4/66—Selection of materials
- H01M4/661—Metal or alloys, e.g. alloy coatings
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Primary Cells (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電池反応種としてリチウム(Li)を用いる電池並びにそれに用いられる負極材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化に伴い、高エネルギー密度を有する二次電池の開発が要求されている。この要求に応える二次電池としてリチウム二次電池がある。しかし、リチウム二次電池では充電時に負極上にリチウムがデンドライト析出し不活性化するため、サイクル寿命が短いという問題がある。そこで、サイクル特性を改善したリチウムイオン二次電池が製品化されている。
【0003】
このリチウムイオン二次電池は、負極に、黒鉛層間へのリチウムのインターカレーション反応を利用した黒鉛材料、あるいは細孔中へのリチウムの吸蔵・離脱作用を応用した炭素質材料を用いたものであり、これによりリチウムがデンドライト析出せず、上述したようにサイクル寿命が長くなっている。また、黒鉛材料や炭素質材料は空気中で安定であるため、工業的に生産をする上でもメリットが大きい。
【0004】
しかし、黒鉛材料では、第1ステージ黒鉛層間化合物の組成C6 Liに規定されるように負極容量に上限が存在する。また、炭素質材料において、その微小な細孔構造を制御することは工業的に困難であると共に、細孔を多くすると比重が低下してしまい、単位体積当たりの負極容量を向上させることができない。更に、ある種の低温焼成炭素質材料では、1000mAh/gを越える負極放電容量を示すことが知られているが、対リチウム金属において0.8V以上の貴な電位で大きな容量を有する金属酸化物などを正極として電池を構成すると、放電電圧が低下してしまう。このような理由から、現状の炭素質材料では、今後の電子機器の更なる使用時間の長時間化、あるいは電源の高エネルギー密度化に対応することは困難であると考えられる。そこで、よりリチウムを吸蔵・離脱する能力に優れた負極活物質の開発が進められている。
【0005】
このように高容量を実現可能な負極活物質としては、例えば、亜鉛(Zn),カドミウム(Cd),鉛(Pb),スズ(Sn),ビスマス(Bi),ケイ素(Si),インジウム(In),アンチモン(Sb)あるいはゲルマニウム(Ge)のようにリチウムと合金化する材料、または、Li−Al合金が広く研究されている。更に、負極活物質としてSi合金を用いた負極も発明されている(特許文献1参照)。
【0006】
しかし、これらの負極活物質は、充放電に伴い膨張収縮することにより、微粉化し、電池のサイクル特性を劣化させるという問題があった。
【0007】
そこで、サイクル特性を改善するために、リチウムの吸蔵・離脱に伴う膨張収縮に関与しない元素で一部を置換した負極活物質が提案されている。例えば、LiSiv Ow (0≦v、0<w<2)(特許文献2参照)、Lix Si1-y My Oz (Mはアルカリ金属を除く金属もしくはケイ素を除く類金属を表し、0≦x、0<y<1、0<z<2である)(特許文献3参照)、Li−Ag−Te系合金(特許文献4参照)が提案されている。しかし、これらの負極活物質を用いても合金の膨張・収縮に起因するサイクル特性の劣化が大きく、高容量という特徴を活かしきれていないのが実情である。
【0008】
また、1種以上の非金属元素を含む、炭素を除く4B族化合物を用いた負極活物質も報告されているが(特許文献5参照)、この負極活物質もサイクル特性の劣化が大きいという問題があった。そこで、リチウムと合金を形成可能な金属または合金と、繊維状炭素あるいはカーボンブラックなどの炭素質材料とを混合して用い、高容量および優れたサイクル特性を実現可能な負極が開発されている(特許文献6参照)。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第4950566号明細書
【特許文献2】
特開平6−325765号公報
【特許文献3】
特開平7−230800号公報
【特許文献4】
特開平7−288130号公報
【特許文献5】
特開平11−102705号公報
【特許文献6】
特開2001−196052号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に、リチウムと合金を形成可能な金属または合金と、炭素質材料とを混合した場合、炭素質材料を混合した分だけ、リチウムと合金を形成可能な金属または合金の負極における存在率が減少してしまうので、容量が低下してしまう。また、サイクル特性についても十分な値が得られない。
【0011】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、容量およびサイクル特性を向上させることができる負極材料およびそれを用いた電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による電池用負極材料は、スズ(Sn)と、鉄(Fe),コバルト(Co),銅(Cu)およびアルミニウム(Al)からなる群のうちの少なくとも1種とを含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含むものである。
【0013】
本発明による電池は、正極および負極と共に電解質を備えたものであって、負極は、スズと、鉄,コバルト,銅およびアルミニウムからなる群のうちの少なくとも1種とを含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含むものである。
【0014】
本発明による電池用負極材料では、複合化材料が、圧縮しつつせん断力を加えて複合化されているので、単に混合することにより被着させたものと異なり、基礎材料に炭素質材料が強固に被着しており、基礎材料によるサイクル特性の劣化が炭素質材料により防止される。また、それにより、負極における基礎材料の比率を大きくすることが可能なため、高容量が得られる。
【0015】
本発明による電池では、本発明による電池用負極材料を用いているので、高容量および優れたサイクル特性が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
本発明の一実施の形態に係る負極材料は、負極活物質として、長周期型周期表における炭素を除く14族元素のうちの少なくとも1種を含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含んで構成されている。この複合化材料は、圧縮しつつせん断力を加えて複合化されることにより、基礎材料と炭素質材料とが最近接され、ファンデルワールス力により物理的に結合していると考えられる。よって、単に混合することにより被着させたものと異なり、基礎材料に炭素質材料が強固に被着しており、基礎材料によるサイクル特性の劣化を炭素質材料により防止することができるようになっている。また、それにより後述する負極24における基礎材料の比率を大きくすることが可能なため、高容量が得られるようになっている。
【0018】
基礎材料としては、具体的には、ケイ素,ゲルマニウム,スズあるいは鉛の単体、またはその合金あるいは化合物が挙げられる。中でも、ケイ素およびスズのうちの少なくとも一方を含むものが好ましい。リチウムなどと合金を形成可能であり、かつリチウムを吸蔵・離脱する能力が大きいからである。なお、本明細書において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
【0019】
合金あるいは化合物としては、例えば化学式Map Mbq で表されるものが挙げられる。この化学式において、Maは炭素を除く14族元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはMa以外の元素のうちの少なくとも1種を表す。pおよびqの値はそれぞれp>0、q>0である。
【0020】
特に、Maがケイ素およびスズのうちの少なくとも一方である場合には、Mbは遷移元素の第4周期のうちの少なくとも1種、すなわち、スカンジウム(Sc),チタン(Ti),バナジウム(V),クロム(Cr),マンガン(Mn),鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),銅(Cu)および亜鉛(Zn)からなる群のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。合金化および分解に伴う形態変化を抑制することができるからである。また、Mbは、長周期型周期表におけるタリウム(Tl)を除く13族元素および銀(Ag)からなる群のうちの少なくとも1種を含んでいることが好ましく、遷移元素の第4周期のうちの少なくとも1種に加えて含んでいればより好ましい。充放電の可逆性を向上させることができるからである。タリウムを除く13族元素としては、ホウ素(B),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga)およびインジウム(In)からなる群のうちの少なくとも1種が挙げられる。
【0021】
このような合金あるいは化合物について具体的に例を挙げれば、Sc5 Sn3 ,ScSi,Ti6 Sn5 ,TiSi2 ,SnV3 ,VSi2 ,Cr2 Sn3 ,CrSi2 ,Mn2 Sn,MnSi2 ,FeSn,FeSn2 ,Fe3 Si,FeSi2 ,CoSn,CoSn2 ,Co3 Sn2 ,CoSi2 ,NiSn,NiSi2 ,Ni2 Si,CuSn,Cu3 Sn,Cu6 Sn5 ,CuSi2 ,Mg2 Si,Mg2 Sn,ZnSi2 ,NbSi2 ,MoSi2 ,WSi2 ,Cu6 InSi3 ,Cu6 In2 Si3 B,Cu6 Sn2 In,Cu6 InSi3 Ag,CuSnP,CoCu2 Sn,CoSn2 Al,CuSiAl,SiAlFe,Co2 MnSn,CoNiSn,CrCu2Sn,Cu2 FeSn,CuMgSn,Cu2 MnSn,Cu4 MnSn,Cu2 NiSn,MgNi2 SnあるいはMnNi2 Snなどがある。
【0022】
炭素質材料としては、例えば、アセチレンブラック,人造黒鉛あるいは繊維状炭素が好ましく、これらのうちの少なくとも1種または2種以上が用いられる。基礎材料よりも表面積が比較的大きいこれらの材料を複合化することで負極24へのリチウムの拡散効果が高まると共に、負極24の内部での導電性を確保できるからである。
【0023】
複合化材料における基礎材料と炭素質材料との質量比は、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内であることが好ましい。この範囲内において容量およびサイクル特性をより向上させることができるからである。
【0024】
このような負極材料は具体的には次のようにして製造することができる。
【0025】
まず、公知の手法により、基礎材料と、カーボンブラック,人造黒鉛あるいは繊維状炭素などの炭素質材料とを作製する。次いで、例えば、基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化する。その際、種々の装置を用いることができる。図1はその装置の一具体例を表すものである。この製造装置は、X方向に回転する容器11の内部に投入された原料Rを、遠心力Cにより容器11の内壁に押し付けて固定し、容器11と加圧棒12との間で、原料Rに圧縮・せん断力を加えるものである。このようにして、本実施の形態に係る負極材料が得られる。
【0026】
なお、この負極材料には、複合化材料に加えて他の負極活物質の粉末が含まれていてもよい。他の負極活物質としては、リチウムを吸蔵および離脱することが可能な炭素質材料,金属酸化物あるいは高分子材料などが挙げられる。炭素質材料としては、例えば、上述した繊維状炭素,アセチレンブラックおよび人造黒鉛に加えて、難黒鉛化性炭素,天然黒鉛,熱分解炭素類,コークス類,グラファイト類,ガラス状炭素類,有機高分子化合物焼成体,活性炭あるいは他のカーボンブラック類が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス,ニードルコークスあるいは石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。また、金属酸化物としては酸化スズ(SnO2 )などが挙げられ、高分子材料としては、ポリアセチレン,ポリパラフェニレンあるいはポリチオフェンが挙げられる。
【0027】
この負極材料は、例えば、次のような二次電池の負極に用いられる。ここでは、リチウムを電極反応種として用いる電池について説明する。
【0028】
図2は、本実施の形態に係る負極材料を用いた二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池はいわゆるコイン型といわれるものであり、外装缶21内に収容された円板状の正極22と外装カップ23内に収容された円板状の負極24とが、セパレータ25を介して積層されたものである。外装缶21および外装カップ23の周縁部は絶縁性のガスケット26を介してかしめることにより密閉されている。外装缶21および外装カップ23は、例えば、ステンレスあるいはアルミニウムなどの金属によりそれぞれ構成されている。
【0029】
正極22は、例えば、正極集電体22Aと、正極集電体22Aに設けられた正極合剤層22Bとを有している。正極集電体22Aは、例えば、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。正極合剤層22Bは、例えば、リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料を正極活物質として含み、必要に応じてカーボンブラックあるいはグラファイトなどの導電剤と、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤と共に構成されている。リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料としては、例えば、金属酸化物,金属硫化物あるいは特定の高分子材料などが好ましく、電池の使用目的に応じてそれらのいずれか1種または2種以上が選択される。
【0030】
金属酸化物としては、Lia MIO2 を主体とするリチウム複合酸化物、Lib MIIPO4 を主体とするリン酸化物あるいはV2 O5 が挙げられる。特にリチウム複合酸化物は高電圧を発生可能であり、エネルギー密度を高くすることができるので好ましい。なお、上記組成式において、MIおよびMIIは1種類以上の遷移元素を表し、特にコバルト,ニッケル,マンガンおよび鉄からなる群のうちの少なくとも1種が好ましい。また、MIおよびMIIの一部がリチウム,アルミニウムあるいはマグネシウムなどの非遷移金属に置き換えられているものも好適に用いられる。aおよびbの値は電池の充放電状態によって異なり、それぞれ、通常、0.05≦a≦1.15、0≦b≦1.10である。このようなリチウム複合酸化物およびリン酸化物の具体例としては、Lic CoO2 ,Lic NiO2 ,Lic Nid Co1-d O2 ,Lie Fe1-f Mnf PO4 あるいはスピネル型構造を有するLig Mn2 O4 などが挙げられる。なお、上記組成式においてc,d,e,fおよびgは電池の充放電状態によって異なり通常、それぞれ0.05<c<1、0.7<d<1、0<e<1、0<f<0.8、0<g<1.1である。
【0031】
金属硫化物としては、TiS2 あるいはMoS2 などが挙げられ、高分子材料としては、ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。また、これらの正極材料の他にもNbSe2 などを用いることができる。
【0032】
負極24は、例えば、負極集電体24Aと、負極集電体24Aに設けられた負極合剤層24Bとを有している。負極集電体24Aは、例えば、銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
【0033】
負極合剤層24Bは、例えば、本実施の形態に係る負極材料を含み、必要に応じてポリフッ化ビニリデンなどの結着剤と共に構成されている。また、本実施の形態に係る負極材料に加えて導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。
【0034】
セパレータ25は、正極22と負極24とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ25は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどよりなる合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていても良い。
【0035】
セパレータ25には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、例えば、溶媒と、電解質塩であるリチウム塩とを含んで構成されている。溶媒は、電解質塩を溶解し解離させるものである。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、酪酸エステルあるいはプロピオン酸エステル等などが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0036】
リチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 ),過塩素酸リチウム(LiClO4 ),六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6 ),四フッ化ホウ素リチウム(LiBF4 ),トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )あるいはビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CF3 SO2 )2 )が挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0037】
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0038】
まず、例えば、正極材料と導電剤と結着剤とを混合して正極合剤を調整したのち、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させて正極合剤スラリーとする。続いて、この正極合剤スラリーを正極集電体22Aに塗布して溶剤を乾燥させたのち、圧縮成型して正極合剤層22Bを形成し、正極合剤層22Bが形成された正極集電体22Aを所定の形状に打ち抜くことにより正極22を作製する。
【0039】
次いで、例えば、負極材料と結着剤とを混合して負極合剤を調整したのち、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させて負極合剤スラリーとする。続いて、この負極合剤スラリーを負極集電体24Aに塗布して溶剤を乾燥させたのち、圧縮成型して負極合剤層24Bを形成し、負極合剤層24Bが形成された負極集電体24Aを所定の形状に打ち抜くことにより負極24を作製する。
【0040】
そののち、例えば、負極24、電解液が含浸されたセパレータ25および正極22を積層して、外装カップ23と外装缶21との中に入れ、それらをかしめる。これにより、図2に示した二次電池が得られる。
【0041】
この二次電池は次のように作用する。
【0042】
この二次電池では、充電を行うと、正極22からリチウムイオンが離脱し、電解液を介して負極24に吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極24からリチウムイオンが離脱し、電解液を介して正極22に吸蔵される。ここでは、炭素を除く14族元素のうちの少なくとも1種を含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含む負極材料を用いているので、負極24の特性が向上し、高容量および優れたサイクル特性が得られる。
【0043】
このように本実施の形態に係る負極材料によれば、炭素を除く14族元素のうちの少なくとも1種を含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を用いるようにしたので、基礎材料によるサイクル特性の劣化を炭素質材料により防止することができる。すなわち、サイクル特性を向上させることができる。また、それにより負極24における基礎材料の比率を大きくすることが可能なため、容量を向上させることができる。従って、この負極材料を用いれば、高容量でサイクル特性に優れた二次電池を得ることができる。
【0044】
特に、基礎材料に、スカンジウム,チタン,バナジウム,クロム,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,ホウ素,アルミニウム,ガリウム,インジウムおよび銀からなる群のうちの少なくとも1種の元素を含むようにすれば、合金化および分解に伴う形態変化を抑制することができると共に、充放電可逆性を向上させることができる。
【0045】
更に、複合化材料における基礎材料と炭素質材料との質量比を、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内とするようにすれば、容量およびサイクル特性をより向上させることができる。
【0046】
【実施例】
更に、本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。
【0047】
(実施例1〜15)
まず、高周波溶解炉にスズ(第1元素;炭素を除く14族元素)と、コバルト,鉄および銅のうちの1種(第2元素;遷移元素の第4周期)とを表1に示した割合で投入し、溶解した後、アルゴン雰囲気下で噴霧し、粉末を得た。得られた粉末を分級し平均粒径15μmの基礎材料とした。次いで、その基礎材料と、炭素質材料である、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製デンカブラック)、人造黒鉛(ティミカル社製KS−4)または繊維状炭素(昭和電工株式会社製気相法炭素繊維)とをホソカワミクロン株式会社製メカノフュージョンAMS−Labに投入し、その装置の負荷動力を1.5kWになるように調整し、30分間駆動させて、基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を得た。その際、基礎材料は1.5kg使用し、複合化材料における基礎材料と炭素質材料との質量比を、基礎材料が100に対して炭素質材料が表1に示した値となるようにした。
【0048】
【表1】
【0049】
続いて、得られた実施例1〜15の複合化材料を用い、二次電池を作製した。二次電池の形状は図2に示した二次電池と同様である。よって、ここでは図2を参照し、図2と同一の符号を用いて説明する。
【0050】
まず、炭酸リチウム(Li2 CO3 )と炭酸コバルト(CoCO3 )とを、Li2 CO3 :CoCO3 =0.5:1の割合(モル比)で混合し、空気中において900℃で5時間焼成することにより正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2 )を得た。次に、得られたコバルト酸リチウム91質量部と、導電剤であるグラファイト6質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン3質量部とを混合して正極合剤を調製した。続いて、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、アルミニウムよりなる正極集電体22Aに塗布し、乾燥させたのちロールプレス機で圧縮成型することにより正極合剤層22Bを形成した。そののち、正極合剤層22Bが形成された正極集電体22Aを直径15.5mmの円形状に打ち抜くことにより正極22を作製した。
【0051】
次いで、得られた複合化材料60質量部と、負極活物質および導電剤である人造黒鉛30質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン10質量部とを混合して負極合剤を調整した。続いて、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとし、銅よりなる負極集電体24Aに塗布し、乾燥させたのち、ロールプレス機で圧縮成型することにより負極合剤層24Bを形成した。そののち、負極合剤層24Bが形成された負極集電体24Aを直径15.5mmの円形状に打ち抜くことにより負極24を作製した。
【0052】
正極22および負極24を作製したのち、外装カップ23の中央部に負極24および厚み25μmの微孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパレータ25を順次積層し、電解液を注入して、正極22を入れた外装缶21を被せてかしめ、直径20mm、高さ2.5mmの二次電池を作製した。電解液には、エチレンカーボネート50容量%とジエチルカーボネート50容量%とを混合した溶媒にLiPF6 1.0mol/dm3 を溶解させたものを用いた。
【0053】
得られた実施例1〜15の二次電池について、20℃の条件下において、充放電試験を行い、1サイクル目の放電容量と100サイクル目の容量維持率とを求めた。その際、充電は10mAの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで行ったのち、4.2Vの定電圧で所定の電流値に減衰するまで行った。一方、放電は、10mAの定電流で電池電圧が2.5Vに達するまで行った。なお、100サイクル目の容量維持率は、1 サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の比率、すなわち(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)×100として算出した。得られた結果を表1に示す。
【0054】
実施例1〜15に対する比較例1〜3として、スズ(第1元素)と、コバルト,鉄および銅のうちの1種(第2元素)との割合を表1に示したように変えたことを除き、他は実施例1〜15と同様にして基礎材料を作製した。すなわち、比較例1〜3では、基礎材料に炭素質材料を複合化しなかった。更に、比較例1〜3の基礎材料を用いて、実施例1〜15と同様にしてコイン型の二次電池を作製した。比較例1〜3の電池についても、実施例1〜15と同様にして、1サイクル目の放電容量および100サイクル目の容量維持率を求めた。それらの結果を表1に合わせて示す。なお、比較例1は、実施例1〜4,7〜9,12,13に、比較例2は、実施例5,10,14に、比較例3は、実施例6,11,15に、それぞれ対応している。
【0055】
表1から分かるように、実施例1〜15によれば、1サイクル目の放電容量および100サイクル目の容量維持率の両方について、対応する比較例1〜3よりも高い値が得られた。すなわち、スズを含む基礎材料に、圧縮しつつせん断力を加えて炭素質材料を複合化した複合化材料を用いれば、容量およびサイクル特性の両方を向上させることができることが分かった。
【0056】
また、実施例1〜15から分かるように、炭素質材料の質量比が0.1以上8.0以下の範囲内である実施例2〜8,10〜15では、1サイクル目の放電容量が10mAh以上、100サイクル目の容量維持率が90%以上と、共に高い値が得られた。これに対して、炭素質材料の質量比が0.05の実施例1では、1サイクル目の放電容量が9.6mAh、100サイクル目の容量維持率が84.2%と共に低かった。また、炭素質材料の質量比が10.0の実施例9では、100サイクル目の容量維持率については96.1%と高い値が得られたものの、1サイクル目の放電容量は9.5mAhと低かった。すなわち、複合化材料における基礎材料と炭素質材料との質量比を、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内とすれば、より高い効果を得ることができることが分かった。
【0057】
(実施例16,17)
ケイ素またはスズ(第1元素)と、銅またはコバルト(第2元素)とに加えて、インジウムまたはアルミニウム(第3元素;タリウムを除く13族元素)とを表2に示した割合で用い、基礎材料を作製したことを除き、他は実施例3と同様にして複合化材料を作製した。また、実施例16に対する比較例4として、実施例16と同様にして基礎材料を作製した。更に、実施例16,17の複合化材料および比較例4の基礎材料を用いて、実施例1〜15と同様にして二次電池を作製した。実施例16,17および比較例4の二次電池についても実施例1〜15と同様にして、1サイクル目の放電容量および100サイクル目の容量維持率を求めた。それらの結果を実施例3の結果と共に表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】
実施例16と比較例4とを比較すると分かるように、実施例16の方が比較例4よりも、1サイクル目の放電容量および100サイクル目の容量維持率の両方について高い値が得られた。すなわち、ケイ素を含む複合化材料を用いても、容量およびサイクル特性の両方を向上させることができることが分かった。
【0060】
また、実施例3と実施例17とを比較すると分かるように、実施例17の方が実施例3よりも100サイクル目の容量維持率が高かった。すなわち、基礎材料にタリウムを除く13族元素を含むようにすれば、サイクル特性を更に向上させることができ、好ましいことが分かった。
【0061】
なお、上記実施例では、基礎材料について具体的に例を挙げて説明したが、他の基礎材料を用いても同様の結果を得ることができる。
【0062】
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、液状の電解質である電解液を用いる場合について説明したが、電解液に代えて、他の電解質を用いるようにしてもよい。他の電解質としては、例えば、電解液を高分子化合物に保持させたゲル状の電解質、イオン伝導性を有する固体電解質、固体電解質と電解液とを混合したもの、あるいは固体電解質とゲル状の電解質とを混合したものが挙げられる。
【0063】
なお、ゲル状の電解質には電解液を吸収してゲル化するものであれば種々の高分子化合物を用いることができる。そのような高分子化合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンあるいはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ素系高分子化合物、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、またはポリアクリロニトリルなどが挙げられる。特に、酸化還元安定性の点からは、フッ素系高分子化合物が望ましい。
【0064】
固体電解質には、例えば、イオン伝導性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させた高分子固体電解質、またはイオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などよりなる無機固体電解質を用いることができる。このとき、高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレートなどのエステル系高分子化合物、アクリレート系高分子化合物を単独あるいは混合して、または分子中に共重合させて用いることができる。また、無機固体電解質としては、窒化リチウムあるいはヨウ化リチウムなどを用いることができる。
【0065】
また、上記実施の形態および実施例では、コイン型の二次電池を具体的に挙げて説明したが、本発明は、円筒型、ボタン型、角型あるいはラミネートフィルムなど外装部材を用いた他の形状を有する二次電池、または巻回構造などの他の構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。また、上記実施の形態および実施例では、二次電池について説明したが、一次電池などの他の電池についても同様に適用することができる。
【0066】
更に、上記実施の形態および実施例では、電極反応種としてリチウムを用いる場合を説明したが、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などの他のアルカリ金属,またはマグネシウムあるいはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、またはアルミニウムなどの他の軽金属、またはリチウムあるいはこれらの合金を用いる場合についても、本発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。その場合、正極活物質,負極活物質および電解質塩は、その軽金属に応じて適宜選択される。他は上記実施の形態と同様に構成することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電池用負極材料によれば、スズと、鉄,コバルト,銅およびアルミニウムからなる群のうちの少なくとも1種とを含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含むようにしたので、基礎材料によるサイクル特性の劣化を炭素質材料により防止することができる。すなわちサイクル特性を向上させることができる。また、それにより負極における基礎材料の比率を大きくすることが可能なため、容量を向上させることができる。
【0068】
特に、基礎材料に、鉄,コバルト,銅およびアルミニウムからなる群のうちの少なくとも1種の元素を含むようにしたので、合金化および分解に伴う形態変化を抑制することができると共に、充放電可逆性を向上させることができる。
【0069】
また、請求項5記載の負極材料によれば、複合化材料における基礎材料と炭素質材料との質量比を、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内とするようにしたので、容量およびサイクル特性をより向上させることができる。
【0070】
更に、請求項6ないし請求項10のいずれか1項に記載の電池によれば、本発明の電池用負極材料を用いるようにしたので、高容量および優れたサイクル特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る負極材料を作製する際に用いる装置の一構成例を表す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る負極材料を用いた二次電池の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
11…容器、12…加圧棒、21…外装缶、22…正極、22A…正極集電体、22B…正極合剤層、23…外装カップ、24…負極、24A…負極集電体、24B…負極合剤層、25…セパレータ、26…ガスケット
Claims (10)
- スズ(Sn)と、鉄(Fe),コバルト(Co),銅(Cu)およびアルミニウム(Al)からなる群のうちの少なくとも1種とを含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含むことを特徴とする電池用負極材料。
- 前記炭素質材料はアセチレンブラックであることを特徴とする請求項1記載の電池用負極材料。
- 前記炭素質材料は人造黒鉛であることを特徴とする請求項1記載の電池用負極材料。
- 前記炭素質材料は繊維状炭素であることを特徴とする請求項1記載の電池用負極材料。
- 前記複合化材料における前記基礎材料と前記炭素質材料との質量比は、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池用負極材料。
- 正極および負極と共に電解質を備えた電池であって、
前記負極は、スズ(Sn)と、鉄(Fe),コバルト(Co),銅(Cu)およびアルミニウム(Al)からなる群のうちの少なくとも1種とを含む基礎材料の表面の少なくとも一部に、圧縮しつつせん断力を加えて、炭素質材料を複合化した複合化材料を含むことを特徴とする電池。 - 前記炭素質材料はアセチレンブラックであることを特徴とする請求項6記載の電池。
- 前記炭素質材料は人造黒鉛であることを特徴とする請求項6記載の電池。
- 前記炭素質材料は繊維状炭素であることを特徴とする請求項6記載の電池。
- 前記複合化材料における前記基礎材料と前記炭素質材料との質量比は、基礎材料が100に対して、炭素質材料が0.1以上8.0以下の範囲内であることを特徴とする請求項6記載の電池。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002270366A JP3734169B2 (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 電池用負極材料およびそれを用いた電池 |
KR1020030064369A KR101044561B1 (ko) | 2002-09-17 | 2003-09-17 | 음극 재료 및 이를 이용한 전지 |
US10/664,446 US8507134B2 (en) | 2002-09-17 | 2003-09-18 | Anode material and battery using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002270366A JP3734169B2 (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 電池用負極材料およびそれを用いた電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004111150A JP2004111150A (ja) | 2004-04-08 |
JP3734169B2 true JP3734169B2 (ja) | 2006-01-11 |
Family
ID=32268021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002270366A Expired - Fee Related JP3734169B2 (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | 電池用負極材料およびそれを用いた電池 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8507134B2 (ja) |
JP (1) | JP3734169B2 (ja) |
KR (1) | KR101044561B1 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI306319B (en) | 2004-09-30 | 2009-02-11 | Sony Corp | Anode active material and battery using the same |
CN100492748C (zh) * | 2004-11-08 | 2009-05-27 | 索尼株式会社 | 电池和中心引脚 |
JP4984892B2 (ja) * | 2004-11-08 | 2012-07-25 | ソニー株式会社 | 電池およびセンターピン |
KR100814618B1 (ko) * | 2005-10-27 | 2008-03-18 | 주식회사 엘지화학 | 이차 전지용 전극활물질 |
US20090061314A1 (en) * | 2007-08-30 | 2009-03-05 | Ming Dong | Method of Processing Active Materials For Use In Secondary Electrochemical Cells |
KR20100113826A (ko) * | 2009-04-14 | 2010-10-22 | 삼성에스디아이 주식회사 | 복합체 음극활물질, 이를 포함하는 음극, 이를 채용한 리튬전지 및 이의 제조 방법 |
JP7168360B2 (ja) * | 2018-07-04 | 2022-11-09 | 株式会社Soken | 全固体電池の製造方法 |
US20220059812A1 (en) * | 2018-12-19 | 2022-02-24 | Novonix Battery Testing Services Inc. | Electrochemically active dispersions and composites for rechargeable battery anodes |
KR20220020533A (ko) * | 2020-08-12 | 2022-02-21 | 현대자동차주식회사 | 리튬 석출물을 포함하는 전고체 전지 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5753387A (en) * | 1995-11-24 | 1998-05-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Lithium secondary battery |
JPH09249407A (ja) * | 1996-03-14 | 1997-09-22 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 黒鉛複合物およびその製造方法 |
EP0903797B1 (en) * | 1996-11-26 | 2010-06-23 | Kao Corporation | Negative electrode material for nonaqueous secondary battery and nonaqueous secondary battery |
CA2228095C (en) * | 1997-01-28 | 2002-01-08 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrode structural body, rechargeable battery provided with said electrode structural body, and process for the production of said electrode structural body and said rechargeable battery |
JP3918311B2 (ja) | 1997-07-29 | 2007-05-23 | ソニー株式会社 | 負極材料及びこれを用いた非水電解液二次電池 |
JP4379971B2 (ja) | 1998-09-10 | 2009-12-09 | 三菱化学株式会社 | 電気エネルギー貯蔵素子 |
JP4218098B2 (ja) | 1998-12-02 | 2009-02-04 | パナソニック株式会社 | 非水電解質二次電池およびその負極材料 |
WO2000033402A1 (fr) * | 1998-12-02 | 2000-06-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Cellule secondaire d'electrolyte du type non aqueux et son procede de charge |
EP1054462A4 (en) * | 1998-12-03 | 2006-09-06 | Kao Corp | LITHIUM CENTRIC BATTERY AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
-
2002
- 2002-09-17 JP JP2002270366A patent/JP3734169B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-09-17 KR KR1020030064369A patent/KR101044561B1/ko active IP Right Grant
- 2003-09-18 US US10/664,446 patent/US8507134B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US8507134B2 (en) | 2013-08-13 |
KR101044561B1 (ko) | 2011-06-28 |
US20040131938A1 (en) | 2004-07-08 |
KR20040025605A (ko) | 2004-03-24 |
JP2004111150A (ja) | 2004-04-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4022889B2 (ja) | 電解液および電池 | |
JP3726958B2 (ja) | 電池 | |
JP3713900B2 (ja) | 負極材料及びこれを用いた非水電解液二次電池 | |
JP4061586B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池 | |
US8586246B2 (en) | Positive electrode active material, positive electrode using the same and non-aqueous electrolyte secondary battery | |
US5851504A (en) | Carbon based electrodes | |
JP2004362895A (ja) | 負極材料およびそれを用いた電池 | |
JP2006286531A (ja) | 電池 | |
JPWO2002054524A1 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2006210348A (ja) | 負極活物質、その製造方法及びそれを採用した負極とリチウム電池 | |
JP4140222B2 (ja) | 負極、非水電解質二次電池及び負極の製造方法 | |
JP2005011650A (ja) | 負極材料およびそれを用いた電池 | |
JP2003317705A (ja) | 電 池 | |
JP3755506B2 (ja) | 二次電池用負極材料およびそれを用いた二次電池 | |
JP3734169B2 (ja) | 電池用負極材料およびそれを用いた電池 | |
JP4701595B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
JP3786273B2 (ja) | 負極材料およびそれを用いた電池 | |
JP2004031217A (ja) | 電池 | |
JP2003308831A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2004006188A (ja) | 非水電解質電池 | |
JP2007059206A (ja) | 負極および電池 | |
JP5217083B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極合剤、リチウムイオン二次電池用負極、及びリチウムイオン二次電池 | |
JP4442146B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材料およびそれを用いたリチウムイオン二次電池 | |
JP4172443B2 (ja) | 非水電解液二次電池用負極材料及び非水電解液二次電池 | |
JP2004186035A (ja) | 非水電解質電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050407 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050602 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050624 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050818 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20050824 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050930 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051013 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 3734169 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081028 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091028 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101028 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111028 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111028 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121028 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121028 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131028 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |