JP3733652B2 - 着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示デバイス、センサー、色分解デバイス等に用いられるカラーフィルターの製造に用いられる着色画像形成用感光液、それを用いてカラーフィルターを製造する方法、及びその方法によって得られるカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示デバイス、センサー及び色分解デバイス等にカラーフィルターが多用されている。このカラーフィルターの製造法として、従来は、染色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインに感光性を付与したものをパターン露光して現像し、そこに、主に染料を用いて染色することにより、着色画素を形成する方法がとられていた。しかし、この方法で得た画素は、材料からの制約で、耐熱性、耐光性が低いという問題があった。
【0003】
そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良する目的で、顔料を分散させて着色した感光性樹脂材料を用い、これをパターン露光及び現像して着色画像を形成する方法が注目され、多くの検討が行われるようになった。この方法によれば、カラーフィルターの製法も簡略化され、得られたカラーフィルターも安定で、寿命の長いものになることが知られている。
【0004】
しかし、このような着色感光性樹脂材料を含有する感光液をカラーフィルターの基板上に直接塗布し、乾燥して膜を形成し、活性光線を画像状に照射して露光部を光硬化させる場合には、乾燥塗膜のべたつき(タック)により付着した異物、塵が除去されず、画素上にそのまま残るという問題があった。また、その乾燥塗膜のべたつきにより、パターン露光時に用いるフォトマスクに膜の一部が付着し、フォトマスクを汚染するという問題もあった。そこで、従来から、樹脂として高分子量のものを用いたり、或は樹脂の混合比率を高めたりすることにより乾燥塗膜の表面タック性の低減が図られてきた。しかし、このような方法には、光感度の低下や画素の解像度の低下という難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の技術の問題点を解消し、光感度及び解像度を低下させずに乾燥塗膜の表面タック性を低減することのできる着色画像形成用感光液とを目的とする。
【0006】
また、本発明は、この着色画像形成用感光液を用いてカラーフィルターを製造するための好適な方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、更に、本発明の着色画像形成用感光液を用いて得られるカラーフィルターであって、光学特性に優れた高品位のカラーフィルターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、着色画像形成用感光液において、樹脂と光重合性モノマーとの配合比率を特定の割合とすることにより、着色画像形成用感光液の乾燥塗膜の表面タック性を低減させ、かつ、光感度及び解像度の低下をなくすことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、(a)下記一般式(I)で表される繰り返し単位(I)、下記一般式(II)で表される繰り返し単位(II)及び下記一般式(III)で表される繰り返し単位(III)からなり、繰り返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び(III)の合計とのモル比、(I)/{(II)+(III)}が1〜5である樹脂を含有する酸価20〜300、重量平均分子量1,500〜200,000の樹脂、(b)光重合性不飽和結合を分子内に1つ以上含有し、炭素数9〜18の長鎖脂肪族炭化水素基を有する化合物を含有するモノマー、(c)顔料、(d)光開始剤及び(e)有機溶剤を含有してなる着色画像形成用感光液において、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)及び光開始剤(d)の総量中、樹脂(a)の割合が10〜85重量%、モノマー(b)の割合が2〜50重量%、顔料(c)の割合が5〜70重量%、光開始剤(d)の割合が0.01〜20重量%であり、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)、光開始剤(d)及び有機溶剤(e)の総量中、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)及び光開始剤(d)の合計が5〜40重量%であり、かつ、樹脂(a)とモノマー(b)の重量比、(a)/(b)が0.5〜5.0であることを特徴とする着色画像形成用感光液を提供するものである。
【化2】
(上記式中、R 1 は水素原子又はメチル基を示し、R 2 は水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若しくはアルコキシ基を示し、R 3 は各々独立に炭素数1〜12のアルキル基を示し、R 4 は光重合性不飽和結合を有する基を示す。)
【0010】
更に、本発明は、本発明の着色画像形成用感光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することにより画素を形成することからなる工程を、異なった色の複数の着色画像形成用感光液を用いて繰り返し行うことを特徴とする異なった複数の色の画素を有するカラーフィルターの製造法を提供するものである。
【0011】
更に、本発明は、上記の本発明の方法によって製造されたカラーフィルターを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0016】
上記の繰り返し単位(I)(II)及び(III)からなる樹脂の製造法としては、例えば、繰り返し単位(I)及び(II)からなる前駆体樹脂に、不飽和アルコール、例えばアリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド等をエステル化反応させて製造する方法、上記前駆体樹脂に、オキシラン環とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物、例えばグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等を付加反応させて製造する方法などが挙げられる。
【0017】
繰り返し単位(I)及び(II)からなる前駆体樹脂は、スチレン又はその誘導体と、マレイン酸モノアルキルエステル(マレイン酸のハーフエステル)とを共重合することにより得ることができる。
【0018】
スチレン誘導体としては、例えば、α−メチルスチレン、m又はp−メチルスチレン、m又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられる。
【0019】
マレイン酸モノアルキルエステルとしては、例えば、マレイン酸モノ−C1-12アルキルエステル、例えばマレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノ−イソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン酸モノ−n−エチルへキシル、マレイン酸モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。
【0020】
このようにして得られる上記繰り返し単位(I)、(II)及び(III)からなる樹脂の不飽和当量は、600〜3,000とすることが好ましく、800〜2,000とすることがより好ましい。不飽和当量が600未満では、顔料との分散時に一部硬化する傾向があり、3,000を超えると光感度の向上効果が低下する傾向がある。なお、ここで不飽和当量とは、不飽和結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。また、繰り返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び(III)の合計とのモル比、(I)/{(II)+(III)}は1〜5であり、1〜3とすることがより好ましい。このモル比が1未満であると画素の耐熱性が低下することがあり、5を超えると塗膜の溶解性が低下することがある。
【0021】
(a)成分の樹脂の酸価は20〜300であり、40〜200とすることが好ましく、60〜150とすることがより好ましい。酸価が20未満では、アルカリ現像性が低下し、また、300を超えると画像パターンの形状が不鮮明となる。
【0022】
また、(a)成分の樹脂の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算したもの)は1,500〜200,000であり、5,000〜100,000とすることが好ましく、10,000〜50,000とすることがより好ましい。重量平均分子量が1,500未満では、顔料の分散安定性が低下し、また、200,000を超えると、感光液にしたときの粘度が高くなり、基板上に塗布する際の塗布性が低下し、均一な塗膜が得られにくくなる。
【0023】
なお、(a)成分の樹脂として例示した上記の各種樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。画素の耐熱性及び顔料の分散性の向上を目的として上記の繰り返し単位(I)(II)及び(III)からなる光重合性不飽和基を有する樹脂を用いる場合には、(a)成分の樹脂の合計量に対し、この光重合性不飽和基を有する樹脂の割合を10〜100重量%とすることが好ましく、30〜100重量%とすることがより好ましい。
【0024】
(a)成分の樹脂の使用量は、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)及び光開始剤(d)(以下、固形分総量と呼ぶ)中、10〜85重量%、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは25〜50重量%とする。この使用量が10重量%未満では、顔料の分散安定性が低下する傾向があり、85重量%を超えると、感光液にしたときの粘度が高くなり、基板上に塗布して製膜したりする際の塗布性が低下し、均一な塗膜が得られにくくなる。
【0025】
本発明に用いられる(b)成分の光重合性不飽和結合を分子内に1つ以上有するモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、ECH変性ブチルアクリレート(ここで、ECHはエピクロルヒドリンを意味する。以下も同じ。)、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリレート(ここで、EOはエチレンオキシドを意味する。以下も同じ。)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(ここで、POはプロピレンオキシドを意味する。以下も同じ。)、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレート等が代表的な例として挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
【0026】
また、本発明者らは、(b)成分のモノマーとして、上記の代表的なモノマーに加えて、光重合性不飽和結合を分子内に一つ以上有し、かつ、炭素数9〜16の長鎖脂肪族基を有するモノマーを併用することにより、乾燥塗膜の表面タック性をより効果的に低減することが可能なことを見出した。このような長鎖脂肪族基を有するモノマーとしては、例えば、ノニルアクリレート、ノニルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ウンデシルアクリレート、ウンデシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルアクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルアクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、オクタメチレンジアクリレート、オクタメチレンジメタクリレート、ノナメチレンジアクリレート、ノナメチレンジメタクリレート、デカメチレンジアクリレート、デカメチレンジメタクリレート、ウンデカメチレンジアクリレート、ウンデカメチレンジメタクリレート、ドデカメチレンジアクリレート、ドデカメチレンジメタクリレート、トリデカメチレンジアクリレート、トリデカメチレンジメタクリレート、テトラデカメチレンジアクリレート、テトラデカメチレンジメタクリレート、ヘキサデカメチレンジアクリレート、ヘキサデカメチレンジメタクリレート、オクタデカメチレンジアクリレート、オクタデカメチレンジメタクリレート等が挙げられる。
【0027】
上記の炭素数9〜18の長鎖脂肪族基を有するモノマーの使用量は、(b)成分のモノマー中、1〜50重量%とすることが好ましく、3〜30重量%とすることがより好ましく、5〜20重量%とすることが特に好ましい。長鎖脂肪族基を有するモノマーの使用量が1重量%未満では、乾燥塗膜の表面タック性を更に低減する効果が発揮されないことがあり、50重量%を超えると、光感度が低くなる傾向がある。
【0028】
本発明の(b)成分のモノマーは、(a)、(b)、(c)及び(d)成分からなる固形分総量中2〜50重量%であり、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%とする。モノマーの割合が2重量%未満では、光感度が低い傾向がある。また、50重量%を超えると、顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
【0029】
本発明における(a)成分の樹脂と(b)成分のモノマーの配合量の重量比(a)/(b)は0.5〜5.0であり、0.7〜3.5とすることが好ましく、1.0〜2.5とすることがより好ましい。この比率が0.5未満では、乾燥塗膜の表面タック性が悪化する傾向があり、5.0を超えると、光感度が低くなる傾向がある。
【0030】
本発明に用いられる(c)成分の顔料としては、無機顔料、有機顔料のいずれも使用可能であるが、通常、黒色のカーボンブラック(無機顔料)、黒鉛(無機顔料)等をのぞいては、色調の豊富さなどから有機顔料が好ましい。
【0031】
有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン系、イソインドリノン系等が挙げられる。
【0032】
本発明の着色画像形成用感光液をカラーフィルターに適用する場合には、赤、緑、青及び黒色等の着色画像に適した各顔料系が好ましく用いられる。
【0033】
赤色の着色画像には、単一の赤色顔料系を用いてもよいし、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
【0034】
赤色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントレッド9、123、155、168、177、180、217、220、224等が挙げられる。
【0035】
黄色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、117、125、139、147、154等が挙げられる。
【0036】
これらの赤色顔料系及び黄色顔料系は、それぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、赤色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄色顔料系を赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0037】
緑色の着色画像には、単一の緑色顔料系を用いてもよいし、上記の黄色顔料系を緑色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
【0038】
緑色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントグリーン7、36、37等が挙げられる。
【0039】
これらの緑色顔料系及び黄色顔料系は、それぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄色顔料系を緑色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0040】
青色の着色画像には、単一の青色顔料系を用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
【0041】
青色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
【0042】
紫色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、37、50等が挙げられる。
【0043】
これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、それぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合には、紫色顔料系を青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0044】
黒色の着色画像には、例えば、カーボンブラック、黒鉛、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン等の黒色顔料系が用いられる。
【0045】
本発明の(c)成分の顔料の使用量は、(a)、(b)、(c)及び(d)成分からなる固形分総量中5〜70重量%であり、10〜50重量%とすることが好ましく、15〜40重量%とすることがより好ましい。この使用量が5重量%未満では、画像の色濃度が低くなる傾向があり、また、70重量%を超えると、光感度が低下する傾向がある。
【0046】
本発明に用いられる(d)成分の光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。これらの光開始剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
【0047】
本発明の(d)成分の光開始剤の使用量は、(a)、(b)、(c)及び(d)成分からなる固形分総量中0.01〜20重量%であり、2〜15重量%とすることが好ましく、5〜10重量%とすることがより好ましい。この使用量が0.01重量%未満では、光感度が低くなる傾向があり、また、20重量%を超えると、密着性が低下する傾向がある。
【0048】
本発明における(e)成分の有機溶剤としては、例えば、ケトン系、セロソルブ系、アルコール系、芳香族系等が挙げられる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル等の有機溶剤が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0049】
本発明における(e)成分の有機溶剤の使用量は、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成分の合計量中の(a)、(b)、(c)及び(d)からなる固形分総量の割合が5〜40重量%となるように使用する。固形分総量の割合が5重量%未満では、塗膜の乾燥に時間がかかる傾向があり、40重量%を超えると、感光液の粘度が高すぎて、塗布性が低下する傾向がある。
【0050】
本発明の着色画像形成用感光液には、必須成分である(a)樹脂、(b)モノマー、(c)顔料、(d)光開始剤及び(e)有機溶剤以外に、暗反応を抑制するためのハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等の熱重合禁止剤、基板との密着性を向上させるためのビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤や、イソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等のチタネートカップリング剤、膜の平滑性を向上させるためのフッ素系、シリコン系、炭化水素系等の界面活性剤、その他、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を必要に応じて適宜使用することができる。これら添加剤の合計添加量は、通常、(a)、(b)、(c)及び(d)からなる固形分総量100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、0.5〜5重量部とすることがより好ましい。
【0051】
また、本発明の着色画像形成用感光液には、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等、(a)成分の樹脂の範囲外の樹脂を、(a)成分の樹脂100重量部に対して50重量部以下で使用することができる。この使用量が50重量部を超えると、顔料の分散安定性や光感度が低下する傾向がある。
【0052】
本発明の着色画像形成用感光液を調製する一般的な方法について以下に説明する。
【0053】
まず(c)成分の顔料分散させるために、(a)成分の樹脂及び(c)成分の顔料を(e)成分の有機溶剤と混合し、この混合物を超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の分散/混練装置を用いて分散させる。
【0054】
この分散工程の際、ポリカルボン酸型高分子活性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン系顔料分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン系顔料分散剤などの顔料分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機顔料にカルボキシル基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した有機顔料の誘導体などを加えると、顔料の分散性や分散安定性が良好になり好ましい。
【0055】
これら顔料分散剤や有機顔料の誘導体は、顔料100重量部に対して50重量部以下で用いることが好ましい。
【0056】
また、顔料分散時に(b)成分のモノマー及び(d)成分の光開始剤を加えてもよく、顔料分散後に(b)成分のモノマー及び(d)成分の光開始剤を加えてもよい。
【0057】
(a)成分の樹脂は、全量を分散時に顔料と共に用いてもよく、樹脂の一部を分散後に加えてもよい。ただし、樹脂は顔料100重量部に対して、分散時に少なくとも20重量部以上用いることが好ましい。20重量部未満では顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
【0058】
同様に、(e)成分の有機溶剤も顔料の分散時に全量用いてもよく、有機溶剤の一部を分散後に加えてもよい。ただし、有機溶剤は分散時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散時に、少なくとも100重量部以上用いることが好ましい。100重量部未満では、分散時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミル等で分散する場合には、分散が困難になる可能性がある。
【0059】
次に本発明のカラーフィルターの製造方法について説明する。
【0060】
本発明のカラーフィルターの製造法は、上記本発明の着色画像形成用感光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することにより画素を形成することからなる工程を、異なった色の複数の着色画像形成用感光液を用いて繰り返し行い、基板上に異なった複数の色の画素を形成することからなる。
【0061】
上記本発明の着色画像形成用感光液を基板上に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布などにより行われる。
【0062】
この際に用いる基板としては、用途により選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は基板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属基板、その他セラミック基板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げられる。
【0063】
塗布後、通常、50〜150℃の温度で1〜30分間加熱することにより膜を形成することができる。
【0064】
このようにして基板表面に形成した乾燥塗膜の厚みは、用途によって適宜定まるが、通常、0.2〜5μm、好ましくは0.5〜2μmの範囲である。
【0065】
次いで、上記の方法で得られた基板上の膜に、活性光線を画像状に照射し、露光部の膜を硬化させる。この際、基板上の膜の表面にポリビニルアルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。
【0066】
活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、可視光レーザー等が好ましく用いられる。これらの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や、走査による直接描画などにより画像状に活性光線が照射される。露光の光量は、通常、10〜1000mJ/cm2、好ましくは 50〜500mJ/cm2である。
【0067】
続いて、未露光部を除去する現像工程により、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得ることができる。
【0068】
現像方法としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリや、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基や塩を含む水溶液を吹きつける方法、これら水溶液に浸漬する方法などが挙げられる。
【0069】
現像後、更に、着色画像パターンを高圧水銀灯等を用いて0.5〜5J/cm2の光量を照射して後露光するか、60〜200℃の温度で1〜60分間後加熱を行うことが好ましい。この後露光、後加熱により、画像パターンがより強固となる。
【0070】
以上の工程を、複数の異なった色の複数の着色画像形成用感光液を用いて繰り返して行うことにより、異なった複数の色の画素を有するカラーフィルターを製造することができる。
【0071】
具体例として液晶表示素子に用いるカラーフィルターの作製法を例示すると、例えばガラス基板上に本発明の着色画像形成材料を用いて、前記した方法を繰り返して行うことにより、赤、緑、青等の着色画素を形成した後、この着色画素のすき間に、黒色の着色画像をブラックマトリックスとして形成する方法や、先にクロム蒸着や黒色の着色画像等によりブラックマトリックスを形成した後、上記と同様に、赤、緑、青等の着色画素を形成してカラーフィルターを作製する方法などがある。
【0072】
【実施例】
以下、本発明の実施例、参考例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例1〜6は本発明の参考例となる実施例、実施例7〜13は本発明の実施例となる実施例である。
【0073】
実施例1
(a)成分として表1に示す繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−1)34g及び(c)成分としてカーボンブラック40gを、(e)成分の有機溶剤であるプロピレングリコールジメチルエーテル200gに加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート10g、(d)成分としてベンゾフェノン12g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン4g及び(e)成分の有機溶剤としてエチレングリコールモノエチルエーテル200gを加えて混合し、黒色の着色画像形成用感光液を得た。
【0074】
この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗布した後、120℃、10分の乾燥を行い、膜厚1.0μmの乾燥塗膜を形成した。この乾燥塗膜の表面タック性を触指法により評価し、結果を表2に示した。
なお表2中の各評価結果は以下の意味を有する。
非常に良好: タック性がなく、塗膜表面に指を触れた跡も残らないもの
良好: タック性はないが、塗膜表面に指を触れた跡が残るもの
不良: タック性があるもの
得られた乾燥塗膜に、ネガマスクを通して超高圧水銀灯により、画像状に600mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリエタノールアミンを3重量%含む水溶液により現像を行い、黒色の画像パターンを得た。得られた黒色の画像パターンの光学密度は2.5であった。
【0075】
得られた画像パターンの表面状態、断面形状について評価し、表2に示した。表面が均一で、断面形状が矩形に近いほど、パターン形状が優れている。
【0076】
また、乾燥塗膜の光感度、解像度を下記の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0077】
光感度: 光学密度0.05を1段目とし、1段ごとに光学密度が0.15ずつ増加する21段のステップタブレットを用意し、乾燥塗膜上にこのステップタブレットを載置した状態で超高圧水銀灯により600mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリエタノールアミンを3重量%含む水溶液により現像を行い、露光時にステップタブレット下にあった部分の膜の状態を観察した。露光時に乾燥塗膜の硬化を妨げず、タブレット下にあった部分の現像処理による溶解や流れを起こさせることのなかったステップの最大の段数を表2に示した。このステップ段数の値が大きいほど、光感度が優れている。
【0078】
解像度: 乾燥塗膜を、ライン及びスペース幅(μm)の等しいストライプ状の複数のネガマスク(ライン及びスペース幅:1μm、3μm、5μm、10μm、20μm、30μm)を用いて、超高圧水銀灯により600mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリエタノールアミンを3重量%含む水溶液により現像を行った。解像度の評価を、完全に現像できた最小のライン及びスペース幅(μm)で示した。この値が小さいほど解像度が優れている。
【0079】
実施例2
(a)成分として、表1に示すアクリル樹脂(A−1)15g及び繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−1)15g、並びに、(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントレッド177(21g)及びC.I.ピグメントイエロー139(4g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールジエチルエーテル250gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、上記の(a)成分としての上記の樹脂(B−1)5g、(b)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート32g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてプロピレングリコールジイソプロピルエーテル50g及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gを加えて混合し、赤色の着色画像形成用感光液を得た。
【0080】
得られた感光液を用い、実施例1と同様にして膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表2に示した。
【0081】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、赤色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とした以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0082】
実施例3
(a)成分として、表1に示すアクリル樹脂(A−2)8g及び繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−2)32g、並びに、(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントグリーン36(15g)及びC.I.ピグメントイエロー83(5g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル200gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート32g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えて混合し、緑色の着色画像形成用感光液を得た。
【0083】
得られた感光液を用い、実施例2と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表2に示した。
【0084】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、緑色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とした以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0085】
実施例4
(a)成分として、表1に示すアクリル樹脂(A−3)20g及び繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−3)24g、並びに、(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントブルー15:6(17g)及びC.I.ピグメントバイオレット23(1g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル260gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート30g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてエチレングリコールモノメチルエーテル140gを加えて混合し、青色の着色画像形成用感光液を得た。
【0086】
得られた感光液を用い、実施例2と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表2に示した。
【0087】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、青色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とし、現像に1重量%の炭酸ナトリウムを含む水溶液を用いた以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0088】
比較例1
(a)成分として、表1に示す樹脂(B−1)14g、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート30gを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色の着色画像形成用感光液を得た。
【0089】
得られた感光液を用い、実施例1と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表2に示した。
【0090】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、黒色着色画素のパターン形状を、実施例1と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0091】
比較例2
(a)成分として、表1に示すアクリル樹脂(A−2)20g及び樹脂(B−2)42g、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート10gを用いた以外は、実施例3と同様にして、緑色の着色画像形成用感光液を得た。
【0092】
得られた感光液を用い、実施例2と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表2に示した。
【0093】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、青色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とした以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表2に示した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
表2から、本発明における(a)成分の樹脂と(b)成分のモノマーの配合比率が本発明の範囲より小さい着色画像形成用感光液(比較例1)は、乾燥塗膜表面にべたつきがあることがわかる。
【0096】
また、本発明における(a)成分の樹脂と(b)成分のモノマーの配合比率が本発明の範囲より大きい着色画像形成用感光液(比較例2)は、乾燥塗膜表面のタック性は低減しているものの、光感度が低く、解像度及びパターン形状も画像パターンが剥離して測定不可能であり、感光特性に劣ることがわかる。
【0097】
それに対し、本発明における(a)成分の樹脂と(b)成分のモノマーの配合比率を本発明の範囲内として作製した着色画像形成用感光液(実施例1、2、3及び4)は、乾燥塗膜表面のタック性が低減している。また、同様に感光特性も良好で、感度、解像度、いずれも高く、得られたパターン形状も矩形で良好であった。
【0098】
実施例5
実施例1で用いたガラス基板上に、クロム蒸着によりブラックマトリックスを形成した後、実施例2と同様にして赤色の画像パターンを形成した。その後、180℃で10分間の後加熱を行った。
【0099】
次いでその基板を用いて、実施例3と同様にして、赤色画像パターンの隣に、緑色の画像パターンを形成し、その後180℃で10分間の後加熱を行った。
【0100】
次いで、その基板を用いて、実施例4と同様にして、緑色画像パターンと赤色画像パターンとの間に青色の画像パターンを形成し、200℃で10分間の後加熱を行った。
【0101】
以上の操作により、各々30μm×100μmのサイズの赤、緑及び青色の三色の画素がモザイク状に並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0102】
実施例6
実施例1で用いたガラス基板上に、実施例1と同様にして黒色の画像パターン(ブラックマトリックス)を形成した後、205℃で20分間の後加熱を行った。
【0103】
次いで、実施例5と同様にして、赤、緑及び青色の順で画素を形成し、各々30μm×100μmのサイズの赤、緑及び青色の三色の画素がモザイク状に並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0104】
実施例5及び6で得られたカラーフィルターの消偏性を、カラーフィルターを2枚の偏向板に挟み、0°と90°の光量比を照度計にて測定した。その結果、いずれのカラーフィルターも消偏性が500以上であり、光学特性に優れ、画像表示素子として優れたものであることを確認した。
【0105】
実施例7
(a)成分として表3に示す繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−1)24g及び(c)成分としてカーボンブラック40gを、(e)成分の有機溶剤であるプロピレングリコールジメチルエーテル200gに加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート18g及びノナメチレンジアクリレート2g、(d)成分としてベンゾフェノン12g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン4g及び(e)成分の有機溶剤としてエチレングリコールモノエチルエーテル200gを加えて混合し、黒色の着色画像形成用感光液を得た。
【0106】
この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗布した後、120℃、10分の乾燥を行い、膜厚1.0μmの乾燥塗膜を形成した。この乾燥塗膜の表面タック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表4に示した。
【0107】
得られた乾燥塗膜に、ネガマスクを通して超高圧水銀灯により、画像状に600mJ/cm2の露光を行い、次いで、トリエタノールアミンを3重量%含む水溶液により現像を行い、黒色の画像パターンを得た。得られた黒色の画像パターンの光学密度は2.5であった。
【0108】
また、乾燥塗膜の光感度、解像度、着色画素のパターン形状を、実施例1と同様の方法で評価し、結果を表4に示した。
【0109】
実施例8
(a)成分として、表3に示す繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−2)30g、及び(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントレッド177(21g)及びC.I.ピグメントイエロー139(4g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールジエチルエーテル250gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、上記の(a)成分としての上記の樹脂(B−2)5g、(b)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート27g及びオクタデカメチレンジメタクリレート5g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてプロピレングリコールジイソプロピルエーテル50g及びエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gを加えて混合し、赤色の着色画像形成用感光液を得た。
【0110】
得られた感光液を用い、実施例7と同様にして膜厚2.0μmの乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表4に示した。
【0111】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、赤色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とした以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表4に示した。
【0112】
実施例9
(a)成分として、表3に示す繰り返し単位(I)、(II)及び(III)を有する樹脂(B−3)40g、及び、(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントグリーン36(15g)及びC.I.ピグメントイエロー83(6g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル200gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート30g及びテトラデカメチレンジアクリレート1g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテル200gを加えて混合し、緑色の着色画像形成用感光液を得た。
【0113】
得られた感光液を用い、実施例8と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表4に示した。
【0114】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、緑色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とした以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表4に示した。
【0115】
実施例10
(a)成分として、表3に示すアクリル樹脂(A−1)38g、及び、(c)成分として、カラーインデックス名でC.I.ピグメントブルー15:6(17g)及びC.I.ピグメントバイオレット23(1g)を、(e)成分としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル260gの有機溶剤に加え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(b)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレート30g及びラウリルメタクリレート6g、(d)成分としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、並びに(e)成分としてエチレングリコールモノメチルエーテル140gを加えて混合し、青色の着色画像形成用感光液を得た。
【0116】
得られた感光液を用い、実施例8と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表4に示した。
【0117】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、青色着色画素のパターン形状を、超高圧水銀灯による露光時の露光量を100mJ/cm2とし、現像に1重量%の炭酸ナトリウムを含む水溶液を用いた以外は実施例1と同様の方法で評価し、結果を表4に示した。
【0118】
実施例11
(c)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレート20gを用いた以外は、実施例7と同様にして、黒色の着色画像形成用感光液を得た。
【0119】
得られた感光液を用い、実施例7と同様にして乾燥塗膜を形成し、表面のタック性を実施例1と同様にして評価し、結果を表4に示した。
【0120】
また、得られた乾燥塗膜の光感度、解像度、黒色着色画素のパターン形状を、実施例1と同様の方法で評価し、結果を表4に示した。
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
表4から、本発明における(a)成分の樹脂と(b)成分のモノマーの配合比率を本発明の範囲内とし、かつ、(c)成分のモノマーに長鎖脂肪族基を有するモノマーを含有するものを用いた着色画像形成用感光液(実施例7、8、9及び10)は、乾燥塗膜表面のタック性が低減し、かつ、感光特性も良好で、光感度、解像度、いずれも高く、得られたパターン形状も矩形で良好であることがわかる。
【0123】
また、(c)成分のモノマーに長鎖脂肪族基を有するモノマーを含有しないものを用いた着色画像形成用感光液(実施例11)と比較すると、(c)成分のモノマーに長鎖脂肪族基を有するモノマーを含有するものを用いた着色画像形成用感光液(実施例7、8、9及び10)は、更に乾燥塗膜の表面タック性の低減効果に優れていることがわかる。
【0124】
実施例12
実施例7で用いたガラス基板上に、クロム蒸着によりブラックマトリックスを形成した後、実施例8と同様にして赤色の画像パターンを形成した。その後、180℃で10分間の後加熱を行った。
【0125】
次いでその基板を用いて、実施例9と同様にして、赤色画像パターンの隣に、緑色の画像パターンを形成し、その後180℃で10分間の後加熱を行った。
【0126】
次いで、その基板を用いて、実施例10と同様にして、緑色画像パターンと赤色画像パターンとの間に青色の画像パターンを形成し、200℃で10分間の後加熱を行った。
【0127】
以上の操作により、各々30μm×100μmのサイズの赤、緑及び青色の三色の画素がモザイク状に並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0128】
実施例13
実施例7で用いたガラス基板上に、実施例7と同様にして黒色の画像パターン(ブラックマトリックス)を形成した後、205℃で20分間の後加熱を行った。
【0129】
次いで、実施例12と同様にして、赤、緑及び青色の順で画素を形成し、各々30μm×100μmのサイズの赤、緑及び青色の三色の画素がモザイク状に並んだ高品質のカラーフィルターを作製した。
【0130】
実施例12及び13で得られたカラーフィルターの消偏性を、実施例5及び6と同様の方法で測定した。その結果、いずれのカラーフィルターも消偏性が500以上であり、光学特性に優れ、画像表示素子として優れたものであることを確認した。
【0131】
【発明の効果】
本発明の着色画像形成用感光液は、乾燥後の膜の表面タック性が低減されており、特に、感光液を基板に直接塗布して画素を形成する方式のカラーフィルターの製造法に好適に用いられる。
【0132】
また、本発明の着色画像形成用感光液を用いる本発明のカラーフィルターの製造法により製造したカラーフィルターは、光学特性が優れ、高品位であり、画像表示素子として優れたものである。
Claims (4)
- (a)下記一般式(I)で表される繰り返し単位(I)、下記一般式(II)で表される繰り返し単位(II)及び下記一般式(III)で表される繰り返し単位(III)からなり、繰り返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び(III)の合計とのモル比、(I)/{(II)+(III)}が1〜5である樹脂を含有する酸価20〜300、重量平均分子量1,500〜200,000の樹脂、(b)光重合性不飽和結合を分子内に1つ以上含有し、炭素数9〜18の長鎖脂肪族炭化水素基を有する化合物を含有するモノマー、(c)顔料、(d)光開始剤及び(e)有機溶剤を含有してなる着色画像形成用感光液において、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)及び光開始剤(d)の総量中、樹脂(a)の割合が10〜85重量%、モノマー(b)の割合が2〜50重量%、顔料(c)の割合が5〜70重量%、光開始剤(d)の割合が0.01〜20重量%であり、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)、光開始剤(d)及び有機溶剤(e)の総量中、樹脂(a)、モノマー(b)、顔料(c)及び光開始剤(d)の合計が5〜40重量%であり、かつ、樹脂(a)とモノマー(b)の重量比、(a)/(b)が0.5〜5.0であることを特徴とする着色画像形成用感光液。
(上記式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若しくはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を有する基を示す。) - 請求項1記載の着色画像形成用感光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することにより画素を形成することからなる工程を、異なった色の複数の着色画像形成用感光液を用いて繰り返し行うことを特徴とする異なった複数の色の画素を有するカラーフィルターの製造法。
- 各々赤、緑、青及び黒に着色された4種類の着色画像形成材料を用いて、赤色画素、緑色画素、青色画素及び黒色画素を有するカラーフィルターを製造する請求項2記載のカラーフィルターの製造法。
- 請求項2又は3記載の方法によって製造されたカラーフィルター。
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