JP3732920B2 - 分析試料調整装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、発光分光分析装置や蛍光X線分析装置などにより成分含有量を分析するために製造ラインから抜き出されたライン試料と、上記分析装置の校正用に用いられる成分が既知の標準試料とをそれぞれ分析用に加工して調整することのできる分析試料調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工場の操業管理や製品の格付などに発光分光分析装置や蛍光X線分析装置が広く使用されている。また、近年、分析処理の効率化や省力化などを目的として、試料を分析用に加工して調整する処理から分析結果を算出する処理までを自動的に行う自動分析システムも普及している。上記の分析装置は、経時変化するから、成分が既知の標準試料を用いて定期的に校正して、所要の分析精度を維持するよう管理されている。例えば、蛍光X線分析装置では、元素の濃度とその元素特有の蛍光X線との比例定数を標準試料の分析結果に基づき校正している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、標準試料は繰り返し再使用されるが、分析に供された標準試料はその分析面に損傷を受けるので、分析面を次回の分析が可能な状態に加工して調整しておく必要がある。例えば、発光分光分析が行われた標準試料には放電痕が存在するので、この標準試料をそのままの状態で蛍光X線分析を行うと、散乱X線が発生して所期の分析結果を得ることができないため、標準試料の分析面を研磨加工などの表面処理を施して平坦面に修正しておかなければならない。
【0004】
しかしながら、従来では、標準試料の表面処理を研磨砥石やベルダーを使用した手作業で行っており、この表面処理作業は熟練を要することから処理に個人差が生じ易いので、正確な平坦面に調整するのが難しいうえに、処理作業が極めて非能率である。そのため、近年の品質管理や製品の格付などの要求精度を十分に満足することができない。
【0005】
そこで、上記のような問題を解消するために、標準試料の表面処理を自動化することが考えられる。従来から、例えば製鋼工場などの製造ラインから製品の一部を切断して抜き出された溶鋼試料(ライン試料の一種)は、自動調整装置により分析用に自動的に加工されて調整されている。この自動調整装置は、溶鋼試料がほぼ一定の高さを有していることから、凹凸のある切断面の部分を設定値で切断して除去してから、その切断した面の研磨を行うようになっている。ところが、標準試料の場合には、繰り返し再使用されることから使用回数に応じて高さがそれぞれ種々に異なり、しかも、調整加工の自動化のために切断して一定の高さに揃えることができないだけでなく、研磨量が可及的に少なくなるように研磨加工する必要がある。したがって、標準試料の調整作業の自動化は困難であり、自動化できた場合でも、溶鋼試料の自動調整装置とは別途に標準試料専用の装置を設けたのでは、スペース的にも経済的にも不利である。
【0006】
そこで本発明は、自動分析システムにおけるライン試料の自動調整装置を兼用して、標準試料をも分析用に自動加工して調整することのできる分析試料調整装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、製造ラインから抜き出されたライン試料および成分が既知の標準試料を分析用に加工して調整する分析試料調整装置であって、前記ライン試料を加工する加工機と、前記ライン試料を把持部で把持して移動し前記加工機で加工させる移動装置と、前記把持部の高さ位置を検出する高さ検出器と、前記標準試料を載置させる高さ測定台と、前記移動装置に装着されて移動し前記高さ測定台に載置された前記標準試料の上面に当接して標準試料の高さを測定する高さ測定器と、前記移動装置を制御して前記把持部で前記標準試料を把持して前記加工機で加工させたのち前記高さ測定台上に戻す標準試料加工制御手段とを備えている。
【0008】
上記分析試料調整装置では、ライン試料の調整に際して、把持部がライン試料を把持した時点で、この把持部の高さ位置が高さ検出器で検出され、そののちに、このライン試料を把持した把持部が移動装置により加工機まで移動され、ライン試料における把持部の高さ位置から算出した設定値の部位が加工機により分析用に加工されて調整される。
【0009】
一方、標準試料の調整に際しては、標準試料が高さ測定台に載置されると、移動装置に装着された高さ測定器が移動して高さ測定台上の標準試料に当接することにより、高さ測定器が標準試料の高さを測定する。標準試料加工制御手段は、測定された標準試料の高さに基づき所定の加工を行うのに必要な最小限の加工量を算出する。そののちに、移動装置の把持部が標準試料を把持すると、移動装置が標準試料を加工機まで移送し、標準試料が、標準試料加工制御手段で算出された加工量だけ加工機により加工されて調整される。調整された標準試料は、標準試料加工制御手段の制御を受けて移動する移動手段により高さ測定台上に戻される。
【0010】
したがって、この分析試料調整装置では、既存のライン試料用の自動調整装置を利用して、ライン試料の他に標準試料をも加工して調整することができる。しかも、高さ測定台および高さ測定器を備えているから、高さが異なる種々の標準試料を可及的に少ない加工量で所要の加工状態に調整することができる。
【0011】
上記発明の好ましい実施形態では、さらに、前記標準試料の搬出入口と、この搬出入口から前記標準試料を搬入および搬出する搬送機と、前記標準試料を前記搬送機と前記高さ測定台との間で移送する移送機とを備えている。
これにより、調整すべき標準試料の高さ測定台への供給および高さ測定台からの取り出しをも自動化することができる。
【0012】
上記実施形態において、さらに、複数の標準試料を貯蔵する標準試料ストッカーと、前記標準試料をこの標準試料ストッカーと前記搬送機との間で移送するロボットと、このロボットを制御して選択された前記標準試料を前記標準試料ストッカーから前記搬送機に移送させるとともに、前記搬送機から前記標準試料ストッカーの所定場所に戻させるロボット制御手段とを備えた構成とすることが好ましい。
これにより、所要の標準試料を指定するだけで、標準試料ストッカーに貯蔵されている種々の標準試料を加工機に自動的に供給して分析用に加工して調整し、調整済みの標準試料を元の所定場所に自動的に戻すことができ、標準試料の調整作業を全自動化できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る分析試料調整装置1を備えた自動分析システムを示す斜視図、図2は分析試料調整装置の内部構造を示す斜視図である。自動分析システムは、図1の実施形態では所要の各装置が試料室2と分析室3とに分離して配置された場合を例示してある。試料室2には、試料番号および分析試料調整装置1の調整条件を設定入力するための設定器4と、多数の標準試料7をそれぞれ所定の保管位置に貯蔵する標準試料ストッカー8と、分析済みの多数の溶鋼試料のようなライン試料9を所定の保管位置に貯蔵するライン試料ストッカー10と、標準試料7またはライン試料9を分析試料調整装置1から搬出または標準試料7を分析試料調整装置1に搬入する第1のロボット11と、このロボット11を後述するように種々に制御するロボット制御装置12とを備えている。この実施形態では、複数の試料を分析するときにも分析処理待ち時間が発生することなく行えることを目的として、設定器4および分析試料調整装置1がそれぞれ2台ずつ設置されている。
【0014】
一方、分析室3には、2台の発光分光分析装置13と、2台の蛍光X線分析装置14と、発光分光分析装置13に対し分析すべき試料7,9を供給し、分析済みの試料7,9を取り出す第2のロボット17と、蛍光X線分析装置14に対し分析すべき試料7,9を供給し、分析済みの試料7,9を取り出す第3のロボット18とが配置されている。
【0015】
また、試料室2と分析室3との間には、エアを駆動源とするリニアウエイからなる試料搬送装置19が設置されている。この試料搬送装置19は、ライン試料ストッカー10から標準試料ストッカー8の近傍箇所を通って分析室3内に延び、分析室3内の各2台の発光分光分析装置13,13と蛍光X線分析装置14,14との間を通過するよう配設されている。なお、試料搬送装置19におけるライン試料ストッカー10の近傍箇所の真上位置には、試料搬送装置19により移送される分析済みのライン試料9に対し所定の番号を付すインクジェットプリンタからなる試料ナンバリング機20が配置されている。
【0016】
この自動分析システムは、ライン試料9の分析を行う場合、例えば棒鋼の製造ラインから製品である棒鋼を所定の高さに切断して抜き出されたライン試料9が、シュータ(図示せず)によって分析試料調整装置1の試料搬入口21の手前まで運ばれ、そこから試料搬入口21内へ別のシュータまたは作業員の手作業により挿入される。分析試料調整装置1は、ライン試料9に対し所要の加工を施して分析に適した平坦面に調整したのちに、その調整済みのライン試料9を搬出入口23から搬送機22により搬出する。つぎに、第1のロボット11は、図示位置から矢印A方向または矢印B方向に水平移動するよう回動して、ハンドリング部24により搬出入口23上のライン試料9を把持したのちに、B方向へ水平面内で回動してライン試料9を試料搬送装置19まで移送し、把持を解除してライン試料9を試料搬送装置19に渡す。
【0017】
ライン試料9を受け取った試料搬送装置19は、発光分光分析装置13または蛍光X線分析装置14に対応する第2または第3のロボット17または18によりハンドリング可能な位置までライン試料9を移送して停止する。第2のロボット17は、そのハンドリング部27で試料搬送装置19上のライン試料9を把持し、発光分光分析装置13に供給する。蛍光X線分析を行う場合には、第3のロボット18が蛍光X線分析装置14に対しライン試料9の供給および取り出しを行う。
【0018】
この自動分析システムでは、発光分光分析装置13単独による分析方法、蛍光X線分析装置14単独による分析方法、発光分光分析装置13で分析した後に蛍光X線分析装置14で分析する方法、蛍光X線分析装置14で分析した後に発光分光分析装置13で分析する方法の4種の分析方法のうちのいずれかを設定器4で指定できるようになっている。この分析方法の指定は分析すべきライン試料9の種類に応じて最適なものを選択して行われ、両装置13,14の双方を用いて分析を行う場合には、第2および第3のロボット17,18が分析を連続的、且つ自動的に行えるようにライン試料9を移送する。発光分光分析装置13では、ライン試料9をスパッタリングしながら、ライン試料9から発生する元素に固有の波長の光を分光して成分含有量を分析する。一方、蛍光X線分析装置14では、X線源からライン試料9に1次X線を照射して、ライン試料9から発生する2次X線を検出して成分含有量を分析する。
【0019】
分析済みのライン試料9は、ロボット17または18により試料搬送装置19に戻され、この試料搬送装置19によりライン試料ストッカー10に向け移送されていき、試料ナンバリング機20により所要の番号などを付されたのちに、図示しないロボットによりライン試料ストッカー10の所定の保管位置に収容される。
【0020】
つぎに、図2に示す本発明の分析試料調整装置1について説明する。調整加工に先立って、図1に示した設定器(コンピュータ)4により、ライン試料9の場合にはその品種が設定入力され、標準試料7の場合にはその試料番号および調整条件が設定入力される。まず、ライン試料9の調整加工について説明する。
【0021】
分析すべきライン試料9が試料搬入口21から挿入されると、このライン試料9が試料搬送コンベア29により第4のロボット30のハンドリング部31に対応する取出位置まで搬送される。このとき、搬入ハンド30は二点鎖線で示す位置で待機しており、取出位置まで移送されたライン試料9の検知により、搬入ハンド30が鉛直面内で180°回動して図示実線位置に移動し、取出位置のライン試料9をハンドリング部31で把持したのちに再び180°回動して、ライン試料9を置き台32上に載置する。なお、ライン試料9は、凹凸のある切断面を上方に向けて試料搬送コンベア29上に供給されることにより、安定状態で移送されたのちに、搬入ハンド30により上下反転されて、切断面つまり調整すべき面が下方に向くよう姿勢を変更されたのちに置き台32上に載置される。
【0022】
ライン試料9が置き台32上に載置されると、サーボモータ33が駆動して水平移動用ボールねじ34が回転されることにより、移動装置37がガイドレール38に沿ってE矢印方向に水平移動する。この移動装置37は、ガイドレール38に沿って水平方向に移動する水平移動ユニット37aと、この水平移動ユニット37aに沿って鉛直方向に移動する鉛直移動ユニット37bとから構成されている。鉛直移動ユニット37bは、下端部に3爪エアーチャック装置のような把持部41を備えており、水平移動ユニット37aに配設されたエンコーダ付きサーボモータ39の駆動により回転するボールねじ40によって、鉛直方向に上下移動される。また、鉛直移動ユニット37bには、後述の標準試料7をも調整加工できるように、高さ測定器42が側部に付設されている。
【0023】
上記移動装置37が置き台32上のライン試料9の真上まで移動して停止すると、サーボモータ39が駆動して、図3に示すように、鉛直移動ユニット37bの下端がライン試料9に当接するまで下降する。このときの鉛直移動ユニット37bの高さ位置、つまり把持部41の高さ位置は、サーボモータ39の回転数をエンコーダが計数することにより算出される。つまり、エンコーダが把持部41の高さ検出器として機能する。つぎに、把持部41が図3の矢印方向に作動してライン試料9を把持し、図2の移動装置37がF方向に移動して、把持部41に把持されているライン試料9を切断砥石43で切断させ、凹凸のある切断面の部分を切り落として除去する。ここで、ライン試料9の切断箇所は、図3のの把持部41の高さ位置から設定値L1だけ離間した破線で示す部位となる。この部位はサーボモータ39のエンコーダの計数値によって特定される。
【0024】
上記の切断後に、鉛直移動ユニット37bが、設定値、例えば3mmだけさらに下降して、ライン試料9の下端から3mmの高さ分だけ再び切断される。このライン試料9の切片は、高周波加熱装置44に送られて加熱されたのちに、試料パンチャ47で直経2mm程度に打ち抜き加工されて排出口48からガス分析用試料として排出される。このガス分析用試料は別のガス分析装置に移送されてガス分析される。なお、ライン試料9によってはガス分析が不要なものもあり、その場合には、ライン試料9の切断は、凹凸のある切断面を除去するために1回行われるだけである。また、加熱しなくても打ち抜き加工できるライン試料の場合は、切片が高周波加熱装置47を経ずにに試料パンチャ47に直接送られる。
【0025】
つぎに、把持部41に把持されているライン試料9は、移動装置37のF方向への移動により研磨砥石49またはミーリング装置50に送られ、その切断された面を研磨砥石49またはミーリング装置50により研磨加工される。この研磨加工の選択は、調整加工すべきライン試料9の品種に応じて予め図1の設定器4に設定入力されている。例えば、発光分光分析を行うライン試料9は、図2の研磨砥石49による研磨加工のみでよく、蛍光X線分光を行うライン試料9は、ミーリング装置50のミーリングカッター51による研磨加工を行うのが好ましい。この研磨加工は、把持部41に把持されたライン試料9を、移動装置37の水平移動(EまたはF方向への移動)によって研磨砥石49またはミーリングカッター51に接触させながら移動させることにより行われる。
【0026】
研磨加工が終了したならば、移動装置37がF方向の端部付近まで移動して、研磨加工済みのライン試料9を、高さ測定台45に載置し、把持部41による把持を解除して高さ測定台54に受け渡す。つぎに、移送ハンド53がライン試料9をチャッキングし、矢印Gで示すように回動しながら反転することにより、ライン試料9を搬送機22上に移す。この状態でライン試料9の切断面、つまり後工程での分析面が上向きとなる。搬送機22のベルトコンベアの走行によりライン試料9が分析試料調整装置1から搬出される。
【0027】
つづいて、図1で説明したように、ライン試料9が第1のロボット11により試料搬送装置19上に載置されて、分析室3に搬送され、第2または第3のロボット17,18により、発光分光分析装置13または蛍光X線分析装置14に供給される。なお、発光分光分析を行ったのちに蛍光X線分析を行う場合、発光分光分析の終わったライン試料9は、試料搬送装置19および第1のロボット11を介して分析試料調整装置1に一旦戻されたのちに、再び調整加工を行い、それにより、発光分光分析による放電痕を除去してから蛍光X線分析装置14に供給される。
【0028】
つぎに、標準試料7の調整加工について説明する。設定器4に所要の標準試料7の試料番号と調整手段とを設定入力すると、指定された試料番号の標準試料7が、第1のロボット11により標準試料ストッカー8から取り出されて搬送機22上に載置される。この載置が図示しないセンサにより検知されると搬送機22が作動し、標準試料7がストッパー52に当接する所定位置まで搬入される。ここで、標準試料7は、分析面を上向きとして標準試料ストッカー8に収容されていた状態のままである。所定位置の標準試料7は、移送ハンド53によりチャッキングされたのちに、この移送ハンド53が矢印Jで示すように回動しながら反転することにより、上下反転して分析面を下向きとした状態に変更されたのちに、所定の高さに固定された高さ測定台54上に載置される。
【0029】
つぎに、移動装置37は、F方向に移動して、図4に示すように、鉛直移動ユニット37bの側部に設けた高さ測定器42が高さ測定台54の真上に位置し、かつ高さ測定器42が高さ測定台54に対し予め設定された距離だけ上方に離間する所定の高さに位置するように位置決めして一旦静止する。続いて、移動装置37の鉛直移動ユニット37bが、2点鎖線で示すように、高さ測定器42の計測面42aが標準試料7に当接するまで下降する。このときの高さ測定器42の移動距離L2は、サーボモータ39の回転数をエンコーダが計数することにより算出される。
【0030】
この移動距離L2の測定信号は、図2に示す中央処理装置などを内蔵した標準試料加工制御手段である制御器57に入力される。制御器57は、高さ測定器42の下降前の設定高さ位置と高さ測定台54の高さ位置と移動距離L2とに基づいて、標準試料7の高さHを算出する。これにより、種々に高さの異なる標準試料7の高さを正確に検知することができる。また、高さ測定器42は、図4に示す計測面42aを標準試料7の上面に確実に当接させるためのガイド部42bが設けられている。
【0031】
続いて、図2の制御器57は、移動装置37をE方向に移動させて、設定器4に設定入力された調整条件により選択される研磨砥石49またはミーリング装置50のいずれかにより、標準試料7を予め設定された研磨量だけ研磨加工するよう制御する。この研摩量は、上記のように標準試料7の高さHを検知した上で行うので、正確に制御できる。この研磨加工が終了すると、制御器57は、搬入時とは逆に、移動装置37を制御して調整済みの標準試料7を高さ測定台54上に載置させ、移送ハンド53により標準試料7を上下反転させて搬送機22上に乗せて搬出入口23から外部へ移送するよう制御する。
【0032】
そののちに、移送機22の外端部まで移送された標準試料7は、第1のロボット11により図1の試料搬送装置19上に乗り移されて、試料搬送装置19により所定位置まで移送されたのちに、第2または第3のロボット17,18により、発光分光分析装置13または蛍光X線分析装置14に供給され、分析される。その分析結果に基づいて発光分光分析装置13または蛍光X線分析装置14の校正が行われ、分析終了後の標準試料7は、図1で説明したように、試料搬送装置19により返送され、第1のロボット11によって標準試料ストッカー8の元の保管箇所に戻される。
【0033】
上述のように、この分析試料調整装置は、既存の自動分析システムに設けられているライン試料9用の自動調整装置に対し、高さ測定器42を付設するだけで、標準試料7の調整加工をも自動的に且つ正確に行える顕著な効果を得られるものである。
【0034】
なお、高さ測定台54に載置された標準試料7の高さHは、上記実施形態の高さ測定器42に代えて、図5に示すように、移動装置37の鉛直移動ユニット37bが実線で示す位置決め静止状態(原点位置)から高さ測定台54上の標準試料7に当接するまでの下降距離L3を、鉛直移動ユニット37bの駆動用のサーボモータ39の回転数をエンコードにより測定して、その測定信号に基づき求めるようにすることもできる。それにより、構成を一層簡略化できるとともに、鉛直移動ユニット37bが標準試料7に当接した直後に、そのままの状態から鉛直移動ユニット37bの把持部41により標準試料7を把持でき、調整加工の時間を短縮できる利点がある。。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明の分析試料調整装置によれば、既存のライン試料用の自動調整装置を利用してライン試料の他に標準試料をも自動的に加工して調整することができる。しかも、高さ測定台および高さ測定器を備えているから、高さが異なる種々の標準試料を可及的に少ない加工量で所要の加工状態に正確に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る分析試料調整装置を用いて構成された自動分析システムの斜視図である。
【図2】同上分析試料調整装置の内部構成を示す斜視図である。
【図3】同上分析試料調整装置におけるライン試料の高さの測定の説明図である。
【図4】同上分析試料調整装置における標準試料の高さの測定の一例を示す説明図である。
【図5】同上分析試料調整装置における標準試料の高さの測定の他例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…分析試料調整装置、7…標準試料、8…標準試料ストッカー、9…ライン試料、12…ロボット制御装置、22…搬送機、23…搬出入口、37…移動装置、41…把持部、42…高さ検出器、49…研磨砥石(加工機)、50…ミーリング装置(加工機)、53…移送ハンド(移送機)、54…高さ測定台、57…制御器(標準試料加工制御手段)。
Claims (3)
- 製造ラインから抜き出されたライン試料および成分が既知の標準試料を分析用に加工して調整する分析試料調整装置であって、
前記ライン試料を加工する加工機と、
前記ライン試料を把持部で把持して移動し、前記加工機で加工させる移動装置と、
前記把持部の高さ位置を検出する高さ検出器と、
前記標準試料を載置させる高さ測定台と、
前記移動装置に装着されて移動し、前記高さ測定台に載置された前記標準試料の上面に当接して標準試料の高さを測定する高さ測定器と
前記移動装置を制御して前記把持部で前記標準試料を把持して前記加工機で加工させたのち、前記高さ測定台上に戻す標準試料加工制御手段とを備えた分析試料調整装置。 - 請求項1において、さらに、前記標準試料の搬出入口と、この搬出入口から前記標準試料を搬入および搬出する搬送機と、前記標準試料を前記搬送機と前記高さ測定台との間で移送する移送機とを備えた分析試料調整装置。
- 請求項2において、さらに、複数の標準試料を貯蔵する標準試料ストッカーと、前記標準試料をこの標準試料ストッカーと前記搬送機との間で移送するロボットと、このロボットを制御して選択された前記標準試料を前記標準試料ストッカーから前記搬送機に移送させるとともに、前記搬送機から前記標準試料ストッカーの所定場所に戻させるロボット制御手段とを備えた分析試料調整装置。
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