JP3732495B2 - 疑似接着用紙または疑似接着紙およびそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一時的に接着するが、必要時に容易に剥離できる機能を有する疑似接着用紙およびその製造方法に関する。特に、基紙に疑似接着剤層を設けた後、当該疑似接着剤層に対して、文字・図形等を印刷・印字等して使用される先糊方式の疑似接着用紙または疑似接着剤層に対して、文字・図形等が印刷・印字等された疑似接着紙に関する。
疑似接着用紙は、例えば、親展情報等の各種情報を印字・印刷した疑似接着剤層面を内面にして折り畳み、重ね合わせ面を疑似接着して情報を隠蔽して郵送し、受取人が疑似接着部分を剥離して隠蔽情報を読み取る葉書システム等に使用されることが多い。このような用途では、親展情報が透けて第三者に読み取られないように高い隠蔽性が要求される。従って、業界では隠蔽性向上のための不透明度の向上が努力課題とされている。
一方、疑似接着用紙の印字・印刷は、例えば上記葉書システムを例にとれば、親展情報や個人情報等に代表される葉書毎に異なる可変情報以外の枠印刷や模様印刷(フォーム印刷とも呼ばれる。)等は、高速かつ高コントラストな印字・印刷が可能なオフセット印刷機で行なわれることが多く、親展情報や個人情報等の可変情報の記録にはレーザープリンタ、NIPプリンタに代表される電子写真方式の記録装置により行なわれることが多い。従って、疑似接着用紙では、これらのフォーム印刷性や電子写真記録性も重要である。
ところで、電子写真方式の記録装置では、ヒートロール、フラッシュ等により微細なトナーを熱融し、用紙に転写させて印字・印刷を行う構成を採る。従って、記録装置からある程度の加熱された状態で紙が排出される。
特開2003−105287 特開2003−072265 特開2002−023643
そして、近年の電子写真方式の記録装置の高速化に伴ない疑似接着用紙の印字・印刷において加熱状態で排紙されることの弊害が生じはじめている。
すなわち、NIPプリンタで可変情報を疑似接着用紙に印字等する場合には、印字後排紙された疑似接着紙を折り畳み積層状態あるいは巻取りロール状態にして一時的に保管することがあるが、記録装置の高速化により温度が十分に低下しないままに折り重ね状態等とされ蓄熱によってトナー定着が不十分になる事態が多々生じるようになってきた。
また、先糊方式の疑似接着用紙では、隠蔽情報等が極力曝されないように印字・印刷直後に連続的に疑似接着工程に送り疑似接着することがあるが、記録装置の高速化により紙の温度が低下しないまま疑似接着工程に送られトナーが完全に用紙に定着しないまま疑似接着される事態も多々生じるようになってきた。
そして、上述のようにトナー定着が不完全な状態で疑似接着等されると、印字・印刷部が対向面とブロッキングし、再剥離時に印字・印刷部が対向面に転移するなどして情報が読み取とれなくなる。
そこで、本発明の主たる課題は、先糊方式の疑似接着用紙において、不透明度の向上と、上記電子写真方式での記録に伴うトラブルの防止を図ることにある。
上記課題を解決した本発明およびその作用効果は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙であって、
前記基紙が凹凸を有するフェルトによりプレスされて凹凸化処理が施されているか、または疑似接着剤層が凹凸を有するエンボスロールでプレスされて凹凸化処理が施されており、かつ、
疑似接着剤層面の、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが、3〜15μmであることを特徴とする疑似接着用紙。
<請求項2記載の発明>
請求項1記載の疑似接着用紙の疑似接着剤層面に電子写真方式の記録装置で情報が記録されていることを特徴とする疑似接着紙。
<請求項3記載の発明>
疑似接着剤層同士が疑似接着されている請求項2記載の疑似接着紙。
<請求項4記載の発明>
基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙の製造方法であって、
前記基紙を凹凸を有するフェルトによりプレスして凹凸化処理を施したのち、
当該凹凸化処理面に疑似接着剤を塗工して、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmの疑似接着剤層面を形成することを特徴とする疑似接着用紙の製造方法。
<請求項5記載の発明>
基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙の製造方法であって、
基紙に疑似接着剤を塗工した後、当該塗工面に凹凸を有するエンボスロールによりプレスする凹凸化処理を施して、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmの疑似接着剤層面を形成することを特徴とする疑似接着用紙の製造方法。
<請求項6記載の発明>
請求項4または5記載の疑似接着用紙の疑似接着剤層面に電子写真方式の記録装置により情報を記録した後、情報記録面が内面側となるようにして折り畳み、所定の圧力を付与して疑似接着剤層同士を疑似接着させることを特徴とする疑似接着紙の製造方法。
疑似接着剤層面のJIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmであると、トナーの定着性に影響を与えることなく疑似接着剤層面における放熱性が良好となりトナー定着が早く、トナー定着が不完全なまま疑似接着される事態が生じなくなる。そして、基紙あるいは疑似接着剤層形成後に凹凸化処理を施せば、算術平均粗さRaを3〜15μmとするのが容易で、しかも疑似接着後に疑似接剤層面同士の間に空間ができて接着後の放熱性が高まるとともに、凹凸面において光散乱が生じて隠蔽情報が外部から視認しづらい隠蔽性に優れたものとなる。
なお、本発明における算術表面粗さRaは、カットオフ値をJIS B 0601に規定される標準値、評価長さを5mmとして測定した値をいう。
次いで、本発明の実施の形態を以下に詳述する。
本実施の形態の疑似接着用紙は、先糊方式の疑似接着用紙である。すなわち、基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用されるものである。
特徴的には、本発明の疑似接着剤用紙の疑似接着剤層面は、JIS B 0601(工業製品の表面粗さ測定)に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmである。算術表面粗さが3μm未満であると放熱性が悪くトナー定着が不完全になりやすくまた疑似接着したときに内部の熱が逃げずにブロッキング、トナーが印刷面と対向する面に転写しやすくなる。反対に15μmを越えると疑似接着性(再剥離可能な状態に接着する性能)を担保するのが困難になる。
なお、本発明における算術表面粗さは、少なくとも紙の縦方向、横方向についてそれぞれ3回以上測定しそれらの平均値とする。
上記算術表面粗さの疑似接着用紙を得るためには、予めエンボス加工に代表される凹凸化処理を施した基紙に疑似接着剤を塗工して設ければ容易に製造することができる。また、疑似接着剤層形成後に凹凸化処理を施してもよい。
凹凸化処理は、例えば、基紙に凹凸化処理するのであれば、抄紙機のプレスパートにおいて湿紙の状態で凹凸のあるフェルトあるいはエンボスロールでプレスして凹凸化処理を施す。乾燥後にエンボスロールでプレスして凹凸化処理することもできる。疑似接着剤層形成後に凹凸化処理を施すのであれば、疑似接着剤層形成後に疑似接着剤層面をエンボスロール等によりプレスして凹凸化処理を施すことができる。
凹凸パターンについては、特に限定されないが、例えば、図1に示すように、平面視で正方形状(a:0.2〜0.5mm)、断面視で頂上が平面(b:0.1〜0.3mm)の山型形状(d:0.2〜0.8mm)のエンボスが互いに等間隔(c:0.1〜0.5mm)で格子状に並んでいるエンボスパターンが好適である。
本発明においては基紙の種類、原料等は、特に限定されない。例えばバージンパルプを主体とする上質紙や、PGW、GP、TMP等の各種機械パルプや新聞、チラシ、雑誌等の古紙パルプを配合した用紙等であればよい。好適には、LBKP、NBKP等の化学パルプを原料とする上質紙である。特に他の商品と差別化したい場合は色上質紙と同程度の染色をして使用しても良い。また、環境保護の観点からは、塩素を使用しないTCFパルプやECFパルプを使用するのが好適である。
基紙には、隠蔽性を向上させるため、必要に応じて填料を5〜40重量%含有せしめるのが望ましい。填料の具体例としては、クレー、一次または二次凝集体を形成しているカルサイト系沈降性炭酸カルシウム、二次凝集体を形成しているアラゴナイト系沈降性炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ、合成微粒子シリカ、アミノ表面改質シリカ、ワックス表面処理シリカ、球状シリカ、通常のカルシウムや、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムもしくはチタン等の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、珪酸塩、コート紙等に使用されるポリエチレン樹脂等のプラスチックピグメント、尿素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、スチレン・アクリル共重合体粒子、尿素ホルマリン樹脂粒子、またはこれらの混合物が挙げられる。上記填料は微小中空粒子、多孔質粒子等の形態をとっていてもよい。
また、基紙には、紙力増強剤等を含有せしめることもできる。紙力増強剤を含有せしめると再剥離時に紙層間剥離が生じにくいものとなる、紙力増強剤としては、水溶性樹脂、水性エマルジョン樹脂等が使用でき例えばポリアクリルアミド、アクリル共重合体樹脂、PVA、酢酸ビニル樹脂、スチレン・ブタジエン系ラテックス、アクリル・スチレン共重合体、オレフィン系樹脂等が挙げられる。
基紙中に填料、紙力増強剤を含有せしめるには、抄紙前のパルプスラリーにそれらを添加すれよい。
疑似接着剤層は、前記基紙の両面または片面に、非剥離性接着剤(以下、接着基剤という)に、当該非剥離性接着剤に非親和性を示す有機顔料、無機顔料等の充填剤を含有せしめて、疑似接着性を付与した一般的な疑似接着剤を塗工機等により塗工して形成することができる。非剥離性接着剤と顔料との配合割合は、非剥離性接着剤に顔料等を添加して形成する種の疑似接着剤の一般的な配合割割合でよく、具体的には、非剥離性接着剤100重量部に対して、顔料5〜500重量部程度である。本発明において、特に好適な範囲を示せば、非剥離性接着剤100重量部に対して、充填剤10〜300重量部である。
前記接着基剤としては、ラテックス、具体的には天然ゴム、合成ゴム等の従来通常の接着基剤に使用されているものの中から任意に選択して使用することができるが、特に天然ゴムを無硫黄加硫し、メタアクリル酸メチルと混合した天然ゴムラテックス、天然ゴムにメタアクリル酸メチルをグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックス、アクリル変性ゴムラテックス、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとの混合物が、耐ブロッキング性、耐経時劣化等の点で好適である。
前記有機顔料としては、例えば、生澱粉、コート紙等に使用されるプラスチックピグメントや、尿素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、スチレン・アクリル共重合体粒子、尿素ホルマリン樹脂粒子などが挙げられる。これらは単独であっても混合されていてもよい。特に、ポリエチレン樹脂からなるプラスチックピグメント、スチレン・アクリル共重合体粒子がよい。また、有機顔料は微小中空粒子、多孔質粒子などの形態であってもよい。
前記無機顔料としては、一次または二次凝集体を形成しているカルサイト系沈降性炭酸カルシウム(白石工業株式会社製:PC、カルライトKT)、二次凝集体を形成しているアラゴナイト系沈降性炭酸カルシウム(白石工業株式会社製:カルライトSA)、重質炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、合成微粒子シリカ、アミノ表面改質シリカ、ワックス表面処理シリカ、球状シリカ、通常のカルシウムや、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムもしくはチタン等の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、珪酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても混合されていてもよい。
疑似接着剤中にはその他の助剤として、滑剤、印刷適性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍光染料、着色染料、防腐剤、保湿剤、インクジェットインク用定着剤などを適宜配合することができる。
疑似接着剤の基紙への塗工は、従来既知の塗工機を用いた塗工方法により行うことができる。ただし、凹凸化処理を施した基紙に疑似接着剤層を設ける場合には、エンボスが埋まらないように留意する。従って、この場合には、疑似接着剤層の塗工量は用いる基紙により適宜変更する。一般的には塗工量は3〜15g/m2である。塗工量が3g/m2未満であると、所望の接着力が得られづらく、15g/m2を超えると接着力が強くなりすぎて再剥離しづらいものとなりやすく、また塗工時に塗工ロールに糊粕が付着して操業上および品質上のトラブルを招きやすくなる。塗工機は、特に限定されず、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロッドメタリングコーター、カーテンコーター、ロールコーターを用いて塗工することができる。
塗工後にカレンダー処理を行なってもよい。ただし、凹凸処理後のカレンダー処理は、表面粗さを変化させるので留意する。なお、基紙上に疑似接着剤を塗工した後に塗工面を凹凸化処理する場合には、カレンダーロールに凹凸を設けエンボス付与装置にして行なうこともできる。カレンダー処理装置あるいはエンボス付与装置としては、塗工機と一連をなすいわゆるオンマシンタイプでもよいし、塗工機と一連ではなく完全に別体のオフマシンタイプでもよい。また、金属ロールと弾性ロールまたは金属ロール同士を組み合わせたカレンダー装置、エンボス付与装置が使用できる。
本発明の実施例(実施例1〜13)とその比較例(比較例1〜8)とについて、隠蔽性、放熱性、トナーのブロッキングについて試験し評価検討した。
<基紙>
実施例1〜5は、下記表1に示す割合でパルプを配合した原料パルプに、内添サイズ剤(AKD)3kg/パルプトン、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系水溶性樹脂2kg/パルプトン配合し、さらに乾燥後の割合が5重量%となるようタルクを配合した抄紙前原料を、湿紙状態に抄紙したのち凹凸を有するフェルトでプレスして凹凸化処理して乾燥させた原紙に、生澱粉を10重量%含むサイズプレス液を表裏面に塗布して乾燥させて製造した基紙を使用した。
実施例6〜13は、下記表1に示す割合でパルプを配合した原料パルプに、内添サイズ剤(AKD)3kg/パルプトン、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系水溶性樹脂2kg/パルプトン配合し、さらに乾燥後の割合が5重量%となるようタルクを配合した抄紙前原料を抄紙した乾燥原紙に、生澱粉を10重量%含むサイズプレス液を表裏面に塗布して乾燥させ、その後にエンボスロールでプレスして凹凸化処理して製造した基紙を使用した。
比較例1〜4は、下記表1に示す割合でパルプを配合した原料パルプに、内添サイズ剤(AKD)3kg/パルプトン、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系水溶性樹脂2kg/パルプトン配合し、さらに乾燥後の割合が5重量%となるようタルクを配合した抄紙前原料を抄紙した乾燥原紙に、生澱粉を10重量%含むサイズプレス液を表裏面に塗布して乾燥させて製造した基紙を使用した。凹凸化処理は施さなかった。
比較例5〜8は、下記表1に示す割合でパルプを配合した原料パルプに、内添サイズ剤(AKD)3kg/パルプトン、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド系水溶性樹脂2kg/パルプトン配合し、さらに乾燥後の割合が5重量%となるようタルクを配合した抄紙前原料を抄紙した乾燥原紙に、生澱粉を10重量%含むサイズプレス液を表裏面に塗布して乾燥させ、その後にエンボスロールでプレスして凹凸化処理して製造した基紙を使用した。
なお、各実施例および各比較例の基紙の坪量は、すべて104.7g/m2とした。また、各実施例および各比較例において凹凸化処理したものは、フェルトによる凹凸化処理、エンボスロールによる凹凸化処理ともに、図1においてa:0.75mm、b:0.25、c:0.25mmとした凹凸化パターンとした。高さdについては、表面粗さを異ならしめるため各例毎に異ならしめた。各実施例および各比較例における高さdは表1に示すとおりである。
<疑似接着剤層>
各実施例および各比較例の疑似接着剤層はすべて、天然ゴムラテックス30重量部に対してシリカを25重量部、生澱粉25重量部からなる分散液に、合成ゴムラテックス・水溶性バインダーを10重量部含有せしめた疑似接着剤を、フローコーターにより乾燥後片面につき8g/m2となるように両面に塗工して形成した。
<測定方法および評価>
各実施例および各比較例の物性測定方法、試験方法、評価基準は次記のとおりとした。
[表面粗さ]
疑似接着剤層面の、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器(AY−41:株式会社小坂研究所製)にて、JIS B 0601に規定される算術表面粗さを測定した。
[白色度]
JIS P 8123(紙及びパルプのハンター白色度試験方法)に従って、疑似接着剤層面の白色度を測定した。
[不透明度]
比較例1にかかる疑似接着用紙の疑似接着剤層面に、レーザープリンタ(IPSiO NX6505:RICOH社製)にて黒ベタ画像部を形成させた基本試料(α)と、比較例1にかかる疑似接着用紙の疑似接着剤層面に何も印字等していない基本試料(β)とを用意し、前記基本試料(α)の疑似接着剤層面に対して、実施例1〜13および比較例1〜8にかかる各疑似接着用紙の疑似接着剤層面を疑似接着したものを測定用試料(γ)とし、前記基本試料(β)の疑似接着剤層面に対して、実施例1〜13および比較例1〜8にかかる各疑似接着用紙の疑似接着剤層面を疑似接着したものを測定用試料(λ)とした。
そして、次式:不透明度(%)=(測定試料(γ)の白色度/測定試料(λ)の白色度)×100、により不透明度を算出した。白色度の測定は、JIS P 8123(紙及びパルプのハンター白色度試験方法)に従って測定した。
[隠蔽性]
試験は、インクジェットプリンタ(Pixus850i:株式会社キャノン社製)により大きさ10ポイント、黒色インキで任意の文字5文字を印字した試料と、無印刷の試料とを疑似接着し、印字面と反対側面から印字した文字が目視で判読できるか否かとした。評価は、目視では文字を判読することができなかったものを○、一部判読できたものを△、全ての文字を判読できたものを×とした。
[トナー転写性]
試験は、各実施例および各比較例をA4サイズに裁断し、レーザープリンタ(IPSiO NX6505:RICOH社製)に専用の黒色トナーをセットして、「大王製紙」の文字を10ポイントで印字し、印字された文字にかすれがあるか否かを目視にて確認した。評価は、かすれが確認できなかったものを良(○)、文字の一部に若干のかすれが確認できるが十分に文字判別ができるものを可(△)文字にかすれが確認でき文字判別が不十分なものを不可(×)と評価した。
[放熱性]
高速NIPプリンタ(infoprint4000:IBM社製)にて、13インチ幅で用紙流れ方向に12インチサイズ毎に折り線が形成されている帳票用紙を2,000頁分連続印字するとともに、上記折り線に従って12インチサイズ毎に折り返し畳まれるように排紙させた。その折り畳まれ積層状態とされた用紙の1000枚頁目と1001頁目との間に温度計を挿入して印字終了後1分と、10分後の温度を測定した。なお、記録した印字は、1頁につき10ポイントの数字を600個とした。
[ブロッキング等]
放熱性を測定した後の試料の頁をめくり印字部が対向面の白紙面に転写しているか否か、および、対向する印字部同士のブロッキングが発生しているか否かを目視にて確認した。評価は、トナーの対抗面への転写およびブロッキングが全くないものを良(○)、対向する印字部同士のブロッキングは若干確認されたが対向する白紙面へのトナー転写は確認されず印字情報の読み取りには問題がないと判断できたものを可(△)、対向する印字部同士のブロッキングおよび対向する白紙面へのトナー転写が確認され、印字情報の読み取りに問題がある判断したものを不可(×)とした。
Figure 0003732495
表1からみてとれるように、本発明の実施例1〜13は、不透明度が高い傾向にあり隠蔽性に優れ、しかも、用紙の放熱性がよくトナーのブロッキング等も発生しておらず問題がない。それに対して、比較例1〜8については、隠蔽性が不十分あるいはブロッキングが発生しているか隠蔽性が十分であってもトナーの転写性に問題があるなど、電子写真方式のプリンタで情報を記録する場合の疑似接着用紙としての性能を十分には有していない。
本発明は、親展性を有するラベル、情報隠蔽紙、親展性葉書、親展性封筒等に使用可能である。
凹凸パターンの一例を説明するための図である。
符号の説明
A…A断線、B…B断線。

Claims (6)

  1. 基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙であって、
    前記基紙が凹凸を有するフェルトによりプレスされて凹凸化処理が施されているか、または疑似接着剤層が凹凸を有するエンボスロールでプレスされて凹凸化処理が施されており、かつ、
    疑似接着剤層面の、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが、3〜15μmであることを特徴とする疑似接着用紙。
  2. 請求項1記載の疑似接着用紙の疑似接着剤層面に電子写真方式の記録装置で情報が記録されていることを特徴とする疑似接着紙。
  3. 疑似接着剤層同士が疑似接着されている請求項2記載の疑似接着紙。
  4. 基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙の製造方法であって、
    前記基紙を凹凸を有するフェルトによりプレスして凹凸化処理を施したのち、
    当該凹凸化処理面に疑似接着剤を塗工して、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmの疑似接着剤層面を形成することを特徴とする疑似接着用紙の製造方法。
  5. 基紙の少なくとも片面に、通常の状態では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着する疑似接着剤層を有し、当該疑似接着剤層面に文字・図形を印字・印刷して使用するいわゆる先糊方式の疑似接着用紙の製造方法であって、
    基紙に疑似接着剤を塗工した後、当該塗工面に凹凸を有するエンボスロールによりプレスする凹凸化処理を施して、JIS B 0651に規定される触針式表面粗さ測定器で測定したJIS B 0601に規定される算術表面粗さRaが3〜15μmの疑似接着剤層面を形成することを特徴とする疑似接着用紙の製造方法。
  6. 請求項4または5記載の疑似接着用紙の疑似接着剤層面に電子写真方式の記録装置により情報を記録した後、情報記録面が内面側となるようにして折り畳み、所定の圧力を付与して疑似接着剤層同士を疑似接着させることを特徴とする疑似接着紙の製造方法。
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