JP3732352B2 - 動吸振器を備えた橋梁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、風によるフラッター振動を抑制せしめる動吸振器を備えた橋梁に関する。
【0002】
【従来の技術】
吊り橋、斜張橋あるいは大スパンの連続梁のような長径間の橋梁では、図11に示すように、橋梁が側方或いは斜方から強風を受けると、風の作用によってハンガー31を介してメインケーブル32に吊り下げられている補剛桁30に破壊的振動(フラッター振動)が生じる。このフラッター振動は、ある風速を越えると振動振幅が急激に大きくなる振動であり、特に、ここでは、補剛桁30の上下振動(曲げ振動)と、補剛桁30の捩じれ振動との連成振動(連成フラッター)を意味する。この連成フラッターは、支間長が長くなるほど、発生しやすくなるため、中央支間長が2000mを越えるような長大橋の設計において特に問題となり、その連成フラッターに対する安全確保が最大課題となっている。即ち、支間長が長くなるほど、低い風速で連成フラッターが発生するため、連成フラッターが発生する風速(危険風速)を上げることが最大の課題となる。
【0003】
以上のような耐風安定化対策として動吸振器を利用する方法がある。この動吸振器は、橋梁に減衰を付加することに相等し、橋梁の上下振動を抑えるための上下方向に振動する動吸振器が考えられており、不安定化力の小さい渦振動等に対して既に適用例がある(例えば、土木学会第50回年次学術講演会 奥多摩大橋の振動実験P928・929)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示すように、支間長が2000mを越える長大橋では、その連成フラッターの固有振動数が約0.1Hz程度と、その振動数が相当低いため、従来の上下方向に振動する動吸振器(土木学会第50回年次学術講演会 奥多摩大橋の振動実験P928・929)では、重力と撓みの関係により長周期な振動に対して実現が困難であるという問題点がある。例えば、動吸振器のばねを線形ばねと仮定した場合、固有振動数を0.1Hzに同調するためには、その静撓みは25mにもなるためである。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、連成フラッターに対する耐風安定性を確保する動吸振器を備えた橋梁を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明者らは、既に、長周期化を容易化した動吸振器として、図13に示すように、湾曲軌道型動吸振器の発明を完成させており(特願平−80416016)、これにより、長大橋の連成フラッターの発生風速(危険風速)を上げることができる。これらの動吸振器は、振子腕長さや湾曲軌道の曲率半径を大きくすることにより、動吸振器の固有振動数の長周期化を可能とするものである。また、橋桁の捩じれ振動を抑制することにより、連成フラッターの発生を抑えるものである。
【0007】
しかしながら、本発明者らによるその後の調査検討により、湾曲軌道型動吸振器を超長大橋に設置しても、超長大橋の回転系の振動(捩じれ振動)に対して振動抑制効果をうまく発揮できない場合があることが判明した。
【0008】
発明者らは、さらに、この理由を種々調査検討した結果、以下のようにその理由を突き止めた。これらの橋梁の幅方向に振動する動吸振器は、その重心位置の移動によりモーメント力が発生し、橋梁の捩じれ振動を抑制するように作用すると同時に、その慣性力により水平方向の力を発生する。もし、フラッター時の振動数の近傍に、橋梁の水平方向の固有振動モードが存在すれば、動吸振器の慣性力により生じる水平力により、その水平モードが励起される可能性がある。動吸振器の振動数は、フラッター振動数近傍に設定されるため、その動吸振器による水平方向の力と水平モードが互いに連成するからである。このとき、動吸振器の振動に対して、補剛桁の水平方向の振動が大きくなる水平モードが励起され、動吸振器があまり動かなくなる。
【0009】
このように、本来、フラッターを止めるべく動吸振器の振動が、水平モードを励起してしまい、自らの振動はそれほど大きくならない。その結果、動吸振器は大きく振動出来ないために、橋梁の捩じれ振動に対して制振効果を十分発揮できず、フラッターの抑制効果は少ない。
【0010】
以上の知見から、動吸振器が発生する水平方向の力を打ち消すことにより、橋梁の水平モードの発生を抑えることができるため、第1に、発明者は水平モードの変位の位相が異なる部分に複数の動吸振器を設置することにより、その水平方向の力を打ち消すことができるとの考えに至った。また、第2に、発明者は水平方向の力を発生しても水平振動モードを励起しない位置である節に動吸振器を設置すればよいとの考えに至った。これにより、動吸振器は、水平振動モードを励起しないため、水平振動モードの影響を受けることなくフラッター振動を抑制するための振動状態になることが確認された。
【0011】
請求項1記載の発明は、風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、前記動吸振器の1以上が、橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、前記橋梁の長手方向の所定の位置に配設されることを特徴とする。
【0012】
上記の知見から水平モードを励起しない位置に動吸振器を設置するには、2通りの位置に大別される。第1の位置としては、複数の動吸振器の各水平成分が互いに打ち消し合うような位置である。第2の位置としては、動吸振器が水平方向の力を発生しても、水平モードを励起しない水平振動モードの節に設置する場合である。これにより、動吸振器は、水平モードを励起しないため、水平モードの影響を受けることなくフラッター振動を抑制することができる。
【0013】
ここで、水平振動モードとは、図2(c)、図3、図5に示すように、橋梁が水平方向に腹を有するように振動する振動モード形状を意味する。フラッター時の振動数とは、橋梁に破壊的振動が生じている時の橋梁の振動数を意味する。
【0014】
この動吸振器の固有振動数は、フラッター時の振動数に対して、質量体の質量と橋梁の質量との質量比に応じた適切な同調を行うように形成されている。また、動吸振器は、減衰器を備え、質量体に減衰力が作用する。この減衰器の減衰係数は、動吸振器の質量比とフラッター振動数と動吸振器の振動数との固有振動数比とによって決定される。
【0015】
請求項2記載の発明は、風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、前記質量体の振動による水平方向の力が、互いに打ち消され、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、その水平の振動モードの位相の異なる位置に2以上の動吸振器が配置されることを特徴とする。
【0016】
水平モードに作用する動吸振器の水平方向の力を互いに打ち消し合うことにより、動吸振器の振動と、水平モードの連成を大幅に軽減することができる。これにより、動吸振器の制振能力が低減しないので、曲げ捩じれフラッターの発現風速を効果的に向上させることができる。ここで、質量体の振動による水平方向の力とは、図12(b)に示すように、橋梁の幅方向zに作用する力を意味する。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードにおいて、前記動吸振器の配置位置における水平振動モードの振幅vと、前記動吸振器の質量体の重量mが、Σmi ・vi 2 cos φi =0を満たすように、前記2以上の動吸振器が配置されていることを特徴とする。
mi :i番目の動吸振器の質量体の重量
vi :質量体の重量mi が配置される位置の水平振動モードの振幅
φi :v1 に対するvi の位相
i :動吸振器の数
【0018】
質量体の振動による水平方向の力は、質量体の重量と、動吸振器の配置位置のの水平振幅に比例する。また、その水平方向の力が水平モードに与える力は、その配置位置の水平モードの水平振幅に比例する。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明に加えて、前記動吸振器が対称水平2次モードの3箇所の腹近傍上に分配して配設されたことを特徴とする。
【0020】
現在想定されている超長大橋においては、推定フラッター振動数近傍に図2(c)及び図3に示すような主塔間に3つの腹を有する対称水平2次モードが存在する可能性が高いことが、発明者らの解析により確認されている。対称水平2次モードは、主塔間の橋梁が水平方向に3つの腹を有し、中央部の腹とその両側の腹の位相が180°異なるように振動する振動モード形状を意味する。
【0021】
対称水平2次モードは中央部の腹とその両側の腹の位相が180°異なるため、それら3つの腹に動吸振器を配置した時に全ての動吸振器が同位相で揺れる場合、対称水平2次モードに作用する水平力は互いに打ち消される方向に作用する。制振対象となる連成フラッターの捩じれモードは、主塔間で一つの腹を有したモードであるため、主塔間の腹上に設置したその3つの動吸振器は全て同位相で揺れる。その結果対称水平2次モードに作用する水平力は打ち消され、動吸振器によりその水平モードが励起されることはなくなる。
【0022】
連成フラッターの捩じれモードは主塔間の中央に一つの腹を有する振動モードであるため、このモードに対して動吸振器を効果的に作用させるためには、その動吸振器を主塔間中央に配置すると良い。しかし、主塔間中央部は、対称水平2次モードの中央部の腹の位置にも相当するため、この動吸振器1個だけでは、動吸振器の水平力の影響により対称水平2次モードが発生する。この動吸振器の水平力を打ち消すために、主塔間中央部と水平モード変位の位相が180°異なる同水平モードの両側の腹に動吸振器を配置する。腹の位置に動吸振器を配置するのは、腹の振動変位は大きいため、動吸振器の効果が大きくなるからである。また、このように動吸振器を配置すると、水平力を打ち消すための動吸振器の質量体の質量を軽くできる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードが、前記橋梁の水平方向に3つの腹を有する対称水平2次モードであり、前記対称水平2次モードの中央の腹に設置された動吸振器の質量体の重量Mと、前記中央の腹の両側の腹に設置された動吸振器の質量体の重量mと、前記中央の腹における水平振動モードの振幅Vと、前記両側の腹における水平振動モードの振幅vが、ΣMi ・Vi 2 −Σm1i・v1i 2 −Σm2i・v2i 2 =0を満たすように、前記2以上の動吸振器が前記対称水平2次モードの3箇所の腹上に分配して配設されていることを特徴とする。
Mi :対称水平2次モードの中央の腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
Vi :対称水平2次モードの中央の腹における水平振動モードの振幅
m1i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの一つの腹に配置されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v1i:対称水平2次モードの中央の腹の両側のうち一つの腹における水平振動モードの振幅
m2i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの残りの腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v2i:対称水平2次モードの中央の腹の両側の腹のうち残りの腹における水平振動モードの振幅
【0024】
質量体の振動による水平方向の力は、質量体の重量と、動吸振器の配置位置である腹の水平振幅に比例する。また、その水平方向の力が対称水平2次モードに与える力は、その腹の対称水平2次モードの水平振幅に比例する。さらに、中央の腹とその両側の腹のモード振幅の位相が180°異なるため(cos180°=−1)、m1i及びm2iを含む項の符号が−になる。
【0025】
請求項6記載の発明は、風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、前記質量体の振動による水平方向の力が、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、前記動吸振器の1以上が前記橋梁の水平方向の固有振動モードの節に配置されることを特徴とする。
【0026】
動吸振器を橋梁の水平方向の固有振動モードの節に配置すると、その節では、動吸振器による水平力が加わっても、橋梁がほとんど水平振動しないため、動吸振器の振動と水平モードが連成しにくい。これにより、動吸振器の制振能力が低減しないので、曲げ捩じれフラッターの発現風速を効果的に向上させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、橋梁1の長手方向に3機の動吸振器2が配置されており、図13に示すように、補剛桁4内部に配設されている。尚、補剛桁4は、ハンガー6によりメインケーブル5に吊り下げられている。また、メインケーブル5は、主塔3a、3bに支持されている。
【0028】
図2(c)、図3に示すように、対称水平2次モードは、橋梁の主塔3a、3b間で水平方向に3つの腹を有するように振動する。図3のA点、B点、B’点は、それぞれ橋梁の水平方向の固有振動モードの腹を示し、A点は、橋梁の中央であり、B点は、中央径間橋軸方向に主塔3aから約1/6の位置(−0.875km)であり、B’点は、中央径間橋軸方向に主塔3aから約5/6の位置(0.875km)である。B点、B’点は、A点に対して位相が逆になっており、B点及びB’点の振幅は、A点の振幅の約1.4倍となるため、A点と同一周期の湾曲軌道型動吸振器2を設置した場合、この水平モードの振動基準座標に関する換算外力は、A点に対して1.42 倍≒2倍となる(後述する数1参照)。また、B点及びB’点の2箇所に動吸振器が設置されるため、合わせて4倍の換算外力が作用することとなる。動吸振器による外力は、動吸振器の質量体の重量と振幅に比例するため(後述する数1参照)、B点及びB’点はA点の動吸振器の1/4倍の質量の動吸振器が配置される。これにより、本実施形態に係る橋梁は、A点の動吸振器により生じる水平方向の力を打ち消すようになっている。
【0029】
上記の動吸振器2は、図13に示すように、台車7が上方に凹のほぼ円弧状レール(湾曲軌道)8上を走行する形式であり、橋梁構造物1が振動する際、台車7がレール8上を走行することにより、橋梁構造物1に制振力を付与するようになっている。この台車7は、質量体に相当し、B点及びB’点に配置される台車7の質量は、A点に配置される台車7の質量に対して1/4の質量のものとなる。また、レール8は、一般的な動吸振器のバネに相当するものであり、レール8の曲率半径の大きさにより動吸振器2の固有振動数が調整される。このレール8は、フラッター時の振動数に対して、台車7の質量と橋梁構造物1の質量との質量比に応じた適切な同調を行うように形成されている。
【0030】
さらに、台車7には、図示されない減衰器が設けられており、質量体である台車7が湾曲軌道8上を走行するときにその質量体に減衰力が作用するようになっている。この減衰器は、台車7の車輪9の回転軸に取り付けられており、台車7の振子運動の固有振動に対して、台車7の質量と橋梁構造物1の質量との質量比に応じた適切な同調を行うようになっている。尚、減衰器の減衰係数は、動吸振器2の質量比と固有振動数比とによって決定されるが、橋梁構造物1の連成フラッター振動は風速に伴いその固有振動数が変化するため、最適パラメータを算出することにより決定される。
【0031】
次に、本実施形態に係る動吸振器を備えた橋梁の動作を説明する。橋梁の振動に伴い各動吸振器は、レール8上を走行し、橋梁の振動に対して制振力を付与する。この制振力は、台車7がレール8上を走行するときの重心移動によるモーメント力である。一方、台車7がレール8上を走行するときは、台車7の走行に伴い制振力の他に慣性力が生じる。この慣性力の水平方向の力が、橋梁の水平振動モードを励起する要因となる力であり、質量体である台車7の振動による水平方向の力である。本実施形態では、この慣性力の水平方向の力を互いに打ち消し合うように、動吸振器2を配置しているので、慣性力の水平方向の力が橋梁の水平振動モードを励起することなく、橋梁の振動に対して動吸振器の制振力が有効に作用する。これにより、曲げ捩じれ連成フラッターの発現風速を向上させることができる。
【0032】
尚、本発明は、位相の異なる複数の動吸振器の質量体による水平方向の力を互いに作用させて打ち消し合うことにより、対称水平2次モード励起を抑制するものであればよいので、動吸振器の設置位置を腹に限定するものではない。この場合、各動吸振器の配置された位置の振幅の比から水平振動モードの振動基準座標に関する換算外力を求め(後述する数1参照)、各動吸振器の質量体の水平方向の外力が相互に打ち消されるように、質量体の重量を設定する。
【0033】
次に、図4に示すように、橋梁1の長手方向に2機の動吸振器2を配置した場合の本実施形態の変形例を説明する。C点及びC’点は、それぞれ橋梁の水平対称2次モードの節を示し、C点は、中央径間橋軸方向に主塔3aから約1/3の位置(−0.375km)であり、C’点は、中央径間橋軸方向に主塔3aから約2/3の位置(0.375km)である。C点及びC’点の水平モードの振幅は、ほぼ0であるため、湾曲軌道型動吸振器2を設置した場合、動吸振器の質量体による水平方向の力は橋桁に作用しない(後述する数1参照)。即ち、水平方向の固有振動モードの節に動吸振器を配置した場合には、対称水平2次モードを励起しないようになっている。
【0034】
尚、動吸振器本体は、体積があるために橋桁の長手方向にある程度の長さを有する構造となる。また、必要となる動吸振器の質量が大きい場合には、一つの動吸振器でその質量を構成するのが難しく、複数の動吸振器に分ける必要がある。このような場合には、全ての動吸振器を完全に節の位置に配置することは不可能であるため、それら動吸振器全体の重心の位置がほぼ振動モードの節の位置にくるように配置するのが望ましい。
【0035】
尚、本実施形態又は変形例ともに、配置される動吸振器は、橋梁の幅方向に振動し、質量体の重心移動によるモーメント力を制振力として橋梁の捩じれ振動に作用させることによって、捩じれ振動を抑制し、さらに、曲げ捩じれ連成フラッターの発現を抑制するものであればよい。従って、図13に示す湾曲軌道型動吸振器2に限るものではなく、図14に示す振り子型動吸振器や、図15に示すバネ型の動吸振器であってもよい。
【0036】
図14に示すように、振り子型動吸振器は、質量体12が補剛桁4に設けられたリンク10の上端を回転の中心として揺動する形式であり、橋梁構造物1が振動する際、質量体12が揺動することにより、橋梁構造物1に制振力を付与するようになっている。原理は、湾曲軌道型の動吸振器2と同様で曲げ捩じれ連成フラッターに効果的である。リンク11は、一般的な動吸振器のバネに相当するものであり、リンク11の長さにより振り子型動吸振器の固有振動数が調整される。このリンク11は、フラッター振動数に対して、質量体12の質量と橋梁構造物1の質量との質量比に応じた適切な同調を行うように形成されている。
【0037】
図15に示すように、バネ型の動吸振器は、台車15が水平面13上を走行する形式であり、橋梁構造物1が振動する際、台車15が水平面13上を走行することにより、橋梁構造物1に制振力を付与するようになっている。基本的な原理は、図13に示す湾曲軌道型や図14に示す振り子型と同じで、曲げ捩じれ連成フラッターに効果的である。バネ14、16は、フラッター振動数に対して、台車15の質量と橋梁構造物1の質量との質量比に応じた適切な同調を行うように形成されており、バネ14、16のバネ定数によりバネ型の動吸振器の固有振動数が調整される。
【0038】
尚、図3に示すB点及びB’点に配置される質量体12又は台車15の質量は、A点に配置される質量体12又は台車15の質量に対して1/4の質量のものとなる。また、質量体12及び台車15には、図示されない減衰器が設けられており、質量体12が揺動するとき又は、台車15が水平面13上を走行するときに質量体12又は台車15に減衰力が作用するようになっている。これらの減衰器は、質量体12の振子運動又は台車15の水平運動の固有振動に対して、質量体12又は台車15の質量と橋梁構造物1の質量との質量比に応じた適切な調整を行うようになっている。
【0039】
次に、本実施形態の原理を説明する。橋梁の幅方向に振動する動吸振器は、その重心位置の移動により橋梁の捩じれ振動を抑制するように作用すると同時に、重心位置の移動に伴う慣性力により水平方向の力を発生する。この動吸振器により発生する水平方向の力は、各動吸振器の質量体の重量と、動吸振器の配置位置の橋梁の対称水平モードの水平振幅に比例し、その水平方向の力が対称モードに与える力Fは、数1のように、その配置位置の対称水平モードの水平振幅に比例する。
【0040】
【数1】
【0041】
mi :i番目の動吸振器の質量体の重量
vi :質量体の重量mi が配置される位置の水平振動モードの振幅
φi :v1 に対するvi の位相
i :動吸振器の数
【0042】
ここで、対称モードを対称水平2次モードとした場合を考える。対称水平2次モードは、図2(c)、図3に示すように、3つの腹を有し、中央部の腹とその両側の腹の位相が180°異なる振動モード形状である。この対称水平2次モードの3つの各腹にそれぞれ動吸振器を設けると、3機の動吸振器の質量体により発生する力が対称2次モードに与える力Fは、数2に示すように、表される。
【0043】
【数2】
【0044】
Mi :対称水平2次モードの中央の腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
Vi :対称水平2次モードの中央の腹における水平振動モードの振幅
m1i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの一つの腹に配置されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v1i:対称水平2次モードの中央の腹の両側のうち一つの腹における水平振動モードの振幅
m2i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの残りの腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v2i:対称水平2次モードの中央の腹の両側の腹のうち残りの腹における水平振動モードの振幅
【0045】
このように、対称水平2次モードの3つの各腹にそれぞれ動吸振器を設けると、両側に配置された動吸振器が中央に配置された動吸振器の配置位置とモード振幅の位相が180°(cos180°=−1)異なるため、対称水平2次モードに作用する水平力は、互いに打ち消される方向となる。即ち、両側に配置された質量体の重量m1i及びm2iを含む項の符号が−になる。
【0046】
ここで、各動吸振器により生じる水平力が互いに打ち消し合うように(数2の右辺が0となるように)、各動吸振器の質量体の重量と各腹における振幅との関係を考えると、数3に示す関係式が導かれる。
【0047】
【数3】
【0048】
各動吸振器の質量体の重量と振幅が数3を満たすように設定すると、各動吸振器の質量体により生じる水平方向の力が互いに打ち消し合うため、質量体の水平方向の力と対称水平2次モードの連成運動を無くすことができる。以上のように、水平方向の力と対称水平2次モードの連成を防止することにより、動吸振器が橋梁の振動を抑制するように正常に機能するため、フラッター発現風速を上げることができる。
【0049】
尚、各動吸振器の質量体により生じる水平方向の力が完全に打ち消し合わない場合であっても、対称水平2次モードに作用する水平方向の力を少なくすることにより(数2のFを小さくすることにより)、動吸振器の振動と、この対称水平2次モードの連成を大幅に軽減することができるため、動吸振器は自身の能力を低減させることなく、曲げ捩じれ連成フラッターの発現風速を効果的に向上させることができる。
【0050】
実施例
図1及び図3に示すように、橋梁の全重量(補剛桁+ケーブル:20.5万t)の1.5%の質量(3075t)の動吸振器を橋梁中央部Aに設置し、その1/4の質量(768.75t)の動吸振器をB及びB’に設置した時の耐風安定効果について検証を行った。尚、検証には、表1に示すような条件の橋梁に対して、図12に示す立体骨組みモデル(FEMモデル)を用いた。ここでは、幅方向に振動する動吸振器として、図12(b)に示すような質量部が桁の中心部にくる振子型動吸振器を用いている。また、B及びB’点の動吸振器の重量(768.75t)は、図3の無風時の対称水平2次モードのモード振幅から数3を用いて求めた値である。
【0051】
【表1】
【0052】
動吸振器の固有振動数を0.07〜0.11Hz、減衰比を0.05〜0.3 の範囲で与え、そのときのフラッター風速を求めた。図6に示すように、動吸振器のパラメータが最適となるように、減衰比を0.15に設定し、固有振動数を0.087Hzに設定すると、フラッター風速は82m/s となり、明石海峡大橋の照査風速である78m/s を上回る結果が得られる。
【0053】
比較例1
動吸振器を付ける前のフラッター振動の発現風速は、図8に示すように、64m/s である。即ち、風速64m/s でフラッター振動が発現していることが確認できる。図8は、横軸に風速、縦軸に各振動モードの対数減衰率を示すグラフで、この対数減衰率が負になる時にフラッターが生じる。この時のフラッターの振動モードは、曲げ対称1次と捩じれ対称1次モードの連成した振動モードとなる。
【0054】
比較例2
次に、橋梁中央部(図12(a)のA)に橋梁の全重量の1.5%の質量の動吸振器を1機だけ取り付けた時のフラッター風速を検証した。動吸振器の固有振動数を0.07〜0.11Hz、減衰比を0.05〜0.3の範囲で与え、そのときのフラッター風速を求めた。その結果を図9に示す。図9から動吸振器のパラメータを調整してもほとんどフラッター風速が増加しないことが確認できる。
【0055】
動吸振器の固有振動数を0.087Hz、減衰比を0.15とした時に発生するフラッターの橋桁と動吸振器の振動モードを図10に示す。図から動吸振器の振動に対して、補剛桁が対称水平2次モードで大きく振動し、動吸振器があまり動いていないのが確認できる。このように、本来、フラッターを止めるべく動吸振器の振動が、対称水平2次モードを励起してしまい、自らの振動はそれほど大きくならない。その結果、動吸振器は大きく振動出来ないために、橋梁の捩じれ振動に対して制振効果をほとんど与えることができずに、思い通りにフラッター風速が増加しない結果となる。
【0056】
しかしながら、実施例のように、対称水平2次モードの3つの腹に動吸振器を分配した場合、動吸振器のパラメータを最適値(固有振動数:0.087Hz、減衰比0.15)に設定すると、フラッター振動モードは、図7に示すように、比較例2の場合(図9参照)に比べて、橋梁の水平振動は大幅に低減され、動吸振器の振幅は増加していることが確認できる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、動吸振器の水平力により水平振動モードを励起しないため、動吸振器が水平振動モードの影響を受けることがなく、曲げ捩じれ連成フラッターを抑制できるという効果を奏する。
【0058】
請求項2又は請求項3記載の発明は、動吸振器による水平力を互いに打ち消すことにより、水平振動モードが励起されないため、動吸振器の抑振能力が低減せず、曲げ捩じれ連成フラッターの発現風速を効果的に向上させることができるという効果を奏する。
【0059】
請求項4又は請求項5記載の発明は、実際に問題になると予想される対称水平2次モードを対象とした発明であり、曲げ捩じれ連成フラッターを抑制できるという効果を奏する。
【0060】
請求項6記載の発明は、橋梁がほとんど水平振動しない節に動吸振器を配置することにより、動吸振器の振動と水平振動モードの連成を防止するため、曲げ捩じれフラッターの発現風速を効果的に向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】3つの動吸振器を配置した橋梁の全体を示す図である。
【図2】橋梁の固有振動モードを示す図である。
【図3】無風時の対称水平2次モードのモード振幅を示す図である。
【図4】2つの動吸振器を配置した橋梁の全体を示す図である。
【図5】無風時の対称水平2次モードのモード振幅を示す図である。
【図6】A点、B点、B’点に動吸振器を設置した時の動吸振器パラメータとフラッター風速の関係を示す図である。
【図7】動吸振器のパラメータを最適値に設定した時の、フラッター振動モードを示す図である。
【図8】動吸振器を付ける前のフラッター振動の発現風速を示す図である。
【図9】A点のみに動吸振器を設置した時の動吸振器パラメータとフラッター風速の関係を説明する図である。
【図10】A点のみに動吸振器を設置した時の振動モードを説明する図である。
【図11】補剛桁の振動モードを説明する図である。
【図12】橋梁の概略を説明する図である。
【図13】湾曲軌道型の動吸振器を説明する図である。
【図14】振り子型の動吸振器を説明する図である。
【図15】ばね型の動吸振器を説明する図である。
【符号の説明】
1 橋梁
2 動吸振器
3 主塔
4 補剛桁
5 メインケーブル
6 ハンガー
7 台車
8 レール
9 車輪
10 リンク
11 リンク
12 質量体
13 水平面
14 バネ
15 台車
16 バネ
Claims (6)
- 風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、
前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、
前記動吸振器の1以上が、橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、前記橋梁の長手方向の所定の位置に配設されることを特徴とする動吸振器を備えた橋梁。 - 風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、
前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、
前記質量体の振動による水平方向の力が、互いに打ち消され、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、その水平の振動モードの位相の異なる位置に2以上の動吸振器が配置されることを特徴とする動吸振器を備えた橋梁。 - 前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードにおいて、
前記動吸振器の配置位置における水平振動モードの振幅vと、前記動吸振器の質量体の重量mが、
Σmi ・vi 2 cos φi =0
を満たすように、前記2以上の動吸振器が配置されていることを特徴とする請求項2記載の動吸振器を備えた橋梁。
mi :i番目の動吸振器の質量体の重量
vi :質量体の重量mi が配置される位置の水平振動モードの振幅
φi :v1 に対するvi の位相
i :動吸振器の数 - 前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードが、前記橋梁の水平方向に3つの腹を有する対称水平2次モードであり、
前記動吸振器が前記対称水平2次モードの3箇所の腹近傍上に分配して配設されたことを特徴とする請求項3記載の動吸振器を備えた橋梁。 - 前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードが、前記橋梁の水平方向に3つの腹を有する対称水平2次モードであり、
前記対称水平2次モードの中央の腹に設置された動吸振器の質量体の重量Mと、前記中央の腹の両側の腹に設置された動吸振器の質量体の重量mと、
前記中央の腹における水平振動モードの振幅Vと、前記両側の腹における水平振動モードの振幅vが、
ΣMi ・Vi 2 −Σm1i・v1i 2 −Σm2i・v2i 2 =0
を満たすように、前記2以上の動吸振器が前記対称水平2次モードの3箇所の腹上に分配して配設されていることを特徴とする請求項2記載の動吸振器を備えた橋梁。
Mi :対称水平2次モードの中央の腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
Vi :対称水平2次モードの中央の腹における水平振動モードの振幅
m1i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの一つの腹に配置されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v1i:対称水平2次モードの中央の腹の両側のうち一つの腹における水平振動モードの振幅
m2i:対称水平2次モードの両側の腹のうちの残りの腹に配設されたi番目(i≧1)の動吸振器の質量体の重量
v2i:対称水平2次モードの中央の腹の両側の腹のうち残りの腹における水平振動モードの振幅 - 風によるフラッター振動の発現を抑制する動吸振器を備えた橋梁であって、
前記動吸振器は、質量体が前記橋梁の幅方向に振動する形式であり、
前記質量体の振動による水平方向の力が、前記橋梁のフラッター時の振動数近傍にある水平振動モードを励起しないように、前記動吸振器の1以上が前記橋梁の水平方向の固有振動モードの節に配置されることを特徴とする動吸振器を備えた橋梁。
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