JP3732105B2 - 農作業機 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機、水田直播機、農用トラクタなどの農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、農作業機においては、搭載したエンジンの調速機構を、任意の操作位置に保持可能なハンドアクセルレバーに連係し、ハンドアクセルレバーによってエンジン回転速度を任意に設定し、かつ、変速レバーによって任意に走行速度を設定して作業を行うように構成されており、圃場内の作業走行時には、調速機構をエンジン出力の大きい高速に設定した上で、走行用の変速装置を任意に変速操作して所望の作業用の走行速度を設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成においては、一行程の作業走行が終了して畦際で機体方向転換を行う場合、変速装置を減速操作するのが一般的であるが、燃費の向上および騒音低減のためにアクセルダウン操作を行うことも多い。このように、機体方向転換時にアクセルダウン操作を行うと、次の作業行程に移行する際に再び元のアクセルセット状態までアクセルアップ操作を行う必要があり、操作が煩わしくなるものであった。
【0004】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、人為的なアクセルセット操作が不要で、取扱い性に優れ、かつ、エンジン始動性能にも優れた農作業機を提供することを主たる目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
【0006】
(構成) 請求項1に係る発明の農作業機は、搭載したエンジンの回転速度をアクチュエータによって調整する調速機構を備え、走行用の無段変速装置の変速セット状態と調速機構の回転速度セット状態とが予め設定された所定の関係となるように、変速セット状態の検出結果に基づいて前記アクチュエータを作動制御する制御装置を備えるとともに、中立に変速セットされるとアイドリング状態がもたらされるように変速セットと回転速度セットとの関係特性を設定し、前記エンジンの始動作動を検出する手段を備え、エンジンの始動作動が検出されると、調速機構の回転速度セットを予め設定されたエンジン始動用の回転速度にまで高めるよう前記制御装置を構成し、調速機構と別途備えたアクセル操作具とを連係して、前記アクチュエータによる調速操作に優先して前記アクセル操作具で調速機構を操作可能に構成してあることを特徴とする。
【0007】
(作用) 上記構成によると、所望の走行速度を得るために無段変速装置を操作すると、その変速セット状態に対応して自動的に調速機構の回転速度セットが行われる。従って、無段変速装置を中立にすると調速機構はアイドリング状態にセットされ、無段変速装置を前進側あるいは後進側に増速するに連れて調速機構の回転速度セットも所定の関係特性に基づいて高速側に変更されてゆく。
【0008】
また、作業が終了すれば無段変速装置を中立に戻して機体を停止した後にエンジンを止めることになり、この時の回転速度セットはアイドリング状態にある。そして、次にエンジン始動を行うと、変速セットが中立でありながら調速機構の回転速度セット状態がエンジン始動用の高い回転速度にまで自動的に高められる。
【0009】
(効果) 従って、請求項1に係る発明によると、人為的なアクセルセット操作は不要となり、運転作業者は所望の走行速度を得るように変速操作を行うだけでよく、取扱い性を向上する上で有効となる。しかも、エンジンを始動させる時には、無段変速装置が中立に変速セットされているにかかわらず、自動的にアクセルアップがなされてエンジン始動性能を高めることができる。
【0010】
〔請求項2に係る発明の構成、作用および効果〕
【0011】
(構成) 請求項2に係る発明の農作業機は、請求項1記載の発明において、前記エンジンの始動作動を検出する手段が、発電出力の立上りを検知するものである。
【0012】
(作用・効果) 上記構成によると、エンジンをセルモータあるいはリコイル装置によって始動すると、その始動に伴うエンジン回転によって発電機からは出力波形が立ち、この波形の立上がりが検知されて、調速機構の回転速度セットがエンジン始動用の回転速度にまで高められることになり、請求項1の発明を好適に実施することができる。
【0013】
〔請求項3に係る発明の構成、作用および効果〕
【0014】
(構成) 請求項3に係る発明の農作業機は、請求項1記載の発明において、前記エンジンの始動作動を検出する手段が、キースイッチが電源オフ位置から電源オン位置に操作されたことを検知するものである。
【0015】
(作用・効果) 上記構成によると、エンジンを始動するのに先立ってキースイッチを電源オフ位置から電源オン位置に操作すると、このスイッチオンの検出に基づいて調速機構の回転速度セットがエンジン始動用の回転速度にまで自動的に高められることになり、請求項1の発明を好適に実施することができる。
【0016】
〔請求項4に係る発明の構成、作用および効果〕
【0017】
(構成) 請求項4に係る発明の農作業機は、請求項1記載の発明において、前記エンジンの始動作動を検出する手段が、セルモータの回転開始を検知するものである。
【0018】
(作用・効果) 上記構成によると、キースイッチをスタート位置へ操作してセルモータを起動させることでエンジンを始動操作すると、キースイッチがスタート位置へ操作されることの検出、セルモータ作動用リレー回路に通電されることの検出、などによってセルモータの回転開始が検出され、これに基づいて調速機構の回転速度セットがエンジン始動用の回転速度にまで自動的に高められることになり、請求項1の発明を好適に実施することができる。
【0019】
〔請求項5に係る発明の構成、作用および効果〕
【0020】
(構成) 請求項5に係る発明の農作業機は、請求項1記載の発明において、前記エンジンの始動作動を検出する手段が、チョークが操作されたことを検知するものである。
【0021】
(作用・効果) 上記構成によると、チョークはエンジン始動時にのみ操作されるので、このチョークが操作されたことを検知して調速機構の回転速度セットをエンジン始動用の回転速度にまで自動的に高めることで、請求項1の発明を好適に実施することができる。
【0022】
〔請求項6に係る発明の構成、作用および効果〕
【0023】
(構成) 請求項6に係る発明の農作業機は、搭載したエンジンの回転速度をアクチュエータによって調整する調速機構を備え、走行用の無段変速装置の変速セット状態と調速機構の回転速度セット状態とが予め設定された所定の関係となるように、変速セット状態の検出結果に基づいて前記アクチュエータを作動制御する制御装置を備えるとともに、中立に変速セットされるとアイドリング状態がもたらされるように変速セットと回転速度セットとの関係特性を設定し、エンジン冷却水の水温が設定値以下であることが検知されると、調速機構の回転速度セットを予め設定されたエンジン始動用の回転速度にまで高めるよう前記制御装置を構成し、調速機構と別途備えたアクセル操作具とを連係して、前記アクチュエータによる調速操作に優先して前記アクセル操作具で調速機構を操作可能に構成 してあることを特徴とする。
【0024】
(作用) 上記構成によると、所望の走行速度を得るために無段変速装置を操作すると、その変速セット状態に対応して自動的に調速機構のアクセルセットが行われる。従って、無段変速装置を中立にすると調速機構はアイドリング状態にセットされ、無段変速装置を前進側あるいは後進側に増速するに連れて調速機構も所定の関係特性に基づいて高速側にアクセルセットが変更されてゆく。
【0025】
また、作業が終了すれば無段変速装置を中立に戻して機体を停止した後にエンジンを止めることになり、この時の調速機構の回転速度セットはアイドリング状態にある。そして、次にエンジン始動を行う場合、冷却水水温が高い時には調速機構がアイドリング状態にセットされていても十分始動できるので、特にアクセルアップ制御が行われることはない。また、低温時には、冷却水水温の検知に基づいてエンジン始動用のアクセルアップ制御が実行される。
【0026】
(効果) 従って、請求項6に係る発明によると、人為的なアクセルセット操作は不要となり、運転作業者は所望の走行速度を得るように変速操作を行うだけでよく、取扱い性を向上する上で有効となる。しかも、エンジンを始動させる時に低温であれば、無段変速装置が中立に変速セットセットされているにかかわらず、自動的にアクセルアップがなされてエンジン始動性能を高めることができる。
【0027】
〔請求項7に係る発明の構成、作用および効果〕
【0028】
(構成) 請求項7に係る発明の農作業機は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明において、エンジンが始動作動から所定時間が経過したことが検知されると、無段変速装置の変速セット状態に対応したアクセルセット状態に復帰されるよう構成してあることを特徴とする。
【0029】
(作用) 上記構成によると、無段変速装置を中立に保持してエンジンを停止した時には、調速機構はアイドリング状態にセットされているが、この機体停止状態でエンジンを始動する際には、変速セットが中立でありながら調速機構の回転速度セット状態がエンジン始動用の回転速度にまで自動的に高められ、確実なエンジン始動が可能となる。そして、エンジンが始動作動から所定時間が経過すると、無段変速装置の変速セット状態に対応した回転速度セット状態に復帰され、無段変速装置の中立状態に対応して調速機構はアイドリング状態にセットされ、以降は、無段変速装置を前進側あるいは後進側に増速するに連れて調速機構の回転速度セットも所定の関係特性に基づいて高速側に変更されてゆく。
【0030】
(効果) 従って、請求項7に係る発明によると、エンジン始動後の回転速度セット復帰操作も不要となり、請求項1〜6のいずれか一項の発明の上記効果をもたらすとともに、取扱い性の優れたものとなる。
【0031】
〔請求項8に係る発明の構成、作用および効果〕
【0032】
(構成) 請求項8に係る発明の農作業機は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明において、エンジンが始動して回転速度が安定したことが検知されると、無段変速装置の変速セット状態に対応した回転速度セット状態に復帰されるよう構成してあることを特徴とする。
【0033】
(作用) 上記構成によると、無段変速装置を中立に保持してエンジンを停止した時には、調速機構はアイドリング状態にセットされているが、この機体停止状態でエンジンを始動する際には、変速セットが中立でありながら調速機構の回転速度セット状態がエンジン始動用の回転速度にまで自動的に高められ、確実なエンジン始動が可能となる。そして、エンジンが始動された後、回転速度変動幅が所定範囲内に収まって回転が安定すると、無段変速装置の変速セット状態に対応した回転速度セット状態に復帰され、無段変速装置の中立状態に対応して調速機構はアイドリング状態にセットされ、以降は、無段変速装置を前進側あるいは後進側に増速するに連れて調速機構の回転速度セットも所定の関係特性に基づいて高速側に変更されてゆく。
【0034】
(効果) 従って、請求項8に係る発明によると、エンジン始動後のアクセルセット復元操作も不要となり、請求項1〜6のいずれか一項の発明の上記効果をもたらすとともに、取扱い性の優れたものとなる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る農作業機の一例である、乗用型田植機の全体側面が、また、図2にその全体平面がそれぞれ示されている。この田植機は、前輪1および後輪2を備えた4輪駆動式の乗用走行機体3の後部に、6条植え仕様の苗植付け装置4が、油圧シリンダ5によって駆動される平行四連リンク構造の昇降リンク機構6を介して昇降可能に連結されるとともに、機体後部に施肥装置7が備えられた基本構造を有している。
【0036】
前記走行機体3の前部にはガソリン仕様のエンジン8が搭載され、その出力が前後進の切り換えが可能な主変速装置である静油圧式の無段変速装置(HST)9に伝達され、その変速出力がミッションケース10に入力されて更に副変速装置(図示せず)で高低2段にギヤ変速された後、前輪1と後輪2に伝達されるようになっている。また、ミッションケース10内で走行系から分岐された作業用動力が苗植付け装置4に軸伝達されるようになっている。そして、前記無段変速装置9を操作する主変速レバー11が、搭乗運転部のステアリングハンドル12の左脇に前後揺動可能に配備されるとともに、ミッションケース10内の副変速装置を操作する副変速レバー13が、搭乗運転部に設けた運転座席14の左脇に配備され、さらに、搭乗運転部の右前足元には、踏み込みによってミッションケース10内の主クラッチを切るとともに走行系に備えたブレーキを制動作動させる機体停止用のペダル15が配備されている。
【0037】
前記苗植付け装置4には、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台16と、この苗のせ台16の下端から一株分づつ苗を切り出して植付ける6組の回転式の植付け機構17と、圃場の植付け予定箇所を均平にする3個の整地フロート18が並列装備されており、前記植付け機構17は後向き片持ち状に並列支持した3個の植付けケース19の後部に左右2組づつ装着されている。
【0038】
図3に、前記エンジン8に備えられた調速機構21の操作構造の概略が示されている。この調速機構21は、調速レバー22の操作位置に対応してエンジン回転速度が設定範囲内に安定維持されるように、エンジン回転速度変動に基づいてスロットル開度を自動調節するよう構成されたものであり、周知のメカニカルガバナが使用されている。そして、減速機付きの電動モータ23をアクチュエータとして駆動される作動レバー24と前記調速レバー22とが操作ワイヤ25で連係され、調速機構21の回転速度セット作動が電動モータ23を介して電気的に実行されるようになっている。
【0039】
前記電動モータ23は制御装置26によって作動制御されるようになっており、この制御装置26に、前記主変速レバー11の操作位置を検出するポテンショメータ27、作動レバー24の作動位置を検出するフィードバック用のポテンショメータ28、前記副変速レバー11の操作位置を検出するスイッチ29、エンジン8の回転速度をパルス計数して検出する回転センサ30、等が接続されており、各種の検知情報に基づいて電動モータ23が作動制御されて、前記調速レバー22の回転速度セットが以下のように行われる。
【0040】
図4のフロー図に示すように、主変速レバー11が中立Nにあることが判断されると、調速レバー22の目標回転速度セット位置が最低速のアイドリングniに設定され、調速レバー22が目標回転速度セット位置に到達するまで電動モータ23が作動制御される。また、主変速レバー11が中立Nから前進Fあるいは後進Rに操作されると、調速レバー22の目標回転速度セット位置が高速側に変更され、この変更された目標回転速度セット位置に向けて調速レバー22が電動モータ23によって位置変更されてゆく。
【0041】
この場合、主変速レバー11による変速セットと調速レバー22による回転速度セットの関係特性が予めマップデータあるいは演算式として記憶設定されており、主変速レバー11の操作位置に対応した調速レバー22の目標回転速度セット位置が割り出され、この割り出された目標回転速度セット位置に向けて調速レバー22を移動させるようにフィードバック制御が実行され、主変速レバー11の操作位置に対応した回転速度セットが自動的に行われる。
【0042】
また、変速セット状態と回転速度セット状態との関係特性が予め2種類記憶格納されており、副変速レバー13の操作位置によっていずれかの関係特性が選択されて上記制御に利用される。つまり、一般に、副変速レバー13は、圃場内での作業走行時に「低速L」に切換えられ、路上走行時には「高速H」に切換え選択されるものであり、各走行形態に好適な関係特性が予め設定されているのである。図5は、変速セット状態と回転速度セット状態との関係特性の一例が示されており、作業走行時には高いエンジン出力で作業できるように(イ)の特性が利用され、路上走行時には滑らかな加減速を行うために(ロ)の特性が選択される。
【0043】
また、図3中に示すように、前記調速レバー22は、操作ワイヤ31を介してアクセルペダル32にも機械的に連係されている。これによると、アクセルペダル32を踏み込まない状態がスイッチ33によって検知されていると、上記のように調速レバー22は電動モータ23によって位置制御されるが、アクセルペダル32の踏み込みが検知されると、電動モータ23による操作系に優先して調速レバー22を最高速度位置までペダル操作することができ、脱出時や登坂時のように一次的に出力を上げたいような場合に有効に利用することができる。また、路上走行時に、車感覚でアクセルペダル32を操作して加減速を行うこともできる。
【0044】
上記のように、主変速レバー11を中立に戻して機体を停止すると、調速機構21は最低速のアイドリングniにセットされるために、エンジンスタートが困難になる場合が発生する。そこで、以下のようなエンジン始動用のアクセルアップ制御が行われる。
【0045】
図6の制御フロー図に示すように、エンジン8に備えられた発電機34におけるチャージコイルからの出力が零から立ち上がったことが制御装置26によって検知されると、この検知に基づいて調速機構21の回転速度セット状態がエンジン始動用にアイドリングniよりも予め高く設定された始動用回転速度nsに自動変更される。
【0046】
これによると、主変速レバー11を中立Nにして機体を停止した後、エンジン8を停止し、次にエンジン始動のために、キースイッチ35を電源オン位置に操作した後、スタート位置に操作してセルモータ36を起動させると、セルモータ36によってエンジン8が回転されることで発電機34からの出力が零から立ち上がり、これが検知されてアクセルアップがなされ、エンジン始動が確実なものとなる。
【0047】
また、エンジン8が始動された後、設定時間tが経過すると、あるいは、回転センサ30によって検出されたエンジン回転速度の変動幅が設定範囲内に収まって回転が安定すると、調速機構21の回転速度セット状態が無段変速装置9の変速セットに対応した目標回転速度noのセット状態に復帰し、主変速レバー11が中立Nのままであれば目標回転速度noはアイドリングniに戻される。
【0048】
エンジン始動用にアクセルアップ制御する形態は、上記以外に種々の形態が考えられるものであり、そのいくつかを以下に例示する。
【0049】
(第1例)
【0050】
図7の制御フロー図に示すように、キースイッチ35が電源オン位置に操作されたことが検知されると、調速機構21はエンジン始動用の回転速度nsに設定されるように構成することもできる。
【0051】
これによると、主変速レバー11を中立Nにして機体を停止した状態で、キースイッチ35を、電源オン位置を超えてスタート位置まで操作することになるが、セルモータ36を起動した状態では高回転の回転速度セットがなされており、エンジン始動が確実なものとなる。なお、この場合も、エンジン8が始動された後、設定時間が経過したことが検知されると、あるいはエンジン回転速度の変動幅が設定範囲内に収まって回転が安定したことが検知されると、調速機構21の回転速度セット状態が無段変速装置9の変速セットに対応した目標回転速度noのセット状態に復帰し、主変速レバー11が中立Nのままであれば目標回転速度noはアイドリングniに戻される。
【0052】
(第2例)
【0053】
図8の制御フロー図に示すように、セルモータ36の回転が開始されたことがスタート用リレー38の切り変わり作動として検知されると、調速機構21のアクセルセット状態がエンジン始動用の回転速度nsに設定されるように構成することもできる。
【0054】
これによると、主変速レバー11を中立Nにして機体を停止した状態で、キースイッチ35をスタート位置まで操作してセルモータ36を起動すると、自動的に高回転の回転速度セットがなされ、エンジン始動が確実なものとなる。なお、この場合も、エンジン8が始動された後、設定時間tが経過したことが検知されると、あるいはエンジン回転速度の変動幅が設定範囲内に収まって回転が安定したことが検知されると、調速機構21の回転速度セット状態が無段変速装置9の変速セット状態に対応した目標回転速度noのセット状態に復帰し、主変速レバー11が中立Nのままであれば目標回転速度noトはアイドリングniに戻される。
【0055】
(第3例)
【0056】
図9の制御ブロック図および図10の制御フロー図に示すように、エンジン8が水冷エンジンの場合、エンジン冷却水の水温を温度センサ41で検知し、検知した水温が設定値未満の低温であれば、調速機構21の回転速度セット状態がエンジン始動用の回転速度nsに設定されるとともに、検知した水温が設定値以上であれば調速機構21のアクセルアップ制御を行わないように構成することもできる。
【0057】
これによると、主変速レバー11を中立Nにして機体を停止した状態でエンジン8を始動する場合、始動が困難となる低温時にのみ自動的に高回転の回転速度セットがなされ、エンジン始動が確実なものとなる。なお、この場合も、エンジン8が始動された後、設定時間tが経過したことが検知されると、あるいはエンジン回転速度の変動幅が設定範囲内に収まって回転が安定したことが検知されると、調速機構21の回転速度セット状態が無段変速装置9の変速セット状態に対応した目標回転速度noのセット状態に復帰し、主変速レバー11が中立Nのままであれば目標回転速度noトはアイドリングniに戻される。
【0058】
(第4例)
【0059】
図11の制御フロー図に示すように、エンジン8のキャブレタに備えられたチョークを操作して混合気の濃度を高める状態にセットされたことが検知されると、調速機構21の回転速度セット状態がエンジン始動用の回転速度nsに設定されるように構成することもできる。
【0060】
これによると、主変速レバー11を中立Nにして機体を停止した状態で、チョークを操作してセルモータ36(あるいはリコイル装置)でエンジン始動を行うと、自動的に高回転の回転速度セットがなされ、エンジン始動が確実なものとなる。なお、この場合も、エンジン8が始動された後、設定時間tが経過したことが検知されると、あるいはエンジン回転速度の変動幅が設定範囲内に収まって回転が安定したことが検知されると、調速機構21の回転速度セット状態が無段変速装置9の変速セット状態に対応した目標回転速度noのセット状態に復帰し、主変速レバー11が中立Nのままであれば目標回転速度noはアイドリングniに戻される。
【0061】
〔別実施形態〕
なお、上記実施形態では、機械式ガバナの調速レバー11を電動モータ(アクチュエータ)23で操作する調速機構21を使用する場合を例示したが、スロットルバルブ(ガソリンエンジンの場合)や燃料噴射量調整用のコントロールラック(ディーゼルエンジンの場合)を、電磁ソレノイドなどのアクチュエータで直接操作制御する電気式の調速機構、いわゆる電子ガバナの形態で実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用田植機の全体側面図
【図2】 乗用田植機の全体平面図
【図3】 制御ブロック図
【図4】 アクセル制御のフロー図
【図5】 変速セット状態とアクセルセット状態との関係特性を示す線図
【図6】 エンジンスタート制御のフロー図
【図7】 エンジンスタート制御の変形例の第1例を示すフロー図
【図8】 エンジンスタート制御の変形例の第2例を示すフロー図
【図9】 エンジンスタート制御の変形例の第3例を備えた制御ブロック図
【図10】 エンジンスタート制御の変形例の第3例を示すフロー図
【図11】 エンジンスタート制御の変形例の第4例を示すフロー図
【符号の説明】
8 エンジン
9 無段変速装置
21 調速機構
23 アクチュエータ
26 制御装置
35 キースイッチ
36 セルモータ
ni アイドリング回転速度
ns 始動用の回転速度

Claims (8)

  1. 搭載したエンジンの回転速度をアクチュエータによって調整する調速機構を備え、走行用の無段変速装置の変速セット状態と調速機構の回転速度セット状態とが予め設定された所定の関係となるように、変速セット状態の検出結果に基づいて前記アクチュエータを作動制御する制御装置を備えるとともに、中立に変速セットされるとアイドリング状態がもたらされるように変速セットと回転速度セットとの関係特性を設定し、
    前記エンジンの始動作動を検出する手段を備え、エンジンの始動作動が検出されると、調速機構の回転速度セットを予め設定されたエンジン始動用の回転速度にまで高めるよう前記制御装置を構成し、
    調速機構と別途備えたアクセル操作具とを連係して、前記アクチュエータによる調速操作に優先して前記アクセル操作具で調速機構を操作可能に構成してあることを特徴とする農作業機。
  2. 前記エンジンの始動作動を検出する手段が、発電出力の立上りを検知するものである請求項1記載の農作業機。
  3. 前記エンジンの始動作動を検出する手段が、キースイッチが電源オフ位置から電源オン位置に操作されたことを検知するものである請求項1記載の農作業機。
  4. 前記エンジンの始動作動を検出する手段が、セルモータの回転開始を検知するものである請求項1記載の農作業機。
  5. 前記エンジンの始動作動を検出する手段が、チョークが操作されたことを検知するものである請求項1記載の農作業機。
  6. 搭載したエンジンの回転速度をアクチュエータによって調整する調速機構を備え、走行用の無段変速装置の変速セット状態と調速機構の回転速度セット状態とが予め設定された所定の関係となるように、変速セット状態の検出結果に基づいて前記アクチュエータを作動制御する制御装置を備えるとともに、中立に変速セットされるとアイドリング状態がもたらされるように変速セットと回転速度セットとの関係特性を設定し、
    エンジン冷却水の水温が設定値以下であることが検知されると、調速機構の回転速度セットを予め設定されたエンジン始動用の回転速度にまで高めるよう前記制御装置を構成し、
    調速機構と別途備えたアクセル操作具とを連係して、前記アクチュエータによる調速操作に優先して前記アクセル操作具で調速機構を操作可能に構成してあることを特徴とする農作業機。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の農作業機において、
    エンジンが始動作動から所定時間が経過したことが検知されると、無段変速装置の変速セット状態に対応した回転速度セット状態に復帰されるよう構成してあることを特徴とする農作業機。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の農作業機において、
    エンジンが始動して回転速度が安定したことが検知されると、無段変速装置の変速セット状態に対応した回転速度セット状態に復帰されるよう構成してあることを特徴とする農作業機。
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