JP3731705B2 - 一方向クラッチ用の保持器、それを用いた一方向クラッチ - Google Patents

一方向クラッチ用の保持器、それを用いた一方向クラッチ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向クラッチ用の保持器ならびにそれを用いた一方向クラッチに関する。一方向クラッチは、種々な機能装置の送り機構の他、自動車などのエンジンのクランクシャフトからベルトを介して駆動される補機に装備するプーリなどに内蔵される。前述の補機としては、例えば自動車のエアコンディショナ用コンプレッサ、ウォーターポンプ、オルターネータ、冷却ファン、クランクプーリなどが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
一方向クラッチでは、内外2つの環体間の径方向対向空間の円周数カ所にくさび状空間が設けられ、このくさび状空間にくさび部材としてのころが配置され、内外の環体の速度差に応じてころがくさび状空間の狭い側(ロック側)や広い側(フリー側)に転動して、内外2つの環体を同期回転させて動力を伝達する状態や、相対回転させて動力伝達を遮断する状態に切り替わるようになっている。
【0003】
具体的に、従来の一方向クラッチを、図11ないし図14に示して説明する。図11は、一方向クラッチの上半分を断面にした側面図、図12は、図11の(12)−(12)線断面の矢視図、図13は、保持器のポケット部分の平面展開図、図14は、ころを傾けた状態を示す説明図である。図中、80は内輪、81は外輪、82は保持器、83はころ、84はコイルバネである。
【0004】
外輪81の内周面の円周数カ所には、径方向外向きに凹む凹曲面からなるカム面81aが形成されており、このカム面81aと内輪80の外周面との間でくさび状空間を形成するようになっている。
【0005】
保持器82は、その円周数カ所に径方向内外に貫通する孔からなるポケット82aを有しており、このポケット82aにころ83およびコイルバネ84が各々1つずつ収納される。この保持器82のポケット82aの位置と、外輪81のカム面85の位置とを対応配置させて固定する必要があるために、保持器82を内輪80の外周面に対して圧入により固定させている。
【0006】
ところで、上記一方向クラッチでは、ころ83に対してモーメント荷重が作用するようなことがあると、ころ83の姿勢が斜めに傾く、いわゆるスキュー現象が起こる。
【0007】
そこで、ころ83を保持器82のポケット82aに収納することにより、ころ83のスキューを物理的に規制している。つまり、ころ83が傾くと、図14に示すように、ころ83の端面の周縁においてころ83それぞれの中心を結ぶ円(PCD)上の1点P1が壁部82b,82bの内面に対して当接し、そこでころ83の傾きを制止する。それゆえ、ころ83の軸方向両端面と保持器82の壁部82b,82b内面との間の軸方向隙間Wを小さくすれば、ころ83の傾き許容角度θ2を小さくできる。
【0008】
従来では、ころ83のスキューを防ぐことが重要と考えていたので、前記軸方向隙間Wをできるだけ小さく設計する傾向になっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ころ83のスキューが頻繁に発生するような場合には、保持器82の破損寿命が短くなることが判った。
【0010】
その原因を説明する。ころ83がスキューすると、ころ83の軸方向両端面が保持器82の壁部82b,82bに対して強く押し付けられるために、保持器82の壁部82b,82bと柱部82cとの境に対して引張応力が作用することになる。ここで、スキューが頻繁に発生すると、前述した特定箇所に引張応力が繰り返し作用することになるため、そこが疲労破損するおそれがある。
【0011】
特に、従来例のように軸方向隙間Wを小さく詰めている場合、ころ83が僅かに傾いただけでも、すぐにころ83が壁部82b,82bの内面に対して当接するようになる。換言すれば、ころ83が僅かに傾いただけで、前述した特定箇所に引張応力が即座に作用する結果になっているのである。
【0012】
これに対して、ころ83の傾き許容角度θ2を大きく、つまり、ころ83と壁部82b,82bとの間の軸方向隙間Wを大きくすれば、ころ83が僅かに傾いただけでは、ころ83が壁部82b,82b内面に押し付けられることを防げるので、保持器82の破損寿命を延ばせると言える。
【0013】
しかしながら、保持器82の全幅寸法が制約されるような場合において、前述したように軸方向隙間Wを大きく設定すると、必然的に壁部82b,82bの幅寸法が小さくなってしまうために、著しい強度低下につながる。
【0014】
したがって、本発明は、一方向クラッチに用いられる保持器において、強度低下を抑制しながら、ころの傾き許容角度を可及的に大きくできるような構造とし、破損寿命を延ばせるようにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の一方向クラッチ用の保持器は、内外2つの環体の径方向対向空間に介装されるとともに一方環体の周面に嵌合固定され、かつ円周数カ所に径方向内外に貫通するころ収納用のポケットを有し、該ポケット内に前記ころを周方向一方に弾発付勢された状態で転動可能に保持する一方向クラッチ用の保持器であって、前記ポケットの軸方向両端の壁部の内面が、各壁部の幅寸法(軸方向寸法)を一方環体に対する嵌合部位側から他方環体側へ向けて漸次幅狭とするようなテーパ状に形成されている。
【0016】
本発明の請求項2の一方向クラッチ用の保持器は、内外2つの環体の径方向対向空間に介装されるとともに内側環体の外周面に嵌合固定され、かつ円周数カ所に径方向内外に貫通するころ収納用のポケットを有し、該ポケット内に前記ころを、周方向一方に弾発付勢された状態で転動可能に保持する一方向クラッチ用の保持器であって、前記ポケットの軸方向両端の壁部の内面が、各壁部の幅寸法(軸方向寸法)を外径側へ向けて漸次幅狭とするようなテーパ状に形成されている。
【0017】
本発明の請求項3の一方向クラッチ用の保持器は、上記請求項1または2において、前記ポケットの軸方向両側の壁部の内面において径方向全領域がテーパ状に形成されている。
【0018】
本発明の請求項4の一方向クラッチ用の保持器は、上記請求項2において、前記ポケットの軸方向両側の壁部の外径寸法が、各ポケットに収納されるころそれぞれの中心を結ぶ円の径寸法よりも小さく設定され、かつ、この壁部の内面において径方向途中から外径端縁までの領域がテーパ状に形成されている。
【0019】
本発明の請求項5の一方向クラッチは、同心状に配設される内外2つの環体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換えるもので、前記2つの環体の間に介装されかつくさび部材としてのころを周方向転動可能に保持する保持器として、上記請求項1ないし4のいずれかに記載の保持器が用いられている。
【0020】
本発明の請求項6の一方向クラッチは、同心状に配設される内外2つの環体と、内外いずれか一方の環体の周面の円周数カ所に設けられて他方の環体の対向周面との間でくさび状空間を形成するカム面と、前記各くさび状空間に1つずつ配置されてロック位置とフリー位置との間で転動変位して状態を切り換えるくさび部材としてのころと、前記各くさび状空間において前記ころと周方向隣り合わせに収納されかつころをくさび状空間の狭い側へ弾発付勢する弾発付勢手段と、前記2つの環体の間に介装されかつ前記カム面に対応する円周数カ所に前記ころおよび弾発付勢手段が収納されるポケットを有する保持器とを備え、前記保持器として、上記請求項1ないし4のいずれかに記載の保持器が用いられている。
【0021】
以上、本発明の保持器のように、ポケットの軸方向両側の壁部の内面をテーパ状とすれば、ころを傾かせたときに、ころの端面の周縁においてころそれぞれの中心を結ぶ円(PCD)上の1点が壁部のテーパ状内面に対して当接せずに、それ以外の部位が当接することになる。この現象により、結果的にころの傾き許容角度が従来例に比べて大きくなるので、ころが頻繁に傾くような状況になっても、ころが僅かに傾いただけでは、言い換えればころが大きく傾かない限り、ころが壁部に当接せずに済むようになる。そのため、保持器のポケットの軸方向両側の壁部とポケットの周方向両側の柱部との境に対して引張応力が頻繁に作用することがなくなる。
【0022】
なお、壁部のテーパ状内面の傾き方向は、保持器を内外どちらの環体に固定するかによって決まる。例えば内側環体に固定する場合、壁部のテーパ状内面の傾きは、壁部の幅寸法(軸方向寸法)を外径側へ向けて幅狭とする形状となり、また、外側環体に固定する場合、壁部の幅寸法を内径側へ向けて幅狭とする形状となる。
【0023】
つまり、壁部の幅寸法(軸方向寸法)は、内径側(または外径側)において大きく外径側(または内径側)において小さくなっているため、当該壁部において幅広側でのころとの軸方向隙間を従来例と同一に設定した場合だと、前記壁部の断面積が、従来例において軸方向隙間を小さくする場合に比べると小さくなるものの、従来例において軸方向隙間を大きくする場合に比べれば大きくできるので、結果的に保持器の著しい強度低下が抑制されることになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図1ないし図10に示す実施形態に基づいて説明する。
【0025】
図1ないし図4は本発明の実施形態1にかかり、図1は、一方向クラッチの上半分を断面にした側面図、図2は、図1の(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、保持器のポケット部分の平面展開図、図4は、図2においてころを傾けた状態を示す説明図である。
【0026】
図中、Aは一方向クラッチの全体を示している。この一方向クラッチAは、内輪1、外輪2、保持器3、ころ4、コイルバネ5を備えている。動作としては、内輪1と外輪2との回転差に応じて、ころ4が転動して内・外輪1,2を同期回転させて動力を伝達する状態や、相対回転させて動力伝達を遮断する状態に切り替わるようになっている。
【0027】
以下、上記各構成要素を詳細に説明する。
【0028】
内輪1は、内外周面ともに円筒形に形成されている。
【0029】
外輪2は、その内周面の円周数カ所に周方向に湾曲する凹曲面からなるカム面6が設けられている。この外輪2は、内輪1の外周に所要対向空間を介して同心状に配設されるものであり、この外輪2のカム面6と内輪1の外周面とでくさび状空間が形成される。この外輪2の一端面の180度対向する2カ所には、スリット状の切欠き2a,2aが設けられている。
【0030】
保持器3は、内・外輪1,2間に介装されて外輪2の内周面に嵌合されるもので、外輪2のカム面6に対応する位置に径方向内外に貫通するポケット3aが設けられている。この保持器3のポケット3aの軸方向一側の壁部3bの内周面において180度対向する2カ所には、外輪2の切欠き2a,2aに対して圧入嵌合される突片3c,3cが設けられており、切欠き2a,2aに対する突片3c,3cの嵌合により、保持器3が外輪2に対して周方向ならびに軸方向に位置決めされている。
【0031】
ころ4は、保持器3のポケット3aに1つずつ周方向転動可能に収納された状態で、内輪1の外周面と外輪2のカム面6との間に形成されるくさび状空間に配置されている。
【0032】
コイルバネ5は、保持器3の各ポケット3aに1つずつ圧縮状態で収納されており、その伸張復元力でころ4をくさび状空間の狭い側(ロック側)へ弾発付勢する。このコイルバネ5は、バネ線材を長方形に巻回した角巻きバネとされており、保持器3のポケット3aの内面に一体形成される突起3dに対して外嵌装着されている。
【0033】
次に、本発明の特徴について説明する。保持器3のポケット3aの軸方向両側の壁部3b,3bの内面において径方向全領域が外径側から内径側へ向けて傾斜するテーパ状に形成されている。つまり、両壁部3b,3bの幅寸法(軸方向寸法)が外径側から内径側に向けて漸次幅狭となるように設定されており、両壁部3b,3b間の間隔が外径側から内径側へ向けて漸次拡がっている。そして、壁部3b,3bのテーパ状内面において外径端からころ4の端面までの軸方向隙間Wは、従来例と同じ寸法に設定されている。
【0034】
このようにポケット3aの軸方向両側の壁部3b,3bの内面をテーパ状とすれば、図4に示すように、ころ4が傾いたときに、ころ4の端面の周縁において外輪2寄りの周縁の1点P2が壁部3b,3bのテーパ状内面の外径側に対して当接することになり、ころ4の端面の周縁においてころ4それぞれの中心を結ぶ円(PCD)上の1点P1は、壁部3b,3bのテーパ状内面に対して当接しなくなる。
【0035】
この現象により、結果的にころ4の傾き許容角度θ1を、従来例に比べて大きくできるようになるので、ころ4が頻繁に傾くような場合であっても、ころ4が僅かに傾いただけでは、言い換えればころ4が大きく傾かない限り、ころ4が壁部3b,3bに当接せずに済むことになる。そのため、保持器3のポケット3aの軸方向両側の壁部3b,3bとポケット3aの周方向両側の柱部3eとの境に対して引張応力が頻繁に作用することがなくなり、保持器3の破損寿命が延びる結果となる。
【0036】
そして、上述したように、ポケット3aの軸方向両側の壁部3b,3bの幅寸法(軸方向寸法)は、外径側において大きく内径側において小さくなっているため、外径側でのころ4との軸方向隙間Wを従来例と同一に設定した場合だと、壁部3b,3bの断面積が、従来例において軸方向隙間Wを小さくする場合に比べると小さくなるものの、従来例において軸方向隙間Wを大きくする場合に比べれば大きくできるので、保持器3の著しい強度低下が抑制されることになる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態1のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0038】
(1) 上記実施形態1において、壁部3b,3bのテーパ状内面の傾き角度は適宜設定すればよい。例えば、壁部3b,3bのテーパ状内面の傾きを徐々に大きくすると、図5に示すように、壁部3b,3bに対するころ4の端面の当接位置を、ころ4の端面の周縁において外輪2寄りに近づけることができ、傾き許容角度θ1を一層大きくできるようになる。但し、この場合、壁部3b,3bの断面積が徐々に小さくなるので、強度面で不利になるが、保持器3全体の幅寸法が制約されないような状況では、上述したようにテーパ状内面の傾斜角を大きくしても壁部3bの幅寸法を大きく確保することができるから、問題ない。
【0039】
(2) 上記実施形態1では、外輪2にカム面6を設けた例を挙げているが、図6ないし図9に示す実施形態2のように、内輪1の外周面にカム面6を設けるようにしてもよい。この実施形態2では、ころ4に作用する回転遠心力を外輪1の円筒形内周面で受けることができるから、ころ4に作用する回転遠心力がころ4を周方向に動かす力として作用しなくなり、ころ4の挙動が安定する。なお、この実施形態2の場合、内輪1のカム面6に対して保持器3のポケット3aの位置を合わせるために、保持器3は内輪1に固定するのが好ましい。そして、保持器3の壁部3b,3bのテーパ状内面の傾斜についても、壁部3b,3bの幅寸法を内径側から外径側に漸次幅狭とするような形態に設定する必要がある。このような実施形態2でも、上記実施形態1と同様の作用、効果が得られる。
【0040】
(3) 上記実施形態1,2において、壁部3b,3bの厚み寸法(径方向寸法)を例えばPCDの内径寸法よりも小さく設定してもよい。例えば、上記実施形態2の変形として、図10に示す実施形態3のように、壁部3b,3bの外径寸法を、PCDの内径寸法よりも小さく設定し、壁部3b,3bの内面において厚み方向のほぼ中央から外径端縁までの領域をテーパ状とすることができる。このような実施形態3でも、上記実施形態2と同様の作用、効果が得られる。特に、図示しないが、壁部3b,3bの内面全体をテーパ状とすれば、ころ4の端面において内輪1寄りの1点が壁部3b,3bのテーパ状内面に対して当接する関係となるので、ころ4の傾き許容角度を上記実施形態2の場合よりもさらに大きく設定できると言える。なお、この実施形態3の技術思想は、上記実施形態1にも適用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の請求項1ないし4の一方向クラッチ用の保持器は、ころの傾き許容角度を従来例に比べて大きくできるので、ころが頻繁に傾くような状況になっても、ころが僅かに傾いただけでは、言い換えればころが大きく傾かない限り、ころが壁部に当接せずに済むようになる。そのため、保持器のポケットの軸方向両側の壁部とポケットの周方向両側の柱部との境に対して引張応力が頻繁に作用することを防止できるようになり、保持器の破損寿命を延ばせる結果となる。
【0042】
しかも、壁部の幅寸法(軸方向寸法)は、内径側(または外径側)において大きく外径側(または内径側)において小さくなっているため、当該壁部において幅広側でのころとの軸方向隙間を従来例と同一に設定した場合だと、前記壁部の断面積が、従来例において軸方向隙間を小さくする場合に比べると小さくなるものの、従来例において軸方向隙間を大きくする場合に比べれば大きくできるので、結果的に保持器の著しい強度低下が抑制されることになる。
【0043】
本発明の請求項5および6の一方向クラッチは、上述した耐久性に優れた保持器を用いるので、耐久性ならびに信頼性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1にかかる一方向クラッチの上半分を断面にした側面図
【図2】図1の(2)−(2)線断面の矢視図
【図3】実施形態1の保持器のポケット部分の平面展開図
【図4】図2においてころを傾けた状態を示す説明図
【図5】実施形態1において壁部のテーパ角度を大きくした場合のころ傾き状態を示す説明図
【図6】本発明の実施形態2にかかる一方向クラッチで、図1に対応する図
【図7】実施形態2で、図2に対応する図
【図8】実施形態2で、図3に対応する図
【図9】実施形態2で、図4に対応する図
【図10】本発明の実施形態3にかかる一方向クラッチで、図2に対応する図
【図11】従来例にかかる一方向クラッチの上半分を断面にした面図
【図12】図11の(12)−(12)線断面の矢視図
【図13】従来例の保持器のポケット部分の平面展開図
【図14】図12においてころを傾けた状態を示す説明図
【符号の説明】
A 一方向クラッチ
1 内輪
2 外輪
3 保持器
3a 保持器のポケット
3b 保持器の壁部
3c 保持器の柱部
4 ころ
5 コイルバネ
6 カム面

Claims (6)

  1. 内外2つの環体の径方向対向空間に介装されるとともに一方環体の周面に嵌合固定され、かつ円周数カ所に径方向内外に貫通するころ収納用のポケットを有し、該ポケット内に前記ころを周方向一方に弾発付勢された状態で転動可能に保持する一方向クラッチ用の保持器であって、前記ポケットの軸方向両端の壁部の内面が、各壁部の幅寸法(軸方向寸法)を一方環体に対する嵌合部位側から他方環体側へ向けて漸次幅狭とするようなテーパ状に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ用の保持器。
  2. 内外2つの環体の径方向対向空間に介装されるとともに内側環体の外周面に嵌合固定され、かつ円周数カ所に径方向内外に貫通するころ収納用のポケットを有し、該ポケット内に前記ころを、周方向一方に弾発付勢された状態で転動可能に保持する一方向クラッチ用の保持器であって、前記ポケットの軸方向両端の壁部の内面が、各壁部の幅寸法(軸方向寸法)を外径側へ向けて漸次幅狭とするようなテーパ状に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ用の保持器。
  3. 請求項1または2に記載の一方向クラッチ用の保持器において、前記ポケットの軸方向両側の壁部の内面において径方向全領域がテーパ状に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ用の保持器。
  4. 請求項2に記載の一方向クラッチ用の保持器において、前記ポケットの軸方向両側の壁部の外径寸法が、各ポケットに収納されるころそれぞれの中心を結ぶ円の径寸法よりも小さく設定され、かつ、この壁部の内面において径方向途中から外径端縁までの領域がテーパ状に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ用の保持器。
  5. 同心状に配設される内外2つの環体を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態とに切り換える一方向クラッチであって、前記2つの環体の径方向対向空間に介装されかつくさび部材としてのころを周方向転動可能に保持する保持器として、請求項1ないし4のいずれかに記載の保持器が用いられている、ことを特徴とする一方向クラッチ。
  6. 同心状に配設される内外2つの環体と、内外いずれか一方の環体の周面の円周数カ所に設けられて他方の環体の対向周面との間でくさび状空間を形成するカム面と、前記各くさび状空間に1つずつ配置されてロック位置とフリー位置との間で転動変位して状態を切り換えるくさび部材としてのころと、前記各くさび状空間において前記ころと周方向隣り合わせに収納されかつころをくさび状空間の狭い側へ弾発付勢する弾発付勢手段と、前記2つの環体の径方向対向空間に介装されかつ前記カム面に対応する円周数カ所に前記ころおよび弾発付勢手段が収納されるポケットを有する保持器とを備え、前記保持器として、請求項1ないし4のいずれかに記載の保持器が用いられている、ことを特徴とする一方向クラッチ。
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