JPH08159150A - スラストころ軸受 - Google Patents

スラストころ軸受

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JPH08159150A
JPH08159150A JP6305054A JP30505494A JPH08159150A JP H08159150 A JPH08159150 A JP H08159150A JP 6305054 A JP6305054 A JP 6305054A JP 30505494 A JP30505494 A JP 30505494A JP H08159150 A JPH08159150 A JP H08159150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
race
roller bearing
raceway
raceway surface
thrust roller
Prior art date
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Pending
Application number
JP6305054A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Ikezawa
且弘 池沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
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Publication of JPH08159150A publication Critical patent/JPH08159150A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/30Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for axial load mainly

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レース4aの裏面を十分にバックアップでき
ない場合でも、このレース4aの軌道面10ところ2の
転動面12との当接部に過大な面圧が加わる事を防止す
る。そして、スラストころ軸受1aの耐久性向上を図
る。 【構成】 裏面の内径側半部のみバックアップされるレ
ース4aを、軌道面10が円錐凹面となる方向にテーパ
させる。反対に、外径側半部のみバックアップされる場
合には、円錐凸面となる方向にテーパさせる。スラスト
荷重に応じてレース4aが弾性変形し、軌道面10とこ
ろ2の転動面12との当接部に加わる面圧が過大に上昇
する事を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るスラストころ軸受
(ニードル軸受を含む。)は、自動車のトランスミッシ
ョンやカークーラ用コンプレッサの回転部分に装着して
スラスト荷重を支承するのに利用する。
【0002】
【従来の技術】トランスミッションやカークーラ用コン
プレッサの回転部分にはスラストころ軸受を装着して、
回転軸等に加わるスラスト荷重を支承する様にしてい
る。図10は、この様な回転部分に使用されるスラスト
ころ軸受の1例を示している。このスラストころ軸受1
は、放射方向に配列された複数のころ2と、このころ2
を保持する保持器3と、上記複数のころ2を上下(上下
は図面による。使用状態での上下位置を表すものではな
い。本明細書全体で同じ。)両側から挟持する1対のレ
ース4a、4bとから成る。上記保持器3は、それぞれ
が断面コ字形で全体を円輪状に造られた金属板を最中状
に組み合わせて成り、上記ころ2と同数のポケット5を
有する。
【0003】又、上記各レース4a、4bは、それぞれ
が十分な硬度を有する金属板により円輪状に造られてい
る。そして、これら各レース4a、4bの互いに対向す
る面の中央部で、上記複数のころ2の転動面12を当接
させる部分を、それぞれ軌道面10、11としている。
更に、一般的に内輪と呼ばれる一方(図10の下方)の
レース4aの内周縁、並びに一般的に外輪と呼ばれる他
方(図10の上方)のレース4b外周縁にはそれぞれ、
一般的にフランジと呼ばれる、短円筒状の折り立て壁6
a、6bを形成している。
【0004】上述の様に構成されるスラストころ軸受1
は、例えば図10に示す様に、互いに同心に配置された
第一部材7の端面と第二部材8の端面との間に挟持し、
これら両部材7、8同士の相対回転を許容する。尚、上
記内輪と呼ばれるレース4aの内周縁に形成した折り立
て壁6aは上記第一部材7の開口端部に内嵌し、上記外
輪と呼ばれるレース4bの外周縁に形成した折り立て壁
6bは、上記第二部材8の端面外周縁部に形成した保持
筒部9に内嵌している。この状態で上記スラストころ軸
受1は、上記第一、第二両部材7、8同士の間に加わる
スラスト荷重を支承しつつ、これら両部材7、8同士の
相対回転を許容する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成される
従来のスラストころ軸受1は、図10に示す様な状態で
使用されれば特に問題を生じる事はない。この図10に
示した構造の場合には、上記スラストころ軸受1を軸方
向両側から挟持する第一、第二両部材7、8の直径方向
(図10の左右方向)に亙る幅寸法が大きく、各レース
4a、4bの裏面(軌道面10、11と反対側の面)
が、ほぼ全幅に亙り支持されて(バックアップされて)
いる。特に、上記各レース4a、4bの軌道面10、1
1部分は完全にバックアップされている。この為、上記
各ころ2の転動面12と各レース4a、4bの軌道面1
0、11とは、各ころ2の全長に亙って均等に当接し、
当接部の一部のみに過大な荷重が加わる事がない。従っ
て、スラストころ軸受1の耐久性を十分に確保できる。
【0006】これに対して、設置スペース等との関係
で、図11に示す様に内輪と呼ばれるレース4aの裏面
を当接させる第一部材7aの幅寸法が小さかったり、或
は図12に示す様に外輪と呼ばれるレース4bの裏面を
当接させる第二部材8aの幅寸法が小さかったりする場
合がある。この様な場合には、当該小さな幅寸法を有す
る第一部材7a又は第二部材8aにその裏面を当接させ
たレース4a又は4bの軌道面10又は11のバックア
ップが不完全になる。この場合には、当該レース4a
(又は4b)に設けた軌道面10(又は11)の一部で
バックアップされていない部分での、転動面12と軌道
面10(又は11)との当接圧が極端に小さくなる。そ
して実際上は、上記軌道面10(又は11)のうちでバ
ックアップされている部分と、上記転動面12のうちで
この部分に当接する部分との当接部のみで、第一部材7
aと第二部材8aとの間に作用するスラスト荷重を支承
する。
【0007】この様に狭い面積でスラスト荷重を支承す
る結果、上記転動面12及び軌道面10(又は11)の
疲れ寿命が短くなり、スラストころ軸受1の耐久性が損
なわれる。レース4a(又は4b)の板厚を大きくすれ
ば、上記当接圧の不均一をなくし、耐久性の向上を図れ
るが、レース4a(又は4b)の重量及び製作費が嵩む
為、好ましくない。本発明はこの様な事情に鑑みて発明
したものであって、レースの裏面のバックアップが不完
全な場合でも、当該レースの軌道面10(又は11)と
ころ2の転動面12との当接部の一部に過大な面圧が作
用する事を防止し、スラストころ軸受の耐久性向上を図
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスラストころ軸
受は、放射方向に配列された複数のころと、この複数の
ころの転動面を当接させる軌道面をその片面に有するレ
ースとを備える。そして、少なくとも1枚のレースの他
面で上記軌道面に整合する部分が、この部分の内径側若
しくは外径側に偏った一部分のみで支承される。
【0009】この様な本発明のスラストころ軸受は、上
記少なくとも1枚のレースは円錐面状にテーパしてい
る。そして、このレースがテーパする方向は、このレー
スの他面で上記軌道面に整合する部分の内径側に偏った
部分のみが支承される場合には上記軌道面が円錐凹面と
なる方向とし、レースの他面で上記軌道面に整合する部
分の外径側に偏った部分のみが支承される場合には上記
軌道面が円錐凸面となる方向としている。
【0010】
【作用】上述の様に構成される本発明のスラストころ軸
受は、次の様に作用して、局部的に過大な荷重が加わる
事を防止する。先ず、スラスト荷重が小さい場合にはテ
ーパしたレースの弾性変形量は少なく、当該レースの軌
道面ところの転動面とはそれぞれの一部のみで当接す
る。但し、この場合にはスラスト荷重自体が小さいの
で、当接面に作用する面圧は小さく、従って上記軌道面
及び転動面の疲れ寿命に悪影響を及ぼす事は殆どない。
【0011】これに対して、スラスト荷重が大きい場合
にはテーパしたレースの弾性変形量が多くなる。即ちこ
のレースが、その片面に設けた軌道面ところの転動面と
が平行になる方向に弾性変形する。この結果、これら転
動面と軌道面とが、ほぼそれぞれの全幅に亙って当接す
る。この結果、スラスト荷重が大きいにも拘らず、当接
面に作用する面圧は小さくなり、上記軌道面及び転動面
の疲れ寿命の悪化を防止する。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。尚、本発
明のスラストころ軸受の特徴は、第一部材7、7aと第
二部材8、8aとの一方又は双方によるレース4a、4
bのバックアップが不十分な場合にも、レース4a、4
bの軌道面10、11ところ2の転動面12とに過大な
面圧が作用する事を防止する為の構造にある。その他の
部分の構造及び作用は、前記図10に示した従来のスラ
ストころ軸受1と同様であるから、同等部分には同一符
号を付して重複する説明を省略若しくは簡略化し、以
下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0013】先ず、図1は本発明の第一実施例を示して
いる。本実施例の場合には、内輪と呼ばれるレース4a
の裏面を支持する為の第一部材7aの幅寸法が小さく、
この第一部材7aが上記レース4aを、内径側半部のみ
で支承する。一方、外輪と呼ばれるレース4bの裏面を
支持する為の第二部材8の幅寸法は十分に大きく、この
レース4bは内径側から外径側まで、まんべんなく支持
されている。
【0014】この様な第一、第二両部材7a、8の間に
軸方向(各図の上下方向)に亙って挟持された状態で使
用される、本発明のスラストころ軸受1aを構成し、上
記幅が狭い第一部材7aに支持されるレース4aは、こ
ろ2の転動面12が当接する軌道面10が円錐凹面とな
る方向にテーパ(コンケーブテーパ)している。第二部
材8に支持されるレース4bの軌道面11はテーパせ
ず、平面状としている。尚、(図1だけでなく)各図で
テーパした軌道面10(11)の傾斜角度θは、実際の
場合に比べて誇張して描いている。実際の場合にこの傾
斜角度θは、上記第一、第二両部材7a、8の間に加わ
るスラスト荷重の大きさ、テーパしたレース4aの材質
や厚さ寸法により定まる剛性に応じて、例えば0.00
1ラジアン<θ<0.03ラジアンの範囲で設計的に定
める。
【0015】上述の様に構成される本発明のスラストこ
ろ軸受は、次の様に作用して、局部的に過大な荷重が加
わる事を防止する。先ず、第一、第二両部材7a、8の
間に作用するスラスト荷重が小さい場合には、テーパし
たレース4aの弾性変形量は少なく、このレース4aの
軌道面10は、円錐凹面状にテーパしたままの状態にな
る。従って、上記レース4aの軌道面10ところ2の転
動面12とは、それぞれの外径側(図1の右側)部分の
みで当接する。但し、この場合には上記第一、第二両部
材7a、8間に加わるスラスト荷重自体が小さいので、
上記軌道面10と転動面12との当接面に作用する面圧
は小さい。従って上記軌道面10及び転動面12の疲れ
寿命に悪影響を及ぼす事は殆どない。
【0016】これに対して、上記第一、第二両部材7
a、8間に加わるスラスト荷重が大きい場合には、テー
パした上記レース4aの弾性変形量が多くなり、上記軌
道面10と転動面12とが平行に近づく。上記傾斜角度
θは、上記スラスト荷重が定格最大値に近付いた状態
で、上記軌道面10ところ2の転動面12とが平行にな
る様に、上記剛性に応じて規制している。従って、上記
スラスト荷重が最大値になると、上記転動面10と軌道
面12とが互いに平行になり、これら両面10、12同
士がほぼそれぞれの全幅に亙って当接する。この結果、
スラスト荷重が大きいにも拘らず、当接面に作用する面
圧は小さくなり、上記軌道面10及び転動面12の疲れ
寿命の悪化を防止する。
【0017】尚、図2は幅寸法が小さい第一部材7aに
よりその裏面の内径側半部のみを支持されたレース4a
の軌道面10がテーパしているが、傾斜方向が本発明と
は逆である場合を示している。この様な構造の場合に
は、第一、第二両部材7a、8同士の間に加わるスラス
ト荷重を、このスラスト荷重の大小に拘らず、上記軌道
面10ところ2の転動面12との内径側部分でのみ支承
する。この為、これら軌道面10及び転動面12の疲れ
寿命が低下し、十分な耐久性を得られない。
【0018】次に、図3は本発明の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合には、外輪と呼ばれるレース4b
の裏面を支持する為の第二部材8aの幅寸法が小さく、
この第二部材8aが上記レース4bを、外径側半部のみ
で支承する。一方、内輪と呼ばれるレース4aの裏面を
支持する為の第一部材7の幅寸法は十分に大きく、この
レース4aは内径側から外径側まで、まんべんなく支持
されている。
【0019】この様な第一、第二両部材7、8aの間
に、軸方向に亙り挟持された状態で使用される本発明の
スラストころ軸受1bを構成し、上記幅が狭い第二部材
8aに支持されるレース4bは、ころ2の転動面12が
当接する軌道面11が円錐凸面となる方向にテーパ(コ
ンベックステーパ)している。
【0020】この様に構成される本実施例のスラストこ
ろ軸受1bの場合も、内径側と外径側とが逆になる以外
は、上述した第一実施例とほぼ同様の作用により、軌道
面11と転動面12との当接部に過大な面圧が作用する
のを防止して、これら両面11、12の疲れ寿命を向上
させる。
【0021】次に、図4は本発明の第三実施例を示して
いる。本実施例の場合には、第一部材7aの形状の相違
に応じて、この第一部材7aに支持されるレース4a内
周縁の折り立て壁6aを、前述した第一実施例とは逆方
向としている。その他の部分の構成及び作用は、前述し
た第一実施例と同様である。
【0022】次に、図5は本発明の第四実施例を示して
いる。本実施例の場合には、内輪と呼ばれるレース4a
の裏面を支持する為の第一部材7aの幅寸法が小さく、
この第一部材7aが上記レース4aを、内径側半部のみ
で支承する。又、外輪と呼ばれるレース4bの裏面を支
持する為の第二部材8bの幅寸法も小さく、このレース
4bも内径側半部のみを支持されている。
【0023】この為に本実施例のスラストころ軸受1c
を構成するレース4a、4bは何れも、それぞれの軌道
面10、11を円錐凹面とする方向にテーパしている。
この様に構成される本実施例の場合には、第一、第二両
部材7a、8b間に加わるスラスト荷重の増大に応じ
て、上記両レース4a、4bが弾性変形する。そしてこ
の弾性変形に基づき、これら両レース4a、4bの軌道
面10、11ところ2の転動面12との当接面積を増大
させて、各当接部に局部的に過大な面圧が加わる事を防
止する。
【0024】更に、図6は本発明の第五実施例を示して
いる。本実施例の場合には、第一、第二両部材7b、8
aの幅寸法が小さく、これら両部材7b、8aがそれぞ
れレース4a、4bを、外径側半部のみで支承する。こ
の為に本実施例のスラストころ軸受1dを構成するレー
ス4a、4bは何れも、それぞれの軌道面10、11を
円錐凸面とする方向にテーパしている。この様に構成さ
れる本実施例の場合にも、第一、第二両部材7a、8a
間に加わるスラスト荷重の増大に応じて、上記両レース
4a、4bが弾性変形し、軌道面10、11と転動面1
2との当接部に局部的に過大な面圧が加わる事を防止す
る。
【0025】次に、本発明の効果を確認する為に行なっ
た実験に就いて説明する。実験は、各部の寸法が図7に
示す様に構成されたスラストころ軸受1、1aに450
kgfのスラスト荷重を加えつつ800r.P.m.で回転さ
せ、寿命に達するまでの時間を測定する事により行なっ
た。尚、図7に示した数値の単位はmmである。又、図7
の一点鎖線xは、ころ2の転動面の中心位置を示してい
る。更に、ころ2の材質は高炭素クロム軸受鋼であるS
UJ2(JIS G 4805)とし、レース4a、4bの材質は
炭素工具鋼であるSK5(JIS G 4401)とした。試料は
レース4aの軌道面11の傾斜角度を変えたものを4種
類、それぞれの種類に就いて10個ずつ、合計40個用
意し、これら40個のスラストころ軸受1、1aの転が
り疲れ寿命を測定した。その結果を図9に示す。
【0026】実験結果を示す図9で、実線は、図8
(B)に示す様にレース4aの軌道面10を円錐凸面状
に傾斜させ、且つ、その傾斜角度θを0.005ラジア
ンとしたものに就いての試験経過時間と累積破損確率と
の関係を示している。図9の縦軸の単位は%、横軸の単
位は時間である。上記実線は、軌道面10を円錐凸面
状に傾斜させたレース4aを組み込んだスラストころ軸
受1の場合には、試験時間が100時間に達した状態
で、凡そ70%の試料が寿命に達する事を表している。
又、図9の一点鎖線は、上記軌道面10を平坦面とし
たものに就いての試験経過時間と累積破損確率との関係
を示している。又、図9の破線は、図8(A)に示す
様にレース4aの軌道面10を円錐凹面状に傾斜させ、
且つ、その傾斜角度を0.013ラジアンとしたものに
就いての試験経過時間と累積破損確率との関係を示して
いる。更に、図9の二点鎖線は、図8(A)に示す様
にレース4aの軌道面10を円錐凹面状に傾斜させ、且
つ、その傾斜角度を0.021ラジアンとしたものに就
いての試験経過時間と累積破損確率との関係を示してい
る。
【0027】実験結果を示す図9の記載から、次の(1)
〜(2) を含め、本発明の有効性が分る。 (1) レース4aの内径側のみをバックアップする場合に
は、このレース4aの軌道面10を円錐凹面状にテーパ
させる事が、この軌道及びころ2の転動面12の転がり
疲れ寿命の向上に有効である。 (2) レース4aの内径側のみをバックアップする場合
に、平坦な軌道面10を円錐凹面に変える事により転が
り疲れ寿命が向上する程度に比べて、円錐凸面に変える
事による転がり疲れ寿命の低下が著しい。
【0028】尚、レース4aの軌道面10を平坦面とし
た場合にも、円錐凹面とした場合に比べれば劣るにして
も、或る程度の耐久性を確保できる。但し、始めから軌
道面10を平坦面とすると、製作誤差等により、この軌
道面10が僅かに円錐凸面となる可能性がある。上述の
様に、軌道面10が僅かでも円錐凸面になると、スラス
トころ軸受の転がり疲れ寿命が著しく低下する。そこ
で、この様な誤差に基づく転がり疲れ寿命の悪化を防止
する為にも、上記軌道面10を円錐凹面とする事が必要
である。
【0029】
【発明の効果】本発明のスラストころ軸受は、以上に述
べた通り構成され作用する為、限られたスペースに設置
される等、条件の厳しいスラストころ軸受の疲れ寿命
を、レースの板厚を特に大きくする事なく、向上させる
事ができる。この結果、自動車のトランスミッションや
カークーラ用コンプレッサ等、このスラストころ軸受を
組み込んだ各種機器の信頼性、耐久性の向上を、製作費
や重量の増大を伴わずに図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す半部断面図。
【図2】好ましくない形状を示す半部断面図。
【図3】本発明の第二実施例を示す半部断面図。
【図4】同第三実施例を示す半部断面図。
【図5】同第四実施例を示す半部断面図。
【図6】同第五実施例を示す半部断面図。
【図7】耐久性評価試験に使用したスラストころ軸受と
第一、第二両部材とを示す半部断面図。
【図8】耐久性評価試験に使用したレースの形状の2例
を示す半部断面図。
【図9】耐久性評価試験の結果を示すワイブル線図。
【図10】従来から知られたスラストころ軸受の1例
を、十分なバックアップを得られる第一、第二両部材の
間に挟んだ状態で示す半部断面図。
【図11】同じく第一部材のバックアップが不十分であ
る状態を示す半部断面図。
【図12】同じく第二部材のバックアップが不十分であ
る状態を示す半部断面図。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d スラストころ軸受 2 ころ 3 保持器 4a、4b レース 5 ポケット 6a、6b 折り立て壁 7、7a、7b 第一部材 8、8a、8b 第二部材 9 保持筒部 10、11 軌道面 12 転動面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射方向に配列された複数のころと、こ
    の複数のころの転動面を当接させる軌道面をその片面に
    有するレースとを備え、少なくとも1枚のレースの他面
    で上記軌道面に整合する部分が、この部分の内径側若し
    くは外径側に偏った一部分のみで支承されるスラストこ
    ろ軸受であって、上記少なくとも1枚のレースは円錐面
    状にテーパしており、このレースがテーパする方向は、
    このレースの他面で上記軌道面に整合する部分の内径側
    に偏った部分のみが支承される場合には上記軌道面が円
    錐凹面となる方向とし、レースの他面で上記軌道面に整
    合する部分の外径側に偏った部分のみが支承される場合
    には上記軌道面が円錐凸面となる方向としたスラストこ
    ろ軸受。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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