JP3730456B2 - レバー嵌合式コネクタの導通検査治具 - Google Patents

レバー嵌合式コネクタの導通検査治具 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はレバー嵌合式コネクタの導通検査治具に関し、さらに詳しくはレバー組み付け機能を備えた導通検査治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レバー嵌合式コネクタの導通検査治具としては図8に示すようなものがある。この導通検査治具1は、被検査物であるレバー嵌合式コネクタの雌コネクタ本体2の両側面を保持する一対の挟持体3、4と、雌コネクタ本体2を嵌合する導通検査部5とを備えている。挟持体3の雌コネクタ本体2との対向面には、この対向面と垂直をなす方向に出没可能なスペーサ浮き検知部6が設けられている。また、挟持体3には、スペーサ浮き検知部6が雌コネクタ本体2のスペーサの浮きを検知して導通検査部5が一対の挟持体3、4側へ接近するのを阻止するロックアーム7が設けられている。また、導通検査部5には、雌コネクタ本体2を嵌合する凹部5Aが形成されている。この凹部5Aの底部には、雌コネクタ本体2に挿入される複数の検査用端子5Bが配設されている。
【0003】
ところで、レバー嵌合式コネクタは、図9に示すように、上記した導通検査治具で導通検査される雌コネクタ本体2と、雌コネクタ本体2を嵌合して雌コネクタ本体2内に装着された図示しない雌端子金具に挿入・接続される複数の雄端子金具8Aを備えた雄コネクタ8とを備える。雌コネクタ本体2には、操作用レバー9が回動自在に取り付けられる。すなわち、操作用レバー9の両側の壁部9A、9Aに開口された軸孔9B、9Bと、雌コネクタ本体2の両側面に突設された枢支軸2Aとが嵌合することにより、操作用レバー9が雌コネクタ本体2に枢支される。この操作用レバー9の先端部を雄コネクタ8に形成されたレバー挿入孔8B、8Bに挿入して回動させることにより、テコの原理で雌コネクタ本体2を雄コネクタ8内に嵌合することができる。また、雌コネクタ本体2の一方の側面には、図9に示すように、雌コネクタ本体2の側面にスペーサ10が装着されている。このスペーサ10は、雌コネクタ本体2の端子挿入孔2Bに挿入された雌端子金具を雌コネクタ本体2内に保持する構造に寄与するものであり、具体的には雌端子金具のランスが係止される図示しない係止部材を保持して雌端子金具の抜けを防止する機能を有する。
【0004】
挟持体3、4で挟持された雌コネクタ本体2のスペーサ10が浮いている状態(雌コネクタ本体2の側面からスペーサ10が突出している状態)では、雌コネクタ本体2と導通検査部5とが対応する位置にないため、この状態で導通検査部5を雌コネクタ本体2に近接させると、雌コネクタ本体2の適正な位置に検査用端子5Bを挿入することができず正常な検査が行えない。このため、上記した導通検査治具1では、挟持体3のスペーサ浮き検知部6が雌コネクタ本体2の側面からスペーサ10が浮いているか否かを検知し、すなわちスペーサ10が雌コネクタ本体2の側面から突出しているか否かを検知して、スペーサ10が側面から浮いている場合はロックアーム7により導通検査部5が、挟持体3、4で挟持された雌コネクタ本体2へ近付かないようロックする設定となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した導通検査治具1では、図10に示すように、雌コネクタ本体2に操作用レバー9を取り付けた後では、操作用レバー9がスペーサ10の上に位置するためスペーサ10の状態を検知することができず、雌コネクタ本体2の導通検査を行った後に、別途レバー取付用治具を用いて操作用レバー9を取り付ける作業が必要であった。このため、工程数や治具の数が増加して生産性を低下させるという問題点があった。また、このような導通検査治具1に、操作用レバー9を取り付けるための機能を付加しようとすると、位置固定されたスペーサ浮き検知部6が操作用レバー9の取り付けの邪魔となるため実現が困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、コネクタ本体へ操作用レバーを取り付けることが可能な、工程数を削減できる導通検査治具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、導通検査が施されるコネクタ本体を保持するコネクタ保持部と、前記コネクタ本体に接続される導通検査用端子が配された検査用ブロックとが相対的に近接移動及び離間移動が可能に設けられると共に、前記コネクタ本体内に収容される端子金具を保持し且つ前記コネクタ本体の側面から埋設された係止用スペーサの、前記コネクタ本体の前記側面からの浮き状態を検知するスペーサ浮き検知部を備えたレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記コネクタ保持部は、前記コネクタ本体を保持する保持フレームと、前記保持フレーム内で互いに対向するように配置され且つ間に前記コネクタ本体が配置される一対の当接部材とを備え、前記一対の当接部材の少なくとも一方の前記コネクタ本体と当接する面に前記スペーサ浮き検知部が配設され、前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体が前記保持フレームに保持された状態で、前記コネクタ本体の側面に沿って操作用レバーを移動させて装着する際に、前記操作用レバーの移動を許容するように、前記保持フレームに対して相対的に移動可能に設けられていることを特徴とする。
【0008】
このような構成の請求項1記載の発明では、コネクタ保持部でコネクタ本体を保持した状態で、一対の当接部材はコネクタ本体の両側面に当接する。少なくとも一方の当接部材に配設されたスペーサ浮き検知部は、コネクタ本体の側面に埋設された係止用スペーサがコネクタ本体の側面から浮いて(突出して)いるか否かを検知する。検査用ブロックの端面に配設された導通検査用端子は、検査用ブロックとコネクタ保持部とが相対的に近接することにより、コネクタ保持部に保持されたコネクタ本体内の端子金具と接続される。コネクタ保持部に保持されたコネクタ本体の側面に沿って操作用レバーを移動させると、これに伴って当接部材が操作用レバーの移動を許容するため、操作用レバーを当接部材に邪魔されることなく、コネクタ本体へ装着することが可能となる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体の側面に対して離間する方向に移動が許容されていることを特徴とする。
【0010】
したがって、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明の作用に加えて、当接部材がコネクタ本体の側面から離れる方向へ移動可能として、当接部材とコネクタ本体の側面との間に操作用レバーを挿入することが可能となる。
【0011】
さらに、請求項3記載の発明は、請求項2記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材は、互いに近接する方向へ常時付勢されていることを特徴とする。
【0012】
したがって、請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明の作用に加えて、当接部材が互いに近接方向へ常時付勢されているため、コネクタ本体をコネクタ保持部から取り外し、再度、コネクタ本体をコネクタ保持部へ保持したときに、コネクタ本体の側面に当接部材を自動的に当接させることが可能となり、コネクタ本体の装着操作や取り出し操作を容易にすることができる。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材のそれぞれの上部に、当該一対の当接部材間に前記コネクタ本体を案内するテーパ面が形成されていることを特徴とする。
【0014】
したがって、請求項4記載の発明では、請求項2及び請求項3に記載の発明の作用に加えて、当接部材の上部に形成したテーパ面でコネクタ本体を案内するため、コネクタ本体をコネクタ保持部材へ容易に装着することができる。加えて、操作用レバーをコネクタ本体の側面に沿って挿入する場合も、テーパ面が操作用レバーを案内する作用を有する。このため、操作用レバーの装着操作が容易になる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体の側面に沿う方向の移動が許容されていることを特徴とする。
【0016】
このような構成の請求項5記載の発明では、請求項1記載の発明の作用に加えて、一対の当接部材をコネクタ本体の側面に沿う方向へ移動させることができるため、操作用レバーで当接部材を押し出す動作を行うことで、操作用レバーをコネクタ本体へ装着することが可能となる。このため、操作用レバーの装着操作が容易になる。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材は、前記コネクタ保持部に対して昇降移動を行い、常時上方へ向けて付勢されていることを特徴とする。
【0018】
したがって、請求項6記載の発明では、請求項5記載の発明の作用に加えて、当接部材が常時上方へ付勢されているため、操作用レバーを装着する際に、一旦下降した当接部材が、操作用レバーが装着されたコネクタ本体をコネクタ保持部から取り除くことで、再度上昇して次のコネクタ本体の処理を円滑に行うことが可能になる。このため、導通検査治具を用いた操作用レバーの装着動作を容易にすることができる。
【0019】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記コネクタ保持部に、前記スペーサ浮き検知部に連動するロックアームが前記検査用ブロック側へ向けて突設され、前記スペーサ浮き検知部で前記スペーサの浮き状態が検知されたときに前記ロックアームが前記検査用ブロック側に係当して当該検査用ブロックと前記コネクタ保持部とが互いにロックされることを特徴とする。
【0020】
したがって、請求項7記載の発明では、請求項1〜請求項6に記載の発明の作用に加えて、コネクタ本体の側面に係止用スペーサが浮いている状態で、ロックアームがコネクタ保持と検査用ブロックとの近接を阻止するため、コネクタ保持部に保持されたコネクタ本体に検査用ブロックの導通検査用端子が誤って当接して、導通検査用端子が損傷するのを防止できる。
【0021】
また、請求項8記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、前記一対の当接部材は一体的に連結され、前記コネクタ保持部と前記検査用ブロックとが離間した状態で、前記一対の当接部材を前記保持フレームへロックするロック部材を備え、前記ロック部材は、前記コネクタ保持部と前記検査用ブロックとが近接した状態で前記当接部材を解放することを特徴とする。
【0022】
したがって、請求項8記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明の作用に加えて、当接部材をロックするロック部材が、コネクタ保持部と検査用ブロックとが近接することによってロック解除されて当接部材の移動を可能にする。このため、請求項8記載の発明では、コネクタ保持部と検査用ブロックとが近接してコネクタ本体の導通試験を行い、コネクタ本体に電気的不良がない場合に操作用レバーを装着すればよく、導通試験が可能な状態以前の状態、すなわちコネクタ保持部にコネクタ本体を保持した初期状態では操作用レバーが装着することができないようになっている。このため、電気的に良否の判別されていないコネクタ本体へ操作用レバーを装着してしまうという無駄が発生するのを防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレバー嵌合式コネクタの導通検査治具の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各実施形態においてレバー嵌合式コネクタの雌コネクタ本体及び操作用レバーは、従来のものと同一の構成であるため、上記した雌コネクタ本体及び操作用レバーと同一の符号を付してその説明を省略する。
【0024】
(実施形態1)
図1は本発明のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具の実施形態1を示す斜視図である。同図に示すように、導通検査治具20は、基体21にコネクタ保持部22と検査用ブロック23とが設けられてなる。
【0025】
基体21は、対向する一対の側板24、24と、これら側板24、24の前端縁同士を連結する前板25と、側板24、24の下縁同士を連結する底板26とが一体的に形成されている。一方の側板24には、回動自在の回転軸27が貫通して設けられている。この回転軸27における側板24より外側に位置する端部には、操作用ロッド28が軸方向と直角をなすように固設されている。また、回転軸27における側板24より内側に位置する端部には、偏心カム29が固設されており、操作用ロッド28を回動させることにより、偏心カム29が回動して検査用ブロック23を前後に移動させるようになっている。
【0026】
コネクタ保持部22は、側板24、24の後端部同士で挟持された状態で側板24、24に固定された略四角筒形状の保持フレーム30と、この保持フレーム30内に互いに対向するように配置された一対の当接ブロック31、32とを備えている。
【0027】
保持フレーム30は、前後の側壁の幅方向の中央に上下方向にスリット30A、30Aが形成されている。このスリット30Aの幅寸法は、雌コネクタ本体2の両側面間の寸法と略同様であり、雌コネクタ本体2をスリット30A、30Aに挿入できるように設定されている。また、スリット30Aの上下方向の長さ寸法は、雌コネクタ本体2の長さ寸法と同程度の長さ寸法である。さらに、スリット30A、30Aの下縁同士は、コネクタ載置板30Bで連結されている。このコネクタ載置板30Bの上には、スリット30A、30Aに挿入された雌コネクタ本体2が載置される。また、保持フレーム30の前面と基体21の前板25との間には、一対の平行なガイドロッド33、33と1本のガイドロッド33Aが架設されている。なお、これらガイドロッド33、33、33Aは、上記した検査用ブロック23を貫通している。なお、検査用ブロック23は、ガイドロッド33、33Aに対してスライドするようになっている。
【0028】
当接ブロック31、32は、保持フレーム30内に収納され且つ幅方向の両側に位置するように配置されている。また、それぞれの当接ブロック31、32は、幅方向に移動可能となるようにスプリング34、34で対向内側方向へ向けて付勢されている。なお、当接ブロック31、32の対向面同士は、通常、雌コネクタ本体2の幅寸法となるように設定されている。一方の当接ブロック32の対向面には、スペーサ浮き検知部35が設けられている。また、当接ブロック31、32の上部には、雌コネクタ本体2を案内するためのテーパ面31A、32Aが形成されている。そして、当接ブロック31、32の対向面には、雌コネクタ本体2の枢支軸2Aが案内される溝部31B、32B(図1では31Bのみを示す)が上下方向に形成されている。
【0029】
また、当接ブロック32には、スペーサ浮き検知部35の検知結果に応じて幅方向に変位するロックアーム36が連結されている。ロックアーム36は、検査用ブロック23側に向けて突出するように設けられている。なお、ロックアーム36は、図1に示すように、保持フレーム30側に対して、支持軸36A、36Aを枢支軸として支持され、スペーサ浮き検知部35が幅方向外側へ押された場合に、ロックアーム36の先端が段部38と係当可能となる位置に移動して検査用ブロック23がコネクタ保持部22側へ移動するのを阻止する。一方、スペーサ浮き検知部35が幅方向外側へ押されない場合には、ロックアーム36の先端が段部38と係当しないように幅方向外側に位置するように設定されている。
【0030】
検査用ブロック23は、コネクタ保持部22の前面に平行をなす検査用端面23Aを有している。この検査用端面23Aには、コネクタ保持部22に保持された雌コネクタ本体2の端子配列に対応する位置に導通検査用端子37が突設されている。また、検査用ブロック23の側部には、コネクタ保持部22から突設されたロックアーム36が係当し得る段部38が形成されている。さらに、検査用ブロック23とコネクタ保持部22との間のガイドロッド33、33、33Aには、スプリング39がそれぞれ嵌合するように設けられている。通常、スプリング39は、検査用ブロック23をコネクタ保持部22から所定距離だけ離間させるように作用している。また、側板24に軸装された回転軸27に設けられた偏心カム29は、図1の状態にある操作用ロッド28を反時計回り方向へ回動させることにより、検査用ブロック23をコネクタ保持部22に向けて移動させる作用を有している。
【0031】
以上、実施形態1の導通検査治具20の構成について説明したが、次に作用・動作について説明する。まず、図1に示すように、コネクタ保持部22に雌コネクタ本体2を装着する。雌コネクタ本体2の端子結合面側を検査用ブロック23側へ向けて、当接ブロック31、32間に挿入する。このとき、雌コネクタ本体2は、当接ブロック31、32の上部に形成されたテーパ面31A、32Aを滑って挿入され、最終的にコネクタ載置板30Bに雌コネクタ本体2の端面が当接する。
【0032】
この状態で、当接ブロック32に設けられたスペーサ浮き検知部35により、雌コネクタ本体2の側面に埋設されたスペーサ10の浮き状態が検知される。この検知の結果、図3に示すように、スペーサ10が浮き状態にある場合はロックアーム36の端部が検査用ブロック23の段部38に係当し得る位置に移動する。したがって、操作用ロッド28を回動して検査用ブロック23をコネクタ保持部22側へ移動させても、ロックアーム36の先端が段部38に当接して検査用ブロック23の移動が阻止される。この結果、検査用ブロック23の検査用端面23Aに突設された導通検査用端子37は雌コネクタ本体2の接続面に挿入されることはなく、適正な状態にない雌コネクタ本体2の接続端面に導通検査用端子37が当接して導通検査用端子37が損傷されることが防止できる。このように、スペーサ10の浮き状態が検知された場合は、雌コネクタ本体2をコネクタ保持部22から取り出して、スペーサ10を適正に挿入し直せばよい。
【0033】
また、図2に示すように、雌コネクタ本体2の側面にスペーサ10が面一となるように適正に埋設されている場合は、スペーサ浮き検知部35の検知結果に応じて、ロックアーム36の先端が幅方向外側へ移動して、検査用ブロック23の段部38と係当しない位置にある。このため、操作用ロッド28を駆動して検査用ブロック23をコネクタ保持部22側向けて移動させることができる。そして、検査用ブロック23の検査用端面23Aに突設された導通検査用端子37は、雌コネクタ本体2のそれぞれの雌端子金具内に挿入することができる。この状態で、導通試験を行って、雌コネクタ本体2側に電気的不具合がないかどうかを判定することができる。
【0034】
そして、雌コネクタ本体2に電気的不具合がない場合には、図1に示すように、操作用レバー9を当接ブロック31、32の上方から下方に向けて挿入する。このとき、当接ブロック31、32の上部には、テーパ面31A、32Aが形成されているため、操作用レバー9の壁部9A、9Aの先端は当接ブロックと雌コネクタ本体2の側面との間に案内される。このとき、壁部9Aの挿入に伴い当接ブロック31、32は、幅方向外側へスプリング34、34の反発力に抗して後退する。さらに、操作用レバー9を下降させると、図4に示すように、壁部9Aの端部が枢支軸2Aを乗り越えて壁部9Aに開口された軸孔9Bに枢支軸2Aが入り込んで操作用レバー9の装着が完了する。
【0035】
本実施形態1では、雌コネクタ本体2をコネクタ保持部22へ保持した状態で操作用レバー9を容易に装着することができる。このため、導通検査のための治具の他に、操作用レバー9を装着するための治具が必要なく、工程数や治具の数を削減することができる。このため、本実施形態によれば、レバー嵌合式コネクタの生産性を高めることができる。
【0036】
(実施形態2)
図5は本発明に係る導通検査治具の実施形態2を示す斜視図である。本実施形態2の導通検査治具は、当接ブロック31、32が下部で一体に設けられ、当接ブロック31、32が保持フレーム30に対して昇降可能に設けられたものである。なお、本実施形態の導通検査治具20の他の構成は、上記した実施形態1と略同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0037】
本実施形態2の導通検査治具20は、コネクタ保持部22の保持フレーム30に収納されている当接ブロック31、32の下部が、コネクタ載置板30Bの下で、連結ブロック40を介して一体的に形成されている。すなわち、当接ブロック31、32が、下方から上方へコネクタ載置板30Bを跨ぐように配置されている。このため、連結ブロック40がコネクタ載置板30Bに当接した位置が当接ブロック31、32の上限位置となる。また、連結ブロック40の下部には、連結ブロック40と共に昇降する昇降ロッド41が上下方向に向けて形成されている。また、昇降ロッド41には、下端部が図示しない基台側に固定されたスプリング42が嵌合されており、連結ブロック40と一体の当接ブロック31、32が保持フレーム30の所定位置(上限位置)に位置するように付勢されている。
【0038】
また、本実施形態2においては、雌コネクタ本体2のそれぞれのスペーサ10に対応するように、当接ブロック32に3つのスペーサ浮き検知部35が上下方向に間欠的に配設されている。また、これら3のスペーサ浮き検知部35のそれぞれに連動するロックアーム36が設けられている。
【0039】
さらに、当接ブロック32の前面の中間部には、図6に示すように、保持フレーム30の前面側に枢支されたロック片43に係当する係当段部32Cが形成されている。なお、ロック片43は、検査用ブロック23の検査用端面23Aと当接することにより、前記係当段部32Cから外れて当接ブロック32の下降動作を可能にしている。すなわち、ロック片43は、保持フレーム30の前端面(雌コネクタ本体2の接続端面)と検査用ブロック23の検査用端面23Aとが当接した状態で前端面より後方に位置して、当接ブロック32の下降を許容する。このため、ロック片43と当接ブロック32の係当段部32Cとの係当が外れた状態、すなわち、検査用ブロック23がコネクタ保持部22に近接して導通検査用端子37が雌コネクタ本体2に挿入された導通可能状態において図7に示すように操作用レバー9を装着することが可能となる。
【0040】
本実施形態2では、当接ブロック31、32の上部にテーパ面がなく、雌コネクタ本体2をコネクタ保持部22で保持した状態で、上方から操作用レバー9を雌コネクタ本体2を挟むように下降させると、操作用レバー9の壁部9Aの先端が当接ブロック31、32の上部に当接して、当接ブロック31、32を下方に押し出す。すなわち、当接ブロック31、32及びこれらと一体的に設けられた連結ブロック40は、スプリング42の反発力に抗して下降して、操作用レバー9の壁部9Aが雌コネクタ本体2の側面に沿って下降するのを許容する。このようにして、操作用レバー9は雌コネクタ本体2に装着することができる。なお、本実施形態2における他の作用・動作は、上記した実施形態1と略同様である。
【0041】
以上、実施形態1及び実施形態2について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。
【0042】
例えば、上記した実施形態1及び実施形態2においては、導通試験及び操作用レバー9を装着する対象が雌コネクタ本体2であるが、同様の操作用レバーが装着される雄コネクタであってもよい。また、スペーサ浮き検知部35の構成は、メカニカルな構成の他、光学的にスペーサ10の浮き状態を検知する手段など各種の浮きを検知する手段を適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、コネクタ保持部に保持されたコネクタ本体の側面に沿って操作用レバーを移動させて、操作用レバーを当接部材に邪魔されることなく、コネクタ本体へ円滑に装着することができる。このように、請求項1記載の発明によれば、導通検査治具で、コネクタ本体の導通試験と、係止用スペーサの浮き状態の検知と、操作用レバーの装着とを効率的に行うことができ、レバー嵌合式コネクタの生産性を向上させることができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、当接部材がコネクタ本体の側面から離れる方向へ移動可能として、当接部材とコネクタ本体の側面との間に操作用レバーを容易に挿入できる。このため、コネクタ本体に操作用レバーを装着する際に、特に熟練を要することを必要とせず、操作用レバーの装着作業を迅速に行えるという利点がある。
【0045】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、当接部材が互いに近接方向へ常時付勢されているため、コネクタ本体をコネクタ保持部から取り外し、再度、コネクタ本体をコネクタ保持部へ保持したときに、コネクタ本体の側面に当接部材を自動的に当接させることが可能となり、コネクタ本体の装着操作や取り出し操作を容易にする効果がある。
【0046】
請求項4記載の発明によれば、請求項2及び請求項3に記載の発明の効果に加えて、当接部材の上部に形成したテーパ面でコネクタ本体を案内するため、コネクタ本体をコネクタ保持部材へ容易に装着することができる。加えて、操作用レバーをコネクタ本体の側面に沿って挿入する場合も、テーパ面が操作用レバーを案内できるため、操作用レバーの装着操作も容易に行えるという効果がある。
【0047】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、操作用レバーで当接部材を押し出す動作を行うことで、操作用レバーをコネクタ本体へ装着でき、操作用レバーの装着作業を容易にする効果がある。
【0048】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明の効果に加えて、当接部材が常時上方へ付勢されているため、操作用レバーを装着する際に、一旦下降した当接部材が、操作用レバーが装着されたコネクタ本体をコネクタ保持部から取り除くことで、再度上昇して次のコネクタ本体の処理を円滑に行うことが可能になる。このため、導通検査治具を用いた操作用レバーの装着動作を容易にする効果がある。
【0049】
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜請求項6に記載の発明の効果に加えて、コネクタ本体の側面に係止用スペーサが浮いている状態で、ロックアームがコネクタ保持と検査用ブロックとの近接を阻止するため、コネクタ保持部に保持されたコネクタ本体に検査用ブロックの導通検査用端子が誤って当接して、導通検査用端子が損傷するのを防止する効果がある。
【0050】
請求項8記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明の効果に加えて、コネクタ保持部と検査用ブロックとが近接してコネクタ本体の導通試験を行い、コネクタ本体に電気的不良がない場合に操作用レバーを装着すればよく、導通試験が可能な状態以前の状態、すなわちコネクタ保持部にコネクタ本体を保持した初期状態では操作用レバーが装着することができないようになっている。このため、電気的に良否の判別されていないコネクタ本体へ操作用レバーを装着してしまうという無駄が発生するのを防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導通検査治具の実施形態1を示す斜視図である。
【図2】実施形態1の要部平面説明図である。
【図3】実施形態1の要部平面説明図である。
【図4】実施形態1のコネクタ保持部の断面説明図である。
【図5】本発明に係る導通検査治具の実施形態2を示す斜視図である。
【図6】実施形態2の要部側面説明図である。
【図7】実施形態2の要部側面説明図である。
【図8】従来の導通検査治具の斜視図である。
【図9】レバー嵌合式コネクタの分解斜視図である。
【図10】レバー嵌合コネクタの雌コネクタの要部断面説明図である。
【符号の説明】
2 雌コネクタ本体
9 操作用レバー
10 スペーサ(係止用スペーサ)
20 導通検査治具
22 コネクタ保持部
23 検査用ブロック
30 保持フレーム
30B コネクタ載置板
31、32 当接ブロック(当接部材)
34 スプリング
35 スペーサ浮き検知部
36 ロックアーム
37 導通検査用端子
38 段部(検査用ブロック側)
39 スプリング
43 ロック片(ロック部材)

Claims (8)

  1. 導通検査が施されるコネクタ本体を保持するコネクタ保持部と、前記コネクタ本体に接続される導通検査用端子が配された検査用ブロックとが相対的に近接移動及び離間移動が可能に設けられると共に、前記コネクタ本体内に収容される端子金具を保持し且つ前記コネクタ本体の側面から埋設された係止用スペーサの、前記コネクタ本体の前記側面からの浮き状態を検知するスペーサ浮き検知部を備えたレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記コネクタ保持部は、前記コネクタ本体を保持する保持フレームと、前記保持フレーム内で互いに対向するように配置され且つ間に前記コネクタ本体が配置される一対の当接部材とを備え、前記一対の当接部材の少なくとも一方の前記コネクタ本体と当接する面に前記スペーサ浮き検知部が配設され、
    前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体が前記保持フレームに保持された状態で、前記コネクタ本体の側面に沿って操作用レバーを移動させて装着する際に、前記操作用レバーの移動を許容するように、前記保持フレームに対して相対的に移動可能に設けられていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  2. 請求項1記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体の側面に対して離間する方向に移動が許容されていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  3. 請求項2記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材は、互いに近接する方向へ常時付勢されていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材のそれぞれの上部に、当該一対の当接部材間に前記コネクタ本体を案内するテーパ面が形成されていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  5. 請求項1記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材は、前記コネクタ本体の側面に沿う方向の移動が許容されていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  6. 請求項5記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材は、前記コネクタ保持部に対して昇降移動を行い、常時上方へ向けて付勢されていることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のレバー嵌合式のコネクタの導通検査治具であって、
    前記コネクタ保持部に、前記スペーサ浮き検知部に連動するロックアームが前記検査用ブロック側へ向けて突設され、前記スペーサ浮き検知部で前記スペーサの浮き状態が検知されたときに前記ロックアームが前記検査用ブロック側に係当して当該検査用ブロックと前記コネクタ保持部とが互いにロックされることを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
  8. 請求項5又は請求項6に記載のレバー嵌合式コネクタの導通検査治具であって、
    前記一対の当接部材は一体的に連結され、前記コネクタ保持部と前記検査用ブロックとが離間した状態で、前記一対の当接部材を前記保持フレームへロックするロック部材を備え、前記ロック部材は、前記コネクタ保持部と前記検査用ブロックとが近接した状態で前記当接部材を解放することを特徴とするレバー嵌合式コネクタの導通検査治具。
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