JP3730145B2 - 制御棒駆動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に改良型沸騰水型原子力発電所に使用される誘導電動機を用いた制御棒駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
改良型沸騰水型原子力発電所(ABWR)では、制御棒の駆動により炉出力を制御している。制御棒の駆動には制御棒駆動監視装置が用いられる。制御棒駆動監視装置は、制御棒駆動装置、インバータ、ブレーキ励磁装置、位置検出装置、制御棒操作監視盤などから構成される。
【0003】
制御棒駆動装置はステップモータ、ステップモータに連結されたボールスクリューネジ、ボールスクリューネジと噛み合うボールナット、及びボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結棒を備え、ステップモータの正転又は逆転により、制御棒が炉心に向かう挿入駆動、挿入方向とは逆方向に駆動する引抜駆動が可能となっている。また制御棒駆動装置は、制御棒の位置検出用にステップモータの回転角度に対応した電圧信号を出力する回転機である位置検出器、及びステップモータの回転軸に連結された電磁ブレーキを有する。
【0004】
制御棒の操作は、制御棒操作監視盤からの操作指令により、制御棒操作手順に従い行われる。ステップモータは、速度制御回路からのパルス信号により動作する。また、ステップモータの速度制御は、パルス電流の周波数を変えることにより行われる。
【0005】
制御棒停止時は、速度制御回路からステップモータの回転を低下させるため、周波数の低いパルス信号を出力して回転数を下げる。ステップモータが完全に停止した後に、ブレーキ励磁装置は電磁ブレーキの励磁を止め電磁ブレーキを動作させる。電磁ブレーキは制御棒駆動中及び停止制御時にも一切作動せず、ステップモータ停止後に制御棒の自重で制御棒が移動することを防止する。
【0006】
なお、ステップモータによる制御棒操作に関する技術としては、特開昭55-143604号公報および特開昭57-208880号公報に記載されているものがある。
【0007】
ステップモータによる制御棒操作は制御棒位置制御を精度良く行える。しかし、ステップモータを駆動するインバータなどを必要とし、設備が複雑かつ高価になるのを免れない。
【0008】
このことを解決するために、ステップモータの代わりに誘導電動機を用いて、誘導電動機をオンオフ制御して制御棒を駆動することが提案されている。このことは、例えば、特開平11-202075号公報に記載されている。誘導電動機で制御棒を駆動すると、インバータが不要になるので設備を簡単かつ安価なものにすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
制御棒の駆動源に誘導電動機を用いた場合にオンオフ制御するスイッチング素子として主にサイリスタやFET等の半導体スイッチング素子が使用される。しかし、半導体スイッチング素子などのスイッチング素子の故障やスイッチング素子の誤制御によって制御棒を誤って操作するという問題点を有する。制御棒は原子炉の出力を制御するものであり、その誤操作を確実に阻止することが要求される。
【0010】
本発明の目的は、誘導電動機を駆動源としオンオフ制御するスイッチング素子の故障や誤制御を原因とする制御棒誤操作を確実に防止することができる制御棒駆動制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは、制御棒目標位置と測定された制御棒測定位置の差に基づいて出力される駆動指令が無い状態で誘導電動機の電動機電流が検出されると誘導電動機を交流電源に接続する電源開閉器を開操作するようにしたことにある。
【0012】
本発明は駆動指令が無い状態で誘導電動機の電動機電流が検出されると誘導電動機を交流電源に接続する電源開閉器を開操作するようにしているので、スイッチング素子が誤動作しても制御棒の誤操作を確実に阻止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例を示す。
図1において、電動駆動型の複数の制御棒駆動装置18はそれぞれ誘導電動機7を備えている。各制御棒駆動装置18は誘導電動機7の回転軸に連結された電磁ブレーキ15と位置検出器8を有している。また、制御棒駆動装置18は、誘導電動機7の回転軸に連結された図示されていないボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結棒17を備えている。
【0014】
原子炉5内には、冷却水19に浸された状態で複数の燃料集合体16が設置されている。また、複数の制御棒6が燃料集合体16間に挿抜自在に設置される。各制御棒6は、それぞれ連結器(例えば歯車または電磁クラッチ)20によって別々の制御棒駆動装置18の連結棒17に接続されており、該当する制御棒駆動装置18の誘導電動機7の駆動により操作される。
【0015】
本発明の制御棒駆動制御装置は、制御棒駆動装置18の他に制御棒操作監視盤1、誘導電動機7及び電磁ブレーキ15の動作を制御するための制御棒駆動補助盤(電動機制御盤)3、制御棒操作監視盤1から制御棒操作指令101の内容(目標位置、動作モード、引抜・挿入)と現在の制御棒の状態を比較し、制御棒操作が必要な場合に制御棒駆動補助盤3に駆動指令102を出力する制御棒駆動指令装置としての制御棒位置伝送補助盤2を有する。制御棒位置伝送補助盤2及び制御棒駆動補助盤3は制御棒駆動装置18毎に設けられる。
【0016】
制御棒操作監視盤1は操作監視する入出力機器(図示せず)、複数の制御棒6の引抜・挿入手順、及び動作量を予め定められた制御棒動作手順を記憶する制御棒動作手順記憶部11、及び引抜・挿入指令を制御棒位置伝送補助盤2に出力する制御棒操作部10を有する。入出力機器には、操作対象の制御棒を選択する制御棒座標選択ボタン、制御棒動作モード、及び駆動方向を選択する引抜/挿入ボタンが有る。運転員はこれらの入出力機器より制御棒6の操作を行う。
【0017】
制御棒位置伝送補助盤2は、制御棒位置判定装置21と駆動目標位置判定装置22を有する。制御棒位置伝送補助盤2は制御棒操作監視盤1からの操作指令と位置検出器8からの制御棒位置信号をもとにして、制御棒位置が操作指令に含まれる駆動目標位置に到達していない場合は、駆動指令102を制御棒駆動補助盤3に出力する。
【0018】
制御棒駆動補助盤3は、誘導電動機7及び電磁ブレーキ15に供給する電力をオンオフ制御する半導体スイッチング素子(サイリスタ)31、制御棒挿入・引抜指令に応じて誘導電動機7の回転方向を設定する相回転切換え装置(制御棒動作切換え装置)32、誘導電動機7の電動機電流(一次電流)を検出する電流検出器34、制御棒引抜・挿入指令を受けて、半導体スイッチング素子31のオンオフ制御を行うと共に誘導電動機7の回転方向を設定する回転設定信号を制御棒動作切換え装置32に出力する電動機制御装置30を有する。半導体スイッチング素子31としては、トランジスタ及びサイリスタ等がある。
【0019】
半導体スイッチング素子(サイリスタ)31のアノード側は電源開閉器33を介して交流電源37に接続されている。半導体スイッチング素子(サイリスタ)31は電源開閉器33と誘導電動機7の間に設けられている。誘導電動機7は半導体スイッチング素子31と電源開閉器33を介して交流電源37からケーブル35により電力を供給される。また、電磁ブレーキ15はケーブル35より分岐したケーブル36により交流電源37から給電される。
【0020】
図2に電動機制御装置30の一例構成図を示す。
図2において、制御棒位置伝送補助盤2からの駆動指令102は駆動制御部(装置)30Aと駆動判定部(装置)30Cにそれぞれ入力される。駆動判定装置30Cには電流検出器34で検出した電動機電流が電流入力装置30Bを介して入力される。駆動制御装置30Aは入力した駆動指令102に基づき半導体スイッチング素子31をオンオフ制御すると共に制御棒動作方向切替え装置32を制御棒動作方向に従い切替える。
【0021】
駆動判定装置30Cは駆動指令102と電動機電流を入力して、駆動指令102が無い状態で電動機電流が検出されると開操作信号(遮断信号)103を出力し電源開閉器33を開操作する。また、電源開閉器33は駆動目標位置判定装置22の開操作信号104によっても開操作される。駆動目標位置判定装置22は駆動指令102を停止したにも拘らず位置検出器8で検出される位置信号105が変化(移動)しているときに開操作信号104を出力する。
【0022】
次に動作を説明する。
原子炉5の起動は全制御棒6が全挿入の状態から始まり、制御棒6の引抜き操作により原子炉5の出力が上昇する。制御棒6の全挿入位置は0ステップであり、全引抜き位置は200ステップである。制御棒6は全部で205本存在する。制御棒の駆動モードは、ステップモード、ノッチモード、連続モードの3種類がある。また、制御棒制御装置全体の演算処理周期(サンプリング周期)を200msとする。
【0023】
先ず、制御棒6をステップモードで現在位置の0ステップから目標位置の1ステップまで駆動することについて説明する。なお、1ステップの駆動時間は3秒以内と定義する。
【0024】
運転員は操作ガイドに従い操作対象の制御棒6を制御棒座標選択スイッチで選択し、制御棒動作モード(ステップモード)を選択する。次に選択した制御棒6を現在位置の0ステップから1ステップ駆動させるため引抜スイッチを押下する。制御棒操作監視盤1の制御棒操作部10は、選択された制御棒の現在位置を読込み、この現在位置に一定値(1ステップ)を加算し目標位置として制御棒伝送補助盤2に出力する。
【0025】
制御棒伝送補助盤2内の駆動目標位置判定手段22は、制御棒位置判定装置21から現在位置信号を入力し、制御棒6が目標位置に到達していない場合は駆動指令102を制御棒駆動補助盤3に出力する。駆動指令102は、電動機制御装置30の駆動制御部30Aと駆動判定部30Cにそれぞれ入力される。
【0026】
駆動制御部30Aは、入力した駆動指令102を半導体スイッチング素子31と制御棒動作方向切替え部32に出力する。半導体スイッチング素子31はオンオフ制御され、また、制御棒動作方向切替え装置32は引抜き方向に切替る。これにより誘導電動機7は交流電源37から給電され、制御棒6が1ステップだけ駆動される。
【0027】
このように制御棒6をステップモードで駆動開始から終了までの間に、駆動判定部30Cで実施される駆動判定処理を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0028】
先ず、ステップS1で駆動指令102の有無を判定する。駆動指令102には動作モードと引抜・挿入指令が含まれている。駆動指令102が無い場合には後述するステップS5に移行し、有りの場合はステップS5に移行する。
【0029】
ステップS2では時間経過のカウンターT0のインクリメントを行い、また、時間経過T0と比較するため各駆動モードに対する設定値T1をステップS3で設定する。駆動モードがステップモードでは制御棒6が1ステップ移動するのに3秒かかるとしているので、演算処理周期200msで演算すると3秒間で15回演算することになる。したがって、設定値T1はT1=15となる。
【0030】
ステップS4では時間経過のカウンター値T0と設定値T1を毎回の演算処理周期(サンプリング周期)毎に比較し、「時間経過のカウンター(T0)は設定値(T1=15)以内か否か」を判定する。カウンターT0が設定値(T1=15)を超えてないときには今周期の演算処理を終了して次周期の演算処理をステップS1から繰返し実行することになる。
【0031】
ステップS4で時間経過のカウンター(T0)が設定値(T1=15)を超えた場合は、通常、異常判定処理が行われる。異常判定処理は本発明と直接関係ないので説明を省略するが、機器の故障か制御装置の異常かなどが判定される。
【0032】
さて、制御棒6が正常に駆動されれば、時間経過のカウンター(T0)は設定値(T1=15)以内で駆動指令102が無い状態になる。ステップS1で「駆動指令102無し」と判定するとステップS5に移り電流検出器34で検出される電流値に基づいて誘導電動機7の電動機電流が流れているか判定する。
【0033】
駆動指令102が無くなると、半導体スイッチング素子31はオフされ、誘導電動機7への交流電流の供給が停止される。したがって、ステップS5では、「電流無し」と判定する。これに伴い駆動判定回路30Cは開操作信号(遮断信号)103を出力せず、電源開閉器33は閉のままで、制御棒6の1ステップ駆動は正常に終了したことになる。また、駆動指令が無い状態でステップS5で電流無しと判定するとステップS7においてカウンター(T0)を零クリアして処理を終了する。
【0034】
次に制御棒6を1ステップ駆動させ、駆動完了直前に制御棒駆動補助盤3に駆動指令102の出力を停止したにも拘らず、電動機制御装置30内の駆動制御部30Aの誤動作で半導体スイッチング素子31にオン信号が出力され、制御棒6が誤動作する場合について説明する。
【0035】
運転員は操作ガイドに従い操作対象の制御棒6を制御棒座標選択スイッチで選択し、制御棒動作モード(ステップモード)を選択する。次に選択した制御棒6を現在位置の0ステップから1ステップ駆動させるため引抜スイッチを押下する。制御棒操作監視盤1の制御棒操作回路10は、選択された制御棒6の現在位置を読込み、この現在位置に一定値(ステップ)を加算し目標位置として制御棒伝送補助盤2に出力する。
【0036】
制御棒伝送補助盤2の駆動目標位置判定手段22は、制御棒位置判定手段21から現在位置信号を入力し、制御棒6が目標位置に到達していない場合は駆動指令102を制御棒駆動補助盤3に出力する。駆動指令102は、電動機制御回路30の駆動制御部30Aと駆動判定部30Cにそれぞれ送られる。
【0037】
駆動制御部30Aは、入力した駆動指令102を半導体スイッチング素子31と制御棒動作方向切替え装置32に出力する。半導体スイッチング素子31はオンオフ制御され、制御棒動作方向切替え装置32は引抜き方向に切替る。これにより誘導電動機7は交流電源37から給電され、制御棒6が1ステップの駆動を開始する。
【0038】
制御棒6の1ステップ駆動終了直前、制御棒6が目標位置の1ステップまで到達すれば、制御棒伝送補助盤2の駆動目標位置判定装置22は、制御棒駆動補助盤3に駆動指令102の出力を止める。しかし、駆動制御部30Aの誤動作で、駆動指令102が出力されていないのに半導体スイッチング素子31がオンし、誘導電動機7に交流電源37から給電されれば、操作すべきではない制御棒6が駆動されることになる。
【0039】
このような制御棒6の誤動作を阻止する駆動判定部30Cの駆動判定処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
先ず、ステップS1では駆動指令有りか否かの判定を行う。制御棒伝送補助盤2の駆動目標位置判定装置22は、制御棒駆動補助盤3に駆動指令102の出力を止めているので、ステップS1で「駆動指令無し」と判定しステップS5に移行する。ステップS5では、電流検出器34から検出された電流値に基づいて電流有りか否かの判定を行う。
【0041】
電動機制御装置30の誤動作で、半導体スイッチング素子31にオン信号が出力されれば、半導体スイッチング素子31がオンし、ケーブル35に交流電流(電動機電流)が流れる。電流検出器34はケーブル35に流れた交流電流を検出し、電流入力部30Bを介し駆動判定部30Cに「電流あり」信号を出力する。
【0042】
駆動判定部30Cは、このような異常条件に基づき、駆動判定処理により異常判定を行い、電源開閉器33に遮断信号103を出力する。これにより電源開閉器33は遮断(開操作)され、誘導電動機7には交流電源が供給されず、誤った制御棒動作を防ぐことが可能となる。
【0043】
また、このような異常判定は電動機制御回路30の誤動作だけでなく、半導体スイッチング素子31の故障、例えば半導体スイッチング素子31の短絡が原因で半導体スイッチング素子31が導通し、誘導電動機7に誤った交流電源が供給される場合にも適用可能である。
【0044】
図4はノッチモードにおける制御棒6の駆動開始から終了までの間、駆動判定回路30Cで実施される駆動判定処理のフローチャートである。
【0045】
演算処理周期は200ms、1ノッチは4ステップ、1ノッチの駆動時間は12秒以内と定義する。
【0046】
駆動モードがノッチモードで1ノッチ進むのに12秒かかる。演算処理周期200msで演算すると12秒で60回演算することになるので、ステップS3で時間経過のカウンター(T0)と比較する設定値(T1)はT1=60となる。処理内容と動作の仕組みはステップモードと同様であるため省略する。
【0047】
図5は連続モードにおける制御棒6の駆動開始から終了までの間、駆動判定部30Cで実施される駆動判定処理のフローチャートである。なお、図5のフローチャートにおいて図3、4と同じ処理を行うステップには同一符号を付している。
【0048】
図5の連続モードの処理は他のモードと処理が異なるため詳細に説明する。
【0049】
連続モード駆動は、駆動指令102がオンしている時間は連続的に駆動し、停止時は駆動指令信号をオフした時点から駆動方向に対してプラス5ステップ目の位置で停止する点が他モードの動作とは異なる。
【0050】
先ず、制御棒6が正常に連続駆動した場合における駆動判定部30Cの処理内容を説明する。ステップS1で「駆動指令102の有無」の判定を行い、有りの場合はステップS5へ移る。ステップS5では電流検出器34で検出された電流値に基づいて駆動判定部30Cで「電流有りか否か」の判定を行い、有りの場合はステップS2で時間経過のカウンター(T0)のインクリメントを行う。この時点で制御棒6は連続駆動を実施している。
【0051】
運転員が連続駆動停止のために、駆動指令102をオフするとステップS1で「駆動判定なし」と判定しステップS10に移行する。ステップS10では「時間経過のカウンター(T0)が初期値:0から更新しているか否か」の判定を行う。初期値:0からは更新しているので、ステップS11において駆動指令102をオフした時点の周期に更に5ステップ進むのに十分な演算回数75回を加算した設定値(T1)をセットしステップS4に移行する。
【0052】
ステップS4ではカウンター値(T0)と設定値(T1)を比較し、「T0がT1を越えたか?」の判定処理を実行する。T0がT1を越えてない場合はステップS5へ移り、「電流有りか否か」の判定を行い、駆動指令オフ後に制御棒6が更に5ステップ駆動中であれば、「電流有り」と判定し連続駆動が正常に終了するまで、この一連の処理が実行される。
【0053】
正常に連続駆動が終了すれば、駆動指令102をオフした時点からの演算回数は75回以内に半導体スイッチング素子31はオフされ、ステップS5で「電流無し」と判定し、電源開閉器33は閉のままで制御棒6の連続駆動は正常に終了したことになる。
【0054】
次に、運転員が連続駆動時に停止のため駆動指令をオフし、その時点から制御棒6が5ステップ先に進んだにも拘らず、制御棒6が停止しなかった場合について説明する。
【0055】
運転員の操作により制御棒6が連続駆動中は正常動作で述べた一連処理を実行する。運転員が連続駆動停止のために、駆動指令102をオフするとステップS1で「駆動指令なし」と判定しステップS10に移行する。
【0056】
ステップS10では「時間経過のカウンター(T0)が初期値から更新しているか否か」の判定を行う。初期値からは更新しているので、ステップS11で駆動指令102をオフした時点の周期に更に5ステップ進むのに十分な演算回数75回を加算した設定値(T1)をセットしステップS4へ移る。ステップS4ではカウンター値(T0)と設定値(T1)を比較し、「T0がT1を越えたか?」判定を行う。ここで制御棒6が5ステップ先に進んだにもかかわらず、制御棒6が駆動し続けた場合は、カウンター値(T0)はインクリメントされ続け、やがて設定値(T1)を越える。設定値(T1)をカウンター値(T0)が越えた場合は、異常と判断しステップS6において電源開閉器33に遮断信号103を出力する。これより誤った制御棒動作を未然に防止することが可能となる。
【0057】
次に、図1に実施例では制御棒位置伝送補助盤2の駆動目標位置判定手段22が位置検出器8から検出される制御棒6の位置信号105に基づいて位置信号による電力遮断信号104を電源開閉器33に対して出力するようにしている。
【0058】
制御棒6が駆動完了直前に制御棒駆動補助盤3に駆動指令102の出力を停止したにも拘らず、電動機制御回路30の駆動制御部30Aの誤動作で半導体スイッチング素子31にオン信号が出力され、制御棒6が誤動作する場合、位置検出器8から検出される位置信号105は停止せず移動している状態になる。駆動目標位置判定手段22は、その状態を位置判定手段21から取込み、「制御棒の誤動作」と判定し電源開閉器33に制御棒位置信号による遮断信号104を出力する。
【0059】
このように位置検出器8から検出される位置信号105を用いて、制御棒の誤動作を検出し電源開閉器33を遮断することにより制御棒の誤動作をより一層確実に阻止することができる。
【0060】
以上のようにして制御棒の駆動制御を行うのであるが、駆動指令が無い状態で誘導電動機の電動機電流が検出されると誘導電動機を交流電源に接続する電源開閉器を開操作するようにしているので、スイッチング素子が誤動作しても制御棒の誤操作を確実に阻止することができる。
【0061】
また、上述の実施例は位置検出器から検出される位置信号を用いて制御棒の誤動作を検出し電源開閉器を遮断するようにしているので制御棒の誤動作をより一層確実に阻止することができる。
【0062】
さらに、上述の実施例は制御棒を目標位置に基づいて駆動又は停止動作を行うが、位置信号を検出する計器故障により制御棒が本来の目標位置に到達しても駆動を継続する可能性があり、各駆動モードによる設定時間により電源開閉器を遮断することで制御棒の誤動作を未然に防止することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明は駆動指令が無い状態で誘導電動機の電動機電流が検出されると誘導電動機を交流電源に接続する電源開閉器を開操作するようにしているので、スイッチング素子が誤動作しても制御棒の誤操作を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】 電動機制御装置の一例を示す構成図である。
【図3】 本発明の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 本発明の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・制御棒操作監視盤、2・・・制御棒位置伝送補助盤、3・・・制御棒駆動補助盤、5・・・原子炉、6・・・制御棒、7・・・誘導駆動機、8・・・位置検出器、10・・・制御棒操作部、11・・・制御棒操作手順記憶部、15・・・電磁ブレーキ、16・・・燃料集合体、17・・・連結棒、18・・・制御棒駆動装置、19・・・冷却水、20・・・連結器、21・・・位置判定装置、22・・・駆動目標位置判定装置、30・・・電動機制御装置、31・・・半導体スイッチング素子、32・・・制御棒動作方向切替え装置、33・・・電源開閉器、34・・・電流検出器、37・・・交流電源、101・・・操作指令、102・・・駆動指令、103・・・遮断信号、104・・・位置信号による電力遮断信号、105・・・位置信号。
Claims (4)
- 交流電源から電源開閉器を介して給電される誘導電動機と、前記電源開閉器と前記誘導電動機の間に設けられ、オンオフ制御されるスイッチング素子と、前記誘導電動機の電動機電流を検出する電流検出手段と、前記誘導電動機により駆動され、それぞれ制御棒を操作する複数の制御棒駆動装置と、前記誘導電動機を停止させる電磁ブレーキと、前記制御棒に対する操作目標位置を含む操作指令を出力する制御棒操作手段と、前記制御棒駆動装置毎に設けられ、前記操作指令を入力し前記制御棒操作目標位置と制御棒測定位置に基づいて駆動指令を出力する制御棒駆動指令手段と、前記駆動指令を入力すると前記スイッチング素子をオンオフ制御する駆動制御手段と、前記制御棒駆動指令手段の駆動信号と前記電流検出手段で検出した電動機電流を入力し、前記駆動信号が無い状態で前記電動機電流が検出されると前記電源開閉器を開操作する駆動判定手段とを備えたことを特徴とする制御棒駆動制御装置。
- 交流電源から電源開閉器を介して給電される誘導電動機と、前記電源開閉器と前記誘導電動機の間に設けられ、オンオフ制御されるスイッチング素子と、前記誘導電動機の電動機電流を検出する電流検出手段と、前記誘導電動機により駆動され、それぞれ制御棒を操作する複数の制御棒駆動装置と、前記誘導電動機を停止させる電磁ブレーキと、前記制御棒に対する操作目標位置および動作モードを含む操作指令を出力する制御棒操作手段と、前記制御棒駆動装置毎に設けられ、前記操作指令を入力し前記制御棒操作目標位置と制御棒測定位置に基づいて駆動指令を出力する制御棒駆動指令手段と、前記駆動指令を入力すると前記スイッチング素子をオンオフ制御する駆動制御手段と、前記制御棒駆動指令手段の駆動信号を入力し動作モードによって異なる制御棒駆動監視時間を設定して駆動監視を行うと共に、前記駆動信号と前記電流検出手段で検出した電動機電流を入力し、前記駆動信号が無い状態で前記電動機電流が検出されると前記電源開閉器を開操作する駆動判定手段とを備えたことを特徴とする制御棒駆動制御装置。
- 交流電源から電源開閉器を介して給電される誘導電動機と、前記電源開閉器と前記誘導電動機の間に設けられ、オンオフ制御されるスイッチング素子と、前記電源開閉器と前記誘導電動機の間に設けられ、前記誘導電動機の回転方向を切替える相回転切替え手段と、前記誘導電動機の電動機電流を検出する電流検出手段と、前記誘導電動機により駆動され、それぞれ制御棒を操作する複数の制御棒駆動装置と、前記スイッチング素子を介して前記交流電源から給電され、給電停止になると前記誘導電動機を停止させる電磁ブレーキと、前記制御棒に対する操作目標位置を含む操作指令を出力する制御棒操作手段と、前記制御棒駆動装置毎に設けられ、前記操作指令を入力し前記制御棒操作目標位置と制御棒測定位置の位置偏差に基づいて駆動指令を出力する制御棒駆動指令手段と、前記駆動指令を入力すると前記制御棒の操作方向によって前記相回転切替え手段を切替えると共に、前記スイッチング素子をオンオフ制御する駆動制御手段と、前記制御棒駆動指令手段の駆動信号と前記電流検出手段で検出した電動機電流を入力し、前記駆動信号が無い状態で前記電動機電流が検出されると前記電源開閉器を開操作する電動機停止手段とを備えたことを特徴とする制御棒駆動制御装置。
- 交流電源から電源開閉器を介して給電される誘導電動機と、前記電源開閉器と前記誘導電動機の間に設けられ、オンオフ制御されるスイッチング素子と、前記誘導電動機の電動機電流を検出する電流検出手段と、前記誘導電動機により駆動され、それぞれ制御棒を操作する複数の制御棒駆動装置と、前記誘導電動機を停止させる電磁ブレーキと、前記制御棒に対する操作目標位置を含む操作指令を出力する制御棒操作手段と、前記制御棒駆動装置毎に設けられ、前記操作指令を入力し前記制御棒操作目標位置と制御棒測定位置に基づいて駆動指令を出力する制御棒駆動指令手段と、前記駆動指令を入力すると前記スイッチング素子をオンオフ制御する駆動制御手段と、前記制御棒駆動指令手段の駆動信号と前記電流検出手段で検出した電動機電流を入力し、前記駆動信号が無い状態で前記電動機電流が検出されると前記電源開閉器を開操作する駆動判定手段と、前記駆動信号が無い状態で前記制御棒測定位置の移動を検出すると前記電源開閉器を開操作する駆動目標位置判定手段とを備えたことを特徴とする制御棒駆動制御装置。
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