JP6128956B2 - 制御棒操作監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、沸騰水型原子力発電プラントに設けられ、特に原子炉内で制御棒の挿入又は引抜き(以下、「挿抜」ともいう)操作を行って、原子炉出力を制御する制御棒操作監視装置に関する。
改良型沸騰水型原子炉(ABWR:Advanced Boiling Water Reactor)の出力制御は、原子炉内に配置された複数の制御棒を燃料集合体に対して挿抜することによって行われる。制御棒の駆動には、電動駆動源を用いて制御棒を挿抜するための移動速度等を制御する制御棒駆動部と、制御棒駆動部を監視制御する制御棒操作監視装置が用いられる。
制御棒駆動部は、例えばステップモータ又は誘導電動機が採用された電動駆動源と、制御棒の位置検出器及びステップモータの回転軸に連結された保持ブレーキとによって構成される。電動駆動源としてステップモータを採用した制御棒駆動部は、ステップモータの他に、ステップモータに連結されたボールスクリューネジ、ボールスクリューネジと噛み合うボールナット、及びボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結棒を備える。そして、ステップモータが正転又は逆転することにより、制御棒が炉心に向かう挿入駆動、制御棒が炉心から引き抜かれる引抜駆動が可能となっている。また、保持ブレーキをかけると、制御棒が所定の位置で保持される。
そして、制御棒操作監視装置は、制御棒統括制御部、制御棒駆動制御部、制御棒個別制御部、電動機制御部、及びブレーキ制御部等によって構成される。電動機制御部は、インバータ及びインバータ制御部によって構成されており、電動機を制御するために用いられ、ブレーキ制御部は、保持ブレーキの動作を制御するために用いられる。
ここで、電動駆動源にステップモータを採用した場合における制御棒の操作手順を簡単に説明する。
制御棒の操作は、制御棒統括制御部が出力する操作指令によって行われる。この操作指令は、制御棒駆動制御部を経て制御棒個別制御部に入力される。そして、操作指令に基づいて制御棒個別制御部が出力した駆動指令がブレーキ制御部と電動機制御部に出力される。ブレーキ制御部は、制御棒個別制御部から駆動指令を受け取ると制御棒駆動部の保持ブレーキを解除し、制御棒を移動可能とする。また、電動機制御部は、制御棒個別制御部から受け取った駆動指令から読み出したパルス信号に基づいてステップモータを回転させる。制御棒個別制御部は、位置検出器から入力される電圧(位置信号)により制御棒の現在位置を検出し、制御棒が目標位置の手前に至ると電動機制御部に周波数の低いパルス信号を出力させ、ステップモータの回転数を下げて制御棒の駆動速度を低下させる。そして、ブレーキ制御部はステップモータが停止した後にブレーキを動作させる。
ステップモータ又は誘導電動機を用いた制御棒駆動部が正しく動作しているか否かを確認するためには、制御棒駆動部の動作診断を行う必要がある。従来、制御棒駆動部の動作診断は、診断回路を有する制御棒個別制御部が行っていた。この動作診断に際して、制御棒個別制御部は、例えば、制御棒個別制御部から電動機制御部を介して制御棒駆動部に制御棒の操作指令が出力されているにもかかわらず、制御棒の位置が変化しない場合にスティックを検出する。一方、操作指令が出力されていないにもかかわらず、制御棒の位置が変化する場合にドリフトを検出する。制御棒個別制御部は、動作診断の結果として制御棒のスティック又はドリフトを検出すると、電動機制御部に動力源の遮断を指示し(例えば、電動機への電力供給を停止すること。)、保持ブレーキを動作して制御棒の移動を止める。このようにして制御棒個別制御部は、制御棒の意図しない動作を防いでいた。
このような制御棒の駆動を制御する技術として、特許文献1には、スティック、ドリフトと組合せ、駆動指令と制御棒動作方向が異なる制御棒誤動作に対する監視について記載されている。
特開2002−55191号公報
ところで、特許文献1に開示された技術では、制御棒駆動部に異常が発生した場合だけでなく、制御棒操作監視装置内の電動機制御部に異常が発生した場合であっても制御棒の位置が変化しないため、制御棒個別制御部がスティックを検出する可能性がある。また、制御棒個別制御部から電動機制御部、又はブレーキ制御部の間に敷設されたケーブルの一部が断線した場合にも制御棒の位置信号が変化しないため、スティックを検出する可能性がある。このため、従来の技術では、検出した異常の要因の切り分けに時間を要してしまう。
また、制御棒のスティック又はドリフトを検出すると、電動機制御部への動力源の遮断を指示した後、運転員が電動機制御部の設置場所に出向いて電動機制御部のリセット操作を行わなければならない。しかし、運転員が監視操作を行う場所から電動機制御部の設置場所までは相当な距離があるため、制御棒の異常を検出する度に運転員が出向いて異常の内容を確認することは、運転員に大きな負担となる。また、制御棒駆動部の動作診断を行うにもかかわらず、制御棒操作監視装置内で生じた故障により、スティックやドリフトを検出することは、運転員の負担を軽減するためにも避けなければならない。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、制御棒の駆動制御に際して生じる異常の要因を適切に切り分けることを目的とする。
本発明に係る制御棒操作監視装置は、二重化された制御棒統括制御部と、二重化された制御棒個別制御部と、ブレーキ制御部と、電動機制御部と、を備える。
二重化された制御棒統括制御部は、原子炉内の制御棒の状態を入出力機器に出力し、入出力機器から入力される制御棒操作に基づいて、制御棒を挿入し又は引抜くための操作指令を出力して、制御棒を挿入し又は引抜く制御棒駆動部の制御を統括する。
二重化された制御棒駆動制御部の一方から入力される操作指令、及び制御棒駆動部が有する制御棒位置検出器によって検出される制御棒の位置を含む制御棒の状態に基づいて、駆動指令を出力する。この駆動指令は、個別に制御棒の挿入又は引抜きを制御するものであり、制御棒個別制御部は、駆動指令に対する制御結果、及び制御棒の状態を、制御棒駆動制御部を介して制御棒統括制御部に出力する。
ブレーキ制御部は、二重化された制御棒個別制御部からそれぞれ入力される駆動指令が一致する場合に、制御棒駆動部が有する制御棒の保持ブレーキを駆動した制御結果を制御棒個別制御部に渡す。
電動機制御部は、二重化された制御棒個別制御部からそれぞれ入力される駆動指令が一致する場合に、制御棒駆動部が有し、制御棒を移動させる電動機を駆動した制御結果を制御棒個別制御部に渡す。
そして、制御棒個別制御部は、ブレーキ制御部又は電動機制御部から受け取った制御結果に基づいて、ブレーキ制御部又は電動機制御部に生じた異常の有無を判定する。さらに、自己診断を行って自系の制御棒個別制御部に関連する異常の有無を判定した判定結果を、制御棒駆動制御部を介して制御棒統括制御部に出力する。
本発明によれば、制御棒個別制御部に起因する異常か、又は制御棒駆動部に起因する異常かについて、要因の切り分けを適切に行なうことができ、運転員の監視負担を軽減する効果がある。
本発明の一実施の形態例に係る制御棒操作監視装置の要部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例に係る制御棒個別制御部の駆動指令判定部が行うブレーキ制御部及び電動機制御部の異常診断方法の処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例に係る保持ブレーキの解除処理の例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態例に係る電動機の駆動処理の例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態例に係るドリフト異常の判定処理の例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態例に係るスティック異常の判定処理の例を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態例に係る制御棒個別制御部が自己診断異常信号又は自己診断正常信号を出力する処理の例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例に係る両系の制御棒個別制御部の自己診断結果と、自系及び他系バイパス信号に基づいてバイパス判定を行うために用いるバイパス論理状態表の例である。
以下、本発明の一実施の形態例に係る制御棒操作監視装置25について、添付図面を参照して説明する。この制御棒操作監視装置25は、例えば装置を構成するコントローラがプログラムを実行することにより、後述する機能ブロックが連携して行う異常診断方法を実現する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
<1.一実施の形態例>
[制御棒操作監視装置の内部構成例]
図1は、制御棒操作監視装置25の内部構成例を示すブロック図である。
電動駆動型の複数の制御棒駆動部5は、それぞれ電動機(ステップモータ又は誘導電動機)7と、電動機7の回転軸に連結された保持ブレーキ6及び制御棒位置検出器8を備えている。また、制御棒駆動部5は、電動機7の回転軸に連結されたボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結棒4aを備えている。
原子炉1内には、冷却水2に浸された状態で複数の燃料集合体3が設置されている。また、複数の制御棒4が燃料集合体3の間に挿抜駆動が可能な状態で設置される。各制御棒4は、別々の連結器4bによって連結棒4aに別々に連結される。各制御棒4は、連結棒4a毎に設けられた制御棒駆動部5が有する電動機7の駆動により原子炉1内での挿抜動作が制御される。
制御棒操作監視装置25は、二重化されたA系及びB系(以下、「両系」とも呼ぶ。)の制御棒統括制御部21、制御棒駆動制御部17、制御棒個別制御部18、そして単一系のブレーキ制御部9と電動機制御部12によって構成される。両系に対して行われる操作指示は、運転員が監視操作する入出力機器24を用いて行われる。以下の説明では、A系から見たA系の状態、B系から見たB系の状態を「自系」と呼び、A系から見たB系の状態、B系から見たA系の状態を「他系」と呼ぶ。
二重化された制御棒統括制御部21は、制御棒4を挿入し又は引抜く制御棒駆動部5の制御を統括する。この制御棒統括制御部21は、入出力機器24から入力された制御棒操作に基づいて、制御棒4を挿入し又は引抜くための操作指令を制御棒駆動制御部17に出力する。また、制御棒統括制御部21は、制御棒4の駆動状態や異常状態(以下、「制御棒4の状態」と呼ぶ。)を制御棒駆動制御部17から入力する。そして、制御棒統括制御部21は、原子炉1内の制御棒4の状態を入出力機器24に出力する制御棒操作部22、単一又は複数の制御棒4の挿抜手順を記憶する制御棒動作手順記憶部23を有する。
入出力機器24には、操作対象となる制御棒4を選択する制御棒座標選択ボタン、制御棒動作モード、及び駆動方向を選択する挿抜ボタンが含まれる。また、入出力機器24には、バイパス選択スイッチ、状態表示パネルが含まれる。バイパス選択スイッチは、制御棒統括制御部21、制御棒駆動制御部17、制御棒個別制御部18をバイパスする系を選択するために用いられる。状態表示パネルは、制御棒駆動部5及び制御棒4等の現在の状態を示すために用いられる。運転員は入出力機器24を用いて制御棒4の操作を行い、且つ制御棒4の駆動時における異常状態を認知する。
入出力機器24で選択可能な制御棒動作モードとしては、運転員が行う1回のボタン操作により制御棒4を一定の距離だけ挿抜する「ステップ」と、運転員がボタンを押し続ける間、制御棒4を一定速度で挿抜する「連続」がある。また、制御棒統括制御部21は、制御棒駆動制御部17と制御棒個別制御部18の間、制御棒個別制御部18と電動機制御部12の間、制御棒個別制御部18とブレーキ制御部9の間のいずれかに異常が生じた場合に、この異常が生じた系を入出力機器24に出力する。そして、入出力機器24に異常が生じた系が表示されると、運転員が入出力機器24にバイパス操作を行う。このバイパス操作によって、異常が生じた系をバイパスし、異常が生じていない系により制御棒4の駆動を継続するバイパス処理がなされる。
二重化された制御棒駆動制御部17は、制御棒統括制御部21から入力される操作指令の内容(制御棒4の目標位置、動作モード、挿抜、バイパス)を、制御棒4毎に設けられている制御棒個別制御部18に出力する。また、制御棒駆動制御部17は、制御棒個別制御部18から入力した制御棒4の状態を制御棒統括制御部21に出力する。このように制御棒駆動制御部17は、伝送装置としての機能を有する。
二重化された制御棒個別制御部18は、制御棒4の挿入又は引抜きを制御する駆動指令を制御棒4毎に個別に出力する。この駆動指令は、操作指令及び制御棒4の状態に基づいて生成される。この操作指令は、二重化された制御棒統括制御部21の一方から入力され、二重化された制御棒駆動制御部17の一方から制御棒4毎に分配されて入力されるものである。そして、制御棒4の状態には、制御棒駆動部5が有する制御棒位置検出器8によって検出される制御棒4の位置が含まれる。そして、駆動指令に対する制御結果、及び制御棒4の状態を、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に出力する。
この制御棒個別制御部18は、駆動指令判定部19、制御棒位置判定部20によって構成される。駆動指令判定部19は、制御棒4を目標位置まで移動させる機能と共に、制御棒4の状態を監視し、制御棒4の異常を診断する異常診断機能、及びバイパス設定機能を有する。そして、駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17から入力される操作指令の内容と、制御棒位置判定部20から入力される位置信号から求めた制御棒4の位置情報等を含む現在の制御棒4の状態を比較する。そして、制御棒4の操作が必要な場合に、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12に駆動指令を出力する。
駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17から入力される操作指令に従って、制御棒4の位置が目標位置に達する手前で駆動指令を停止する。制御棒位置判定部20は、制御棒位置検出器8から制御棒4の位置情報を入力し、駆動指令判定部19に出力する。駆動指令判定部19の異常診断機能及びバイパス設定機能については後述する。
制御棒個別制御部18は、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12から受け取った制御結果に基づいて、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12に生じた異常の有無を判定する。また、制御棒個別制御部18は、自己診断を行って自系の制御棒個別制御部18に関連する異常の有無を判定した判定結果を、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に出力する。制御棒統括制御部21は、これらの判定結果を入出力機器24に出力し、運転員が行う異常の要因の切り分けをサポートする。なお、制御棒個別制御部18に関連する異常の詳細例については後述する。
ブレーキ制御部9は、二重化された制御棒個別制御部18からそれぞれ入力される駆動指令が一致する場合に、制御棒駆動部5が有し、制御棒4を停止させる保持ブレーキ6に電力を供給して保持ブレーキ6を駆動した制御結果を制御棒個別制御部18に渡す。
このブレーキ制御部9は、ブレーキ信号判定部10、バイパス判定部11によって構成される。ブレーキ信号判定部10には、二重化された制御棒個別制御部18の駆動指令判定部19からそれぞれ駆動指令の一例として保持ブレーキ6を解除するためのブレーキ解除信号が入力される。ブレーキ信号判定部10は、両系の制御棒個別制御部18から入力されるブレーキ解除信号が一致した場合に、保持ブレーキ6に供給する電力のオン又はオフを制御する。バイパス判定部11は、制御棒個別制御部18から入力された自系又は他系の操作信号のバイパスを指示するための信号(以下、「バイパス信号」と呼ぶ。)をブレーキ信号判定部10に出力する。後述する図7に示す所定の条件を満たしたとき、ブレーキ信号判定部10は、バイパスされていないA系又はB系(以下、「片系」と呼ぶ。)のブレーキ解除信号だけを有効なものとして保持ブレーキ6の制御を行う。
電動機制御部12は、二重化された制御棒個別制御部18からそれぞれ入力される駆動指令が一致する場合に、制御棒駆動部5が有し、制御棒4を移動させる電動機7に電力を供給して電動機7を駆動した制御結果を制御棒個別制御部18に渡す。
この電動機制御部12は、主回路制御部13と主回路14を備える。例えば、電動駆動源としてステップモータを用いた場合、主回路14はインバータ、主回路制御部13はインバータ制御部で構成される。他方、電動駆動源として誘導電動機を用いた場合、主回路14はトランジスタやサイリスタ等の半導体スイッチング素子、主回路制御部13は半導体スイッチング素子のオンオフ制御部で構成される。
主回路制御部13は、電動機駆動信号判定部15及びバイパス判定部16を備える。電動機駆動信号判定部15は、制御棒個別制御部18からそれぞれ駆動指令の一例として入力される両系の電動機駆動信号が一致した場合、主回路14に電動機制御信号を出力し、電動機7に必要な電力を供給する。バイパス判定部16は、制御棒個別制御部18から入力された自系又は他系バイパス信号を電動機駆動信号判定部15に出力する。後述する図7に示す所定の条件を満たしたとき、電動機駆動信号判定部15は、バイパスされていない片系の電動機駆動信号だけを有効なものとして電動機7の制御を行う。
[異常診断方法]
次に、ケーブルの断線、ドリフト、スティック等の異常を診断するための処理について図2を参照して説明する。
図2は、制御棒個別制御部18の駆動指令判定部19が行うブレーキ制御部9及び電動機制御部12の異常診断方法の処理例を示すフローチャートである。
原子炉1の起動は全ての制御棒4が燃料集合体3に挿入された状態から始まる。そして、制御棒4の引抜操作を個別に行なうと原子炉1の出力が上昇する。運転員は操作ガイドに従い、入出力機器24の制御棒座標選択スイッチから操作する制御棒4を選択し、制御棒動作モードを選択し、制御棒4を駆動させるための目標距離を設定する。そして、運転員は、制御棒4を駆動させるため、入出力機器24の引抜スイッチを押下する。このとき、制御棒統括制御部21は、制御棒駆動制御部17に操作指令を出力する。この操作指令は、制御棒統括制御部21が制御棒4の操作信号と、運転員が入力した目標距離から算出される目標位置信号を出力することによって行われる。この操作信号には、後述するブレーキ解除信号、電動機駆動信号の他、ブレーキ解除信号、電動機駆動信号の出力を指示するための信号も含むものとする。
駆動指令判定部19は、上位にある制御棒統括制御部21から制御棒駆動制御部17を介して操作指令が入力されたか判定する(S1)。駆動指令判定部19は、制御棒統括制御部21から操作指令が入力していないと判定すると、制御棒位置判定部20から入力する制御棒4の位置信号に変化があるか判定する(S11)。位置信号に変化がないと判定すると、制御棒4の位置は変化していないため、再びステップS1に戻って、ステップS1の判定処理を繰り返す。
ステップS11において、駆動指令判定部19は、制御棒統括制御部21から操作指令が入力していないにもかかわらず、制御棒位置判定部20から入力される制御棒4の位置信号に変化があると判定した場合、ドリフト異常が生じていると判定する(S12)。このとき、駆動指令判定部19は、異常処理に進み(S20)、制御棒4の操作を終了する。ステップS20に示す異常処理では、例えば、制御棒統括制御部21が電動機制御部12の停止又は保持ブレーキ6の作動を指示する処理が行われる。
ステップS1において、駆動指令判定部19は、制御棒統括制御部21から操作指令が入力されたと判定した場合に、駆動指令の一例としてのブレーキ解除信号をブレーキ制御部9に出力する(S2)。そして、ブレーキ制御部9が備えるブレーキ信号判定部10は、両系の駆動指令判定部19から入力されたブレーキ解除信号が一致するか判定する(S3)。なお、ブレーキ信号判定部10は、後述するバイパス信号を受け取った結果、片系をバイパスする場合には、ステップS3の処理を行うことなくステップS4に移る。
ブレーキ信号判定部10は、両系の駆動指令判定部19から入力されたブレーキ解除信号が不一致である場合、A系又はB系のいずれかの駆動指令判定部19からブレーキ制御部9の間に敷設されたケーブルの断線を検出する(S13)。このようにブレーキ解除信号が不一致になるのは、一方の系からブレーキ解除信号が入力されているにも関わらず、他方の系からブレーキ解除信号が入力されていないことが理由として挙げられるためである。
そして、ブレーキ信号判定部10は、断線を検出したケーブルがA系又はB系のいずれであるかを駆動指令判定部19に出力する。駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に、制御異常の一例として断線を検出したケーブルの系を出力する。断線を検出したケーブルの系の情報は、入出力機器24に示されるため、運転員は断線を検出したケーブルの系をバイパスして処理を継続するか否かを判定する(S14)。
運転員は、断線を検出したケーブルの系をバイパスする指示を行うために、バイパスする系を選択するバイパス操作を入出力機器24に行う。制御棒統括制御部21は、運転員が入出力機器24に入力するバイパス操作に基づいて、駆動指令をバイパスする系を指示するためのバイパス指令を、それぞれの制御棒駆動制御部17を介して制御棒個別制御部18に出力する。このとき、制御棒統括制御部21から制御棒駆動制御部17を介して駆動指令判定部19にバイパス指令が入力される。そして、両系の制御棒個別制御部18の駆動指令判定部19は、駆動指令をバイパスする系をブレーキ制御部9に指示する。
駆動指令判定部19は、入力したバイパス指令に基づいて生成したバイパス信号を、ブレーキ制御部9のバイパス判定部11に出力する。バイパス判定部11は、入力したバイパス信号に基づいて、バイパスする系を判断し、バイパスする系から入力される操作信号は無視し、バイパスしない系から入力される操作信号をブレーキ信号判定部10に送る。ただし、バイパス判定部11がA系又はB系のいずれの操作信号を送るかは、後述する図8に示す論理状態表によって判断される。その後、ステップS1に処理を戻す。このようにA系又はB系のいずれかで異常が生じた場合には、異常が生じた片系をバイパスしたまま、他系で処理を継続することができる。
一方、断線を検出したケーブルの系をバイパスしない場合には、異常処理(S20)を経て処理を終了する。このとき、制御棒4の駆動は停止される。
ステップS3において、ブレーキ信号判定部10は、ブレーキ解除信号が一致すると判定した場合、ブレーキ制御部9が制御棒駆動部5内の保持ブレーキ6のブレーキを解除し、駆動指令判定部19にブレーキ作動応答を出力する。このブレーキ作動応答は、ブレーキ制御部9がブレーキ作動応答信号を出力することによって行われる。
そして、駆動指令判定部19は、ブレーキ制御部9からブレーキ作動応答が入力されたか判定する(S4)。ブレーキ作動応答が入力されていないと判定した場合、ブレーキ制御部9に異常が生じていると考えられるため(S15)、異常処理(S20)を経て処理を終了する。このとき、保持ブレーキ6の解除は停止される。
ステップS4において、駆動指令判定部19は、ブレーキ作動応答が入力されていると判定した場合、駆動指令の一例としての電動機駆動信号を電動機制御部12に出力する(S5)。電動機制御部12が備える電動機駆動信号判定部15は、両系の駆動指令判定部19から入力された電動機駆動信号が一致するか判定する(S6)。なお、電動機駆動信号判定部15は、後述するバイパス信号を受け取った結果、片系をバイパスする場合には、ステップS6の処理を行うことなくステップS7に移る。
電動機駆動信号判定部15は、両系の駆動指令判定部19から入力された電動機駆動信号が不一致であると判定した場合、A系又はB系のいずれかの駆動指令判定部19から電動機制御部12の間に敷設されたケーブルの断線を検出する(S16)。このように電動機駆動信号が不一致になるのは、一方の系から電動機駆動信号が入力されているにも関わらず、他方の系から電動機駆動信号が入力されていないことが理由として挙げられる。
そして、電動機駆動信号判定部15は、断線を検出したケーブルがA系又はB系のいずれであるかを駆動指令判定部19に出力する。駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に断線を検出したケーブルの系を出力する。断線を検出したケーブルの系の情報は、入出力機器24に表示されるため、運転員は断線を検出したケーブルの系をバイパスするか否かを判定する(S17)。その後、ステップS14におけるバイパス判定処理と同様の処理が電動機制御部12に対して行われる。そして、両系の制御棒個別制御部18の駆動指令判定部19は、駆動指令をバイパスする系を電動機制御部12に指示する。
一方、ステップS17において、断線を検出したケーブルの系をバイパスしない場合には、異常処理(S20)を経て処理を終了する。このとき、制御棒4の駆動は停止される。
ステップS6において、電動機駆動信号判定部15は、電動機駆動信号が一致すると判定した場合には、制御棒駆動部5内の電動機7に電力を供給し、駆動指令判定部19に電動機駆動応答を出力する。この電動機駆動応答は、電動機駆動信号判定部15が電動機駆動応答信号を出力することによって行われる。
そして、駆動指令判定部19は、電動機駆動信号判定部15から入力される電動機駆動応答の有無を判定する(S7)。電動機駆動応答が入力されていないと判定した場合には、電動機制御部12に異常が生じていると考えられるため(S18)、異常処理(S20)を経て処理を終了する。このとき、電動機7への電力供給は停止され、電動機7の動作が停止する。
ステップS7において、駆動指令判定部19は、電動機駆動応答が入力されていると判定した場合には、電動機7を駆動するための処理を開始する(S8)。このとき、駆動指令判定部19は、制御棒4の移動を制御する。
電動機7の駆動が開始されると、制御棒位置判定部20は制御棒位置検出器8から入力する制御棒4の位置信号に変化が有ったか判定する(S9)。位置信号に変化がなかった場合、スティック異常が生じていると判定する(S19)。このとき、駆動指令判定部19は、異常処理に進み(S20)、制御棒4の操作を終了する。このとき、電動機7への電力供給は停止され、電動機7の動作が停止し、保持ブレーキ6のブレーキもかける。
ステップS9において位置信号に変化が有ったと判定した場合、制御棒4が目標位置信号によって定まる目標位置に達するまで電動機7の駆動を継続し、制御棒4が目標位置に達すると電動機7の駆動を停止する(S10)。
[保持ブレーキの駆動処理]
次に、図2のステップS1〜S4における保持ブレーキ6のブレーキを解除する処理の詳細な内容を、図3を参照して説明する。
図3は、保持ブレーキ6の解除処理の例を示すシーケンス図である。
始めに、入出力機器24を用いた運転員による操作入力により、制御棒統括制御部21の制御棒操作部22は、選択された制御棒4の現在位置を制御棒位置検出器8から受け取った位置信号により読み込む(S31)。そして、設定された目標距離から制御棒4の目標位置を算出する。その後、制御棒操作部22は、操作指令の一例としての操作信号と目標位置信号を、制御棒駆動制御部17を介して制御棒個別制御部18へ出力する(S32,S33)。
駆動指令判定部19は、入力された操作信号に基づいて、ブレーキ制御部9へブレーキ解除信号を出力する(S34)。ブレーキ制御部9のブレーキ信号判定部10は、二重化された駆動指令判定部19からそれぞれ入力されるブレーキ解除信号の一致又は不一致を判定する(S35)。そして、ブレーキ信号判定部10は、両系の駆動指令判定部19から入力されるブレーキ解除信号が一致すると判定した場合に、保持ブレーキ6に電力を供給し(S40)、保持ブレーキ6のブレーキを解除する(S41)。
一方、ブレーキ信号判定部10は、両系の駆動指令判定部19から入力されるブレーキ解除信号が不一致であると判定した場合、駆動指令判定部19に制御結果の一例としてブレーキ制御不一致信号を出力する(S36)。駆動指令判定部19は、ブレーキ信号判定部10から一定期間(第1の期間の一例)を超えてブレーキ制御不一致信号が出力され続けた場合に、ブレーキ解除信号の出力を停止する。このようにブレーキ制御不一致信号が一定期間を超えて入力し続けるのを確認するのは、何らかの要因により一瞬だけブレーキ制御不一致信号が入力されたことにより、誤って以降の処理を行うことを避けるためである。
そして、駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に保持ブレーキ6の制御異常としてブレーキ制御不一致異常信号を出力する(S37,S38)。ブレーキ制御信号が不一致となる要因としては、制御棒個別制御部18とブレーキ制御部9の間に敷設されたケーブル断線等が考えられる。その後、制御棒統括制御部21は、図2のステップS14におけるバイパス処理、ステップS20における異常処理を行い(S39)、保持ブレーキ6の解除を停止する。
一方、ブレーキ信号判定部10は、ステップS41にて保持ブレーキ6のブレーキを解除した後、制御結果として保持ブレーキ6を作動したことを示すブレーキ作動応答信号をそれぞれの駆動指令判定部19に出力する(S42)。そして、駆動指令判定部19は、一定期間(第2の期間の一例)を超えてブレーキ信号判定部10からブレーキ作動応答信号が入力したか判定する(S43)。一定期間内にブレーキ作動応答信号が入力された場合には、電動機7を駆動制御する処理に移る(後述する図4を参照)。
一定期間を超えてブレーキ作動応答信号が入力されなかった場合、駆動指令判定部19は、ブレーキ制御部9等に異常が生じていると判定する。このとき、駆動指令判定部19は、ブレーキ解除信号の出力を停止して保持ブレーキ6を停止する。そして、ブレーキ制御部9に生じた異常の判定結果として、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に保持ブレーキ6の制御異常を示すブレーキ異常信号を出力する(S44,S45)。ブレーキ異常の要因として、ブレーキ制御部9の異常、ブレーキ制御部9と保持ブレーキ6間のケーブル断線、又は保持ブレーキ6の異常等が考えられる。その後、制御棒統括制御部21は、図2のステップS20における異常処理を行い(S46)、保持ブレーキ6の解除を停止する。
[電動機の駆動処理]
次に、図2のステップS5〜S8における電動機7を駆動する処理の詳細な内容を、図4を参照して説明する。
図4は、電動機7の駆動処理の例を示すシーケンス図である。
駆動指令判定部19は、ブレーキ信号判定部10からブレーキ作動応答信号が一定期間内に入力されたか判定する(S51)。一定期間内にブレーキ作動応答信号が入力されると、駆動指令判定部19は、電動機制御部12の電動機駆動信号判定部15へ電動機駆動信号を出力する(S52)。
電動機駆動信号判定部15は、二重化された駆動指令判定部19からそれぞれ入力される電動機駆動信号の一致又は不一致を判定する(S53)。電動機駆動信号判定部15は、両系の駆動指令判定部19から入力した電動機駆動信号が一致すると判定した場合に、電動機制御信号を主回路14に出力し(S58)、主回路14は電動機7に必要な電力を供給して(S59)、電動機7を駆動する。
一方、電動機駆動信号判定部15は、両系の駆動指令判定部19から入力される電動機駆動信号が不一致であると判定した場合、駆動指令判定部19に制御結果の一例として電動機制御不一致信号を出力する(S54)。駆動指令判定部19は、電動機駆動信号判定部15から一定期間(第1の期間の一例)を超えて電動機制御不一致信号が出力され続けた場合に、ブレーキ解除信号及び電動機駆動信号の出力を停止する(S55)。そして、駆動指令判定部19は、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に電動機7の制御異常として電動機制御不一致異常信号を出力する(S55,S56)。このように電動機制御不一致信号が一定期間を超えて入力し続けるのを確認するのは、何らかの要因により電動機制御不一致信号が入力されたことにより、誤って以降の処理を行うのを避けるためである。
なお、電動機制御不一致異常の要因として制御棒個別制御部18と電動機制御部12の間に敷設されたケーブル断線等が考えられる。そして、制御棒統括制御部21は、図2のステップS20における異常処理を行い(S57)、電動機7の駆動を停止する。
電動機駆動信号判定部15は、ステップS59にて主回路14が電動機7に電力を供給して電動機7を駆動した後、制御結果として電動機7を駆動したことを示す電動機駆動応答信号をそれぞれの駆動指令判定部19に出力する(S60)。そして、駆動指令判定部19は、一定期間(第2の期間の一例)を超えて電動機駆動信号判定部15から電動機駆動応答信号が入力したか否かを判定する(S61)。一定期間内に電動機駆動応答信号が入力された場合には、電動機7が制御棒4を駆動する処理を継続する。
一定期間を超えて電動機駆動応答信号が入力されなかった場合、駆動指令判定部19は、電動機制御部12等に異常が生じていると判定する。このとき、駆動指令判定部19は、ブレーキ解除信号及び電動機駆動信号の出力を停止する。そして、電動機制御部12に生じた異常の判定結果として、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に電動機7の制御異常を示す電動機制御部異常信号を出力する(S62,S63)。その後、制御棒統括制御部21は、図2のステップS20における異常処理を行い(S64)、電動機7の駆動を停止する。これにより、電動機7が異常な状態で駆動し、意図しない位置に制御棒4が移動されることを防ぐことができる。
[ドリフト異常の判定処理]
次に、図2のステップS11,S12におけるドリフト異常を判定する処理の詳細な内容を、図5を参照して説明する。
図5は、ドリフト異常の判定処理の例を示すシーケンス図である。
制御棒位置判定部20は、制御棒位置検出器8から入力した位置信号を駆動指令判定部19に出力する(S71)。制御棒個別制御部18は、電動機制御部12から電動機7を駆動したことが出力されず、制御棒4の位置が変化する場合に、制御棒4のドリフト異常を判定する。具体的には、駆動指令判定部19は、電動機駆動信号判定部15が主回路14に電動機制御信号を出力していないにもかかわらず制御棒4の位置信号に変化がある場合にドリフト異常が生じていると判定する(S72)。
駆動指令判定部19がドリフト異常を判定すると、制御棒駆動部5の電動機7に異常が生じていることが疑われる。このため、駆動指令判定部19は、電動機7に電力を供給する主回路14の動力源を強制的に遮断し、保持ブレーキ6を作動させると共に、電動機駆動信号の出力を停止する(S73)。そして、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に制御棒4のドリフト異常を示すドリフト異常信号を判定結果として出力する(S74,S75)。これにより、制御棒統括制御部21は、制御棒4にドリフト異常が生じていることを、入出力機器24を通じて運転員に知らせることができる。
[スティック異常の判定処理]
次に、図2のステップS9,S19におけるスティック異常を判定する処理の詳細な内容を、図6を参照して説明する。
図6は、スティック異常の判定処理の例を示すシーケンス図である。
制御棒位置判定部20は、制御棒位置検出器8から入力した位置信号を駆動指令判定部19に出力する(S81)。制御棒個別制御部18は、電動機制御部12から電動機7を駆動したことが出力され、制御棒4の位置が変化しない場合に、制御棒4のスティック異常を判定する。駆動指令判定部19は、電動機駆動信号判定部15より電動機駆動応答信号が入力しているにもかかわらず、制御棒位置判定部20を介して制御棒位置検出器8から入力される位置信号の変化が異常である場合にスティック異常が生じていると判定する(S82)。
駆動指令判定部19がスティック異常を判定すると、制御棒駆動部5の電動機7の異常、又は電動機制御部12と電動機7の間に敷設されたケーブルの断線等が疑われる。このため、駆動指令判定部19は、主回路14の動力源を強制的に遮断し、保持ブレーキ6を作動させ、電動機駆動信号の出力を停止する(S83)。そして、制御棒駆動制御部17を介して制御棒統括制御部21に制御棒4のスティック異常を示すスティック異常信号を判定結果として出力する(S84,S85)。これにより、制御棒統括制御部21は、制御棒4にスティック異常が生じていることを、入出力機器24を通じて運転員に知らせることができる。
[操作信号の判定]
次に、バイパス判定部11,16が行う操作信号の判定処理について、図7と図8を参照して説明する。
図7は、制御棒個別制御部18が自己診断異常信号又は自己診断正常信号を出力する処理の例を示す説明図である。
上述したように二重化された制御棒統括制御部21は、運転員が入出力機器24を用いて入力するバイパス操作に基づいて、異常が生じた系の制御棒個別制御部18から出力される駆動指令のバイパスを指示するバイパス指令を行う。そして、制御棒統括制御部21、制御棒駆動制御部17、及び制御棒個別制御部18は、A系又はB系のいずれかによる片系での操作が可能である。例えば、A系又はB系のいずれかの制御棒個別制御部18とブレーキ制御部9の間、又は制御棒個別制御部18と電動機制御部12の間に敷設されたケーブルが断線した場合には、この異常系をバイパスし、他方の正常系で制御棒4を制御することができる。
ここで、制御棒操作監視装置25において、入出力機器24からブレーキ制御部9及び電動機制御部12の間には複数段の経路が存在する。そして、両系における制御棒個別制御部18とブレーキ制御部9の間、及び制御棒個別制御部18と電動機制御部12の間における最終段の経路において、異常が生じた系から出力される操作信号がバイパスされることとなる。しかし、本来は、両系の駆動指令判定部19から同じ操作信号が入力しなければ保持ブレーキ6と電動機7の制御を行うことができない。このため、単に片系から出力される操作信号がバイパスされてしまうと、常にブレーキ制御部9又は電動機制御部12の制御を行えなくなり、制御棒操作監視装置25の可用性が低下する。
そこで、二重化された制御棒個別制御部18の駆動指令判定部19は、異常系により正常系を誤ってバイパスしてしまい、異常系による制御が行われることを防止するためのバイパス設定機能を有する。両系の駆動指令判定部19は、それぞれ自系と他系のバイパスを区別するために、入出力機器24から入力されるバイパス操作に基づいて生成した自系バイパス信号と他系バイパス信号を出力する。
自系バイパス信号は、自系に異常が生じているため、自系がブレーキ制御部9又は電動機制御部12に出力する操作信号をブレーキ制御部9又は電動機制御部12の制御に用いないようにするために、バイパス判定部11,16に出力される。他系バイパス信号は、他系に異常が生じているため、他系がブレーキ制御部9又は電動機制御部12に出力する操作信号をブレーキ制御部9又は電動機制御部12の制御に用いないようにするために、バイパス判定部11,16に出力される。
そして、バイパス判定部11,16は、異常が生じた系の操作信号がバイパスされた状態であっても、正常系が出力する操作信号により保持ブレーキ6又は電動機7の制御を継続することで制御棒操作監視装置25の可用性を高めている。
さらに、駆動指令判定部19は、自己診断を行い、上述した制御棒個別制御部18に関連する異常を把握する。駆動指令判定部19が行う制御棒個別制御部18の自己診断には、例えば、ウォッチドッグタイマーを用いて例外処理の判定を行うものがある。そして、制御棒個別制御部18に関連する異常としては、自系内における(1)制御棒個別制御部18の異常、(2)制御棒個別制御部18と制御棒駆動制御部17間の通信異常、(3)制御棒統括制御部21と制御棒駆動制御部17間の通信異常がある。
そして、駆動指令判定部19は、制御棒個別制御部18に関連する異常が有る場合に自己診断異常信号を出力し、制御棒個別制御部18に関連する異常が無い場合に自己診断を正常とする自己診断正常信号をブレーキ制御部9又は電動機制御部12に出力する。
例えば、図7に示すように、駆動指令判定部19は、(1)〜(3)に示した異常のいずれかが成立している場合には、論理和演算部31を通じて自己診断異常と判定し、自己診断異常信号を出力する。
一方、駆動指令判定部19は、(1)〜(3)に示した異常を、否定演算部32を通じて正常に反転し、この反転結果を論理積演算部33に入力する。このため、(1)〜(3)ではいずれも正常であれば、論理積演算部33によって自己診断正常と判定し、自己診断正常信号を出力する。しかし、(1)〜(3)に示した異常のいずれかが成立している場合には、自己診断正常信号を出力しない。なお、駆動指令判定部19が自己診断を行って生成する信号は、確実な取合いとなるよう2種類の正常信号又は異常信号のいずれかとする。
図8は、両系の制御棒個別制御部18の自己診断結果と、自系及び他系バイパス信号に基づいて、バイパス判定を行うために用いるバイパス論理状態表の例を示す。
上述したようにブレーキ制御部9のバイパス判定部11、及び電動機制御部12のバイパス判定部16には、誤バイパスを防止するために、駆動指令判定部19より自己診断正常信号、自己診断異常信号、自系バイパス信号、他系バイパス信号がそれぞれ入力される。そして、バイパス判定部11,16は、両系の駆動指令判定部19からそれぞれ入力した自系又は他系バイパス信号により各系の制御棒個別制御部18に関連する異常の有無を判定し、正常系の制御棒個別制御部18から入力される操作信号だけを処理に用いる。
図8に示すバイパス論理状態表は、ブレーキ制御部9のバイパス判定部11、及び電動機制御部12のバイパス判定部16がそれぞれ所持している。そして、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12は、両系若しくは片系による保持ブレーキ6の作動若しくは電動機7の駆動、又は保持ブレーキ6若しくは電動機7の停止のいずれかを選択し、保持ブレーキ6又は電動機7の駆動を制御する。この選択は、駆動指令判定部19から入力される自系バイパス信号及び他系バイパス信号、並びに自己診断異常信号又は自己診断正常信号の組み合わせに基づいて、バイパス論理状態表と照合して行われる。
ここで、バイパス論理状態表は、A系の駆動指令判定部19から入力される自己診断正常又は異常を縦、B系の駆動指令判定部19から入力される自己診断正常又は異常を横としたマトリクスである。図7に示したように、駆動指令判定部19は、(1)〜(3)に示した異常のいずれも成立していない場合に、自己診断正常と判定する。しかし(1)〜(3)に示した異常のいずれかが成立している場合に、自己診断異常と判定する。そして、A系及びB系が共に自己診断正常とした信号には、自系バイパス信号、他系バイパス信号の組み合わせが含まれる。
例えば、A系において自系バイパス信号が“0”である場合には、A系からバイパス信号は送られず、A系からの操作信号はバイパスされない。このため、A系の駆動指令判定部19からブレーキ制御部9と電動機制御部12に入力される操作信号は、図2のステップS3,S6で示したように一致又は不一致の判定に用いられる。しかし、A系において自系バイパス信号が“1”である場合には、A系からバイパス信号が送られる。このため、A系の駆動指令判定部19から入力する操作信号は、図2のステップS3,S6で示した判定処理に用いられない。
また、A系において他系バイパス信号が“0”である場合には、A系及びB系から共にバイパス信号は送られず、A系及びB系からの操作信号はバイパスされない。このため、A系及びB系の駆動指令判定部19からブレーキ制御部9と電動機制御部12に入力される操作信号は、一致又は不一致の判定に用いられる(図2のステップS3,S6を参照)。しかし、A系において他系バイパス信号が“1”である場合には、B系からバイパス信号が送られる。このため、B系の駆動指令判定部19から入力した操作信号は、図2のステップS3,S6で示した判定処理に用いられない。
逆に、B系においては、自系バイパス信号がB系の操作信号の使用可否に用いられ、他系バイパス信号がA系の操作信号の使用可否に用いられる。
ただし、両系の駆動指令判定部19がそれぞれ把握している自系及び他系バイパス信号の組み合わせが誤っている場合には、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12の誤制御を招きかねない。このため、図8に示すバイパス論理状態表を用いて自己診断の結果と共に、自系及び他系バイパス信号を確認している。
以下の説明において、A系の自系バイパス信号、A系の他系バイパス信号の組合せを、「A(m,n)」のように表し、B系の自系バイパス信号、B系の他系バイパス信号の組合せを、「B(m,n)」のように表す。m,nは、“0”又は“1”の整数である。自系バイパス信号と他系バイパス信号が“0”のときには制御棒統括制御部21から駆動指令判定部19にバイパス操作の入力がなく、“1”のときにはバイパス操作の入力があることを表す。
例えば、両系の自己診断が正常であり、A(0,0)かつ、B(0,0)である場合には、両系から入力される操作信号の一致又は不一致を確認しながら制御棒4の操作が行われる。ここで表中に「2重系AND条件」とあるのは、図2のステップS3,S6で示したように、両系から入力される操作信号が一致したときにブレーキ制御部9と電動機制御部12の制御が行われることを表している。
両系の自己診断が正常である場合に、バイパス判定部11,16が正常にバイパス可能なのは、自系に自系バイパス信号が入力され、他系に他系バイパス信号が入力された場合である。そして、両系の自己診断が正常であっても、一方が自系を、他方が他系をバイパスする以外の状態でバイパス信号が入力された場合は、制御棒4の駆動を許可しない。
しかし、両系の自己診断が正常であっても、A(0,0)かつ、B(0,1)である場合には、A系の操作信号をバイパスしない指示であるのに、B系から見たA系では操作信号をバイパスする指示であるため、バイパスの指示が相違する。このような状態では、ブレーキ制御部9と電動機制御部12の異常操作につながりかねないため、A系又はB系のいずれから操作信号が入力されても、ブレーキ制御部9と電動機制御部12の駆動を阻止する。
A(0,0)かつ、B(1,0)の場合、並びにA(0,0)かつ、B(1,1)の場合も同様に、ブレーキ制御部9と電動機制御部12の駆動を阻止する。
また、A系又はB系のうち、一方の系が自己診断正常であり、他方の系が自己診断異常である場合において、A(0,0)かつ、B(0,0)であって、両系からバイパス信号が入力されていない場合も同様に、ブレーキ制御部9と電動機制御部12の駆動を阻止する。
また、両系の自己診断が正常であり、A(0,1)かつ、B(1,0)の場合、A系の制御棒個別制御部18は、B系の操作信号をバイパスすることを認識しており、B系の制御棒個別制御部18は、自系の操作信号をバイパスすることを認識している。このため、両系の制御棒個別制御部18は、バイパスする系の認識に齟齬がない。このため、B系の操作信号をバイパスし、A系からの単一の操作信号によりブレーキ制御部9と電動機制御部12の制御を行う。
A系からの単一の操作信号によりブレーキ制御部9と電動機制御部12の制御を行うのは、A系の自己診断が正常であり、A(0,1)であり、B系の自己診断が異常であった場合においても同様である。
このようにA系又はB系のうち、一方の系が正常であり、他方の系が異常であった場合において、正常である系が自系をバイパス自系バイパス信号が入力された場合は、制御棒4の駆動を許可しない。
そして、両系が共に自己診断が異常である場合には、制御棒4の駆動を阻止する。
以上説明した一実施の形態例に係る入出力機器24には、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12に生じた異常の有無、制御棒個別制御部18に関連する異常の有無が入力される。このため、運転員は、異常の要因の切り分けが容易になるため、運転員は電動機制御部の設置場所まで出向かなくてもよく、運転員の負担が軽減される。
また、ブレーキ制御部9は、両系から入力されるブレーキ解除信号が一致しなければ保持ブレーキ6の解除を行わない。また、電動機制御部12は、両系から入力される電動機駆動信号が一致しなければ電動機7に電力を供給しない。これにより、安全に制御棒4の制御を行うことができる。
そして、制御棒個別制御部18は、ブレーキ制御部9と電動機制御部12から受け取る応答に基づいて、ケーブルの断線を検出したり、ブレーキ制御部9又は電動機制御部12に生じた異常を検出したりすることができる。また、制御棒個別制御部18は、ブレーキ制御部9と電動機制御部12からの応答と、制御棒4の位置情報とを組み合わせて、制御棒4のドリフト又はスティック異常を判定することができる。このような異常が生じた場合には、速やかにブレーキ制御部9又は電動機制御部12の駆動が停止されるため、意図しない制御棒4の動作が継続することを防ぐことができる。
また、各系の制御棒個別制御部18は、自己診断を行い、自己の正常又は異常を判定し、自己診断の結果として自己診断正常信号又は自己診断異常信号をバイパス判定部11,16に出力する。バイパス判定部11,16は、両系の制御棒個別制御部18から入力した自己診断の結果と、運転員が操作入力した自系又は他系バイパス信号の組み合わせに基づいて、保持ブレーキ6又は電動機7の駆動阻止、バイパス処理等の判断を行う。これにより、片系に異常が生じた場合であっても誤バイパスを防止して制御棒4の駆動を継続し、運転の可用性を担保した高信頼性の制御棒操作監視装置25を提供することができる。
なお、図7に示した説明図と図8に示したバイパス論理状態表は、入出力機器24を通じて運転員に示すようにしてもよいし、その結果だけを示すようにしてもよい。これにより、運転員は、何らかの異常が生じてバイパスする系を選択する判定が容易となる。
また、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上記した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、更にはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…原子炉、4…制御棒、5…制御棒駆動部、6…保持ブレーキ、7…電動機、9…ブレーキ制御部、10…ブレーキ信号判定部、12…電動機制御部、17…制御棒駆動制御部、18…制御棒個別制御部、19…駆動指令判定部、20…制御棒位置判定部、21…制御棒統括制御部、24…入出力機器、25…制御棒操作監視装置

Claims (7)

  1. 原子炉内の制御棒の状態を入出力機器に出力し、前記入出力機器から入力される制御棒操作に基づいて、前記制御棒を挿入し又は引抜くための操作指令を出力して、前記制御棒を挿入し又は引抜く制御棒駆動部の制御を統括する二重化された制御棒統括制御部と、
    二重化された制御棒駆動制御部の一方から入力される前記操作指令、及び前記制御棒駆動部が有する制御棒位置検出器によって検出される前記制御棒の位置を含む前記制御棒の状態に基づいて、前記制御棒の挿入又は引抜きを制御する駆動指令を前記制御棒毎に個別に出力し、前記駆動指令に対する制御結果、及び前記制御棒の状態を、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に出力する二重化された制御棒個別制御部と、
    二重化された前記制御棒個別制御部からそれぞれ入力される前記駆動指令が一致する場合に、前記制御棒駆動部が有する前記制御棒の保持ブレーキを駆動した制御結果を前記制御棒個別制御部に渡すブレーキ制御部と、
    二重化された前記制御棒個別制御部からそれぞれ入力される前記駆動指令が一致する場合に、前記制御棒駆動部が有し、前記制御棒を移動させる電動機を駆動した制御結果を前記制御棒個別制御部に渡す電動機制御部と、を備え、
    前記制御棒個別制御部は、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部から受け取った前記制御結果に基づいて、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部に生じた異常の有無を判定すると共に、自己診断を行って自系の前記制御棒個別制御部に関連する異常の有無を判定した判定結果を、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に出力する
    制御棒操作監視装置。
  2. 前記制御棒個別制御部に関連する異常には、前記制御棒個別制御部の異常、前記制御棒個別制御部と前記制御棒駆動制御部との間の通信異常、又は前記制御棒個別制御部と前記制御棒統括制御部との間の通信異常のいずれかが含まれ、
    前記制御棒統括制御部は、前記保持ブレーキ又は前記電動機の制御異常を前記入出力機器に出力し、前記入出力機器から入力されるバイパス操作に基づいて、前記駆動指令をバイパスする系を指示するバイパス指令を、それぞれの前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒個別制御部に出力し、前記制御棒個別制御部に前記駆動指令をバイパスする系を前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部に指示させる
    請求項1記載の制御棒操作監視装置。
  3. 前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部は、二重化された前記制御棒個別制御部からそれぞれ入力される前記駆動指令が不一致である場合に、前記制御結果として前記駆動指令が不一致であることを前記制御棒個別制御部に出力し、
    前記制御棒個別制御部は、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部から第1の期間を超えて前記駆動指令が不一致であることが出力され続けた場合に、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部への前記駆動指令の出力を停止し、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に前記保持ブレーキ又は前記電動機の制御異常を前記判定結果として出力する
    請求項2記載の制御棒操作監視装置。
  4. 前記制御棒個別制御部は、二重化された前記制御棒個別制御部からそれぞれ入力される前記駆動指令が一致した場合であって、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部から第2の期間を超えて前記制御結果として前記保持ブレーキを作動したこと、又は前記電動機を駆動したことが出力されない場合に、前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部への前記駆動指令の出力を停止し、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に前記保持ブレーキ又は前記電動機の制御異常を前記判定結果として出力する
    請求項3記載の制御棒操作監視装置。
  5. 前記制御棒個別制御部は、前記電動機制御部から前記電動機を駆動したことが出力されず、前記制御棒の位置が変化する場合に、前記制御棒のドリフト異常と判定し、前記駆動指令の出力を停止し、前記電動機に電力を供給する主回路の動力源を遮断すると共に、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に前記制御棒のドリフト異常を前記判定結果として出力する
    請求項4記載の制御棒操作監視装置。
  6. 前記制御棒個別制御部は、前記電動機制御部から前記電動機を駆動したことが出力され、前記制御棒の位置が変化しない場合に、前記制御棒のスティック異常と判定し、前記駆動指令の出力を停止し、前記電動機に電力を供給する主回路の動力源を遮断し、前記ブレーキ制御部に前記保持ブレーキを作動させ、前記制御棒駆動制御部を介して前記制御棒統括制御部に前記制御棒のスティック異常を前記判定結果として出力する
    請求項4記載の制御棒操作監視装置。
  7. 二重化された前記制御棒個別制御部は、二重化された前記制御棒統括制御部の一方から入力される前記バイパス指令に基づいて生成した、自系バイパス信号及び他系バイパス信号を前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部に出力すると共に、前記制御棒個別制御部に関連する異常が有る場合に自己診断異常信号を出力し、前記制御棒個別制御部に関連する異常が無い場合に自己診断を正常とする自己診断正常信号を前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部に出力し、
    前記ブレーキ制御部又は前記電動機制御部は、前記制御棒個別制御部から入力される前記自系バイパス信号及び他系バイパス信号、並びに前記自己診断異常信号又は前記自己診断正常信号の組み合わせに基づいて、両系若しくは片系による前記保持ブレーキの作動若しくは前記電動機の駆動、又は前記保持ブレーキ若しくは前記電動機の停止のいずれかを選択する
    請求項2〜6のいずれか1項に記載の制御棒操作監視装置。
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