JP2007278812A - 制御棒駆動制御装置及び制御棒駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数本ある制御棒が駆動した際、各制御棒の停止位置にばらつきが発生した時、制御棒駆動の調整を行い、より高精度かつ信頼性の高い制御を実現する制御棒駆動制御装置を提供すること。
【解決手段】位置検出器12による誘導電動機14の回転角度の情報とスクラム位置検出機構によるリードスイッチのオン・オフ情報の制御棒の位置に関する情報を用いて、制御棒6が目標位置に到達せずに停止し、原子力発電所の運転に影響しない範囲で制御棒の位置がばらついた場合には、駆動信号の調整を行い、制御棒6を目標位置に停止させること。
【選択図】図1
【解決手段】位置検出器12による誘導電動機14の回転角度の情報とスクラム位置検出機構によるリードスイッチのオン・オフ情報の制御棒の位置に関する情報を用いて、制御棒6が目標位置に到達せずに停止し、原子力発電所の運転に影響しない範囲で制御棒の位置がばらついた場合には、駆動信号の調整を行い、制御棒6を目標位置に停止させること。
【選択図】図1
Description
本発明は、原子力発電所の原子炉内の制御棒を挿入または引抜操作することにより原子炉出力を制御する制御棒駆動制御装置及び制御棒駆動制御方法に関する。
改良型沸騰水型原子力発電所(ABWR)では、制御棒駆動により、炉出力の制御を行う。制御棒駆動は、制御棒駆動制御装置により実現する。制御棒駆動制御装置は、制御棒駆動装置,位置検出装置,ブレーキ励磁装置,制御棒操作監視盤などで構成される。
制御棒駆動装置は、誘導電動機,誘導電動機の回転トルクを増大させる減速機,軸封部に磁力の力で誘導電動機の回転トルクを伝達するマグネットカップリング,マグネットカップリングと連結されたボールスクリューネジ,ボールスクリューネジと噛み合いを持つボールナット,ボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結棒、及びボールナット上部に配置された中空ピストンを備え、電動機の正転または反転により、制御棒が炉心に向かう挿入駆動,挿入方向とは反対方向に向かう引抜駆動が可能になる。
また、制御棒操作監視盤は、原子炉の出力時間の短縮と運転員の負担低減を目的に、複数の制御棒に対し同時に挿入または引抜駆動を行うギャング操作モードを有する。操作する制御棒のグループは、ギャング操作による炉の出力分布の変化が急峻しないよう炉全体の対象性を考慮して決定されている。
原子力発電所では、現状の制御棒駆動制御装置を使い、安定した原子炉の炉心運用を実現している。しかし、制御棒駆動装置を構成する機械要素のうち、減速機のバックラッシュ,誘導電動機やマグネットカップリングの摩擦によるすべり等の機械的誤差の影響により、目標とする制御棒の位置に到達せずに停止し、複数本存在する制御棒のそれぞれ位置が原子力発電所の運転に影響しない範囲でばらつく事象が発生する可能性がある。この影響は、ギャング操作のときに顕著に表れ、この影響により原子炉内の出力分布の対称性が崩れ、炉心運用の安定性を損なう要因となりうる。
機械的誤差の影響のうちマグネットカップリングのすべりに対処するため、例えば、特開2000−227490号公報に記載の技術では、制御棒の位置を検出する位置検出器と、誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器と、この回転速度を用いて誘導電動機からマグネットカップリングに伝達される駆動トルクを算出し、算出した駆動トルクがマグネットカップリングの最大伝達トルクに相当する値になり、マグネットカップリングにすべりが発生する可能性がある場合は誘導電動機を停止している。
しかしながら、上記の従来技術では、速度検出器を制御棒本数分用意する必要があり、設備が高価になる。
本発明の目的は、新たな検出器を導入せず、例えば機械的誤差の影響によるような、制御棒の位置のばらつきを小さくし、より高精度な制御が可能であり、かつ安定した原子力発電所の炉心運用が可能である制御棒駆動制御装置及び制御棒駆動制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、電動機の回転力を伝達して制御棒を移動させる制御棒駆動機構と、制御棒に対する目標位置を含む操作信号を出力する制御棒操作手段と、制御棒が前記目標位置に近づくように駆動信号を出力する棒駆動信号出力手段と、駆動信号を受けて前記誘導電動機とを駆動する駆動手段と、制御棒の位置を検出する位置検出手段と、前記駆動信号を前記位置検出手段の情報を用いて補正する手段を備えるように構成した。好ましくは、位置検出器による誘導電動機の回転角度の情報とスクラム位置検出機構によるリードスイッチのオン・オフ情報の制御棒の位置に関する情報を用いて、制御棒が目標位置に到達せずに停止し、原子力発電所の運転に影響しない範囲で制御棒の位置がばらついた場合には、駆動信号の調整を行い、制御棒を目標位置に停止させる。
複数本ある制御棒それぞれに本発明の調整法を実施し、機械的誤差による定常的なずれを調整することにより、例えば、機械的誤差による定常的なずれの影響が大きいと考えられるギャング操作においても、制御棒を現状より高精度に挿入または引抜駆動を行うことが可能になる。これにより、原子力発電所の炉心運用の安定性をより向上させることが可能になる。
以下、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
本発明の1実施例を図1に示す。複数本ある制御棒ごとに存在する電動駆動型の制御棒駆動機構16は、誘導電動機14を備えている。誘導電動機14は、その回転軸に制動ブレーキ15,減速機13,位置検出器12,保持ブレーキ11を有する。また、制御棒駆動機構16は、誘導電動機14の回転トルクを伝達するマグネットカップリング10を介し、図示していないがボールスクリューネジ,ボールスクリューネジと噛み合うボールナット,ボールナットに取り付けられて軸方向に伸びる連結軸を有し、中空ピストン7と連結する。
原子炉5には、燃料体25が冷却水26に浸された状態で設置されている。複数本存在する制御棒6は、燃料体25の間に挿入または引抜駆動が可能な状態で設置されている。制御棒6は、別々の制御棒駆動機構16の中空ピストン上部に連結され、各制御棒6は対応する制御棒駆動機構16の誘導電動機14の駆動により操作される。
制御棒がスクラム駆動した際にその位置を検出・記録するスクラムタイミングレコーダ盤2,制御棒の駆動と保守・制動ブレーキの動作の制御を行う制御棒駆動補助盤4,制御棒操作監視盤1から目標位置信号101の内容と現在の制御棒の状態を比較し、制御棒操作が必要な場合に制御棒駆動補助盤4に駆動信号102を出力する制御棒位置伝送補助盤3を有する。制御棒位置伝送補助盤3,制御棒駆動補助盤4は各制御棒駆動機構16ごとに存在する。
制御棒操作監視盤1は、運転員が実際に操作監視を行う入出力機器(図示せず)、各制御棒6の挿入または引抜手順,予め定められた制御量の制御棒動作手順を記憶する制御棒動作手順記憶装置27,挿入または引抜駆動の操作信号108とその制御棒目標位置を示す目標位置信号101を制御棒位置伝送補助盤3へ出力する制御棒操作装置17で構成される。入出力機器は、制御棒選択ボタン,制御棒駆動モード選択ボタン,制御棒の駆動方向を選択する挿入/引抜ボタンを有し、運転員はこの入出力機器を使い、制御棒6を操作する。
スクラムタイミングレコーダ盤2は、制御棒6をスクラム機能を用い挿入駆動させる時の制御棒の位置を記録する装置である。
制御棒位置伝送補助盤3は、位置判定装置19,駆動目標位置判定装置20,駆動目標位置調整装置21,制御棒駆動制御装置22,制御棒位置履歴記憶装置23で構成される。
制御棒位置伝送補助盤3は、制御棒操作監視盤1の目標位置信号101と位置検出器
12の位置信号104をもとに、制御棒位置が駆動目標位置に到達していない場合は、制御棒駆動補助盤4に駆動信号102を出力する。
12の位置信号104をもとに、制御棒位置が駆動目標位置に到達していない場合は、制御棒駆動補助盤4に駆動信号102を出力する。
制御棒駆動補助盤4は、制御棒位置伝送補助盤3の出力する駆動信号102のもと、誘導電動機14をオン/オフ制御し、制御棒6を挿入または引抜駆動させる半導体スイッチ24と、駆動信号102に含まれる保持ブレーキ解除信号により保持ブレーキを解除する機構(図示せず)を有する。半導体スイッチ24としては、トランジスタ,サイリスタ等の素子が用いられる。
次に動作について説明する。原子炉5の起動は、全ての制御棒が挿入された状態から始まり、制御棒の引抜操作を行うことで、原子炉5の出力を上昇させる。制御棒の全挿入位置は0ステップであり、全引抜位置は100ステップである。制御棒は全部で205本存在する。制御棒の駆動モードには、ステップモードと連続モードの2種類がある。
制御棒6の通常時の駆動方法を、制御棒6を現在位置0ステップから目標位置60ステップまで連続モードにて駆動させる例を用いて説明する。
運転員は、操作ガイドに従い、操作する制御棒6を制御棒座標選択スイッチにより選択し、制御棒動作モード(連続モード)を選択する。そして、制御棒6を0ステップから
60ステップへ駆動させるため、引抜スイッチを押下する。運転員操作を受けて、制御棒操作監視盤1の制御棒操作装置17は、選択された制御棒の現在の位置を読み込みしたあと、目標位置を60ステップの目標位置信号101と操作信号108を制御棒位置伝送補助盤3へ出力する。
60ステップへ駆動させるため、引抜スイッチを押下する。運転員操作を受けて、制御棒操作監視盤1の制御棒操作装置17は、選択された制御棒の現在の位置を読み込みしたあと、目標位置を60ステップの目標位置信号101と操作信号108を制御棒位置伝送補助盤3へ出力する。
制御棒位置伝送補助盤3内では、駆動目標位置判定装置20が、位置検出器12の電気信号を位置判定装置19にて変換した位置信号104と目標位置信号101を比較し、制御棒6が目標位置に到達していない場合は、駆動目標位置信号106を出力する。また、駆動目標位置判定装置20は、制御棒6が目標位置付近まで駆動し、位置信号104と目標位置信号101の比較の値が位置判定装置19内の判定値となった時点で駆動目標位置信号106の出力を停止する。駆動目標位置調整装置21は、通常駆動の場合、駆動目標位置信号106をそのまま駆動目標位置調整信号107として、制御棒駆動制御装置22へ出力する。制御棒駆動制御装置22は、駆動目標位置信号106と操作信号108の2信号の有無を判断する論理を持ち、前記2信号が存在する場合、制御棒駆動補助盤4へ駆動信号102を出力する。前記2信号の内、片方でも存在しない場合は、制御棒駆動補助盤4へ駆動信号102の出力を行わない。最後に、制御棒位置履歴記憶装置23は、位置判定装置19の位置信号104,駆動目標位置判定装置20からの駆動目標位置信号106、そしてスクラムタイミングレコーダ盤2からのPIP位置信号103を記憶するとともに、調整に必要な値を導出し記憶する。この必要な値の算出方法については、後述する。
制御棒駆動補助盤4は、駆動信号102を受け、保持ブレーキ11を解除し(解除機構は図示せず)、半導体スイッチ24をオン・オフ制御することで誘導電動機14へ60ステップ分引抜駆動させるのに必要な電流を交流電源から流し、制御棒6を目標位置(60ステップ)付近まで駆動させる。また、制御棒駆動補助盤4は、制御棒が目標位置(60ステップ)付近まで駆動した場合、制御棒位置伝送補助盤3内での前述の位置判定装置
19での目標位置判定により、駆動目標位置信号106が出力されず、制御棒駆動制御装置22での駆動信号102が生成されないことにより、交流電源からの電流供給が失われ、制御棒駆動を停止する。
19での目標位置判定により、駆動目標位置信号106が出力されず、制御棒駆動制御装置22での駆動信号102が生成されないことにより、交流電源からの電流供給が失われ、制御棒駆動を停止する。
さて、一連の駆動動作により、制御棒6は目標位置(60ステップ)まで駆動するが、機械的誤差、特にマグネットカップリングのずれにより誘導電動機14の回転トルクが中空ピストン7に伝わらず、制御棒6の位置が位置検出器12では目標位置の60ステップ分駆動したと検出されているにも拘らず、PIP8では59ステップ駆動した時点で停止する可能性が考えられる。そこで、この事象に対しても制御棒6を60ステップまで駆動できるよう調整する方法を説明する。
まず、制御棒駆動の調整の判断は、制御棒位置履歴記憶装置23の記憶値と記憶値より導出された値を用いて行う。制御棒位置履歴記憶装置23のフローチャートを図2に示す。はじめに、位置判定装置19の位置信号104,駆動目標位置判定装置20からの駆動目標位置信号106、そしてスクラムタイミングレコーダ盤からのPIP位置信号103の信号読込をA1で行い、その信号を位置履歴記憶A2で記憶する。つぎに、位置信号
104とPIP目標位置の差分の絶対値をA3で算出し、その値αをA4で記憶する。機械的誤差には、制御棒6が駆動を行う度にずれを引き起こす定常的なずれと、例えば、ある駆動操作によりにおいて、半導体スイッチ24のオン・オフ制御がスムーズに行われないためにずれを引き起こしてしまう一過性のずれの2つの場合が考えられる。本発明による調整法では、2つの場合のうちより調整の必要があると考えられる定常的なずれに対して調整を行う。そこでA5で、A4で記憶されている値の平均を挿入または引抜駆動1操作ごとに算出し、一過性のずれによる制御棒6の位置のずれの影響を排除する。最後に、駆動目標位置信号106の単位はステップであるので、A5で算出した平均値をA6で四捨五入し、その値βをA7で記憶し、βの値を制御棒位置記憶信号105として出力する。調整の必要の有無はこのA7に記憶された値を見て判断する。
104とPIP目標位置の差分の絶対値をA3で算出し、その値αをA4で記憶する。機械的誤差には、制御棒6が駆動を行う度にずれを引き起こす定常的なずれと、例えば、ある駆動操作によりにおいて、半導体スイッチ24のオン・オフ制御がスムーズに行われないためにずれを引き起こしてしまう一過性のずれの2つの場合が考えられる。本発明による調整法では、2つの場合のうちより調整の必要があると考えられる定常的なずれに対して調整を行う。そこでA5で、A4で記憶されている値の平均を挿入または引抜駆動1操作ごとに算出し、一過性のずれによる制御棒6の位置のずれの影響を排除する。最後に、駆動目標位置信号106の単位はステップであるので、A5で算出した平均値をA6で四捨五入し、その値βをA7で記憶し、βの値を制御棒位置記憶信号105として出力する。調整の必要の有無はこのA7に記憶された値を見て判断する。
つぎに、制御棒位置記憶信号105を用い、駆動目標位置信号106を実際に調整する方法を説明する。
駆動目標位置信号106の調整は、駆動目標位置調整装置21で行い、そのフローチャートを図3に示す。駆動目標位置調整装置21は、駆動目標位置信号106の信号読込を行った後、B1で調整の有無を確認する。
駆動目標位置調整装置21は標準では調整無であるが、保守員等の操作者が、ここで調整を選択すると、制御棒位置履歴記憶装置23より制御棒位置記憶信号105(機械的誤差の定常的ずれの平均値)を読み込み、B2で駆動目標位置信号106に制御棒位置記憶信号105を加算する。
B2で駆動目標位置が変更されたことにより、機械的誤差を加味した駆動目標位置を設定したが、この方法では全引抜位置(100ステップ)よりも大きな駆動目標位置が設定される可能性がある。そのため、駆動目標位置信号106が全制御棒全引抜位置(100ステップ)よりも大きいかどうかをB3により判断し、大きい場合はB4で駆動目標位置信号106を全引抜位置(100ステップ)とする。最後に、駆動目標位置調整装置21で調整を行った駆動目標位置の調整信号,調整の有無の信号,機械的誤差の定常的なずれの平均値である制御棒位置記憶信号105の3信号を駆動目標位置調整信号107として出力する。
上記調整法による制御棒6の動作の流れを先程述べた具体例(制御棒6の位置が位置検出器12では目標位置の60ステップ分駆動したと検出されているにも拘らず、PIP8では59ステップ駆動した時点で停止する)を用いて説明する。この例では機械的誤差による定常的なずれが存在すると仮定する。まず、制御棒位置履歴記憶装置23にて、調整に用いる機械的誤差による定常的なずれの平均値を導出する。図4は、駆動目標位置信号106,PIP位置信号103のON/OFF値と位置信号104の値,位置信号104からPIP位置信号103の差分の絶対値,差分の絶対値の平均値、そして平均値を四捨五入した値、すなわち機械的誤差による定常的なずれを示している。図4から、この制御棒6の機械的誤差による定常的なずれの平均値は1ステップであることが分かる。この平均値を制御棒位置記憶信号105として、駆動目標位置(指令)調整装置21に出力する。
駆動目標位置(指令)調整装置21では、駆動目標位置信号106である60ステップに制御棒位置記憶信号1ステップを加えた61ステップを駆動目標位置調整信号107として出力する。
この駆動目標位置調整信号107により、制御棒駆動制御装置22は誘導電動機14を61ステップ引抜駆動を行わせる駆動信号102を制御棒駆動補助盤4に出力し、制御棒駆動機構16を実際に駆動させる。
しかし、この調整法のみでは、実際には誘導電動機14は61ステップまで駆動せず、60ステップ駆動した時点で停止してしまう。その理由を説明する。
上述の調整法により駆動目標位置は61ステップに調整されたが、制御棒操作装置17より出力される目標位置信号101の目標位置は60ステップのままである。
駆動目標位置判定装置20は、制御棒操作監視盤1の目標位置信号101と位置検出器12の位置信号104をもとに、制御棒位置が目標位置信号101の駆動目標位置に到達していない場合は、駆動目標位置判定装置20に駆動目標位置信号106を出力する。
そのため、誘導電動機14が60ステップ駆動し、位置検出器12による位置信号104が60ステップ駆動位置を検出した時点で、駆動目標位置判定装置20は駆動目標位置信号106の出力を打ち切り、制御棒位置伝送補助盤3から制御棒駆動補助盤4への駆動信号102も打ち切られる。従って、誘導電動機14はこれ以上駆動することなく、60ステップ位置で駆動を停止する。
この事象に対応するため、上記の調整法の他に、制御棒の目標位置調整装置21で用いた平均値を使い、位置判定装置19の出力信号の調整を行う。調整を行う位置判定装置
19の入出力信号を明記した概略図を図5に示す。図5において、位置判定装置19への入力信号は、レゾルバ位置信号109と駆動目標位置調整信号107であり、位置判定装置19からの出力信号としては、位置判定装置19から制御棒操作監視盤1の制御棒操作装置17,制御棒位置伝送補助盤3の駆動目標位置判定装置20,制御棒位置履歴記憶装置23がある。
19の入出力信号を明記した概略図を図5に示す。図5において、位置判定装置19への入力信号は、レゾルバ位置信号109と駆動目標位置調整信号107であり、位置判定装置19からの出力信号としては、位置判定装置19から制御棒操作監視盤1の制御棒操作装置17,制御棒位置伝送補助盤3の駆動目標位置判定装置20,制御棒位置履歴記憶装置23がある。
次に、位置判定装置19のフローチャートを図6に示す。位置判定装置19は、位置検出器12からの信号と駆動目標位置調整信号107をC1で読み込む。つぎに、駆動目標位置調整信号107を用い、C2にて読み込んだ信号が調整されたものかどうかを判断し、調整が無い場合は、所定の装置に位置信号104の値を出力する。C2の調整判定で、調整信号があった場合は、位置検出器から読み込んだ信号と駆動目標位置調整信号107の平均値を用い、C3にて位置検出値から平均値を減算した値γを導出し出力信号の調整をする。この方法で所定の装置へ信号を出力するが、この方法では、出力する信号が全挿入位置(0ステップ)より小さな値を算出する可能性がある。そこで、C4で、導出した値γが全挿入位置よりも小さいかどうかを判定し、γが全挿入位置よりも小さい場合は、C5にてγの値を全挿入位置(0ステップ)に設定する。位置判定装置19は、出力信号に調整を加えた場合は、制御棒操作装置17と駆動目標位置判定装置20には、調整した信号をそのまま出力する。また、制御棒位置履歴記憶装置23には調整した信号に加え、不具合時の位置履歴の必要性を考慮し、位置検出器12より得られる調整前の位置信号
104も出力する。
104も出力する。
このような位置判定装置19の出力信号の調整を行うことにより、先程の具体例で言えば、位置信号104が60ステップのとき、位置判定装置19の出力信号は60ステップより機械的誤差による定常的なずれの平均値1ステップを減算した59ステップとなり、駆動目標位置判定装置20は、駆動目標位置信号106を出力し、誘導電動機14は引抜駆動を続行する。
そして、位置信号104が11ステップとなると、駆動目標位置判定装置20は目標位置信号101に含まれる目標位置(60ステップ)と位置判定装置19の出力信号(60ステップ)が一致することにより、駆動目標位置信号106を打ち切る。これにより、誘導電動機14は61ステップ駆動後に停止し、PIP8の値は60ステップとなり、制御棒6は60ステップ駆動したことになる。
205本ある制御棒6それぞれにこの調整法を実施し、機械的誤差による定常的なずれを調整することで、機械的誤差による定常的なずれの影響が大きいと考えられるギャング操作においても、制御棒6を現状より高精度に挿入または引抜駆動を行うことが可能になり、原子力発電所の原子炉の炉心運用の安定性をより向上させることが可能になる。
1…制御棒操作監視盤、2…スクラムタイミングレコーダ盤、3…制御棒位置伝送補助盤、4…制御棒駆動補助盤、5…原子炉、6…制御棒、7…中空ピストン、8…PIP、9…位置検出マグネット、10…マグネットカップリング、11…保持ブレーキ、12…位置検出器、13…減速機、14…誘導電動機、15…制動ブレーキ、16…制御棒駆動機構、17…制御棒操作装置、18…PIP位置判定装置、19…位置判定装置、20…駆動目標位置判定装置、21…駆動目標位置調整装置、22…制御棒駆動制御装置、23…制御棒位置履歴記憶装置、24…半導体スイッチ、25…燃料体、26…冷却水、27…制御棒動作手順記憶装置、101…目標位置信号(操作信号)、102…駆動信号、
103…PIP位置信号、104…位置信号、105…制御棒位置記憶信号、106…駆動目標位置信号、107…駆動目標位置調整信号、108…操作信号、109…レゾルバ位置信号。
103…PIP位置信号、104…位置信号、105…制御棒位置記憶信号、106…駆動目標位置信号、107…駆動目標位置調整信号、108…操作信号、109…レゾルバ位置信号。
Claims (5)
- 電動機の回転力を伝達して制御棒を移動させる制御棒駆動機構と、前記制御棒に対する目標位置を含む操作信号を出力する制御棒操作手段と、前記制御棒が前記目標位置に近づくように駆動信号を出力する棒駆動信号出力手段と、前記駆動信号を受けて前記電動機とを駆動する駆動手段と、制御棒の位置を検出する位置検出手段と、前記駆動信号を前記位置検出手段の情報を用いて補正する手段を備えることを特徴とした制御棒駆動制御装置。
- 請求項1において、前記誘導電動機の回転量を検出する位置測定手段を有し、前記検出された電動機の回転量と前記検出された制御棒の位置を記憶し、前記記憶した両者の値に基づいて、前記駆動信号を補正することを特徴とした制御棒駆動制御装置。
- 請求項2において、前記記憶した信号に定常的な相違がある場合には、駆動目標位置を調整し、前記補正に係る数値を用いて、前記誘導電動機の回転量を測定する位置信号を調整する調整手段を備えることを特徴とする制御棒駆動制御装置。
- 請求項2において、前記検出された制御棒の位置の値と前記駆動信号に係る制御棒の位置に相当する位置の値の偏差を計算し、前記計算値にを基づいて前記補正をなすことを特徴とする制御棒駆動装置。
- 制御棒の目標位置を含んで操作信号を出力し、前記目標位置に近づくように駆動信号を出力し、制御棒の位置を検出し、前記検出した制御棒の位置に基づいて前記駆動信号を補正し、前記補正した信号に基づいて電動機を回転させて制御棒を移動する制御棒駆動制御方法。
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