JP3729957B2 - 支持杭用キャップ - Google Patents

支持杭用キャップ Download PDF

Info

Publication number
JP3729957B2
JP3729957B2 JP35389396A JP35389396A JP3729957B2 JP 3729957 B2 JP3729957 B2 JP 3729957B2 JP 35389396 A JP35389396 A JP 35389396A JP 35389396 A JP35389396 A JP 35389396A JP 3729957 B2 JP3729957 B2 JP 3729957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
support pile
support
girder
bolt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35389396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10176334A (ja
Inventor
靖久 堀場
和弘 東
恒義 日置
卓也 田村
由美子 岩下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marufuji Sheetpiling Co Ltd
Original Assignee
Marufuji Sheetpiling Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Marufuji Sheetpiling Co Ltd filed Critical Marufuji Sheetpiling Co Ltd
Priority to JP35389396A priority Critical patent/JP3729957B2/ja
Publication of JPH10176334A publication Critical patent/JPH10176334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3729957B2 publication Critical patent/JP3729957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Foundations (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗り入れ構台を架設する際に、支持杭と桁受材との間に配置する支持杭用キャップに係り、特に、支持杭の埋設間隔のずれを補正することのできる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設現場等における掘削作業現場おいては、乗り入れ構台を架設し、該乗り入れ構台上にクレーンやパワーシャベル等を乗り入れて掘削作業を行う。このような乗り入れ構台を架設するためには、まず、掘削面に複数本の支持杭を打ちこみ、該支持杭の天端にH形鋼材からなる桁受材を載置して各支持杭間を渡すように架設し、更に、この桁受材の上側に該桁受材とは直交する方向に桁材を配置する。そして、この桁材の上面に復工板を敷設して重機が乗り入れられるようにしている。
【0003】
以下、これを図14に示す概略平面図を参照しながら説明すると、通常、H形鋼材からなる支持杭101は図示のように2列で複数本(図では4本)配設される。そして、短手方向に隣り合う支持杭101同士を連結するように、支持杭101の頂部には桁受材102が横架され、更に、長手方向に隣り合う支持杭101間を連結するように桁受材102の上面に桁材103が配置される構成とされている。
【0004】
図13は、支持杭101と桁受材102及び桁材103の接続状態の従来例を示す説明図であり、同図に示すようにH形鋼材からなる支持杭101の天端にはトッププレート101aが溶接にて固定されており、該トッププレート101a上にはH形鋼材にて形成される桁受材102が載置され、ボルト・ナットにて連結固定されて2列に埋設された支持杭101間に渡されている。また、桁受材102の上面には該桁受材102と直交する方向にH形鋼材から成る桁材103が配置され、該桁材103の上面には複数枚の覆工板104が敷設されている。
【0005】
このような乗り入れ構台を架設する手順を以下に示すと、まず、図14の平面図に示すように、一定のピッチ(例えば、6m間隔)で複数本の支持杭101を所定の深さまで打ち込む作業を行う。次いで、短手方向に桁受材102を配置し、更に長手方向を渡すように桁材103を配置する。
【0006】
従って、長手方向の支持杭101の間隔が6mであるならば、桁材103として6mのH形鋼材を複数本用意しておけば良いことになる。ところが、掘削現場に埋設する複数本の支持杭101をすべて正確に6m間隔で打ち込むことは至難の業であり、実際には±100〜200mm程度のずれが生じてしまう。また、トランシットやレベル計等の器具を使用して正確に6mピッチで打ち込むこともできなことはないが、乗り入れ構台の基礎を架設するためにこれほどの手間をかけることは現実的では無い。
【0007】
このため、桁材103として用意した6mのH形鋼材を実際に配置する際に、接続誤差が発生してしまい、その都度長さを調整する作業(いわゆる、現場合わせ)が必要となる。また、桁材103として使用されるH形鋼材としては、通常、素材と規格材との2種類がある。ここで、規格材とは鋼材の寸法が正確に規定されているものであり、長さが6mという規格であれば、正確に6mの長さを有するものであり、一方、素材とは、ある程度の公差を有する寸法であり、6mと称する素材は、一般的には6m±250mm程度の鋼材である。
【0008】
ここで、上記したように、各支持杭101の間隔は正確に6mとなっているとは限らないので、寸法上ある程度の余裕を持つ必要があり、設計値(6m)よりも若干長い桁材を用意しておく必要がある。従って、正確な寸法を有する規格材を使用することはこの場合得策とはいえず、精度が厳密で無い素材を使用する方がコスト的に有利である。このため、図13に示すように、桁材103どうしのつなぎ目部分103aにおいては素材を切断して長さを調整したのち、桁受材102との間でボルト・ナットにより締め付け固定した後、素材どうしの接続部分に矩形状の接続プレート105を溶接にて固定することにより、堅固に固定している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した如く従来における桁材103の架設方法では、現場合わせ作業により素材を切断して寸法を合わせる作業が必要となるので、スクラップが多く発生する。また、接続プレート105を溶接して素材間を堅固に固定しており、解体作業のときに溶接された接続プレート105を取り外すことは多くの労力を必要とするので、解体時にはこの接続プレート105の部分ごと素材を切断するのが通常である。従って、この部分もやはりスクラップとなってしまい、スクラップの量が更に増加することになる。また、解体後の素材は現場合わせしたことにより、当初の状態よりも長さが幾分短くなる場合もあり、この場合6mの素材として使用できたものがこの規格の範囲よりも短くなってしまい、次回使用するときには6mの素材として使用することができなくなり、5.5mあるいは5mの素材となってしまう。そして、同様の方法で使用し続けると素材は除々に短くなり、最後には素材全体がスクラップとなってしまうことになる。
【0010】
この発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、支持杭の埋設間隔が正確でない場合においても、桁材を切断すること無く、従って多くの廃材がでることなく、且つ、容易に架設することのできる支持杭用キャップを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本願請求項1に記載の発明は、地中にH形鋼材からなる支持杭を埋設し、該支持杭上に桁受材及び桁材を施設する際に、前記支持杭と桁受材との間に配置される支持杭用キャップであって、略T字状に形成された2枚のプレートを互いに平行に配置し、該2枚のT字プレートの側部フラット辺間を渡すように2枚の側面プレートを固定して下部側を角筒形状に形成すると共に、該角筒形状の上端部に上面プレートを配置して角筒形状部分上面を閉塞してキャップ体とし、更に、前記2枚のT字プレートの上端辺を渡すように長方形状の天端プレートを配置したことが特徴である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、前記キャップ体を構成する一方のT字プレート及び一方の側面プレートに前記支持杭固定用のボルト孔を穿設し、前記キャップ体内部の一方の側面プレート近傍に、該側面プレートと略平行に配置される押圧プレートを前記上面プレート上部にスライド移動可能に係止し、この押圧プレートの上部と側面プレートとの間には突出傾向に付勢される第1のスプリングを配置し、該押圧プレートの下部と側面プレートとの間には引張傾向に付勢される第2のスプリングを配置し、前記側面プレートのボルト孔からボルトを螺合して前記押圧プレートを内側に押し付けて前記支持杭のフランジ面縁部を押圧し、且つ、前記T字プレートのボルト孔からボルトを螺合させて支持杭のフランジ面を押圧することにより支持杭とキャップ体とを固定することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記天端プレートの長辺部側方に、ボルト固定孔を穿設するための板材を固定したことを特徴とする。
【0014】
上述の如く構成された本発明の支持杭用キャップによれば、支持杭の上端面をキャップ体の部分にて覆設し、T字プレートの上端面に配置された矩形状の天端プレートを用いて桁受材との接続を行う。この際、天端プレートは、縦方向(桁材の長手方向)に長く形成されているので、桁受材を一定の融通性をもって取り付けることができる。従って、素材(長さが正確に規定されていない材料)をその都度切断して長さを合わせる必要が無く、規格材(長さが正確に規定されている材料)を桁材として使用することができる。これにより、素材を切断する作業が無くなるので、スクラップ(廃材)がでなくなり、また、繰り返しの使用ができるようになるので、コスト的に極めて有利となる。
【0015】
また、本発明の支持杭用キャップでは、キャップ体内に押圧プレートが配置され、該押圧プレートが第1のスプリングにより内側に押圧され、また、第2のスプリングにより外側に引き寄せられるので、該押圧プレートは下側が広がる袴形状となり、支持杭の上端部を挿入する際には、下側の広がった部分から容易に挿入することができ、且つ挿入後には第1のスプリングの付勢力により支持杭と一方の側面プレートが当接されるようになる。従って、この状態で側面プレート側及びT字プレート側のそれぞれの方向からボルトを螺合させることにより当該支持杭用キャップを支持杭の上端部に堅固に固定することができるようになる。
【0016】
また、この支持杭キャップと桁受材との接続は、天端プレート側部に取り付けられた板材の適所にボルト孔を穿設し、該ボルト孔を利用してボルト・ナットにより固定されるので、解体時にはこの板材のみがスクラップとなるだけであり、この板材部分のみを交換すれば、繰り返して使用することができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用された支持杭用キャップの一実施例の構成を示す斜視図であり、図2は正面図、図3は平面図、図4は側面図をそれぞれ示している。そして、この支持杭キャップは、乗り入れ構台等に打ち込まれる支持杭31(図1参照)の頂部に覆設して桁受材の取り付け位置に一定の融通性を持たせることにより、支持杭31の打ち込み間隔のずれを補正する目的で使用されるものである。
【0018】
図1〜図4の各図に示されるように、この支持杭キャップは角部が円弧状切欠1a,2aとされた2枚のT字プレート1,2をほぼ平行に配置し、円弧状切欠1a,2aより下側のフラット辺1b,2b間を矩形状の側面プレート3,4にて連結し、溶接により堅固に固定することによりT字プレート1,2の下側部分を角筒形状とし、更に、この角筒形状の上面に上面プレート5を溶接にて固定することによりT字プレート1,2の下部が角筒形状のキャップ体として構成される。そして、後述するように、このキャップ体が支持杭31の頂部に覆設されて固定されるようになっている。
【0019】
2枚のT字プレート1,2の上端部には、上端辺どうしを渡すように長方形形状の天端プレート6が配置されており、更に、この天端プレート6の上面に加えられる荷重に対する強度を補強するために、天端プレート6と上面プレート5との間には補強プレート7が配置されている(図1,図2参照)。更に、天端プレート6の長辺部に沿って断面L字形状のアングル材8,9(板材)がそれぞれボルト・ナットにより締め付け固定されており、後述するようにこのアングル材8,9の適宜箇所にボルト孔を穿設することにより当該支持杭キャップと桁受材とを連結することができるようになっている。
【0020】
また、一方のT字プレート1(または2)の、キャップ体を構成する部分には4箇所にボルト孔10が穿設されており(図2参照)、各ボルト孔10の外側にはナット11が溶接により固定されている。また、一方の側面プレート3(または4)についても同様に4箇所にボルト孔12が穿設されており(図4参照)、該ボルト孔の外側にはナット13が溶接により固定されている。
【0021】
図5は、図2におけるA−A断面図を示しており、同図に示されるように上面プレート5の、側面プレート3側には2箇所に長孔14が穿設されている。また、T字プレート1,2及び側面プレート3,4とにより囲まれるキャップ体の内部には、図1,図2に示されるように押圧プレート15が配置されており、該押圧プレート15の上端部の2箇所には図6の詳細図に示されるようにナット16の側面が溶接により固定されている。そして、前記した上面プレート5の長孔14に長ボルト17を挿通させてナット16に螺合することにより、押圧プレート15が上面プレート5の下側にぶら下げられた状態とされている。
【0022】
押圧プレート15と側面プレート3との間は、第1のスプリング18(図1,図6参照)及び第2のスプリング19(図1,図4参照)が配設されており、上部側が第1のスプリング18により連結され、下部側が第2のスプリング19により連結されている。そして、第1のスプリング18は、突起する傾向に付勢されるようなバネ定数を有しており、従って、この付勢力により押圧部材15の上部側は図2の矢印「X」の方向に押しつけられるように力が作用する。一方、第2のスプリング19は、第1のスプリング18とは逆に、引張傾向に付勢されるようなバネ定数を有しているので、押圧部材15の下側は矢印「Y」の方向に引かれるように力が作用する。従って、押圧部材15全体としては、下側が広がる袴形状に付勢されて上面プレート5に吊持された状態となる。
【0023】
図7は、図4におけるB−B断面図を示しており、第2のスプリング19の詳細な構成を示している。図示のように、第2のスプリング19は側面プレート3に穿設された開口部20及び押圧プレート15に穿設された開口部21を連通しており、先端部には係止片22が固定されている。そして、この係止片22が押圧プレート15に固定されたアングル材24に固定されている。このように構成する理由は、側面プレート3と押圧プレート15との間隔が狭いため、一定のバネ定数を有するスプリングを2枚のプレート3,15間に直接挿入することができないことによるものである。なお、図1、図4に示されるプレート材25はブレース材を固定するための固定用部材として用いられるものである。
【0024】
次に、上述の如く構成された本実施形態の作用について図8に示す模式図を参照しながら説明する。地面に打ち込まれた支持杭31上に当該支持杭用キャップを取り付ける作業を行う際には、支持杭用キャップをクレーン等の重機にて吊持し、2枚のT字プレート1,2及び側面プレート3,4にて囲まれたキャップ体の中に支持杭31が挿入されるように落とし込む。このとき、上記したように押圧プレート15は下側が広がる袴形状に配置されているので、円滑に支持杭31を挿入することができ、更に、第1のスプリング18により押圧プレート15が内側に押し付けられるので支持杭31の左端31aと側面プレート4とが当接するようになる。
【0025】
そして、この状態で、T字プレート1に穿設されたボルト孔10(図2参照)から刃付きボルト32を挿入し(図4参照)、ナット11に螺合させて締め付けることにより支持杭31の一方のフランジ面をT字プレート2側に押し付けて固定する。次いで、側面プレート3に穿設されたボルト孔12(図4参照)から同様に刃付きボルト33を挿入してナット13に螺合させて締め付けると、押圧プレート15は上面プレート5の長孔14に係止されているので、内側にスライドすることができ、押圧プレート15により支持杭31が押しつけられて固定される。従って、図5に示されるように、支持杭31は各刃付きボルト32,33にて締め付けられることにより、T字プレート2及び側面プレート4が連結されるコーナー部に寄せられて堅固に固定されることになる。
【0026】
ここで、第1のスプリング18を用いて押圧プレート15を内側へ付勢させる理由についてより詳しく説明する。図9は、キャップ体内部に支持杭31が挿入されたときの様子を模式的に示す説明図であり、いま、仮に第1のスプリング18を使用しない場合には図9に示すように、支持杭31はキャップ体の中央部に位置することになる。即ち、支持杭31の左端31aは側面プレート4に当接されない状態となる。ここで、まず側面プレート3側から刃付きボルト33を螺合して支持杭31を側面プレート4側に押しつけた後、T字プレート1側から刃付きボルト32を締め付けるように固定すれば、前記と同様に支持杭31はキャップ体内部に堅固に固定されるようになる。ところが、初めにT字プレート1側から刃付きボルト32を締め付け、その後、側面プレート3側から刃付きボルト33を締め付ける手順で作業を行うと、一旦刃付きボルト32にて支持杭31のフランジ面31bに締め付け固定した後に、押圧プレート15を押しつけて支持杭31のフランジ面31bを側面プレート4側へスライドさせることになるので、この部分が緩む、あるいは破損してしまい、支持杭31に対して当該支持杭用キャップを堅固に固定することができなくなる。
【0027】
つまり、作業手順として側面プレート3側からボルト締め作業を行うようにすれば良いということになるが、実際に作業の現場でこの手順を守ることは困難であり、本実施形態における第1のスプリング18は、このような不具合を解消するためのものであって、支持杭31が支持杭用キャップ内に挿入されると同時に該支持杭31の端部31aが側面プレート4側に押しつけられることにより、ボルト締め作業の順序によらず、確実に固定することができるようになっている。
【0028】
そして、支持杭31に当該支持杭用キャップが固定されると、次いで、図10に示されるように、短手方向(図の紙面に垂直な方向)に隣り合う各支持杭31間に桁受材34を載置して固定する。この際、各桁受材34間の間隔Lは、桁材35を配置する間隔が規格材の長さとなるように設定する。つまり、いま支持杭31の縦方向の間隔が6mである場合には(図14参照)、6m丁度、或いはズレの大きさに合わせて6.5mまたは5.5mの長さに設定する。そして、桁受材34の位置が決定したところでアングル材8,9(図1参照)にボルト孔を穿設し、このボルト孔を利用して当該支持杭キャップと桁受材34とを接続固定する。
【0029】
ここで、桁材35の長さの設定について図11、図12に示す模式図を参照しながら詳細に説明する。いま、天端プレート6の長辺部の長さを700mmとし、桁受材34の幅を400mmとすると、図11に示すように、桁受材34を左端に置く場合(図中実線の部分)と右端に置く場合(図中点線の部分)とで、300mmの融通性が存在することになる。一方、桁材35は桁受材34に対して直交するように配置されるので、通常は図12(a)に示すように桁受材34のウェブ面34aの位置に桁材35の接続部分が来ることになる。
【0030】
しかし、実際にはこの接続位置は中心から100mm以内であれば、桁受材をスティフナープレート等で補強し、且つ桁材のせん断強度以上の強度を保有するように接続すれば強度的に問題無い。即ち、図12(b)に示すように中心位置から100mmずれた位置に接続部分がきても強度的に十分耐えることができる。従って、この部分で左右100mmづつ、合計200mmの融通性が存在することになり、前記の300mmに加算すると全体で500mmの融通性が存在することになる。この結果から、長さが500mm刻みである5.5m、6m、6.5mの規格材を使用すれば、必ず接続することができるということになる。
【0031】
つまり、本実施形態の支持杭用キャップを使用すれば、通常500mm刻みで存在する規格材を桁材35として使用することができるので、従来のように素材(長さが正確に規定されていない材料)を使用してその都度現場合わせを行う必要が無く、鋼材を切断する等の作業を行う手間を省くことができる。また、桁受材34を固定するためのアングル材8,9を交換すれば、この支持杭キャップを繰り返して何度も使用することができ、アングル材8,9のみがスクラップとなるだけであるので、従来と比較してスクラップの量が著しく少なくなる。これにより、作業性が向上するばかりでなく、コストの削減にも大きく貢献することができる。
【0032】
更に、図13に示した如くの、支持杭101の天端にトッププレート101aを溶接するという手間を省くことができるので、作業性が向上する。また、この支持杭キャップにはブレース取り付け用のプレート材25が取り付けられているので、該プレート材25を使用することによりブレースの取付が容易となる。
【0033】
なお、本実施形態では、天端プレート6の長辺の長さを700mm、桁受材34の幅を400mmとして説明したが、本発明はこの寸法に限定されるものでは無く、強度的な裏付けがあれば各種寸法に適応できるものである。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の支持杭キャップによれば、桁受材を載置する部位を天端プレートの長辺方向に適宜ずらすことにより、桁材の間隔を所定距離に合わせることができるので、予め寸法が正確に設定されている規格材を桁材として使用することができるようになり、繰り返し使用することができるようになる。また、従来のように素材を切断して距離を合わせる作業が無くなるので、作業性が向上し、且つ、素材を切断することによるスクラップがでないのでコスト的にも極めて有利となる。
【0035】
また、桁受材と支持杭キャップとの接続は、天端プレートの側部に配置された板材(アングル材8,9にボルト孔を穿設して、ボルト・ナットにて固定するようにしているので、解体時にはこの板材のみをスクラップとし、新しいものに取り換えれば繰り返し使用することができる。
【0036】
更に、押圧プレートが第1のスプリングにより内側に押しつけられることにより、支持杭を挿入した際には、該支持杭は一方の側面プレート側に当接されるので、T字プレート側及び側面プレート側のそれぞれからボルトを螺合して堅固に固定することができる。また、従来行われていた支持杭の天端にトッププレートを溶接するという作業を省略することができるので作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された支持杭用キャップの一実施形態の構成を示す斜視図。
【図2】 図1に示した支持杭用キャップの正面図。
【図3】 図1に示した支持杭用キャップの平面図。
【図4】 図1に示した支持杭用キャップの側面図。
【図5】 図2に示した支持杭用キャップのA−A断面図。
【図6】 図2に示した支持杭用キャップの「C」部詳細図。
【図7】 図4に示した支持杭用キャップのB−B断面を示しており、第2のスプリングの詳細な構成を示す説明図。
【図8】 支持杭の上端部に支持杭用キャップを覆設する様子を模式的に示す説明図。
【図9】 支持杭を刃付きボルトにて固定する様子を示す説明図。
【図10】 支持杭キャップと桁受材及び桁材との接続の様子を示す説明図。
【図11】 支持杭用キャップの天端プレートの長さと桁受材の幅との関係を示す説明図。
【図12】 桁受材と桁材との位置関係を示す説明図。
【図13】 従来における支持杭と桁受材及び桁材との連結の様子を示す説明図。
【図14】 乗り入れ構台における一般的な支持杭、桁受材、桁材の配置関係を平面的に示す説明図。
【符号の説明】
1,2 T字プレート
1a,2a 円弧状切欠
1b,2b フラット辺
3,4 側面プレート
5 上面プレート
6 天端プレート
7 補強プレート
8,9 アングル材(板材)
10,12 ボルト孔
11,13 ナット
14 長孔
15 押圧プレート
16 ナット
17 長ボルト
18 第1のスプリング
19 第2のスプリング
20,21 開口部
22 係止片
24 アングル材
25 プレート材
31 支持杭
32,33 刃付きボルト
34 桁受材
35 桁材

Claims (3)

  1. 地中にH形鋼材からなる支持杭を埋設し、該支持杭上に桁受材及び桁材を施設する際に、前記支持杭と桁受材との間に配置される支持杭用キャップであって、
    略T字状に形成された2枚のプレートを互いに平行に配置し、該2枚のT字プレートの側部フラット辺間を渡すように2枚の側面プレートを固定して下部側を角筒形状に形成すると共に、該角筒形状の上端部に上面プレートを配置して角筒形状部分上面を閉塞してキャップ体とし、更に、前記2枚のT字プレートの上端辺を渡すように長方形状の天端プレートを配置したことを特徴とする支持杭用キャップ。
  2. 前記キャップ体を構成する一方のT字プレート及び一方の側面プレートに前記支持杭固定用のボルト孔を穿設し、前記キャップ体内部の一方の側面プレート近傍に、該側面プレートと略平行に配置される押圧プレートを前記上面プレート上部にスライド移動可能に係止し、
    この押圧プレートの上部と側面プレートとの間には突出傾向に付勢される第1のスプリングを配置し、該押圧プレートの下部と側面プレートとの間には引張傾向に付勢される第2のスプリングを配置し、
    前記側面プレートのボルト孔からボルトを螺合して前記押圧プレートを内側に押し付けて前記支持杭のフランジ面縁部を押圧し、且つ、前記T字プレートのボルト孔からボルトを螺合させて支持杭のフランジ面を押圧することにより支持杭とキャップ体とを固定することを特徴とする請求項1記載の支持杭用キャップ。
  3. 前記天端プレートの長辺部側方に、ボルト固定孔を穿設するための板材を固定したことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の支持杭用キャップ。
JP35389396A 1996-12-19 1996-12-19 支持杭用キャップ Expired - Fee Related JP3729957B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35389396A JP3729957B2 (ja) 1996-12-19 1996-12-19 支持杭用キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35389396A JP3729957B2 (ja) 1996-12-19 1996-12-19 支持杭用キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10176334A JPH10176334A (ja) 1998-06-30
JP3729957B2 true JP3729957B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=18433933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35389396A Expired - Fee Related JP3729957B2 (ja) 1996-12-19 1996-12-19 支持杭用キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3729957B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2850986B1 (fr) * 2003-02-06 2005-11-25 Jacques Felli Dispositif pour la pose de pieces diverses, comprenant un pieu destine a etre enfonce dans le sol

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10176334A (ja) 1998-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5966025B2 (ja) 杭と建築物フレームの接合構造及びアタッチメント
KR101595702B1 (ko) 보강브릿지가 구비된 강판을 이용한 흙막이 구조물 및 이의 시공방법
KR101914002B1 (ko) 고장력 볼트의 장력 도입으로 거더 처짐을 제어하는 가설교량 시공 방법
US20040223814A1 (en) Corner connection for temporary shoring
CN111395351A (zh) 基坑装配式支撑结构以及支撑施工方法
US6984092B1 (en) Corner connection for temporary shoring
JP3729957B2 (ja) 支持杭用キャップ
JP3931034B2 (ja) 鋼管杭を柱に利用した構造物の施工法
KR20160127467A (ko) 각도조절이 가능한 터널 각부보강 연결보
KR200201561Y1 (ko) 강관파일 두부보강구조
KR200233313Y1 (ko) 에이치-파일의 볼트체결식 두부보강구조
JP4109594B2 (ja) 主桁およびフレームとそれらを用いた仮設桟橋の施工方法
JP7156347B2 (ja) 鋼製壁体と鉄筋コンクリート床版の接合構造
JP5432766B2 (ja) 建造物の基礎構造
JP3896179B2 (ja) 鋼材の接合構造
JP2000008398A (ja) 不等沈下を生じた建物の矯正方法および矯正装置
JP3890666B2 (ja) 逆打ち工法における構真柱と本体鉄骨との接合方法および接合構造
KR200429236Y1 (ko) 설치 및 분리가 용이한 가설자재
KR101980743B1 (ko) 패널연결재를 구비한 콘크리트패널 구조체 및 이의 시공방법
JP6431390B2 (ja) 堰堤
TWI790741B (zh) 擋土牆及其建造方法
CN210317363U (zh) 一种基于型钢连接的预制构件以及装配式框架支护结构
JP2566162B2 (ja) 並列トンネル間の切拡げ工法及びこれに用いる支保装置
JP3152849B2 (ja) 腹起しと切り梁との接合部構造
JPH0756348Y2 (ja) 隅部ピース

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees