JP3729771B2 - 位置決めクランプ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパネル材を所定の位置に位置決めして固定するための位置決めクランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、自動車車体はそれぞれ車体を構成するパネル材をスポット溶接などの接合手段によって組立てることにより形成される。自動車車体の組立てるには、パネル材を位置決め支持した搬送台車を、所定の間隔ごと作業ステージが設けられた車体組立ラインに移動させながら、各々の作業ステージでスポット溶接などの所定の組立作業を行うようにしている。車体組立ラインの最終ステージと最初のステージとを復帰ラインにより連結すれば、搬送台車は循環使用することができる。搬送台車には1つのパネル材を位置決め固定するために複数本のロケートピンが用いられており、さらに、1つの車体組立ラインにおいては通常、複数の車種を組み立てるようにしているので、複数のパネル材をそれぞれの搬送台車で位置決め固定するには、組み立てられる車種の数に対応した組数のロケートピンを設ける必要がある。そのため、それぞれのロケートピンを駆動するために電動モータや空気圧シリンダを搬送台車に設ける必要がある。一方、たとえば、特開平4-283034号公報は、ロケートピンを3軸方向に移動自在として1組のロケートピンによって複数の車種に対応したパネル材を位置決め固定するようにした技術を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、搬送台車に設けられたロケートピンを3軸方向に移動自在とするには、ロケートピンを駆動するための空気圧配管を搬送台車に組み込む必要があり、搬送台車の構造が複雑となってしまう。
【0004】
また、たとえば、特開平7-40168号公報は、ワークを搬送するパレットにワークを把持するクランプ機構を設け、クランプ機構をパレット外部で駆動するようにした技術を開示しているが、この場合にはクランプ装置の両側からクランプ用とアンクランプ用のアクチュエータを作動させるようにしているので、スペース効率が良くないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、簡単な構造でパネル材の位置決め固定とパネル材の解放とを行うようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の位置決めクランプ装置は、パネル材に形成された位置決め孔に嵌合するロケートピンが設けられたワーク受け台と、前記ロケートピンに形成されたスリット内に設けられ、先端部が前記スリット内に入り込む退避位置と前記スリット内から迫り出すクランプ位置とに移動自在のクランプアームと、前記ワーク受け台に取り付けられたケース内に前記ロケートピンに対してほぼ直角方向に摺動自在に設けられ、前記クランプアームを前記クランプ位置と前記退避位置に駆動する摺動カムと、前記ケースから外部に突出して軸方向に往復動自在に設けられ、後退方向の移動により前記摺動カムを前記クランプ位置に駆動するクランプ用ロッドと、前記ケースに回動自在に設けられ、前記摺動カムが前記クランプ位置となったときに係合してクランプ位置を保持するロック爪と、前記ケースから外部に突出して軸方向に往復動自在に設けられ、後退方向の移動により前記ロック爪の係合を解除するクランプ解放用ロッドとを有し、前記クランプ用ロッドと前記クランプ解放用ロッドとを往復動手段により駆動することを特徴とする。
【0007】
本発明の位置決めクランプ装置は、前記クランプ用ロッドと前記クランプ解放用ロッドは、相互に平行となって前記ケースに設けられていることを特徴とし、また、前記往復動手段はピストンロッドを駆動する空気圧シリンダであることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の位置決めクランプ装置は、前記ワーク受け台はパネル材を搬送する搬送台車に設けられ、前記搬送台車にパネル材をクランプする際には前記パネルを前記ロケートピンに嵌合させた後に前記クランプ用ロッドを後退移動させ、前記パネル材を前記搬送台車から取り外す際には前記クランプ解放用ロッドを後退移動することを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、クランプアームをクランプ位置と退避位置とに駆動するクランプ用ロッドとクランプ解放用ロッドとがワーク受け台に取り付けられており、外部に配置された往復動手段によってクランプアームを作動させることができるので、位置決めクランプ装置の構造を複雑化することなく、パネル材のクランプとアンクランプとを行うことができる。
【0010】
また、クランプ用ロッドとクランプ解放用ロッドは相互に平行となっているので、同じ側からそれぞれを往復動手段により駆動してクランプアームを作動させることができ、位置決めクランプ装置の周囲のスペースを有効に活用することができる。
【0011】
往復動手段を空気圧シリンダとすることにより、空気圧シリンダに設けられたピストンロッドの往復動によって迅速にクランプアームを作動させることができる。
【0012】
位置決めクランプ装置をパネル材の搬送台車に設けることにより、パネル材を搬送する搬送台車にはクランプアームを作動させるための往復動手段を設けることが不要となり、搬送台車の構造を簡単にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である位置決めクランプ装置が設けられた搬送台車を示す平面図であり、この搬送台車10は、たとえば、フロアメイン工程で組み立てられたフロアメインつまり車体床を構成するパネルにボディサイドパネルなどの他のパネル材を組み立てるために使用することができる。その場合には、搬送台車10はパネル材が搬入される最初のステージから、所定の作業が終了した後のパネル材を搬出するための最終ステージまでパネル材を支持して移動し、各ステージにおいて所定の作業が行われる。
【0014】
図1にあっては、搬送台車10にはワークであるパネル材Wを位置決め固定するためのクランプ装置11が設けられている。クランプ装置11は1種類のワークWについて複数個設けられており、しかも1台の搬送台車10が複数種類のパネル材Wを搬送し得るようにするには、パネル材の種類に応じて複数組みのクランプ装置11が搬送台車10に設けられることになる。ただし、図1にあっては、1種類のパネル材Wを2つのクランプ装置11によって位置決め固定する場合を便宜的に示しており、任意の数のクランプ装置11によって1種類のパネル材Wを位置決め固定することができる。たとえば、1つの組み立てラインで3種類の車両を組み立てるようにし、さらにそれぞれの車種に対応したパネル材を3つのクランプ装置によってクランプするのであれば、合計9個のクランプ装置が搬送台車10には取り付けられることになる。
【0015】
図2は図1におけるA−A線に沿う方向から見たクランプ装置11の拡大正面図であり、図3は図2におけるB−B線に沿う方向から見たクランプ装置11の拡大側面図であり、図4および図5はそれぞれ図3におけるC−C線に沿う断面図である。
【0016】
搬送台車10は図2に示される車輪10aによって走行自在となっており、車輪10aは搬送台車10に複数個設けられている。クランプ装置11は、筒部12aとこれと一体となった取付フランジ部12bとを備えたワーク受け台12を有しており、ワーク受け台12は図2および図3に示されるように、取付フランジ部12bに固定される支持ブラケット13により搬送台車10に取り付けられている。ワーク受け台12の先端には、ピン本体部14aと取付フランジ部14bとが一体となったロケートピン14が取付フランジ部14bの部分で取り付けられている。
【0017】
図7はロケートピン14とワーク受け台12を示す分解斜視図であり、ロケートピン14の先端部はほぼ半球形状となっている。ロケートピン14のピン本体部14aの外側には円筒部15aと取付フランジ部15bとが一体となったワーク受け筒体15が嵌合され、取付フランジ部15bの部分でロケートピン14の取付フランジ部14bを介してワーク受け台12に取り付けられている。ワーク受け筒体15の先端面は、ワークであるパネル材Wの表面に接触するワーク接触面15cとなっており、パネル材Wに形成された位置決め孔にロケートピン14のピン本体部14aを嵌合させることによってパネル材Wは位置決めされることになる。
【0018】
図4に示すように、ロケートピン14にはスリット16が形成されており、このスリット16にはクランプアーム17が組み込まれている。クランプアーム17の基端部は、ワーク受け台12の筒部12a内に軸方向に往復動自在に組み込まれた連動ロッド18に連結ピン19により連結されている。
【0019】
図6は図4におけるD−D線に沿う断面図であり、連結ピン19の両端部は図6に示されるように、ワーク受け台12の筒部12aに軸方向に沿って形成された長孔21の中に摺動自在に支持されており、長孔21の軸方向長さは、連動ロッド18の往復動ストロークにほぼ対応している。したがって、連動ロッド18が図6において上方に向けて前進移動すると、クランプアーム17はスリット16内を前進移動し、連動ロッド18が後退移動すると、クランプアーム17も後退移動する。
【0020】
図4〜図6に示すように、ワーク受け台12の筒部12aには連結ピン19と平行となってカムピン22が固定されており、このカムピン22はクランプアーム17に形成されたカム溝23を貫通している。カム溝23はクランプアーム17の長手方向と平行となったストレート部23aとこれの後端部に連なった傾斜部23bとを有している。したがって、連動ロッド18が後退限位置となると、図4に示すようにクランプアーム17の先端部はスリット16から迫り出した状態となる。この状態のもとでは、パネル材Wはクランプアーム17によりクランプすることができる。一方、連動ロッド18が前進限位置となると、図5に示すようにカムピン22が傾斜部23bに入り込むことから、クランプアーム17は先端部を含めてスリット16内に入り込むことになる。この状態のもとでは、パネル材Wの位置決め孔にロケートピン14を嵌合させることができるとともに、パネル材Wをクランプ装置11から取り外すことができる。連結ピン19およびカムピン22の端面は、ワーク受け台12に取り付けられるカバー24によって覆われている。
【0021】
ワーク受け台12の取付フランジ部12bの下面には、ケース25が取り付けられており、このケース25は第1ケース部25aとこれに取り付けられる第2ケース部25bとを有している。それぞれのケース部25a,25bの外周面は図3に示されるように、断面四辺形となっている。第1ケース部25a内には連動ロッド18が入り込んでおり、さらに、この第1ケース部25a内には連動ロッド18の往復動方向に対してほぼ直角方向に摺動自在にスライダ26が組み込まれている。このスライダ26は、外周面が断面円形となった円筒体27と、この内部に軸方向に摺動自在に組み込まれる円柱形状の摺動カム28とを有している。なお、円筒体28の外周に形成された環状溝にはウエアーリング30が装着され、それぞれのウエアーリング30は第1ケース部25aの断面円形の内周面に接触する。
【0022】
図4および図5に示すように、スライダ26の円筒体27の後端部にはばね受け31が固定され、先端部にはクランプ用ロッド32が固定されてケース25の外部に突出しており、摺動カム28とクランプ用ロッド32との間には圧縮コイルばね33が組み込まれている。
【0023】
図8は連動ロッド18とクランプアーム17とスライダ26とを示す分解斜視図であり、連動ロッド18の端部に形成された平坦部34は、円筒体27に形成された切り欠き部35を貫通して摺動カム28に形成されたスリット36内に入り込んでいる。摺動カム28に形成されたカム溝37には、連動ロッド18の平坦部34に形成された取付孔38に固定されるカムピン39が係合しており、このカムピン39は円筒体27に形成された貫通孔27aを通し、さらにカムピン39の両端部は図4および図5に破線で示すように第1ケース部25aに形成された長孔40に係合している。この長孔40は連動ロッド18の軸方向に伸びており、カムピン39は摺動カム28の軸方向移動によって長孔40に案内されて図において上下方向に移動する。
【0024】
カム溝37は摺動カム28の軸方向に対して傾斜した傾斜部37aとほぼ軸方向となった退避部37bとを有しており、図4に示すように、スライダ26を後退位置まで移動させると、カムピン39は傾斜部37aの端部にまで引き込まれて連動ロッド18を介してクランプアーム17はクランプ位置にまで駆動される。一方、図5に示すように、スライダ26を前進位置まで移動させると、カムピン39は退避部37bの位置まで引き上げられて連動ロッドを介してクランプアーム17は退避位置まで駆動される。
【0025】
このようなスライダ26の軸方向の移動に際しては、摺動カム28は円筒体27とともに一体に移動することになるが、円筒体27の中の摺動カム28とクランプ用ロッド32との間には圧縮コイルばね33が組み込まれているので、スライダ26が後退位置まで移動してクランプアーム17がパネル材Wをクランプした状態のもとでは、クランプアーム17を介してパネル材Wにはコイルばね33のばね力が加えられる。これにより、パネル材Wは確実にクランプアーム17の先端部とワーク接触面15cとの間で締結される。
【0026】
第1ケース部25aに固定されたエンドプレート41とスライダ26のばね受け31との間には、スライダ26に対して前進方向にばね力を加えるために圧縮コイルばね42が組み込まれている。したがって、この圧縮コイルばね42によりスライダ26には前進方向のばね力がスライダ26に加えられている。
【0027】
ケース25内にはロック爪43が取付ピン44を中心に回動自在に取り付けられており、このロック爪43には、スライダ26の前端面に係合してスライダ26をばね力に抗して後退限位置で固定するためのストッパ部43aが設けられている。
【0028】
第2ケース部25b内には軸方向に往復動自在にクランプ解放用ロッド45が組み込まれており、このクランプ解放用ロッド45の先端部はケース25の外部に突出し、クランプ解放用ロッド45の後端部に設けられた圧縮コイルばね46によりクランプ解放用ロッド45には前進方向のばね力が加えられている。ロック爪43には係合部43bが設けられ、この係合部43bはクランプ解放用ロッド45に形成されたスリット47内に入り込んでいる。係合部43bには、摺動部48aとロック部48bとを有するL字形状の係合溝48が形成され、この係合溝48を貫通する係合ピン49がクランプ解放用ロッド45に固定され、この係合ピン49の両端部は第2ケース部25bに形成された長孔50に係合している。これにより、クランプ解放用ロッド45を介してロック爪43にはストッパ部43aがスライダ26に向かう方向のばね力が圧縮コイルばね46によって加えられることになる。
【0029】
したがって、スライダ26をクランプ用ロッド32により後退移動させると、圧縮コイルばね46のばね力がクランプ解放用ロッド45を介してロック爪43に伝達されてロック爪43はスライダ26の端面に係合し、図4に示すように、スライダ26は後退限位置で固定されることになる。このときには、図4に示すように、クランプアーム17はクランプ位置にまで迫り出すことになり、クランプ解放用ロッド45は前進限位置となる。さらに、このときには、ロック爪43に形成されたストッパ部43aがクランプ解放用ロッド45に接触するようになっており、ロック爪43が戻る方向に回動することを防止し、スライダ26は後退位置で保持される。一方、クランプ開放用ロッド45が後退移動すると、ストッパ部43cはクランプ解放用ロッド45との接触が解除されてロック爪43は図5において時計方向に回動することになる。
【0030】
このクランプ解放用ロッド45とクランプ用ロッド32は、上下方向にずれてケース25から相互に平行となって搬送台車10から外方に突出しており、位置決めクランプ装置11に対して同一方向からそれぞれのロッド32,45を駆動させることができる。ただし、それぞれのロッド32,45を相互に水平方向にずらして平行に取り付けるようにしても良い。
【0031】
一方、図5に示すように、クランプ解放用ロッド45を後退限位置まで移動させると、ロック爪43の係合部43bがクランプ解放用ロッド45により押されてストッパ部43aがスライダ26から離れるようにロック爪43が回動する。これにより、クランプ用ロッド32はスライダ26とともに圧縮コイルばね42のばね力により前進方向に駆動され、クランプアーム17は図5に示すように、退避位置に移動することになる。このときには、クランプ解放用ロッド45は、ストッパ部43aがスライダ26の外周面に接触するので、後退した状態を保持する。
【0032】
図1に示すように、搬送台車10には搬送されるパネル材Wに対して複数台のクランプ装置11が取り付けられており、搬送台車10はパネル材Wを保持したまま、1つの組立ラインを構成する複数の作業ステージを最初のワーク搬入ステージから最終のワーク搬出ステージまで搬送移動することになる。たとえば、図1に示すステージがワーク搬出ステージであるとすると、所定の組立作業が終了したパネル材Wをクランプアーム17とロケートピン14とによって位置決め固定されていた状態からクランプアーム17を退避位置に駆動してパネル材Wを搬送台車10から取り外すことになる。
【0033】
そのため、最終のステージには図2に実線で示すように、ピストンロッド51aがクランプ解放用ロッド45に対向するようにして空気圧シリンダ51が支持台52に取り付けられている。したがって、往復動手段としての空気圧シリンダ51を駆動させてピストンロッド51aによりクランプ解放用ロッド45を後退移動させると、クランプアーム17は図4に示すクランプ位置から図5に示す退避位置に移動してパネル材Wのクランプは解除される。この状態のもとでパネル材Wは図示しないワーク搬送具によって搬送台車10から搬出される。
【0034】
一方、組立ラインの最初のワーク搬入ステージには図2において二点鎖線で示すように、ピストンロッド53aがクランプ用ロッド32に対向するように空気圧シリンダ53が支持台54に取り付けられている。したがって、パネル材Wに形成された嵌合孔にロケートピン14を嵌合させて位置決めを行った状態のもとで、往復動手段としての空気圧シリンダ53を駆動させてピストンロッド53aによりクランプ用ロッド32を後退移動させると、クランプアーム17は図5に示す退避位置から図4に示すクランプ位置に移動してパネル材Wはクランプされる。なお、それぞれの往復動手段としての空気圧シリンダ51,53に代えて、電動モータにより直線往復動する部材を用いても良い。
【0035】
このように、図示する位置決めクランプ装置を搬送台車10に取り付けるようにした場合には、クランプアーム17が退避位置となっているときにパネル材Wをそれに形成された嵌合孔にロケートピン14を嵌合させてパネル材Wの位置決めを行うことができる。位置決めされた状態のもとで、クランプ用ロッド32を空気圧シリンダ53によって後退移動させると、スライダ26の摺動カム28を介してクランプアーム17がパネル材Wに接近するとともにクランプアーム17の先端部がまずパネル材Wの表面に接触する。引き続いてクランプ用ロッド32が後退移動すると、摺動カム28が静止状態のままで円筒体27が後退移動し、圧縮コイルばね33が収縮する。これにより、コイルばね33のばね力がクランプアーム17を介してパネル材Wに伝達され、パネル材Wは確実にクランプされる。
【0036】
一方、パネル材Wをクランプ装置10から取り外すには、クランプ解放用ロッド45を空気圧シリンダ51によって後退移動させると、スライダ26の摺動カム28を介してクランプアーム17はその先端部がパネル材Wから離れるとともにスリット16内に退避することになる。この状態のもとで、パネル材Wはロケートピン14から取り外される。このように、クランプ用ロッド32とクランプ解放用ロッド45とをそれぞれ往復動手段としての空気圧シリンダ51,53によって駆動することにより、迅速にクランプアーム17を退避位置とクランプ位置との間で開閉動作することができる。
【0037】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図示する実施の形態にあっては、このクランプ装置11を搬送台車10に取り付けた場合を示すが、一ヶ所のステージでパネル材Wをクランプして所定の作業を行った後に、そのステージからパネル材Wを取り外す場合には、そのステージに図示するクランプ装置11を取り付けるとともに、そのステージにはクランプ用ロッド32を駆動する空気圧シリンダ51と、クランプ解放用ロッド45を駆動する空気圧シリンダ53とを隣接させて取り付けることになる。さらに、この位置決めクランプ装置11を工業用ロボットのアームに取り付けるようにし、ロボットにパネル材Wをクランプして搬送する場合にもこの位置決めクランプ装置を適用することができる。また、クランプ用ロッド32とクランプ解放用ロッド45は図示する場合には、上下にずらして平行となってケース25に設けられているが、水平方向にずらして設けるようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、位置決めクランプ装置の構造を複雑化することなく、パネル材のクランプとアンクランプとを外部からの動力源によって確実に行うことができる。また、クランプ用ロッドとクランプ解放用ロッドは相互に平行となっているので、同じ側からそれぞれを往復動手段により駆動してクランプアームを作動させることができ、位置決めクランプ装置の周囲のスペースを有効に活用することができる。往復動手段を空気圧シリンダとすることにより、空気圧シリンダに設けられたピストンロッドの往復動によって迅速にクランプアームを作動させることができる。位置決めクランプ装置をパネル材の搬送台車に設けることにより、パネル材を搬送する搬送台車にはクランプアームを作動させるための往復動手段を設けることが不要となり、搬送台車の構造を簡単にすることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である位置決めクランプ装置が設けられた搬送台車を示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う方向から見た位置決めクランプ装置の拡大正面図である。
【図3】図2におけるB−B線に沿う方向から見た位置決めクランプ装置の拡大側面図である。
【図4】クランプアームがクランプ位置となった状態における図3のC−C線に沿う断面図である。
【図5】クランプアームが退避位置となった状態における図3のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図4におけるD−D線に沿う断面図である。
【図7】ロケートピンとワーク受け台を示す分解斜視図である。
【図8】連動ロッドとクランプアームとスライダを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 搬送台車
11 クランプ装置
12 ワーク受け台
13 支持ブラケット
14 ロケートピン
15 ワーク受け筒体
16 スリット
17 クランプアーム
18 連動ロッド
19 連結ピン
21 長孔
22 カムピン
23 カム溝
24 カバ―
25 ケース
26 スライダ
27 円筒体
28 摺動カム
31 ばね受け
32 クランプ用ロッド
33 圧縮コイルばね
34 平坦部
35 切り欠き部
36 スリット
37 カム溝
38 取付孔
39 カムピン
40 長孔
41 エンドプレート
42 圧縮コイルばね
43 ロック爪
44 取付ピン
45 クランプ解放用ロッド
46 圧縮コイルばね
47 係合孔
48 係合溝
49 係合ピン
50 長孔
51 空気圧シリンダ
52 支持台
53 空気圧シリンダ

Claims (4)

  1. パネル材に形成された位置決め孔に嵌合するロケートピンが設けられたワーク受け台と、
    前記ロケートピンに形成されたスリット内に設けられ、先端部が前記スリット内に入り込む退避位置と前記スリット内から迫り出すクランプ位置とに移動自在のクランプアームと、
    前記ワーク受け台に取り付けられたケース内に前記ロケートピンに対してほぼ直角方向に摺動自在に設けられ、前記クランプアームを前記クランプ位置と前記退避位置に駆動する摺動カムと、
    前記ケースから外部に突出して軸方向に往復動自在に設けられ、後退方向の移動により前記摺動カムを前記クランプ位置に駆動するクランプ用ロッドと、
    前記ケースに回動自在に設けられ、前記摺動カムが前記クランプ位置となったときに係合してクランプ位置を保持するロック爪と、
    前記ケースから外部に突出して軸方向に往復動自在に設けられ、後退方向の移動により前記ロック爪の係合を解除するクランプ解放用ロッドとを有し、
    前記クランプ用ロッドと前記クランプ解放用ロッドとを往復動手段により駆動することを特徴とする位置決めクランプ装置。
  2. 請求項1記載の位置決めクランプ装置において、前記クランプ用ロッドと前記クランプ解放用ロッドは、相互に平行となって前記ケースに設けられていることを特徴とする位置決めクランプ装置。
  3. 請求項1または2記載の位置決めクランプ装置において、前記往復動手段はピストンロッドを駆動する空気圧シリンダであることを特徴とする位置決めクランプ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置決めクランプ装置において、前記ワーク受け台はパネル材を搬送する搬送台車に設けられ、前記搬送台車にパネル材をクランプする際には前記パネル材を前記ロケートピンに嵌合させた後に前記クランプ用ロッドを後退移動させ、前記パネル材を前記搬送台車から取り外す際には前記クランプ解放用ロッドを後退移動することを特徴とする位置決めクランプ装置。
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