JP3728979B2 - 記録媒体装着装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録媒体装着装置に係り、特に記録媒体が収容されたカートリッジの挿入操作によりカートリッジの引込み動作及び搬送動作を行なって記録媒体を記録又は再生を可能とする所定装着位置に装着させるよう構成された記録媒体装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図35は従来の記録媒体装着装置の一例を示す平面図である。
従来の記録媒体装着装置としては、例えば図35にみられるように、ディスク状記録媒体Dが収納されたカートリッジCが挿入されるホルダ1と、ホルダ1に挿入されたカートリッジを引込むカートリッジ引込機構2と、ホルダ1をカートリッジの挿入位置から装着位置へ搬送するカートリッジローディング機構3と、装着されたカートリッジCのディスク状記録媒体Dに情報の書き込みまたは読み取りを行なうヘッド4とからなる。
【0003】
カートリッジ引込機構2は、駆動モータ5と、駆動モータ5の駆動力がギヤ5aと、ギヤ5aに噛合するラック6aを有する摺動部材6と、摺動部材6の端部に設けられカートリッジに係合する係合部材7とからなる。そして、カートリッジがホルダ1に挿入されると、係合部材7がカートリッジCに係合すると共に駆動モータ5が駆動される。
【0004】
駆動モータ5の駆動力は、ギヤ5a及びラック6aを介して摺動部材6に伝達される。これにより、摺動部材6が装置内に摺動してカートリッジCを装置内に引き込む。
カートリッジローディング機構3は、駆動モータ8と、駆動モータ8の駆動力がギヤ8aと、ギヤ8aに噛合するラック9aを有するスライダ9と、スライダ9の両側面に設けられた傾斜溝に係合するホルダ1の左右側面から突出するピン1aとからなる。そして、上記カートリッジ引込機構2によりカートリッジCが引き込まれると、駆動モータ8が駆動される。
【0005】
駆動モータ8の駆動力は、ギヤ8a及びラック9aを介してスライダ9に伝達される。これにより、スライダ9が摺動すると共に、スライダ9の傾斜溝に係合するピン1aを有するホルダ1が所定装着位置に降下する。そのため、カートリッジCの記録媒体Dは、ヘッド4により情報の書き込みまたは読み取りが行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の記録媒体装着装置においては、カートリッジ引込機構2を駆動するための駆動モータ5とカートリッジローディング機構3を駆動するための駆動モータ8が個別に設けられており、各モータ5,8への配線及び各配線の半田付け箇所が多く、組立作業の作業能率を高めることが難しかった。
【0007】
また、上記従来の記録媒体装着装置では、モータ数が多いので、その分製造コストが高価になるといった問題がある。
そこで、本発明は上記問題を解決した記録媒体装着装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1記載の発明は、記録媒体が収納されたカートリッジを装置内に引込む記録媒体引込み機構と、該記録媒体引込み機構により引込まれたカートリッジを記録または再生を行う装着位置に搬送する記録媒体搬送機構と、前記装着位置に装着された前記記録媒体に対して情報の書込みまたは読み出しを行うヘッドを、前記記録媒体に対して近接または離間させるヘッドロード機構と、前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構を選択的に駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動力を前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構のいずれかに選択的に伝達する駆動力選択伝達機構とを備えてなり、該駆動力選択伝達機構は、前記駆動手段によって回転される回転部材と、該回転部材の回転角に応じて前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構に選択的に係合して該駆動手段の駆動力を伝達する係合部材を備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
従って、請求項1記載の発明によれば、駆動手段の駆動力を記録媒体引込み機構と記録媒体搬送機構とヘッドロード機構のいずれかに選択的に伝達するため、一の駆動手段で記録媒体引込み機構と記録媒体搬送機構とヘッドロード機構を駆動することが可能となり、駆動モータ数を削減して生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の記録媒体装着装置であって、前記記録媒体引込み機構は、前記カートリッジが挿入される前の挿入前位置と前記カートリッジが挿入完了された挿入完了位置との間を移動する第1の移動部材を備えてなり、該第1の移動部材が挿入前位置から挿入完了位置へと移動することに応じて前記カートリッジを装置内に引込むように構成されており、前記記録媒体搬送機構は、前記カートリッジが装着される装着位置との間を移動する第2の移動部材を備えてなり、該第2の移動部材が挿入位置から装着位置へと移動することに応じて前記引込まれたカートリッジを記録または再生を行う所定の装着位置に搬送するように構成されており、前記ヘッドロード機構は、アンロード位置とロード位置との間を移動する第3の移動部材を備えてなり、前記第3の移動部材がアンロード位置からロード位置へと移動することに応じて前記ヘッドを前記記録媒体に近接させるように構成されており、前記回転部材は、前記駆動手段によって駆動されて回転することにより、前記係合部材を前記記録媒体引込み機構に係合させて前記第1の移動部材を挿入前位置から挿入完了位置へと移動させる第1の回転領域と、前記係合部材を前記記録媒体搬送機構に係合させて前記第 2 の移動部材を挿入位置から装着位置へと移動させる第2の回転領域と、前記係合部材を前記ヘッドロード機構に係合させて前記第3の移動部材をアンロード位置からロード位置へと移動させる第3の回転領域とを有することを特徴とするものである。
【0011】
従って、請求項2記載の発明によれば、回転部材を回動させることにより、記録媒体引込み機構及び記録媒体搬送機構及びヘッドロード機構を駆動することが可能となり、駆動モータ数を削減して生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
また、請求項3記載の発明は、前記請求項2記載の記録媒体装着装置であって、前記回転部材はカムを備えており、前記第1の回転領域においては該カムが前記第2の移動部材に係合して前記第2の移動部材を挿入位置に係止し、前記第2の回転領域においては該カムが前記第1の移動部材に係合して前記第1の移動部材を挿入前位置に係止することを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項3記載の発明によれば、回転部材のカムにより第2の移動部材を挿入位置に係止しあるいは第1の移動部材を挿入前位置に係止するため、駆動力選択伝達機構の部品点数を減らして生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
また、請求項4記載の発明は、前記請求項1記載の記録媒体装着装置であって、前記係合部材は、前記回転部材に設けられた偏心ピンであり、前記回転部材は、前記駆動手段によって駆動されて回転することにより、該偏心ピンが前記記録媒体引込み機構に係合する第1の回転領域と、前記偏心ピンが前記記録媒体引込み機構に係合する第2の回転領域と、前記偏心ピンが前記ヘッドロード機構に係合する第3の回転領域とを有することを特徴とするものである。
【0013】
従って、請求項4記載の発明によれば、偏心ピンを有する回転部材が駆動手段に駆動されて回転することにより、第1の移動部材を挿入前位置から挿入完了位置へと移動させると共に、第2の移動部材を挿入位置から装着位置へと移動させ、さらに第3の移動部材をアンロード位置からロード位置へと移動させることができるので、駆動力選択伝達機構の部品点数を減らして生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる記録媒体装着装置の一実施例を説明するための斜視図である。また、図2は記録媒体装着装置の上部ユニットと下部ユニットとを分離させた分解斜視図である。また、図3は記録媒体装着装置の上部ユニットを構成する各部材を説明するための分解斜視図である。
【0016】
図1乃至図3に示されるように、記録媒体装着装置11は、例えば光磁気記録されるディスク状記録媒体が収納されたディスクカートリッジC(図示せず)を記録または再生可能な装着位置に装着するよう構成されている。
記録媒体装着装置11は、大略、上部ユニット12と下部ユニット14とからなる。上部ユニット12は、ディスクカートリッジCが挿入されるホルダ16と、ホルダ16を支持するホルダフレーム18と、ホルダフレーム18の移動をガイドするスライダ(第2の移動部材)20と、後述する磁気ヘッド53を昇降させるヘッドロードプレート(第3の移動部材)22と、カートリッジCに当接するロードアーム24を支持するスライドホルダ25(第1の移動部材、図3参照)とからなる。尚、ホルダフレーム18及びスライダ20により記録媒体搬送機構19が構成されている。
【0017】
下部ユニット14は、フレーム26と、フレーム26上にインシュレータゴム27を介してフローティング状態に載置されたシャーシ28と、シャーシ28上に設けられたターンテーブル30と、シャーシ28の下面側に取り付けられターンテーブル30を回転駆動するスピンドルモータ(図示せず)と、フレーム26の下面側で左右方向(C,D方向)に移動可能に設けられた光ピックアップ32を有する光学ヘッド34と、光学ヘッド34の上方に位置するように光学ヘッド34に取り付けれられた磁気ヘッドユニット36と、後述する駆動モータ62により駆動されるカムギヤ(駆動力選択伝達機構、回転部材)38とからなる。
【0018】
尚、ロードアーム24とスライドホルダ25と後述するカートリッジフック48は、ホルダ16に挿入されたディスクカートリッジCを引き込むカートリッジ引込み機構(記録媒体引込み機構)39を構成する。
ここで、上部ユニット12を構成する各部材について説明する。
図4はホルダ16とホルダフレーム18とを示す分解斜視図である。
【0019】
図4に示されるように、ディスクカートリッジCが挿入されるホルダ16と、ホルダ16を支持するホルダフレーム18とは一体的に組み付けられている。
ホルダ16は、天板16aと、天板16aの両側からディスクカートリッジCを抱え込むように折曲されたカートリッジガイド部16b,16cとからなる。従って、天板16aと両側のカートリッジガイド部16b,16cに囲まれた空間がカートリッジ挿入部となる。
【0020】
天板16aには、磁気ヘッドユニット36が通過するための開口16dが設けられ、且つホルダフレーム18の係止爪18kに係止される係止部16eが4箇所に設けられている。尚、開口16dは、カートリッジCのシャッタにより開閉される窓と略同じ寸法・形状となっている。
さらに、ホルダ16の右側面には、板バネからなるホルダスプリング40が設けられている。このホルダスプリング40は、後部側の一端40aがホルダ16の右側面に固定されており、前部側の他端40bがホルダ16の内部に突出する三角形状に突出部40cを有する。この突出部40cは、後述するようにディスクカートリッジCのシャッタ84を開蓋位置に保持すると共に、シャッタ84に係合してディスクカートリッジCのイジェクト動作により相対的にシャッタ84を閉蓋させるように機能する。
【0021】
また、ホルダ16は、両側のカートリッジガイド部16b,16c間の横幅が略ディスクカートリッジCの横幅寸法と同一寸法に形成されている。
ホルダフレーム18は、ホルダ16の上方を覆う天板18aと、天板18aの左側で折曲された左側面18bと、天板18aの右側で折曲された右側面18cとを有する。そして、ホルダフレーム18は、左側面18bと右側面18cとの間隔である横幅が略スライダ20の横幅寸法と同一寸法に形成されている。
【0022】
左側面18b及び右側面18cには、スライダ20の傾斜溝に係合する係合ピン18dと、シャーシ28の凹部28bに嵌合して前後方向への移動を制限される嵌合部18eとが設けられている。係合ピン18dは、ホルダフレーム18と一体に形成されており、横幅の小さいホルダ16に設けるよりも突出長さが短くて済み、容易に加工することができる。
【0023】
また、ホルダフレーム18の天板18aには、磁気ヘッドユニット36が通過するための開口18fと、スライドホルダ25の摺動動作をガイドするガイド溝18gとが設けられている。さらに、ホルダフレーム18の天板18aには、ロードカム35が取付けられる取付部18hと、スライダ20との間に装架されるコイルバネ44の一端が掛止される掛止部18iとが設けられている。
【0024】
スライダ20は、ホルダフレーム18を覆う天板20aと、天板20aの左側で折曲された左側面20bと、天板20aの右側で折曲された右側面20cとを有し、シャーシ28にA,B方向に移動自在に取り付けられている。そして、天板20aには、磁気ヘッドユニット36が通過するための開口20dと、ロードカム35の円筒部35aが挿入される長円形状の孔20eと、ヘッドロードプレート22を摺動可能に保持する保持爪20fと、ヘッドロードプレート22の前方向への摺動位置を規制するストッパ20gと、ヘッドロードプレート22を付勢するコイルバネ42の他端を掛止する掛止部20hと、コイルバネ44の他端を掛止する掛止部20iとが設けられている。
【0025】
尚、コイルバネ42の他端は、ホルダフレーム18の天板18aに起立する掛止部18iに掛止される。そのため、コイルバネ44は、スライダ20をB方向に付勢している。
さらに、スライダ20の左側面20b及び右側面20cには、ホルダフレーム18の係合ピン18dが挿入されホルダフレーム18を昇降させる傾斜溝20jと、フレーム26から起立した固定部46の係止溝46aに嵌合されて上下方向の移動を規制される突出ピン20kとが設けられている。
【0026】
尚、突出ピン20kは、例えばスライダ20がカートリッジ挿入前の位置にあるとき固定部46の係止溝46aに嵌合係止されており、アンチフローティング状態を維持する。これにより、輸送時等の大きな衝撃が入力されてもインシュレータゴム27が弾性変形せず、衝撃力の増幅による装置の破損の発生が防止される。
【0027】
また、ヘッドロードプレート22は、スライダ20の天板20aに設けられた保持爪20fにより前後方向に摺動可能に保持される。また、ヘッドロードプレート22には、摺動動作に伴って磁気ヘッドユニット36の磁気ヘッドを段階的に移動させるカム部22aと、コイルバネ42の他端を掛止する掛止部22bと、保持爪20fが摺動可能に挿通される摺動溝22cと、磁気ヘッドユニット36の磁気ヘッド53を上昇位置に保持する保持部22dとが設けられている。
【0028】
コイルバネ42は、ヘッドロードプレート22をA方向に付勢している。そして、天板20aには、ヘッドロードプレート22のA,B方向に延在する長孔22eに嵌合するピン20mが突出しており、ヘッドロードプレート22の摺動方向をガイドすると共に、摺動位置を規制している。
図5はロードアーム24及びスライドホルダ25の構成を示す分解斜視図である。
【0029】
図5に示されるように、スライドホルダ25は、ロードアーム24を回動可能に支持する凹部25aと、凹部25aの両端よりA,B方向に延在してホルダフレーム18に摺接する摺接部25b,25cとを有する。摺接部25b,25cには、ホルダフレーム18のガイド溝18gに係合する係合爪25dが突出している。スライドホルダ25は、係合爪25dをガイド溝18gに係合させることによりA,B方向への摺動がガイドされると共に、ホルダフレーム18からの脱落が防止されている。また、摺接部25cには、ロードカム35が挿通する溝25mが設けられている。
【0030】
また、凹部25aには、ロードアーム24の孔24aに挿通されてロードアーム24を回動可能に支持する軸部25eと、ロードアーム24の回動位置を規制する鉤状の掛止爪25fが突出している。
ロードアーム24は、下面側に突出してディスクカートリッジCの前端に当接する当接ピン24bと、カートリッジフック48のピン48bが当接する端部24cと、上面側に突出するバネ掛止部24dと、後述するようにロードカム35の内部に設けられたスイングカム35dに摺接する当接ピン24eとを有する。ロードアーム24は、バネ掛止部24dに掛止されるコイルバネ76のバネ力によりF方向に回動付勢される。尚、当接ピン24eは、ディスクカートリッジCの挿入動作時にロードカム35内で回動を規制され、ディスクカートリッジCの引込み動作を妨げず、イジェクト動作時にディスクカートリッジCを挿入位置より前側の位置に押し出せるようにロードカム35内を回動する。
【0031】
そして、ロードアーム24は、ホルダ16にディスクカートリッジCが挿入されると、当接ピン24bがディスクカートリッジCに押圧されてE方向に回動する。さらに、ロードアーム24は、コイルバネ76のバネ力によりF方向に回動して当接ピン24bがディスクカートリッジCをイジェクト方向(B方向)に押圧する。
【0032】
また、凹部25aには、カートリッジフック48を回動可能に支持するための小孔25gが設けられている。カートリッジフック48は、小孔25gに挿通される軸48aと、ロードアーム24の端部24cに当接するピン48bと、ディスクカートリッジCの側面に形成された凹部82(後述する)に嵌合するための突部48cと、後述するローディング用の駆動モータを駆動または停止させるモータスイッチ80をオンまたはオフにするスイッチ押圧部48dと、コイルバネ50の一端が掛止されるバネ掛止部48eとを有する。また、コイルバネ50の他端は、スライドホルダ25のバネ掛止部25hに掛止される。
【0033】
カートリッジフック48のピン48bは、凹部25aに設けられた長孔25nに挿通されてロードアーム24の端部24cに当接するため、ロードアーム24がディスクカートリッジCの挿入に伴ってE方向に回動すると、連動して同方向に回動する。突部48cは、E方向への回動によりディスクカートリッジCの凹部82に嵌合してディスクカートリッジCを係止する。
【0034】
また、スライドホルダ25の摺接部25cには、ガイド板52が取り付けられる取付部25iと、取付部25iと所定間隔おいて下方に折曲された垂下部25jとが設けられている。このガイド板52と垂下部25jとの間には、後述するようにカムギヤ38の偏心ピン38aが挿入され、カムギヤ38の回転がスライドホルダ25に伝達される。
【0035】
ここで、下部ユニット14の構成について説明する。
図6は下部ユニット14の構成を説明するための分解斜視図である。
図6に示されるように、下部ユニット14のフレーム26は、長方形状の枠体に形成されており、カートリッジイジェクト時にスライダ20を4箇所で係止する固定部46と、4つのインシュレータゴム27を嵌合させるための円形の孔26aと、前側で上方に突出する一対のフラップ支持部26bとが設けられている。
【0036】
シャーシ28は、インシュレータゴム27を介してフレーム26上にフローティング状態に取り付けられており、外部からの振動が伝播されないようになっている。尚、固定部46の係止溝46aは、スライダ20がカートリッジ挿入前の位置にあるとき、スライダ20を係止して輸送時等の振動がインシュレータゴム27によって増幅される現象を防止すると共に、カートリッジ挿入前のホルダ16をフレーム26に対して位置決めしてディスクカートリッジCの挿入操作性を向上させている。
【0037】
シャーシ28は、ディスク状記録媒体を回転駆動するターンテーブル30の側方に光学ヘッド34及び磁気ヘッドユニット36が対向するための開口28aが設けられている。すなわち、光学ヘッド34は開口28aの下方に位置し、磁気ヘッドユニット36は開口28aの上方に位置している。
磁気ヘッドユニット36は、光学ヘッド34の上方で対向するように設けられており、磁気ヘッド53を支持するヘッドアーム54と、ヘッドアーム54を上下方向に回動可能に支持するキャリッジ55と、ヘッドアーム54を昇降させるヘッドリフトアーム56を有する。
【0038】
ヘッドリフトアーム56は、シャーシ28上に起立する一対の支持部28cにより上下方向に回動可能に支持される腕部56a,56bと、腕部56a,56b間に横架されてヘッドアーム54の下面に当接する横架部56cと、腕部56aの側方に突出する係合部56dとからなる。
キャリッジ55は、ヘッドアーム54を支持する板バネ55bと、水平方向に延在するトップアーム55aとを有する。また、ヘッドリフトアーム56は、後述するコイルバネ57により上方に付勢されて係合部56dがヘッドロードプレート22のカム部22aに摺接しており、ヘッドロードプレート22の摺動動作に伴ってカム部22aの形状に応じてヘッドアーム54を昇降させる。
【0039】
ヘッドアーム54は、カートリッジ挿入前はヘッドリフトアーム56の横架部56cに当接して上方に持ち上げられており、カートリッジ装着動作と共にヘッドリフトアーム56がヘッドロードプレート22のカム部22aにより降下して磁気ヘッド53をディスク状記録媒体に近接させる。
また、カムギヤ38は、スライドホルダ25のガイド板52と垂下部25jとの間に嵌合し、またはスライダ20の端部20qに当接し、またはヘッドロードプレート22の端部22fに当接する偏心ピン38aと、スライダ20のカム係合片(後述する)またはスライドホルダ25のカム係合片(後述する)が係合するカム溝38bとを有する。そのため、カムギヤ38は、後述する駆動モータにより回動すると、カム溝38bに係合するスライダ20またはスライドホルダ25のA,B方向の移動を規制すると共に、偏心ピン38aが係合するスライドホルダ25またはスライダ20またはヘッドロードプレート22をA,B方向に移動させることができる。
【0040】
図7はカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
図7に示されるように、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態において、スライダ20はコイルバネ44のバネ力によりB方向に付勢されているが、カムギヤ38によりA方向に移動している。また、ヘッドロードプレート22は、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態において、コイルバネ42のバネ力によりA方向に移動しており、後述するようにカートリッジ挿入動作に連動してB方向に移動する。
【0041】
そして、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態において、ヘッドアーム54はヘッドリフトアーム56の横架部56cに当接して上方に持ち上げられている。また、ヘッドアーム54の先端は、キャリッジ55から水平方向に延在するトップアーム55bの先端55cの下面に当接し、上昇位置を規制される。
図8はカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す側面図である。
【0042】
図8に示されるように、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態では、ホルダ16が挿入・イジェクト位置に上昇している。そして、ヘッドリフトアーム56は、後端のバネ掛止部56eに掛止されたコイルバネ57のバネ力により前端が上方に回動付勢されている。ヘッドリフトアーム56の係合部56dがヘッドロードプレート22のカム部22aの下面側に位置しており、ヘッドロードプレート22がB方向に摺動動作するとカム部22aの段差形状に応じて昇降する。
【0043】
カム部22aは、突出高さの異なる第1段差部22a1 と、第2段差部22a2 とを有する。第1段差部22a1 は、第2段差部22a2 よりも高い位置に形成されている。これは、後述するように光磁気記録方式の装置の場合、再生時は光学ヘッド34のみでディスク状記録媒体Dに記録された情報を読み取ることができるので、磁気ヘッド53をディスク状記録媒体Dに摺接させる必要がないからである。すなわち、再生時は、ヘッドリフトアーム56の係合部56dが第1段差部22a1 に摺接し、記録時はヘッドロードプレート22がB方向に移動して係合部56dが第2段差部22a2 に摺接する。
【0044】
従って、再生時は磁気ヘッド53がディスク状記録媒体Dの上方に離間した位置に保持され、記録時は磁気ヘッド53がディスク状記録媒体Dに摺接する。
また、スライダ20がカートリッジ挿入前及びイジェクト後の位置にあるときは、ヘッドリフトアーム56の係合部56dがヘッドロードプレート22の保持部22dによって下方向への回動を規制されているので、ヘッドアーム54は、磁気ヘッド53をホルダ16より上昇させた退避位置に保持される。そのため、装置が運搬される際は、外部からの振動や衝撃が加えられてもヘッドアーム54がヘッドリフトアーム56を介してヘッドロードプレート22の保持部22dに掛止されて磁気ヘッド53が損傷してしまうことが防止される。
【0045】
また、光学ヘッド34は、C,D方向に延在する一対のガイドシャフト33a,33bにガイドされてディスク半径方向に移動可能に設けられている。そして、シャーシ28の下面には、光学ヘッド34をC,D方向に駆動するヘッド駆動機構37が取り付けられている。このヘッド駆動機構37は、シーク用のスレッドモータ37aと、スレッドモータ37aの回転軸に設けられたウォームギヤ37bと、ウォームギヤ37bに噛合する大径ギヤ37cと、大径ギヤ37cと一体に形成された小径ギヤ37dと、光学ヘッド34の後面に固定され小径ギヤ37dが噛合するラック37eとからなる。
【0046】
図9はスライダ20をはずしたカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
図9に示されるように、スライダ20の下方に配置されたホルダフレーム18は、両側にシャーシ28の凹部28bに嵌合する嵌合部18eを有する。そのため、ホルダフレーム18は、上方から見ると凹形状に形成された嵌合部18eが凹部28bに嵌合することにより、スライダ20に対して上下方向への移動のみが許容されると共に、前後方向(A,B方向)及び左右方向(C,D方向)への移動が制限される。
【0047】
図10はホルダフレーム18及びロードカム35を外したカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
図10に示されるように、シャーシ28のA方向側には、カートリッジ引込み機構39のカムギヤ38を駆動する駆動部60が設けられている。この駆動部60は、シャーシ28の下面側に設けられた駆動モータ(駆動手段)62と、駆動モータ62の駆動軸62aに嵌合されたプーリ64と、プーリ66と、プーリ64,66間に巻き掛けされたベルト68と、プーリ64と一体なギヤ70に噛合する大径ギヤ72と、大径ギヤ72と一体な小径ギヤ74とからなる。
【0048】
また、ロードアーム24は、バネ掛止部24dに掛止されるコイルバネ76のバネ力によりF方向に回動付勢されており、イジェクト時にはコイルバネ76のバネ力でF方向に回動し、ピン24bがカートリッジCをイジェクトする。
図11はカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す側面図である。
図11に示されるように、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態においては、スライダ20はA方向に移動しているので、ホルダフレーム18がフラップ78に対向する上昇位置に保持されている。フラップ78は、フレーム26のフラップ支持部26bにより装置内側へ回動可能に支持されており、ホルダフレーム18と一体的に取付けられたホルダ16のカートリッジガイド部16b,16cの入口を閉塞している。
【0049】
従って、ディスクカートリッジCがフラップ78を押圧すると、フラップ78が内側に回動してディスクカートリッジCの挿入動作が許容される。また、スライダ20の両側に突出する突出ピン20kは、固定部46の係止溝46aに嵌合係止されている。これにより、アンチフローティング状態が維持され、例えば輸送時等に大きな振動がインシュレータゴム27に入力されても、インシュレータゴム27の弾性変形に伴い振動が増幅される現象が防止される。また、カートリッジ挿入前のホルダ16は、フレーム26に対して位置決めされるので、ディスクカートリッジCの挿入操作性が良好になる。
【0050】
図12はカートリッジ装着時の状態を示す側面図である。
図12に示されるように、ホルダ16のカートリッジガイド部16b,16cにディスクカートリッジCが挿入されると、駆動モータ62が駆動され、駆動モータ62の駆動力によりカムギヤ38が時計方向に回動し、スライダ20をB方向に移動させる。これに伴って、ホルダフレーム18の係合ピン18dがスライダ20の傾斜溝20jに沿って降下するため、ホルダ16が装着位置へ降下する。
【0051】
これと同時に、スライダ20の突出ピン20kは、固定部46の係止溝46aから離間してインシュレータゴム27の規制を解除してフローティング状態に切り替える。また、スライダ20の左側面よりB方向に突出するストッパ20nがフラップ78の内面に近接する。これにより、ディスクカートリッジCが装着された状態で別のディスクカートリッジCを挿入しようとしてもフラップ78がストッパ20nに当接して開動作できず、ディスクカートリッジCが2重に挿入されることが防止される。
【0052】
また、イジェクト時は、スライダ20をA方向に移動させると、ホルダ16及びホルダフレーム18が上記装着位置からカートリッジ挿入・イジェクト位置に上昇する。
ここで、上記装着動作に伴うヘッドアーム54の動作について説明する。
図13(A)はディスクカートリッジCの挿入前の状態を示す側面図である。また、図13(B)はディスクカートリッジCの装着後の再生状態を示す側面図である。また、図13(C)はディスクカートリッジCの装着後の記録状態を示す側面図である。
【0053】
図13(A)に示されるように、ディスクカートリッジCが挿入される前は、ホルダ16が挿入・イジェクト位置に上昇している。そして、ヘッドリフトアーム56は、後端のバネ掛止部56eに掛止されたコイルバネ57のバネ力により前端が上方に回動付勢されている。
このとき、ヘッドリフトアーム56の係合部56dは、ヘッドロードプレート22のカム部22aの下面と保持部22dの間に位置している。
【0054】
また、ヘッドアーム54は、ヘッドリフトアーム56の横架部56cに当接して上方に持ち上げられている。また、ヘッドアーム54の先端は、キャリッジ55から水平方向に延在するトップアーム55bの先端55cの下面に当接し、上昇位置を規制されている。
そのため、磁気ヘッド53は、ホルダ16の上方に上昇させた退避位置に保持されている。また、ヘッドリフトアーム56の係合部56dの下方にヘッドロードプレート22の保持部22dが位置することにより、ヘッドリフトアーム56の下方への回動が規制されている。これによって、ヘッドアーム54は、先端の下方への移動が規制され、よって、磁気ヘッド53は、退避位置近傍の位置に位置規制されている。従って、磁気ヘッド53は、外部から衝撃が加えられても下方へ移動して他の部材に衝突してしまうことはない。
【0055】
図13(B)に示されるように、カムギヤ38が時計方向に回動して偏心ピン38aに係合するスライダ20がB方向に移動すると、ホルダフレーム18の係合ピン18dがスライダ20の傾斜溝20jに沿って降下する。これにより、ホルダフレーム18に結合されたホルダ16は、装着位置へ降下する。
そして、再生時は、ディスクカートリッジCが挿入されたホルダ16が装着位置へ降下すると共に、スライダ20に設けられたヘッドロードプレート22がB方向に移動すると、ヘッドロードプレート22のカム部22aに摺接するヘッドリフトアーム56の係合部56dがカム部22aの第1段差22a1 に押圧されて1段階下方のアンロード位置に変位する。
【0056】
このとき、ヘッドアーム54の先端は、ヘッドリフトアーム56の回動動作と共に下方に回動するが、磁気ヘッド53はディスクカートリッジCの上方で停止している。本実施の形態では、光磁気記録方式の装置であるため、再生時は光学ヘッド34のみでディスク状記録媒体Dに記録された情報を読み取ることができる。そのため、磁気ヘッド53はディスク状記録媒体Dの上方に離間した位置に保持されている。
【0057】
図13(C)に示されるように、記録時は、さらにカムギヤ38が時計方向に回動して偏心ピン38aに係合するヘッドロードプレート22をB方向に移動させる。ヘッドロードプレート22がB方向に移動すると、ヘッドリフトアーム56の係合部56dがB方向に移動するカム部22aの第2段差22a2 に押圧されて2段階下方のロード位置に変位する。
【0058】
このとき、ヘッドアーム54の先端は、ヘッドリフトアーム56の回動動作と共に下方に回動して、磁気ヘッド53はディスク状記録媒体Dに摺接する。これで、ディスク状記録媒体Dへの光磁気記録が可能となる。尚、記録時は、ヘッドリフトアーム56がヘッドアーム54から離間した位置まで降下する。
図13(A)に示すイジェクト状態では、磁気ヘッド53は、退避位置に保持されており、挿入されるディスクカートリッジCにぶつからないようになっている。このとき、ヘッドアーム54を支持する板バネ55bの撓み量は、最大であり、ヘッドアーム54とヘッドリフトアーム56との間の摩擦力も大きい。
【0059】
図13(B)に示す再生状態では、磁気ヘッド53は、ディスク状記録媒体Dから僅かに離間しているので、磁気ヘッド53とディスク状記録媒体Dとの間の摩擦はゼロである。よって、磁気ヘッド53がディスク状記録媒体Dに押圧されている場合に比してディスク回転負荷が小さく、スピンドルモータ(ディスクモータ)の消費電力が低くなっている。
【0060】
また、ヘッドアーム54を支持する板バネ55bの撓み量がイジェクト状態(図13(A)参照)の時よりも小さくなっている。よって、イジェクト状態に比してヘッドアーム54がヘッドリフトアーム56に押圧される力が弱くなっており、従って、ヘッドアーム54とヘッドリフトアーム56との間の摩擦力が小さくなっている。これにより、ヘッドシーク動作の負荷が小さくなっている。
【0061】
図13(C)に示す記録状態では、磁気ヘッド53は、ディスク状記録媒体Dに摺接しており、記録可能である。
このとき、ヘッドリフトアーム56は、ヘッドアーム54から離間しているので、ヘッドリフトアーム56とヘッドアーム54との間の摩擦力はゼロである。磁気ヘッド53は、板バネ55bの弾性力により適度な力でディスク状記録媒体Dに押圧されている。
【0062】
ここで、上記カートリッジ引込み機構39のカムギヤ38の動作について説明する。
図14はカートリッジ挿入前及びイジェクト後のカムギヤ38の動作状態を示す平面図である。また、図15はカートリッジ挿入前及びイジェクト後のカムギヤ38の動作状態を示す縦断面図である。
【0063】
図14及び図15に示されるように、カートリッジ挿入前及びイジェクト後の動作状態では、カムギヤ38の偏心ピン38aは、スライドホルダ25のガイド板52と垂下部25jとの間に嵌合され、カム溝38bにスライダ20のカム係合片20pが係合している。そのため、スライダ20はA方向に変位しており、スライドホルダ25はB方向に変位している。尚、ヘッドロードプレート22は、コイルバネ42のバネ力によりA方向に移動している。
【0064】
この状態でディスクカートリッジCがホルダ16に挿入されると、ロードアーム24のピン24bが押圧されてロードアーム24がE方向に回動されるとともに、カートリッジフック48がE方向に回動して後述するモータスイッチ80がオンからオフに切り替わる。その結果、駆動モータ62が駆動され、伝達機構60を介してカムギヤ38に伝達される。そのため、カムギヤ38は、図14に示す位置から時計方向に回動し、偏心ピン38aが係合するスライドホルダ25の垂下部25jをA方向に押圧する。
【0065】
これにより、カートリッジフック48に係止されたカートリッジCは、スライドホルダ25とともにA方向に移動してホルダ16内に引き込まれる。
図16はカートリッジ引込み完了のカムギヤ38の動作状態を示す平面図である。また、図17はカートリッジ引込み完了のカムギヤ38の動作状態を示す縦断面図である。
【0066】
図16及び図17に示されるように、偏心ピン38aが約100°時計方向に回動すると、スライドホルダ25がカートリッジ引込み完了位置に至たる。さらに、スライドホルダ25のガイド板52と垂下部25jとの間から離脱すると共に、カム溝38bの入口がスライドホルダ25の係合部25kを向かい入れる。これと同時にカム溝38bの出口がスライダ20のカム係合片20pに至る。
【0067】
図18は再生状態のカムギヤ38を示す平面図である。また、図19は再生状態のカムギヤ38を示す縦断面図である。
図18及び図19に示されるように、さらに、カムギヤ38が時計方向に回動すると、カムギヤ38のカム溝38bがスライダ20のカム係合片20pから離間してスライダ20に対する規制が解除される。そのため、スライダ20は、コイルバネ44のバネ力により端部20qが偏心ピン38aをB方向に押圧しており、カムギヤ38が回動して偏心ピン38aがB方向に移動するのに伴ってB方向に追従する。このとき、スライドホルダ25の係合部25kがカム溝38bに係合しているので、スライドホルダ25はカートリッジフック48に係止されたカートリッジCを挿入位置に保持したまま停止している。
【0068】
従って、スライダ20がB方向に移動するのに伴って、図11に示すカートリッジ挿入・イジェクト状態から図12に示すカートリッジ装着状態に移行する。よって、ホルダ16及びホルダフレーム18は、係合ピン18dがスライダ20の傾斜溝20jに沿って降下するため、カートリッジCを装着位置へ降下させる。これにより、カートリッジCに収納されたディスク状記録媒体Dの下面が光学ヘッド34に対向し、再生が可能となる。
【0069】
図20は記録状態のカムギヤ38を示す平面図である。また、図21は記録状態のカムギヤ38を示す縦断面図である。
図20及び図21に示されるように、さらに、カムギヤ38が時計方向に回動すると、偏心ピン38aがヘッドロードプレート22の端部22fをB方向に押圧する。そのため、ヘッドロードプレート22のカム部22aがヘッドリフトアーム56の係合部56dに摺接してヘッドリフトアーム56を下方に変位させる。これと共に、ヘッドアーム54が下方に回動し、ディスク状記録媒体Dの上面に磁気ヘッド53を近接させ、光磁気記録が可能となる。
【0070】
このようにカムギヤ38は、偏心ピン38aがスライドホルダ25を挿入前位置から挿入完了位置へと移動させる第1の回転領域と、偏心ピン38aがスライダ20を挿入位置から装着位置へと移動させる第2の回転領域と、ヘッドロードプレート22をアンロード位置からロード位置へと移動させる第3の回転領域を有している。そのため、カムギヤ38は、その回動位置に応じて上記スライドホルダ25と、スライダ20と、ヘッドロードプレート22とを選択的に駆動することができるので、1つの駆動モータ26でカートリッジ引込み動作と装着動作と磁気ヘッドの降下動作を駆動することができ、モータ数を削減できる。
【0071】
さらに、カムギヤ38のカム溝38bは、第1の回転領域においては、スライダ20のカム係合片20pを係止してスライダ20の位置規制を行い、第2及び第3の回転領域においては、スライドホルダ25の係合部25kを係止してスライドホルダ25の位置規制を行う。このように、2つの部材の位置規制を1つのカムによって行うように構成したので、2つの部材の位置規制を行うカムをそれぞれにも設ける構成に比して装置の小型化及びコストダウンに有利である。
【0072】
図22(A)はカートリッジ引込み機構39のカートリッジ挿入前及びイジェクト後の動作状態を示す平面図である。また、図22(B)はカートリッジ挿入前及びイジェクト後のカートリッジフックの取付状態を示す底面図である。また、図23はカートリッジ引込み機構39のカートリッジ挿入前及びイジェクト後の動作状態を示す平面図である。
【0073】
図22(A)に示されるように、カートリッジ挿入前・イジェクト後の動作状態のカートリッジ引込み機構39は、前述した図10と同様に、ロードアーム24がF方向に回動してピン24bがホルダ16内に挿入されており、カートリッジフック48がF方向に回動されてホルダ16の側方に離脱してディスクカートリッジCの挿入を妨げない位置に保持されている。
【0074】
また、ホルダフレーム18に支持されたロードカム35は、図22(A)に示されるように、(上半分を切除して下半分のカムを構成する部分のみを図示した)カムロードアーム24の当接ピン24eの移動をガイドするガイド部35b,35cと、ガイド部35b,35cの中間位置に回動可能に設けられたスイングカム35dを有する。左側のガイド部35bは、略A,B方向に延在しており、右側のガイド部35cは当接ピン24eの回動軌跡に沿うように円弧状に湾曲している。そのため、ガイド部35b,35cの間隔は、B方向側が広くなっており、A方向側が狭くなっている。
【0075】
スイングカム35dは、軸35eにより回動可能に支持されており、且つ図示しない付勢部により反時計方向に付勢されている。また、スイングカム35dは、左側のガイド部35bに対向する左側面35d1 が直線状に形成され、右側のガイド部35cに対向する左側面35d2 が円弧状に形成されている。
また、ロードカム35は、A,B方向に延在する直線部35fを有する。
【0076】
図22(B)及び図23に示されるように、スライドホルダ25の下面に支持されたカートリッジフック48は、下方に突出するスイッチ押圧部48dがシャーシ28の開口28dに挿通されてシャーシ28の下面側に取り付けられたモータスイッチ80の接片80aに当接しており、モータスイッチ80をオン状態に保持している。
【0077】
図24(A)はカートリッジ引込み機構39の引込み開始の動作状態を示す平面図である。また、図24(B)はカートリッジ引込み機構39の引込み開始の動作状態を示す底面図である。
図24(A)(B)に示されるように、ディスクカートリッジCがホルダ16内に挿入されると、ロードアーム24のピン24bが押圧されてロードアーム24がE方向に回動されるとともに、カートリッジフック48がE方向に回動して突部48cがディスクカートリッジCの凹部82に嵌合してディスクカートリッジCを係止する。これで、ディスクカートリッジCは搬送可能な状態になる。
【0078】
さらに、カートリッジフック48は、E方向に回動することにより下方に突出するスイッチ押圧部48dがシャーシ28の下面側に取り付けられたモータスイッチ80の接片80aから離間してモータスイッチ80をオフ状態に切り替える。その結果、モータスイッチ80がオンからオフに切り替わったことが制御回路(図示せず)で検出されると、制御回路から駆動モータ62へ駆動信号が出力され、駆動モータ62の駆動力が伝達機構60を介してカムギヤ38に伝達される。
【0079】
図25はカートリッジ引込み機構39の引込み開始直後の動作状態を示す平面図である。
図25に示されるように、カムギヤ38が時計方向に回動すると、前述したようにカムギヤ38の偏心ピン38aがスライドホルダ25のガイド板52と垂下部25jとの間に嵌合されているため、スライドホルダ25をA方向に移動させる。
【0080】
これにより、カートリッジフック48に係止されたカートリッジCは、スライドホルダ25とともにA方向に移動してホルダ16内に引き込まれる。
その際、ロードアーム24の当接ピン24eは、スライドホルダ25の移動に伴って左側のガイド部35bとスイングカム35dの左側面35d1 との間に進入する。
【0081】
図26はカートリッジ引込み機構39の引込み開始直後の動作状態を示す平面図である。
図26に示されるように、さらに、カムギヤ38が時計方向に回動すると、ロードアーム24の当接ピン24eがA方向に移動しながらスイングカム35dの左側面35d1 を押圧する。そのため、スイングカム35dは、軸35eを中心に時計方向に回動し、先端部分が右側のガイド部35cに当接する。この状態で、スイングカム35dの左側面35d1 は、左側のガイド部35bと平行になり、当接ピン24eが通過できる通路84を形成する。
【0082】
従って、ロードアーム24の当接ピン24eは、スイングカム35dの左側面35d1 と左側のガイド部35bとの間に形成された通路84を通過してA方向に移動する。このとき、ロードアーム24は、コイルバネ76によりF方向に付勢されているが、ディスクカートリッジCの引込み動作過程において、スイングカム35dによりF方向への回動を規制される。よって、引込み動作中は、コイルバネ76のバネ力がディスクカートリッジCに作用しないようになっている。
【0083】
図27(A)はカートリッジ引込み機構39の引込み完了の動作状態を示す平面図である。また、図27(B)はカートリッジ引込み機構39の引込み完了の動作状態を示す底面図である。また、図28はカートリッジ引込み機構39の引込み完了の動作状態を示す側面図である。
図27(A)(B)及び図28に示されるように、ディスクカートリッジCがホルダ16内に引き込まれて引込み動作が完了すると、ロードアーム24の当接ピン24eがスイングカム35dの左側面35d1 と左側のガイド部35bとの間に形成された通路84を通過し終わると共に、カートリッジフック48のスイッチ押圧部48dがモータスイッチ80の接片80aから十分に離間した位置に至る。また、ディスクカートリッジCは、上記引込み動作過程でシャッタ86の係止が解除されると共に、開蓋されて内部に収納されたディスク状記録媒体Dが光ピックアップ32及び磁気ヘッド53に対向する。
【0084】
また、スイングカム35dは、その先端部分を左側のガイド部35bに当接させる位置に復帰して通路84を遮断すると共に、右側面352 と右側のガイド部35cと間に通路85を形成する。この通路85は、イジェクト動作時にロードアーム24の当接ピン24eが通過するための通路となる。
尚、カムギヤ38は、引込み動作が完了した後も時計方向に駆動されており、スライドホルダ25がA方向に摺動すると共にスライダ20がB方向に摺動する。そのため、図12に示されるように、スライダ20がB方向に移動すると、ホルダフレーム18の係合ピン18dがスライダ20の傾斜溝20jに沿って降下するため、ホルダ16がディスクカートリッジCと共に装着位置へ降下する。
【0085】
そして、ホルダ16が装着位置に到着したことが検出スイッチ(図示せず)により検出されると、駆動モータ62が停止される。
また、図28に示されるように、上記カートリッジフック48のスイッチ押圧部48d及びスライドホルダ25の係合部25kは、下方へ移動可能に設けられており、ホルダフレーム18が所定の装着位置へ降下することを妨げないように構成されている。
【0086】
図29(A)はイジェクト動作状態を示す平面図である。また、図29(B)はイジェクト動作状態を示す底面図である。
図29(A)(B)に示されるように、イジェクトスイッチ(図示せず)がオンに操作されると、駆動モータ62がカートリッジ挿入時の逆方向に回転駆動される。そのため、カムギヤ38が反時計方向に回動され、偏心ピン38aが係合するスライダ20がA方向に摺動した後、カムギヤ38が反時計方向に回動されることにより偏心ピン38aが係合するスライドホルダ25がB方向に摺動する。
【0087】
このようにスライダ20がA方向に移動すると、図11に示されるように、ホルダフレーム18の係合ピン18dがスライダ20の傾斜溝20jに沿って上昇するため、ホルダ16がディスクカートリッジCと共に挿入位置へ上昇する。
さらに、カムギヤ38が反時計方向に回動されると、上記カートリッジ引込み動作と逆の動作がイジェクト動作として行なわれる。そして、イジェクト動作によりスライドホルダ25がB方向に摺動するのに伴って、ロードアーム24の当接ピン24eは、スイングカム35dの右側面352 と右側のガイド部35cと間に形成された円弧状の通路85を通過する。
【0088】
そのため、ロードアーム24は、コイルバネ76のバネ力によりF方向に回動する。これにより、カートリッジフック48のピン48bは、ロードアーム24の端部24cに当接しているため、ロードアーム24がF方向に回動すると共に同方向に回動し、突部48cがディスクカートリッジCの凹部82から離脱してディスクカートリッジCの係止を解除する。この係止解除の後、ロードアーム24のピン24bがF方向に回動しながらディスクカートリッジCをイジェクト方向(B方向)に押し出す。
【0089】
これにより、ディスクカートリッジCは、ホルダ16からイジェクト方向(B方向)に突出するようにイジェクトされる。また、スライドホルダ25の下面に支持されたカートリッジフック48は、下方に突出するスイッチ押圧部48dがモータスイッチ80の接片80aに当接し、モータスイッチ80をオフからオンに切り替える。
【0090】
そして、制御回路(図示せず)は、モータスイッチ80がオンになった時点で駆動モータ62を停止させる。これで、イジェクト動作は完了する。
このように、モータスイッチ80は、オンからオフに切り替わることにより駆動モータ62が回転駆動されると共に、オフからオンに切り替わることにより駆動モータ62を停止させることができるので、引込み検出スイッチ及びイジェクト停止検出スイッチとして機能する。そのため、モータスイッチ80を設けることにより2つのスイッチを個別に設けるよりも部品点数の削減を図ることができる。
【0091】
ここで、ディスクカートリッジCの挿入動作及びシャッタ86の開蓋動作について説明する。
図30はディスクカートリッジCの挿入前の状態を示す平面図である。
図30に示されるように、ディスクカートリッジCは、左右側面にA,B方向に延在する溝89,90を有し、シャッタ86を右側に位置させた向きでホルダ16内に挿入される。また、ホルダ16は、ディスクカートリッジCの両側をガイドするカートリッジガイド部16b,16cを有する。そして、左側のカートリッジガイド部16bの内側には、スライドホルダ25に支持された誤挿入防止片25pが突出している。
【0092】
さらに、誤挿入防止片25pの後方には、カートリッジフック48が回動可能に支持されている。そして、ホルダ16は、右側のカートリッジガイド部16cにシャッタ86を保持するホルダスプリング40が取り付けられている。
また、右側のカートリッジガイド部16cには、ディスクカートリッジ挿入動作によりシャッタ86を開蓋させるシャッタ駆動片16gが突出しており、ホルダスプリング40の突部48cがホルダ16内に入り込むための窓16hが設けられている。
【0093】
ディスクカートリッジCは、内部にディスク状記録媒体Dが収納されており、ディスク状記録媒体Dの中央には、ターンテーブル30にクランプされるハブ92が設けられている。そして、ディスクカートリッジCは、左側面にカートリッジフック48の突部48cが嵌合する凹部82を有する。
また、ディスクカートリッジCは、右側面に設けられた溝90にシャッタ86を閉蓋位置に係止するシャッタロックアーム94を有する。このシャッタロックアーム94は、回動支点となる軸94aと、シャッタ86の係合突部86aに係合する係合部94bと、溝90の内壁に当接して係合部42bを係合突部86a側に付勢するバネ部94cとを有する。
【0094】
また、シャッタ86は、側面にホルダスプリング40の突出部40cが挿入される穴86bを有する。
図31はディスクカートリッジCの引込み開始の状態(手動挿入操作が完了した状態)を示す平面図である。
図31に示されるように、ディスクカートリッジCが正しい向きで挿入されると、左側のカートリッジガイド部16bの内側に突出する誤挿入防止片25pがディスクカートリッジCの溝89に進入する。尚、ディスクカートリッジCが間違った向きで挿入された場合、誤挿入防止片25pがディスクカートリッジCに当接してディスクカートリッジCの挿入が阻止される。
【0095】
ディスクカートリッジCが挿入方向に押圧されると、ロードアーム24のピン24bが押圧されてロードアーム24がE方向に回動開始する。これにより、カートリッジフック48のピン48bがロードアーム24の端部24cに当接しているため、カートリッジフック48も同方向に回動する。これにより、カートリッジフック48の突部48cは、ディスクカートリッジCの凹部82に嵌合してディスクカートリッジCを係止する。
【0096】
このとき、シャッタ駆動片16gは、シャッタロックアーム94から離間しており、シャッタ86はシャッタロックアーム94により閉蓋位置に係止されている。また、ホルダスプリング40の突出部40cは、シャッタ86に当接して右方向(D方向)に変位している。
ディスクカートリッジCは、引込み開始前の手動挿入操作時にシャッタ86が開蓋されないので、スムーズに挿入させることができ、ホルダ16内への挿入操作感が良好になっている。
【0097】
また、カートリッジフック48がE方向に回動することによりモータスイッチ80がオフになり、駆動モータ62が回転駆動される。そして、駆動モータ62の回転駆動力がカムギヤ38に伝達されてディスクカートリッジCの引込み動作が開始される。
図32はディスクカートリッジCの引込み動作が完了して記録再生可能に装着された状態を示す平面図である。
【0098】
図32に示されるように、カートリッジフック48の突部48cに係止されたディスクカートリッジCがスライドホルダ25の摺動動作に伴ってホルダ16内に引き込まれると、シャッタ駆動片16gがシャッタロックアーム94の係合部94bをシャッタ86の係合突部86aから離間させる方向に変形させる。
そして、シャッタ駆動片16gは、シャッタロックアーム94による係止を解除してシャッタ86に当接する。そのため、ディスクカートリッジCが挿入されると共に、シャッタ86を相対的に開蓋する。また、ホルダスプリング40の突出部40cは、シャッタ86の穴86bに嵌合する。
【0099】
このように、シャッタ86は、シャッタ駆動片16gによりシャッタロックアーム94による係止を解除された後、シャッタ駆動片16gに当接して開く。そのため、ホルダ16が所定装着位置に至ると、ディスクカートリッジC内に収納されたディスク状記録媒体Dは、ピックアップ34及び磁気ヘッド53に対向して記録または再生可能となる。
【0100】
また、誤挿入防止片25pは、ディスクカートリッジCの溝89に進入した状態のままスライドホルダ25の移動動作と共に挿入方向に移動してディスクカートリッジCの引込み動作を妨げないようにしている。
図33はディスクカートリッジCのイジェクト動作が完了した状態を示す平面図である。
【0101】
図33に示されるように、イジェクトスイッチ(図示せず)がオンに操作されると、前述したように駆動モータ62がカートリッジ挿入時の逆方向に回転駆動される。そのため、カムギヤ38が反時計方向に回動され、偏心ピン38aが係合するスライダ20がA方向に摺動した後、カムギヤ38が反時計方向に回動されることにより偏心ピン38aが係合するスライドホルダ25がB方向に摺動する。
【0102】
そして、イジェクト動作によりスライドホルダ25がB方向に摺動するのに伴って、ロードアーム24がF方向に回動するため、カートリッジフック48の突部48cがディスクカートリッジCの凹部82から離脱してディスクカートリッジCの係止を解除する。さらに、ロードアーム24がF方向に回動することにより、ロードアーム24の当接ピン24eは、ディスクカートリッジCをイジェクト方向(B方向)に押し出す。
【0103】
また、上記イジェクト動作過程において、ホルダスプリング40の突出部40cがシャッタ86の穴86bに嵌合しているので、シャッタ86はホルダスプリング40に係止されており、ディスクカートリッジCがイジェクト方向(B方向)に移動するのに伴って相対的に閉蓋する。
メカによる排出動作時にシャッタ86を閉蓋させるようにした構成は、使用者が手でディスクカートリッジCを引き抜くときにシャッタ86を閉蓋させるようにする構成に比べてシャッタ閉蓋動作を確実且つ安定的に行なうことが出来るという特徴を有する。
【0104】
また、イジェクト動作が完了した時点には、シャッタ86が閉じており、ホルダスプリング40がシャッタ86の穴86bから抜け出た状態となっているので、その後に使用者がディスクカートリッジCを引き抜く操作の操作感が良好なものとなっている。
尚、イジェクト動作時は、挿入時の引込み開始位置よりもB方向に移動した位置までディスクカートリッジCがイジェクトすることができるので、イジェクトされたディスクカートリッジCを容易に取り出すことができる。
【0105】
図34はディスクカートリッジCの誤挿入防止動作を示す平面図である。
図34に示されるように、例えばディスクカートリッジCが90°回動した向きでホルダ16内に挿入された場合、ディスクカートリッジCの横幅寸法がホルダ16の横幅寸法よりも小さいので、左側面が誤挿入防止片25pに摺接して右側の寄った状態で挿入される。この場合、ディスクカートリッジCの挿入側端部には、溝89が位置するため、溝89が右側のカートリッジガイド部16cに設けられたシャッタ駆動片16gに係合する。
【0106】
そのため、ディスクカートリッジCは、シャッタ駆動片16gにより間違った向きでの挿入が阻止される。この場合、ディスクカートリッジCは、シャッタ駆動片16gが溝89に係合するが、前端が引込み開始位置よりも所定距離手前で停止するので、誤った向きで挿入されても引込み動作が開始されない。
また、ディスクカートリッジCが180°回動させた向きでホルダ16内に挿入された場合は、ディスクカートリッジCの横幅寸法がホルダ16の横幅寸法とほぼ同じため、ディスクカートリッジCの挿入側端部は誤挿入防止片25pに当接して上記の場合よりも手前の位置で挿入を阻止される。
【0107】
尚、上記実施例では、光磁気ディスク装置を例に挙げて説明したが、これに限らず、これ以外の例えばディスク装置あるいはメモリカード等のカード状の記録媒体が装着される記録再生装置等にも適用できるのは勿論である。
【0108】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、駆動手段の駆動力を記録媒体引込み機構と記録媒体搬送機構とヘッドロード機構のいずれかに選択的に伝達するため、一の駆動手段で記録媒体引込み機構と記録媒体搬送機構とヘッドロード機構を駆動することが可能となり、駆動モータ数を削減して生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
【0109】
また、請求項2記載の発明によれば、回転部材を回動させることにより、記録媒体引込み機構及び記録媒体搬送機構及びヘッドロード機構を駆動することが可能となり、駆動モータ数を削減して生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、回転部材のカムにより第2の移動部材を挿入位置に係止しあるいは第1の移動部材を挿入前位置に係止するため、駆動力選択伝達機構の部品点数を減らして生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
【0110】
また、請求項4記載の発明によれば、偏心ピンを有する回転部材が駆動手段に駆動されて回転することにより、第1の移動部材を挿入前位置から挿入完了位置へと移動させると共に、第2の移動部材を挿入位置から装着位置へと移動させ、さらに第3の移動部材をアンロード位置からロード位置へと移動させることができるので、駆動力選択伝達機構の部品点数を減らして生産性を高められると共に、製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる記録媒体装着装置の一実施例を説明するための斜視図である。
【図2】記録媒体装着装置の上部ユニットと下部ユニットとを分離させた分解斜視図である。
【図3】記録媒体装着装置の上部ユニットを構成する各部材を説明するための分解斜視図である。
【図4】ホルダ16とホルダフレーム18とを示す分解斜視図である。
【図5】ロードアーム24及びスライドホルダ25の構成を示す分解斜視図である。
【図6】下部ユニット14の構成を説明するための分解斜視図である。
【図7】カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
【図8】カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す側面図である。
【図9】スライダ20をはずしたカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
【図10】ホルダフレーム18及びロードカム35を外したカートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す平面図である。
【図11】カートリッジ挿入前及びイジェクト後の状態を示す側面図である。
【図12】カートリッジ装着時の状態を示す側面図である。
【図13】ディスクカートリッジCの挿入前、再生、記録の状態を示す側面図である。
【図14】カートリッジ挿入前及びイジェクト後のカムギヤ38の動作状態を示す平面図である。
【図15】カートリッジ挿入前及びイジェクト後のカムギヤ38の動作状態を示す縦断面図である。
【図16】カートリッジ引込み完了のカムギヤ38の動作状態を示す平面図である。
【図17】カートリッジ引込み完了のカムギヤ38の動作状態を示す縦断面図である。
【図18】再生状態のカムギヤ38を示す平面図である。
【図19】再生状態のカムギヤ38を示す縦断面図である。
【図20】記録状態のカムギヤ38を示す平面図である。
【図21】記録状態のカムギヤ38を示す縦断面図である。
【図22】カートリッジ引込み機構39のカートリッジ挿入前及びイジェクト後の動作状態を示す図である。
【図23】カートリッジ引込み機構39のカートリッジ挿入前及びイジェクト後の動作状態を示す平面図である。
【図24】カートリッジ引込み機構39の引込み開始の動作状態を示す図である。
【図25】カートリッジ引込み機構39の引込み開始直後の動作状態を示す平面図である。
【図26】カートリッジ引込み機構39の引込み開始直後の動作状態を示す平面図である。
【図27】カートリッジ引込み機構39の引込み完了の動作状態を示す図である。
【図28】カートリッジ引込み機構39の引込み完了の動作状態を示す側面図である。
【図29】イジェクト動作状態を示す図である。
【図30】ディスクカートリッジCの挿入前の状態を示す平面図である。
【図31】ディスクカートリッジCの引込み開始の状態を示す平面図である。
【図32】ディスクカートリッジCの引込み動作が完了して記録再生可能に装着された状態を示す平面図である。
【図33】ディスクカートリッジCのイジェクト動作が完了した状態を示す平面図である。
【図34】ディスクカートリッジCの誤挿入防止動作を示す平面図である。
【図35】従来の記録媒体装着装置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
11 記録媒体装着装置
12 上部ユニット
14 下部ユニット
16 ホルダ
18 ホルダフレーム
19 記録媒体搬送機構
20 スライダ
22 ヘッドロードプレート
24 ロードアーム
25 スライドホルダ
26 フレーム
27 インシュレータゴム
28 シャーシ
30 ターンテーブル
32 光ピックアップ
34 光学ヘッド
35 ロードカム
36 磁気ヘッドユニット
37 ヘッド駆動機構
38 カムギヤ
38a 偏心ピン
39 カートリッジ引込み機構
40 ホルダスプリング
46 固定部
48 カートリッジフック
53 磁気ヘッド
54 ヘッドアーム
55 キャリッジ
56 ヘッドリフトアーム
60 駆動部
62 駆動モータ
78 フラップ
80 モータスイッチ
82 凹部
84,85 通路
86 シャッタ
89,90 溝
94 シャッタロックアーム

Claims (4)

  1. 記録媒体が収納されたカートリッジを装置内に引込む記録媒体引込み機構と、
    該記録媒体引込み機構により引込まれたカートリッジを記録または再生を行う装着位置に搬送する記録媒体搬送機構と、
    前記装着位置に装着された前記記録媒体に対して情報の書込みまたは読み出しを行うヘッドを、前記記録媒体に対して近接または離間させるヘッドロード機構と、
    前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構を選択的に駆動する駆動手段と、
    該駆動手段の駆動力を前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構のいずれかに選択的に伝達する駆動力選択伝達機構とを備えてなり、
    該駆動力選択伝達機構は、前記駆動手段によって回転される回転部材と、該回転部材の回転角に応じて前記記録媒体引込み機構と前記記録媒体搬送機構と前記ヘッドロード機構に選択的に係合して該駆動手段の駆動力を伝達する係合部材を備えていることを特徴とする記録媒体装着装置。
  2. 前記請求項1記載の記録媒体装着装置であって、
    前記記録媒体引込み機構は、前記カートリッジが挿入される前の挿入前位置と前記カートリッジが挿入完了された挿入完了位置との間を移動する第1の移動部材を備えてなり、該第1の移動部材が挿入前位置から挿入完了位置へと移動することに応じて前記カートリッジを装置内に引込むように構成されており、
    前記記録媒体搬送機構は、前記カートリッジが装着される装着位置との間を移動する第2の移動部材を備えてなり、該第2の移動部材が挿入位置から装着位置へと移動することに応じて前記引込まれたカートリッジを記録または再生を行う所定の装着位置に搬送するように構成されており、
    前記ヘッドロード機構は、アンロード位置とロード位置との間を移動する第3の移動部材を備えてなり、前記第3の移動部材がアンロード位置からロード位置へと移動することに応じて前記ヘッドを前記記録媒体に近接させるように構成されており、
    前記回転部材は、前記駆動手段によって駆動されて回転することにより、前記係合部材を前記記録媒体引込み機構に係合させて前記第1の移動部材を挿入前位置から挿入完了位置へと移動させる第1の回転領域と、前記係合部材を前記記録媒体搬送機構に係合させて前記第2の移動部材を挿入位置から装着位置へと移動させる第2の回転領域と、前記係合部材を前記ヘッドロード機構に係合させて前記第3の移動部材をアンロード位置からロード位置へと移動させる第 3 の回転領域とを有することを特徴とする記録媒体装着装置。
  3. 前記請求項2記載の記録媒体装着装置であって、
    前記回転部材はカムを備えており、前記第1の回転領域においては該カムが前記第2の移動部材に係合して前記第2の移動部材を挿入位置に係止し、前記第2の回転領域においては該カムが前記第1の移動部材に係合して前記第1の移動部材を挿入前位置に係止することを特徴とする記録媒体装着装置。
  4. 前記請求項1記載の記録媒体装着装置であって、
    前記係合部材は、前記回転部材に設けられた偏心ピンであり、
    前記回転部材は、前記駆動手段によって駆動されて回転することにより、該偏心ピンが前記記録媒体引込み機構に係合する第 1 の回転領域と、前記偏心ピンが前記記録媒体引込み機構に係合する第2の回転領域と、前記偏心ピンが前記ヘッドロード機構に係合する第3の回転領域とを有することを特徴とする記録媒体装着装置。
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