JP3728004B2 - 自動車用リフト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用リフト装置に関し、特に自動車の点検、整備など整備作業をする場合に於いて、アンダーボデーが比較的平な車輌(乗用車系統)を支持するための左右一対の支持板と、床下フレームが凹凸の車輌(トラック系統)を支持するための支持杆あるいは水平スイングアームとを備える自動車用リフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動車用リフト装置は、軽自動車、普通一般の乗用車などの車輌を左右一対の支持板で簡単に支持できる場合にはその利点を活用し、一方、ワゴン車、小型トラック等左右一対の支持板で容易に車輌を支持できない場合には水平スイングアームで支持することができるように構成され、車輌受台としての左右一対の支持板は、リフト装置を使用しない場合は車輌の出し入れや整備作業の邪魔にならないこと、また水平スイングアームで車輌を支持する場合は該スイングアームに掛かる車輌の荷重を支持板に受けさせ、スイングアームの支持剛性を高めることができることなどを発明の課題としている。
【0003】
そこで、このような発明の課題を解決するために、たとえば実公平1−9835号公報に一例が開示されている。
【0004】
この公報に開示されたオートリフトは、昇降駆動装置によって昇降動する左右一対のプレートと、このプレートの略中央部外側に揺動可能に支持され、かつ、前記プレートの上面よりも突出する揺動体と、この揺動体の揺動によってプレート上に当接支持され、かつ、バネ部材を介してプレートより浮き上がり可能とした一対のスイングアームとから成る点に特徴がある。
【0005】
しかしながら、上記構成に於いては、スイングアームで車輌を支持する場合にはスイングアームに掛かる車輌の荷重を支持板に受けさせ、スイングアームの支持剛性を高めることができるものの、揺動体がプレートの所定箇所に設けられた支持台に枢着され、かつ、一対のスイングアームは常にプレートの上面よりも突出しているために、少なくともオートリフトの不使用時には、左右一対のスイングアームは床面から突出し、時には車輌の出し入れや整備作業の邪魔になると言う問題点があった。特に整備ベイが狭く、リフト装置の支持板の位置付近でハンドル(タイヤ)の切り替えしをしたい、あるいはやや斜め方向に支持板ないし床面上を通過したい場合には、スイングアームがタイヤと干渉するためリフト装置からの乗り入れや脱出が容易でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来の技術の欠点に鑑み、第1の目的はリフト装置の不使用時に車輌の受台が車輌の出し入れや整備作業の邪魔にならないことである。第2の目的は車輌をスイングアームにセッテイング等をする場合に、テコの原理あるいはクランク機構の原理を利用し、手動式でスイングアームを有する可動枢支台を上昇させることができることである。第3の目的は第1及び第2の目的を前提とし、手動で可動枢支台を所定の位置まで上昇させた場合に於いて、スイングアームの開閉操作の容易化を図るために、該可動枢支台を支持板より多少浮き上がった状態に保持させることができることである。第4の目的はスイングアームで車輌を支持する場合にはスイングアームに掛かる車輌の荷重を支持板に受けさせ、スイングアームの支持剛性を高めることができることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車用リフト装置は、支持板用シリンダの作動杆によって昇降動する左右一対の支持板、支持板の略中央部外側壁に固定された取付けベース板を有する左右一対のガイド部材、ガイド部材にスライド可能に案内支持されていると共に、複数個のスイングアームの基部を枢支し、かつ、これらのスイングアームを床面あるいは支持板と略同一平面上に位置させる可動枢支台、支持板5に直接又間接的に軸支されたクランクを有し、前記可動枢支台を支持板の上面を基準として手動により上昇させる持ち上げ手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また上記構成に於いて、可動枢支台には、該可動枢支台を支持板の上面より多少浮き上がった状態に保持させる係合爪体及びこの係合爪体を解除させる解除レバーを有する可動枢支台用ロック・解除手段が設けられていることを特徴とする。
【0009】
また上記構成に於いて、持ち上げ手段は、ガイド部材に軸支され、かつ、可動枢支台の下部を押圧しながら回転するローラーを有するクランクと、このクランクの嵌合孔に嵌脱自在に差し込まれる操作ハンドルとから成ることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態を、自動車の点検、整備など整備作業を行う整備工場の床面と、油圧装置、昇降駆動手段などをピット内に埋設したオートリフトの受台(支持板、水平スイングアーム)との関係を中心に説明する。
【0011】
図1乃至図12に於いて、Xは本発明が適用される自動車用リフト装置Xの第1実施例である。このリフト装置Xは、ピット内に図示しない同期軸、駆動シリンダなどの昇降駆動手段を有する埋設型オートリフトの一例である。
【0012】
すなわち、1は床面Fに形成されたピットで、このピット1は、図1で示すように平面から見ると凹所型状に形成されている。2はピット蓋板で、このピット蓋板2は図1を基準にすると、左右の矩形状開口部とそれぞれ連通する中央開口部に適宜に設けられている。ピット蓋板2は床面Fに対して同一平面に位置している。
【0013】
3はピット1の左右の矩形状開口部内に縦方向にそれぞれ設けられた支持板用シリンダである。以下、左右の支持板用シリンダ3、3、それらの作動杆4、4、支持板5、5、スイングアーム6等は左右同一なので、便宜上一方側の部材のみ説明し、他方側には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
まず支持板用シリンダ3は、一般的に油圧シリンダが使用され、左右に対設している。作動杆4としてのラムは、油圧シリンダ3内の圧力媒体により上下方向に伸縮動する。長板状の支持板5は作動杆4の上端部に固定された水平ボードあるいはプレートであり、作動杆4によって昇降動する。支持板5は軽自動車、普通一般の乗用車などの車輌を支持する場合に使用され、該支持板5を使用しない場合は床面Fあるいはピット蓋板2と略同一平面上に位置する。つまり、支持板5は床面Fから突出しない。
【0015】
次に6は可動枢支台7に枢軸8を介して水平方向に回動自在に枢支されたスイングアームである。このスイングアーム6は、図1で示すように左側に前後2本、右側に前後2本という具合に可動枢支台7に合計4本設けられ、左右一対のスイングアーム6は手動操作により互いに対向可能である。またスイングアーム6は、車体受けアーム9を有し、この車体受けアーム9はスイングアーム6の先端部側に伸縮動可能に嵌挿されている。このスイングアーム6の伸縮動は整備作業員の手動操作によって行われる。そして、車体受けアーム9の先端部には高さ調整可能な受金10が螺着している。
【0016】
ところで、前記可動枢支台7は、前後2本のスイングアーム6の基部をそれぞれ枢支できるように構成され、かつ、支持板5の略中央部外側壁に固定されたガイド部材20に昇降動可能に支持されている。
【0017】
そこで、まず可動側の可動枢支台7の構成について説明する。図4又は図5で示すように11は垂直スライド板で、この垂直スライド板11の左右の側壁部には突起状の係合部11aが形成されていると共に、中央部寄りの部位或いは下部側には後述する係合爪体用の窓部11bが矩形状に形成されている。
【0018】
12は垂直スライド板の外壁面の上部及び中央部寄りの部位にそれぞれ水平状態に設けられたスイングアーム用枢支板で、これら上下の枢支板12には枢軸8用の第1の枢支孔12aが形成されている。そして、本実施例では上方枢支板12の内側端部は垂直スライド板11よりも多少突出している。
【0019】
13は垂直スライド板11及び枢支板12にそれぞれ交差するように所要間隔を有して縦方向に設けられた左右一対のリブとしての連結板で、この連結板13内には上方の枢支板12に対して所要空間14を形成する水平の受け板15が設けられている。この受け板15は左右の連結板13に固定され、かつ、後述する係合爪体との関係を考慮して形成された係合爪体の逃がし用開口部16を有する。この逃がし用開口部16は、図4で示すように望ましくは受け板15の外側の部位に持ち上げ手段(クランク)のローラーが十分当たるようにやや幅広の部分を残し、本実施例では矩形状に形成されている。
【0020】
17は垂直スライド板11と対向するように左右の連結板13に固定された解除レバー用案内係止板である。この解除レバー用案内係止板17は前述した所要空間14を形成するように上方枢支板12及び受け板15にもそれぞれ固定され、かつ、図5で示すように釣針を逆様にしたような鉤状案内係止孔18を有する。なお、19は前後のスイングアーム6が水平状態に略180度開いた時にその開閉角度を規制するストッパー板である。
【0021】
次に固定側のガイド部材20の構成について説明する。図4又は図5で示すようにガイド部材20は長板状の取付けベース板21を有し、この取付けベース板21は支持板5の外側壁の幅広中央部5bに複数個の固着具22を介して横方向に固定される。この取付けべース板21の外壁面には、左右一対の端面コ字型状ガイド片23が縦方向に固定されている。前述した可動支持台7の垂直スライド板11の係合部11aがこれらのガイド片23にスライド係合する。また取付けべース板21の外壁面の中央部には、係合爪体用ストッパー片24が水平方向に突出して固定されている。ストッパー片24の突出量(厚み)は、垂直スライド板11のガイド片23に対する係合関係を考慮して設定されている。なお、25は取付けべース板21に形成された固着具22用貫通孔である。
【0022】
次に30はスイングアーム6を有する可動枢支台7を支持板5の上面5aを基準(目安)として手動により上昇させる持ち上げ手段である。この持ち上げ手段30の一例として、本実施例ではクランク機構の原理が採用されている。
【0023】
すなわち、31はガイド部材20に軸支されたクランクで、このクランク31は、図5で示すように全体として手首を内側に折曲しかつ手のひらを上方に向けた形状を呈している。しかして、このクランク31の指先に相当する先端部には、ローラー32が水平方向に回動自在に軸支され、一方、手首部に相当する後端部には嵌合孔33が形成されている。前記ローラー32は可動枢支台7をクランク31で持ち上げる際に可動枢支台7の受け板15の下面を押圧しながら回転する。また前記嵌合孔33には握り部34aを有する棒状の操作ハンドル34が嵌脱自在に差し込まれる。
【0024】
ところで、図11で示すようにクランク31の折曲中心部には軸用貫通孔35が形成されているが、本実施例ではクランク31の内壁面に軸用貫通孔35と連通する補強用軸受け部31aがさらに横方向に突出形成されている。そして、このクランク31は、ガイド部材20の取付けベース板21の一端部に設けられた軸部36aを有する水平軸36に固定的に取付けられる。なお、37は軸部36aの端部に周設された溝に嵌込まれるC型、E型などの止めリングである。
【0025】
次に40はスイングアームで車輌を支持する場合に於いて、スイングアーム6の開閉操作あるいは開閉角度の容易化を図るために、可動枢支台7を支持板5の上面5aより多少浮き上がった状態に保持させる可動枢支台用ロック・解除手段である。このロック・解除手段40は可動枢支台7に設けられ、ロック手段の一例としての係合爪体41は、可動枢支台7の左右の連結板13に横設軸架された支軸42に回動自在に設けられ、図12で示すように手を下方に向けた形状を呈している。
【0026】
しかして、43は指先に相当する係合爪部で、この係合爪部43は持ち上げ手段30の操作により可動枢支台7が支持板5より多少浮き上がり、その結果、支持板5の上面5aとスイングアーム6の基部の下面との間に数mm程度の間隙aが生じた時に、下方の係止用バネ部材44のバネ力により引っ張られ、直ちにガイド部材20のストッパー片24と係合し、該ストッパー片24に係止される。前記係止用バネ部材44の上端部は係合爪体41に、一方、その下端部は可動枢支台7の垂直スライド板11の下部にそれぞれ取付けられている。
【0027】
また解除手段の一例としての解除レバー45は、その基部は自在球等を介して可動枢支台7の垂直スライド板11の上部に可動自在に取付けられていると共に、可動枢支台7の案内係止板17の案内係止孔18を貫通し、かつ、貫通した外端部には球状の握部45aが設けられている。
【0028】
46は上方の解除用バネ部材で、この解除用バネ部材46の上端部は解除レバー45に、一方、その下端部は係合爪体41の外端部にそれぞれ取付けられている。
【0029】
上記構成に於いては、軽自動車、普通一般の乗用車などの車輌を左右一対の支持板5で簡単に支持できる場合には、4本のスイングアーム6を手動で図1で示す実線に位置させ、かつ、図9で示すようにスイングアーム6並びに可動枢支台7を支持板5の上面5aと略同一平面にする。この場合4本のスイングアーム6は、支持板5の外側壁に沿って直線状に開いており、かつ、可動枢支台7の上方枢支板12の下面がガイド部材20のガイド片23の上端面に支持されているので床面Fから突出していない。
【0030】
したがって、車輌が仮に支持板5に対してやや斜め方向から乗り込んでも、スイングアーム6は全く邪魔に成らない。そこで、車輌が左右の支持板に乗り込んだら、支持板用シリンダ3を駆動させると、ピット内の作動杆4が伸張し、支持板5と共に車輌が所望する位置へと上昇する。このように左右の支持板5だけで車輌を容易にセッテイングできる場合はその利点を活し、4本のスイグアーム6は使用されない。
【0031】
一方、ワゴン車、小型トラック等左右一対の支持板5で容易に車輌を支持することができない場合には、スイングアーム6が使用される。
【0032】
しかして、スイングアーム6を使用する場合には、まず持ち上げ手段30の操作ハンドル34をクランク31の嵌合孔33に嵌め込む。そして、操作ハンドル34を図5の矢印A方向に押し下げる。そうすると、クランク31は水平軸36を支点に時計方向に回転し、そのローラー32が可動枢支台7の受け板15を押圧しながら回転する。このように持ち上げ手段30により可動枢支台7が上昇し、やがて支持板5より多少上昇し、その結果、支持板5の上面5aとスイングアーム6の基部の下面との間に数mm程度の間隙aが生じる。その時にガイド部材20のストッパー板24の外壁面を摺接しながら該ストッパー板24を越えてきた係合爪体41の係合爪部43は、係止用バネ部材44のバネ力により復帰し、直ちに(自動的に)ストッパー片24と係合する。これにより可動枢支台7は係合爪体41を介してガイド部材20にロック状態に支持される。
【0033】
次に4本のスイングアーム6を図1で示す仮想線の位置へと手動で回転させ、かつ、車体受けアーム9の長さ調整をする。この場合スイングアーム6の下面は支持板5の上面5aと摺接しないので、スイングアーム6をスムースに回転させることができる。そして、スイングアーム6の開閉角度及び車体受けアーム9の長さを調整したならば、支持板用シリンダ3を駆動し、その作動杆5を伸張させる。
【0034】
次に車輌Vの点検・整備が終わり、作動杆4を収縮させると、支持板5は床面Fと同一水平面まで下降する。そこで、整備作業員はスイングアーム6を図1の実線の位置へと戻す。しかし、このままでは4本のスイングアーム6は床面Fあるいは支持板5から突出しているので、操作ハンドル34を押さえながらロック・解除手段40の解除レバー45を操作する。
【0035】
しかして、図8で示すように解除レバー45を解錠方向(上方)に操作し、かつ、鉤状案内係止孔18に係止させると、解除用バネ部材46が係止用バネ部材44のバネ力に打ち勝って伸張し、係合爪体41はストッパー片24から外れる(係合解除)。そうすると、可動枢支台7は自重により下降し、その上方枢支板12の下面がガイド部材20の上面に支持される。その結果、スイングアーム6並びに可動枢支台7は支持板5の上面5aと略同一平面と成る。それ故に、車輌Vは仮に支持板5に対してやや斜め方向へと退出したも、スイングアーム6が全く邪魔に成らない。
【0036】
なお、上記の説明に於いて、スイングアーム6と支持板5との間に多少の間隙aがある(解除レバー45がロックされている)状態で支持板用シリンダ3を駆動すると説明したが、この場合必ずしも解除レバー45のロックにする必要はなく、多少その後の操作が面倒ではあるとも言えるが、解除レバー45のロックを解除した後に支持板用シリンダ3を駆動しても良い。この場合スイングアーム6の下面が支持板5の上面5aに支持される。
【0037】
【実施例】
まず発明の実施の形態で説明した第1実施例に於いては、持ち上げ手段30のクランク31を支持板5に直接又間接的に軸支しても良い。また解除レバー45の解除操作の要否には関係はないが、図13で示すようにスイングアーム6Aの基部の下面と可動枢支台7Aの下方枢支板12の内面との間にバネ部材50を介在させても良い。この場合、バネ部材50は枢軸8Aに巻装されるが、スイングアーム6Aの基部下面に切欠凹所51乃至切欠部を形成し、この切欠凹所51内にバネ部材50の上端部を収納するのが望ましい。
【0038】
次に図14乃至図16は自動車用リフト装置X1の第2実施例である。なお、各実施例の説明にあたって、本発明の前記第1実施例と同一部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0039】
リフト装置X1の第2実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、可動側の可動枢支台7Bと固定側のガイド部材20Bとのスライド関係である。すなわち、第1実施例の可動枢支台7には1枚の垂直スライド板11が設けられ、この垂直スライド板がガイド部材20の取付けベース板21に案内支持されているが、第2実施例の可動枢支台7Bの下方枢支板12には一対のガイドシャフト55、55が所要間隔を有して垂設され、一方、ガイド部材20Bの取付けベース板21Bには前記ガイドシャフト55、55を案内する一対のガイド筒56、56が固定的に設けられている。
【0040】
また可動枢支台7Bの下方枢支板12の中央部には、持ち上げ手段30Bのクランク31Bのローラー32Bが当接する突起部57が形成されている。したがって、この第2実施例に於いても、前記ローラー32Bは可動枢支台7Bをクランク31Bで持ち上げる際に、可動枢支台7Bの突起部57の下面を押圧しながら回転する。
【0041】
さらに、この第2実施例では可動枢支台用ロック・解除手段が設けられていない。すなわち、第1実施例で示したロック・解除手段40は発明の必須要件ではない。したがって、この第2実施ではスイングアーム6Bの開閉操作の容易化を図ると言う発明の目的を達成することができないが、リフト装置X1の不使用時に車輌の受台が車輌の出し入れや整備作業の邪魔にならない、車輌をスイングアームにセッテイング等をする場合に、テコの原理あるいはクランク機構の原理を利用し、手動式でスイングアーム6Bを有する可動枢支台7Bを上昇させることができると言う点では第1実施例と同一の作用・効果がある。
【0042】
なお、この第2実施例に於いても、スイングアーム6Bの基部の下面と可動枢支台7Bの下方枢支板12の内面との間にバネ部材を介在させても良い。
【0043】
次に図17及び図18に示すリフト装置X2の第3実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は支持板5Dの昇降手段60である。この昇降手段60は本発明の主要部ではないが、昇降手段60が相違する実施例に本発明の主要部を実施する場合を考慮し、便宜上記載する。この昇降手段の支持板用駆動手段はピット内に垂直に埋設されているのではなく、昇降手段60を構成するリンク機構に組み込まれている。昇降手段60は、基本的には複数本のアームを有するリンク機構61と、このリンク機構に適宜に組込まれた支持板用駆動手段62とから成る。
【0044】
前記リンク機構61は、主としてロングアーム63、ショートアーム64、平衡リンクロッド65とから成る。一方、支持板用駆動手段62は、主としてショートアーム側に設けられた昇降用シリンダ3Dと、突出上端部がロングアーム側の横軸66に枢支されたメイン作動杆4Dとから成る。
【0045】
しかして、ロングアーム63は全体として概略的なS字型に形成され、その上端部は枢支軸67を介して支持板5Dに枢着され、一方、下端部は車輪68を介してピット1D内の敷設レール69上を移動する。またショートアーム64はロングアーム63の略半分の長さであり、その上端部はロングアームの略中央部に中心軸75を介して軸支され、一方、下端部は水平方向に設けられた固定側の同期軸70に軸支されている。さらに、平衡リンクロッド65は、ロングアーム63の一端(上端)部側の長さを考慮して設定され、その上端部は支持板5Dに上方水平軸71を介して軸支された調整螺合筒72に螺着し、一方、下端部はロングアーム63の中央部寄りの部位に下方水平軸73を介して軸支されたハンド軸受部74に一体的に設けられている。
【0046】
ところで、符号75はロングアーム63の中央部及びショートアーム64の上端部をそれぞれ軸支する中心軸、76は中心軸75に設けられた多角形の板カム、77は一端部側に板カムと転接するカムローラ78を有し、一方、他端部側はショートアーム64の上端部寄りの部位に突起軸79を介して軸支された三角形状のリンク板である。そして、前記カムローラ78はロングアーム63に軸支されている。
【0047】
また昇降用シリンダ3Dは、樋形状に形成された公知の滑落防止用ロック歯部材80内に組込まれ、その下端部は同期軸70側に適宜に枢支されている。なお、板カム76、リンク板77、滑落防止用ロック歯部材80等は請求範囲との関係では本発明の要部ではないので、詳細な説明を省略する。
【0048】
上記構成に於いては、図15で示すように支持板5Dが床面Fから上昇すると、ロングアーム63並びにショートアーム64と同様に昇降用シリンダ3D及びメイン作動杆4Dは傾倒状態に立ち上がる。一方、図16で示すように支持板5Dが下降して床面Fと略同一(多少突出する場合も含む)になると、リンク機構61及び支持板用駆動手段62はピット1D内に収納されあるいは位置する。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)リフト装置の不使用時に車輌受台(特にスイングアーム)が車輌の出し入れや整備作業の邪魔にならない。
(2)車輌をスイングアームにセッテイング等をする場合に、テコの原理あるいはクランク機構の原理を利用し、手動式でスイングアームを有する可動枢支台を上昇させることができる。
(3)手動で可動枢支台を所定の位置まで上昇させた場合に於いて、スイングアームの開閉操作の容易化を図るために、該可動枢支台を支持板より多少浮き上がった状態に保持させることができる。
(4)スイングアームで車輌を支持する場合にはスイングアームに掛かる車輌の荷重を支持板に受けさせ、スイングアームの支持剛性を高めることができることである。
(5)請求項2記載の発明は、クランクはローラーを有するので可動枢支台をスムースに持ち上げることができると共に、操作ハンドルが邪魔な場合に自由に取り外すことができる。
(6)請求項3記載の発明は、固定側のガイド部材に可動枢支台を安定的に支持させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図12は本発明の第1実施例を示す各説明図、図13は第1実施例の主要部を共通にする実施例の説明図、図14乃至図16は本発明の第2実施例である。図17及び図18は本発明の第3実施例である。
【図1】本発明の実施形態の一例を示す平面からの説明図。
【図2】床面を縦断面にし、ピット内から主要部を水平方向に見た説明図。
【図3】主要部の斜視図(可動枢支台及びスイングアームの動きを示す)。
【図4】主要部の分解斜視図。
【図5】主要部を一側面から見た説明図。
【図6】主要部を平面から見た説明図。
【図7】図5又は図6を基準にした場合に於ける右側面からの説明図。
【図8】主要部の概略断面説明図。
【図9】可動枢支台の動きを示す説明図。
【図10】図9と同様に可動枢支台の動きを一側面から見た説明図。
【図11】要部の説明図。
【図12】要部の説明図。
【図13】第1実施例の主要部を共通にする実施例の説明図。
【図14】本発明の第2実施例(特に昇降駆動装置)を示す斜視図。
【図15】第2実施例の主要部を示す分解斜視図。
【図16】第2実施例の主要部を一側面から見た説明図。
【図17】第3実施例の要部の説明図(支持板が上昇した場合)。
【図18】第3実施例の要部の説明図(支持板が下降した場合)。
【符号の説明】
X、X1…リフト装置、F…床面、1…ピット、3…支持板用シリンダ、4…作動杆、5…支持板、、6、6B…スイングアーム、7、7B…可動枢支台、8、8A…枢軸、9…車体受けアーム、11…垂直スライド板、12…上下の枢支板、13…連結板、15…受け板、16…逃がし用開口部、17…案内係止板、18…案内係止孔、20、20B…ガイド部材、21…取付けベース板、23…ガイド片、24…ストッパー片、30、30B…持ち上げ手段、31、31B…クランク、34…操作ハンドル、40…ロック・解除手段、41…係合爪体、43…係合爪部、44…係止用バネ部材、45…解除レバー、46…解除用バネ部材、50…バネ部材、55…ガイドシャフト、56…ガイド筒。
Claims (6)
- 支持板用シリンダ3の作動杆4によって昇降動する左右一対の支持板5、支持板の略中央部外側壁に固定された取付けベース板21を有する左右一対のガイド部材20、ガイド部材にスライド可能に案内支持されると共に、複数個のスイングアーム6の基部を枢支し、かつ、これらのスイングアームを床面あるいは支持板と略同一平面上に位置させる可動枢支台7、支持板5に直接又間接的に軸支されたクランク31を有し、前記可動枢支台7を支持板5の上面5aを基準として手動により上昇させる持ち上げ手段30、可動枢支台7に設けられ、かつ、スイングアームで車輌を支持する場合に、可動枢支台7を支持板5の上面5aより多少浮き上がった状態に保持させる係合爪体41及びこの係合爪体41を解除させる解除レバー45を有する可動枢支台用ロック・解除手段40とを備える自動車用リフト装置。
- 請求項1に於いて、持ち上げ手段40は、ガイド部材20に軸支され、かつ、可動枢支台7の下部を押圧しながら回転するローラー32を有するクランク31と、このクランク31の嵌合孔33に嵌脱自在に差し込まれる操作ハンドル34とから成ることを特徴とする自動車用リフト装置。
- 請求項1に於いて、可動枢支台7は、垂直スライド板11と、この垂直スライド板に設けられたスイングアーム用の枢支板12と、この枢支板12と交差する一対の連結板13と、この連結板13内に上方の枢支板12に対して所要空間14を形成する水平の受け板15と、前記垂直スライド板と対向するように連結板13に固定された解除レバー用案内係止板17とから成ることを特徴とする自動車用リフト装置。
- 請求項1に於いて、スイングアーム6Aの基部の下面と可動枢支台7Aの下方枢支板12の内面との間にバネ部材50が設けられていることを特徴とする自動車用リフト装置。
- 支持板用シリンダ3の作動杆4によって昇降動する左右一対の支持板5、支持板の略中央部外側壁に固定された取付けベース板21を有する左右一対のガイド部材20B、ガイド部材にスライド可能に案内支持されていると共に、複数個のスイングアーム6Bの基部を枢支し、かつ、これらのスイングアームを床面あるいは支持板と略同一平面上に位置させる可動枢支台7B、支持板5に直接又間接的に軸支されたクランク31Bを有し、前記可動枢支台7Bを支持板5の上面5aを基準として手動により上昇させる持ち上げ手段30Bとを備える自動車用リフト装置。
- 請求項5に於いて、可動枢支台7Bの下方枢支板12には一対のガイドシャフト55、55が所要間隔を有して垂設され、一方、ガイド部材20Bの取付けベース板21Bには前記ガイドシャフト55、55を案内する一対のガイド筒56、56が固定的に設けられていることを特徴とする自動車用リフト装置。
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