JP3727956B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば冷凍機、空調機等に搭載されるスクロール圧縮機に関し、特に、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置について、温度検知の感度を高めるなど、温度検知方法とそれによる温度の制御方法を改良し、圧縮機の安全性及び信頼性の向上を図るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
スクロール圧縮機の吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置に関する従来の技術としては、圧縮行程中間の圧縮室に圧縮機外部から冷媒液を導入するリキッドインジェクション機構がある。
【0003】
スクロール圧縮機の特性として、その圧縮室の構造から高圧縮比運転が可能であり、そのためにフルパワー運転が続いた場合には、吐出ガス温度が高くなり過ぎ、オイルスラッジが生成したりする。
【0004】
さらに、噛み合いあるいは摺動し合う、スクロール噛み合い部を構成する固定スクロールと揺動スクロールとのラップの側面同士、あるいはラップの先端面と円盤状部分の底面とが、圧縮ガス温度の上昇及び摩擦熱とによって、焼付きを起こす問題があり、圧縮機の信頼性の低下を招く心配がある。
【0005】
そこで、それらを防止する方法として、固定スクロールと揺動スクロールとで形成され、かつ圧縮行程中間の圧縮室に冷媒液を導入し、この気化熱により吐出ガス温度の低減、及び、スクロール噛み合い部の冷却を行うリキッドインジェクション機構が採用されている。このリキッドインジェクション機構は、圧縮機外部の冷媒回路中の凝縮冷媒液を配管を通して圧縮機の圧縮室へ導入している。
【0006】
また、前記のリキッドインジェクション機構においては、圧縮室への冷媒液の導入をコントロールする方法としては、吐出ガス温度を検知して、圧縮機外部の配管系統に設けた流量制御装置を作動させ、冷媒液の圧縮室への供給または停止を行っていた。
【0007】
温度検知部の取付位置は、固定スクロールの中央部の吐出ポートの出口に設けられた吐出バルブの付近である。それを従来例の図8で示すと、固定スクロール200の中央部に吐出ポート202があり、その吐出ポート202の出口に吐出バルブ204が設けられていて、温度検知装置206は密閉容器のエンドキャップ6を貫通して、その先端の温度検知部208は、吐出バルブ204の直上に位置している。
【0008】
また、流量制御装置としては、流量を絞るためのキャピラリチューブと、冷媒通路を開閉するための電磁弁等が用いられていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
第1に、従来のものでは、吐出ポートの出口にある吐出バルブのところで、吐出ガスの温度を測定しているが、これではスクロール噛み合い部の焼付きを完全に防止することはできない。
【0010】
これは、吐出ガスの温度と焼付きの箇所の温度が違うこと、両方の温度上昇に時間的なずれがあること、焼付き箇所の温度上昇には、吐出ガス温度のみでなく、摩擦熱の影響も加わることなどである。一般に、吐出ガスの温度上昇が焼き付き箇所の温度上昇よりも遅く、起動時では、焼付き部以外の箇所の温度が低いため、なおのこと吐出ガス温度は上昇しにくい。
【0011】
焼付き防止のためには、焼付き箇所の温度を直接検知するのが望ましい。スクロール噛み合い部での焼付きを起こしやすい場所は、経験から、冷媒ガスの圧縮の終わりに近いスクロール中心部で、揺動スクロールのラップの上端面で中心の渦の巻き角で360度以内のところと、それと摺動する固定スクロールの円盤状部分の底面とである。図3の斜線部Aが固定スクロールの円盤状部分の底面の焼付きを起こしやすい範囲である。したがって、この部分の焼付きを防止するためには、この斜線部Aに温度検知部を当てて、ここの底面の温度を計る必要がある。
【0012】
第2に、固定スクロールの吐出ポートの出口にある吐出バルブのところで吐出ガス温度を検知して、圧縮機外部の配管系統に設けた供給冷媒液の流量制御装置を操作することは、部品点数の増加を招いて、多くの部品が介在すればそれだけトラブルのチャンスが増え、信頼性の低下を招く心配がある。また、コストが増加する。
【0013】
この発明の目的は、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置について、温度検知の感度を高めるなど、温度検知方法とそれによる温度の制御方法を改良し、圧縮機の安全性及び信頼性の向上を図ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、 吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置を構成する温度検知装置の検知部を、固定スクロールの円盤状部分に中央部の吐出ポートに連通し下側の圧縮室側に寄せて設けた穴に挿入し、吐出ポートに近い位置(図3のAの範囲)で穴の下側内面に密着させて固定した。
【0015】
請求項2の発明では、固定スクロールの上面に固定したカバーに、固定スクロールの吐出ポートに連通する吐出ガス通路と、固定スクロールのリキッドインジェクション用のポートに連通する冷媒液通路とを設け、その吐出ガス通路と冷媒液通路とにまたがって圧縮室に供給する冷媒液の流量制御装置を設け、その流量制御装置は温度検知部と弁とを連結したものであり、温度検知部は吐出ガス通路内に設けられて吐出ガス温度により変形するものであり、弁は冷媒液通路の途中に設けられて温度検知部の変形運動により冷媒液通路を開閉する構造とした。
【0016】
【作用】
請求項1の発明では、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置を構成する温度検知装置の検知部を、固定スクロールの円盤状部分に中央部の吐出ポートに連通し下側の圧縮室側に寄せて設けた穴に挿入し、吐出ポートに近い位置(図3のAの範囲)で穴の下側内面に密着させて固定したものであるから、スクロール噛み合い部で周囲の環境温度(吐出ガス温度)が厳しく焼付きの起こしやすい揺動スクロールのラップの上端面と固定スクロールの円盤状部分の底面との組み合わせの場所の壁面温度を、固定スクロール側で直接検知することができるから、焼付きの進行をいち早く予知し、素早い温度制御の処置をとることができる。焼付きに対しては、間接的な吐出ガス温度の検知よりはるかに感度がよい。
【0017】
また、請求項2の発明では、カバーに設けた吐出ガス通路と冷媒液通路とにまたがって圧縮室に供給する冷媒液の流量制御装置を設け、その流量制御装置は温度検知部と弁とを連結して一つの装置にまとめたものであり、温度検知部は吐出ガス通路内に設けられて吐出ガス温度により変形するものであり、弁は冷媒液通路の途中に設けられて温度検知部の変形運動により冷媒液通路を開閉する構造としたから、部品点数が少なく、応答性も速く、トラブルのチャンスが少なく、信頼性が高くなる。また、部品点数が少ないから、コストも低下する。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の請求項1に関する第1実施例を、図1から図3までの図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、この発明に係わるスクロール圧縮機の全体構成を示すもので、この密閉容器2は、円筒状の胴部4と、この胴部4の上下両端部に嵌着された上下両エンドキャップ6、8とで構成されているとともに、その内部には、胴部4に固定された支持フレーム10を間に介して、電動要素12が下部側に、この電動要素12にて駆動されるスクロール圧縮要素14が上部側に、それぞれ配置収納されている。
【0020】
前記の電動要素12は、回転軸20と、この回転軸20に圧入保持された回転子22と、この回転子22に嵌装された固定子24とで構成されている。回転軸20は、前記支持フレーム10と下部ボス18とに、回転自在に保持されている。下部ボス18は、胴部4に固着された下部フレーム16にボルト締めされている。また、固定子24は胴部4に固定されている。
【0021】
さらに、前記回転軸20の上端部には、ピン部26が回転軸20の軸心と偏心させて形成され、このピン部26には、後述するスクロール圧縮要素14の揺動スクロール28の下面に設けたボス穴30が挿入されて連結されるようになっている。
【0022】
一方、前記のスクロール圧縮要素14は、図1、図2に示すように、主要部品としては、固定スクロール32、カバー34と、揺動スクロール28とで構成されている。固定スクロール32は、支持フレーム10の上にボルトにより固定されるが、その際、胴部4の端部に密着して、密閉容器2内を高圧室36と低圧室38とに区切っている。カバー34は、固定スクロール32の上面にボルトにより固定されている。
【0023】
また、揺動スクロール28は、回転軸20の偏心したピン部26に嵌合しており、電動要素12の駆動により、固定スクロール32に対して、自転せず、前記の偏心量を半径とする円軌道上を公転する構造になっている。
【0024】
そして、固定スクロール32の円盤状部分33の下面即ち低圧室38側には、渦巻き状のラップ40が形成されているとともに、その中央部には、前記の高圧室36側に連通する吐出ポート42が設けられている。
【0025】
揺動スクロール28の円盤状部分29の上面には、同じように、180度ずらして、同じ大きさ、同じ方向、同じ高さのラップ44が形成されている。
【0026】
このラップ44は、固定スクロール32のラップ40に、ラップの先端面が相手の底面に接するように噛み合い、しかも、揺動スクロール28は、回転軸20の偏心したピン部26に嵌合しているから、2つの渦巻き状のラップは、互いに偏心して、その偏心の方向線上で接して閉じこめられた複数の空間を作り、その閉じこめられた空間の1つ、1つが圧縮室となる。
【0027】
さらに、揺動スクロール28は、固定スクロール32に対して偏心して公転しているから、2つの渦巻き状のラップの偏心の方向と接触位置は回転しながら移動し、前記の圧縮室は外側から内側に向かって移りながら縮小して行く。最初、低圧室38から入り込んで圧縮室に閉じこめられた低圧の冷媒ガスは、断熱圧縮されながら内側に移動し、最後に、高圧高温の冷媒ガスとなって、吐出ポート42を通って高圧室36へ送り出される。
【0028】
さらに図1において、46は、密閉容器2の中頃に設けた、低圧室38と連通する吸込管接続部である。48は、密閉容器2の上部に設けた、高圧室36と連通する吐出管接続部である。50は、密閉容器2の中頃に設けた、電動要素12に電流を送るための電気配線接続部である。
【0029】
52が、リキッドインジェクションのための圧縮機の外部配管系統を接続する配管接続部であって、密閉容器2の上部に貫通して設けられ、また、カバー34に設けられた冷媒液通路56、固定スクロール32に設けられた2個のリキッドインジェクション用のポート58、58、そして圧縮行程中間の圧縮室へと連通接続されている。
【0030】
54は、圧縮途中の冷媒ガスの一部を圧縮室から低圧室へ逃がすためのパワーセーブ機構のための圧縮機外部配管系統を接続する配管接続部であって、密閉容器2の上部に貫通して設けられ、また、カバー34に設けられた冷媒ガス通路60、そしてパワーセーブ弁の背中側へと連通接続されている。
【0031】
図2は、この請求項1の発明の第1実施例のスクロール圧縮要素14の要部の断面図である。この図で、42が固定スクロール32の中央部に設けられている吐出ポートであって、圧縮後の高圧冷媒ガスを高圧室36に送り出す通路となるものである。
【0032】
62は、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置を構成する温度検知装置であって、銅パイプ64と、その温度検知部66となる先端部に内蔵したサーミスタから成る温度センサとで構成されている。銅パイプ64は、密閉容器2を貫通して、固定スクロール32の横から横穴68の中に挿入されている。
【0033】
横穴68は、銅パイプ64の外径よりも大きく、吐出ポート42に連通している。また、横穴68は、固定スクロール32の円盤状部分33の厚さの中心線より下側に即ちラップのある圧縮室側に寄せて設けてあり、図2のように、銅パイプ64はその先端が吐出ポート42に達する位置に横穴68の下側内面に密着させて固定される。
【0034】
これを固定スクロール32の下側から見た図が図3であり、温度検知部66が、経験から焼付きを起こしやすい場所とされているスクロール中心部(図3の斜線で示したAの範囲)に設置されている。
【0035】
銅パイプ64の先端及び上側は吐出冷媒ガスに接していると同時に、固定スクロール32の圧縮室側壁面にも密着しているから、吐出ガス温度だけでなく、焼付きを起こすかもしれない圧縮室側底面の温度をも感じとれて、この部分の温度が吐出ガス温度よりも早く、高く上昇した場合にも逃がさず検知して、焼付き防止のコントロールの処置につなげることができる。
【0036】
そのために、温度検知装置62は、圧縮機外部の配管系統に設けたリキッドインジェクション機構のための冷媒液供給の流量制御装置(電磁弁など)、膨張弁の過熱度絞り機構の片方または両方と連動させる。
【0037】
リキッドインジェクション機構の電磁弁は、設定温度以上で冷媒液通路を開くものである。膨張弁は、設定温度以上で過熱度を増す方に絞る。
【0038】
また、温度検知装置62はリレーに接続して、設定温度以上で圧縮機の運転を停止させることもできる。
【0039】
次に、図4から図7に、本発明の請求項2に関する第2実施例を示す。第1実施例の図と同じ部品については同じ番号を付す。圧縮機の基本構造は同じである。
【0040】
スクロール圧縮要素14は、主要部品としては、固定スクロール80、カバー82と、揺動スクロール28とで構成されているのは同じである。
【0041】
固定スクロール80の中央部には、上下に貫通する吐出ポート84がある。カバー82には、吐出ポート84に連通して吐出ガス通路86、87が設けられており、さらにこの吐出ガス通路86、87は、パイプ88で吐出管接続部48に接続されていて、高圧冷媒ガスは圧縮機外部に送られる。吐出ガス通路86が大径のドーム状をしているのは、後述のリキッドインジェクション機構の流量制御装置96を組み込みやすくするためである。
【0042】
また、細い通路90が、固定スクロール80に設けられたリキッドインジェクション用のポートである。通路92と94は、カバー82に横、縦と連通して設けられた冷媒液通路で、その前後で配管接続部52とリキッドインジェクション用のポート90に接続連通している。
【0043】
96が、カバー82に設けられた、リキッドインジェクション機構の供給冷媒液の流量制御装置である。この流量制御装置96は、温度検知部98と、その温度検知部98により開閉する弁100とから成る。
【0044】
温度検知部98は、吐出ガス通路86内に露出して設けられており、吐出ガス温度により変形するバイメタル構造を有し、そのバイメタルの変形運動を冷媒液通路92と94との間に設けた弁100に連結して、弁100を開閉させる構造としている。
【0045】
吐出ガス温度が低いときは、図3に示すように、流量制御装置96の温度検知部98は、弁100を閉じて、冷媒液通路92と94とを遮断し、冷媒液の供給を絶つ。
【0046】
吐出ガス温度が設定温度を超えて高くなると、図4に示すように、流量制御装置96の温度検知部98は変形し、弁100を開く方向に作動させる。冷媒液通路92と94とは連通し、圧縮機外部の冷媒回路中の凝縮冷媒液が圧縮途中の圧縮室に供給される。凝縮冷媒液は、吐出ガス温度に比べるとかなり低い温度であるから、圧縮室内で気化し、その気化熱で圧縮ガスを冷却し、吐出ガス温度を下げ、また、固定スクロール80、揺動スクロール28を冷却する。
【0047】
温度検知部98は、吐出ガス温度により変形するバイメタル構造のものに限らない。ガスなどの熱膨張を利用する構造などでもよい。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明では、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置を構成する温度検知装置の検知部を、固定スクロールの円盤状部分に中央部の吐出ポートに連通し下側の圧縮室側に寄せて設けた穴に挿入し、この穴の下側内面に密着させて固定したものであるから、スクロール噛み合い部で周囲の環境温度(吐出ガス温度)が厳しく焼付きの起こしやすい揺動スクロールのラップの上端面と固定スクロールの円盤状部分の底面との組み合わせの場所の壁面温度を、固定スクロール側で直接検知することができるから、焼付きの進行をいち早く予知し、素早い温度制御の処置をとることができる。焼付きに対しては、間接的な吐出ガス温度の検知よりはるかに感度がよくなり、スクロール噛み合い部の焼付きをよく防止することができる。
【0049】
また、請求項2の発明では、カバーに設けた吐出ガス通路と冷媒液通路とにまたがって圧縮室に供給する冷媒液の流量制御装置を設け、その流量制御装置は温度検知部と弁とを連結して一つの装置にまとめたものであり、温度検知部は吐出ガス通路内に設けられて吐出ガス温度により変形するものであり、弁は冷媒液通路の途中に設けられて温度検知部の変形運動により冷媒液通路を開閉する構造としたから、部品点数が少なく、応答性も速く、トラブルのチャンスが少なく、信頼性が高くなる。また、部品点数が少ないから、コストも低下する。
【0050】
2つとも、結果として、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置について改良し、圧縮機の安全性及び信頼性の向上を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明に係わるスクロール圧縮機の第1実施例を示す概略縦断側面図である。
【図2】 請求項1の発明を示す第1実施例のスクロール圧縮要素の要部の縦断面図である。
【図3】 請求項1の発明を示す第1実施例の固定スクロールの要部の底面図である。
【図4】 請求項2の発明に係わるスクロール圧縮機の第2実施例を示す概略縦断側面図である。
【図5】 請求項2の発明を示す第2実施例のスクロール圧縮要素の要部の縦断面図である。
【図6】 請求項2の発明を示す第2実施例のリキッドインジェクション機構の流量制御装置取付部の拡大断面図である。(閉弁の状態)
【図7】 請求項2の発明を示す第2実施例のリキッドインジェクション機構の流量制御装置取付部の拡大断面図である。(開弁の状態)
【図8】 スクロール圧縮機の従来例を示す概略縦断側面図である。
【符号の説明】
2 密閉容器
12 電動要素
14 スクロール圧縮要素
28 揺動スクロール
29 揺動スクロールの円盤状部分
32 固定スクロール(第1実施例)
33 固定スクロールの円盤状部分
40 固定スクロールの渦巻き状のラップ
42 吐出ポート(第1実施例)
44 揺動スクロールの渦巻き状のラップ
62 温度検知装置(第1実施例)
66 温度検知部(第1実施例)
68 固定スクロールに設けられた横穴(第1実施例)
80 固定スクロール(第2実施例)
82 カバー(第2実施例)
84 吐出ポート(第2実施例)
86、87 カバーに設けられた吐出ガス通路(第2実施例)
92、94 カバーに設けられた冷媒液通路(第2実施例)
96 流量制御装置(第2実施例)
98 温度検知部(第2実施例)
100 弁(第2実施例)

Claims (2)

  1. 密閉容器2内に収納される電動要素12とスクロール圧縮要素14とを備え、
    このスクロール圧縮要素14は、密閉容器2内に固定された固定スクロール32と、その固定スクロール32に対して公転する揺動スクロール28とを有し、その固定スクロール32と揺動スクロール28とにそれぞれ向かい合う円盤状部分29、33に渦巻き状に形成したラップ40、44を互いに噛み合わせて複数の圧縮室を形成し、前記の電動要素12の駆動により揺動スクロール28を公転させて圧縮ガスを造るように構成するとともに、吐出ガス温度の上がり過ぎ及びスクロール噛み合い部の焼付きの防止装置を有するスクロール圧縮機において、
    前記防止装置は、銅パイプ64とこの銅パイプ64内に設けた温度センサとからなる温度検知装置62を備えており、この温度検知装置62を、固定スクロール32の円盤状部分33に中央部の吐出ポート42に連通し下側の圧縮室側に寄せて設けた穴68に挿入し、この穴68の下側内面に密着させて固定して成ることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 密閉容器2内に収納される電動要素12とスクロール圧縮要素14とを備え、
    このスクロール圧縮要素14は、密閉容器2内に固定された固定スクロール80と、その固定スクロール80に対して公転する揺動スクロール28とを有し、その固定スクロール80と揺動スクロール28とにそれぞれ向かい合う円盤状部分29、33に渦巻き状に形成したラップ40、44を互いに噛み合わせて複数の圧縮室を形成し、前記の電動要素14の駆動により揺動スクロール28を公転させて圧縮ガスを造るように構成するとともに、圧縮行程中間の圧縮室に圧縮機外部から冷媒液を供給するリキッドインジェクション機構を有するスクロール圧縮機において、
    固定スクロール80の上面に固定したカバー82に、固定スクロール80の吐出ポート84に連通する吐出ガス通路86、87と、固定スクロール80のリキッドインジェクション用のポート90に連通する冷媒液通路92、94とを設け、その吐出ガス通路86、87と冷媒液通路92、94とにまたがって圧縮室に供給する冷媒液の流量制御装置96を設け、その流量制御装置96は温度検知部98と弁100とを連結したものであり、温度検知部98は吐出ガス通路86、87内の吐出ポート84の延長線上に設けられて吐出ガス温度により変形するものであり、弁100は冷媒液通路92、94の途中に設けられて温度検知部98の変形運動により冷媒液通路92、94を開閉する構造としたことを特徴とするスクロール圧縮機。
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